住宅を「住む人の手」に戻すには マンション価格の見通しと空室税を含む7つの処方箋
楽待 RAKUMACHI前編では、住宅に人が住まなくなる「非居住化」を議論した。後編では、住まいを買いたくても価格が高すぎて買えないという声を受けて、次の3点を扱う。マンション価格はこれからどうなるのか。国が価格を下げるべきなのか。住宅を住む人に取り戻すには何が必要か。
出演は、住まいサーフィン主宰の沖有人さんと、明治大学教授の野澤千絵さん。進行はフリーアナウンサーの西岡孝洋さんが務めた。野澤さんは著書で「日本への7つの処方箋」を提案しており、後半はその提言を一つずつ検討している。両者に共通する立場は、目標を価格の引き下げに置かず、住む人がいる住宅の数を増やすことに置くべきだというものだ。
同じマンション内の取引で見ると、価格はほぼ横ばい
西岡さんはまず沖さんに、「踊り場」と言われるマンション価格の今後を尋ねた。
沖さんは、レインズの成約データを毎月調べて市況を把握しているという。単純に平均すると単価が下がって見える場所もかなりある。ただ、平均値は物件構成の違いに左右される。そこで沖さんは「リピートセールスモデル」を使う。たとえば8月に成約したマンションAの単価を、同じマンションの1年前の取引単価と比べる手法だ。同じ建物の中で比べるので立地の補正が要らず、データが正確に出るという。階数の違いはあるが、サンプルが増えれば均されると沖さんは説明した。
この方法で見ると、価格は1年前比で104%ほどで、ほぼ横ばいか少し上がっている状態だという。取引のうち約54%は値上がりし、約46%は値下がりしている。
それまで価格が上がった要因として、沖さんは二つを挙げた。一つは転売だ。もう一つは中国系の移民で、日本に移住してくるので家を買う。地下銀行で資金を持ち込んで現金で買う人たちがいて、この資金はなかなか止められない。沖さんによれば、この二つの買い手が抜けたことで今の踊り場が生じた。買い手が減っても価格はあまり下がらないが、取引件数はかなり減る。今後については、価格が横ばいのまま取引数が少ない状態で推移するというのが沖さんの見立てだ。あわせて、金利上昇の面で、実需層が借りられるローンの額はこれから減っていく方向だという指摘も出た。
規制で価格を下げることに野澤さんは反対
国に価格を下げてほしいという声について、野澤さんは反対の立場を示した。住宅価格は需要と供給で決まるので、規制をしてまで下げるべきではないという。
野澤さんが優先するのは、住む人がいる住宅の数を増やすことだ。住宅という箱を増やすのではない。その結果、あるエリアやあるマンションはさらに上がり、別のところは下がるかもしれない。そうした需給のバランスに規制で介入するのは違うと考えている。ただし住宅は基本的に住むためのものなので、住みたい人が住める住宅を増やす政策はもう少しやってもよい、というのが野澤さんの考えだ。
海外の例として、野澤さんはバンクーバーを挙げた。バンクーバーでは高層のコンドミニアムを新たに建てにくい。高い建物を建てようとすると周辺住民が強く反対する、いわゆるNIMBYの事情があり、日本のように容積率を緩和してタワーマンションを次々に建てることが難しい。そこで既存のストックのうち、6カ月以上住んでいない物件に空室税をかけ、住むための住宅に戻している。バルセロナも同様の政策をとっている。世界の都市で空室税の導入が広がっており、対象エリアは最初は絞り、徐々に広げていくという。
バンクーバーの税率は当初1%で、現在は3%に上がった。野澤さんによれば、当初の空き部屋・空き家は68%減った。その68%は賃貸か売却に回ったことになり、住みたい人向けの住宅が増えたという意味になる。野澤さんは、既存ストックで供給を増やす手段はそれくらいしかないほど難しく、バンクーバーはそれに取り組んでいると述べた。
空室税で価格は下がるのか
西岡さんは、価格高騰で日本と比較されてきたバンクーバー、シドニー、韓国を挙げ、政策の効果がどの程度出るのかを聞いた。
野澤さんは、バンクーバーの担当者から「住宅価格を下げるなんて天才にしかできない」と言われたと紹介した。移民政策や金利など多くの要素が絡むので、空室税を入れたから価格が下がるという単純な話ではない。逆に言えば、価格が下がらないので不動産業界への影響もそれほど大きくない。それでも住みたい人の住宅の数は増えている、と野澤さんは強調した。
日本では今後、高齢者の持ち家で相続が次々に発生し、大量のストックが市場に出てくる。そこで住まない買い手が「立地がいい、安い」と買ってしまえば意味がない。価格が下がれば下がったで別の人たちが買い、住みたい人が住めない状態が続く。だから価格を論点にしないほうがよい、というのが野澤さんの考えだ。バンクーバーやバルセロナの政策担当者も口をそろえて「住宅を住む人のための住宅に戻す、増やす」と言っていたという。都市政策としても、住む人が多い街のほうが空洞化しないという話になっているそうだ。
「下がったら買う」は本当か
西岡さんは、20年以上マンションを買ったり買おうとしたりしてきた経験から疑問を示した。安くても誰も買わない時代が長く続いた。沖さんがかつて「マンションを買いなさい」という趣旨の本を出したのも、皆が買っていなかったからだ。その時代を知る立場からすると、「下がったら買う」という言葉には疑問がある。実際に下がれば、金利が高い、値下がりする資産だといった理由で結局買わない。だから価格が下がることが正義だとは思わない、と西岡さんは述べた。
沖さんも「全くそう思わない」と同意した。下がったら買うと言って実際に買った人を見たことがないという。バンクーバー、シドニー、シンガポールなどの政策の効果は、価格の上げ幅を止め、一定のレンジに収めた点にあったと沖さんは見る。
野澤さんは、バンクーバーでは今、価格が安定的に少しだけ下がっていると補足した。ただしそれは空室税だけの効果とは言えず、移民政策の強化や金利なども影響しているという。約10年間空室税を続けて空き部屋が68%減り、住宅価格と家賃が少し下がって安定している。野澤さんは、大幅な右肩上がりを抑える効果はあるのではないかと見ている。
一度上がると下がらない。だから早く手を打つべきだと沖さんは言う
沖さんは、バンクーバーの経緯をこう整理した。移民政策で中国系の人々が多く流入し、マンション価格が3倍になった。カナダ国民が住めなくなって反対運動が起き、政治が動いて税制が変わった。価格上昇が止まり、外国人が保有しても得にならなくなったので売り手が増え、調整局面に入った。
ただし元の水準には戻らないと沖さんは言う。自宅は多くの人にとって一つしかない。1億円が3億円になれば、所有者は自分の家を3億円だと思う。2億円で売る人はほとんどいない。3億円から少し下げて売ることはあっても、そこから大きく下がることはない。一度上がると下がりにくいのが不動産の特徴なので、上がりきる前に手を打つ必要がある。沖さんは、日本は今回その対応が遅れたと考えている。だからこそ金融機関に厳しい発言をし、「なぜ金融は動かないのか」とさまざまな場で書いてきたという。
空室税も、やるなら早くやりたいと沖さんは言う。京都で予定されている税率を見たが「生ぬるい」、あれでは全く効かないと述べた。2030年からというのも悠長すぎるという。オーバーツーリズムで京都に行く気もなくなっており、このままでは京都自体が価値を失うかもしれない、とも語った。野澤さんは、バンクーバーも最初は小さく始めて、モニタリングしながら進めてきたので、政策側はそうせざるを得ないのではないかと応じた。
税率は何%なら効くのか
沖さんは、税率の水準を特定空き家の例で説明した。周辺住民が迷惑だと訴えて特定空き家に指定されると、所有者の固定資産税は6倍になる。しかし固定資産税は、評価額に対しては1.4%でも、実際の市場価格に対しては実質0.3%程度しかかかっていない。6倍にしても1.8%にしかならず、これでは効かないと沖さんは言う。
