「芯がないからなめられる」——ウエストランド井口がアナウンサー・おうみの"なめられ体質"に答える
新R25チャンネル新R25のアナウンサー・おうみは、初対面や仕事の場で「この人には何を言ってもいい」と扱われやすいことに悩んでいる。この回の相談相手はウエストランドの井口浩之だ。おうみは井口を「最強のなめられ体質と最強の攻撃性を併せ持つ唯一の存在」と見ている。井口の答えは、なめられる根本には自分で決めない生き方、つまり芯のなさがあるというものだった。周囲の評価や「みんながいいと言うもの」に合わせるのをやめ、自分で考えろと繰り返し説いた。
親しみやすさが「雑に扱っていい人」に変わる
おうみによれば、アナウンサーという仕事柄、話しかけやすい空気を作ろうとして、あえて自分を少し下に置く振る舞いをしてきた。飲み会では場が盛り上がるように質問を重ね、必ず笑ってもらえると思って作り話をすることもある。その結果、冗談の範囲を超えて雑に扱われたり、後輩からため口で話されたり、仕事で軽く見られたりする。「めっちゃよく話す、変なネタを持っている人」という扱いになってしまうという。
おうみは家系ぐるみでなめられやすいとも話す。親戚10〜15人ほどが入ったLINEグループでは、毎年新年最初のメッセージとして「喋るとなめられるから今年は初対面では黙りましょう」という戒めが回ってくるそうだ。
おうみは、親しみやすいと言われること自体を悪いとは思っていない。ただ、本当の自分は冷静で、表に出さない仕事へのこだわりも人一倍あり、細かい方だと感じている。ボケた部分や抜けたところはあるが、「やる時は誰よりもやる」という気持ちがあり、きちんとした場では第一印象からそれを伝えたい。ところが、気遣いのために親しみやすく振る舞うことを6〜7年続けてきたので、それが染みついて自分そのものになってしまった。いまさら全部変えるのは違う気もするし無理だとも思う。それでも「このままなめられるやつで収まっていいのか」という思いがある。
同席した編集部員は、自分もSlackで流れでため口を使ってしまったことがあると打ち明けた。おうみはそれを面白がっただけで、注意したつもりはなかったという。おうみが問題にしているのはオフの場の距離感ではない。本気で臨むべき仕事の現場でも「お前どれだけできるんだ」という目で見られ、そもそもきっちりした場に呼ばれにくくなることだ。一方で、距離を気にしすぎると誰とも仲良くなれない。だからおうみは最初に「一回ガッと開く」。編集部に入ったときも、アナウンサーが来ると構えられると思い、その構えを取り払うために「脱ぐぐらいの気持ち」でコミュニケーションを取ったという。
井口の第一声「キレたらいいんじゃないですか」
収録はタイタンで行われた。おうみは爆笑問題の太田光のファンで、『太田上田』やラジオ『カーボーイ』を通じて井口を知ったという。井口の新刊『悪口を悪く言うな!』にも触れたうえで、相談に入った。
「なめられるのが嫌なんですか」と聞かれたおうみは、「常になめんなと思って生きている」と答えた。井口の返事は単純で、それなら「ふざけんなよ」「なめんなよ」とキレればいい、というものだった。相手を傷つけるのが怖いというおうみに対し、井口は、嫌な思いをさせてきたのは向こうなのだから関係ない、もう関わらないぐらいの気持ちでいいと返した。
井口自身は、嫌な人とずっと一緒にいたことがないという。自分がそういう人を周りからいなくさせてきたのだろう、と井口は話す。意外にも井口は、人を嫌いになることがあまりない。悪口はたくさん言うが、生理的に無理という感覚はなく、合わない人とはつるまないだけだという。
井口が理解できないと言うのは、SNSで他人をすぐ好きになったり嫌いになったりする人たちだ。M-1を見て大好きになり、何かの発言で大嫌いになり、謝罪されるとまた好きになる。井口はこれを「バカすぎる」と切り捨て、そういう浅い人と関わる必要はないと言う。そんな相手にまで好かれたいと思うこと自体がおかしい、というのが井口の考えだ。井口は冗談めかして、自分はこの後おうみの悪口を広めておくかもしれない、とも言った。
「よく思われた方が得」ではなく「損」
おうみは、全員に好かれたいわけではないと説明した。ロケの相手など、仕事で利益がある人にはよく思われた方が得だと考えている。井口はこれを「損でしょ」と否定した。嫌な人との付き合いが長い方が精神的にしんどい。世の中にはいろいろなチャンスがあり、その仕事以外にも仕事はある。人の思いはコントロールできないのだから、自由にやった方がいい。井口は、みんなにいい人と思われようとしている姿が自分は結構嫌いなので、それでかえって井口からは嫌われている、とも指摘した。
おうみは、人からどう見られるか、どう映れば良いかをずっと考えてきたと話す。井口は、本番中はそれでいいが、裏では関係ないと言う。しんどいことから順にやめていけばいい、という提案だった。おうみがメイクもしんどいと言うと、井口は「しなくていいんじゃないですか」と返した。友達がいて、自分のコミュニティがあればそれで十分で、交友関係を広げても仕方がないという。
先輩ともテレビ局の人とも飲みに行かない
井口は、飲みに行く相手は限られていて、先輩との飲みには一切行かないと話す。テレビ局の人とも一度も飲みに行ったことがないという。先輩というだけで上にいる感じがして面倒だからだ。ただ、若手には「いろんな人と飲みに行け」と言いたいのに、自分が行っていないので言えない、とも付け加えた。行けば楽しいし、それで仕事が決まる人もいるかもしれない。それでも井口の場合は行かず、その代わりに別のことを頑張るという。
おうみが「自意識が強いから、相手にどう思われているか、なめられていないかが気になるのでは」と自己分析すると、井口は「誰も気にしてないすよ」と答えた。自分のことを誰も気にしていないと気づいてから、どうでもよくなった。行かないでいるうちにそういう人だと思われて誘われなくなり、「どうせお前来ないもんな」と言われるようになると楽だという。飲み会に行かなければ決まらない仕事なら要らない、とも言った。
井口はおうみの状態を「自己愛が強いけど自分に自信がない」とまとめた。そして自分については、人に何かを決められるのがとにかく嫌で、「前世は決められ人間だったんじゃないか」と思うほどだと話した。
決められるのが嫌だから、キャッチの店には行かない
井口の徹底ぶりを示す例が、居酒屋のキャッチだ。「うち安いですよ」と誘われても絶対に行かず、自分で決めた店に入る。仮に自分が選んだ店がぼったくりで、キャッチが本当にお得な店を紹介していたとしても、ぼったくられた方がいいと思って生きているという。子どもの頃も、親に「何歳から塾に行って」と決められるのが嫌だった。その年に塾が潰れているかもしれないし、わからないじゃないか、と思っていたそうだ。
