「サボれる人」は何をサボらないのか――田中渓と5時こーじが語る、オフにする怖さと信頼のつくり方
新R25チャンネルゴールドマン・サックスに17年勤めた投資家の田中渓さんと、早起きの習慣を発信する5時こーじさん。どちらも毎日早起きするストイックな人物として知られる2人が、「サボり」をテーマに話した対談の後編である。聞き手は、自分の手を離れる「オフ」の時間を怖いと感じる人が多いという問いから始めた。2人の答えは、サボるには信頼と成果が前提になり、その前提をつくる部分は決して手を抜けない、というものだった。
オフにする怖さ(FOMO)とどう付き合うか
聞き手は自身の経験として、シングルタスクを試そうとWi-Fiを切ってみても怖さを感じると打ち明けた。常にオンでいることが評価につながると思い込んでいる節があり、オフにできないことにどんなリスクがあるのかを尋ねた。
田中さんはこれを、自分の知らないところで何かが起きているのではないかと想像しすぎる「FOMO(フィア・オブ・ミッシング・アウト)」に近いものだと捉える。そのうえで、まず「そんなに不要不急なことが本当にあるのか」と問い返した。例としてアメリカを挙げ、主語が大きいと断りつつ、2回催促されるまではやらなくていいと考える人が一定数いると話す。1回頼まれただけなら自分のペースでやる、という信念を持っている人もいるという。一方で日本人は、1回頼まれるとそのことをずっと考え続けなければならないように感じやすい。田中さんは、ここは気にせずやってみるしかないと言う。
田中さん自身が試したこととして挙げたのは、会社のイベントの飲み会に行くのをやめる、会食の2軒目に行くのをやめる、いつでも臨戦態勢で着信や通知の音が聞こえるようにスマホを肌身離さず持ち歩くのをやめて置いておく、といったことだ。実際に不在着信は入ったが、折り返して怒られたことはほとんどなかった。20回に1回くらいは「電話に出ない」と言われたこともあるが、それ以外の19回で得たものの方が大きかったので、これはトレードオフだと説明する。24時間と健康な体という有限な資源で全員の期待に100点で応えるのは無理であり、結局は優先順位の問題だというのが田中さんの考えである。
「いなければならない」のは信頼が弱いから
5時こーじさんは別の角度から答えた。常にオンでいなければならないのは、基本的に依頼者からの信頼が弱いということだという。「この人は見張っておかないと成果が出ないかもしれない」というレッテルが貼られているため、成果が出ないならせめて席にいてくれ、という話になる。成果を出していない人が席を外せば「なぜいないのか」と言われる。
こーじさんは、同じことを言っても相手が誰かで反応が変わると指摘する。成果を出していて信頼されている人が「別の会議室で資料を作っています」と言えば通るが、成果を出していない人が同じことを言うと「会議室に行かずにここにいろ」とオンを求められる。結局はそこに尽きる、という見方である。
ただし、こーじさんは状況による違いも強調した。転職して最初の1か月は基本的に席にいるものだし、相手も信頼できる人物かどうかを探っている期間なので、そこではオンでいるべきだと考える。人との距離感や相手との関係の詰め方も含め、ケースバイケースで見定める必要があるという。聞き手はこれを受けて、押さえるべきところを押さえていればオフでも信頼は崩れないが、そこが押さえられていないから「いなければならない」という不安に駆られるのだ、と整理した。
AI時代にサボることの価値
聞き手は、AIで生産性が上がり1つのタスクにかかる時間が減っている今、あえてサボることの価値は上がっているのかと問いかけた。
これに対しては、8時間かかっていた知的タスクが2時間や1時間で済むケースが出てくるという見立てが示された。空いた時間でAIをまた勉強する、自分の価値を上げる、あるいは休んでコンディションを整える。本来はそちらがベースになるべきなのに、8時間頑張らなければと思っている人ほど隙間がないためAIについていけず、時給単価のようなものに差がついていくのではないか、という話である。
田中さんは、それに加えて「全然関係ないこと」を学ぶ効果を挙げた。自分は「カルチャーの人」だと言い、音楽、食、笑い、映画、アートなどに時間を使うと、それが抽象的なところでつながって仕事に生きたり、世の中のトレンドが分かるようになったりするという。若い人の間で何が流行っているかが投資のアイデアにつながることもある。ただし、それを狙ってやっているわけではないと田中さんは付け加えた。余白ができたとき、ぼーっとして体を休めるのに使ってもいいし、市場価値を高めるような「意識の高い」行動に充ててもいいし、何かに熱中してそれがたまたまビジネスに向くこともある。大事なのは、空いた時間でまた2人分働こうとしないことだという。
