新潟バスセンターのカレーを「炒めない」製法で再現する:リュウジのレトルト試食と再現レシピ

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概要

料理研究家のリュウジが、ファンから土産にもらった新潟・バスセンターのカレーのレトルト版を試食し、その味を家庭で再現した回である。鍋で炒めず煮込むだけというリュウジ自身も「初めてすぎる」と言う作り方で、どこまで元の味に近づけるかが焦点になる。

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土産のレトルトと、バスセンターのカレーとは

きっかけは、リュウジ子さんというファンからの差し入れだった。以前リュウジが「バスセンターのカレーをやってみたい」と話していたのを受けて、レトルト版を買ってきてくれたという。リュウジによれば、バスセンターは新潟駅近くのバスセンター内にある立ち食いのそば・うどん・カレーの店で、黄色いカレーが知られ、県民性を扱うテレビ番組などにも登場する。リュウジは新潟を訪れた際には食べられなかったという。

リュウジの説明では、金沢カレーのように地域全体で広まった系統ではなく、あくまで1店舗のカレーを皆が食べに行くものだが、新潟で知らない人はいないらしい。レトルトは内容量220gとやや大きめで、パッケージには「再現」と書かれている。店が認めた味である以上、料理のヒントになるかもしれないというのが試食の動機だった。

来年にはサトウ食品の工場見学で新潟に行けるかもしれず、そこで答え合わせもできるという話も出た。リュウジはこのチャンネルについて、食材の性質などを視聴者と一緒に学べる場にしたいと語っている。新潟については、現地の人から「どこで食べても米がうまい」と聞き、実際に駅のファミレスのような店で食べた米がうますぎたという体験を披露した。水がうまいから酒もうまく、日本酒を置いていない店はほとんどなく、どこも地酒を置いているとも話している。

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レトルトを試食する

原材料表示はシンプルで、玉ねぎ、にんじん、豚肉、そしておろしにんにくが少し入る程度。スパイスは「カレー粉」としか書かれておらず、リュウジは何らかの配合済みカレー粉だろうと推測した。ただし店では大鍋で作っているはずなので、再現は難しいかもしれないとも述べている。

温めて皿に出すと、具がごろごろしたどろっとしたカレーで、想像していたほど黄色くはなく、給食のカレーのような見た目だった。リュウジはこのとろみを小麦粉によるものだと見立てた。香りはオーソドックスで、味は「ザ・カレー」。パッケージには中辛とあり、結構辛いと感じたリュウジは、S&Bの赤缶カレー粉ではないかと推測した。

同席したスタッフは具の多さと小麦粉のとろみが特徴的だと評した。リュウジは、現地で食べればまた違うかもしれず、本来はもう少し黄色いのかもしれないと留保をつけている。リュウジが調べたところでは、豚骨スープで煮込み、ラードでルーを作る製法らしい。そこから「味のほとんどはスープ」であり、スープの作り方が再現のポイントになると判断した。豚の風味がかなり強く、細かく切った豚バラが入っている点も、二人とも気に入った様子だった。

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ルーは炒めず、ラードと小麦粉を練るだけ

再現でリュウジがまず決めたのは、ルーを炒めないことだ。炒めると焼き色がついて、あの黄色にならないからだという。代わりに、ラードを電子レンジで少し溶かし、ボウルで薄力粉と混ぜてペースト状にしておく。スタッフが「ブールマニエのようなもの」と言うと、リュウジもそういう感じだと答えた。ラードは大さじ3程度で、この手順を「非常に重要」としている。

利点として、後から加えてもダマにならず、簡単で美味しいことを挙げた。一方で、バスセンター本店はおそらくこの方法では作っていないだろうとリュウジ自身が認めている。自分はこの方が簡単だと思うので採用した、という位置づけである。カレー粉はインド系ではなくS&B系がよいという考えも示した。

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具は炒めずに湯へ入れる

リュウジは具材も炒めていないと見ている。炒めると色が出てしまうし、余計な香ばしさが加わる。この料理で立たせるべきはカレー粉の香りだから、「余計なことをしない」のがうまいはずだという考えだ。

