西麻布のカフェバーで食べたアラビアータを再現する:リュウジが語る「旨味」と太麺の理由

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概要

料理研究家のリュウジが、双松桃子に連れて行かれた西麻布のカフェバー「BLISS CLUB」でアラビアータを食べ、その味に驚いて再現したレシピを紹介する回である。リュウジは店で「なんでこんなにうまいんだ」と悔しくなり、帰宅後すぐ、泥酔したまま作り始めたという。翌日ぐらいに仕上がったものについて、双松が「超えました」と持ち上げると、リュウジは「超えてない、同じ。再現だ」と訂正している。店に作り方を聞いたわけではなく、レシピはあくまで味からの推測だとリュウジは断っている。

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この回の軸は、アラビアータという具のないシンプルなパスタに、だし類や旨味調味料、砂糖をはっきり加えるという判断と、その理由の説明である。語り手として双松が同席し、酒を飲みながら収録が進む。

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店のアラビアータと「深夜のパスタ」

リュウジが店で食べたのはペンネのアラビアータだった。動画ではスパゲッティで作っているが、これは家庭ではペンネをあまり作らないだろうと考えたからで、ペンネで作っても構わないという。ペンネにすると「おつまみパスタ」になる、と二人は話している。

リュウジによれば、店のパスタは明らかに旨味が強かった。深夜にパスタを頼むような客は、旨味が入っていないと満足できないというのがリュウジの見方で、双松も「なんか足りないなと思う」と同意している。同行者の一人はこのパスタを3回おかわりしたという。また、同じ店の味噌クリームパスタもおいしかったが、看板はおそらくアラビアータだろうとリュウジは話している。

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材料:ディ・チェコの1.9mmと輪切り唐辛子

材料説明は「結構重要」とリュウジは前置きする。パスタはディ・チェコの1.9mmを使う。店のペンネが太かったかは分からないとしつつ、太めの方がうまいという。ディ・チェコについてリュウジは、イタリアでナンバー2くらいのパスタメーカーで、ナンバー1はバリラだと説明した。ブロンズダイスを使った製法で表面がザラザラしており、表面がツルツルのマ・マーと比べてソースが絡みやすい。ただし今回はソース自体がとてもうまいので、手に入らなければマ・マーの1.9mmなどでも大丈夫だという。

唐辛子は、丸ごとの鷹の爪ではなく輪切りを使う。丸ごとの方が辛い。今回は唐辛子をたくさん入れたいが、辛さが出すぎるのは避けたいので、あえて輪切りを選んだという。後半の試食では「1本タイプの唐辛子だと辛すぎてダメ」「種付きの唐辛子をあの量入れると死にます」とも話している。

旨味の材料は、昆布だし、鶏ガラスープ、ハイミー。ハイミーだけでもよいが、複雑な旨味が欲しかったので3種類を組み合わせたという。ニンニクは2人前で20g(4片ほど)。刻むのはニンニクだけで、アラビアータには余計なものを入れない方がいいので玉ねぎもいらない、とリュウジは言う。

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「塩と素材だけ」へのリュウジの考え

玉ねぎを「邪道」と言った直後、リュウジは昆布だしや鶏ガラが入る時点で自分のレシピも邪道だと認め、店のアラビアータも「めちゃくちゃ邪道」だったと話す。双松は、アラビアータはいつも何か足りないと感じていたといい、リュウジもアラビアータを頼んでも旨味を入れている店は少なく、塩とトマト、トマトの旨味で食べさせる作りが多いと話す。リュウジ自身は「振り切った方がうまい」という立場だ。

リュウジは、塩とトマトだけでもおいしくはできるとしながら、それができても何かが得られるわけではなく、うまければいいと述べる。塩と素材だけで作れる自分はすごい、という人がいるが何もすごくない、料理は美味しいものを作るためにするもので、手段と目的を見失っている、使えるものは何でも使った方がいい、というのがリュウジの主張である。双松は、旨味調味料を避けると言っている人でも、外食では旨味調味料の入ったものを「うまい」と言っていると応じた。これに対しリュウジは、入れなくてもうまいときはたくさんある、とも付け加えている。

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オイルとニンニク:少し焦がすのが重要

パスタは別茹でにする。湯には塩分濃度1%程度、「ちょっと濃いお吸い物」くらいの塩を入れる。塩を入れないとパスタ自体に味がつかないので、ベースとして味をつけた方がいいという。

オリーブオイルは炒め用と仕上げ用を分ける。炒めると風味が飛ぶので、炒め用に良いオイルを使う必要はない。一方、仕上げにかけると格段にうまくなるので、そこではイタリア産の良いオリーブオイルを使う。このオイルはネットで買ったもので、銘柄は分からないが味見したらうまかったという。炒め用は2人前で大さじ3。オリーブオイルをケチるとまずい、とリュウジは強調する。

刻んだニンニクを火をつける前のオイルに入れてから加熱し、「ちょっとだけ焦がす」。これが非常に重要だとリュウジは言い、加減は難しいとしつつ、きつね色になって香りが香ばしくなるまで炒めるよう指示している。双松の質問に答える形で、唐辛子は焦げやすいので最初には入れず、後から加えると説明した。輪切りなので量を入れてもそれほど辛くはならず、アラビアータは少し辛い方がうまいという。

