「タイパ」に焦らないために無駄を言葉にする マコなり社長と村谷はるなさんの時間の使い方

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概要

新R25が政府広報の提供で制作したこの回のテーマは「真のタイパとは何か」である。出演者は、恋愛リアリティショー「今日、好きになりました。」に出演した19歳の大学生、村谷はるなさんと、株式会社Surprise代表でYouTubeチャンネル登録者数およそ115万人のマコなり社長だ。進行は新R25編集部の十石さんが務めた。前半は2人が日常の時間の使い方と「削っていい時間/削ってはいけない時間」の線引きを語り、後半は番組がマイナカードの機能を紹介して2人が感想を述べる構成になっている。

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マコなり社長の立場ははっきりしている。時間を効率よく使うこと自体より、「自分にとって何が無駄か」を言語化できるかどうかが重要だ、というものである。

大学と仕事を両立する19歳のスキマ時間の使い方

冒頭で十石さんが普段タイパを意識しているかを尋ねると、村谷さんは前年4月に大学生になってから、仕事と大学の課題を両立する場面が増えたと答えた。その結果、限られた時間をどう有効に使うかを自然と考えるようになり、無駄な時間を減らして質のいい時間を増やしたいと思うようになったという。

具体的な工夫としては、大学の空きコマに連絡を返してしまうこと、移動時間に課題を済ませてしまうことを挙げた。

これを聞いたマコなり社長は「やっと時代が追いついてきたか」と冗談めかして応じた。一方で、自身の大学時代はカラオケのフリータイムに行くことしか考えておらず、早く連絡を返そうとも思っていなかったと振り返っている。今の若い世代は、時間をいかに効率よく楽しく使うかという感覚が強くなっているのではないか、というのがマコなり社長の見立てである。

「タイパ」という言葉への違和感と、選択肢の増加

マコなり社長は自らを「生産性の奴隷芸人」と称し、それを10年以上続けてきたと言う。そのため「タイパ」という言葉が出てきたときは、何を言っているのだろうと思ったそうだ。同じ時間を使うなら、面白くない映画より面白い映画を見たいのは当然だろう、という感覚である。

ただし、言葉が生まれた背景には理解を示している。昔は話題の映画が1本あり、それを見るか見ないかを決めればよかった。今は動画サービスで見るか映画館で見るか、配信サービスはどれにするか、YouTubeもある、と選択肢が大きく増えた。だから人は悩むようになった、とマコなり社長は説明する。

友達ゼロで働き続けた10年

マコなり社長は、生産性の奴隷を長く続けていると「分からなくなってくる」とも言う。情報を早く処理し、連絡を早く返し、1時間でも1秒でも時間を切り詰めることが呼吸のように当たり前になった結果、「いい時間にしたい」とすら思わなくなったという。

では自分はなぜこれほど悩まないのか。最近になって気づいた理由は「友達がいないこと」だと語る。謙遜ではなく本当にゼロだと強調した。遊ぶ時間があるなら自分の仕事に人生の時間をすべて使う。土日祝日も年末年始もお盆も休まず、1日16時間働くのが標準という生活を10年以上続けてきた。その結果、誘われることがなくなったという。「生産性の奴隷」と言ってきたが、実際には呼ばれていないだけだ、と笑いを交えて話した。

それでもマコなり社長は、この状態を自分にとっては良いことだと捉えている。22歳のときにそういう人生にすると決め、それを体現してきたからだ。昔は「寂しくないのか」とよく聞かれたが、最近は周囲が一歩引いて「あいつは違う人間だから」と見るようになった、と変化を語った。一方で、村谷さんには「絶対こんなことはやめた方がいい」とも付け加えている。

睡眠時間は意外に普通だという。朝6時に起きて外を走り、水を浴びる生活を毎日続けているため、夜11時ごろには眠くなる。先輩経営者に誘われた会食が夜11時開始ということもあったが、眠くて仕方がなかったというエピソードも紹介された。

時間を最も持っていくのは他人

マコなり社長は、自分のやらないことを最初にはっきり決めたことで、人生で「悩む」という選択肢自体が取れなくなったと語る。半ば冗談として「みんな友達を少し減らしたらいいかもしれない」とも言った。

その理由として挙げたのが、他人と時間の関係である。他人はさまざまな機会を持ってきてくれるチャンスであり豊かさでもあるが、同時に時間を一番持っていく存在でもある。だからこそ、自分にとって適切な環境を自分でどう作るかが重要だ、というのがマコなり社長の考えだ。

十石さんも村谷さんも、友達を捨てるところまでは考えていないと応じた。村谷さんは、暇だからとSNSを見る時間は避けたいが、自分に時間を使ったり誰かと話したりする時間は欲しいと、自分なりの線引きを示している。

