林陵平と選ぶW杯2026「ツウな話イレブン」:知られていない注目選手たち

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概要

年間202試合を解説した林陵平をゲストに迎えた企画の後編である。前編で推し選手の見つけ方を学んだ岸谷蘭丸と進行役のりんたろうは、それぞれ「推しイレブン」を用意してきた。林も含めた3人がまずそれぞれのイレブンを発表し、最後に3人の案を持ち寄って、この大会で注目してほしい選手を集めた「ツウな話イレブン」を1チームにまとめる。王道のスター選手と、一般のファンがまず知らないであろう選手をどう組み合わせるかが見どころになった。

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岸谷蘭丸の推しイレブン:偏見込みのボランチ好き

先に発表したのは岸谷である。「偏見に満ちているので、ガチ勢の皆さん叩かないでください」と前置きしてから、自分の選んだ11人を紹介した。

  • GK:鈴木彩艶(日本)
  • DF:伊藤洋輝(日本)、ファン・ダイク(オランダ)、右サイドバック、ヌーノ・メンデス
  • MF:佐野海舟(日本)、エリオット・アンダーソン(イングランド)、ヴィティーニャ(ポルトガル)
  • FW:ドゥエ(フランス)、ユルディズ(トルコ)、アルバレス(アルゼンチン)

林はまず表記の癖の強さに笑いつつ、「すごくセンスがある」と評価した。気になった点として挙げたのは、中盤にボランチタイプを3人並べてトップ下タイプを置いていないことだ。岸谷自身も、トップ下はよく分からず、ボランチのように走れてボールを奪えて体の大きい選手が好きだと認めている。

林が特に「ツウ」だと評価したのはエリオット・アンダーソンの選出である。林は解説の仕事でイギリスに行った際、アンダーソンとツーショットを撮れて非常に嬉しかったという。アンダーソンは現在ノッティンガム・フォレストに所属しており、林は来季にはビッグクラブへ移っているのではないかと見ている。マンチェスター・シティへの移籍の噂もあると話した。

選んだ理由:セーブ、進化、生物的な強さ

岸谷は1人ずつ理由も説明した。鈴木彩艶については、日本代表のGKのセービングにここまで驚かされたことはあまりなかったという。試合のハイライトを見ると、たいてい鈴木のセーブシーンが入っている。バネも反射神経もすごいと評価した。川島永嗣を見て育ったので「ゴールキーパーは顔が怖いもの」だと思っているそうで、その怖さも良いと話した。

伊藤洋輝については、バイエルン所属であることに加え、ブンデスリーガの試合はほとんど見たことがないので、だからこそW杯で見てみたいという理由を挙げた。岸谷の記憶では、4年前のW杯あたりで伊藤がひどく批判された試合があり、その後に急にバイエルンへ移籍したため、自分の中でまだどんな選手なのか掴めていない。林も「確かにあまり分かっていない」と同意した。岸谷は、あの時から進化した姿を見たいとまとめた。

ファン・ダイクはほぼレジェンド級の選手だが、今大会が「ラストダンス」になる可能性もある。岸谷は「生物的に強い選手」が大好きで、ファン・ダイクには「ジャングルの王」「マンモスを倒せそう」な格好良さがあると語った。右サイドバックには、とにかく賢そうなサイドバックが好きという理由で選んだ選手を置いた。ヌーノ・メンデスは賢さに加えて、走れて強い。林は「今、世界最高の左サイドバックじゃないか」と応じた。

中盤は「見たことがないから見たい」という理由が中心である。岸谷はエリオット・アンダーソンの試合をフルマッチでほとんど見たことがなく、すごいという噂を聞いてからハイライトで追うようになったと明かして笑いを誘った。佐野海舟もドイツのリーグでプレーしているため試合は見ていないが、すごいプレーの映像が次々と流れてくるので見てみたいという。ヴィティーニャについては「いつもうますぎてびっくりする」と話した。

前線では、ドゥエを「マジでネイマールだ」と評した。岸谷はネイマールを見て育ち、足の長いウイングが好きなので、ネイマールのような選手が出てきたことが嬉しく、ドゥエにロマンを感じている。逆サイドのケナン・ユルディズについては、ユヴェントスの試合は見ていないと正直に認め、選んだ理由は「とにかく顔がかっこいい」ことと「顔とハイライト」だと答えた。最後のアルバレスは、好きなチームであるアトレティコの選手だから選んだ。

林陵平が語る佐野海舟の転機

岸谷の発表を受けて、林は佐野海舟に言及した。佐野はこのW杯でさらに注目度を上げそうで、活躍すればプレミアリーグへの移籍もありうると林は見ている。林は町田で佐野と一緒にプレーしていた経験がある。当時の佐野はまだサイドバックで、もともとずっとサイドバックとしてプレーしていたという。途中でボランチに転向し、そこから一気に成長したというのが林の説明である。

