リュウジと武島たけし、愛媛の古民家で地元食材だけを使って11品を作る

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概要

料理研究家のリュウジが愛媛県の宿泊施設に泊まり、その土地の食材で料理を作り続ける回である。きっかけはAirbnbの案件で、「その土地のものを使って料理してほしい」と依頼されたという。リュウジは「そんなの俺しかやらない」と引き受け、相方として料理YouTuberの武島たけしが同行した。宿はAirbnbの宿泊施設(リスティング)「北条LODGE」である。武島はバカンス気分で来たのにと冗談を言いつつ、自分もこの案件をやりたかったと話す。リュウジは武島について、アドリブで料理するイメージがないとからかい、武島は「最近覚醒してるから」と返す。この二人が地元の魚、鶏、柑橘、醤油を使い、一晩で11品を作った。

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1:42

地元の市場での買い出し

最初に、地元の魚が売られている市場で買い物をする。二人は場所が変わると売っているものが全然違うと驚く。魚は丸ごと1匹で売られており、天然の鯛やアジが並ぶ。天然の鯛は500円で、鱗とエラと内臓を取ってもらうよう頼んだ。

調味料では愛媛の醤油に注目する。愛媛の醤油は甘めらしいと話し、甘い醤油を選んだ。この甘口醤油は、後の料理の多くで味付けの中心になる。ほかに大きなにんにく、地元の鶏、つるむらさき、みかんジュースも買い、店頭に並ぶみかんジュースの種類の多さにも驚く。「焼くだけでうまい」という唐辛子も買った。

宿に着くと、まず買ってきた愛媛の酒で乾杯する。二人は柑橘の香りがすると喜び、これのつまみを作りながら進めることにした。

4:46

ひじきの炒り煮:素材が良ければうま味調味料はいらない

1品目は、愛媛産の生ひじきを使った炒り煮である。にんじん1本を大さじ1ほどの油で炒め、生ひじきを加える。リュウジは、最初のつまみはこれくらいでいいと言う。

味付けには煮干し粉を使った。リュウジは、煮干し粉があればうま味調味料はいらないので今日は使わないと話す。素材が良いときは使わない、というのが本人の説明だ。醤油はうま味が強いのでこれだけで足りるとして、大さじ1.5ほどを入れる。すりごまも大さじ2ほど、たっぷり入れたほうがうまいという。こういうものはスピード勝負で、早く食べて飲みたいでしょうと言って手早く仕上げた。

6:10

アジのなめろう:旅先の料理はイタリアンが向いている

リュウジは、愛媛は鯛が有名で、養殖が全国1位らしいと紹介する。それと並行して、まずアジでなめろうを作る。途中、武島がフライパンを使おうとしたのをリュウジが止め、フライパンが少ないのだからボウルを使えと言うやりとりもあった。

包丁は宿に後から届く予定で、待っている間も「なめろうなら大丈夫」と作業を進める。下処理では血合いの部分をよく引っかいて洗うと臭みがなくなると説明した。三枚おろしは大名おろしで行う。大名おろしとは身が骨に残ってしまう贅沢なおろし方だから、とリュウジは由来を説明している。

薬味は大葉5〜6枚とミョウガ、生姜10gほど。新生姜を使った。なめろうは本来味噌で味をつけるが、今回は味噌を使わず塩とオリーブオイルで仕上げる。リュウジの考えはこうだ。和食を本格的に作ろうとすると調味料がたくさん要る。だから旅先の料理にはイタリアンがすごく向いている。味噌には味噌のコクがあるが、塩だけだとコクが出ない。そこをオリーブオイルで補うという。完成品は「オリーブオイルで作る塩なめろう」と名付けられた。

9:46

アジの刺身:甘口醤油で馬刺しのような味

残りのもう1匹のアジは、武島の希望で刺身にした。武島は、さっき買った醤油でシンプルに食べたいだけだと言う。ぶつ切りにして甘口醤油で食べると、甘い醤油なので馬刺しっぽいと評価が出た。千切りにした新生姜を添えると、新生姜なのできつくないという。武島は魚の扱いについて、内臓は臭くなるので店で出しておいてもらったほうがいいとも話している。