「便利屋」にならないための交渉
この流れで、真面目な頑張り屋ほど陥りやすい循環も話題になった。100点の成果を出して納品すると「次もいけるよね」と言われ、断れずに引き受けてまた手一杯になる。そうならないためには、自分はこれで成果を出していると考えている、という交渉をきちんと持つ必要がある。これは駆け引きではなく、「あいつに回せば全部やってくれる」という存在にならないために大事なことだという。
田中さんは、どの会社にも「必ず休みを取るけれど、すごく仕事ができる人」がいると話す。「あの人はこの時期は絶対いないから」と周囲に認識されている人である。目指すべきはその人であって、何でも押しつけられる便利屋ではない。新人のうちは、丁稚のような働き方でしか信頼を勝ち取れないこともあり、それが大事な時期もあると田中さんは認める。しかし一定以上のところまで行ったら、便利屋として何でも頼まれる状態から抜け出すことが大事だという。
田中渓の逆張り:4月・5月とお盆に働く
田中さんは、1年単位のサボり方も紹介した。毎年4月と5月に仕事をかなり集中してやっているという。多くの日本企業では4月に人事異動があり、挨拶回りの時期としてだらだら過ごしているうちにゴールデンウィークが来て、5月半ばまでほとんど稼働していない。田中さんはこれを、3月末まで頑張ったことの反動だと見ている。
田中さんの仕事は投資のビジネスで競争環境がある。みんなが動いていない時期に物を買おうとすると、他の人が動いていないので安く買えるという。そこで「貯金」をつくっておくと、周囲が焦り出す時期や3月末ごろには十分な余裕がある。競争が激しい時期には本来一生懸命やらなければならないが、そこで手を抜けるというわけだ。
夏休みについても同じ考え方を示した。会社によっては休みを選べない人もいるので簡単には言えないと断りつつ、お盆に全員が休んでいるときに出社すると周囲から感謝される。そこで頑張っておけば、みんなが戻ってくる頃には成果が出ていて、自分は9月など別の時期に休めばいい。家族やパートナーと休みを合わせる必要がある人もいるだろうが、それも家族で話し合い、成果を上げる代わりに別の時期に有給で過ごそうと決めることができる。同じことをするにしても、時期をずらせば余白はいくらでもつくれるというのが田中さんの考えだ。
評価を下げずに早く帰る:自由と引き換えの約束
聞き手は、逆張りの力とともに「切り上げる力」も必要だと感じたと言いつつ、みんなが遅くまで残業しているチームで1人だけ定時に帰るのは気まずいのではないかと尋ねた。成果を出していても「感じの悪いやつ」と思われる怖さがある、という問いである。
5時こーじさんは、自分も1年目は「感じが悪かったと思う」と振り返る。早く帰りますと言って実際に帰っていたからだ。そのうえで、早く帰る代わりに早く来る、というように、自由を手に入れるために別のことでコミットする約束をセットにし、それを認めてもらえればコミュニケーションは円滑に回ると話す。早く帰るけれど成果は出さない、では単なるわがままになる。自分の自由を主張するときは、自分からもう1つ差し出すものを持っておかなければ聞いてもらえないという。
田中さんも「全く同じ」だと応じた。深夜まで頑張ったうえに朝早く来るのでは疲れて壊れるだけなので、むしろメンバーが深夜に仕上げた成果物を朝一番に見て手直ししたり、コメントをまとめたりするという「裏技」もあると話す。田中さん自身は深夜まで働くスタイルを長く続け、それで信頼をつくってきたので再現性の面では微妙だと認めつつも、最初からこうしたやり方でいいと考えている。大事なのは、自分は夜型ではなく朝のほうがパフォーマンスを出しやすいのでこのスタイルでやらせてほしい、早く帰るかもしれないが必ず朝来る、とマネージャーや上司に伝えておくことだ。それを認めない上司なら変わるべきだし、それでもだめなら上司の上司に話を持っていく場面もあるかもしれない、と田中さんは言う。田中さんはライフイベントなども含め、会社とかなりコミュニケーションを取ってきたという。
「成果に丸をつける」ことだけはサボらない
こーじさんは、成果を出すところが弱くなると、自由を求める主張はすべてわがままになってしまうと続けた。本当は同じ時間に同じ場所にいることが嫌でも、成果が出ていなければ「いてよね」となる。だから、まず成果に丸をつけることが先で、そこでは我武者羅に働く必要もあるかもしれない。目の前の成果は、やるかやらないかの真剣勝負だという。それが3日の仕事でも1か月のプロジェクトでも、きちんと丸をつける行為は絶対にサボってはいけない。そうやって丸をつけてきた自負があるから、今サボりやすくなっているのではないか、とこーじさんは話す。