おうみが「自分は全部人に決めてもらっている」と認めると、井口は「そこが芯がないんでしょ」と指摘した。おうみは芯を20年ぐらい探し続けているという。井口は、これからは自分で考えて行動しなければならない時代になっていくと話した。
投資も「みんながいいと言っている」だけでは乗らない
井口は投資を例に挙げた。井口は投資をしておらず、「金がいい」と言われても、数年後には「なんだこれ」となるかもしれないと考えている。その可能性があるのに、みんながいいと言っているからいいとは思えないのだという。
大事なのは、どういう人間になりたいか、どういう人生を歩みたいかだ、と井口は言う。コンビでチェキを撮ればお金が入ると言われても、したくないからやらない。したい人はすればいい。昔、有名な社長と飲みに行かなければならない場面があり、お金が集まる方法を勧められたが、そんなことをしてまでお金を集めたいわけではなく、面白いことをしたいのだと思ったという。おうみはこれを、面白いものを作ったうえで稼ぐことに意味がある、という目標の立て方だと受け取った。
井口に「今後どうなりたいか」と聞かれたおうみは、ナレーションの仕事で食べていける人になりたいと答えた。その分野には自信もあるという。井口は、それならそこを目指し、自信を持って行けるように努力しておけば大丈夫だと応じた。周りは何の責任も取ってくれないから、気にする必要はない。井口はファンからアドバイスめいたことを言われたときも、「じゃあやるから金を出せ、僕の生活の面倒を一生見てくれ」という気持ちでいるという。ネタについても誰のアドバイスも聞かず、相談したこともないそうだ。
人脈は「一番いらない」、鼻つまみ者だった時代
おうみが「自己肯定感が低いから人脈を……」と言いかけると、井口は「一番いらない」と遮った。周りにいるのは足を引っ張るような人ばかりで、無理をしても何のプラスにもならない。いい人と楽しい人とだけいればいい。LINEの友達も要らない。気の合う人がいて、運良く考え方が同じ人がいればなお良い、という程度でいいという。
井口は売れる前の経験を語った。何もなかった頃、仲間と毎日飲みながら「あいつらが間違っている、こっちが正しい」と言い続けていた。ライブでは鼻つまみ者で、客のアンケートには全員から「井口黙れ」「うるさい」「このライブに出るな」と書かれた。井口は今振り返っても「本当にひどいやつら」だったと言う。それでも自分たちが正しいと信じ続け、結果的にこちらが正しかったと話す。当時ライブで妙な人気があった芸人はいなくなった、とも言った。
ただ、井口はこれを必勝法としては語っていない。信念があり、意見の合う人がいれば、その人たちと頑張れば大丈夫だと言いつつ、自分が正解かどうかは賭けであり、間違っていたら仕方ないと認めている。問われるのはその覚悟があるかどうかで、井口は野垂れ死んでもいいと思っているという。通用するかどうかを試すためにこの世界に入ったのだから、思い切り自分のことをやって、通用しなければそれまでだ。そうなったらまた考えればいい。第7世代ブームで弾かれたこともあったが、頑張っていればまた流れは来る、と井口は振り返った。
井口にとって「努力」とは何か
おうみが、ここまでどう頑張り、どう貫いてきたのかを尋ねると、井口は「頑張ってない」と答えた。M-1で優勝して泣く人の気持ちもよくわからないという。どれだけ疲れていても家に帰ってYouTubeを撮り、忙しくてもネタを書く。人からは努力していると言われるが、本人は楽しくやっているだけだと感じている。本当に努力したらもっとできるはずで、酒も飲むし睡眠も削っていないのだから、努力とは思わない、というのが井口の説明だった。つらくて辞めそうになった時期もなかったという。
おうみはこれを、芸人を続けるという目標に芯を通し、その思いのままできることをやってきたということだと解釈した。井口は、他の芸人のように「努力している」とかっこよく言うこともできるが、恥ずかしいと答えた。
「僕以外の芸人は全員嘘つき」とビジネス系動画への苛立ち
井口は、怒りを原動力にするのが一番いいと言う。例に挙げたのは、1日1本ネタを作っていると話す若手だ。見せてほしいと頼むと「見せるとかじゃない」とはぐらかされる。一方で井口はノートに1日1本ずつ書き、それを全部出していた。だからそういう態度に腹が立つ。そこから出たのが「僕以外の芸人は全員嘘つき」という言葉で、やっているようなこと、それっぽいことを言うだけの人が多いと井口は批判した。
この批判は、芸人以外の世間の風潮にも向けられた。井口によれば、今の人たちは「すごそう」というだけで飛びつく。AIについても、フェイクなど嫌なことしか起きていないのに、すごそうだというだけで崇める風潮が良くないという。おうみが「みんな自己肯定感が低いということか」と聞くと、井口は、みんながいいと言う議論を見ることで「自分は賢くなった」という気分になりたいのだろうと答えた。
おうみが「新R25を見ている時は常にそういう気持ち」と笑うと、井口はこの流れのままビジネス系YouTubeを批判した。経営者が「いい友達を作るのが大事だと気づきました」「ご飯は何を食べるかじゃなくて誰と食べるかなんです」と語る。中学生でも知っているようなことを大発見のように言い、経営者が言っているから皆が感心しているだけだ、と井口は言う。結局は自分がなく、何も考えずに人の言うことだけを「すごい」と受け取っている。同じことが昔から繰り返されているとして、もっと自分を持って常に考えろ、と井口は促した。
芯を持つには:感想を書き、言い続ける
ここでおうみは、なめられる根本には、自分で決めず軸がないことがあると理解したと話し、ではどうやって自分を持てばいいのかと尋ねた。井口の提案は、日々のネットニュースなどを見て「自分はこう思う」と感想を書くことだった。SNSに載せる必要はなく、日記でいい。井口自身もそうしたことをしており、それが仕事になって金ももらえる、と笑った。
おうみは、よく「天真爛漫」と言われるが、実際には人のことにも自分のことにも「何か起きたね」としか感じない、無の感情のときが結構あると打ち明けた。
井口も、見た目のイメージで勝手に決めつけられることがずっとあったという。「小さいやつが言っているだけ」と聞いてもらえず、同じことを有名な芸人が言えばすぐ信じられる。それはしんどいが、言い続けることで、周囲のイメージと自分が思う自分がだんだん一致してくる。井口は、まず半径5メートル以内の人に面白いと思ってもらい、その輪を広げていくしかないと考え、今はその作業をずっと続けているという。