12:14

だし昆布とせせりの唐辛子炒め

次は市場で買った唐辛子と、愛媛の鶏だというせせりを炒める。味付けは黒胡椒と塩だけのシンプルなものだ。さらにだし昆布と酒大さじ2ほどを加える。リュウジは、昆布と酒を入れるとすごく味わい深くなると説明し、「オール愛媛の夢の共演」と冗談めかして言った。辛いと書いてあった唐辛子は、食べてみるとほとんど辛くなかった。武島は「お店みたい」と感想を言っている。

14:17

松山鶏の唐揚げ:醤油は漬け込まずに吸わせる

到着してから唐揚げばかり目にしていたというリュウジは、この辺りは焼き鳥が有名で鶏がうまいらしいと話す。そこで、地元の鶏をシンプルな唐揚げにした。

味付けは甘口醤油40cc(大さじ2と小さじ2)、すりおろしたにんにくと生姜をそれぞれ30gほど。地元産のにんにくは大きく、玉ねぎのようだと言われ、香りが柔らかいと評された。リュウジの唐揚げは漬け込まない。鶏肉に少量の醤油しか入れないので、水分がすぐ肉に入るからだという。片栗粉は大さじ7ほど。甘口醤油なのでみりんも、うま味調味料もいらないと説明した。

揚げている間に、武島が家族に関わる話をした。リュウジと共演し始めてから、YouTubeをやっていることが家族にばれたという。それまで誰にも言っておらず、一度聞かれたときも否定していた。

リュウジはAirbnbのような場所で作る料理は手際が一番だとし、「これが愛媛でしか作れない唐揚げですよ」と紹介した。醤油100%なので色がよくつくという。食べた二人は、醤油とにんにくだけでこの味になることに驚き、愛媛の醤油を絶賛した。

18:05

晩柑ポン酢で食べる鰹のたたき:武島のターン

ここで武島が、地元の柑橘である晩柑を使い始める。食べてみると甘夏のような味だという。武島は夏は酸っぱいものが食べたいと言い、醤油2に対してみりん1ほどの割合に晩柑の酸味を加え、昆布も入れてポン酢のようなものを作った。これを薬味をのせた鰹のたたきにかける。リュウジは「やっとたけしが本領を発揮した」と言い、地元のみかんでポン酢ができたと評価した。武島自身も、こういう新しい食材が出るとテンションが上がると話している。

20:20

鯛と晩柑のカルパッチョ

続いて武島は、この辺りの郷土料理である鯛そうめんを作りたいと言う。そのために鯛は片身だけ下ろし、もう片身は生で食べたいのでカルパッチョにすることにした。鯛は皮が厚いので、アジのように手で皮をむくことはできないという。

柑橘の果汁を搾り、塩、少量のレモン、オリーブオイルで仕上げ、さらに柑橘の皮を細かく刻んでオレンジピールとして散らす。二人は柑橘が生きていると評価した。武島は、料理とフルーツを合わせたのは初めてだと言い、リュウジは「モテそう」と応じる。武島は、焼き魚のソースにもしたいと次の構想も口にした。

22:55

生タコとアスパラのペペロンチーノ炒め

リュウジは生タコを使う。生タコは塩で揉み、よく洗う必要があると説明した。これをアスパラガス、にんにく、唐辛子とオリーブオイルで炒めてペペロンチーノ風にする。たまに辛いのが入ると酒が進むという。食べた二人は、これは日本酒よりワインに合うと口をそろえた。

24:28

イカとつるむらさきのトマト煮

愛媛県産のスルメイカもある。リュウジは骨の位置を示し、あとはぶつ切りでいいと言う。イタリアンは豪快にいくもので、細かく切らなくても勝手にほぐれていくという説明だ。地物でなければ意味がないとも話している。昆布を少し入れ、このスルメイカは小さいので煮ても硬くならないだろうと見立てた。さらに、もったいないからとつるむらさきも加えた。

食べると、とろみと粘りが出ていた。二人はそれがつるむらさきによるものではないかと推測している。トマトを入れているのにかなり和風の味で、味付けは塩だけだという。この時点で7品になり、リュウジは自分の案件だから仕方ないと言いつつ走り続けた。

25:29

鯛めし:500円とは思えない

天然鯛は内臓と鱗を取った状態で用意してもらっていた。鯛は塩をそこそこ打っても大丈夫だとして塩をふる。米2合に対して水は600ccほど、昆布5〜6g、酒大さじ2。昆布は少し水に浸けてから炊く。リュウジは、Airbnbではずっとこうやって料理をしていると話す。