沖さんがベンチマークとするのはバンクーバーの3%だ。東京の不動産の表面利回りは3%を切るほどなので、投資の感覚からすると3%はかなり高い。相続した住宅を空き家のまま放置すれば、毎年3%ずつ資産が目減りしていく。早めに手放す動機になり、住宅が市場に出てくるのを促せる、というのが沖さんの考えだ。
西岡さんはここまでの議論を受け、価格を下げることと、住みたい人が住める住宅が増えることは同じではないと整理した。ここから野澤さんの「7つの処方箋」の検討に移った。
処方箋1 非居住化対策の重点地域を指定する
野澤さんによれば、日本の郊外や地方には、空いていても売れる見込みがない地域が多い。だから一律ではなく、住宅価格の高騰が著しいエリアを、データ分析に基づいて重点地域に指定すべきだという。具体的には、住民票と固定資産税の課税情報を突き合わせ、どのエリアでどれだけの住戸に住民票がないかを把握する。
例として野澤さんは神戸市を挙げた。都心エリアでは5戸に1戸に住民票がないのに対し、他のエリアは4%程度だという。特定のエリアだけで非居住化が進んでいることがデータで分かる。こうした分析を国土交通省や東京都、都道府県がもっとやるべきだと野澤さんは述べた。
沖さんは、登記簿は無料で使え、住民票は自治体が持っているので、データベースを突き合わせるだけでできると応じた。空き家でも、投機目的で持たれる場所と、持っていても価値が落ち続けて売る相手もいない場所とでは実情が全く違う。重点地域は必ず指定しなければならず、それはほぼ都市部になるという。都市部こそ投機の対象になっているので、都市部に課税することには大賛成だと沖さんは述べた。なぜ課税するのかと問われたときに、理由をすべてデータで説明できることが大事だとも付け加えた。
処方箋2 住む人が優先される住宅税制への再編
野澤さんが例に挙げたのは、居住用財産の譲渡所得の3000万円特別控除だ。西岡さんによれば1975年からで、50年以上3000万円のまま変わっていない。野澤さんの案は、住宅価格の上昇に合わせて控除を例えば4500万円に引き上げる代わりに、住民票を移す人に売ることを適用条件にするというものだ。
ただし、買主が結局住民票を移さなかった場合に売主が不利益を被る。そこで契約時には控除を適用せず、買主が住民票を移した段階で戻すといった仕組みが必要になる。野澤さん自身、ややこしくて「難しい」と言う人が多いことは重々承知していると認めた。
沖さんは、買主側に証明まで求めると買主にインセンティブがないので難しいとしつつ、趣旨は理解できると述べた。マイホームへの優遇が過剰なのかもしれない、とも話した。3000万円控除は、明治時代から先祖代々持っていた土地を売る場合に、売却額の全部が譲渡益とされると厳しいという事情から設けられたのではないか、というのが沖さんの推測だ。相続した不動産で取得時期や取得費が分からないと、売却額の5%が取得費とみなされるルールになる。今のように短期で価格が上がることを想定した制度ではないのでは、と沖さんは見る。
そのうえで沖さんは、譲渡所得の控除をいじるより、空室のまま短期で転売した場合に課税したいと述べた。登記簿を見れば分かるので、そのデータを国税に送り、空室のまま譲渡した利益に追徴課税する。自分が住んでいたと証明できるものがあれば出してもらい、なければ空室の物件を転売しただけとみなす。それは国として悪だという意思を示すべきだ、というのが沖さんの主張だ。全額没収でもよいが、例えば50%といった高い税率をかければ抑止に働く、と沖さんは述べた。空室税の一環として譲渡益に追徴したいという。
処方箋3 短期転売への課税強化 個人だけを対象にしても効かない
西岡さんは、短期転売の譲渡所得への課税強化が国で議論されているという報道を紹介した。個人の譲渡所得税は、保有5年以内がおよそ4割、5年超がおよそ2割とされる。これを5年以内、あるいは1年以内の場合に8割へ引き上げるのではないか、国土交通省が提案したという報道もある、という内容だ。
野澤さんは、報道されている5年などの区分は個人の話だと指摘した。登記簿を見ると短期転売の多くは法人によるものなので、法人への課税強化が重要だという。そこを入れなければ、皆が法人を作るか、売らずに空室のまま置いておくことになりかねない。
西岡さんは、今法人で取引する人が多いのは、融資が出やすく、保有期間による長短の区別がなく、好きなときに法人税率で売れるからだろうと述べた。個人への課税強化では、一部に富裕層もいるにせよ、主に実需の人に負担がかかるのではないか。これが住みたい人に住宅を渡すための政策として重要なのか疑問だ、と西岡さんは言う。沖さんも「全く思えない」と同意した。
沖さんは、自分の提案は法人か個人かを問わないと説明した。空室のまま転売したなら短期転売であり、投機的な行為に課税するという意思を示す制度だからだという。
処方箋4 空室税の導入を検討する
野澤さんは、日本も空室税を入れるべき時期に来ていると考えている。世界の大都市の多くがすでに導入しているからだ。住みたい人が住めないのに空室のまま置いておくことは、住むための住宅を増やすことにつながらない。
ただし野澤さんは、空室にしておくこと自体が悪いとは考えていない。事情はさまざまあるからだ。問題にしているのは応分の負担である。空室の所有者は固定資産税は払っているが、住民税は払っていない。それでも、たまに来てゴミ収集などの行政サービスは受けている。その負担を払うなら空室でもよい。払いたくなければ賃貸に出すか売ってほしい、という考え方だ。
制度設計で野澤さんが強調したのは免除要件だ。バンクーバーでは、がん治療のために都心の大病院に通い、ときどき泊まりに来るだけの人など、空室にせざるを得ない事情を持つ人がいる。何かアドバイスはあるかと尋ねたところ、さまざまな人の事情を丁寧に聞いて課税免除の要件を設計することが肝だと言われたという。税金を取ること自体が目的ではない。ヒアリングを重ね、どの事情なら免税でどの場合は課税かを整えるべきだという助言だった。
西岡さんは、空室は実際に住んでいる住民にとって良いことが何もないと述べた。タワーマンションの住民にとっても、どんな目的であれ誰かが住んでくれることが一番だという。
沖さんは税率3%を支持した。そのうえで、セカンドハウスにあたる使い方には、その半分の1.5%を「贅沢税」として課してもよいと提案した。例えば地方の会社経営者が月に1回東京に来るが、ホテルが取れないので自分の部屋が欲しい、というケースがある。それをすべて禁じるのは行き過ぎだが、たまにしか来ない使い方は資産家の贅沢だという意味合いで1.5%を取ってよい、というのが沖さんの考えだ。そうすればホテルにしようかと行動を変える人も出る。すでに非居住の割合が30%、60%に達している物件があり、これからの取引を止めるだけでは足りない。沖さんは、既存の空室に手を打つ手段として導入はやむを得ないと述べた。
税収の使い道から、ふるさと納税と相続税の話へ
西岡さんは、海外では空室税の税収をアフォーダブル住宅の整備などに使っているとして、使い道を尋ねた。
沖さんはここで、住民税が入らないという野澤さんの指摘に関連して、ふるさと納税を批判した。住んでいる場所とは別の自治体に住民税を移し、そこにインセンティブまで付ける制度は、他国を調べてもあまりないという。都市部に集まる税を再分配するためだとしても、返礼品がいくらで手に入るかというインセンティブで人が動くのは本末転倒であり、空室より悪だと沖さんは述べた。
財産権の観点では、沖さんは相続税にも疑問を持っている。経営者として法人税を払い、そこから得た所得に所得税を払い、最後にもう一度相続税を取られる。これは財産権の侵害ではないかと考えていたところ、昭和30年代にそれを争った人がいて、最高裁で「社会の公平のために相続税を取るのは国として是認される」という判断が出ていたという。沖さんは、何を目的に税を取るのかを明確にしなければ、ふるさと納税も相続税もおかしいと述べた。既存の税を当たり前として受け入れるのではなく、間違っているなら直すべきであり、社会を快適にするためなら新しい空室税も必要かもしれない、と語った。
野澤さんは、各市町村が空室税を取る場合、税収の使い道はそれぞれの地域の課題解決に充てることになるだろうと応じた。
