セブンの「エリックサウス監修ビリヤニ」は逆さに温めると化けるのか――リュウジの食べ比べと家庭版レシピ

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概要

料理研究家のリュウジが、セブン-イレブンで話題になっているエリックサウス監修のビリヤニを取り上げた動画である。監修者の稲田さんが紹介していた「一番うまい食べ方」が本当に違うのかを、通常の温め方と比べて確かめる。そのうえで、バスマティライスさえ用意すれば家庭でも簡単に作れるとして、再現レシピを実演している。リュウジは最近ビリヤニにはまって毎日のように作っており、この評価もその経験を前提にしている。

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監修者・稲田さんへの評価と、旨味調味料についての見方

リュウジはセブンのビリヤニを以前にも食べたことがあり、そのときもうまかったという。監修したエリックサウスについては「めっちゃ有名」で、カレーの登竜門のような店だと紹介する。稲田さんはスパイスカレーのシェフでありながら、コンビニ飯やチェーン店の飯が大好きでよく食べている。そのため、この種の商品の監修をさせれば必ずうまいものを作る人だ、というのがリュウジの評価である。

稲田さんは化学調味料を肯定する立場で、この商品にも旨味調味料が入っている。リュウジは「だから本当のビリヤニではない、多分ね」と言いつつ、このサイズで出すなら旨味調味料を使わないとコンビニで美味しいと言われる味にはならないと、その判断に理解を示した。価格について、リュウジは後半で税込758円と述べ、「割とする」と感想を口にしている。

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通常の温め方での評価:「ビリヤニ初心者向け」の落としどころ

まずは普通にレンジで3分温めて食べた。中身はキャロットラペ、紫キャベツのラペ、じゃがいも、骨付きチキン2個、炒め玉ねぎらしきもので、米はパラパラに仕上がっている。リュウジは「コンビニ飯にしてはバスマティ感がある」と評価した。長い米の食感がとても良い一方で、やや水分が多いという。辛さはピリ辛程度、骨付きチキンはパサつき気味だった。上にかかっているカレーはわりと普通のカレーに近く、本格的というより「コンビニで買う人用のビリヤニ」だと述べている。

スタッフからは、インド料理店のビリヤニも上にルーがかかっているのかと質問が出た。リュウジは、かかっていない店がかなり多く、グレービー(カレーのソース)は混ぜ込まれていることが多いと答えた。このほか、量のわりに約500kcalであること、カルダモンなどが効いていることにも触れ、コンビニでこの品質なら十分だとまとめている。試食したスタッフも、あまり辛くないがスパイス感はあり、カレー粉に唐辛子を足したような味だと感想を述べた。

リュウジの総合評価は「初心者ビリヤニ」である。自分はいま若干「中級者」になっているので物足りなさはあるが、ビリヤニが何かわからない人が食べればすごくうまいはずで、多くの人はビリヤニを食べ慣れていないのだからこれが正解だという。香りがもっと個性的だと食べられない人が出るので、稲田さんは「すごくいい落としどころ」を見つけた、という見方である。

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「ビリヤニのうまさはほとんどバスマティライス」

なぜここまで細かく評価できるのかについて、リュウジは自分がいま毎日ビリヤニを作っているからだと説明する。そして、ビリヤニの美味しさはほとんどバスマティライスで決まると言う。家で毎日バスマティライスを食べているので、コンビニのバスマティライスはこういう感じか、という見方になるらしい。

普通の米で同じものを作ったらどうかとスタッフに聞かれると、「絶対美味しくない」と即答した。この商品も、バスマティライスで食べるカレーという性格が強いという。バスマティライスはAmazonやカルディで手軽に買えるとも補足し、このレベルの「初心者チキンビリヤニ」なら普通のカレー粉でもめっちゃ簡単に作れると予告した。

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逆さにして温めると評価がA+に

次に、稲田さんが紹介していた方法を試した。容器を裏返し、底に穴を開けてレンジにかけ、少し長めに温めるというもので、今回は600Wで3分ほどにした。逆さのまま食べるのが良いと書かれていたため、そのまま混ぜながら食べている。

一口目でリュウジは「全然違う」と驚き、香りがまったく良くなっていると言った。「これセブン推奨した方がいいだろ」「全然こっちのがうまい」とまで述べ、スタッフも「こっちの方がうまい」「香りが立つ」と同意した。