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ホールトマトと砂糖、だし

ニンニクを炒めたら火を止め、ホールトマト1缶(400g)を入れてよく潰し、潰し終えてから再び火をつける。カットトマトでもそこまで変わらないという。

味付けでまず入れるのが砂糖で、小さじ1。これを入れるだけで全然違うとリュウジは言い、「絶対入れて」と念を押す。リュウジの説明では、本来は玉ねぎを入れるところで、玉ねぎを入れる目的は甘みをつけることなので、砂糖はその代わりになる。またリュウジは、イタリアンのレシピで砂糖を入れるものはほとんどなく、ヨーロッパでは料理に砂糖を使わず、料理に砂糖を使うのはアメリカや日本の文化だと話している。

続いてだし類を入れる。双松が「アラビアータにだしは聞いたことがない」と言うと、リュウジは飲食店ではかなりの割合で入れており、店の味を出したいなら絶対に入れるべきだと答えた。ただし、BLISS CLUBが昆布だしを入れているとは思わず、昆布茶くらいは入っているかもしれない、昆布茶を入れる店は多い、という推測を述べている。分量は鶏ガラスープと昆布だしが小さじ1ずつ、ハイミーが8振り。これだけでは足りないだろうとして、ハイミーを加えたという流れである。1人前なら半量にする。

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煮詰めて酸味を飛ばす

ソースは煮詰めて酸味を飛ばす。リュウジによれば、店で食べたトマトソースには酸味がなかった。そこから、店は玉ねぎか砂糖のどちらかを入れているはずだと推測している。

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パスタは10分茹でてソースで仕上げる

パスタは2人前で200g。表示12分のパスタを10分茹で、少し硬めの状態で上げる。茹で汁をお玉2杯分ほどソースに加えて伸ばし、強火でパスタを煮て、ちょうどいい硬さにする。トマトソースのパスタには1.6mmがよく使われるが、このレシピでは太い方がうまいとリュウジは繰り返す。双松も、太いとお店っぽくなると評した。

皿に盛り、仕上げに良いオリーブオイルと粉チーズをかける。皿に出して写真を撮り、食べる頃にはちょうどよい状態になるという。

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試食:辛さ、甘さ、旨味のバランス

合わせる酒は白ワイン。もっとこってりしていれば赤でもいいが、このパスタは割とあっさりめなので白が合う、とリュウジは説明した。

一口食べた双松は「うますぎる」と言い、リュウジに握手を求めて「シェフの方ですか」と冗談を言う。双松は、それほど難しい工程ではないのに再現できていることにも驚いていた。リュウジは「こういう旨味だよね、これだと思う」と、店の味との一致を確かめている。甘さについても、店も砂糖を使っていると思う、玉ねぎだったとしても甘さとしてはこのくらいだ、と話した。辛さは「しっかり」あるが辛すぎない、と二人の評価は一致している。

リュウジは、オリーブオイルが良いものだと1.2倍くらいうまくなる感覚だと話す。双松は具がない分、太めの麺がアクセントになると評した。また、試食中にリュウジは太麺の利点をもう一つ見つけたと言い、伸びにくいことを挙げた。10分茹でてから少し煮込んだアルデンテの状態が一番いい硬さで、時間が経っても美味しく食べられる。つまみとして少しずつ食べるならこの麺がいい、というのがリュウジの考えだ。

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初回の再現からの改良点

実はリュウジは、店で食べた翌日に一度再現して同席者に食べてもらっていた。今回のものはそこから「パワーアップ」しており、唐辛子を少し増やし、パスタも当時より少し太いブロンズダイスのディ・チェコに変えたという。前回もおいしかったが、今回は「2倍」くらい違うとリュウジは話す。

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おまけトーク:沖縄の無添加の店とリュウジの恋愛観

後半は雑談になる。リュウジは双松の味覚を高く評価しており、双松に勧められて行った店で外れたところは一つもないという。双松は、おいしい店に行くとすぐリュウジに伝えたくなると話す。

双松が挙げたのは沖縄の「黒うさぎ」という店である。全品無添加の癖の強い店で、周囲では「リュウジが行ったら絶対喧嘩する」と話していたという。リュウジは「喧嘩するわけない、俺は無添加の飯好きだから」と返した。双松によれば、店の大将は旨味調味料についてずっと力説し、無添加の料理は水を飲むと味がなくなるが、旨味調味料を入れると舌に残る、と説明していたという。撮影許可が取れるかは分からないが、次回は黒うさぎ編にしようという話でまとまった。

続いて双松が最近おいしかった店を尋ねるが、リュウジは客が増えると困るとして店名を明かさない。2番目の店についても、エリアが恵比寿で創作イタリアンだということだけを答えた。

最後は、35歳から55歳の元恋人や元夫婦を対象にした恋愛リアリティ番組の募集の話題になる。リュウジは「売名やろ」と言い、リアリティ番組のオファーは多いと話す。以前テレビ番組の話が来て詳細を見たところ、知らない男女が仕事から帰って同じベッドで寝るような内容で、断ったという。リュウジは、どれだけタイプの相手でも一目惚れはしない、中身を知らないのに好きになれない、と話す。10回ぐらいデートしないと分からないと言うリュウジに、双松は10回は多すぎる、2〜3回で相性は分かるし女性は嫌がると返す。それでもリュウジは「無理だね」と譲らないまま、動画は終わる。