「ちょっとの負け」を重ねて大きなチャンスに備える――多井隆晴が語る人生の押し引き

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概要

新R25の聞き手は、失敗を恐れて挑戦できず、掴むべきチャンスを逃してきたという悩みを抱えている。この回では、Mリーグ・渋谷ABEMASに所属し、自ら「唯一の守備型の麻雀プロ」と名乗るプロ雀士の多井隆晴に、人生で使える押し引きと勝負勘を尋ねた。多井の答えは、守備を勧める話にはならなかった。基礎と武器を持ったうえで小さな負けを恐れずに動き、数年に一度のラッキーに備えておくべきだ、というのが多井の立場である。

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「損をしたくない」という相談

聞き手は、勝ち続けたいとまでは思わないが、負けたくない、損をしたくないという気持ちが強いと話す。消極的で奥手な性格のせいで、これまでチャンスを取りこぼしてきたという後悔がある。一方で、すべてのチャンスを取りに行けば空回りして失敗することもあるから、人生にもある程度の押し引きが必要だと考えている。聞き手の見立てでは、20代・30代のいわゆるZ世代は失敗を極端に恐れ、正解を見つけてから動き、コスパやタイパを重視して無駄な苦労を避けたがる。そこで「守りに強い人間」になるためのヒントを、守備型の多井に聞きたいというのが今回の趣旨である。

多井はまず、負けたくない、損をしたくないというのは普通の感情であり、最初から全ツッパの人生を送っている人などほとんどいないと答えた。そのうえで、細かく積み上げるやり方への疑問を投資の例で示している。資産がない状態から年利3%、5%、7%で貯めていっても、その先で本当に幸せになれるのか、と多井は問う。新NISAのような積立は、ある程度資産ができてからなら有効だという。しかし毎月1万円をインデックスファンドに入れるくらいなら、その1万円を英会話教室やパソコン教室、AIの勉強に使ったほうがいい。「今」の自分に投資しろ、というのが多井の考えだ。

みんなが攻めるから守った

多井が守備型になったのは、守備が有利だと考えたからではない。周りが攻撃ばかりだったからだ。多井によれば、麻雀の勉強法は長く「何切る問題」、つまりこの手牌が来たら何を切るかという問題しかなかった。ここ数年でAIの時代になり、攻撃も守備もいろいろと学べるようになったが、それまでは全員が攻撃の勉強しかしていなかった。だから多井はひたすら守備を勉強してきたという。

多井は「人と違うことをしろ」とは言わないと断ったうえで、同じことをやっていてもダメだろうと話す。人生の守備力とは、自分の武器を1つか2つ持っておくことだという。武器があれば、今の会社で失敗してもやっていける。

一度だけの全ツッパ:証券会社を辞めたとき

多井は、人生で一度だけ全ツッパしたことがあると明かした。証券会社に8年ほど勤め、麻雀プロと並行していた時期もあった。そして麻雀プロでやっていける、自分はナンバーワンになれると確信して会社を辞めた。「失敗したらどうしよう」と考えたのは、そのときが初めてだったという。

ただ、そのときも心の拠り所はあった。証券マン時代にいろいろな資格を取っていたので、麻雀プロで失敗しても金融の世界でやっていけるという思いがあった。プロになってからも麻雀以外の勉強をかなりしており、たとえば喋りの勉強は今になって生きているという。守備を鍛えたいなら、それが1つあればやっていけるという武器を身につけるべきだ、と多井は言う。

暗かった麻雀業界に見た可能性

多井がプロになった当時の麻雀界には、今のような環境は何もなく、収入もほぼゼロだった。それでも踏み切れた理由を聞かれた多井は、「業界が暗かった」と答えた。対局の配信を見ても、選手はみなスーツにネクタイ姿で、開始の挨拶は「よろしくお願いします」、インタビューは勝てば「嬉しいです、ついてました」、負ければ「悔しいです」という一辺倒だった。多井はそれを見て「もらった」と思ったという。自分なら違うことを言える。格闘技のトークのように煽りもできるし、ふざけることもできる、と考えた。