処方箋5 新築の固定資産税優遇は住む人に限る
西岡さんは、既に持っている人より、これから初めて買う人にインセンティブを与えるべきだと前置きしたうえで、新築の固定資産税優遇について尋ねた。
野澤さんによれば、13億円の新築マンションでも、固定資産税は5年または7年の間半額になる。住まないのにこの優遇を受けられるのはおかしい、と野澤さんは言う。優遇自体はあってもよいが、住む人に限り、住まない法人や非居住の個人、外国の人まで優遇する必要はない。この優遇で市町村の税収は年間1300億円ほど減っているという。
野澤さんのもとには、この問題で市町村の担当者が相談に来たという。再開発で原価が高くなったタワーマンションを、住まない人が多く買っている。市町村は再開発に補助金を出しているが、固定資産税が上がり住民税も入るからよいと説明されてきた。実際には、税収を最も多く取れるはずの時期に固定資産税が半額になり、住民税も入らない。見込みどおりにならないことに市町村側は不満を持っているという。
沖さんはこれに賛成し、新築に限らず中古でも、新たに買う人は優遇してよいと述べた。日本は持ち家政策をとっており、高齢になったとき持ち家でなければ年金で生活できない。どこかで買うインセンティブを与えておきたい。新築の供給が減っている今は、中古を買った場合でも最初の5年は固定資産税を優遇し、その代わり住民票を移すことを前提にする。沖さんは、これは市町村だからこそやれる施策だと述べた。
一方で沖さんは、効果には疑問を示した。固定資産税が半額になっていること自体を知らずに買う人が、おそらく95%ぐらいいるという。5年後に何の通知もなく税額が上がり、評価額は変わっていないのになぜ2倍になったのかという苦情が税務担当に殺到して、担当者が疲弊している。だから最初からやめたほうがよい制度だと沖さんは述べた。
ファイナンシャルプランナーでもある西岡さんは、3000万円控除も含め、国は住宅を買わせるためにさまざまな施策を行ってきたと述べた。それが行き渡りすぎて、届かなくてよい人にまで届いている点は問題だという。野澤さんも、かつては7割、8割が住む人でローンを組んで買うのが普通だったから成り立っていた制度であり、状況が大きく変わった今は見直しが必要だと述べた。
処方箋6 新築マンション販売の適正化 誰にいくらで売ったかを報告させる
西岡さんは、この数年の新築マンションの価格は、資材や人件費の上昇だけでは説明できないように感じてきたと述べ、沖さんに適正化は可能かを尋ねた。
沖さんは、事業者側は当然望まないだろうとしたうえで、野澤さんの提案に触れた。管理計画を報告する際に、販売後の所有者を報告させるというものだ。沖さんは、これくらいは義務化できると述べた。さらに売買契約があるのだから、いくらで売ったかも報告させたいと付け加えた。事業者は絶対に嫌がるだろうという。モデルルームでは「今から価格表を出すのでメモしてください」と言われることがあり、配布すらしたくないほど、事業者は価格をブラックボックスにしておきたい人たちだと沖さんは語った。沖さんの目的は、誰にいくらで売ったのかという実態の把握にある。
野澤さんは、公開するのではなく行政に提出するだけでも、記録が残るので不動産会社は売り方を一度考えるはずだと述べた。性善説で甘いと言われるかもしれないが、行政側の目的は実態の把握だという。買ったマンションの住戸がほとんど非居住者だったら、管理組合はどうなるのか、理事の順番が何度も回ってくるのではないかと、購入者はショックを受ける。マンション管理を適正に保つうえで、どれだけ住む人に売ったかは重要なデータだと野澤さんは考えている。西岡さんも、人があまり住んでいないマンションは正直怖く、内廊下で人に会うと驚くと実感を語った。
処方箋7 外国の所有者への対応
最後の提言は外国人所有者への対応だ。野澤さんによれば、日本はGATSに入っているため、外国人だからという理由で差別的な扱いをすることには縛りがあり、難しい面がある。
そこで野澤さんが挙げたのは、管理組合とは何か、区分所有法上の議決権とは何か、管理規約、総会、定足数といった内容を、重要事項説明の段階で理解してもらうことの義務化だ。マンション法の研究者とこの案を議論したところ、それは日本人も分かっていないのだから、日本人も外国人も全員に義務付けるべきだという話になったという。実際に理解するかどうかは分からないが、やれることはある、と野澤さんは述べた。
西岡さんは、カナダやシンガポールはGATSの枠組みに入っていないのかと問うた。沖さんはこれに直接答える形ではなく、各国の課税の例を挙げた。バンクーバーでは外国人の取得に20%程度の税をかけ、空室税も現在は6%程度取っている、というのが沖さんの説明だ。シンガポールも印紙税の形で、外国人が取得すると、沖さんの記憶では60%程度とかなりの税を取っている。そうしなければ自国民が買えない価格に上がっていくからで、大義があるという。住宅は住む人のためにあり、住む人がいない住宅は国として是認できないという意味で、懲罰的に税率を上げるのはやむを得ない、と沖さんは述べた。これに対して、その場合は日本人か外国人かを問わない形にせざるを得ないという見方も示された。
本丸は戸建ての空き家 「空き家があるなら使えばいい」は簡単ではない
締めくくりの感想で、野澤さんは、実務を長く続けてきた沖さんが自分の提案に賛同するとは思っておらず、学者だから分かっていないと叱られるのではないかと緊張していたと明かした。金融についてもさらに勉強したいと述べた。
沖さんは、マンションに加えて戸建ての空き家も大問題だと指摘した。相続した戸建ての8割以上はマーケットに出てこない。そのまま特定空き家になるか、放置されるケースが多い。それが土地の供給を細らせ、土地価格が上がる要因にもなっているという。財産権といっても100%認められるものではないので、相続した戸建てを放置せず市場に出すための「アメとムチ」が必要だと沖さんは述べた。ムチは空室税だ。アメとしては、解体費用の補助や、売却益への軽減税率など、今売れば得だという期間限定の措置を挙げた。土地が市場に出なければ住宅供給は増えず、価格もこなれない。マンションの空室だけでなく、戸建てについても同じ視野で考える時期に来ていると沖さんは述べた。
野澤さんは、長年空き家を研究して本も出してきた立場から、議員や専門家が「空き家があるのだから使えばいい」と言うのが許せないと語った。それほど簡単な話ではないという。沖さんによれば、空き家は平均で築50年ほどで、そのままでは使えない。野澤さんは、親の残置物が多く、片付けるだけで精一杯だという事情も挙げた。
市場に出しても価値を生むとは限らない例として、野澤さんは東京都のアフォーダブル住宅を挙げた。築50年ほどの戸建てをリフォームして供給しているが不人気で、家賃を2割下げても入居者が決まらないという。住宅供給にはニーズとのマッチングが欠かせず、その視点が今の議論には大きく欠けているのではないか、と野澤さんは述べた。
西岡さんは、マンション価格がなぜこうなったのかという議論はこれまで数多くあったが、ここまで全体をつなげて説明し、対策まで提言できたのは初めてではないかと述べ、対談を終えた。
不動産投資を学ぶなら楽待。
楽待チャンネルをご覧の皆さんこんにちは。フリーアナウンサーの西岡です。引き続き住まいサーフィン主宰の沖有人さんと明治大学教授の野澤千絵さんにお話を伺います。お2人ともよろしくお願いします。
お願いします。前編では非居住化をテーマに大変盛り上がりましてね、本当にいろんな議論になったわけですけども、後編ではですね、やはりマンションを手に入れたい、住まいを手に入れたいという方たくさんいらっしゃると思うんですね。その方たちがここ数年は高すぎるから買えないということもおっしゃっていました。その中で例えば50年ローンが出てきたりとか、短期の転売をちょっと規制しようという議論があったりとか、いろんな議論があるわけですけれども、まず沖さんに聞きたいのはマンション価格、ちょっと今踊り場という風にも言われてますが、これからどういう風になっていくという風に思ってらっしゃいますか?