田中さんは、サボりたい一心で仕組み化や効率化、環境設計には命をかけるのが自分たちだと言い、サボれない人たちとはそこへの情熱がまったく違うと指摘する。AIを身につける、プログラミングを学ぶ、ファイナンス思考や語学を使えるようにする、短時間で高単価な仕事に振り切れる自分をつくる、といったことに、どこかで時間を使っている。それが整ったあとで自動操縦のように楽になり、サボれるようになるのだという。
朝の最初をサボると1日がサボれなくなる
こーじさんは、毎日走る田中さんが走る前に「今日も走るのか」と少し嫌な気持ちになることがあると以前話していたことに触れた。それでも走りに行けるのは、意志が強いからでも無理をしているからでもなく、ここで丸をつけないと1日に丸がつかず、かえってサボれなくなることを知っているからだと見る。こーじさんのもとにも、どうしたら早起きできるのか、二度寝したくならないのかという質問が多く届くが、二度寝したい日も朝だらだらしたい日もあるという。ただ、だらだらを選ぶと1日がとても苦しくなり、余計にサボれなくなる。だから最初のここはサボってはいけない、という緊急度を強く感じている。そこが違いだとこーじさんは言う。
田中さんも、実際にやらなかったことはないが、やらなかったらどうなるかを想像すると大変すぎると話す。その代わり、朝のルーティンが終われば後は全部楽だと知っているので、集中すべきところを手早く済ませ、あとは自由時間にできると考えている。
自由時間に何をするのかと聞かれた田中さんは、基本的に何も決めていないと答えた。ビジネス系の発信はそろそろやめようと思っていて、カルチャー寄りに振り切りつつあるという。漫画を読んだり、音楽が好きなので新しい音楽を探しに行ったりする。SNSをだらだら見ることにはもともと興味がないが、自分の発信のフックになりそうなものを見に行く時間はかなりあるという。昼寝やサウナに行くこともある。田中さんは、ただひたすら我武者羅に働くのではない1日や1か月の設計を、人それぞれのやり方で考え抜くことこそサボってはいけない部分だと話した。
「それ、やらなくていいよ」と仕事を奪う
田中さんは、自分の会社のメンバーとコミュニケーションを取るとき、ほとんど「それはやらなくていいよ」としか言っていないという。仕組み化するか、自分が責任を取る前提で外注するか、そのためのコストはかけていいから自分でやるのはやめて、と伝え、メンバーから手足を動かす仕事をどんどん奪っている。頭脳労働だけをしてもらい、それで時間が余るならそれでいいと考えている。
その結果、組織はいま筋肉質でちょうどいいバランスになっていると田中さんは言う。本当はあと3人ほど採用しようとしていたが、いったん採用を止め、日々の手足を動かす作業はAIに任せたところ、適切なバランスになったという。ただ、そうなると若い人はどうすればいいのかという問いに話が戻ってくる、と田中さん自身が問題を提起した。
若手がサボれる人になるためにやるべきこと
これに対して、前編で話題にした「初動」や「愛嬌」、最初に手を挙げるといった話につながる答えが示された。人が誰かと一緒に働きたいと思うポイントは、パートナー探しと同じだという。一緒にいて楽しいか、一緒に住めると思えるか、といったところでまず勝ち取っていかなければならない。それを重ねて経験値が積まれ、判断できる人になれば、その人がAIを使うと「無双」できる状態になる。そこに至るまでは、人に好かれるための基本的な作法を整えていくしかない。細かく言えば何百個もあるが、それをやるしかないという。
こーじさんが勧めたのは、組織の中でどうすれば次のポジションに進めるのかを把握しておくことだ。何に丸がつけば前に進むのか、逆に丸をつけても上司の評価ポイントにならないのは何かが、5年後くらいまで見えていれば、その5年後になりたいならやればいいし、違うなら80点でA評価だけはもらって別のことに時間を使う、という判断ができる。今月の目標だけをやみくもに追うと、丸はついたのに認められなかった、ということになりがちなので、若いうちに見立てておくと努力が報われる。こーじさんはこれをかなり意識してやってきたという。