若い頃は大きな団体にいて、上層部にいろいろと提案したが笑われていた。企業にスポンサーについてもらってロゴをつけたい、大企業のロゴ入りネクタイで対局したい、麻雀で観客を集めて東京ドームを埋めたい。そんなことばかり言っていたという。多井は、麻雀プロに魅力がなく、協力する企業がないだけで、麻雀というゲーム自体は人を熱くさせるポテンシャルを秘めていると考えていた。20〜30年前の麻雀はイメージが良くなかったが、世の中で流行るものはイメージの悪いところから入ったほうが広がっていく、というのが多井の見方である。

守備は基礎ができてから語るもの

勝ち続ける人には攻め続けるイメージがある。守りを重視しながら勝ってきた多井に極意を尋ねると、多井は「基礎ができてから初めて守備を語れ」と答えた。多井の麻雀は極端に尖った守備型で、基礎ができて初めて成り立つ。いきなり真似をしても誰も勝てないだろうから、「よい子は真似しないでください」という話だという。

多井はイチローの例を挙げた。イチローの振り子打法を小学生にやらせたら、全員おかしくなってしまうだろう。あの打法は、目に見えないところにある基礎体力があって成立している。細く見えて、実は筋肉があり体重も意外とある。それと同じで、多井の場合は基礎ができたうえでの個性がたまたま守備だったにすぎない。だから守備をあまり意識しないほうがいいと多井は言う。守るにしても攻めるにしても基礎力が大事で、もしみんなが多井の真似をして守り出したら、自分は攻めるつもりだという。守備が大事だとは思っているが、有利だとは思っていない。

負け試合で目立つ

多井は30年間勝ち続けているように見られているが、実際には負けも多いと話す。たとえば年に10のタイトル戦があり、毎年1つ取ったとしても、9回は負けている。だから負けているときに目立つことがとても大事だという。負けを次のタイトルの勝ちにつなげ、1つのドラマとして連ねていく。負けを負けのまま終わらせる人は、そこで終わってしまう。

聞き手は、多井が3〜4年前の新R25の記事でも「負け試合でいかに目立つか」を語っていたことに触れた。多井によれば、収入や知名度、SNSのフォロワー数、YouTubeの登録者数は、タイトルを取ったときや優勝したときに一気に増えたわけではない。負けたときに「ドーン」と伸びる人生だったという。多井は自分の周りに起こることをあまり悲観的に考えないタイプで、負けたら負けたで、それを何かに変えればいいと考えている。笑いに変えてもいい。

毎日1万円か、年1回のじゃんけんで1000万円か

「損をしたくない人生」とは何かを考えるために、多井は聞き手に問いを出した。一生、毎日1万円がもらえる人生、つまり年365万円。もう1つは、毎年1月1日に1回じゃんけんをして、勝てば1000万円、負ければ0円の人生。どちらを選ぶか。

多井は、後者の期待値は1回あたり500万円だと説明する。10勝10敗なら、20年間毎年500万円もらっているのと同じだ。説明を聞いた聞き手は1000万円を選ぶと答えたが、説明がなければ確実な1万円を選んでいたとも認めた。多井によれば、そう答える人は多い。だから多井は、「ちょっとの負けは良くない」という考えを疑う。大打撃になるようなひどい敗北さえしなければ、ちょっとの負けはどんどんしていい。ちょっとの負けで済むことをたくさんやって、大きなリターンを取れる行動をすればいい、というのが多井の立場だ。若いうちからこの意識を持つと人生はだいぶ変わるかもしれない、とも話した。

麻雀でも多井には必殺技のようなものはあまりないという。リーチが得意、鳴きが得意、混一色が得意という選手がいるなかで、多井の売りは「Sクラスのミス」をしないこと、つまり大きなミスを誰よりもしないことだ。傷を負わない程度のミスで済ませればよく、人生にも麻雀にもファインプレーはいらないと多井は考えている。

