市販の麻婆豆腐の素12種を食べ比べる:リュウジと武島たけしが選んだ上位3品

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概要

料理研究家のリュウジが、YouTubeチャンネル「極み飯」の武島たけしを招き、スーパーや輸入食品店で買える麻婆豆腐の素をまとめて試食し評価した回である。武島たけしの麻婆豆腐レシピ動画は300万回再生されているとリュウジは紹介する。今回は料理企画として呼んだものの、本人が「めんどくさい」と言ったため選手権形式になったという。二人は酒を飲みながら実際に作って食べ、価格、手間、味の方向性を語り合った。評価軸は二人で違う。リュウジは価格も考慮に入れ、武島たけしは味だけで判断すると宣言している。

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武島たけし監修「10年麻婆豆腐」の飛び入り

収録の冒頭で武島たけしは、2月中旬に自分の麻婆豆腐を通販で出すと明かした。パッケージには「武島たけし監修」とあり、商品名は「10年麻婆豆腐」。冷凍のサンプルを持参していたので、これも比較に加え、最後に食べることになった。

動画の更新が4か月止まっていた件はたびたびネタになった。リュウジは、久々に出す動画が自分の商品の紹介になるのは「オワコンYouTuberの典型的な流れ」だと茶化している。武島たけしは、チャンネル名を「極み飯」にしたのを少し後悔していると話した。極めたものでないと出したくないという自分ルールがあり、それが更新の遅さにつながっているという。

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定番・丸美屋の中辛と辛口

最初は丸美屋の麻婆豆腐の素の中辛と辛口である。挽き肉があらかじめ入っているタイプで、価格は198円。リュウジによれば、半量で豆腐1丁分が作れるので、1回あたりは約100円になる。

食べた二人がまず口にしたのは「懐かしい」だった。塩分はかなり濃いが食べやすく、中辛と辛口の味の方向性は同じだと二人とも評した。リュウジは、本格麻婆が流行っている今だからこそ丸美屋の独自性が光っていると話す。安く、カロリーが低く、この味のものは他にない。リュウジはそれを「いい意味のチープさ」と呼び、無性に食べたくなる時もあるので評価は高いという。一方、味だけで判断する武島たけしは「普通にうまいぐらい」とした。

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プライベートブランドとCook Doの四川風

次はイオン系のプライベートブランド「ベストプライス」の四川風麻婆豆腐の素と、味の素「Cook Do 四川式麻婆豆腐用」である。価格はベストプライスが118円、Cook Doが税込214円だった。リュウジは、こうして値段を比べると最初の丸美屋は挽き肉まで入っている分すごいかもしれないと見直している。

作り方はほぼ同じ。挽き肉を炒め、火を止めて素を入れ、豆腐と長ねぎを加える。リュウジは、麻婆豆腐の素の価値は材料をそろえる手間を省けることにあり、ここまで手をかけるなら自分で作れるとも言う。話は武島たけしのレシピに移った。豆板醤などを使うので店に近い味になるが、手間はかかる。リュウジは「たけしのレシピめんどい」と言い、武島たけしは「極み飯だから」と返した。

ベストプライスについて二人は、家庭的な味でブレがなく、子どもが好きそうな味だとした。香りは本格的だが、武島たけしはもう少し深みと豆板醤らしさが欲しかったと話す。ピリ辛の挽き肉豆腐のようで、麻婆とは少し違うという感想も出た。それでも118円のプライベートブランドとしては悪くないというのが二人の見方である。

Cook Doは同じ作り方なのに味がまったく違い、大人っぽい味で家庭の味から少し外れていると二人は言う。武島たけしは「大体一緒だろうと思ってたけど全然違う」と驚き、これを超えるのはかなり難しいだろうと高く評価した。

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四川式と広東式の違い

試食の合間に、武島たけしが麻婆豆腐の系統を説明した。四川式は豆板醤が中心で、赤くて辛い。現地の本格的なものは甜麺醤も入らないという。広東式はやや甘めで、オイスターソースを入れ、唐辛子の感じをあまり出さない。リュウジは、丸美屋は広東寄りで辛さも控えめだと補足し、武島たけしも同意した。