岸谷は、普段は日本代表を見ないが、4年に1回なので楽しみにしていると話し、日本代表の選手を3人入れた理由をまとめた。

りんたろうの推しイレブン:スパーズ視点のプレミア寄り

続いて、林を最後にするため、りんたろうが発表した。GKはピックフォードで、DFラインにはファン・デ・フェン、マグワイア、ペドロ・ポロなどを並べた。中盤にはロドリ、右にハメス・ロドリゲス、左にジュニーニョ・バクナを置き、前線は左がドク、中央がヴォルテマーデという構成である。

林と岸谷は「スパーズだな」「プレミアすぎる」と反応した。りんたろうは毎シーズン、トッテナムの試合を全試合フルで視聴しており、そこで対戦したクラブの選手を覚えているのだと説明した。

最も知られていないであろう選手が、キュラソー代表のジュニーニョ・バクナである。岸谷は「絶対知らない」と笑った。りんたろうはバーミンガムに1年間留学していた時期があり、バーミンガム・シティのスタジアムが近かったのでよく通っていた。当時のチームは2部だったが、そこでチームメイトとコンビを組んでいたのがバクナで、非常にうまい選手だったという。りんたろうが「デレ・アリとネイマールを足して3で割ったくらい」と表現すると、林に「割りすぎ」と突っ込まれた。

ハメス・ロドリゲスについては、今大会はトップ下でプレーするという説が有力だとりんたろうは話し、子どもの頃に見たW杯を思い出すと語った。林と岸谷も、あの大会では「W杯で一番活躍することがビッグクラブ行き、つまりレアル・マドリード行きを意味した」と振り返った。ドクについては、分かりやすいのでぜひドリブルを見てほしいと勧めた。岸谷の「足長系」に対して、ドクは「お尻がプリプリしている」タイプで、りんたろうはそこが好きだという。

林陵平の推しイレブン:王道とマニアックを足した3-4-2-1

最後が林である。フォーメーションは3-4-2-1で、「マニアックなところと王道を足した感じ」の構成だと林は説明した。

  • GK:エミリアーノ・マルティネス(アルゼンチン)
  • DF:ガブリエウ(ブラジル、アーセナル)、ヒエン(スウェーデン、アタランタ)、ファン・ダイク
  • MF:ペドリ、ブルーノ・フェルナンデス、右にオリーズ、左にディオマンデ
  • シャドー:マザ、サイバリ
  • FW:ハーランド

エミリアーノ・マルティネスについて林は、選ぶかどうか迷ったほどだと前置きした。ボックスの外からのシュートはなかなか入らないのではないかと思えるほどのスーパーなGKで、W杯も一度制している。岸谷は「顔が怖くていい」と自分の基準で反応した。ガブリエウは、アーセナルで今「世界最高のセンターバック」と言ってもいいほどの活躍を見せている左利きのセンターバックだと紹介した。

日本戦で必ず出てくる選手:ヒエン

林がとくに「覚えておいてほしい」と強調したのが、アタランタ所属のスウェーデン代表ヒエンである。スウェーデンは日本と対戦するため、ヒエンは確実に日本戦に出てくると林は話す。3バックの中央で1対1にめちゃめちゃ強い対人型の選手で、上田綺世のようなワントップの選手とは間違いなくマンツーマンの1対1になるという。岸谷は「ヒエン怖えな」と覚えておくことにした。ファン・ダイクについては、みんなが選んでいるうえに、オランダも日本と対戦すると林は付け加えた。

ブルーノ・フェルナンデスとペドリ

中盤の2人のうち、ブルーノ・フェルナンデスは林が今一番好きな選手だという。何でもできる選手で、今シーズンはアシストランキングで1位、プレミアリーグの記録を塗り替える可能性もあると林は紹介した。

ペドリについては、初心者はこの選手を見るだけで面白いと強く推した。ボールを奪われず、相手をひらりひらりとかわしていく。林によれば、今はどうしてもアスリート能力が高く強い選手、ごつい選手が注目されがちだが、ペドリは細いのにめちゃくちゃうまい。岸谷は「ずるい。相手にいたら勝てるわけない」と応じた。林は、特に初心者に見てほしいと繰り返した。

オリーズと「知らない」3人

右のオリーズについて林は、今めちゃめちゃ来ている選手で、バイエルンに所属し、フランス代表ではトップ下でプレーするのではないかと予想した。りんたろうが、オリーズは「プリケツ」でもあり足も長く、両方を持っていると言うと、林は岸谷が一番好きなタイプだろうと返した。