理由についてリュウジは推測として説明している。カレーを上にして温めると、カレーの香りが外へ飛んでしまうのではないか。カレーを下にすれば、香りが蒸気と一緒に米に移るので美味しくなるのではないか、という考えである。評価は通常版のAから一段階上がってA+とし、AとA+の差は大きいと強調した。逆さ版は、スパイスがたっぷり使われていることがガツンと分かる味になるという。店内のレンジではこの方法はできないので、家に持ち帰って試すのがよいとして、「セブンのビリヤニはひっくり返して温めるとちょうどいい」と結論づけた。

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再現レシピの方針:完全再現ではなく入門編

後半はリュウジ流の再現レシピである。分量は2〜3人前。リュウジは、簡単にしようと思えばいくらでも簡単にできるが、バスマティライスだけは用意してほしいと言う。自身ははまりすぎてネットでまとめ買いしたそうで、価格は普通の米とあまり変わらないとも話した。

セブンの商品はグレービーがそれほど多くかかっているわけではなく、どちらかというと米に味付けがされていた印象だという。今回はそれに近づけつつも、完全再現は難しいので狙わないと明言している。

リュウジは自分の立場を「入門編」と位置づける。「これビリヤニじゃねえって言われると思うけど」と前置きしつつ、ハードルを下げることで多くの人が興味を持つのであり、もっと凝りたい人は凝ればいいという考えだ。スパイス料理は最初の面倒くささが入口の壁になる、とも述べている。

ビリヤニの今後についても語った。インドの宮廷料理なので本来は格式のあるものだが、日本ではものすごく進化する食べ物で、これから日本全体に広がり、家庭料理にも入ってくるとリュウジは予想する。自分がビリヤニの世界に進出すると、ビリヤニ界の人たちは面白くないだろうと冗談交じりに話してもいる。

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グレービー(ソース)の作り方

材料はにんにくと生姜を各10gほど、玉ねぎ150gほどで、いずれもみじん切りにする。にんにくは香りを出すのに有効で、チューブでもよいという。玉ねぎは千切りでもかまわないが、みじん切りの方が米との一体感が出るそうだ。リュウジ自身は普段、面倒なので千切りで作っているという。

フライパンに油を大さじ2ほど入れ、にんにくと生姜を、焦げるか焦げないかくらいまでよく炒めて香りを出す。続けて玉ねぎを炒める。本来のビリヤニでは玉ねぎを焦がすことがあり、セブンの商品にも焦がし玉ねぎが入っていた。今回は若干色づく程度にとどめ、ゴリゴリには炒めない。

次にトマトジュースを1本(200cc)入れる。リュウジによれば、エリックサウスではトマトピューレを使っている。家にピューレがない場合はジュースが最も近く、煮詰めればピューレになるという考え方である。ここに手羽元8本を入れて煮る。スタッフが「インドではチキンを焼かないのか」と驚く場面もあり、焼かずにそのまま煮て柔らかくする。

味付けは、今回は手軽さを優先してカレー粉を使う。ヱスビーの「インデアンカレー」を小さじ3(大さじ1程度)、塩を小さじ1。本来はいろいろなスパイスを調合するが、インデアンカレーは配合が多彩なのでこれだけでも十分だという。香り付けにガラムマサラがあればなおよい。骨付きチキンからいい出汁が出るので、15〜20分煮る。途中で手羽元をもう少し煮込みたいため、水を100ccほど足した。

リュウジは、味の素やチキンコンソメを使っていない点を強調した。チキンの旨味だけでいける、これがビリヤニだという。セブンの商品がアミノ酸やチキンエキスのようなものを使っているのは、肉の量がもともと少ないので仕方がない、という見方である。

手羽元が大きく、骨の周りがまだ赤く生煮えだったため、骨に沿ってハサミで切り込みを入れた。こうすると味も出て食べやすくなり、時短にもなる。本当は下ごしらえの段階で包丁で切れ目を入れれば済むが、後からの応急処置としてもできると紹介している。

煮詰め具合については、水分が残りすぎると米がべちゃつくので、ドロッとした状態がよいという。最終的に良い「泥感」になればよく、蓋を外す必要はない。フライパンによって具合はまったく違うとも付け加えている。

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「ビリヤニはパスタ」:浸水なし・塩強めで茹でる

リュウジが「最近の研究で分かった」として打ち出すのが、「ビリヤニはパスタです」という考え方だ。バスマティライスを炊くのではなく、パスタのようにたっぷりの湯で茹でるという意味である。