毎月毎月ですね、レインズの成約データっていうのを調べましてですね、今の状況っていうのを把握してるんですけれども、単純に平均してしまうと単価が下がってるように見える場所もかなりある。ただ、平均ってどうしても平均の誤謬みたいな話になっちゃうので、私たちは一物件一物件、例えば直近で言うと今8月に成約したマンションがありますと。Aというマンションがいくらで取引されました、単価いくらです、じゃあ1年前いくらだったのかっていうのを、リピートセールスモデルって言いますけれども、同じマンションの中で単価がどのように推移したかっていうのを見てるんですね。
それって何がいいかって言うと、全て同じマンションの中なので、立地の補正とか一切しなくていいわけですよ。そうするとデータが結構正確に出る。もちろんマンションの中なので上の階、下の階とかありますけれども、とはいえそれの発生確率、上の階になるケースとか下の階だったケースとか色々あるわけなんですけど、それは大体サンプルが増えれば均されることになるので、そうやって見てるんですね。その時に今価格ってほぼ横ばいからちょっと上がってるって状況なんですよ。104%ぐらい。
で、その取引された中でも今54%ぐらいは値上がってる。だから46%は下がってるっていう状態。
そうですか。
だから物件物件で見るとほぼほぼ横ばいに近いところになってるという風に思っていただければいいと思うんですね。
なぜこうなったのか、その前はなぜ上がったのかというと、それは前編でもお話をしたように転売であるとか、あとは中国系の方で日本に移民としてやってきた方々は、日本に移民としてやってくるので家は買うわけですよ。そうするとそれを地下銀行でお金持ってきて現金で買うっていう人たちがいて、これお金なかなか止められないんですね。そうすると転売や中国の方を相手としていたので、それが値段をある程度上げてきた要因にはなってるんですね。ただその人たち2つ抜けたので、今踊り場になってるっていうことなんですね。そうなると買い手さんが少なくなったので、単純に言うと価格はあまり下がらないんですけども、取引って結構減るんですね。
うん。
それは売りと買いの数が減るっていうのと、価格を上げる要素がなくなるというので、そういう状態になっていまして、なので今後については価格横ばいで取引数が少ないままで推移するかなという風に思ってます。私としては。
なるほど。それに加えて今の金利上昇という面で言いますと、実需層にとってもこれから自分たちが借りられるローンの額というのは実際としてはちょっと減っていくという方向に行くと思います。そんな中で野澤さんに聞きたいのが、よくマンションの価格を下げろという風に言う方がいらっしゃいます。なんとかして国が下げてくれないかなと。野澤さんはどういうご意見ですか?
私は住宅の価格っていうのは需要と供給のあれで決まるので、変に規制をしてまで価格を下げるっていうのは反対な立場です。ただ、やるべきなのは、ずっと前編でもお話したように住むための住宅の数を増やすこと。その供給の数を増やすこと。だから住宅という箱を増やすっていうのではなくて、ちゃんと住む人がいる住宅の数を増やすっていう。その結果、結果的にあるエリア、あるマンションはさらに上がるかもしれないけれども、あるエリア、あるマンションは下がるっていう、その需要と供給のバランスを変に規制とかなんとかっていうのでやるっていうのは違うかなと思う。ただ、住宅は基本的にやっぱり住むためのものなので、住みたい人が住むための住宅っていう数は増やす、そのための政策はもう少しやってもいいかなっていう風に思っています。
なるほど。海外でその供給を増やすっていうことをやってる国って結構あるんですか?
それが、前編でも話したバンクーバーは要するに、新築がまちのコンドミニアムの高いやつとかが今まち建てられないんです。なんでかというと、NIMBYって言って、高いものを建てると周辺がむちゃくちゃ反対するので、そんなに日本みたいに容積率緩和してタワーマンションバンバン建つみたいな、そういうことがあんまりできにくいっていう事情があるんですね。なので、今ある既存のストックの住宅で特に6ヶ月以上住んでない、居住実態がないっていうものに対して空室税をかけて、住むための住宅に戻すために空室税をかけるという。バルセロナとかもそういう風にやってますし、今世界各国で本当に空室税っていうのはどんどん導入して、かつ対象エリアって最初は絞ってやるんですけど、だんだん広げたり、あと課税の税率もバンクーバーは1%だったんですけど、最初、今3%に上がって、そうすると当初の空き部屋、空き家だったものが68%も減ってる。つまりその68%は賃貸に回ったり売却に回るっていうことなので、結局そこに住みたい人たちの住宅の数を増やしているっていうことになる。それぐらいしか供給を増加させるっていうことが難しいということなんだと思うんですけど、それを頑張ってるってことです。
野澤先生に伺いたいのは、これまで日本がすごく価格上昇していて、例えばそれと比べられる都市の1つがバンクーバーでした。あとはシドニーなんかも話があったと思います。そして韓国もありましたよね。上がりすぎていると。そういう中で、じゃあバンクーバーはこういうことをやりました。効果としてはどのぐらい出るんですか?