井口は、評価されないと感じたことや、みんなが思う井口像と自分の考える井口が合わないと感じたことはあったと認めた。当時はアンケートで特技や「実家が貧乏かどうか」ばかり聞かれ、特技を持たなければならないような空気があった。番組『うちのガヤがすみません!』では、台本に「この人はこれをやる」と書かれていたが、井口には何もなかった。それでもたまに出てわあわあ言っていると、自分だけ本来のガヤとして出させてくれる人がいたという。いつか分かってくれる人はいる、という例として井口はこの話をした。
おうみは、自分は勢いで体を張ってしまうと話し、もはや本当にやりたいのかどうかも分からなくなっていると言った。井口は、やりたいことならいいが、やりたくないならやらない方がいいと答え、まずやりたいことを一つずつ整理するところから始めたらどうかと勧めた。
なめられることは悪いことばかりではない
井口は、なめられること自体を全否定はしなかった。リスペクトのあるいじり方やなめ方は必要で、特に芸人は後輩からいじられなくなったら終わりだと思っているという。先輩を見ても、後輩にいじられている方がかっこいい。ふんぞり返っていじられないようにしている方が怖いし嫌だ、と井口は言う。おうみが太田光の名前を挙げると、井口は、太田は後輩から色々やられていて本人も楽しそうだと同意した。
その代わり、ネタで結果を出したりテレビで活躍したりして、なめられない部分を作ることは必要だと井口は言う。FRUITS ZIPPERやあのちゃんのような相手が、なめた口で自分に話しかけてくれた方がやりやすい、とも話した。ある程度なめられた方がいいこともある、というのが井口の見方だ。
断定口調が苦手、という悩み
おうみは、「〜です」と断定できず、「〜だと思います」と言ってしまうと明かした。テレビで悪く思われないように、うまく伝わるようにしてきた癖で、これもなめられる要因ではないかと考えている。
井口は、自分はいつも断定していると答えた。例として、「ポケモンが日本で最初にヒットすると予測したのは僕だ」といった適当なことまで言っているという。今となっては誰も自分の話を真剣に聞いていないのだから、そのくらい適当なことを言えばいい、と井口は勧めた。おうみが「世界で一番最初に『太田上田』を見つけたのは私だ」と言ってみせると、井口は「絶対違うでしょ」と突っ込みつつ、そのぐらい強い意思があれば大丈夫だと認めた。
おうみは、なめられるのは自分がしっかりしていないからで、だからそう感じるし、そう見えてしまうのだと受け止めた。井口はそれに同意したうえで、何でも解決するわけではなく「ダメでした」というパターンもある、と付け加えた。
「本当の自分がわからない」への答え
井口は、自分の話は好き勝手なことばかりで支持されないのではないかと心配した。おうみは、言い切る言葉の力が評価されているし、叩かれてもそれが自分だと出しているのがかっこいいと答えた。井口は、急に自分を変えることはできず、急にチェキを撮るわけにもいかないと話した。そのうえで、軸を持つこと、つまり自分がどういう人間であるべきかを決め、そうなるために動いていれば余計なことを気にせずに済むと繰り返した。本当の自分ではない姿で好かれても意味がない、という。
おうみは、本当の自分がわからないと返した。感情表現は豊かなのに、実際はとてもドライで、2つの軸がある気がするという。井口は「そんなもんすよ、人なんて」と答えた。誰にでもいろいろな面がある。テレビの一面だけを切り取って人を決めつける視聴者は、コンビ仲の良さにも簡単に騙される。井口は「和牛が解散した段階で、お前らは見る目がないと思え」と言い、みんないい加減なのだから、むかつく相手にはどんどん言った方がいいと話した。
おうみが吐き出した「むかつくこと」
最後に井口に促され、おうみは最近むかついていることを挙げた。1つ目は、東京で電車を降りるときに人とぶつかり、舌打ちされること。井口はそれはむかつくと同意した。
2つ目は、打ち合わせで台本をそのままなぞられることだ。芸人はみんな頭がいいのだから渡されればわかるはずで、30分の打ち合わせは要らない、2分で終わるだろうとおうみは思っている。丁寧に説明されるほど「はあ」となるという。井口もちょうど前日にそういうことがあったと共感した。そのうえで、結果を出せば「言わなくてもできる人だ」と思われて、そうした説明はなくなっていくと答えた。朝の情報番組では、1コーナーごとに「これで何を言いますか」と確認されたが、何度か出ているうちにそれもなくなったという。
3つ目として、おうみは男性から性的な意味で「落ちる」と言われることを挙げた。その場合は事前に意図をはっきり言語化して伝えるようにしているという。井口は「どういう会で遊んでるんですか」と驚き、自分たちの周りにはそんなことを言う人はいないと言った。結局そういうことを言う男性がいる場に女性が行っているのだから、それが好きなのだろう、と井口は持論を述べた。飲み会でそうした場面に出会い、何度も悔しい思いをしてきたという。
1年後ではなく10年後に
締めくくりに井口は、1年後ぐらいにどうなったか発表してほしいと言い、自分はもう来ないと冗談を言った。1年では厳しいかもしれないという話になり、報告は10年後、おうみが41歳になる頃ということになった。井口は、41歳は今の自分と同じぐらいの年齢で、自分も31歳の頃はそんなものだったかもしれないと話した。
井口は最後に「悪口は裏で言ってもいいでしょ」と言った。おうみは、憧れの事務所に嫌われることだけは避けたいと答えた。井口が示したのは、芯を持ち、自分で決め、合わない相手には怒ってもいいという方向性だ。ただし、井口自身も言うように、それで全部が解決するとは限らない。答えが出るのは10年後の報告になる。
人からなめられる。私、結構初対面とか仕事の場とかで、この人には何を言ってもいいだろうとか、いじっていい人みたいな、そういう空気を向けられることがあるんですよ。
アナウンサーという職業から、話しかけやすい空気を作るために、場を和らげるために、気遣いであえて自分を少し下に置く振る舞いみたいなのをする節があって。これあんまり言いたくないんですけど、動画でも飲み会でも結構盛り上がるように、「これってこうなんですか?こうなんですね。え、あなたはこうなんですか」とかって。だけどその結果、冗談を超えて雑に扱われたりとか、後輩からため口で話されたりとか、仕事でも軽く見られたりとか。気遣いでこれは絶対笑ってもらえると思って作り話をしたり、だから印象的なテーマとかを話す時も結構あるんですよ。そうするとめっちゃよく話す、
なんか変なネタを持っている女みたいな扱いになるんですよ。結構私の親戚とか家族とか見ても、人から舐められる家系なんですよ。だから毎年新年1発目のLINEで、「喋ると舐められるから今年は黙れ」っていう、そういうLINEが毎年戒めのように回ってくるんですよ。
家族LINEで?
