リュウジが2年かけた包丁「至炊」で作る、鶏むね肉と白菜のパイタン鍋

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概要

料理研究家のリュウジは、自身の調理器具ブランドから包丁セット「至炊」を発売した。この回の前半はその包丁の紹介、後半は切れ味を試す料理として、トマトのカルパッチョと鶏むね肉の白菜パイタン鍋を作る。リュウジが鍋の要として挙げるのは、鶏むね肉を薄く切ることと、片栗粉でコーティングすることだ。鶏肉と白菜という2つの主材料で、柔らかい鶏むね肉の鍋を家庭で作れることを示している。

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包丁の発売に2年以上かかった理由

リュウジは以前にまな板を発売しており、今も売れ続けているという。ところがチャンネルの動画には毎回のように「まな板はあるのに、なぜ包丁がないのか」というコメントが付いていた。今回ようやく完成し、すでに発売している。

開発には2年以上かかった。リュウジは理由を、自分で何か月も使って納得できないと売り出したくない性格だからだと説明する。登録者が多いので適当な包丁でも売れるだろうが、本当に良いものを届けたかったので、動画の中でも実際に使い続けていたという。商品名の「至炊」は「至高の自炊」の意味で、いろいろ考えた末にこの名前に落ち着いた。

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3点セットと価格へのこだわり

セットは三徳包丁、ペティナイフ、シャープナーの3点で、価格は税込1万9800円。それぞれのバラ売りもある。この価格はスタッフとの確認のやりとりで示され、リュウジ本人は「安くない?」と口にしている。安くないとやらないと強く主張したためで、その理由を「あまりお金儲けに興味がない」からだと話す。他のインフルエンサーはもっと高い価格で出しているが、毎日使う包丁だからこそ、良い包丁を手に入れやすい価格で出したかったという。

三徳包丁はオールステンレスで持ちやすい。刃が比較的しっかりしているので、硬いものを切っても刃こぼれがほとんどないとリュウジは説明する。この設計の背景には自身の経験がある。以前、別のインフルエンサーが手がける切れ味抜群の高級な包丁をもらったが、硬いものを切ったときに刃が欠けた。リュウジはそこから、切れ味が良すぎると欠けやすいと考えた。長く使ってもらうため、ある程度の重みがあって扱いやすい包丁にしたという。

ペティナイフについては、三徳包丁だけでも足りるが、トマトのヘタをくり抜くような作業がしやすいので、あった方がいいと勧める。イタリアの家庭ではペティが主流だとも話し、三徳とペティの2本があれば全く問題ないとしている。

シャープナーは中に水を入れるタイプで、「1」で研いでから「2」で仕上げる2段式だ。砥石を使う選択肢もある。しかしリュウジは、家庭料理では1日に何キロも切るわけではないので、料理の前にさっと研げば十分切れると考え、家庭ならシャープナーを勧めている。

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汚れが落ちやすい加工の実演

刃には汚れが付きにくい加工が施されている。担当の辻本さんが、加工ありとなしの刃を並べて実演した。それぞれに油汚れを付けて霧吹きで水をかけると、加工のない普通のステンレスは水を弾き、こすっても油が落ちない。加工のある方は水をかけるだけで汚れが落ちた。

リュウジもこの実験は初めて見たという。普段から使っていて、包丁にありがちな水垢もほとんど付かないと話す。また、油性マジックで書いてみたところ、スポンジで拭うだけで全部消えたという。毎日使うものなので、汚れを気にせず切れる点を長所に挙げている。

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切れ味を試すトマトのカルパッチョ

ここから料理に移る。切れ味を試す題材としてリュウジが挙げたのは鶏むね肉で、切れない包丁ではできない薄切りにして鍋を作るという。その前に付け合わせとして、得意料理だというトマトのカルパッチョを作った。

トマトを薄くスライスすると、きれいな断面で切れていく。リュウジは、切れない包丁ではトマトが潰れてしまい、この状態には切れないと説明する。切ったトマトを並べ、塩とガーリックパウダーを振り、良いオリーブオイルをかければ完成だ。試食しながら、切れる包丁があればトマトを縦横から切ることができ、料理の幅が広がるとリュウジは話す。