田中さんは、ちゃんとした会社にはそうした基準が言語化されて存在していて、マネージャー層だけで共有されていることが多いと話す。コミュニケーションを取れば教えてもらえるので、「こうなりたい、そのためには何ができていればいいか」と努めてすり合わせたほうがいいという。田中さん自身はそれをやってこなかったので時間がかかったと振り返る。一方、上手な部下は、いつまでにこの役職に昇進したい、年収をこうしたい、とずっと伝えてくる。上司の側もコミュニケーションをサボれないので、何ができていることが大事かを文字にして伝え、定期的に話す場を持つ。できる人はそれを達成していくし、スピードが合わないと思えば辞めて転職していくという。
こーじさんも、3回ほどのキャリアチェンジの経験から同じ考えを示した。この構造ならここに2年コミットする必要がある、今の頑張りとなりたい自分が合わない、といったことが分かれば、納得して次のステップに進める。成果が出ない、上司が嫌だ、ここにいていいのか、というふんわりした悩みも、見極めたうえで残るのか出るのか、スキルアップするのかが分かれば雑念がなくなり、やることに集中できるという。聞き手は、サボれずに潰れてしまう人は、どうステップを積みどこに努力すべきかを考えることをサボっているから、結果的に目の前の仕事をサボれなくなるのかもしれない、と受け止めた。
サボってはいけない4つのポイント
対談の終盤では、サボってはいけないポイントが4つに整理された。想像することをサボらない、言葉にすることをサボらない、人とのコミュニケーションをサボらない、仕組みをサボらない。この4つをサボらなければ、あとの様々な仕事はサボれるという。
「サボり術」と言いながら、サボれないポイントがはっきりある。時間の2割ほどをサボらなければ8割はサボれる、控えめに言っても半分くらいはサボれる、というのが究極的な感覚だと語られた。しかも、サボってはいけない部分は、設計の話である以上、たいてい物事の最初のほうにある。まずはそこをサボらずにやってみることが大事なのかもしれない、という言葉で対談は締めくくられた。
オフでいるみたいなところに怖さを感じる人も多いのかなって思ってて。
そんなに不要不急なことがあるんですかっていうのがまずあって、会社のイベントの飲み会に行くのをやめたとか、会食の2件目とか行くのやめたとか、やってみるしかないんですよね。
感じ悪い1年目だったと思うんです。早く帰りますってやってたんで。でもここはサボっちゃいけない。見定めないといけないなって。
そこに対しての情熱が全然違うと思うんですよね。サボれない人たちは。確かに。ここをサボらない。……することをサボらないで、……をサボらなければ、あといろんな仕事はサボれるよっていう。
確かにサボり術と言いながら、めっちゃサボれないポイントがある。ポイントもあると。
はい。でもサボりは良くないというか、そのオフでいるみたいなところに怖さを感じる人も多いのかなって思ってて、やっぱ僕もシングルタスクとか最近ちょっとやろうかなと思ってやってみるんです。Wi-Fiを切ってやるとかやるんですけど、やっぱり怖い。その常にオンであるっていうことが評価されるっていう風に思ってしまってる節があって、何かをオフにするっていうことに怖さを感じるんですけど、それができないことってどういうリスクがあるのかなとかもお聞きできたらなと思って。
いわゆるFOMOってやつに近いと思うんですけど、フィア・オブ・ミッシング・アウトってね、自分以外のところであれが起こってるんじゃないか、これが起こってるんじゃないかとか想像力を働かせすぎる。どっちかというと流行りに乗れないとかって文脈でつく。
そんなに不要不急なことがあるんですか?っていうのがまずあって、例えばですけどアメリカの人って、ちょっと主語でかいんであれですけど、基本的には2回催促されるまではやらなくてもいいっていうのが割と、全員じゃないですけど、結構そういうところあって、1回お願いしただけでも別に催促されてないから俺のペースでやるぞっていう風に信念を持ってる人たちもそれなりに。なのに日本人はやっぱり気質もあるんですけど、1回お願いされたらもうとにかくずっとそれのこと考えてなきゃいけないみたいなのがあったりするんで、それはもう気にしないでやるしかなくて、これもうやってみるしかないんですよね。
すり込んでくしかないので、例えば会社のイベントの飲み会に行くのやめたとか、会食の2件目とか行くのやめたとか、あとそうやっていつでも臨戦態勢で電話も通知もちゃんと音が聞こえるようにとか、常に肌身離さず持っていなきゃいけないってのやめて置いてみて、確かに不在着信入って、それから折り返したからって怒られたことはそんなないなと。20回あって1回ぐらい、なんで電話出ないって言われたことありますけど、19回のやっぱり良かったことの方が大きかったんで、トレードオフだと思うんですよね。だから100点で全部動くの無理ですよね。全員の期待に応えて。24時間とあと健康な体って有限な資源があるのに全部に応えられないんで、優先順位の問題だと思いますけどね。