月に1〜2日は「やったことがないこと」をする

十石さんが「削っていい時間と削ってはいけない時間の境界線」を尋ねると、マコなり社長は、1か月のうち1〜2日はこれまでやったことがないことをすると決めている、と答えた。

最近の例は「エクストリームスノボ」だという。朝5時に起きて新幹線で新潟に行き、スノーボードをして、13時には渋谷の会社に戻って仕事をした。やろうと思えばこういうことはできる、というのがマコなり社長の主張である。会社では全社員で仕事を休み、スキーやサバゲーに行くこともあるそうだ。ただし、これはどの会社でもできることではないとも断っている。自分だけで新しいことをやる場合もあれば、人を巻き込む場合もある。

この習慣の背景には、年齢とともに訪れる「飽き」がある。19歳の頃は、海外に行くことも美味しいものを食べることも、ほとんどが初めての体験でワクワクが止まらない。しかし37歳になり、ある程度の余裕を持っていろいろ体験してくると、少しずつ飽きてくる。寿司は好きでも2時間半のコースはきつい、というように、人生のさまざまな面に既視感が出てくる。だからこそ、年齢とともに「やったことがないことをやる勇気」がないと人生はつまらなくなる、とマコなり社長は考えている。

若いうちにしかできない経験

十石さんは、自分はまだその段階にはないとしながら、若い頃にしかできないこともたくさんあると話した。十石さんは福岡出身で、16〜17歳のときにママチャリで福岡市から広島の厳島神社まで16時間かけて行ったことがあるという。部活を辞めてエネルギーが余っていたための行動だったが、その話は就職活動などでネタになった。

今から16時間かけて大阪まで自転車で行けるかといえば難しい。十石さんはそう言いかけてから、それも思い込みかもしれない、と言い直した。そのうえで、今しかできないことはためらわずに若いうちにやっておいた方がいい、と述べた。

SNSに4時間を使った日の喪失感

村谷さんは、学業と芸能活動を両立していて時間の制約が大きい。十石さんからそう水を向けられた村谷さんが語ったのは、1日中暇だった日の体験である。SNSを見ようとスマホを開いたら、気づくと4時間ほど経っていた。見終えた後には「時間を無駄にした」という喪失感を覚えたという。

そのため、SNSを見る時間は減らしたい。一方で、マコなり社長が話したように未知の世界に飛び込んで経験する時間は、これからたくさん欲しいと村谷さんは語った。

無駄を言語化できる人が強い

村谷さんの話を受けて、マコなり社長はこの回の中心となる考えを述べた。自分にとって何が無駄かを理解している人が強い。そして、自分にとって無駄なものと無駄でないものを言語化できる人は少ない、というものだ。

マコなり社長自身、19歳の頃にそれができていたかといえば、まったくできておらずカラオケに行っていただけだと認める。少しずついろいろな経験をしながら、何が無駄で何が無駄でないかを言葉にできるようになる。そうすれば、タイパに焦って気づいたら1日が終わっている、という状態を少しずつ減らせる、というのがマコなり社長の考えである。

多くの人は、何が好きで何が嫌いかを曖昧にしたまま可能性を残し続ける、とマコなり社長は指摘する。自身の例として挙げたのが「飲み会には行かない、好きじゃない」という判断だ。それでさらに誘われなくなり、失っているものもあれば得ているものもある。ただ、それをはっきりさせているから、自分は人生に100%納得していて後悔はないという。

ただし、こうした判断は最初からできたわけではない。経営者が集まる飲み会に頑張って顔を出したこともあり、行ってみたからこそ「こんな感じか」と分かった。そういう経験をどれだけ増やしていけるかが大事だ、とマコなり社長は話した。

村谷さんは、自分はまだ好き嫌いをきちんと分別しきれていないと認めた。そのうえで、新しい経験を取り入れながら、自分の時間を作ってきちんと振り分けていきたいと述べた。

日常に残るアナログ手続きへの不満

話題は、スマホで多くのことが完結する中でも残る「面倒な手続き」に移った。

村谷さんは、大学の授業によっては、Wordで作った文章をわざわざ印刷して紙で提出するよう求められることがあると話した。印刷する時間は無駄だと感じるという。印刷した1枚を家に忘れ、大学から家まで取りに戻ったこともあった。マコなり社長は「僕だったら大学を辞めますね」と、極端だと自覚しつつ返している。

マコなり社長自身の不満は、金融機関との手続きがすべて紙で行われることだ。何億円もの借り入れをさせてもらえることには感謝しているが、紙に書くのが嫌で借り入れをやめようかと思ったほどだという。特に困るのは、自分の住所を覚えられないことである。村谷さんも、住所を書くときにはスマホで確認すると共感した。マコなり社長は、時代的な流れや簡単には変えられない事情があり、誰も悪くないことは分かっていると断ったうえで、手続きの場ではいつも息を止めていると冗談を交えて語った。