湯を沸かしている間に野菜を切る。にんじんはごく少量(約70g)で、小さめの薄切りにした。玉ねぎは1個250gを使うが、こちらは大きめに切る。レトルトでは玉ねぎはほぼ溶けていたものの、店の映像を見ると実物はもっと大きかったためで、レトルトはその点仕方がないというのがリュウジの判断だ。豚バラは細かめに切る。リュウジ子さんも肉が細かいのがよいと言っていたのに合わせた。本物の店の肉の大きさは分からないが、煮崩れているのではないかとリュウジは見ている。

沸いた湯に野菜と肉をそのまま入れる。スタッフは「カレーなのに」と驚いていた。

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豆乳と中華あじで「豚骨スープ」を作る

次に、豚骨スープを作るために無調整豆乳を加える。リュウジが以前ラーメンで使ったのと同じ手法で、黄色みが出て、まろやかにもなるという。レトルトがかなりまろやかだったことを踏まえた選択だ。最初は100cc程度から始め、最終的に150ccまで増やした。まろやかさがこのカレーのポイントだからである。

調味は中華あじ(中華だし)大さじ1。ポークエキスが入っているので豚骨らしさが出る。味見すると、すでに後味に豚の味がかなり出ていた。塩は小さじ半分、レトルトに甘味もあったので砂糖も加える。リュウジは「全く知らない作り方をしているから不思議な感じがする」と言い、料理家のレシピを見てもこういうやり方の人はいないと語った。同時に「皆が作れるものをやっても仕方ない」とも述べている。

最後におろしにんにくを約10g加える。原材料に「おろしにんにく」とあったため、最後ではなくこの段階で入れ、わずかなスパイシーさを出す狙いだ。

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脱線:料理家はAIに仕事を奪われるか

煮込みの合間に、リュウジは最近目にした「料理家はAIに仕事を取られる」という趣旨の投稿に触れた。リュウジの見解は、可能性はゼロではないが、何百年もかかるだろうというものだ。

その理由として、AIの仕組みは多くのレシピから良いところを抜き出して出力するもので、AI生成の絵にも学習元があると説明した。学習はできても、AIは食べないので味覚を覚えさせるのは無理だろう、とリュウジは考える。それらしいレシピを作っても、そのAIを信用できないから、料理家が仕事を取られることはないと思う、と話した。一方で絵は目で判断できるのでかなり厳しいだろうとも言い、舌の感覚をAIが覚えたらやばいかもしれない、と留保もつけている。

「料理研究家もAIよりいいレシピを出せと言われるようになる」と言われたこともあるが、その人が作ったものを食べたいはずだからそれはないだろう、とリュウジは述べる。スタッフもAIレストランに行きたいとは思わないと応じた。人間が味を決めてそれをチェーンで展開するならまだしも、AIが一から作るのは難しく、美味しさは人間にしか感じられないから「数年は平気かな」というのが自分の見解だと締めくくった。冒頭の「何百年」との間で表現に幅があるが、いずれにせよ当面は心配ないという立場である。

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煮込み:見た目は味噌なしの豚汁

鍋の中は豚汁のようで、スタッフは「別の料理を見ているみたい」と言った。リュウジは今の味を「まろやか豚汁、味噌なし」と表現し、レトルトと比べて足りないのはうま味調味料くらいだと述べた。

5分ほど煮た時点では玉ねぎがまだシャキシャキしていた。レトルトのどろっとした感じにシャキシャキ感は不要だとして、蓋をしてさらに10分ほど、計15分煮る。ラード入りのペーストはカレー粉と一緒に最後に加える。店では炒めてルーを作っているのかもしれないが、カレー粉の香りがそれほどがっつり出ているわけではないので、炒めなくても問題ないだろうというのがリュウジの読みだ。分量は3〜4人前になる。