バスマティライスはかなり膨らむので、今回は200gほどを使う。茹で湯の塩分は1.5%程度と強めで、ラーメンスープくらいの塩辛さでいいという。現場では1.5Lの水に大さじ1ほどの塩を入れていた。セブンの商品でも米にしっかり塩が効いていた、とリュウジは指摘する。

本来は米を水に浸けておく工程があるが、リュウジは「最近の研究結果でいらないことが分かった」と述べ、浸水なしでも美味しいとした。茹で時間は15分ほどで、太めのパスタを15分ほど茹でるのと同じ考え方でいいという。好みでここにスパイスを入れてもよいが、不要とした。

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ガラムマサラの選び方と本格派への道

もっと本格的にしたい人向けには、ガラムマサラを買うことを勧めている。ただしヱスビーのもの以外がよいという。ヱスビーのガラムマサラは「辛味スパイス」と書いてあるとおり辛いだけになるから、というのが理由である。リュウジが推すのはカルディで売っているおじさんの絵のガラムマサラで、ベイリーフなども全部入っており、普通のカレー粉より本格的な香りになる。カレー粉で作ると日本人向けの味になり、ガラムマサラで作ると「向こうっぽく」なると説明する。

本来はご飯をスパイスと一緒に煮るものだが、それには相当な量のスパイスが必要になるので、リュウジはあまりやらないという。

バスマティライスは置いておいても美味しいご飯なので、温め直すタイプの弁当と相性がいい、とリュウジは指摘する。そこに目をつけたセブン-イレブンはすごい、稲田さんが提案したのかもしれないが、とも述べた。1食税込758円という価格で出せることも含め、これからバスマティライスは絶対に来ると予想している。

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仕上げ:混ぜずに「ムラ」を残す

茹で上がった米を湯切りし、カレー粉を小さじ1ほどまぶして軽く混ぜる。すると米に黄色い色ムラが出る。ガラムマサラに変えても美味しいが、今回はやらなかった。この米をグレービーの上にのせる。本来はここから蒸すが、それも不要だという。米とソースを絡めることもしない。絡めると「チキンピラフになる」からである。

セブンの原材料表示にバターがあったため、バター10gをちぎって散らす。ちぎるのもムラを作るためで、リュウジは「ビリヤニはムラの美学」と繰り返す。日本人は全部混ぜてしまいがちだが、混ぜると何だか分からなくなる。皿に盛るときも、ムラを残したまますくって盛り付ける。本当はパクチーやにんじんを添えると見た目が綺麗だが、今回は省いた。

作り方には諸説あり、何々式といった流派もある。「これが本物」と言うと炎上する、とリュウジは話す。海外の料理を取り入れるのは難しく、和食でもこれが本当だ、これが本物だと論争になりがちだという。稲田さんに「インドカレーを勉強しようかな」と言ったら「荒らすな」と言われた、という笑い話も披露した。

旨味調味料は使っていないので、割と本格的なビリヤニだという。ただ、骨付きチキンは重さのわりに出汁が出にくいので、味の出方が少し弱い可能性がある。リュウジは、味の素を2〜3振りした方がうまいかもしれないと述べている。

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試食:「セブンのが成立するなら、これも成立する」

実食では、リュウジもスタッフも「うまい」と繰り返した。特にチキンが「バカみたいにうまい」と好評で、骨付きもありだという声が出た。スタッフはセブンのものより塩味がバチッと決まっていると評価し、リュウジも茹で湯の塩分を高めにしているからだと説明した。好みでレモンを搾ったり、パクチーやミントを添えたりしてもよいという。

リュウジ自身は、旨味調味料はなくてもいける気がすると話している。スパイスの香りはやはりカレー粉寄りだが、全然いいという。ガラムマサラや他のスパイスを加えていけば香りが重なってさらに美味しくなるものの、そこは各自が好みで追求すればよく、自分はこれをスタンダードとして十分だと考えている。後のせのバターがほのかに香る点も気に入っていた。

締めくくりとしてリュウジは、セブンのビリヤニをまず食べてみてほしい、余裕があれば自分の「超簡単カレー粉ビリヤニ」も作ってみてほしいと呼びかけた。セブンのビリヤニが成立するなら、このビリヤニも成立するだろう、というのが最終的な主張である。