村谷さんは住民票の手続きも挙げた。同じ内容を何枚も書かされることがあり、役所に行く時間も含めてデジタルでできればずっと楽なのに、と感じるという。マコなり社長は、財布もスマホもなくすタイプなので、オフラインのものはなるべく減らしたいと話した。海外ではパスポートをなくさないかに脳の9割のエネルギーを使っていて、体に埋め込みたいほどだという。

デジタル化による効果を問われた村谷さんは、1回ごとの時間は数分でも、積み重なれば膨大な時間になると答えた。その分を好きなことや休息に使えると考えると、影響はかなり大きいという。

公共料金の紙が見つからず電気が止まる

マコなり社長は、比較的最近まで公共料金を払い忘れて家の電気がよく止まっていたと明かした。支払い用の紙が届いても、どこに置いたか分からなくなってしまう。そのため電気が使えず、水のシャワーを浴びて「東京1人サバイバル」のような生活をしていたという。

クレジットカードで引き落とせばいいと言われても、その登録方法が分からないとマコなり社長は言う。ネットでワンクリック、あるいはApple Payで済むようになればいいと話し、「東京1人サバイバルを続けるか、電子化するか、道は2つに1つ」と笑った。

番組が紹介したマイナカードの3つの特徴

ここから番組は、提供元である政府広報のテーマであるマイナカードの紹介に入った。十石さんはマイナカードを、氏名、住所、生年月日、性別、顔写真、マイナンバーが記載されたICチップ付きのプラスチック製カードと説明した。

村谷さんは、すでに病院で保険証として使っているという。出せばそれだけで受付が済むので楽だと話した。マコなり社長は、運転免許の更新でマイナ免許証が大きく案内されているのを見て、こちらの方がいいと思いつつも「まあいいか」となってしまったと打ち明けた。冷静に考えればすべて統一した方がいいに決まっていて、一刻も早くやるべきだという感覚はある、とも述べている。

十石さんは「将来像のイメージ」という図をもとに、3つの特徴を説明した。

1つ目は「オンライン市役所化」である。行政手続きを自宅からオンラインで行えるというものだ。十石さんは半年ほど前まで鳥取に住んでいて、市役所まで往復1時間かかったため、なかなか行く時間が取れなかったという自身の経験を紹介した。村谷さんは、実家から役所まで徒歩3分だったので移動の負担は感じなかったが、役所に着いてからの手続きが長いと感じていたと話した。十石さんは、引っ越しの転出届、子育て関連の給付金申請、確定申告などがスマホで完了できると説明し、進学で下宿する学生や一人暮らしを始める若い社会人に関係が深いと述べた。

2つ目は「市民カード化」である。マイナ救急、マイナ保険証、図書館カードや民間の会員証などの例が挙げられた。コンビニ交付サービスでは住民票や印鑑証明書を夜間や休日にも取得でき、待ち時間がゼロになると十石さんは紹介した。保険証として使えば薬剤情報などが共有され、医療の質の向上にもつながるという。居酒屋での年齢確認もマイナカード1枚で済む、という例も出された。

3つ目は「民間ビジネスでの活用」である。フリマアプリや古物取引のオークション、マッチングアプリの本人確認などに使え、十石さんによればすでに800以上の企業が導入しているという。スマホにマイナカードの機能を搭載でき、カード本体を持ち歩かなくても本人確認ができる点も強調された。十石さんは、アルバイトの面接や、推し活でライブ会場の年齢確認・本人確認が必要な場面でも使えると説明した。

出演者が語った「面倒さ」と認証の一元化

マコなり社長がこの説明に結びつけたのは、面倒な手続きがあるせいで人がやらなくなることの多さだった。最近の結婚にまつわる話として、結婚手続きが面倒すぎて自分にできるイメージが湧かなかったことを冗談交じりに語った。そのうえで、極端な人間は自分くらいかもしれないが、少し面倒な手続きがあるせいでやらないことは多い、と述べた。民間サービスでも身分証明の提出が必要なために結局使っていないことがあり、その手間が減れば新しい挑戦の機会が増える、というのがマコなり社長の見方である。

推し活が好きだという村谷さんは、チケット購入や会場での確認がマイナカード1枚で済むなら推し活もしやすくなると話した。認証は今後ますます大事になり、成りすましも怖いので、安全に使えるのはいいとも述べている。

マコなり社長が「究極の理想」として挙げたのは、Suica並みの手軽さだった。マコなり社長が経営するサウナは会員制で、Suicaを登録したスマホが入店の鍵になる。ところがマコなり社長自身がそのスマホを忘れ、オーナーなのに店に入れず、寒い中で誰かが開けてくれるのを待っていたことがあるという。