家族LINEで、あと親戚LINE。いとことか、おばとか叔父とか、いる人数が10人とか15人とかいるLINEで、「今年は舐められないように初対面は黙りましょう」っていう。
聞いたことない。
親しみやすいねとかよく言ってもらえるので、必ずしも舐められることが悪いことではないとは思うんだけれども、本当の私は結構冷静で、表に出さない仕事のこだわりとかも人一倍ある方で、細かいと思うんですよ。で、本当はどんなことも馬鹿にされたくないなっていう気持ちはちょっとあるの。
あ、めっちゃぶっちゃけてるね、これ。
だいぶぶっちゃけると思って。でもこれは、これまで自分で選んできた振る舞いの結果だと思うし、舐められてる雰囲気っていうのがもう癖ついてしまってるんですよね。多分動画からもなんか滲み出てる気がするんですよ。だから今更全部変えるのも違う気がするし無理だと思うんだけど、でもこのまま舐められるやつで収まってしまってもいいのかという思いもあるという。
よく言うと親しみやすいってことですよね。
そうだ。よく言われるんですよ、親しみやすい。
めっちゃ思うし、俺はその後輩にため口を使われるって聞いて、ちょっと、あ、やばいと。俺のこと言ってるみたい。やばい。そう、なんか1回、俺が普通にSlackで流れで使っちゃう時があって、それでおうみさんにそれ言ったら「あれ、ちゃん打ちだっけ」みたいなこと言われて、あれ、違う違う違う違う。
違う、だからそういうなんか注意したとかじゃないの?あれは。
そうですね。注意って感じじゃなかったですね。一応そのSlackってさ、仕事のツールじゃない?そこでなんかLINE打ってるのかなってぐらいフランクだったから、おもろいなっていう気持ちが強かったんです、その時は。周りの後輩からも私、基本的にため口なんだ。
そうなんですね。
そういうのが使える現場とかだったら全然、仲いいに越したことがないから、そのコミュニケーションとしてはすごくいいんだけど、きちっとした場とか、仕事とか、ガチで気持ちを入れてやんなきゃいけない現場でも、なんか元々のそういう雰囲気とかが合って、お前どんだけできるんだみたいな、
ああ、そういうことか。
そういうのか。
そういう目をされることが多くて、「うん」って目で返すっていう。
なるほどな、そういうことか。プライベートでオフの場だったら、それはめちゃくちゃポジティブだけど。
全然いい。
確かにカチッとしなきゃいけない場所とかに、そもそも呼ばれにくくなっちゃうとか。
そう、そう、そう、本当にそう。元々ちょっとボケてるところもあるんで、なんか天然的な感じです。抜けてるっていうかね、ところがあるんで、そんなガチガチにしっかりしてるわけじゃないんですけど、でもやる時は誰よりもやるぞっていう、胸に秘めたるヤンキー魂があるわけですよね。だから本当はしっかりそういう場では見られたいし、できるっていうのをもう最初の第一印象で伝えたいの。
気遣いのためになんか親しみやすくいるみたいなことは今全く気にしてないんだけど、もう6年とか7年ずっとそうやって気をつけてやってきたから、もうそれが自分になっちゃってる。
染みついたものがありますよね。難しいっすね。
そうそう。仲良くなれれば1番それはそれでいいんだけど、でも最低限なんか距離とかは保ってほしいなって思う部分も。
それ怖がってると誰とも仲良くならなくなっちゃうし。
そう、だから1回ガッと開くんですよ、私の場合。編集部の時もやっぱり入った時も構えられると思ったの、最初。アナウンサーが来るっていうので。だからその構えを取っ払うために、1回なんか脱ぐぐらいな気持ちでコミュニケーション取るっていうのが、なんか癖づいてる感じあって。
なるほどね。そういうことか。
今回の悩みに答えてくれたのは。
さあ、YouTube「ぶちラジ」の収録終わりの井口さんとご一緒します。井口さん、よろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
YouTubeお疲れ様でした。今日はよろしくお願いいたします。
はい、お願いします。
もう憧れのタイタンにやってまいりました。
あ、そうなんですか。
爆笑問題の太田さんが私すごく好きで、そこから『太田上田』を見るようになり、『カーボーイ』を聞くようになり、井口さんの存在を知ってすごいファンになって、今日はもう役得というか。
爆笑問題のファンでしょ。
いや、いや、そこからもう井口さんのファンになりまして。今回『悪口を悪く言うな!』という本のご出版もありまして、井口さんの悪口哲学の集大成と言っても過言ではないんじゃないか。
どうなんすかね。
1つ1つが言われてみれば確かにこういうことあるよなっていう悪口がたくさん載っていて。
そう思ってくれたんだな。
新R25自体も、言われてみれば確かにみたいな悩みを取り上げることが多くて。
いや、だいぶ違うでしょ。その悪口とは。
いや、でもちょっとそういう方向性でやらせていただいているメディアなので、今回は私の渾身の悩み、人から舐められるというものを相談したいなと思ってまして。私の中で井口さんは、最強のなめられ体質と最強の攻撃性を併せ持つ唯一の存在だなと思ってまして。
結果とか肩書きももちろんトップ中のトップだということはもちろん存じ上げてるんですけども、なんか井口さんなら何を言っても大丈夫っていうような空気感がありつつも、失礼ないじられ方をした時とかは冷静に切り返してるなという。
お、そうですか。
ここの両立性を是非私も真似したいなというところで、ちょっと大変失礼ではあると思い。
全然。そうなんです?舐められるんですか?舐められるのが嫌なんですか?
そうですね。常に舐めんなって思って生きてます。
はい。はい。あ、いいんじゃないですか?じゃあそれで。いや、いいんじゃない?キレたらいいんじゃないですか?達する時には。
キレる。
「ふざけんなよ」「お前なめんなよ」とか普通なんだから。ダメなんすか?それは。
苦手で。向こうを傷つけちゃうんじゃないかと。
いやいや、関係ないし。そんなもん嫌な思いさせてきてんだから、言ってりゃいいんすよ。
相手がどう思うか。
もう関わらないぐらいの気持ちでいいんじゃないですか。
そういう気持ちで井口さんも日々生きてるんですか?