うん。価格に関しては、バンクーバー市の人にも、住宅価格を下げるなんて、それは天才しかできないよって言われて、だからそんな単純なものじゃないと。おっしゃったように移民政策であったり、金利の話であったり、いろんな要素が絡んでるので、単純に空室税を入れたから価格が下がるっていうことはないし、逆に言うと下がらないっていうことはそんなにインパクトっていうか、いろんな不動産業界には影響がないっていうことなんで。ただし価格は下がらないけれども住みたい人の住宅の数は増えてるわけですね。日本はこれからどんどん高齢者の持ち家で相続が発生していくっていう、世界とは全然違うストックがたくさん控えてるんですよね。そこをそのままにしても、市場に出た時に住まない相手がわーっと、立地いいよね、安いよねみたいなので買っちゃったら結局意味がないので。住宅の価格が下がれば下がったで、またいろんな人たちが買ってきて、結局住みたい人が住めないみたいなことになるので、あんまり価格をどうのこうのっていう話ではない。
うん。
話にした方がいいと思うし、バンクーバーの人もバルセロナの人も政策担当者はみんな口を揃えて、住宅を住む人のための住宅に戻すんだ、増やすんだ、そういう政策を一生懸命やってるんだっていう。そこが1番ロジック的にもいいよねっていうので、都市政策としてもやっぱり住む人の住宅に、住む人がたくさんいる都市がいいわけで、空洞化してなんかスカスカした街にならないでいいっていう、そういう話になってます。
今先生の話を聞いてすごく思ったのは、私20何年間マンションをずっと買おうとして買ったりしてきてるんですけど、本当に安くても皆さんが買わない時代って結構長くて。
ありましたよね。
はい。そうなんです。沖さんがすごかったのは、皆が買わない時代にマンション買いなさいという本を出されてるんですね。てことはみんなが買ってなかったってことなんですね。みんなが買ってたら買いなさいなんて本は出さないはずなんで。という時代を知ってる人間からしてみれば、じゃあ皆さん価格が下がったら我々買いますって言いますけど本当ですか?ってやっぱ思っちゃうんですよ。その時には例えば金利が高いとか、これは絶対に下がる資産だから買わないとか、いろんな事情が出てきて皆さん買わないんですよ。そう考えると価格が下がるってことが正義だと私はちょっと思えなくて。
全くもって思わないですね。下がったら買いますっていう人で本当にやった人はいないので、見たこともないし、なので価格ってあんまり影響は正直言うとあんまないと私は思っていて。バンクーバーであるとか、シドニーであるとか、例えばシンガポールであるとか、いろんなとこの政策を取った時に、価格の上げ幅が止まる。だからそこで一定の価格のレンジに収まるっていう効果はあったわけですよね。
もちろんあって、バンクーバーの方も今ちょうど安定的にちょっとだけ下がってる。でもそれは空室税とかなんとかだけじゃなくて、移民政策を強化したからとか、金利の話とか色々あるので言えないけど、10年ぐらい空室税をやって、空き部屋とか空室が68%減ったとか、かつ住宅価格と家賃は今ちょうどちょっと下がって安定的になってるっていう話なので、大幅に上がってずっと右肩上がりになるのを抑える効果はあるのかなという風には思います。
バンクーバーってそこまでの経緯が結構はっきりしてますからね。マンション価格とかが例えば3倍になってしまって、それは中国の方とかが多くやってきて、それは移民政策だったんですよね。価格が3倍になって、カナダの国民が住めなくなったので、それに対して反対運動が起きて、それで政治が動いて税金が変わって、それで価格が止まって、そうすると外国人が持っていても比較的あんまり得ではない状態になったので、少し売りたいという人もかなり増えて、価格が調整局面に入った。でも元の状態に戻るかっていったら戻らないんですよね。
やっぱり人ってそういう感覚になっちゃうんですよ。価格って上がると。自宅って大体1個なので。それが例えば1億円が3億円になりましたっていったら、自分は3億円だと思ってるわけですよ。そうするとそれを2億円で売りますかっていったら売る人ってほぼいないわけですよ。そうすると3億からちょっと下がったところで売るかもしれないけれども、そこからダダ下がりするかっていったらそうはならないんですよね。
一旦上がると下がりにくいっていうのが不動産の特徴で、だから上がりきる前になるべく早めに手を打たなければいけないのに、日本の場合も今回遅れたと思っていて。だからこそ金融機関に対して厳しい発言を私はしたりだとか、なんで金融は動かないんだとか、いろんなとこで書いたりだとかしてたわけで。ちょっとやっぱ遅れてしまうと、もう買えない価格に1回上がって、もう下がらなくなっちゃうんですよね。
それってもう過去には戻れない状態になるので、なるべく早めに対応する必要性はあるし、今回の空室税って話も、やるんだったら早めにやりたいと思ってますし、あと、京都で予定されている税率とかを見たんですけど、ちょっと生ぬるいと。あれでは全く効かない。それを2030年なんて言ってたらもう悠長すぎて、全く効かないんじゃないか。オーバーツーリズムでもう京都も行く気もなくなってるし、このままだと京都自体がもう価値を失っていくかもしれないと思うので、早めに手を打ってほしいなと正直思ったりもしますね。
だけどバンクーバーもそうなんですけど、最初はやっぱりね、まずはそろっとやって、その後見極めながらモニタリングしてやっていくっていう方向に、政策サイドはせざるを得ないのかなとは。
いや、でも私、例えば空き家でも特定空き家ってあるじゃないですか。特定空き家は固定資産税を6倍にしますって言って、例えば周りの住民が、この空き家が迷惑ですって言うと特定空き家っていうのに指定されますと。そうするとそこの持ち主に対して固定資産税が6倍になりますと。6倍になったらいいのかって言ったら、固定資産税って実勢価格に対して0.3%ぐらいしか実質かかっていない。固定資産税評価額に対しては1.4%とかかかってるかもしれないけど、実勢価格に対しては0.3。それを6倍したところで1.8にしかならない。1.8では効かないっていうことなので、もっと上げた方がいい。じゃあもっと上げた方がいい時にベンチマークはどこになるのかっていったら、バンクーバーの3%かなって私は思っていて。
3%ぐらいあると、もう投資をしてる感覚からすると結構な感覚。結構3%は高いです。利回り、今不動産、例えば東京の不動産の表面利回りでも3%切ってるぐらいなんですよ。そうすると毎年3%持ってかれますっていう話になると、相続で受けて、それが空き家の状態になっているとかっていうのも、もう放置してたらどんどん相続でもらった資産が目減りしていくことになるので、早めに手放す。だからその住宅が出てくるっていうことを促すことはできるんではないかなと思っていて、税率自体もかなり上げて欲しいなと私は思っていますね。
1つ、価格を下げるということと、それよりもやはり住みたい人がちゃんと住める住宅を用意するということが大事なのかなという気がします。価格を下げるイコール住みたい人が住めるための住宅が増えるということではないのではないかというところもよく分かりました。そんな中で野澤さんが今回この本の中で提案されている日本への7つの処方箋ということで、住まいを住む人の手に取り戻すためにどうしたらいいのか、価格を下げるためということよりも取り戻すためにどうすればいいのかという話で聞いていきたいと思います。まずは1つ目です。非居住化対策をすべき重点地域を指定する。これどういうことでしょうか?
日本は郊外とか地方とかっていうのは、むしろ非居住、つまり空いてるからと言って売れる見込みがないようなエリアもたくさんあるじゃないですか。ですので、住宅価格の高騰が著しくひどい、あるいはちゃんとデータを分析して、試算がされてるんですけど、住民票と固定資産税課税台帳をちゃんと突き合わせて、一体どのエリアはどれくらい住民票がないのか。例えば神戸市ですと、都心エリアは5個に1個が住民票ないんですね。でも他は4%とかぐらいなんです。そのエリアだけやっぱり非居住化が進んでいるっていうことがデータで分かるんですね。ですのでそういうデータをちゃんと分析して、重点区域を指定するっていう、まずそこは大事かなと思うのと、やっぱりデータ分析を国交省なり東京都なり都道府県がもうちょっとちゃんとやるべきだと私は思います。
はい。登記簿とか全部ただで使えるわけですからね。
そうですね。台帳も自分で持ってるわけなんで、単純にデータベースを突き合わせるだけでできちゃうよと。
そう。
確かにエリアによって実情が空き家っていっても全然違うので、それを投機的に持っておくっていうところもあれば、持っていてもどんどん価値が落ちて売る相手もいないっていう場所もあるわけなので、やっぱり重点地域は絶対的に指定しなきゃだめですよね。それってほぼ都市部になるんですよ。都市部が投機対象になってしまうからこそ、都市部にかけるっていうのはもうすごく大賛成ですね。それはもうマストでやらなければいけないことかなと思いますし、なぜかけるんだって言われた時の、こういう理由でっていうのを全部データで説明することは大事という風に思います。
はい。わかりました。じゃ、次行きましょう。住む人が優先される住宅税制への再編ということで、これ野澤先生、具体的にはどういうことになってくんでしょうか?