ここからマコなり社長は、認証方法が乱立していることのコストに話を広げた。企業も行政もさまざまな認証や確認のためにコストをかけているが、そこは付加価値を生まない。自分が外で待っている時間でお客さんが増えるわけでもない。今すぐでなくていいので、認証が1つのIDにひも付いて一元化されていけばみんな楽になる、とマコなり社長は語った。

村谷さんは最近ICOCAをスマホに移し、財布を持ち歩かなくていいのがとても楽だと感じたという。マコなり社長は、10年前にその世界に入り、スマホは持たないわけにいかないので財布は持たなくなったと話した。これまでの財布は「人類共通の財産として世界にギブしてきた」と冗談を言いつつ、考えることが減るのがいい、とまとめている。

「危なそう」という漠然とした不安

マコなり社長は、マイナカードには「なくしたらやばい」「番号を知られたらやばいことになる」という怖いイメージがあると指摘した。実際には何でもそうで、世界のどこかにある自分のクレジットカードの方がよほど危ない、と冗談を交えつつも、新しいものへの漠然とした怖さは存在すると述べた。

これに対し十石さんは、安全性について3点を説明した。番号を知られても個人情報は盗まれないこと。ICチップには税や年金などの個人情報は記録されていないこと。紛失・盗難時には24時間365日体制で一時利用停止ができること。さらに、カード単体だとなくしてしまう人はスマホに搭載し、スマホにパスワードをかければよいとも付け加えた。マコなり社長は、スマホは「最後の砦」なので紐でぶら下げてでもなくさないようにしている、と応じた。

普及には「知ること」と「当たり前になること」が必要

マイナカードの普及について、マコなり社長は、何かの認証に使うものだという認知がまだ広がっていないと指摘した。いろいろな場所の受付で「マイナカードを持っていないの?」という「いい意味での圧力」がかかるようになれば、人は持った方がよさそうだと思い始める。いいよいいよと言われるだけでは「そうか」で終わってしまう。まずは知識として知ることが大事で、便利だというイメージが広がって初めて登録しよう、使おうと思うようになる、というのがマコなり社長の見立てだ。

十石さんは、将来像としてライブイベントのチケット転売防止、ゴルフ場、プロスポーツのファンサービスなどでの活用が示されていると紹介した。村谷さんは、同世代はまだ住民票の手続きなどを経験していない人も多いと話した。だからこそ、チケットのような身の回りのことにマイナカード1つで対応できれば、趣味にも手を出しやすくなり、いい時間の使い方につながりそうだと述べた。

2人の評価と締めくくり

率直な評価を求められたマコなり社長は、「マイナカードの勝利」「勝ち確」と表現した。この動画で全国に広めようと思っていたが、その必要はないと気づいた、と冗談めかして語っている。

さらに、身分証の写真を撮る手間をなくしたいという話もした。免許証の写真を撮るとスマホの影が必ず入ってしまい、「俺じゃん」と言いたくなるという。カード1枚、スマホ1台あればすべての認証が済む、あるいはハードルが非常に低い状態が当たり前になってほしい。本人確認が重要な事業を自分がやっていれば、導入に迷う時間は「0秒」だとも述べた。村谷さんが話した「1回1回は数分でも積み重なれば膨大な時間になる」という指摘は、まさにこのことだとマコなり社長は結びつけている。

十石さんは、立場上住民票を取る機会が多く大変だったと話し、それがコンビニで印刷できると知っているかどうかで大きく違うと述べた。マコなり社長は、今は移行期なのですべてではないだろうとしたうえで、行政手続きのたびに「マイナでできるのでは」と、AIなどで一瞬調べてみることを勧めた。意外とすぐ終わって楽になるかもしれない、という提案である。

最後に改めてマイナカードの魅力を問われると、マコなり社長は「名前」を挙げた。覚えやすいので、みんなで「マイナ、マイナ」と口癖のように言い続けていれば、何かあったときに「あ、マイナ」と思い出す、というのが理由だ。また、カード類はなくすので一切持たないようにしてきた自分が、ついにマイナンバーカードを持ち歩き始めたと明かし、それは「よほどのこと」だと笑った。

村谷さんは、「いいよ」と言われるだけでは「そうなんだ」で終わってしまうと指摘した。どこでどう便利なのかをきちんと知ることが、若者が手に取るきっかけになると述べている。村谷さん自身、マイナカードは役所や病院の受付でしか使えないものだと思っていたが、ここまでできると知って、改めていいと感じたという。

マコなり社長が冗談半分で「マイナンバーでできる便利なことトップ10」を最後に入れようと提案し、番組は終わった。