そうすね。だからあんまりその嫌な人とずっといたことがないんで。昔から。だからなんかいなくさせてんでしょうね、僕が。
ええ。
みんなすごい人を嫌うじゃないですか。僕、本当に、合わない人とかいますけど、あんま人を嫌いになることが実はそんななくて。めちゃくちゃ言いますけど、別にどうだっていいというか。あんまだからその生理的に無理みたいな感覚がないんで。
そうなんですか。
はい。合わない人はもちろんいますけど、そういう人とはつるまないんで。
へえ。
なんかすごいじゃないですか。SNSとか見たら、すぐ嫌いになって、すぐ好きになって。
確かに。
バカすぎるだろ、あいつら。なんかもうバカすぎて。みんな、M-1見てこの人大好きになりました。で、こんなこと言ってたから大嫌いになりました。で、その人が「すいません、そうじゃなかったんです」って言ったら、また大好きになりましたみたいな。バカだ。なんでそんな好きとか嫌いとかコロコロなるんだよっていう。信じられない。もう人としてその浅すぎて関わる必要がないんです、そんな人とは。
だから結局好かれたいんでしょ。それがもうおかしいじゃないですか。なんでそんな嫌な人に好かれたいんすか?いやいや、別にいいじゃない。そんなやつクソみたいな人間なんだからって思って無視でしょ。もう常にそいつの悪口言いふらしてやりゃいいんすよ。
聞きますんで。僕は広めときますんで、悪口。
わかんないです。これも言うかもしんないですしね。終わってから、9時半とかに。
あ、ごめんなさい。
いや、別にいいんじゃないですか。そういうことですから。別にね。全員によく思われたいんですか?
いや、仕事で利益がある人によく思われたいっていうのはあって。ロケをしてたりとか、今こうやってちょっとなんか素直に言っちゃいますけど、一緒にお相手で仕事させていただく方とか、自分がよく思われた方が得だし。
得じゃないでしょ。そんなもん損でしょ、どう考えても。それはやっぱ全然損ですよ。そんな嫌な人との付き合い長い方が精神的にしんどいじゃないですか。そんなもん世の中にいろんなチャンスがあるんだから執着する必要ないですよ。別にその仕事じゃない仕事もあるわけじゃないですか。
だってまあわかんないですけど、今みんなにいい人に思われようとしてることが僕は結構嫌なんで。そうしてることで僕にこっちで嫌われてるわけじゃないですか。それコントロールできないです、人の思いなんて。だったら自由にやった方が良くないですか?そしたら僕はいい印象を持つ。
確かに恋愛とかで考えると、どれだけ自分を相手によく思われようと頑張っても振られることの方が多いじゃないですか。
まあだからちょっと根本から変えてった方がいいんじゃないですか。結構やばいかもしんないです。
やばいですか?人からどう思われるかみたいなことを、アナウンサーだからなのかな、すごいそれを意識してきたというか。どう見られたらよく映るかとか、そういうことをすごく考えてやってきたので。
まあ、出てる時はいいんですけど、それでも裏ではもう関係ないじゃないですか。しんどくないですか?なんかしんどいことからやめてったらどうすか?これはしんどいからもうじゃあこうしない、これはしんどいからこうしないとか。
メイクするのとかもしんどいです、私結構。
いや、もういいんじゃないですか、しなくて。で、友達がいるならそのコミュニティがあるだけでいいじゃないですか。広くてもしょうがないし。だって僕なんて別にもう飲む人なんて限られてますし、もう先輩の飲みとかも一切行かないんで。
そうなんですか。
行きたくないでしょ、先輩となんて。
でもやっぱりこの人の話聞きたい。
いやいや、いいすよ。面倒くさいじゃないですか、先輩って。先輩って言うだけでなんかね、上な感じするし。だからもう一切。テレビ局の人とも一切、1回も行ったことないんで。
本当ですか?
はい。ね、だから大丈夫なんすよ。
確かに。
まあ、自分は嫌がってますけどね。若手たちにいろんな人と飲み行けって言いたいけど、「井口さん行ってないじゃないですか」ってなっちゃうからあれですけど。それぞれタイプはあると思いますけど、僕の場合は別に行かない。久保に住んでるし出ない。杉から出ないね、結局。まあ、行きゃ行ったで楽しいんすよ、別に先輩とでも。でも行くまでもめんどくさいし。まあ、それで決まる人もいるかもしんないですけど、そうじゃないなら違うこと頑張るっていう。
なんかすごい自分の自己愛が強いんですね、多分。
そうでしょうね。本当にそうでしょうね。
自意識が強いから、相手からこう思われてるんじゃないか、舐められてるんじゃないかと。
そう。誰も気にしてないすよ。僕も気づいたんすよ。やっぱ僕のことを誰も気にしてないんだっていうことに気づいてから、やっぱどうでもいいじゃないですか。そうしたらもう誰の話題にも出ないし、だんだん行かないうちにそういう人だと思われてきて誘われなくもなるし。「どうせお前来ないもんな」とか言われるようになってきたら楽じゃないですか。その領域に入ってきたんで。
みんな行ってるからなとかって思っちゃいます、結構。
いやいやいや、そんなないっしょ。わかんない、他の世界はちょっとわかんないですけど。こんな色々言われてる世の中で、飲み会に行かなきゃ決まんない仕事なんかいらないじゃないですか。だからそこなんでしょうね。その自己愛が強いけど自分に自信がないみたいなことなんでしょうね。
カウンセラー。
いや、多分そういうことだと思います。僕はだから人になんか決められることがとにかく嫌で。本当に前世、決められ人団じゃないかなって思うぐらい。
おお。
だから本当に例えば居酒屋のキャッチとかで、「うち安いですよ」とか言っても絶対行かないんですよ。自分で決めたとこ。仮に僕が選んだところがぼったくりバーで、こっちの人が本当にお得な店を紹介してても、ぼったくられた方がいいと思って生きてるから、僕は。
生まれた時から、親とかもなんか言う、本当にそれだけが嫌でしたよ。何歳から塾行ってとか言うけど、そんなもんその年に塾が潰れてるかもしれないし、わかんないじゃんっていう。決められることがとにかく嫌だったんで。
自分で決められるかっていうところで言うと、私は結構全部人だなって。
いや、そこがだから芯がないんでしょ。
芯さえあれば何でも大丈夫なんですか?もう20年間くらい探し続けてるんですよ。
探すもんでもないですけどね。これからはもうそういう時代になってくるんすよ。やっぱ自分で考えて行動しなきゃいけない時代にどんどんなってくるんで。で、こっからやばいですよ。だから投資とかね、もしかしたらこのチャンネルで色々やってるかもしんないですけど。
