Dragon Ash・桜井誠が作る2品のカレー 「町中華のナスキーマ」と包丁不要の南インド風チキンカレー

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概要

料理研究家のリュウジが、料理好きの人から料理を学ぶ企画として迎えたのは、Dragon Ashのドラマー・桜井誠だ。リュウジは自分の世代でDragon Ashを通っていない人はいないと話し、同バンドの曲を歌えたらかっこいいという風潮の中で「死ぬほど練習した」と振り返る。桜井は中学生の頃から料理をしており、カレーの番組にも出演している。普段はルーを使ったカレーが多いが、この回ではカレー粉を使った一品と、自身が監修したスパイスセットによるチキンカレーの2品を作った。

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カレー粉で作る中華風キーマ

1品目は「町中華のナスキーマ」。桜井は「町中華」と「ナスキーマ」で軽く韻を踏んだと説明する。材料は豚ひき肉、ナス、長ネギ、ニンニク、生姜に、醤油、オイスターソース、カレー粉、鶏ガラスープ、そしてアクセントとして山椒。カレー粉は「インディアン」の製品で、スーパーで買えるもので構わないという。リュウジも最近このカレー粉に替えたと話し、カルディやスーパーで売っていることを2人で確認した。材料はなるべく少ない方がいいと考えて組んだという。

桜井がこのメニューを選んだ背景には、リュウジへの下調べがある。昔の動画を見て、リュウジがナス好きで、麻婆豆腐のような辛い料理も好きだと知ったという。リュウジは「めちゃめちゃありがたい」と応じた。また桜井は、バンドのDJであるBOTSがリュウジの「至高のカルボナーラ」を作り、人生で食べた中で一番うまいと感動していたことも伝えている。

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ナスは塩で揉まずに塩水へ

ナスは一口より少し大きめの乱切りにし、塩を入れた水に浸けておく。リュウジは普段、直接塩で揉むタイプだと話した。桜井はその方法も悪くないとしたうえで、直接揉むとナスが塩辛くなりすぎることがあり、塩加減が難しいと説明する。そのため塩水で「優しく」脱水させるのが桜井のやり方だ。浸けたナスは、炒める前に軽く絞っておく。

炒め油は米油大さじ2。ナスを色がつくまでじっくり炒めたら、いったん取り出す。リュウジは、塩を入れるとナスが油を吸いにくくなる方式だと指摘し、桜井も塩でコーティングされるからだと答えた。実際、取り出した後のフライパンには油がしっかり残っており、桜井はこの油をそのまま次の工程に使う。家庭では使い切れない油が余りがちなので無駄にしたくない、という考えだ。

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豆板醤、カレー粉、片栗粉でまとめる

残った油に、すりおろしたニンニクと生姜を各10gほど入れる。続いて豆板醤を小さじ1。火が強いと焦げるので、ナスを取り出した時点で一度火を止め、余熱で香りを出す程度にとどめるという。そこに豚ひき肉を入れて炒め、桜井はその様子を、中華料理屋で出てくるスタミナ丼のカレー味のようなものだと表現した。

肉に火が通ったら火を弱め、カレー粉を加える。分量は大さじ1だが、「気持ちサービス」で山盛りにした。混ぜて火を入れたら水250ccを注いで沸かし、鶏ガラスープ小さじ1、醤油小さじ2、オイスターソース小さじ1を加える。リュウジは、自分が以前作ったスタミナ系のカレーに近いと感想を漏らした。

沸いたところで炒めておいたナスを戻し、カレーを吸わせる。この時点ではまだしゃばしゃばなので、水溶き片栗粉を様子を見ながら数回に分けて入れ、ご飯にとろっとかかる程度のとろみをつける。2人とも、片栗粉でとろみをつけるカレーは重たくならずにうまいと意見が一致した。最後にごま油を大さじ半分ほど回し入れる。桜井によれば、これで一気に中華風の顔になるという。

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仕上げの長ネギと山椒

ご飯にカレーをかけたところで、リュウジが長ネギがまだ使われていないことに気づく。桜井はこれを最後に薬味としてたっぷり乗せる予定で、この長ネギが「いい仕事をする」と言う。玉ねぎではなく長ネギを選んだのは、トッピングとして使うためだった。さらに山椒を振って完成となる。リュウジは山椒をかけるカレーを「見たことない」と驚いていた。

試食したリュウジの第一声は、長ネギは入れるべきだというものだった。長ネギがカレーにこれほど合うのかと驚き、ナスについてもとろっとしていて油っぽくないと評価した。桜井の狙いは食感にある。ナスとキーマだけでは食感が乏しいため、仕上げの長ネギでシャキシャキ感を足したかったという。玉ねぎを入れてとろっとさせる方法もあるが、この組み合わせではネギを選んだ。リュウジは、もっとネギを増やしてもいいくらいだと言い、純レバ丼のような感じだと例えた。

スタッフにも試食してもらい、全員が美味しいと答えた。リュウジは冗談で「ホワイトボードを用意していいか」と言いながら、香りの使い方がうまい、自分のレシピっぽくないと話した。さらっとしていて軽く、米が進む味であり、ネギとカレーの相性を知って新しい扉が開けそうだという。桜井はこの日のために10品ほど候補を考えてきたと明かしている。