在庫についても触れた。初回は3000セットだが、年内に出せるのは1000セットほどだとスタッフが補足し、リュウジは早い者勝ちだと呼びかけた。

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白菜と生米でパイタンスープを作る

鍋は鶏肉と白菜の組み合わせだ。リュウジによれば、以前は鶏とキャベツの鍋が流行ったが、鶏と白菜の鍋はまだ作っていなかったという。

白菜は包丁を斜めに滑らせてそぎ切りにする。こうすると断面が増え、水分が出やすくなるという。切った白菜はそのまま鍋に入れる。

鶏むね肉だけではパイタンにならないので、スープを白く濁らせるために生米を大さじ1と半分加える。米からでんぷんが出て軽いとろみが付き、コクも出るとリュウジは説明する。調味料は鶏ガラスープと昆布だしで、それぞれ小さじ2を合わせた「ダブルスープ」にする。最近リュウジがよく使う組み合わせだという。水800ccを加え、蓋をして火にかける。

スタッフからニンニクを入れてもいいかと聞かれると、リュウジは入れればサムゲタン風になると答えた。それでも今回は入れない。自分はニンニクを使いすぎるので、たまにはニンニクなしの鍋もいいと考えたからだ。好きな人はすりおろしでも、丸ごと5個ほど入れてもよく、そうすると韓国風になってそれも美味しいという。

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痩せ飯でいちばん大事なこと

調理の途中、リュウジはスタッフに「痩せ飯でいちばん大事なことは何か」と問いかけた。スタッフは「油がないこと」と答えたが、リュウジは油がないことはもちろん大事だとしつつ、正解は別にあると言う。オリーブオイルを少しだけ使うなど、油にもいろいろあるからだ。

スタッフが「簡単じゃないと続かない」と気づくと、リュウジは「続かない」と同意した。難しい痩せ飯を公開している人はたぶん痩せる気がない、とまで言っている。スタッフが個人的にはアレンジができる方がいいと加えると、リュウジはこのパイタン鍋ならそれができると応じた。

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鶏むね肉の薄切りと下ごしらえ

スープを温めている間に鶏むね肉を切る。並行して進めれば時短になるからだ。力を入れなくても切れるとリュウジは言い、合成ゴムのまな板があると切りやすく、まな板も重要だと付け加えた。

鶏むね肉はできるだけ薄く、透けるくらいに切る。薄く切ると非常に柔らかくなり、厚いと食べるときに硬く感じるとリュウジは説明する。この薄さは包丁が切れないと無理で、これができれば家で鶏しゃぶもできるという。皮が付いた部分も引っかからずに一緒に切れる様子を見せ、「包丁は値段じゃない、実用性だ」と話した。料理人向けではなく、家庭でいちばん使える包丁を目指したので、料理人になりたい人はこの包丁でなくていいという。家庭ならこれくらい切れれば100点満点だというのがリュウジの考えだ。

まな板の話も出た。スタッフが白いまな板はトマトを切ると色が付くと言うと、リュウジは黒いまな板は色移りしにくいと答えた。色素沈着は汚れではなく色が移っているだけだが、トマトやキムチを切ると赤くなってしまう。黒いまな板なら気にならず、定期的に手入れすれば大丈夫だという。

切った鶏肉には塩2つまみ、酒大さじ1と半分、片栗粉大さじ1と半分をまぶす。スタッフが蓋付きの容器に入れて振り混ぜる道具を見せ、2人で「ちょっといいかもしれない」と言い合う場面もあった。リュウジによれば、片栗粉を揉み込むと全体に膜が張り、柔らかく仕上がる。酒は臭みを消し、水分を補う役割だ。こうすることで、鍋には向かないと言われる鶏むね肉がつるんとした食感になるという。