僕もケースとして色々あるんですけど、やっぱいなきゃいけないって基本依頼者から信頼が弱いってことじゃないですか。要はこの人は目を見張っとかないと成果が出ないかもしれないってレッテルを貼られてるんで、成果が出ないんだったら同期性は保ってくれよっていう、そこに椅子に座ってないと、なんであいつはいないんだみたいな、成果も出してないのになんでいないんだってなると思ってて。そこがやっぱ信頼だったり成果が出ている前提だと、あいつどこ行った?みたいな感じで、ちょっと別の会議室で資料作ってるみたいですって言っても、成果出してない人だったら、いや会議室とか行かずにここにいろよみたいな感じでオンになれって言われるんですけど、同じこと言っても相手が誰かで結構変わるなと思ってて。それに尽きるんじゃないかなと思います。
それおっしゃる通りですね。
だから転職した最初の1ヶ月とかは基本いるじゃないですか。それもやっぱりいてくれないとすごい不安だからとか、その信頼できるやつなのかどうなのかを探っているお互いの期間ってあって、そこはオンでいなきゃいけないと思うし、人との距離感だったりとか、間合いの詰め方含めケースバイケースでそこを見定めないといけないなっていう風に思います。
確かに。だからさっきおっしゃってた、やっぱ握るべきところをちゃんと握っておければ、例えばオフでいてもある程度信頼されてるし、それが崩れることはないけど、そこが握れてないから、いなきゃいけないみたいな不安に駆られてしまうみたいなところがあるってことですよね。
そう思います。
そっか。最近その今AI時代になってて、それこそ田中さん最初おっしゃってますけど、どんどん生産性が上がって1つのタスクにかかる時間が減って、どんどんできることが増えてくっていう時代の中で、そういう時代だからこそあえてサボることの重要性みたいな、てか価値みたいなのって上がってるっていう風にお考えになりますか?
そうですね。やっぱAI時代が進むと8時間やってたタスクが2時間1時間で済むケースがあるので、そのうち空いた時間で、またサボってる時間でAIをまた勉強したりとか、サボってる時間に自分の価値を上げるようなこと、ないしは休むだったりとか、コンディション上げていく、そっちが本当はベースにならないといけないのに、8時間頑張らなきゃって言ってる人ほどAIについていけなかったりとか、その隙間がないので、どんどん時給単価っぽいものは結構差が出てきてしまうのかなっていう。
それもありますし、マスタリー経験とかって言いますけど、全然関係ないことを学んでると深みが出てきたり、その文化的な活動とかでもいいんです。僕とかも本当にカルチャーの人なんで、音楽とか食とか笑いとか映画とかアートとか、何でもそうなんですけど、そういうものに時間使ったりするとそれがまた全然違う抽象的なところで繋がっていて、仕事に生きてきたりだとか、世の中のトレンドが分かるようになって、じゃあ投資のアイデアとしてこういうのがやっぱり若い人に流行ってるかとかっていうのにまた繋がってくることもあるわけで。それ狙ってやってるわけじゃないんですけど、余白ができた時に、ぼーっとする、体とかを休めるのに使うことでもいいですし、さっきおっしゃってたみたいに自分の市場価値を高めるような、割といわゆる意識の高いような行動に充てるでもいいですし、全然違うことに熱狂していくことで変わっていって、またそれがたまたまビジネスの方に向いてくってこともあるんで、そういう風に使えばいいんですけど、とにかく余白ができて、その時間をまた人間2人分働けっていうのはそうじゃないかな。そこで頑張り屋さんとか真面目な人で、同期性で頑張って成果出して、100点のものを100点で納品して、ってなったら次も行けるって言われた時に断れないじゃないですか。やりますってなるとまたアップアップしちゃうから、そこの循環で、ちょっと待てじゃないけど、いや僕はこれは成果出してると思うからっていう交渉をちゃんと持って、別に駆け引きじゃないんですよ、にやっていかないと、あいつに仕事を回せば全部やってくれるみたいな。
そうですね。
それにならないことって結構大事だから。
確かに。必ずね、会社にいるじゃないですか。絶対休み取るけどすごい仕事できる人。あの人絶対この時期いないからみたいな。その人にならなきゃいけないんですけど、便利屋さん、便利屋さんもね、最初のうちはいいんですけど、その丁稚みたいなことやって、それしか信頼勝ち取る方法がないので、本当に新卒のうちはそういうことも大事だったりするんですけど、一定以上行ったらそういう休む人として、もう便利屋さん、丁稚で何でも付けていいにはならないのは大事っていうのと、