ここから林は、「この後紹介する3人は多分みんな知らない」と前置きした。実際に岸谷とりんたろうは3人とも知らなかった。

1人目はディオマンデで、コートジボワール代表、ライプツィヒ所属の左ウイングである。林はとにかくドリブルが速く、うまくて強い、何でもできる選手だと説明した。カットインもできるし縦にも行ける。タイプとしては「オリーズをもっとゴリゴリ系、パワー系にした感じ」で、必ずプレミアリーグなど上のレベルに来ると林は見ている。「足長系か、プリケツ系か」と聞かれると、「両方です」と答えた。

2人目はアルジェリア代表で、レバークーゼン所属のマザである。林は、ライン間でのプレーがめちゃくちゃうまいと評価した。ライン間とは相手のセンターバックと中盤の間の狭いスペースのことで、そこでボールを受けてターンするようなプレーを指すと林は補足した。アシスト能力が非常に高く、トップ下でもシャドーでもどこでもできる。林は「マザを知っていたらツウかも」と話し、岸谷は「知ってるわけないもん」と笑った。

3人目はPSV所属のモロッコ代表サイバリで、林は別の機会でも推し選手として挙げていたという。モロッコは日本と対戦する可能性もあると林は触れた。サイズがあり、チームのために走ることもでき、点も取れる、すごくいい選手だという評価である。

最前線はハーランド

1トップはハーランドである。林は、ハーランドにとって今回がW杯初出場であり、世界最高のストライカーと言われる選手がノルウェーでどれだけ活躍できるかが非常に楽しみだと語った。ノルウェーはグループリーグでフランスとも対戦する。ストライカーとしての能力はもう完璧だと林は評価した。

3人の案をまとめる:ツウな話イレブンの選考

最後に、3人の案を持ち寄って1チームを作った。フォーメーションについて林は、前線に選手を多く置きたく、ウイングの位置にも人を置けるので、3-4-2-1のバランスが良いと考えた。

GKはピックフォード、鈴木彩艶、エミリアーノ・マルティネスの3人から、鈴木彩艶が選ばれた。岸谷は、鈴木の活躍がなければ日本代表は上に行けないと思うと理由を述べた。漢字が書けないという話になり、表記はひらがなで書くことになった。

3バックは、全員が選んでいたファン・ダイクを「みんなに覚えてもらいたい」という理由で入れ、中央に置いた。ヒエンも加わり、左は「日本代表頑張れ」という意味を込めて伊藤洋輝を選んだ。

中盤は、林の一押しであるブルーノ・フェルナンデスをまず入れた。もう1枚は、みんなが盛り上がっていたエリオット・アンダーソンで、佐野海舟も捨てがたいという声があったが、佐野はみんなが見てくれるだろうという判断でアンダーソンになった。両ウイングは、分かりやすいという理由で左にドクを、右にオリーズを置いた。オリーズについて林は、これからさらに注目され、みんなに知られるレベルに来ると見ており、ここで活躍すればレアル・マドリード移籍もありうるのではないかという話も出た。

2シャドーは難しい選択だった。マザかサイバリのどちらかは入れたいという話になり、サイバリを選んだ。林によれば、サイバリの本来のポジションは4-3-3のインサイドハーフである。もう1枠には、シャドーも含めてどこでもできるペドリを前に移した。ペドリがすごかった大会について、前回のW杯かどうかで一瞬迷い、ユーロや五輪での活躍を挙げた。1トップはボルテマーデ、アルバレス、ハーランドから、ハーランドに決まった。一番分かりやすく、「一番大きくて一番金髪のやつを見ておけばハーランド」で、覚えておけば「知ってるよ」と言えるという理由である。

エムバペが入らなかったことについて

完成したイレブンを見て、エムバペが入っていないことが話題になった。りんたろうは、今見ておけという感じの時期ではないのかもしれないと話した。これに対して林は、W杯ではエムバペが間違いなく主役になると断言し、10番をつけてキャプテンになると語った。岸谷が、今は新しい恋人ができてそちらと遊んでいると冗談を言うと、林は「本気を出します」と返した。注目されるのはエムバペやハーランドあたりで、そのクラスにオリーズやドクのような選手が入ってくるかどうかも楽しみだという話になった。

優勝候補はフランス、組織ならスペイン

国単位の注目について、林はフランスを優勝候補に挙げた。フランスが敗れるとしたらどんな展開かと聞かれると、林はそこは紙一重だとしたうえで、スペインも強いと付け加えた。チームとして一番出来上がっているのは、組織としてはおそらくスペインだが、選手層やスカッドで見るとフランスが飛び抜けている。どのポジションにも2人はいる、というのが林の見立てである。

こうして注目国はフランスとなり、岸谷はトルコも書き加えた。注目監督としてイングランドのトゥヘルが挙げられた。完成したイレブンは各国の選手に分散しており、日本のグループに関わる選手も含まれている。グループステージでは、このあたりの選手に注目して見てほしいという呼びかけで締めくくられた。林は「いいベストイレブンが組めたと思う」と話した。