これはなかなか難しいのは重々承知なんですけど、例えば住宅の譲渡の3000万控除ありますよね。特別控除。あれってもう50年以上3000万で変わってないんですよ。
1975年からって書いてありましたね。
なので、例えば住宅価格が上がってるので、例えば4500万控除にして、その4500万の特別控除を使いたいんだったら住む人に売ってくださいと。住民票を移す人に売ってくださいと。ただ、そうするとその後、住もうと思ったけど住民票を移せなかったわとか言うと、その売主が不利益を被るので、その場合は仮に先に契約の時にその特別控除は先に払っておいてもらって、それをちゃんと住民票を移した時に戻すとか、なんかいろんなややこしいんですよ。
あんまり難しいよねっていう人がたくさん。難しいです。はい。買主の反証まで必要って話になったら買主にインセンティブがないのでちょっと難しいですけども、でも言ってることは分かりますし、特別控除ってマイホームには優遇しすぎなのかもしれない。
あれってなんか元々、例えばすごく昔に明治時代とかから持ってた人が、先祖代々の土地をじゃあ4000万で売りましたって時に、それ全部譲渡益でしょって言われちゃうときついから3000万なのかなって私はちょっと思ってて。今みたいにある意味パカパカ短期で上がることを想定してる制度では私はないのではないかと。相続でもらったものとかって時期がわかんないと5%ルールになっちゃうんですよね。だから今の実勢価格の5%になりますという話になって、それが実勢なのかによってしまう。でも確かに古いっていう感じではあるわけですけども。
私はやっぱり譲渡所得控除にかけるよりも、短期で転売をかけた時に税金をかけたいなと思っていて。それって先ほど言ったように登記簿で全部分かるじゃないですか。そこから国税にデータがいって、これって空室のまま譲渡しましたよね、それに対する利益については追徴で税金を取りますと。だってそれ特定できるわけだから。自分が住んでいたであるとか、なんか証明できるものがあるんだったら出してくださいと。それがないんであれば、あなたはただ空室のものを転売をかけただけでしょう。それは日本国としては悪なんですと。なので追徴しますと。
全額没収でもいいと思うんですけど、高い税率、50%でもいいので、かけてしまってもいい。でも逆にそれが抑止に働くと思うんですよ。そんなことしても儲からないんだと思ったらやらなくなりますし、そういう意図を明確に示すことが大事なんだと思うんですね。なので、それは空室税の一環で、譲渡益に関しては追徴したいなと私は思ってますね。
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今、沖さんがおっしゃった話っていうのは、実は最近国の議論になっているという風に報道されている部分で、短期転売の譲渡所得に対する課税を強化するのではないかと。要は5年以内か5年以上かってことで分けていて、簡単に言うと5年以内が4割、5年以上が2割と言われていたのを、5年以内を8割にする、あるいは1年以内を8割にする、そういったことをやるのではないかという風に言われています。この課税で、これを国土交通省が提案したという話も実は報道としてはあるわけですけれども、野澤先生もこれ書かれてますけど、まず野澤先生、これに対して賛成反対はいかがですか?
私は法人が結構。
そうなんですよね。個人の話なんですね。
そうなんで、だから報道見ててもその5年とかっていうのは個人の話で、でも登記簿見てても多くはその法人なので、そこの法人の短期転売に対する課税の強化っていうのはすごい大事だと思うんですけど、そこをもし入れてないってすると、あまり。
みんな法人作りますよね。
みんな法人作ってってなっちゃうか、ずっと空室で置いとくかになっちゃうかなっていうことなんです。
今基本的に法人でやってるのも、多分融資が出やすいっていうのと、あと長短の差がなく、いつでも自分が好きな時に売れるから、法人税率で売れるから多分やってる方が多いと思うんですよ。ってなると個人のね、この課税強化される人、もちろん何人かすごいお金持ちはいると思うんですけど、どちらかというと実需の人にドーンと来る感じが私もしていて、これが果たして住みたい人が住むところに渡すっていうために大事な政策なのかなっていう風には、ちょっと個人的には思うところもあります。
全くもって思えないですね。
いや、だから法人税で全部処理してるから、法人税は法人税でいいとして、追加で違う短期転売税っていうような法人に。
それは私の言ってる追徴なんです。はい。なので法人であろうが個人であろうが関係ないと。空室で転売をかけてるんでしょと。それって短期転売だよねと。それはあなたが投機的にやってることでしょと。それに対して税金をかけるんだということの意思なので、個人法人は関係ないわけ。
なるほど。で、4つ目がですね、空室税の導入の検討ということで出ました。空室税でこれがですね、いろんなところで空室税、例えばここは入ってるとかって話ありますけど、野澤先生、ちょっと教えていただいていいですか?
空室税はやはりもう入れるべき時期に来てるんじゃない?日本のこのね。もう世界の大都市は結構軒並みもう入れ始めて、もう入れてますので、やっぱり空室税っていうのはいるかなと思ってます。それは、やっぱり住みたい人が住めないのに空室で置いとくっていうのは、住むための住宅の数を増やすことにはならないので。でも空室で置いとくのが悪いとは思わないんですよ。それはいろんな事情があるからなんですが、応分の負担をちゃんと出しましょう。つまり住民税も払ってない。固定資産税は払ってますけどね。なんですけど、住民税が入らないってことは、結局たまに来てゴミ収集とかいろんな行政サービスは得てるわけですよね。なのでそういう応分の負担っていうのはちゃんと取ると。それをちゃんと払ってくれるんだったら別に空室でもいいけど、それが嫌だったらちゃんと空室にしないでねと。賃貸に回すか売ってくださいっていう。
ただし、色々と事情があって、バンクーバーでも、例えば癌の治療してて、大病院がそこの都心にしかないから、たまに泊まるために来るような、そういういろんな空室にせざるを得ない事情の方がいて。バンクーバーでも何かアドバイスありますかって聞いたら、その課税免除の要件を、すごく丁寧に、いろんな人の事情を聞いて設計することがすごい大事だって言われて、そこが肝だという風に。だから別に空室で税金をバンバン取ってやるみたいなんじゃなくて、それぞれの事情があるので、ヒアリングを重ねて、こういう事情の時にはもう免税だよね、こういう時はダメだよね、課税だよねみたいなところの整理をちゃんとやった方がいいよってすごい言われて、なるほどって思って帰ってきたんです。
空室って実際に住んでる人間にとってもいいこと何もないんですよね。やっぱりみんな住むことが私も1番幸せだと思うんですよ。タワーマンションの住民にとっても、とにかく誰かが住んでくれること。それはどんな目的でもある意味いいと思うんですけど、そういう意味で言うと、やっぱり空室税っていうのは、沖さん、やっぱある程度必要なのかな。
私は3%を主張したいんですけども、それはベンチマークとなるところが3%で効果を発揮してるからで。先ほど言ったようにですね、セカンドハウスに当たるものも贅沢税でその間の1.5%取ってもいいんじゃないかなと思っています。
プラスですか?