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カルディの黒麻婆とライフプレミアム

三組目はカルディオリジナルの黒麻婆豆腐の素と、スーパーのライフのプライベートブランドの上位ライン「ライフプレミアム」の麻婆豆腐の素である。ライフプレミアムは398円で、2袋入り。カルディはこの時点で1袋あたりの価格が最も高いと紹介された。カルディのほうは長ねぎを入れない作り方だった。

ライフプレミアムには郫県(ピーシェン)豆板醤が使われている。武島たけしによれば、熟成させた豆板醤で、普通の豆板醤とは味がまったく違い、寝かせることでまろやかになる。武島たけしが最初に出した麻婆レシピは、普通の豆板醤と郫県豆板醤を半々で使っていたという。リュウジはそれを聞いて、そんな本格的なレシピが300万回も回ったのかと驚いた。作りやすくないと再生は伸びないというのがリュウジの見方で、武島たけしは、作りやすい路線はリュウジがやっているから自分がやっても同じだと返している。

カルディの黒麻婆について二人は、これまでで一番豆板醤らしさを感じ、深く、酒が進むと評した。ライフプレミアムは同じ素材感でも方向性がまったく違う。武島たけしの言葉では、ライフは塩が立ち、カルディは甜麺醤の甘みが立っていて、それぞれ振り切っている。どちらが上というより好みの問題だという。

比較のためにCook Doを食べ直すと、ニンニクがよく効いていると改めて感じたという。武島たけしは、ニンニクを味わいたいならCook Do、豆板醤を味わいたいならカルディと整理し、店ごとに麻婆の味が違うから全部食べたいという人の気持ちが分かると話した。カルディの評価について武島たけしは「気持ちはS」と言い、Cook Doは「Aプラス系」と位置づけた。リュウジはカルディをここまでのトップとし、「酒と米」に合うとした。武島たけしは、豆腐を小さめに切ったので肉感が強く出たことも評価に影響したかもしれないと付け加えている。

ライフプレミアムでは二人の評価が分かれた。甘めが好きか、キレのある塩味が好きかで決まると二人は言う。武島たけしは、自分は最近、郫県豆板醤を使った塩っぽい味付けに寄っていて、四川に近づけようとするとそうなると話す。リュウジは、この味の麻婆豆腐の素は他に食べたことがなく、かなり独自性があって攻めていると評した。ライフのプライベートブランドは安くてそこそこというイメージで、これまであまり高く評価してこなかったが、それを超えてきたという。ライフ社内に「ガチのやつがいる」はずだ、とも冗談めかして語った。

日本人に一般的に受けるのはカルディのほうだろうと武島たけしは見る。そのうえで、自分は中華料理店で麻婆を食べすぎて、カルディの味はもう通り過ぎてしまったとも話した。

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丸美屋「贅を味わう」の中辛と辛口

四組目は丸美屋の上位商品「贅を味わう 麻婆豆腐の素」の中辛と辛口。リュウジによれば、あるランキングで「ぶっちぎり1位」だった商品で、価格は248円。挽き肉が入っていて、花椒パウダーが付いている。3種の醤が使われているという。豆腐と一緒に入れて長ねぎを加えるだけなので、リュウジは今回いちばん簡単かもしれないと評価した。

食べると、通常の丸美屋とは硬さだけでなく味が大きく違い、別の麻婆になっていると二人は驚いた。原材料を見ると甜麺醤がかなり上位にあり、オイスターも入っていた。辛口の評価は高く、武島たけしは、このあと出てくるCook Doのプレミアム版に近いと話した。

二人が惜しんだのは肉である。挽き肉を少しでも足してよいなら文句なしという感想で、リュウジは逆に、肉を足さずにここまでうまく作れるのはすごいと評した。ランキングで1位だったのも辛口のほうだったはずだという。