ご出演いただいた回でも投資の回、そんなの全無視でやってないわけですから。「僕もやりません」とか言ってた。で、金がいいですからって言っても、その金が僕からしたら、あと何年かしたら「なんだこれ、こんなもんね」ってなるかもしれないじゃないですか。その可能性があるのに、なんかみんながいいと言ってるからいいとかが思えないんですよ。
まあ、どうなりたいかですからね、結局。どういう人間になりたいか、どういう人生を歩みたいかというか。例えばなんて言うんですか、じゃあチェキをコンビで抱き当て取ったらお金入るとか言っても、そんなことはしたくないわけじゃないですか。そうしたいやつはすりゃいいし、したくないからやらない。
なんか変な社長と昔、どうしようもねっていうか、超有名社長と飲み行かなきゃいけないとかあって。いや、なんでこうお金集まるよとか言うけど、そんなことしたくないんだよ僕はっていう。そんなことしてお金を集めたいわけじゃないから、別に。面白いことしたいんだからっていう。
井口さんの中では、面白いものを作った上でお金を稼ぐことに意味があるところが目標にあるということ。
そうですね。どうなりたいですか、今後。
今後は、そうだな。
そのアナウンサーとしてなんかいっぱい仕事、テレビにいっぱい出たいとかなのか。
アナウンサーとして、えっと、1番はナレーションの仕事で食べていける人になりたいっていうのは、そこは1個。
じゃあだからそれいいじゃない。それがあればそこを目指してやってけばいいだけですから。そこに自信があって、いけるような努力さえしとけば大丈夫だと思いますけどね。
自信はありますね。
じゃあ大丈夫でしょう。その他、周りになんて気を使わないで。関係ないんだから、何の責任も取ってくれない。僕はだからファンとかにもいつも言ってんですよ。何の責任も取ってくれない。「もうちょっとこうした方がいいですか」って来たら、本当にじゃあやるから金出せよ、絶対にって。僕の生活の面倒を一生見てください、そしたらじゃあやってみますっていう、そういう気持ちなんで。僕なんて誰のアドバイスも聞かないすもん。
そうなんですか。
相談したこともない、何にも。ネタとかそういうのも。自分がやりたいことやった方がいいじゃないですか。
私の中では行けるんじゃないかという自信はあるんですけど、多分さっきのその自己愛は強いけど、自己肯定感が低いっていうのはすごい合ってて。低いからなんか人脈とか。
いや、もう1番いらないす、そんなの。本当に意味ないっすから。全員最悪な人間しかいないすからね、周りなんて。人を陥れるような人しかいないわけです。何もプラスくれないすから、そんな。無理しちゃって。いい人と楽しい人とだけいれば大丈夫ですよ。
LINEのお友達とか何?
そんなもん関係ないです。消してやりゃいいんですよ、そんなもん。LINEの友達なんかいらないっしょ。気の合う人と、まあね、運が良ければ考え方が一緒の人とか、そういう人が周りにいれば余計いいすけど。それこそ僕も何にもない時にコミさんとかと毎日飲んで、「絶対あいつら間違ってる、こっちが正しいんだ」みたいな言い続けて。ライブでももう鼻つまみ者でしたよ。アンケートに全部悪口書かれて。
そうなんです?
いや、アンケート100枚、「井口黙れ」「出てくるな」。
そういうことですか?
そうですよ。今思うと、なんであんなのが平気だったのかわかんないですけど。お客さんのアンケート全員が「井口黙れ」「うるさい」「このライブ出るな」とか書かれて。ひどいじゃん、今思うと。本当にひどいやつらです、あいつら。
そうですね。
でも絶対こっちが正しいんだと思って、結果こっちが正しかったですからね。ざまあみろ、本当に。なんかライブで変な人気だった芸人とか、いなくなったんだから全員。そういう信念があって、一緒に意見が合うような人がいれば、その人とだけなんとか頑張ってれば絶対大丈夫ですから。自分が正解かは賭けですけどね。自分が違ったらもうしょうがないじゃないですか。
本当です。
その覚悟があるかどうかですよ。僕はだからもう野垂れ死にでもいいと思ってるんで。
よく聞くんですよ。やっぱり私も周りに芸人さんとか芸能人さんとかの話聞いてますけど、どうしてその確固たる覚悟を持ってやれるんだろうっていうのは、もう日々尊敬というか。
でもまあね、通用するかどうかを信じてこの世界に入ってきたわけですから。ちゃんとそれをやらずにだったら、なんか諦めつかないじゃないですか。ちゃんと思いっきり自分のことやって通用しなかったら、もうそれまでですから。またそうなった時に考えりゃいいですし。いや、だから僕らだってそんな色々やっても、第7世代ブームとかなって全部弾かれたりしたけど、それでも頑張ってりゃまたこっち来るしとか。
井口さんがここまで来るまで、どういう頑張り方というか、貫き方をしてきたのか。
でも頑張ってないっすからね。なんかM-1優勝して泣く人の意味全然わかんないっていうか。いや、だからまあこれは難しいとこっすよね。そのなんか人から見たら、「すごい努力してる、井口は」って言ってくれる人もたくさんいますし、確かにどんだけ疲れても家帰ってYouTube撮るとか、ネタもどんだけ忙しくても書くとかやってますけど、別にこれを努力ですぜっていうつもりはないっていうか。別に楽しくやってるだけっていうか。
よく、努力と思わずにやれることがすごいって。
あ、そうか。まあ、それなのかはわかんないです。でももっとできるはずじゃないですか、本当に努力したら。だって酒とかも飲むし寝ますしね。別にその時間削ってとかはないんで。だからないじゃないですか、努力って。だからしたと思わないですよ、やっぱ。M象長とかよく、「きつかったですから、辞めそうになりましたけど」とか。そういうのなかったんですよ。別に辞める気もないし。
なかった。だからそれは多分、1個芸人を続けるっていう目標を自分の中でちゃんと芯を通していたというか、その思いのまま普通に自分ができることをやっていたというか、そういうことなのかなと。
そうすね。ハミとかみたいにかっこよく言えばいくらでも言えますけど、恥ずかしいじゃないですか、そんな努力してるとかなんて。まあ、やんないんすよ、みんな。やると言われてもやらないやつが多いんで。できることをやった方がいいんじゃないですか。
怒りを原動力にするのがやっぱ一番いいっすから。結局なんか変なわけわかんないコントやってるような若手が、「1日1本ネタ作ってます」とかって言って、「え、じゃあそれ見してよ」って言ったら「いや、見せるとかじゃ…」みたいな。いや、見せないと意味ないじゃないですか。そんなの嘘じゃんと思って。僕はノートに1日1個書いて、それ全部出してたんすよ。それムカついて。本当に嘘つきなんだよ。僕以外の芸人って全員嘘つきなんですよ。本当嘘ばっかりついて。
