スーパーの肉を焼肉店の味に 森田さんが教える調味塩・もみだれ・ポン酢と部位別の焼き方

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概要

料理研究家のリュウジのチャンネルに、焼肉店「六花界」を営む森田さんが再び登場し、家庭で焼肉をおいしくする方法を実演した回である。今回は味の素の家庭用調味料部門からの案件(PR)で、テーマはうま味調味料「ハイミー」の使い方だ。森田さんは調味塩、タレ、ポン酢の3つすべてにハイミーを使い、スーパーで買った肉を部位ごとに焼き分けてみせた。焼き終えたタンを食べたリュウジは「俺は焼き方間違ってた」と漏らしている。

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なぜ料理人はハイミーを「使う」と言わなかったのか

案件のきっかけは、以前森田さんがJ-オイルミルズの案件動画でペペロンチーノやミートソースを作った際にハイミーを使っていたことだという。リュウジ以外にもハイミーを使う人がいると話題になり、森田さんに使い方を教わる企画になった。

森田さんによれば、料理人のあいだではハイミーを使っていると公言しにくい空気があった。料理は食材からうま味を引き出す工程そのものに価値がある、という考えが根強く、使えば「楽をしている」と見られかねなかったからだ。ただ実際には、手間を省くために使っている店は多いと森田さんは言う。焼肉店でも、焼く前の肉の表面がすでにおいしい状態になっていることがある、と冗談まじりに話した。さらに森田さんは、焼肉文化を日本に定着させたのはうま味調味料、とくにハイミーのおかげだと述べた。ただしすぐに「言い切るわけにはいかない」「いろんな方々の努力がある」と付け加えている。

この日に作るものは3つある。複合的なおいしさを出すためにハイミーが欠かせないというタレ、下味用の調味塩、そしてあっさり食べたいときのポン酢だ。リュウジは以前六花界で食べた肉をポン酢で食べ、とてもおいしかったと振り返った。森田さんは、店のポン酢にはハイミーを入れていないので、来店時に持ち込んで入れてもらって構わないと笑った。

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塩は焼く5分以上前に振る

森田さんが最初に強調したのは、塩を振るタイミングである。焼いている途中や焼いた後に塩を振ると、口の中で肉と塩がばらばらに感じられ、肉のうま味と塩のミネラルが別々になってしまう。料理として複合的な味にならないので、塩は必ず焼く5分以上前に振ってほしいという。厚さや部位によって時間は変わり、1cmほどあるステーキのような幅の広い肉は15分以上前が望ましい。

置きすぎると塩辛くならないか、というリュウジの質問に対して、森田さんはこう答えた。1時間以上置くと水分が抜けてハムっぽくなりやすいが、それはかなり薄い肉の場合だ。一般家庭の肉なら24時間以上置かない限りハムにはならないので心配はいらない。目安は5分以上、できれば30分以内に焼いて食べることだという。

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調味塩の配合:塩4対ハイミー1、隠し味に砂糖

森田さんはこの日、知人が勝浦で作っているこだわりの塩を使ったが、家庭では「瀬戸のほんじお」などの一般的な塩で構わないと話した。配合は塩とハイミーが4対1で、リュウジも「結構入りますね」と驚いた。ここにガーリックパウダーを小さじ半分加える。クミンなどのスパイス、ハーブ、黒胡椒で各自アレンジしてもよいが、入れすぎるとバーベキュー風の味になってしまう。今回は基本形だけを示すという。

隠し味は砂糖で、量は小さじ1/4弱とわずかだ。森田さんの説明では、この段階では各材料がばらばらで、肉の水分で溶けて一体になる。焼いたときに砂糖が揮発性の香りをコーティングしてくれるので、これが決め手になるという。

