春キャベツ1玉600gを炊飯器へ入れるだけの「やけくそキャベツ」ときゅうりと新生姜の浅漬け

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概要

料理研究家のリュウジが、やる気のない「虚無」状態でも作れる春キャベツ料理を紹介した回である。キャベツが安い時期に、挽き肉と一緒に1玉分を炊飯器へ入れて炊くだけで、どこまでおいしくなるかを試している。いつも出演しているスタッフが風邪で声が出ないため、この回はスタッフの高尾が相手役を務めた。後半では副菜として、漬け時間がほとんどいらないきゅうりと新生姜の浅漬けも作っている。

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黒ずんだキャベツは削れば食べられる

リュウジは最初に、冷蔵庫に残っていた表面が黒ずんだキャベツを取り出した。高尾はこの状態のキャベツを捨てていたと話し、同じように「もう食べられない」と思う人は多いはずだとリュウジは言う。

リュウジによると、黒ずんだキャベツは煮ればそのままでも食べられる。ただ人に出すには見た目が気になるので、黒い部分を包丁で薄く削る。ピーラーで表面をむいてもよい。削ると「ほぼ新品みたい」になり、捨てる量もあまり出ない。ただし、空気に触れて内側まで黒くなっている部分は食べないほうがよいと補足している。

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材料と分量の考え方

この日は新鮮な春キャベツを使った。春キャベツは1玉がおよそ600gである。普通のキャベツは1玉1kgほどあることもあるので、その場合は大きいキャベツの半玉くらいを使う。リュウジは「600g」を目安に覚えてほしいと説明した。春キャベツでも普通のキャベツでも作れる。

肉は合い挽き肉280g。鶏挽き肉や豚挽き肉でもかまわないという。

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調理は炊飯器に入れて炊くだけ

まず炊飯器の内釜に挽き肉を入れ、その上にキャベツを丸ごと押し込む。入りきらないときは芯の部分を切り落とせばよいが、芯も食べられるので入れてしまってよい。1玉を丸ごと入れてもよく、収まらなければ4等分くらいに切って「パズルみたいに」組み込めばよいとリュウジは話した。

調味料は以下のとおり。キャベツと内釜のすき間に入れていたが、どうせ炊飯するので上からかけてもかまわないという。

  • 塩 小さじ1/2(リュウジは塩が入ったほうがうまいと言う)
  • 鶏がらスープ 小さじ1
  • ほんだし 小さじ1/2(鶏とカツオのダブルのだしにする。昆布だしでもよい)
  • 水 200cc

炊き上がると挽き肉が温まり、キャベツのうま味を挽き肉が受け止めて、とてもおいしくなるとリュウジは説明した。好みでニンニクを入れてもよいが、この日は入れていない。味つけはシンプルにしてあり、仕上がってからこしょうや柚子胡椒などで各自が調整する。鶏とカツオのだしが効いているので、そのままでも、ブラックペッパーをひいても食べられる。

いちばんの問題はふたが閉まるかどうかだった。閉まらなければ「料理失敗」と冗談を言いながら押し込み、力技でなんとか閉めた。あとは普通炊飯をするだけで終わる。高尾は調理らしい作業がまったくないことに驚いていた。

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なぜ炊飯器なのか

リュウジがこのレシピで大事にしているのは、600gのキャベツを丸ごと食べられることだ。キャベツを1玉食べきることは普段あまりないが、炊飯器に入れてボタンを押すだけでとてもおいしくなるという。

いろいろ試したところ、鍋で煮てもとてもおいしくなった。しかし鍋では途中で様子を見に行く必要がある。炊飯器なら一度も見に行かなくてよく、そこが最も「虚無」だとリュウジは話す。高尾も、これだけの量が入る鍋を持っている人は限られると付け加えた。

リュウジはさらに、外食の値段が上がる一方で給料は上がらず、調味料や材料の多いレシピは負担になっていると話した。挽き肉とキャベツだけで作れて、キャベツも今は安い。こういうレシピなら喜んでもらえるのではないかと考えて選んだという。高尾は、簡単すぎるのでまだ味を疑っていると正直に話していた。

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副菜:きゅうりと新生姜の浅漬け

これだけでは動画が5分ほどで終わってしまうので、炊き上がりを待つあいだに副菜を作った。冷蔵庫に余っていたきゅうりを使う。

高尾が、料理の教科書ではきゅうりの表面のブツブツを塩でこすって取る(板ずり)と書いてあり、自分はやっていたと話した。リュウジは「やらない」と即答した。経験上、やってもやらなくても味は変わらず、見た目が少しきれいになる程度だという。意味のないことは嫌いだとも話している。

作り方は次のとおり。きゅうり2本(160g)を乱切りにして袋に入れる。そこへ新生姜45gを加える。高尾がコンビニで買って余っていた、酢漬けのスライスを使った。スーパーで売っているものでもよい。リュウジによると生姜はきゅうりと相性がよく、新生姜と一緒に漬けると特においしい。新生姜はなじみやすいように必ず千切りにする。量はあればあるだけおいしいので多めに入れた。

新生姜だけではきゅうりに味がつかないので、アジシオを加えて揉み込む。普通の塩よりアジシオのほうが味がつくという。最初は控えめに入れ、最終的には小さじ1/2ほどにした。普通の漬物は塩をして水分を絞るが、ここではそれもしない。漬け時間もほとんどいらず、揉み込んだらすぐ食べられる。高尾は、これなら自分でも家に帰って5分かからずに作れると話した。

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炊き上がりと盛り付け

炊き上がると、キャベツのかさは半分ほどに減っていた。しゃもじでサクサク切れるほどやわらかく、芯も十分に火が通っている。量は2〜3人前ほどあった。油を使っていないのでヘルシーだとリュウジは言う。

見た目はよくないが、味さえよければいいというのがリュウジの考えだ。それでも盛り付けには工夫を見せた。芯の部分を上に盛ると、長時間煮込んだような印象が出てキャベツらしさが際立つ。「結局は盛り方」だという。最後に、底にたまったキャベツのうま味が溶け出しただしをかける。洋風にしたいならマスタード、和風なら柚子胡椒を添える。

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実食:浅漬けが予想以上だった

まず浅漬けから食べた。2人とも予想以上の味に驚き、アジシオと新生姜だけでこの味になることに衝撃を受けていた。リュウジは片手間に作ったものだと言い、2人とも「なめていた」と口をそろえた。おかずがないときはこれだけでご飯が食べられる、おつまみ選手権に出せばトップに入るとまでリュウジは評し、きゅうりに手が止まらなくなっていた。

続いてメインのキャベツを食べた。高尾はキャベツが甘く、芯まですっと歯が通ると感想を述べ、こちらも「なめていた」と認めた。柚子胡椒を乗せると爽やかさが加わり、マスタードを合わせると酸味が効いてロールキャベツのような味になる。子どもにはケチャップをかけてもよいとリュウジは提案した。マスタードをつけて食べれば、ロールキャベツを巻く必要はないという話にもなった。キャベツの合間に食べるきゅうりの浅漬けも好評だった。

炊飯器に入れただけとは思えない2品になったと2人は話した。リュウジは最後に、キャベツが安い今のうちに春キャベツか普通のキャベツを丸ごと買って、炊飯器に入れて作ってみてほしいと呼びかけた。