自分を客観視する:藤田晋という「勝てない相手」

多井がこう考えられるようになったのは、自分を客観視できるようになったからだという。自分を客観視できると精神年齢が上がり、人間性も上がる、と多井は言う。麻雀をしていると勝ちたくなるし、振り込みたくなくなるし、誰かが変なことをすればイラッとする。それはプレイヤーだからだ。1メートル離れたところから自分を俯瞰で見られるようになると、成績は安定する。人生でも同じことが大事だという。

多井が自分を客観視できるようになったのは、Mリーグが始まってからだ。きっかけはサイバーエージェントの藤田晋だった。藤田が10億円や20〜30億円程度の資産家だったら、追いつこう、抜こうとしてしまっただろう。しかし藤田は一生勝てない相手だった。10年ほど前にABEMASができ、いろいろな場に出してもらうなかで、知名度も人間力も資産も無理だと悟った。多井はそれを「良かった」と振り返る。

多井は藤田の本をすべて読んでいる。昔は全部から影響を受けていたが、今は「これはもう自分には無理」と思えるものが半分あるという。自分に使える部分とそうでない部分を見分けられるようになると、本や動画からの吸収力がまったく違ってくる。無駄なものまで吸収しようとするから、うまくいかない。「藤田晋にはなれない」のだから、真に受けすぎてはいけないと多井は言う。

情報を鵜呑みにするか、全部反発するか

多井によれば、若い人は偉い人の言うことを全部鵜呑みにするか、全部反発するかのどちらかになりやすい。多井の世代は、テレビで偉い人が話すことは絶対だった。2000年前後に生まれた世代は、さまざまな情報が世に出る時代に育っている。そのため情報の取捨選択が難しく、「パニック」になっているのではないかと心配しているという。起業の仕方、スキルアップの仕方、投資の仕方などについて、9割は再現性がないのではないかと思える情報が飛び交っている、と多井は見ている。

聞き手は、前職が報道機関だったので社会的な出来事については情報の真偽をある程度判断できるが、知識のない分野ではそれができないと話した。「この人が言うなら間違いない」と鵜呑みにしてしまう「全部受け入れる側」だという。これに対して多井は、そのタイプはいいプレイヤーになれるのではないかと答えた。全部反発する人は、すごい起業家になるか、ほとんどがダメになるかのどちらかだ。全部吸収できる人は、経営者ではないが、いい社員になることが多いという。

「自分は何者でもない」

多井は、自分は正直何者でもないと語る。藤田がMリーグとABEMASを作り、10年前に「麻雀が強くて面白いのがいる」と多井を麻雀界の中心に置いた。その結果、年収は10年前の10倍以上、20倍ほどになった。だから自分の力ではない、と多井は言う。こうして語るのも恥ずかしく、藤田に「助けて」とLINEしようかと思ったと笑いを交えて話した。

聞き手は、藤田がそう判断したのは多井のそれまでの積み重ねがあったからではないかと返した。しかし多井は「わからない」と答え、自分を藤田の馬にたとえた。藤田が馬を買って世界一になったと言われても、その馬が元々どうだったのかはわからない。ラッキーもある、というのが多井の認識である。

ちょっとしたラッキーに備えて準備しておく

そのうえで多井は、一生懸命努力しても成功するとは限らないと言う。だからこそ、良い出会いのようなちょっとしたラッキーが来たときのために、徹底的に準備しておこうと考えてきた。

プロになって30年ほど前から、多井は「いつか石油王のような人が現れる」と想定していたという。突然麻雀を好きになった人が、優勝賞金1億円の大会を開いたり、1億円の個人契約でプロ活動を応援したりする。そんな人が現れたときに、自分は強くて面白い男でいようと思っていた。もしそういうチャンスが現れなかったら、諦めようと思っていたという。実際に現れたのは、石油王ではなく藤田だった。