振る量は肉の重量の約1%。肉は広げてから振るのがよい。プロは1回振ったあと肉を重ね、裏返して出すことが多いが、それは表面に塩を見せたくないときのやり方だという。リュウジが、これまではパックに入れたまま振っていいのか迷っていたと話すと、森田さんは、家で楽をしようとしてもこういうところには少し手をかけてほしいと応じた。また森田さんは、体感だと断ったうえで、ハイミー入りの塩は塩だけより肉の水分でなじむのが早い気がすると話した。

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スーパーでの肉の選び方と、あえて選んだ「焼肉向きでない肉」

肉選びの基準として森田さんが挙げたのは、パックの下に肉汁が出ていないことだ。タンはスーパーで1本をスライスして売っているため、赤い部分、白い部分、タン元がついた部分の3種類が並ぶ。できればタン元がついた汁気のある部分を選ぶとよい。値段は100円ほどしか変わらないが、味は3倍ほど違うというのが森田さんの評価である。

この日は、スーパーにいつも焼肉用の肉があるとは限らないことを想定して、一風変わった肉もそろえた。ひとつはローストビーフ用のもも肉のブロックである。焼肉が食べたいがローストビーフを作るのは面倒、というときはブロックを1cm厚に切ればよいという。もも肉は硬いイメージがあるが、森田さんは「驚くように柔らかくします」と予告した。国産のもも肉は高くて手に入りにくいので、家でやるなら輸入物でよく、むしろそちらがいいとも話している。

もうひとつは、最近いろいろなスーパーで見かけるという切り落としと細切れを合わせたパックで、1000円だった。複数の部位が入っているので、これだけで家焼肉が成り立つ。森田さんは、これを焼肉にした人はあまりいないだろうと言い、これが柔らかくなったら面白いと話した。焼肉用の肉がなくても、この種の肉でおいしくできる「魔法」を伝えたいという。

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関東風のタレ作り:ハイミーは最後に入れる

タレは醤油をベースにした関東風だ。森田さんによれば、関西の焼肉のタレは出汁とフルーツを使うことが多い。今回は関東風を土台に、関西風の要素としてフルーツも加える。

配合は醤油大さじ4、みりん大さじ3。酒は入れず、甘みと風味はみりんでとる。砂糖は大さじ1で、はちみつを使う場合は大さじ半分にする。甘みはかなり大事だという。味噌は大さじ1/2。森田さんは、味噌はグルタミン酸を含むのでハイミーとの相性がよく、ハイミーにないものを少しずつ足していくイメージだと説明した。リュウジも、市販の焼肉のタレの成分表には味噌を使ったものがよくあると応じた。ただし入れすぎると味噌の味が前に出る。続けて甜麺醤を小さじ1加える。

これを弱火で、煮立たせすぎないように温める。みりんのアルコールを飛ばすためで、こうしておけば妊娠中の人なども使える。ふつふつと沸き立ち始めた状態がよく、長く加熱すると香りが揮発してしまうので早めに火を止める。ここにリュウジがすりおろしたりんご大さじ4を加え、余熱で火を通す。

森田さんは、この段階ではまだハイミーを入れないと念を押した。最初に入れて火を通してなじませる、と言う人もいるが、後から入れたほうが確実にパンチが効いておいしいという。

リュウジが、以前は梨を入れてタレを作っていたと話すと、森田さんは「それは絶対正解」と答えた。韓国のプルコギは梨を使っており、韓牛の赤身をやわらかくおいしく食べるために梨の酵素を利用しているという説明だった。

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生姜とにんにく、そして仕上げのハイミー

続いて生姜5gとにんにく10g(1かけ程度)を加える。生姜は非常に強く効くので、ごくわずかでよい。この段階で生姜を入れるのには理由がある。森田さんによれば、生姜にはジンジベインという酵素が含まれていて、肉の筋に働きかけて柔らかくする。切り落としやハラミのような肉にも効くうえ、作用が緩やかなのがよいという。生姜とにんにくは加熱せず、混ぜ合わせるだけにする。