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カレー粉の取り違えとターメリック

蓋を開けると、豚骨スープらしい香りになっていた。ここでカレー粉を大さじ1と半分加える。S&Bの赤缶のつもりだったが、実際に手にしていたのはハチカレーだった。二人で笑いながらも、香りは似ていてレトルトも結構辛かったので「いける気がする」とそのまま進めた。リュウジは、ハチカレーは皆が持っているわけではないので、視聴者はS&Bで、カレー粉なら何でもいいと補足している。

カレー粉はまずラードと小麦粉のペーストに入れ、そこへスープを少しずつ溶かしてとろみをつけてから鍋に戻す。ダマを避けるための手順だ。炒めていないので色は黄色く、見た目は先ほどのレトルトと同じく給食のカレーのような色になった。味見したリュウジは「めっちゃ似てます」と言いつつ、砂糖が少し多かったと振り返った。

さらにターメリックを小さじ半分加える。あそこまで黄色いのは「絶対ターメリック」だとリュウジは断言し、実際にかなり黄色くなった。ただし、あれば入れる程度でよく、味への影響はそれほどないという。

反省点として、豆乳が少し分離したような状態(「もろっと」した感じ)になったことを挙げた。豆乳は後から入れた方が色もきれいに出たかもしれない、というのがリュウジの振り返りだ。一方で、豆乳を煮詰めることでまろやかさが出るとも述べている。最後に原材料にアミノ酸とあったことから、味の素を3振りし、好みで塩を足して完成とした。

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盛り付け:ご飯を覆うほどたっぷり、安い福神漬け

店の写真ではご飯の上からどっぷりとカレーがかかっているため、半がけではなくご飯を覆うほどかける。金沢カレーの皿ではあの見た目にならない、とリュウジは言う。たっぷりかけても3人前は取れる量だった。

付け合わせは、着色料の入った赤い安い福神漬けを使う。今風のものではなく、こちらが「すごく大事」だとリュウジは強調した。

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実食:「うまい」より先に「すごい」

食べた二人の第一声は「すごい」「ええ、マジか」だった。スタッフは、うまいという感想より先に、ペタペタしたとろみが同じだという驚きが来たと話す。福神漬けはあった方が美味しいという点でも二人の意見は一致した。

違いとして挙がったのは辛さで、レトルトの方が若干辛いという。ハチカレーもそこそこ辛いが、S&Bでやればもっと辛さが出るのかもしれない、とリュウジは推測し、店がハチカレーを使っている可能性まで冗談めかして口にした。

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ウスターソースの味変と、家庭向けの利点

リュウジが勧めた「完璧な食べ方」は、ウスターソースを少しかける味変だ。このタイプのカレーにはウスターが合うという。ただし地元の人がそうしているかは分からないと断っている。スタッフも食べて美味しいと答えた。

リュウジは、普通のカレーとは全然違い差別化できているとし、材料さえあれば普通のカレーと同じ感覚で作れる点を評価した。ほぼ水に入れて煮ただけで、塩分もきつすぎない。自分が駆け出しの料理研究家だった頃なら作れなかった、誰もこういう作り方をしないから、とも語っている。

以前に作った学校給食カレーはかなり手間がかかったが、このレシピなら子どもが好きそうなまろやかな味がすぐにできる、とリュウジは比較した。カレー粉の風味にそれほど頼っていないので、カレー粉は何を使ってもそれらしくなる。おろしにんにくでわずかにスパイシーさが出る点もポイントだとした。

ただし、食べ比べたのはレトルト版であり、その味にはかなり近づいたと思う、というのがリュウジの留保である。店の味を知っている人にこそ作ってみてほしいと呼びかけた。アレンジとして、タバスコなどで辛みを足すのもよいし、原理主義的にはどうかと前置きしたうえで、じゃがいもを後入れするのもよいと提案した。店では煮詰めると芋が崩れてベタベタになるため、あえて入れていないのだろうとリュウジは推測している。最後に、レトルトを届けてくれたファンへの感謝で締めくくった。