あと1年を通しての僕のサボり方みたいなのもあって、僕結構仕事は4月5月にめちゃくちゃやるって、いつも毎年やってんですけど、もうほとんどの会社、特に日本の会社は4月ってちょっと人事異動とかあったりして、みんな表敬訪問やってて、だらだらだらだら、4月はもうそういうご挨拶の時期だからみたいにやってるじゃないですか。で、そのうちにゴールデンウィークが来ちゃって、5月の半ばまで全くほぼ稼働してない。それはもう3月末まで頑張ったことの反動でそうなってるところがあるんですけど、むしろこの4月5月で僕めちゃくちゃ仕事するんですよ。
僕ちょっと投資のビジネスだから、競争環境があるんで、この稼働してない時期に物買おうとすると他の人動いてないんで、安く買えるんですよ。で、誰も見てないから、あ、じゃあこれ買いますみたいな感じで、そのことで貯金できて、みんながちょっと焦り出す周辺とか3月末周辺にもう十分貯金あるんで、そういう時にすっごい余裕持って、で、そっちは競争も激しいから一生懸命やんなきゃいけないし、そこですごい手抜いてるんで。そうやってサボるとかもやってますね。逆張りですけど。
あ、逆張り。
夏休みとかもそうで、会社によって選択できない人もいるので、簡単に言えないのかもしれないですけど、お盆に全員休んでるんで、逆にお盆に出社しますって言ってやったら、みんなから、あ、ありがとうみたいな感じじゃないですか。でもやることないのかもしれないですけど、そこで一生懸命頑張ると、みんなが帰ってきた頃にはもう勝手に成果出てて、自分はすいませんとどっか別のとこで休めばいいんで、9月に休みますとか。ご家族いたりしてね、パートナーと一緒に休み合わせらんないのかもしれないですけど、そういうことも家族で話し合って、こうやってずらして、一生懸命成果あげるから、別のとこでちょっと有給で、空いた感じで過ごしましょうってできたりするので、やっぱりその同じことやるにしても、どういう風にずらしていくといい感じになるのかっていうので余白はいくらでも作れるっていう感じですよね。
だから究極のそれがサボりみたいなイメージですよね。
結構だから逆張り力みたいなものと、あと切り上げ力じゃないですけど、ここでもう切り上げますっていう風に切り上げるみたいな力が必要なのかなっていう風に思ったんですけど、とはいえやっぱりその会社とかにいると、みんなが例えば遅くまで残業してるチームにいて、1人だけ定時とかにあがりますとか言って帰るのってなんか気まずいし、それによって本当は成果出てても、あいつなんか早く帰るしなみたいな、感じ悪いなあいつみたいな風に思われるんじゃないかなみたいな怖さもある方も多いかなと思うんですけど。そういう気持ちはどういう風にディールしてるんですか?
そうですね。感じ悪い1年目だったと思うんですよ。早く帰りますってやってたんで。でもやっぱ早く帰りますの逆で、早く帰るから早く来ますという、何々という自由を手に入れるために違うことでコミットしますっていう制約をして、それに丸がもらえてるとコミュニケーション円滑に回るなと思ってて。早く帰るけど成果出しませんだと、ただのわがまま野郎になっちゃうので、何か自分の自由とか主張する時にちゃんと自分でもう1個持っておくみたいなのはセットじゃないと聞いてもらえないですよね。
はい。もう全く同じです。僕も深夜まで頑張ったら疲れて壊れるだけなんで、むしろ深夜にいろんなメンバーの人たちが働いてやってた成果物を朝一で見て、ちょっと手直ししたりとか、ちょっとコメントしてまとめといてあげたりだとか、そういう裏技もあるじゃないですか。
朝早くも、そのキャラ設定じゃないですけど。でも僕も深夜番かなり長くやった人なんで、それで信頼を作ったっていう、再現性的に微妙なこともあるんですけど、でも別に1からそれでもいいと思ってて。で、それを自分のマネージャーとか上司に当たる人にちゃんとコミュニケーションしておくのが。もう夜型じゃなくて、どうしても朝パフォーマンス出しづらいから、このスタイルでやらせてください、早く帰っちゃうかもしれないけど、必ず朝来ますって。
だからそれをもし上司の人が認めてくれないんだったらその上司は変わるべきだし、それがダメなら上司の上司にやっぱ行かなきゃいけないっていう場面はあるとは思うんですけど、少なくとも僕はそれは結構会社には相談したり、ちょっとライフこうしたいっていうのは結構コミュニケーション取ってきた人なので。大事ですよ。