仕上げにごま油を小さじ1。あとで牛肉の脂が加わるので、香り付け程度でよい。最後にハイミーを小さじ半分ほど振り入れる。森田さんは、ハイミーは「ひと振り」とよく言われるが、1.2gほど入れて大丈夫だと説明した。リュウジは「結構効かせますね」と驚き、森田さんは「これぐらいいります」と答えた。

必要なのは醤油、みりん、砂糖、味噌、りんごのすりおろし、ハイミーで、家にある調味料が中心だと森田さんはまとめた。

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キウイのもみだれと「温かいまま」の理由

完成したタレから大さじ4を取り分け、すりおろしたキウイ大さじ1を加えて、もみだれにする。森田さんはキウイと舞茸をよく使うことを自分の得意技にしているという。自身はキウイが好きなので少し多めに入れたが、視聴者は大さじ1でよいと話した。

このもみだれに、1cm厚のもも肉、ハラミ、1000円の詰め合わせのうち硬そうな肉を、それぞれ半分ずつ漬け込む。残り半分は塩だけで焼き、食べ比べるためだ。厚いもも肉を家焼肉で食べることはあまりないが、森田さんは、焼肉店で豪華な一枚焼きを出され、トングとハサミで切って食べるような体験が家でもできると説明した。タレの量は家族4人分に十分で、ここまでの準備は10〜15分ほどだという。

リュウジは、タレが冷め切らないうちにキウイを入れたら酵素が死んでしまわないのかと質問した。森田さんの答えはこうだ。キウイに含まれるアクチニジンは、自然界で手に入る酵素のなかで強さが2番目の酵素で、75℃になると働かなくなる。一方で50℃前後の少し温かい状態では非常に活性化している。だから温かいタレに入れると、ちょうど肉に作用する温度になる。ただし鶏肉の場合はこの温度帯で雑菌が増えやすいので、牛肉で行ってほしいという。

漬けている間に塩を振った肉を確認すると、表面の塩はほぼ見えなくなっていた。脂の多いカルビには少し残っていたが、水分の出る他の部位ではきれいに消えていた。

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タンは「1対9」で焼き、縮ませない

ホットプレートでの実演はタンから始まった。森田さんの指示は「1対9」で焼くことだ。表面の水分が飛んでパチパチいうほどの高温にし、塩を振った面から先に約5秒焼く。裏返して、反対の面を約45秒焼く。反りが出たら押さえる。焼き上がったら山折りにして食べる。

森田さんは、家でタンを焼くと半分ほどに縮んでしまうことが多いが、この焼き方なら縮みがほとんどないと説明した。食べたリュウジは「家じゃない」と驚き、ハイミーがよく効いているとも話した。森田さんによれば、タンは全部位のなかでも味の薄い部類に入る。そのため多くの焼肉店では薄切りにし、ポテトチップスのように味付けで食べさせている。本当にうま味を味わうには小指ほどの厚さが必要だという。今回のタンはアメリカ産だったが、二人は上タンとして出せる品質だと評価した。

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ロースは高温で何度も裏返す

次は、脂がほとんどなく、いかにも硬そうなロースだ。ここでのポイントは、高温で何度も裏返すことである。低温でゆっくり火を入れると肉汁が出て、うま味がすべて流れ出てしまうというのが森田さんの考えだ。片面10秒ずつ裏返し、合計40秒ほど焼く。火は通るがレアに近い状態に仕上げる。

焼き上がったロースからは肉汁がほとんど出ていなかった。タレで食べたリュウジは、硬い肉だと思っていたのに驚くほど柔らかく、焼肉店でこのロースが出てきたら必ず追加注文すると話した。

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カルビは安いフォークで刺し、塩で焼く

森田さんによれば、カルビは柔らかそうに見えて実は硬い部位だ。そこで100円ショップなどの安いフォークを使う。安いフォークは材料費を抑えるために薄く作られていて、ジャガード(筋切り器)の代わりになるという。肉に軽く刺してから、ロースと同じく10秒ずつ4回焼く。