多井は、そのときのことを今でもはっきり覚えていると話す。藤田が個人で開いた麻雀大会に、初めて呼ばれた。30〜40人の麻雀プロが集まる大会だった。多井はそこで「来たな」「石油王だ」と感じ、ここで力を出さなければダメだと考えた。麻雀は勝ったり負けたりするので優勝は難しいが、打ち上げも含めて1分1秒たりとも気を抜かないと決めた。結果として運良く優勝し、打ち上げでも対局の局面をすべて覚えていて、いろいろな人の質問に的確に答えた。藤田はそれを見ていたという。多井は、大社長はこういう場でプロを試し、使える人間を探しているに決まっていると考えていた。そのため、業界で一番キャリアが長い自分でも、若手のようにフレッシュにテキパキ動いてアピールした。ラッキーが来たときにチャンスを掴める人間でいようと待ち構えていたから、それができたのだという。

人生を変えるチャンスは何年かに一度しかない。取りこぼさないためにどう準備すればいいかと聞かれた多井は、まず自分で目標を決めることだと答えた。100人いれば100通りの人生がある。多井の場合は、有名になりたい、お金を稼ぎたい、麻雀を広めたいという目標があった。麻雀を広めるほど自分のファンも増えると考えていた。目標があれば、小さなチャンスは毎日のように起こり、大きなチャンスは2〜3年に一度来る。それを取りこぼさないようにするのは簡単だと多井は言う。

ただ、その準備は苦痛でもあった。麻雀番組などない時代に、多井はボイストレーニングに通った。「明日どうなるかもわからないのに、なんでボイトレに通っているのか」と自分でも意味がわからず、カラオケが少しうまくなる程度だったと笑う。先生に「この年でアナウンサーになりたいんですか」と聞かれ、「なりたいんです」「芸人になりたいんです、喋りを勉強したいんです」と答えたという。麻雀実況という仕事もなかった時代である。藤田が本気を出してからまだ10年で、多井の30年余りのプロ生活のうち20年以上は、大したことがなかったと話す。

麻雀以外のことに力を入れる理由

多井は自身のYouTubeチャンネルで、麻雀以外のコンテンツも多く発信している。多井はこれを「パクり」と表現した。藤田が「熱狂」のようなスローガンを掲げ、麻雀を外へ外へ広めようとしているのを見て、麻雀以外のことを頑張ろうと考えたという。ゲームのApexをはじめさまざまなゲームをやり、VTuberとも絡む。自分は麻雀YouTuberではなく「単なるYouTuber」だと多井は言う。藤田から直接言われたわけではない。藤田が麻雀プロに望んでいることを普段の言動や本から汲み取り、こうすれば喜ぶだろうと判断してやっているという。

背景には藤田への思いがある。多井によれば、藤田はイメージの悪い麻雀に投資し、電通やテレビ朝日などとの人間関係、つまり自身の信用を切り売りして参加してもらった。自分なら、イメージの悪いものに関係者全員を巻き込むようなリスクは取れない。今でこそABEMASやMリーグは少しずつ広まったが、最初の数年に藤田がどんな思いをしたかを考えると申し訳なく、自分のような人間が1人くらいいないとかわいそうだと多井は言う。

ABEMAに将棋や競輪、サッカー、アニメなどのチャンネルが増えるたびに、多井にはプロサッカー選手や競輪選手の友達、麻雀好きの仲間が増えた。声優による麻雀大会の解説も決まっているという。多井は、自分の活動はABEMAと直結していると話した。

小さく失敗して、トータルで勝てばいい

聞き手は、今の若い世代はリスクを恐れて挑戦できないと改めて投げかけた。多井は、挑戦は怖いと認めたうえで、軽く失敗することを恥じないでほしいと語った。大企業の社長も藤田も、みんな失敗している。いろいろ失敗してきて、トータルで勝てばいい。