成果出すみたいなところが弱くなっちゃうと全部わがままになっちゃう。同期性が本当は嫌だけれども同期してなきゃいけないのも、成果出してなかったらそれは同期してよねってなるわけで、成果っていうところにまず丸をつける。そこはもしかしたらがむしゃらに働く必要があるかもしんないし。けど目の前のやるやらないの成果って真剣勝負、やるかやらないかだけだから、そこをサボらない。本当にっていうのがその3日かもしんないし1ヶ月かもしれないんですけど、そのプロジェクトにちゃんと丸をつける行為は絶対サボっちゃいけないと。そこを丸をつけてきた自負があるのでサボりやすくなっているんじゃないかなっていう風に思いますね。
だから仕組み化、効率化とか環境設計に関しては命をかけるじゃないですか。我々サボりたい一心で。そこに対しての情熱が全然違うと思うんですよね。サボれない人たちは。
確かに。
そういうことに確かに一生懸命考えたり、一時的には時間を費やしてるじゃないですか。それを整えたり、AIを身につけるとか、ちょっとプログラミングなんとかするとか、ファイナンス思考なのか語学をちょっと使えるようになって、そういう時間が短いけど高効率高単価な仕事に振り切れる自分を作るとか、そういうのに時間ちゃんとどっかでは使ってるんで。で、それが整ってからもう自動操縦で楽になってサボれるっていう感じですからね。
田中さんも毎日走る前にちょっと嫌な気持ちになったりするみたいなこと言ってたじゃないですか。もう今日も走るのかみたいな。で、これって意志力が強いとか苦なくやっているとかじゃなく、ちゃんとやっぱここで丸つけないと1日に丸がつかないこと、よりサボれないことを知ってると思うので、そこで走りに行く選択ができると思ってて。僕のところにもどうやったら早起きできますかとか、二度寝したくなんないんですかとか、めちゃくちゃ質問来るんですけど、それはしたくなる日もあるし、朝だらだらしたい時もあるけど、そのだらだらの選択を取ると1日めっちゃ苦しくなるから。
そうなんですよね。
余計サボれなくなるから、最初のここはサボっちゃいけないんだよっていうのが、もうめちゃくちゃ緊急度高く感じてるので、その違いですよね。
はい。そうですね。
もうそうそう、本当にやらなかったことないんですけど、やらなかったらどうなるかがもう想像しちゃって、もう大変すぎるので。その代わり朝の習慣のルーティン終わると後のこと全部楽だって知ってるんで、残りの集中するとこをチャッとやって、あとは全部自由タイムにできると思ってるんで。
その自由タイムの時はもう本当に何にも決めないんですか?基本的には。
そうですね。本当僕ビジネスコンテンツそろそろやめようと思ってるんで、カルチャーに振り切りつつあるんですけど、もう漫画読んでたりするし、本当に音楽好きなんで、音楽のディスカバリーをしに行くとか、もう何でも本当。SNSであんまりだらだら見るの、元々別に興味ないんですけど、僕のSNS見る目的は自分の発信のためにちょうどフックになりそうなものを見に行くって意味でパーッと見に行ったりする。そういう時間も相当あるんで、今。そういう時間にめちゃくちゃ使ってますね。寝る、昼寝するとかもあるんですけど、整体行くでもね。
いいですね。1日の設計だったりとか1ヶ月の設計で、ちゃんとただひたすらがむしゃらに働くではない設計術みたいなところは、人一倍、1人1人違うと思うし、仕事のやり方も違うので、考え抜いてやるっていうことはサボっちゃいけないなと思いますね。
会社のメンバーにも、だから僕もいつもそれやらなくていいよっていうことを、僕ほとんどコミュニケーションする時に会社のメンバーに言ってることは、それやらなくていいよって、そればっかりです。いつも。こういう風にして、そこはもうだから仕組み化するか、ある程度自分がちゃんと責任を取る前提で外注していけるから、そこにはコストかけていいから、自分でやらなくていいから、それやめてって言って、もうどんどんその人たちから手足を動かす仕事を奪ってるんですよ。で、頭脳労働だけしてもらって、もしそれで余るんだったらもういいかなって思うんですけど、それですごい今筋肉質にちょうどいいバランスができてるんで、本当は僕あと3人くらい採用しようとしてたんですけど、とりあえず採用を止めちゃって、日々その手足動かさなきゃいけないものは全部AIに任せなって、今すごい適切なバランスになっちゃったなと思ってんですけど、だから若い人どうしたらいいんですかっていうのに今度ね、ぐるっと回ってきちゃう。
ああ、確かに。
っていうのはありますけどね。