違います。その半分ってことですね。
あ、それいいですね。
はい。というのは、例えば地方の社長さんで、たまに東京に来るんです。その時にホテル取れないんで、自分の家が欲しいんです。そん時は1月に1回は来るんでみたいな話はあるので。それも全部ダメっていうのはあれで。でもそれってあなたはやっぱり資産家ですよねっていう感じでもあるし、皆さん住んでて欲しいんです。そっちが是であって、たまにしか来ないっていうのはちょっと贅沢ですよねっていう意味合いで、1.5%取っていいのかなと。という風に私は思ってますね。
そうするとやっぱり皆さんの行動が変わるとは思っていて、じゃあホテルにしようかっていう人もいるかもしれないですし、どうやって皆さんの最大幸福、ベネフィットを上げるかということを考えた時に、やむなしかなと。ここまで増えてしまってると、止める手段がこれからの取引を止めるだけでは足らなくって、もうすでに30%とか60%とか行っちゃってるわけなので、それをどうにかしなきゃいけないとなった時には、この導入はありだなと私は思いますね。
ちなみにこの税収って何に使うべきだと思いますか?海外はなんかアフォーダブル住宅の整備とかにちゃんとそうやって使ってくれるんですね。なんか僕そこちゃんとしてほしいなと思う。どういう風に使うべきだと思いますか?
私、ちょっと先生の言われている中で住民税が落ちないからっていうのはあるんですけど、日本って住民税に対してとんでもない税法があって、ふるさと納税ってあるじゃないですか。
はいはいはい。
あんな変な制度ないと思います。この空室よりも悪だと私は思いますよ。だってそこに住んでいるのに住民税を別のとこに持っていく、それにインセンティブを与えるっていうのは、他国を調べましたけどそんなにないんですよ。日本は結構独自で、それは人口が都市部に集まるから、そこで税金が落ちる。それを再配分するんだったら、個人にそんなインセンティブを与えて、ここの桃であればとかいうような話をしてるのは、だってそうですよ。それってそこに対して思い入れがあるわけじゃなくて、その商品がいくらで手に入るからというインセンティブで動いてるわけで、本末転倒だと思うんですよ。
その意味で言ったこと、例えば財産権の侵害って話もあって、財産権と思った時に何が引っかかるかなと思ったら、相続税が私は引っかかっていて。だって例えば私は会社の経営者ですけど、法人税取られて、自分がそこから所得取ったら所得税取られて、なおかつ最後にもう1回相続税取られるわけですよ。相続税がない国なんていっぱいあるし、それって財産権の侵害なんじゃないかと思ってたら、昭和30何年にそれを争った人がいるんですよ。で、最高裁で負けたんですよ。それは社会の公益のために相続税を取るのは国としては是だという最高裁の判決は出てるんですよ。今となってみるともう1回やりたいなと思うんですけど、最高裁の判決なのでなかなか難しいんですけど。
でも、考えるいい機会にしなければいけないと思いますし、何を目的にこの税金を取るんだということを明確に謳わないと。ふるさと納税も相続税も私はおかしいと思ってるし、税って今までのものが当たり前に取られるから、それを是認するっていうのはちょっと私の感覚にはなくて。そもそも間違ってるんで、あれは。それを直そうよと。だから新しい空室税も必要なのかもしれないし、そこはやっぱり何を目的に、私たちの社会を快適にするのかということのために考えなければいけないと思うんですよね。
それは各市町村が自分たちの空室税を取った時に、その税収を何に使うかは、その地域地域にいろんな問題があるわけで、その解決のために使うっていう、そういう選択ですね、きっとね。はい。
さあ、次行きたいと思います。新築の固定資産税優遇は住む人に限定と。これやっぱり野澤先生、これから住む人とか最初に買う人にやっぱりある程度のインセンティブを与えないといけないなと思うんですよね。今持ってる我々はある意味もう良くて、新しく買う人がどれだけ買えるかっていう話だと思うんで、そういう中でいろんなこと考えてらっしゃると思うんですが、まず固定資産税の優遇、これ新築ということですけども、これどういうことでしょうか?
いや、これは例えば13億円の新築マンションでも固定資産税が5年ないしは7年半額なんですよ。
え、それおかしい。住まないのにね。
住まないのに。それはおかしいんじゃない?だから新築の固定資産税の5年ないしは7年の優遇はあってもいいんですけど、それは住む人だったら優遇するけど、住まない法人とか非居住の個人とか外国の方は別にそんな優遇しなくていいんじゃない。だってすごい、年間で1300億円ぐらい市町村の税収がこれで減ってるんですよ。
市町村税ですもんね。
うん。だから結構貴重な税収なんですね。なので、結構市町村の方からはやっぱり、なんで自分たちは減らされるんだ。かつ、住んでない人がすごい今増えてるから。特に再開発とかでむちゃくちゃ高くなっちゃうじゃないですか。原価が高いから。タワーマンションとかで住まない人がいっぱい買ってるじゃないですか。でも5年ないしは7年半額で、住民税も入らないわ、固定資産税は半額だわっていうので。実は補助金を出してるんだけど、それが半額セールをされてしまう。1番高く取れる時に半額なんで。その補助金を、固定資産税が上がるからいいじゃん、住民税入るからいいじゃんって言われるんだけど、それが目論見通りいかないっていうので、結構試算した市町村の方から相談に来られたんですけど。だから住む人は全然私は優遇してもいいと思うんですけど、住まない人にまでやる必要ないんじゃないかっていう、そういうことです。
沖さん、いかがですか?
それは本当にその通りだと思いますし、新築に限らず中古でも新しく買う人に対しては、西岡さんが言われたように優遇してもいいなと思いますね。というのは、日本ってやっぱり持ち家政策をしているので、最終的に高齢になった時に持ち家じゃないと年金で生活できないんですよ。その意味ではどっかのタイミングで買わせる、買うインセンティブを与えておきたいと思うので。今新築の供給って少ないので、中古を買った時でも最初の5年は固定資産税を優遇しますよと。その代わり住民票は移してねということは前提ですっていう話は、これは市町村だからこそ、市町村がやっていいなっていう風に思いますね。
ただ、これを効果ありますかと言った時に、誰も正直、固定資産税が半額になること自体も知らないで買ってる人がいっぱいいるので、多分95%ぐらい知らないと思う。
そう。で、5年後になんで上げるんだって、大体市町村の税務課にむっちゃクレームが来て、もうみんな疲弊してるんですよ。
え、そうなんですか。めちゃくちゃありがたいですけどね。
でも最初、固定資産税ってこんな安いんだって思っちゃうんですよ。
でも5年後っていきなり何の通知もなく上がるじゃないですか。
うん。
で、なんでだみたいな。
なんか間違ってますよね。去年からこんな2倍になってますけどみたいな感じになるんですよね。
そう。課税評価額は変わってないのに、なぜみたいな感じになりますよね。
だから最初からやめてもいいんじゃないですかね。やめた方がいいという制度なんです。やめましょうよ。
じゃあね、私もファイナンシャルプランナーですけど、本当に国って住宅を買わせてあげるためにいろんなことやってるわけですよね。それが例えば3000万控除であったりとか、持ち家政策ってまさにおっしゃいましたけど、そういうことの中の一環なんですけど、それがみんなに行き渡りすぎているというか、この人たちに行かなくてもいいんじゃないかっていうとこにも行っちゃってるっていうとこは確かに問題かなっていう気がしますね。
昔は7割8割が住む人が買って住宅ローン組んでっていうのが普通だったから全然成り立ってたと思うんですけど、今もう本当全然違ってきてるので、そこは見直す必要はあるのかなと思います。
はい。さ、そして新築マンション販売の適正化ということで、これ前編でもお話しましたけど、やっぱりマンションの販売が、これ資材が高くて人件費が上がってるだけですよっていう感じじゃないように私はこの数年ちょっと、沖さん、感じてきたんですけど、これ適正化、沖さん、できると思いますか?