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「鶏むね肉の鍋が店にない理由」

煮込む間、リュウジは白菜以外の野菜でもいいと話した。ほうれん草やキャベツでもよく、何でも美味しくなるという。

そのうえで持論を述べた。鶏むね肉の鍋を食べたことがあるかと問い、店で出しているところはないと言う。理由は、普通に作るとまずいからだ。今回の鍋が美味しいのは薄く切って片栗粉をまとわせているからで、その手間は店でやるには面倒だという。だから家庭でしか食べられない鍋として、ぜひ食べてほしいと話す。

スープは米が煮えるにつれて白く濁ってくる。スタッフはまだパイタンと呼ぶほど白くないと納得していない様子で、リュウジも米がもっと煮えないといけないと認めた。目安は15〜20分ほど煮込むことだ。

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鶏肉の入れ方と煮え具合

スープが白くなったら、鶏肉を1枚ずつ鍋に入れる。片栗粉の成分でスープがさらに白っぽくなるとリュウジは説明する。

煮すぎについても質問が出た。リュウジは、煮すぎると少し硬くなるが、片栗粉の効果でかなり硬くなりにくいと答えた。ただし長時間煮るのはよくない。それでも鍋は煮物ではないので、すぐ食べるから問題ないという。火が通れば完成で、リュウジは「包丁の説明が長かっただけで、一瞬でできる」と笑った。

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試食と味変

スープにはとろみが付いていて、スタッフも驚いていた。キノコなど好きな具材を加えてもいい。まずはそのまま食べると、2人は鶏肉がプルプルで柔らかく、味は優しいと感想を述べた。リュウジはこの柔らかさの理由を、薄いそぎ切りと片栗粉のコーティングだと改めて説明する。スタッフは鍋に鶏肉はあまり入れないが、これはとても美味しいと話した。

味がシンプルなので、食べるときのアレンジが生きる。リュウジが勧める味変は次の3つだ。

  • 塩と胡椒。胡椒は自身のショップで扱っているもので、これでかなり味が変わるという。
  • ポン酢。味ぽんではなく、最近はまっている柑橘のポン酢。酸味が加わると味がかなり変わり、最後まで飽きずに食べられるという。
  • 柚子胡椒。溶かして食べると絶対に合うという。

スタッフは、痩せ飯は味がワンパターンで飽きがちだが、こうして味を変えられるのはとてもいいと話した。野菜を変えれば全然飽きないとも言う。リュウジは、白菜は今の時期安く、鶏肉も安く、それ以外の材料は少量の米くらいだと強調した。米はスープにほどよいとろみを付ける役割でしかない。スタッフは、予想どおりの味だと思いきや、鶏むね肉の柔らかさは全く予想できなかったと感想を述べた。ベースの塩分は控えめなので、薄味が好きな人はそのまま、物足りない人はアレンジで調整すればよいという。

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締めはうどんの卵とじ

締めはうどんでも雑炊でもできる。今回は具材を食べ終え、スープが少し残った鍋に、解凍した冷凍うどんを入れた。スタッフが冷凍のまま入れてはだめかと聞くと、リュウジは冷凍のままでもいいと答えた。スープが少ないので、解凍した方が見た目がきれいだと思っただけだという。

最近はまっているのが卵を入れる食べ方だ。卵を割り入れて崩すと卵とじのようになり、スープにとろみがあるので卵がよく絡むとリュウジは説明する。鶏の出汁が入っているので、塩を軽く振るだけでいい。うどんとも雑炊ともつかない料理に生まれ変わるという。2人は卵で出汁が全部絡まってうまいと話し、白身が少し固まった食感も良く、スープまで飲み干せると言い合った。リュウジは油分がとても少ないのでヘルシーだとも付け加えた。

最後にリュウジは、この鍋の決め手はやはり包丁で鶏肉を薄く切ることだと述べた。スタッフはそれに乗って包丁を1本持ち帰ることになり、場を和ませた。締めくくりとしてリュウジは、至炊はセット1万9800円で、三徳、ペティ、シャープナーのバラ売りもあると改めて案内した。数に限りがあり、これまでの例ではすぐ売り切れているという。そのうえで、この鶏むね肉の鍋をぜひ試してほしいと呼びかけた。