さもやってるようなこととか、それっぽいこと言うでしょ。弁論とかがいいと思ってんじゃないですか。もしかしてあの小竹から。あんなもん何でもないすからね。本当にすごそうというだけですごいと思っちゃうんですよ、今のみんなって。AIとかだって、なんかすごそうみたいに飛びついて、「これはAIのフェイクだわ」って嫌なことしか起きてないのに、なんかそのすごそうというだけで。
そう、崇める風潮がもう本当に良くない。なんでそうやって浅いところで議論が交わされてるんですかね、なんか。
なんか賢くなった気分になりたいんでしょう、だからみんな。
みんなだから自己肯定感が低いということです。
まあ、そうなんでしょうね。本当にそうなんでしょう。だから何かみんながいいと言ってる弁論を見ることで、いいんだ、僕は、私はこれで賢くなったんだみたいな気持ちになりたいんですよね。
私、この新R25見てる時、常にそういう気持ちですね。
まあ、そうだ。そういう媒体か。
でも確かに、自分にない発想とかをビジネスメディアのなんか中にいる人たちが言ってくれることで、ちょっと賢くなった気分になって。
そうでしょ。今多いじゃないですか、そういう系のYouTube。やばいでしょ。全部追いかけて見てったら、「いや、気づいたんですよ」とか経営者が「すごいこと気づきました。やっぱね、いい友達を作るのが大事です」とか。いや、そんなの当たり前だろみたいな。それをなんか満金で言ってるわけですから。
「いや、ご飯はね、何を食べるかじゃなくて誰と食べるかなんですよ」って。いや、その中学生ぐらいでも知ってるようなことを大発見かのように言うわけだよ。経営者みたいな人が言ってるから「はあ」ってなってるだけで。結局自分がないんでしょ。自己肯定感も低くて何も考えてない。日々ダラダラダラダラ生きて、人が言うことだけを「すごい、すごい、ああ」っていう。
わかんないで言いました。咲魔さんのやつとか、何にも変わってないんだから、あれから。結局誰もが知ってることを咲魔さんが言ったら「ああ、すごい」みたいになるわけじゃないですか。もうそれと一緒、繰り返してんすよ。もっと自分を持って考える。もう常に考える。それですよ。
舐められるっていうところの根本に、多分自分で決めない、自分の軸がないっていうところがあるんだなっていうことを今までのお話で分かったんですけど、じゃあどうやってそこの自己を持ってこうっていうのは。
まあ、なんか感想言うというか、そういう風にすればいいんじゃないですか。ネットニュースでも何でも、日々起きてる世の中の出来事を見て、私はこう思って。まあ、日記でいいと思うんですけど。SNSに載せる必要はないと思うんですけど。
ノートとかもだから、そういうことでやってたりとかするんですか?
まあまあまあ、そうっすね。そういうのもありますし。書いてるんで金ももらえますしね。そういうのもありますし、それもありますし。まあ、だからなんか考えるようにしてくのはいいかもしんないですね。
確かに私、本当によく天真爛漫だねとか言われるんですけど、天真爛漫に見えてるだけで全然感情が動いてないこと結構あるんですよ。人のことも自分のことも、あ、なんか起きたね、っていう、すごいそういう無の感情がある。
まあでもめちゃくちゃありましたよ、僕も。その見た目とかのイメージで勝手に決めつけられて、こうだろうっていうのはやっぱずっとありましたから。やっぱそれをずっと色々言い続けることで、だんだんそこが一致してくるようになるというか。
まあ、ずっとつらいというか、しんどいっすよ。分かってくれないなとか、なんかこんなちっちゃいやつが言ってるだけだとか、聞いてくれないじゃないですか。ほんでハミとかダウキ馬のハミとかが言ったらすぐ信じるんだから。何も考えてないから。だからそれしんどいけど、それやっぱ言い続けることで。なんか僕とじゃあハミが同じことやったとしても、ハミの方が天才ってなんかなるじゃないですか。何にもすごくない。
いや、そうでしょ。だから僕はもう本当に半径5m以内の人に面白いと思ってもらう、それをどんどん広げて大きい輪にしてくしかないっていう風に思ったんで、それをやってる作業ですね。もうこっからはずっと。
井口さん自身も舐められるなとかっていうのを感じたりすることは結構あったって感じじゃないですか?
まあ、評価されないなとか。あと、みんなが思う僕のイメージと僕が思ってるものが合わないみたいなのはあったと思いますけどね。
だけど全ての言葉を自分で決めているから、周りの後輩芸人さんとかが売れたとしても、そっちになびかないとか。
まあまあ、それはそうすね。でもね、なんか言っときゃ特技とかばっかりしなきゃいけないみたいな時もあった。どのアンケートにも特技と、実家が貧乏かどうかみたいな。失礼な、今考えるとね。そんなのばっかりあったけど。
例えば『うちのガヤがすみません!』っていう番組とかも、みんな特技とか言って。特技とか何もないから、たまに出た時にわあわあ言ってたら、僕だけ素のガヤで出させてくれたというか。みんな台本に「この人これやる」「この人これやる」ってあるけど、僕だけ何もなくて。そういう風にいつか分かってくれる人がいたりとか。
でもそういうキャラを確立できるしかない、頑張るしかない。私は結構もう勢いでもうやり。
いや、まあそういうのは良くないですよね。もうこれはやらないとか、やった方がいいんじゃないですか。
体張っちゃうので、自分の。
そう。やりたいことならいいですけどね。やりたくないんならやらない方がいいですよ。
もうやりたいのかやりたくないのかも分かってない。わかんなくなりました、もう。
まあ、だからちょっと1個ずつやりたいことを整理するとこから始めた方がいいんじゃないですか。
まあ、リスペクトのあるなめ方とかいじり方は必要だと思うんですよ。特に芸人なんて後輩からいじられなくなったら終わりだと思うんで。やっぱ先輩方見てても、後輩からいじられてる方がかっこいいじゃないですか、そっちの方が。
確かに。
ふんぞり返っていじられなくしてる方が怖いし嫌じゃないですか。
太田さんとか。そうですよね。
まあね、めちゃくちゃ後輩からも色々やられてて、本人もそれが楽しそうにしてるし、やっぱああなるべきだと思うんで。その分舐められないようにネタで結果出すとか、テレビで活躍するとか、そういうのは必要だと思いますけどね。まあ、ある程度舐められた方がいいこともありますから。それこそFRUITS ZIPPERとかあのちゃんとか、舐めて僕に聞いてくれた方がね、いいじゃないですか、それは。
やりやすいし。
そっちの方がいいこともある。
で、決めるとかで言うと、私、断定の言葉が苦手なんですよ。「なんとかです」とか、「なんとかだと思います」とか言っちゃうんですよね。で、それってなんか今までテレビの中でみんなに悪く思われないようにみたいな、なんかよく伝わるようにみたいなこともあって、それも多分1個舐められる要因になってるんじゃないかなと思ってて。
