オイスターソースだけで味付けする、味坊集団に習ったチンジャオロース

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概要

リュウジ氏はすでにチンジャオロースのレシピを2つ公開している。今回は、以前訪れた中華料理店「味坊集団」で食べたチンジャオロースを「人生で一番美味しい」ものと位置づけ、その作り方を徹底的に研究して家庭のフライパンで再現した。本人は今日は「ガチ」だと繰り返す。味付けはオイスターソースだけで、醤油も旨み調味料も使わない。このレシピの要点は、中華の調理法を家庭でどこまで再現できるかにある。

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材料と下ごしらえ

材料はたけのこ、ピーマン、豚肉、にんにく、生姜、長ねぎ。長ねぎ25gは斜めの薄切りにし、にんにくと生姜は各5gをみじん切りにする。にんにくと生姜は一緒にしておいて構わない。

ピーマンは味坊集団にならって種を取る。リュウジ氏によれば、取らないと店の味にならない。種が油を余計に吸ってしまうので、ない方が中華らしい味になり、うまいという。分量は「正味120g」とした。同席したスタッフとのやりとりで、正味とは皮をむいたり種を取ったりした後の、実際に使う分の重さだと説明している。ピーマンは2つ重ねて、できるだけ細く切る。店の人もかなり細く手切りしていたからだ。味坊集団では赤ピーマンも使っていたが、今回は手に入らないのでピーマンだけにした。

たけのこは手で細切りにするのが難しいので、スーパーで必ず売っている細切りの水煮を使う。ザルにあけて水気を切っておく。

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豚肉は下味の塩だけで、片栗粉も卵白も使わない

肉は豚ロースの細切りを150g使う。生姜焼き用くらいの少し厚みのある肉があればそれで済むが、あまり売っていないので、とんかつ用のロースを細切りにする。脂の入った肩ロースの方が柔らかく美味しく、なければ普通のロースでも問題ないという。一方で、太すぎるととんかつを食べているような食感になるので、やや細めがよいとしている。

下味は塩ひとつまみだけで、指3本でつまんで揉み込む。多くのチンジャオロースでは肉に片栗粉や卵白を揉み込むが、今回は一切やらない。スタッフにその理由を聞かれたリュウジ氏は、あれは肉を柔らかくするための工程で、くず肉のような肉を使うならやった方がいいが、今回は質のよいロースを使うので必要ない、と答えた。

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大さじ3の油で「油通し」する

最初の炒めでは米油を大さじ3使う。リュウジ氏はこれを「鬼ほど」の量だと言う。油は熱してから入れるよう勧めているが、入れてから熱しても構わないとも補足した。火加減は中強火である。

食材を入れる順番には理由がある。まず豚肉を入れる。とんかつ用の厚めの肉は火の通りが遅いので、じっくり炒めるくらいでよい。リュウジ氏によれば、中華ではこのくらいの油で炒めるもので、油をまとわせると中華料理らしくなる。家庭では店と同じ火力は出せないが、火の通り方は近づけられるという。

次にたけのこを入れる。たけのこはチンジャオロースの「芯」だとリュウジ氏は言い、味坊集団でも必ず油通ししていたと話す。真空パックから出したたけのこには少し臭みがあり、油で炒めることでそれを飛ばす狙いがある。

最後にピーマンを入れる。一番火が通りやすいからで、入れてから1分ほど炒め、シャキシャキの状態で止める。ここでピーマンの火の通りだけは気にかけるよう注意している。

炒めた具は、下にボウルを置いたザルにあけて油を切る。リュウジ氏は「油切らねえと美味しくならない」と言う。これが家庭版の油通しにあたり、肉やピーマンには余熱で火が入っていく。

店との違いにも触れている。中華料理店では他の食材を油通しした油を使い回すので、いろいろな食材の風味がついている。だから店と全く同じにはならないが、かなり近くはなるというのがリュウジ氏の見立てだ。

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香味野菜を炒め、オイスターソースでまとめる

フライパンに米油を大さじ1ほど足し、長ねぎを炒める。リュウジ氏は、ねぎは具というより香味野菜だと説明する。その間に水溶き片栗粉(片栗粉小さじ2/3、水小さじ2)を作っておく。

ねぎが少し焦げてパチパチ言い始めたら、にんにくと生姜を加えて強火で炒める。香りが立ったら具を戻し、コショウ5振りとオイスターソース大さじ1と2/3を加えて炒め合わせる。オイスターソースだけで味をつけるのも、味坊集団から教わったやり方だという。最後に水溶き片栗粉をよく混ぜてから入れ、全体にまとわせて完成とした。

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試食:少ない調味料で「家庭の味ではない」

試食したスタッフは「とても家庭の味ではない」と驚き、ご飯と合わせて「チンジャオロース定食でお金が取れる」と評した。豚ロースの厚みとたけのこの食感も好評だった。リュウジ氏は、どれだけ中華らしくなるかは油次第だと改めて強調した。一方、一度油を切っているので意外と油っぽくない点も確認された。スタッフは、家庭のフライパンでここまでできることに感心していた。

リュウジ氏は、これまでのチンジャオロースの中でも最も限られた調味料で味を引き出したレシピだと位置づけている。自分には料理の「ハマる時期」があり、今は「第7期」くらいで、調味料を絞ったものを作っているという。油は良質な油がよいとして米油を勧め、使えばあっさり食べられると話す。肉と野菜のバランスがよいので一品だけで成り立ち、わかめスープや中華スープ、卵スープを添えてもよいと付け加えた。

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切った油とピーマンの種の使い道

試食後、リュウジ氏は説明を忘れていたことを明かした。油を切るときザルの下にボウルを敷いていたのは、その油を後で使うためだった。この油には肉と野菜の旨みがたっぷり入っていて、本来は取り除いたピーマンの種を炒めるのに使うつもりだったという。フードロスをなくす取り組みをしているので、油も食材だと思ってほしいと語った。

ただ、撮影ではその油を使えなかったので、ごま油で代用した。ピーマンの種をごま油で炒め、鰹粉ひとつまみ(肉っぽさが出るという)、水大さじ2、醤油少々を加える。途中で旨み調味料が少しあった方がうまいと判断し、味の素を一振り足した。よく炒めると種も柔らかくなり、水分がなくなったらご飯に乗せて食べる。リュウジ氏は「種までちゃんと食べてください」と呼びかけて動画を締めくくった。