多井は再び1日1万円の例に戻る。少しずつ前進しようとすると、小さなものしか得られない。小さな利益を積み重ねても、若いうちは大したものを作れない。むしろ一生負け越しでもいいくらいだという。自己投資でもビジネスでも、5回100万円負けても、1回1000万円を取れば500万円勝っている。10回挑戦して1つ成功すればよく、残りの9つは誰も覚えていない。営業で失敗しても、相手は「変な若いのがアピールしてきたな」と思う程度で、3日もすれば忘れる。どれか1つが成功すればいい、それを繰り返せばいい、と多井は言う。若者が半分以上成功することはなく、そんな人はすぐに上場企業の社長になって別の世界に行っている。小さな失敗にくよくよする必要はまったくない。ただし、なぜ失敗したのかは考えなければならない、とも付け加えた。

もう一度サラリーマンをやりたい

意外なことに、多井は「もう一度20代に戻ってサラリーマンをやりたい」と話した。サイバーエージェントでも証券会社でもいい。理由は刺激が欲しいから、常にチャレンジしたいからだという。多井は自分でそれを「病気」と笑う。

若い頃の多井は、100億円を稼いだ人がそれを全部使い果たしたという話を聞くと、「アホだな」と思っていた。100億円を年利5%で回せば毎年5億円、10億円でも5000万円が入るのだから、配当で暮らせばいいと考えていた。しかし今の年齢と立場になって、それでは「生きていることにならない」とわかったという。人間にはゴールがない。自分程度でもそうなのだから、藤田のような人はなおさらゴールがなく、常に刺激を求めているのだろう、と多井は推し量る。藤田の馬がレースで勝ったとき、藤田の目が輝いていたことも例に挙げた。

そこから多井は、自分なりの気づきを語った。成功者にとって大事なのは勝ち負けではなく、挑戦している自分、つまりプロセスだ。チャレンジしているプロセスは、勝っても負けても次に生きる。結果はいいに越したことはないが、負けを次のプラスにつなげるのがテクニックであり、あとは運だという。だからチャレンジを楽しめばいい、と多井は言う。

さらに多井によれば、大人は失敗している若者を意外とよく見ていて、好きでもある。上司や立場のある人間は、挑戦しない人より、挑戦して失敗している人を好む。多井自身もキャスティングの権限を持っているが、挑戦して失敗している人を使うという。成功談ばかりを話す人は好まないという流れで、聞き手も同意した。聞き手が、サイバーエージェントには失敗を称賛する文化があると話すと、多井は、このビルにいてサイバーにいるならもう勝ち組だと笑った。自分もサイバーエージェントに勤めながら麻雀プロをやりたい、とも話した。

1年に1つ、武器を作る

最後に、20〜30代が今日から生かせる勝負眼を尋ねられた多井は、自己管理の重要性を挙げた。「自己否定と自己管理」を自分のテーマとしてずっとやってきたという。勝負のときには、メンタルも体力も体のことも含めて自分をコントロールする。そのうえで、1年に1つでいいから武器を作る。そして自分を俯瞰して客観的に見て、管理する。それが多井にとっての勝負のコツであり、生きていくうえでのコツだという。

多井は、勝負、勝負と気張らず、ゆったりしたペースで1年に1つ武器を作ってほしいと語った。周りが持っている武器でもかまわない。3カ月で1つ作れたら、残りの9カ月はサボっていい。毎日頑張り続けるやり方は今の時代に向いておらず、そんな人はいないし、続かない。多井によれば、そういう人は一気に伸びてもすぐ疲れて消えてしまう。毎日努力できる人は自分の話を聞かなくていいから成功してほしいが、9割以上の人は毎日の努力など続かないし、給料も上がらないのに毎日一生懸命働けというのは無理だという。だからこそ、今の仕事や現状がなくなったときにも使えるスキルや武器を1年に1つずつ積み立てていけば、10年後には明るい未来になっている。それが多井の勝負術である。

聞き手は、習慣や毎日の努力が大事だという話を多くの人から聞いて試してきたが、2〜3カ月でダウンすることが多かったと振り返った。そして、気持ちにゆとりを持って挑戦するという今日の話を糧にしたいと述べ、対談を締めくくった。