森田隼人が教える、ささみをしっとり仕上げるブライン液とペペロンチーノ

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概要

リュウジのチャンネルで、J-オイルミルズのエクストラバージンオリーブオイルの案件動画として撮影された回である。リュウジはこの案件をこれまで何度も担当し、作れるものは出し尽くしたと感じていた。そこで「肉の鬼才」として知られる森田隼人を助っ人に呼んだ。森田にとってはこれが初めての案件だという。森田が作ったのは、ささみをブライン液で加熱し、バターとハイミーで乳化を助けたペペロンチーノである。本記事では、手順に添えて森田が語った理屈と、試食したリュウジの反応を順に追う。

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森田によるオリーブオイルの評価

調理に入る前に、森田はこのオリーブオイルを何度も試した感想を話した。まず「ものすごいフレッシュ」で、日本人の舌に合う万能調味料の一つだと評価する。食材の味と香りを引き出すのがうまく、後から来る苦みもかなり抑えられているという。さらに、他のオリーブオイルと比べてものの香りを吸着する力が「圧倒的に高い」とも述べた。これは森田個人の評価である。

イタリア産によくある苦みの強いタイプと比べると、オリーブオイル好きには物足りないかもしれない、と森田は認める。そのうえで、日本の食材は味が「パワフル」なので、それを使う料理ではこのオイルが良い補助役になると説明した。足し算の多い和食でも邪魔にならず、醤油の味も消さないため、飲食店でも通用するし、海外にはあまりないタイプではないかとも話した。リュウジは、醤油と合わせるときはいつもこのオリーブオイルを使っていると応じている。

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食材選び:もちもちのパスタと、ささみを使う理由

パスタは1.8mm、表示の茹で時間が11分のもので、1分短い10分で茹でる。もちもちした食感になる麺である。森田はパスタを「寿司のシャリ」にたとえた。皿の半分は麺なので、麺選びはかなり重要だという。

肉は鶏むね肉ではなくささみにした。むね肉は厚みや大きさにばらつきがあるが、ささみはだいたい大きさがそろっているからだ。ほかの材料はニンニク、パセリ、鷹の爪、バター、ハイミーである。

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「森田式弱酸性ブライン液」の作り方と理屈

最初に作るのはブライン液(漬け込み液)だ。水400gに塩8g(2%)、砂糖16g(4%)、レモン汁小さじ1を加えて沸騰させる。計量にはリュウジが出している計量スプーンを使い、森田は「魔法アイテム」と呼んで勧めた。ささみとブライン液の比率は1対4が基本だという。

森田の説明はこうだ。ささみはpH5.5付近の「等電点」にあると、油脂や旨み、中の水分が全部出てしまう。そこで塩と砂糖を入れて塩味をつけ、保水性を上げて水分を出にくくする。さらにレモンで一気に酸性側に寄せ、等電点からずらす。説明の途中で森田は「このチャンネルの人たちは何言ってるかわからないかもしれない」と笑い、仕上がりを見てまねすればできると付け加えた。

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ささみの下処理と、熱湯をかけるだけの加熱

ささみ3本(約150g)にフォークで穴を開ける。フォークは家にある安くて薄いものがよいという。ささみの繊維は2方向に分かれて走っているので、繊維に沿って縦に刺す。逆目にならないよう向きに気をつけることが大事だと森田は強調した。

ささみを直接煮ると全体がパサパサになる、と森田は言う。ささみは65℃まで火が入れば殺菌が済んで食べられる状態になり、68℃まで上げれば「完璧」とされている。そこで、ささみを入れた耐熱容器に沸騰したブライン液を注ぐ。下側は火が入っていないので一度裏返す。森田によれば、元のささみの温度と混ざって液はちょうど70℃前後で止まる。そのまま置くと熱が逃げるので蓋をし、10分置けば仕上がるという。蓋が見当たらず、リュウジが手元のもので代用する場面もあった。

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ニンニクとパセリの下ごしらえ

ニンニクはヘタを落とし、割って中心の芽があれば取り除く。芽が残ると雑味になるからだ。ただ、今回はあまり出ていなかったので、そのまま割って使った。刻む必要はなく、潰すだけでニンニクの旨みは十分出ると森田は言う。

アーリオ・オーリオでもペペロンチーノでも乳化がよく話題になる。森田は、この段階で乳化を意識しなくても後で乳化させるので問題ないと述べた。パセリはあまり神経質にならずに刻めばよく、茎も使ってよい。苦みが出てもそれも美味しいという。

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ソースの土台:中火の油に、火を止めてからバターとハイミー

フライパンを中火にかけ、オリーブオイル大さじ2(30cc)でニンニクと鷹の爪を加熱する。鷹の爪は辛さが苦手なら種を取り、細かく刻まずに大きいまま入れてよい。泡が出ている間はしばらくそのまま置く。その後火を止め、余熱でゆっくり火を入れていく。