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中村屋の本格四川とCook Do「極(プレミアム)」

五組目は新宿中村屋「本格四川 コクと旨み、ひろがる麻婆豆腐」(247円)と、「Cook Do 極(プレミアム)麻辣麻婆豆腐用」(378円)。Cook Doのプレミアム版は、挽き肉に下味を付ける工程があり、二人はとても面倒だと声をそろえた。リュウジは、肉が縮みにくく引き締まる効果はあると説明しつつ、やはり面倒だという。武島たけしは「めんどくさくないと料理研究家になれない」と返した。料理を作る作らないで掛け合いになり、リュウジは、武島たけしは家で料理をせずいつも奥さんに作らせていると突っ込んでいる。

中村屋のほうは作っている途中から、キーマカレーのような香りと、魚っぽい匂いがすると二人は話していた。

プレミアム版は花椒がかなりの量入っており、リュウジは「本場に近づけたいという意思を感じる」と評した。花椒へのこだわりと油の分離感を再現できている点を挙げ、他の素の2倍の値段だがうまいとする。武島たけしは「何度も食わされた結果、うまい」と話し、以前からリュウジに勧められていたことがうかがえる。

中村屋の評価は二人とも低めだった。原材料を確認すると、XO醤やエビの調味料・粉末が入っていた。魚っぽい匂いはそれだろうと二人は推測し、味は甘いと感じた。武島たけしは独特すぎてついていけないとし、「後期のDIR EN GREY」にたとえた。初期は聴きやすく、中期は格好よさに寄り、後期は逸脱していくという説明だったが、リュウジは「わからん」と返している。攻めた商品だというのが結論である。

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陳麻婆豆腐と「10年麻婆豆腐」

最後の市販品は「陳麻婆豆腐 調料」で、価格は645円。花椒が別添えで、挽き肉120g、長ねぎ1/2本と、ねぎの量が多い。最初にねぎを炒めることについて、武島たけしは「ねぎ油を作ろうという意思を感じる」と読み取った。

二人はこれをいちばん尖った味と評し、現地寄りだとした。花椒の量はリュウジが見てもかなり多かった。武島たけしは「超好き」と話す。リュウジは、レトルトの中で最もしびれを感じたとし、3袋入りなのでプレミアム版より割安になる点も挙げた。食べている途中、少しぬるくなると、熱いほうが辛みとスパイス感が出てうまいと二人は温度の大切さに触れている。

並行して、武島たけしの冷凍「10年麻婆豆腐」も湯煎で温めて食べた。豆腐も入っており、普通の豆腐では冷凍するとボロボロになるので冷凍向けの豆腐を使っていると二人は話す。冷凍で理想の味を再現するのが難しかった点だという。

リュウジは「美味しいです」と言いつつ、注文も付けた。このしびれを出すのは大変だと認めたうえで、油ととろみの区別がつかない状態になっていると指摘する。湯煎をきちんとすれば油が分離するはずなので、温め方をはっきり指示したほうがいいという。武島たけしは「厳しすぎる」と返した。評価はリュウジがA、武島たけし本人はSプラス。武島たけしは、友人に何を言われようが自信を持って売っていると話した。リュウジも、まずいとは言っていない、Aなのだから美味しいと念を押している。

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結論:二人とも同じトップ3

最終順位では、冷凍の「10年麻婆豆腐」は条件が違うため外された。湯煎するだけなので簡単ではある、とリュウジは添えている。

リュウジのトップ3は、3位カルディの黒麻婆、2位陳麻婆豆腐、1位Cook Doプレミアム。武島たけしもまったく同じ順位だった。武島たけしは1位と2位を「現地」寄りの味とまとめた。3位は好み次第だとしつつ、カルディを選んだ理由として酒に合うことと、長ねぎを切らなくていい手軽さを挙げた。甘めが好きならカルディ、辛いほうが好きなら別の選択肢になる、とも付け加えている。

武島たけしは、どれが一番酒が進むかという観点で楽しかったと振り返った。リュウジも楽しかったと話し、二人は「麻婆は無限に食える」「麻婆の奥深さを感じた」と言って締めくくった。