カルビはタレ付きで出されることが多いが、タレのままだとホットプレートが焦げることがある。今回は調味塩だけなので焦げつかず、肉自身の脂で揚がるように焼けると森田さんは説明した。リュウジは、ふだんこのくらい脂の多い肉は胸焼けしそうで買わないと打ち明けた。それでも食べてみて、この脂の肉をおいしいと感じるとは思わなかったと話している。

タレを味わったリュウジが「売れますよ」と言うと、森田さんは、酵素が生きているのでパッケージにはできない、家でしかできない味だと返した。

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ハラミともも肉の食べ比べ

ここから森田さんは「プロの技」として、漬け込みの効果を見せた。まず塩だけのハラミを焼くと、リュウジは塩のほうも十分においしく柔らかいと評価した。続いてもみだれに漬けたハラミを食べると、圧倒的に柔らかいと驚いた。ハラミはもともと柔らかいが筋を感じるもので、漬けたほうはそれがなくなっていたという。

違いがもっとわかりやすいのはステーキだとして、漬けたもも肉も焼いた。焼く前から柔らかくなっているのが見てわかる状態で、森田さんはこのもも肉を、言い方は悪いがリブロースやサーロインぐらいのクラスになっていると表現した。1cm厚の焼き方は、以前出演したステーキの動画と同じ方程式でよいという。レアに焼き上げたもも肉を食べたリュウジは、とてもジューシーで、脂よりも牛肉のうま味が感じやすいと話した。

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ハイミー入りポン酢で切り落としを食べる

最後は特製ポン酢だ。森田さんの説明では、ポン酢は基本的に醤油、みりん、酢の3つでできているので、ハイミーを入れると「化ける」。ポン酢大さじ2にはちみつ小さじ1を加える。森田さんはもともとはちみつポン酢を勧めていて、ハイミーを入れるだけでもよいが、はちみつを少し足すとリッチになるという。ハイミーは1〜2振りとごく少量にし、溶かし込む。

これで食べるのは、1000円の切り落とし詰め合わせだ。脂の多いものやステーキのような部分が混ざっていて、森田さんいわく本来は焼肉にする部位ではない。もみだれに漬けたこの肉を薄く切れば、おいしい牛丼にもなるという。

ポン酢で食べたリュウジは、脂があるほどさっぱりして合うと評価した。いちばん硬いと思っていた赤身も柔らかくなっていた。森田さんは、酵素に漬けたことと、ポン酢に入れたハイミーの両方の効果だと説明している。

森田さんは、これはハイミーでなければできないとも強調した。塩だけでも、うま味のある塩でもだめで、分量をいろいろ試した結果だという。ポン酢だけでは少し物足りないところを、うま味が補って相乗効果を生む。脂の多い肉に酢を合わせるよう勧める料理人はいるが、米酢かビネガーかで結果がかなり違う。それなら最初からポン酢を買ってハイミーを入れたほうが早く、家庭ではこれが「方程式」であり正解だと森田さんは述べた。

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使い分けと、二人の結論

森田さんの整理では、手軽にやるなら調味塩とポン酢だけで十分に成り立つ。もみだれは、脂の少ない安い肉やステーキ用ブロックを柔らかくするときに真価を発揮する。部位によって使い分けることが重要だという。タレが重く感じたら、サンチュで巻くと味がやわらぐ。

リュウジは、ホットプレートでここまでおいしくなることに「まだ納得いってない」と冗談を言った。そのうえで、意外にも漬け込んでいないカルビ、ロース、タンがすごかったと振り返り、ハイミー入りの調味塩やレモンだけでもとてもおいしい点が家庭料理として優秀だと評価した。そして「家焼肉変わるぞ」と締めくくっている。

前回のJ-オイルミルズ案件の動画公開から1時間ほどで、知人から「森田さん案件うますぎじゃない?」と連絡が来たという話も紹介された。最後に二人は、今回の肉はすべてスーパーで買ったものであり、スーパーの肉が焼肉店レベルになるのでぜひ試してほしいと呼びかけた。