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フェス飯の制約と夏のフェス

調理の合間には、桜井がフェスで出している「フェス飯」の話が出た。リュウジがフェス飯は難しいと水を向けると、桜井はかなり制限があり、普通の仕事より気を使うと答えている。現場で炒めたり包丁で切ったりすることができないため、仕込みで作ってストックしておけるカレーは向いているという。包丁も使えないと聞いたリュウジは「空港みたい」と笑った。

直近の予定として、桜井は収録の翌日が京都大作戦であり、今月は秋田・男鹿のOGA ROCKフェスにも出ると話した。男鹿のフェスは日本一タトゥーの人が集まるといい、タトゥーを入れていない自分の方がマイノリティだと言う。そこでもフェス飯を出し、演奏もする。リュウジが立って演奏もするのかと聞くと、演奏中は座っていると笑いを取っていた。

ほかにも、バンドのドラマーは宴会で盛り上げ役になりがちで、斜に構えていると気づかれずに終わってしまう、という話も出た。

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2品目はスパイスセットを使ったチキンカレー

2品目は、桜井が監修した「南インド風チキンカレー」のスパイスセットを使う。桜井が最初に作ったフェス飯をイメージしたものだという。リュウジは、このセットが先ほどのカレー粉と同じインディアンから出ていることに気づいたと話していた。

最大の特徴は手軽さだ。玉ねぎもトマトも使わず、包丁も要らない。唐揚げ用にカット済みの鶏もも肉を買えば済むという。鶏肉300gをボウルに入れ、マリネ用のスパイスと少量の水を加えて揉み込む。マリネ用スパイスにはドライオニオンが入っていて玉ねぎの代わりに旨みを出す。カレーに必須とされるニンニクと生姜もパウダーで入っているため、刻む必要はない。スパイスを一つずつ揃えるのは面倒なのでまとめたが、料理する工程も楽しんでほしいと桜井は説明した。

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マスタードシードのテンパリング

スパイスを使っている実感を出すため、セットにはマスタードシードが入っている。米油大さじ2に入れて火にかけるのが、カレーでいうテンパリングだ。パチパチとはじけて泡が出てきたら中火から弱火に落とし、じっくり加熱する。やがて白っぽくなり、桜井によれば、マスタードシードは油に香りを移すというより、それ自体が強く香る。ポップコーンのような匂いが出てきたら鶏肉を入れる合図で、リュウジも「ディズニーランドの感じがする」と反応した。

鶏肉は皮目を下にして焼き、表面がパリッとしたら、トマトジュース(無添加)を150cc加える。生のトマトは時期や甘さによって味がぶれるので、トマトジュースにしたという。生の食材は鶏肉だけなのでキャンプにも向いている、と桜井は勧めた。リュウジも、最近のトマトジュースは酸っぱさがなく濃厚で美味しいと同意している。

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煮詰めてから火を止めてスパイスを入れる

トマトジュースは、エビチリのソースくらいの濃度まで煮詰めて旨味を凝縮させる。ここでいったん火を止め、特製スパイスを加える。量は多めで、これで3人前ほど作れるという。火を止めているので焦らず混ぜればよく、トマトがスパイスを吸い込み、ルーのようなグレービーになる。この段階で鶏肉にも旨味が入ると桜井は説明する。

その後、水を合計400cc、200ccずつ2回に分けて加え、そのたびにしっかり溶きのばす。沸いたら弱火にして煮詰める。煮込み時間は10分程度だという。

完成するのは、かなりしゃばしゃばしたカレーだ。桜井は水っぽいカレーが好きで、スパイスキットで作るのなら、こんなにしゃばしゃばなのにうまい、と思わせるカレーを作りたかったと語る。リュウジも、この濃度のカレーはあまり食べたことがないと話した。トマトをたくさん入れたり、玉ねぎを溶かしたりして野菜のとろみをつけたものが多いからだという。

この工程の途中で、インドによく行く知人に、インドと日本のビリヤニはどちらがうまいかと尋ねた話も出た。答えは「何とも言えない」で、日本のものも結構うまいと言っていたそうだ。

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試食と、スパイスカレー入門としての評価

ご飯にジャバっとかけて試食したリュウジは、短時間でこんなに味が出るのかと驚き、香りがまったく違うと評した。仕上がりは深く、チキンの旨味がかなり出ている。重さは軽いのに深いので物足りなさがない、夏にしゃばっとしたものをザクザク食べたい感じだという。1品目とはアプローチが違うので味もまったく違う、と2人で確認し、カレー好きが納得する味だとリュウジは話した。スタッフも「めっちゃお店っぽい」「こういうカレーを出す店は絶対ある」と答え、鶏肉にも味がしっかり入っていると評価した。

レシピは桜井のInstagramとXに掲載されている。リュウジは、スパイスカレーを食べたい人はやってみるべきだと勧めた。カレー粉の香りとは違い、スパイスカレーとはこういうもので、こうやって作れるのだと学べるからだという。

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コラボのきっかけ

最後に、2人がこの日初対面だったことが明かされた。きっかけは、リュウジのファンが桜井のフェス飯の店を訪れ、リュウジに見せると言って勝手に動いたことだという。その後、リュウジが桜井とぜひ何かやりたいと言っていた、という話が桜井に伝わり、桜井はビデオレターのような形で応じた。リュウジはそこまでしてもらえるならと、コラボを申し込んだ。

リュウジは1品目に「Sプ」という評価をつけて締めくくった。次回はリュウジが桜井に食べてもらうため、自分のカレーを用意しているという。