炊き上がると、リュウジは「完璧なお焦げ」と見せる。鯛の身をほぐして混ぜ込み、生姜、ミョウガ、大葉、小ネギの薬味を添えた。食べた二人からは、パリパリのお焦げ、ほどよい塩気、薬味のうまさ、鯛の味がよく出ていることが挙がる。「これが500円とは思えない」という声も出た。

29:46

ルームツアー

玄関を開けてそのままキッチンで調理していたため、二人はまだ部屋を見ていなかった。武島に料理を任せ、ここで部屋を見て回る。

1階には食事をしたリビング、きれいなお風呂、ドラム式の洗濯乾燥機がある。タオルとドライヤーも備え付けで、トイレは「ここに1人寝られる」と冗談が出るほど広い。2階には部屋があり、バルコニーのようになっている。庭もあり、パターゴルフができそうだと話す。ただし周りに家があるので、あまり騒げないという。ホストによると、徒歩3分ほどのところにとても良い温泉があるらしい。

31:39

太刀魚のソテー 晩柑ソース

ここからは「たけしの独壇場」とされ、武島が太刀魚を焼く。バターを入れ、彩りとしてトマトも添えた。武島は、焼いただけで終わりでは面白くないとしてソースを作る。完全に思いつきだという。晩柑の果汁を、魚のうま味とバターで乳化させるように煮詰める。うま味がほしいので醤油を入れ、胡椒をふり、レモンで締めて「オレンジ醤油」のような味に仕上げた。

完成品は「太刀魚のソテー 愛媛のみかんソース添え」と名付けられた。二人は太刀魚もソースもうまいと評価し、みかんと醤油は相性がいいという感想が出た。

34:05

鯛そうめん:実はひやむぎだった

武島は残りの鯛で鯛そうめんに取りかかる。途中、良い鯛は目が澄んでいる、人も魚も目が澄んでいる人がいい人だと冗談を言い、サングラスをかけたリュウジと掛け合いになった。

つゆは昆布だしに醤油200cc、みりん100cc、酒で作る。骨からも鯛のうま味が出るという。ただ、二人は醤油がもともと甘いので甘くなりそうだと心配した。武島によれば鯛そうめんには椎茸と錦糸卵が入っているそうで、どちらも加える。錦糸卵はリュウジが作った。鯛は見た目映えを狙って1匹丸ごと使う。沸いたら、えぐみが出るので昆布を取り出し、生姜も加えた。本当は鯛に切れ込みを入れて味を染みやすくしたほうがいいとも話している。

麺を取り出すと、袋には「ひやむぎ」と書かれていた。二人は笑ったが、つゆが濃いので太めの麺のほうが合うだろうとそのまま4分ゆでた。鯛から身を取るのはクレーンゲームのように難しかった。

食べた武島は、自分としてはもう少し醤油を足したい、少し甘いと言う。そのうえで、各自好きに調整すればいいとした。だしはよく効いており、こちらの醤油はやはりすごいという感想も出た。作り方は意外と簡単で、今回は大きな鯛を使ったが、そこまで大きくなくても十分だと二人は話す。麺はひやむぎのほうがいいという意見も出た。

全部で11品を作り、余ると思っていたのにほとんど残らなかった。ホテルなら外に食べに行くところを、みんなで楽しく作って食べられるのがAirbnbならではだと二人は話している。

40:04

翌朝の鯛茶漬け

翌朝、一行は愛媛から香川の高松へ移動する予定で、移動時間が長いためリュウジが朝食を作る。フライパンでご飯を炊き、前日に取っておいた鯛のアラや骨で出汁をとる。材料は水、塩、昆布、魚のアラだけだ。前夜の鯛の身もほぐして取っておいた。リュウジは、もったいないからこうして取っておくのだと話す。前夜は地元のスナックに繰り出し、地元の人と盛り上がって23時まで飲んでいたという。

残りのひじきと、市場で買ったじゃこ天も並べた。鯛茶漬けを食べたスタッフや二人は「実家みたい」と言い、何人かは泣きそうだと口にするほどだった。じゃこ天も好評で、100点満点の朝ご飯だと評された。一行は「これで高松までは大丈夫だろう」と言い、愛媛での滞在を締めくくって次の街へ向かった。