もう断定していってないですよ。僕なんていつも言ってますよ。ポケモンを日本で最初に流行るって予測したの僕だとか、それ最初に見つけたのは僕だとか。そんだけ適当に言ってりゃもう何も。もうあと僕の話なんか誰も聞いてないですからね、今となっては。そんぐらいになった方がいいじゃないですか。もう適当なこと言って。
世界で1番最初に『太田上田』を見つけたのは私だと。
絶対違うでしょ。
本当に#0からずっと見て。
いや、でもまあまあ、そういうぐらいの強い意思があれば。そうです、そうです。大丈夫ですから。
だから舐められるということは、自分がしっかりしてないということなんだなと。だからそう感じてもしまうし、そう見えてもしまうんだなと思いました。
そうです。はい。そうです、そうです。ちょっともうダメかもしんないですね、じゃあ。そういう時もありますから。何でもかんでも解決するわけじゃない。「ダメでした」っていうパターンもあるかもしれない。1年後ぐらいに「ダメでした、すいません」みたいな。
まあ、このチャンネルというかこの配信、なんかやばいでしょ、多分。支持されないっしょ。
いやいや、そんなことないです。
こんな勝手なこと言いやがってって。
でもやっぱり井口さんのこのスパッと言い切る言葉の力に、さすがっていうコメントがすごいじゃないですか、やっぱり。
そうですけど、一方では大炎上になってるわけですから。
でもそれでも、叩かれても、それが自分だからっていう風に出してるのがやっぱりかっこいいです。
まあ、でもしょうがないですからね。変えられないです、急にね。なんか焼きついでチェキとかも撮れないじゃないですか、そんなの。そういうわけにはいかないですしね。まあ、だから軸を持つことですね。自分がどういう人間であるべきかみたいなことを決めてれば。で、そのためにはこうなりたいんだっていうとこに向けてやってれば、余計なこと気にしなくて済むんじゃないですかね。本当の自分じゃないのに好かれても意味ないんだから。
でも本当の自分がわかんないんですもん。すごく感情表現的にはすごい豊かだなと思うんですけど、めちゃくちゃドライだしっていう、なんか2軸あるんですよね。どっち?
まあでもそんなもんすよ、人なんて。誰しもいろんな面がありますから。僕はよく思いますけど、テレビとかの一面だけを切り取ってこういう人だって決めたりとか、もっと言うと、うまく騙して「コンビ仲いいです」みたいにやって、うまく騙して、それで好きになったけど、お前らなんてコンビ仲とか見る目が1mmもないんだから。和牛が解散した段階でもうお前らは見る目がないと思え。もうそういうもんなんだから。適当なんすよ、みんないい加減ですから。言った方がいいすよ、ムカつくやつに言った方がいいっすよ。なんかないですか?最近ムカつくこと。
あります。
そういうのは吐き出してた方がいいっすよ。
東京ってすごい人多いじゃないですか。電車降りた時にぶつかるじゃないですか、人と。人とぶつかった時に「チッ」とかやられるのがムカつきます。
まあ、それはもうムカつきますよ。
じゃ、ちょっともう1個いきます。なんか打ち合わせとかある時に、私、台本なぞるの本当に嫌いなんですよ。そうするとここに書いてあることそのままなぞるんですよね。見ればわかるよねっていうことをいつも思ってて、この時間何なんだろうっていう。
いや、でもあります。ちょうど昨日もそんなんでしたよ。
芸人さんなんてみんな頭いいから、これ渡されたらすぐわかるでしょっていう風に私なんか思っちゃうので、打ち合わせ30分とかいらないでしょ、5分、ってかもう2分で終わるでしょうっていう風に思っちゃって。私も自分自身でそう思うんですよ。なので丁寧なご説明をされればされるほど「はあ」ってなり。
まだ結果を出せば変わってくるんじゃないですか。「あ、言わなくてもできるんだ、この人は」ってなってけば、やらなくなってくるんで。MXの朝の情報番組とか出ると、もうイチゴ1ク全部、「これ何言いますか」とか、「今日のワンコの後何言いますか」って。「いや、なんか言います」「いや、なんかじゃなくて教えてください」みたいな。なんか言うじゃないですか、別の。
そうですね。
「いいですね」とか、なんかそういうのあったけど、まあ何回か出てるともうそういうのも良くなってきたりとか。
あとこれもちょっと使えるかわかんないですけど。
いっぱいあるな。
これはちょっとどっちに転ぶかあれですけど、言われるんですよ、よく。
そのエロい意味ですか?
そうです、そうです、そうです。いや、だから、っていうことをはっきり前段階でしっかり言語化してお伝えしておく。
どういう会で遊んでんすか、いつも。そんなやついるんすか?
そうなんです。
俳優とかでしょ、結局。いや、僕らの界隈にそんな人いないもんだって。信じられない。なんかよくやっぱそういうの言うけど、誰なんすか、その。でもそいつらんとこ行っちゃってるわけですから。結局これもいつも思うけど、そんなこと言う男が好きなんだよ、結局。もうそれだけ。何しても分かり合えない。それが好きなだけだから。
だって僕らの界隈、言わないよ。でも来てくれないわけですから、結局。言うイケメンが好きなんだよ。言わないとこ行きゃいいんだから。言ってませんよね、みんな言ってない。この辺の人はそう。言うとこに行っちゃってんだから、だからそれが好きなんですよ。そうやって生きててください。僕は何度もそういう思いもしてきたし、よくそういう喧嘩も、喧嘩っていうか、やっぱそういう飲み会とかで会うと、もうみんなそうでしたから。結局そういうのが好きなんすよ。
まあ、ちょっと1年後とかにね、もう1回どうなったかとか。
そうですね。
発表してください。僕はちょっともう来ませんけど。
ええ、なんでですか?来てください。
僕はもう行かないすけど。ちょっと1人で発表していただいて。
え、ちょ、出てください。お願いします。
いやいや、あっても多分変わってないでしょ。1年はちょっと厳しいかも。10年後とかにしたら?
10年後ですね。そうです。41になりますけど。
確かに41、今の僕ぐらいになるわけですから。確かに僕も31の時はそんなもんだった可能性もあるし。
41の時にまたお会いできれば。
ありがとうございます。
ありがとうございました。
ありがとうございます。悪口だけは裏でお願いします。
大丈夫。言われてもいいでしょ、別に。何の影響もない。
え、嫌です。私、本当に憧れ、全体が憧れなので、もうこの事務所から嫌われるっていうことだけは避けたいなと。
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