確かに若い人どうするか問題はこのテーマあるかもしれないですね。どうするか問題。
いや、でも本当にさっきの初動とか愛嬌とか、その最初に手あげるとか、もう結局人間が人間と一緒に働きたいかって思うポイントって、パートナー探しとかと同じじゃないですか。本当に好きと思えるかとか、一緒に住めると思うかとか、そういうところでまずはちゃんと勝ち取ってかなきゃいけないと思うんで、それをやって経験値が積まれて判断できる人になるから、その人がAIを使うと無双できる状態になるので、そこになるまではどうしても、人に好かれるようなもう基本的な所作みたいなのをちゃんと整えてかないといけないって、それは細かく言ってけばもう何百個もあるんですけど。
確かに。
それをやるしかないとは思いますけどね。
あとやっぱおすすめなのは、組織にいたらどうやったら自分がこのポジションに行って、また次があってっていうのが分かってると、これが丸ついたらちゃんと前に進むんだなとか、丸つけても全然上司のポイントじゃないんだなとかがバーッと自分の5年後ぐらいまであると、その5年後になりたいんだったらやればいいし、違うんだったら80点でちゃんとA評価だけもらって違うことやるとかいう、ちょっと未来の見立てじゃないですけど、それを分かった上で会社に時間使うのか、違うことやるのか、違う部署に行きたいんだったらそういう動きをするのかとか、その辺はやっぱ闇雲に今月の目標だけを追っていると、丸ついたけどあんまり認められなかったみたいな感じになっちゃうから、そこは若いうちにちゃんと見立てておくと、自分の努力がちゃんと報われていくと思うので、それはめちゃやってましたね。
ああ、そうですね。ちゃんとした会社は全部それ実はあるんですよね。言語化されてるやつが、マネージャー層でだけ共有されてるやつが。でもちゃんとそれコミュニケーション取れば教えてもらえるんで。こうなりたいんです、自分は。で、何ができていればいいんですかっていうのは努めてちゃんとすり合わせをしてった方がいいと思いますしね。
で、僕はそれやってこなかったんで結構時間かかっちゃったんですけど、上手な部下はすごい言ってくるんですよ。いついつまでにこの役職に昇進していたいとか、いついつまでに年収がこうなっていたいって、すごいずっとコミュニケーションされてきて、こっちもだからコミュニケーションサボっちゃいけないから、ちゃんと文字化してこういうことができているのが多分大事だからって言って、そうするとじゃあ定期的にちょっとお話させてくださいってなって。ありますよね。そう。で、できてる子はちゃんとそれを達成してくし、そのスピードが合わないと思ったらやめて転職してくんで。
そこはそうですね。はい。あると思います。転職とか、僕もキャリア3回ぐらい変えてるんですけど、やっぱその時に、あ、なるほどみたいな。この構造であればここに2年コミットしないといけないのねとか、この頑張りとこの未来になりたい自分が合わないとかっていうので、それで納得して次のステップが踏めるというか。これがなんか成果出ないんだよなとか、上司が嫌でとか、ここにいていいのかなみたいなのってふんわりしちゃいますけど、そこをちゃんと見極めた上で残るのか出ていくのか、スキルアップするのかとかが分かると雑念がなくなって、やることに集中してくので、
それがおすすめじゃないかなと。あ、でも確かにサボれなくて潰れちゃう人とかは、本来はそこどういう風にステップを積んでいくべきなのか、どこに努力をすべきなのかっていうところをサボっちゃってるから、結果的に目の前の仕事をサボれなくなって、何もできなくなっちゃうみたいになってるかもしれないですね。
だから、まとめていくと、想像をサボらない。言葉にすることをサボらない。人とのコミュニケーションをサボらないで、仕組みをサボらなければ、あといろんな仕事はサボれるよっていう。
確かにサボり術と言いながら、めっちゃサボれないポイントもあると。
でもやっぱりそれって100ある時間の20ぐらいサボんなければ80サボれる。究極それぐらいになるじゃないですか。控えめに言ってもやっぱり半分ぐらいはサボれるなってのが究極持ってるんで。しかも大体それは頭の方にありますよね。何事も。
そうなんです。設計とかの話になってるから、そこをサボらないと。まずはそこからやってみるっていうのは大事かもしれないですね。
そう。
はい。ということでお2人、言い残したこととかはありますでしょうか?
はい。では今回は超ストイックに見えるお2人が実はサボっているということが知れたかなという風に思います。サボるについてお話しいただきました。お2人ともありがとうございました。
ありがとうございました。
記事公開