いや、これは、正直彼らは望まないともちろん思いますし、これを、先生が言われてるのは、管理計画の報告をする時に販売後の所有者報告をした方がいいと。このくらいはマストにすればできると思います。私はこれに加えて、いくらで売ったのか書けっていうのはいいかなと思っていて。だってそれ売買契約あるわけですから、売買契約の金額を。
絶対に嫌がるでしょうね。
これだって価格表ね、モデルルーム行くと、価格表今から出すんでメモってくださいって言われる時あるんですよ。出したくないから。で、いちいちこれ全部書いてみたいな。そのぐらい彼らは価格というのをブラックボックスというか中に閉じ込めておきたいという人たちですから、なかなか出してくれないかなって。
なんでそれがしたいかって言うと、実態を把握したいだけなんですよ。誰に売っていて、いくらで売ったのっていうのぐらいは。
これ誰が見るのかにもよりますね。
だから外に出さないで行政に出すっていうだけの行為でも、やっぱり不動産会社って記録に残っちゃうから、他には流出しないってなっても、やっぱりちゃんと1回考えていただけるんじゃないかっていう。甘いっておっしゃると思うんですけど、性善説かもしれないけど、やっぱり売り方みたいなのを意識していただくっていう。報告は行政側としては実態の把握が目的ですっていう。
うん。
いや、だってね、マンション買ってほとんどが非居住の人だったらショックじゃないですか?管理組合どうなるのとか、理事いっぱい回ってきちゃうかもみたいな。
正直ね、住んでて怖いですよ。本当に内廊下で人に会ってびっくりしますからね。あんまり人が住んでないマンションに住んでると、本当に、あ、人がいるみたいな感じ。
なんでやっぱりマンションの管理の適正化っていうものだと、やっぱりどれぐらい住む人に売ったのかとかいうのは大事なデータかなと思ってます。
はい。さあ、そして7つ目になります。外国所有の非居住者への対応ということで、こちらは。
外国で色々あるんですけれど、日本はね、GATSっていうのに入っていて、外国の方だからといって差別的なことができないっていうのがあるんですね。縛りがあるのでなかなか難しいんですけど。だから少なくとも、マンション管理の話を聞いてると、そもそも管理組合って何とか、区分所有法の委任状って何っていうのが、日本人ですらわかんないのに、そういうものをちゃんと重要事項の説明の時に理解していただくっていうことを義務化するっていうのはあるかなと。これをマンション法の先生方と研究した時に、いやいやいや、それ日本人も分かってないから、これはもう日本人も外国人も全員義務だっていう。要するに委任状の意味とかね。
はい。
管理規約とか、いろんな区分所有法とかあるじゃないですか。総会とか定足数とか、そういうのも全部もう日本人も含めて重要事項説明で理解していただく必要がある。理解するかどうかわかんないですけど、そういう話とか色々、やることはあるかなっていう風に。
ちなみにそのGATSっていうのは、バンクーバー、カナダであるとかシンガポールとかは入ってないんですか?
例えばバンクーバーであれば取得税って20%ぐらい取りますよね。空室税も6%ぐらい取りますよね、今。シンガポールも印紙税の形で、取得した時に外国人であれば、今何%だったか、60%ぐらい、結構すごい税率を取りますよね。そうじゃないとシンガポールの国民が買えない価格にどんどん上がっていってしまうということで、そうしてると思うんですね。それって大義があるじゃないですか。だから先生がおっしゃられる、住宅は住む人のために作ってるんだから、その住む人がいないものは、国としてはそれは是認できませんという意味合いなので、だから罰的に税率を上げるのはいたし方ないかなと正直思う。それは日本人だろうが外国人だろうがっていうことにせざるを得ないと思います。
なるほど。はい。本日は野澤先生に7つの提言を伺ってきました。最後にお2人に本日の感想を聞いていきたいと思います。
いや、まさかこんなに、私の提案を実務でずっとされてる沖さんが参戦していただけるなんて思ってない。
いや、思ってなかったって、結構今日はなんかもう学者だから分かってねって、すごいお叱りを受けるんじゃないかとドキドキしてきたんですけど、すごい私も勉強になりましたし、もっと金融のことも勉強して、さらに邁進したいと思います。ありがとうございます。
はい。沖さん、ここですか?私、マンションも問題だと思うんですけど、戸建ても大問題だと思っていて、相続した戸建てって8割以上はマーケットに出てこないですね。
で、そのまま特定空き家になるか、そのまま放置されてるっていうケースが多くて、それがあるがゆえに土地価格も結構上がってるんですよ。で、やっぱりなんかその半分の、土地ってものもあるので、その意味ではマーケットに出してほしい。
で、それは財産権と言われても、100%財産権と認められないところもあるからこそ、戸建てを相続でもらった時に放置するんではなくて、それを放出するインセンティブ、飴と鞭みたいなものも必要だなと思っていて、それは空室税っていうのが鞭になりますけれども、飴として例えば解体費用を補助しますとか、売却益に対して軽減税率をつけますとか、だから今売ったら得ですよっていうのを付けでやるとかにして、土地の放出がされてこないと住宅の供給も増えないし、価格もこなれてこないんですよね。で、その意味では空き家を放出する仕組みを考えなければいけない時期に来たんではないかなという風に思っていて、マンションの空室だけではなくて戸建てについても同様の視野で物事を考えていかないといけないかなと私は思っています。
今度は空き家ありますか?
やりましょうか。
空き家になったらマーケットに出てくるっていう人多いんですけど、正直本当に出てこないわけですよ。
いや、本当、だから私ずっと空き家の研究してる立場で本出してるんですけど、もう皆さん議員さんとかね、いろんな専門家がね、いや、空き家あるんだから使えばいいじゃんっていうのも本当もうプルプル震えるぐらい許せなくて、だからそんな簡単なもんじゃないんですよって、おっしゃる通り。
空き家ってほぼ平均築50年ぐらいですよね。そしたら今のまんまでできるかっつったら、そんなことないよっていう。
あと親の残置物が多すぎて、それを片付けるだけでも精一杯ですし、マーケットに出してそれが価値を生むかっつったら、ちなみに東京都がアフォーダブル住宅で築50年ぐらいの戸建てをリフォームをかけて出してるんですけど、不人気ですよ。
ああ。
価格2割下げても決まんない。そんな状態にもなるので、だからニーズに合ったものを出さないと、住宅供給ってそのマッチングをさせなければいけないので、そこのところの視点がすごい欠けてんのかなという風には思いますね。
今日はお2人にお話を伺ってきました。これまでマンション高騰って何でどうしてなんだって話はたくさんしてきたと思うんですけど、多分ここまで全てが繋がったっていう風にちゃんと説明できたのは、私はなんか初めてなのではないかという気がしているのと、あとそれに対してどうするかということが提言できたっていう意味では、非常に今回意味があったのではないかと個人的にも思っております。
ということで、本日は明治大学教授の野澤千絵さんと、住まいサーフィン主宰の沖有人さんに、非居住化の実態と今後のマンション価格の動向についてお話を聞いてきました。お二方どうもありがとうございました。ありがとうございました。
動画が参考になったという方は、チャンネル登録と高評価もお願いいたします。
楽待チャンネルIRニュースコーナー。
さあ、このコーナーでは楽待チャンネルを運営する楽待株式会社の投資家、株主の皆様向けの情報を1分でお伝えします。今回は東証スタンダード市場に上場する楽待株式会社の2026年7月期通期の決算発表についてお知らせします。
売上は36億1700万円で前期比14.5%増。営業利益は18億9900万円で23%増となり、通期の業績予想を売上、利益ともに上回りました。営業利益率は52.5%と高い水準を保ちながら、売上はこの5年で2倍になっています。
27年7月期は売上40億円と5期連続の2桁成長を見込み、年間配当は13円から16円へ増配を予定しています。詳しくは概要欄、コメント欄のIR情報のリンクからご覧ください。
楽待、楽待、楽待。不動産投資は楽待。
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