ここで森田は乳化の比率を説明した。家庭で最も乳化しやすい配合は、水に対してオイルを一定の比率にするものだという(具体的な数字は字幕から聞き取れなかった)。今回はそれより油の多い「水1対オイル1」で作る。この比率だと通常はオイルが乳化しにくいので、それを補うためにバターとハイミーを使う。

森田によれば、ハイミーは水に合わさると他の調味料に比べて変化が速く、乳化を助けるのにいちばん向いている。科学的にも証明されているという。これを聞いたリュウジは驚いた。自分のペペロンチーノにはハイミーや味の素を入れているが、それが乳化を促していたことは動画で言ったことがなかったからだ。森田は「絶対してる」と答えている。

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パスタを茹でる

パスタ160gを、塩分1.5%のお湯で茹でる。お湯の量は1L程度と話していた。

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10分後のささみ:「ぷるぷる」の仕上がり

10分たってささみを取り出すと、表面はぷるぷるで、切ってみると中に赤いところがまったくなく、しっとりしていた。指で簡単に裂けるので、リュウジが手で裂いていった。リュウジは「初めて見た」「俺の知らない技術」と驚いた。試食すると「このささみの食感ない」と興奮している。

森田の説明では、塩味は中まで入るが砂糖は中に入らず、レモンが表面をコーティングする。それによって「ささみの弱点を全部これで補う」のだという。国産でもブランド鶏でも、どのささみでもできるそうだ。比率はささみ100に対してブライン液400が最もよいが、今回のように150〜160g程度まで増やしても対応できると話した。残ったブライン液は捨てずに、パスタの茹で汁の代わりとして後で使う。

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仕上げの順番と温度管理

火を止めたフライパンに、まずハイミー小さじ半分を入れる。次にバター10gを入れる。温度が高いとバターの香りが飛んでしまうからだ。続いてパセリを加える。これも温度が上がると色が悪くなるので、このタイミングにする。リュウジは手間がほとんど変わらない点に感心した。森田も、どうせ茹でる工程の合間に先に済ませておくだけだと話している。

パスタの茹で上がり1分半前になったら、中火でフライパンを再加熱する。こうするとパスタが10分で茹で上がる頃にソースの温度も上がる。強火にするとバターがパチパチはねるので、一度落ち着かせる。ニンニクはこの時点でほくほくに仕上がっている。

茹で上がったパスタとささみを合わせる。ささみはこの時点で60℃ほどで、パスタの熱で仕上がるという。このままではオイルが多く混ざりにくいので、ブライン液を大さじ2加える。これでオイル1対水1になり、一気にあおって乳化させる。和える時間は30秒ほどだ。森田は、ささみの白とパスタの色のコントラストもポイントに挙げた。

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試食と「追いオリーブオイル」、カシューナッツ

完成したのは「究極のささみペペロンチーノ風」である。リュウジは「食べたことないぐらいうまい」と言い、塩加減も決まっていると評した。リュウジはささみのパスタに良い印象がなかったという。パサつくうえ、パスタとのコントラストも生まれないと思っていたが、この皿ではそれがはっきり出ていると驚いている。

森田はここで、食べ始めてからオリーブオイルを回しかけるよう勧めた。リュウジがかけると「さらにうまくなった」と反応し、香りが一気に立つと話した。森田の説明では、このオリーブオイルはきれいに作られすぎていて癖がない。そのため料理に使うと存在に気づかれにくいが、仕上がった後に足すとオリーブオイルの味わいがちゃんと戻るという。

味変には砕いたカシューナッツを使った。本来はフライパンでナッツを一緒に炒めるとより調和するが、今回は砕いて後から散らした。アーモンドでも合うという。ナッツの食感とオリーブオイルの組み合わせを、リュウジは「売れるぞ、これ」と評した。

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「感動するパスタはもう出ないと思っていた」

リュウジは、パスタは外でも自分でもさんざん食べて作ってきたので、感動するパスタにはもう出会わないだろうと思っていたと語った。そのため外食ではほとんどパスタを食べないという。森田も同じだと応じた。そのうえでリュウジは、このパスタには感動した、パスタで感動したのは何年ぶりだろうと述べ、前回森田に教わったステーキよりもこちらがすごいと話した。森田は、付き合いが長く忖度しない相手だからこそ、壁を超えなければと思って臨んだと明かした。

森田は改めてポイントを振り返った。最後にかけたオイル以外、ソースはほぼオイルと茹で汁の1対1で、家庭ではこの比率が不安になりやすい。それでもグルタミン酸を使うことでまとまる、と強調した。リュウジは、料理人が言うと説得力があると応じた。ハイミーの宣伝にもなっているので味の素からも案件費をもらうべきだ、と冗談も交わした。

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おまけ:二人ともパスタを頼まなかったイタリア旅行

最後に二人は、以前一緒にイタリアに行った話をした。1日に何軒もはしごしたが、その中でもパスタだけは頼まなかったという。それほど二人にとってパスタのハードルは高い。森田は今回の題材にかなり悩んだ。ささみのパスタを考えていたが直前で迷い、前夜遅くまでリュウジに連絡し、当日の朝に候補を両方試したうえで、最終的にささみに決めたと明かして動画は終わる。