呉の料理長に教わる「夏野菜の治部煮」 ゴーヤ嫌いのリュウジが初めて「うまい」と言った鶏料理

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概要

リュウジのチャンネルでまだ扱っていない料理を、呉・クレイトンベイホテルの料理長(鷹林さん)に教わる企画の第2弾である。前回の料理長のパスタ動画は大きく再生数を伸ばし、話題のパスタはホテルで予約すれば今も食べられるという。今回のお題は治部煮(じぶに)だ。料理長は自ら「すごく地味な料理」と言う。リュウジは「地味な料理こそ教えていただきたい」と応じ、野菜が苦手なリュウジでも食べられる一皿を料理長が組み立てていく。

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野菜嫌いのリュウジに合わせた献立

材料の中心は鶏もも肉と、たっぷりの野菜である。料理長は、リュウジが野菜をあまり好まないことを知ったうえで、鶏と合わせて野菜でも美味しく食べられる料理にしたいと考えた。並んだ野菜を見たリュウジは、とりわけ苦手なゴーヤが入っていることにすぐ気づく。リュウジのチャンネルにはゴーヤチャンプルーのレシピがあり、苦味を徹底的に消す方向で作ったという。そのリュウジに、料理長はあえてゴーヤを食べさせようとしている。

料理長は「この料理は超簡単」で、見た人にぜひ作ってほしいと話す。治部煮がどんな料理かと聞かれると、どこかの県の郷土料理で、確か石川県だったと思う、と記憶をたどりながら答えた。

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野菜はすべて大ぶりに切る

下ごしらえの方針ははっきりしている。野菜はすべて大きめに切り、形を生かす。大根はもったいないので皮ごと使う。リュウジは「カットが大きいということは切る回数が少ないから楽」と、家庭で作る人の目線で受け止めた。

煮物にきゅうりが入ることに、リュウジは驚いていた。ゴーヤは輪切りにしてワタをきれいに取る。料理長によれば、ワタを丁寧に除けば苦味も多少和らぐ。リュウジは、ゴーヤを輪切りで使ったことがなかったと振り返る。

ほかにパプリカ、生のキクラゲ(食感が面白いと料理長は言う)、縦割りにしたミョウガ、ししとう、ミニトマトを用意する。ししとうは軽く切れ目を入れるだけで、こうすると味が早く入るという。トマトは、夏野菜の中に酸味のある野菜がひとつあるとよい、という理由で入れている。

今回は夏野菜でまとめたが、料理長は野菜を季節で替えてよいと言う。冬なら根菜をたっぷり、春なら山菜をどっさり、秋ならキノコを多めに、という具合だ。「特にこだわりはない」「スーパーで売られている好きな野菜を入れてもらって全然大丈夫」と話し、決まった材料にこだわらない料理だと示した。

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鶏肉はそぎ切り、主役は野菜

調理の合間に、リュウジは前夜の話をした。中国の人と50〜53度の酒を何杯も飲んだという。「その国のお酒なわけだから、勧められたら飲まないのは失礼」というのがリュウジの理屈だ。一方の料理長は酒にめっぽう強く、リュウジは酔ったところを見たことがない。ただ地元の人の証言では、酔って呉の街を歩いている姿をたまに見かけるらしい。

鶏もも肉はそぎ切りにする。家庭では食べやすい大きさでよいが、厚すぎると、仕上げに片栗粉をまぶしたとき火が通りにくくなる。そのため厚い部分は薄く切りそろえる。料理長は「今日の主役はお野菜」と言い切った。

リュウジはこの料理を「絶対バズらない料理」と笑う。治部煮はあまり知られていないので動画が伸びにくい。それでもサムネイルに料理長を出せば伸びる、というのがリュウジの見立てである。

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大根だけはしっかり焼く

鍋にごま油をしっかりめにひき、最初に大根を入れて焼き目をつける。料理長によれば、しっかり焼くのは大根だけで、ここから先は一気に仕上がる。続いてキクラゲを入れてごま油をなじませ、きゅうりとゴーヤも加える。

この工程の途中で、料理長が監修した醤油味の味付け海苔が紹介された。広島の海苔屋が作り、ホテルで販売しているもので、料理長は広島の人なら必ず食べたことのある海苔だと説明する。リュウジはその場で食べて「めっちゃうまい」「米乗せたい」と反応した。

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煮汁は「出汁8:みりん1:醤油1」

煮汁の配合はシンプルだ。料理長の説明では、昆布と鰹節で引いた出汁8に対し、みりん1、醤油1。塩もこしょうも砂糖も入れない。リュウジは「一番出汁なんて用意できない、と言われそう」と視聴者の反応を気にし、料理長は家庭なら麺つゆで代用するのが一番早いと答えた。煮汁を味見したリュウジの感想は「ストレートっぽい味」だった。

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料理長の一番出汁の引き方

煮込みの間に、料理長が出汁の引き方を実演した。

一番出汁は水1リットルに昆布5g。前日から昆布を水に浸けておくのが一番よく、そうすれば水の段階から昆布の旨味が出る。火は中火でじわじわ温め、ふつふつと泡が出てきたら沸く前に昆布を取り出す。沸いた湯に昆布を入れたままにすると雑味が出て、一番出汁が濁ってしまうからだ。昆布を取り出したら一度完全に沸騰させ、火を止める。そこへ鰹節30g(1リットルに対して)を一気に入れ、約2分置く。最後にキッチンペーパーを敷いて静かに漉す。料理長は、お吸い物には必ず一番出汁を使うと話した。

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二番出汁で作る割り出し

一番出汁を引いたあとの昆布と鰹節からは二番出汁をとり、割り出しにする。料理長によれば、そば・うどんのつゆや煮物にはこちらを使う。

残った昆布と鰹節を鍋に戻し、水を180ccずつ4杯(720cc)、みりん90cc、醤油90ccを加えて中火にかける。鰹節を入れたら沸かさない一番出汁とは逆に、二番出汁は完全に沸騰させてかまわない。昆布も入れたままでよい。料理長の説明では、昆布や鰹節の雑味が出ても、みりんと醤油が入っているので調味料と合わさって旨味に変わる。しっかり沸かせばみりんのアルコールが飛び、醤油と合わさって角の取れたまろやかな割り出しになる。漉すのは、出汁が冷めてからのほうがよいという。

味見では、一番出汁を料理長は「喉に何も引っかからない」と表現し、リュウジにも飲んでほしいと勧めた。まだ漉していない割り出しについては「この出汁を使えば何でもいける」と自信を見せた。

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リュウジの「家庭で再現できる出汁」

家庭向けに、リュウジはその場で代わりの出汁を組み立てた。自社の「これ!うま!!つゆ」200ccを水で割り、最終的に水は600cc、そこへ塩を2つまみほど加える。味を見て「たぶんこの出汁で代用できると思う」と話した。

リュウジの考えでは、野菜と鶏からも甘みが出るので、料理長の煮汁にかなり近い仕上がりになる。普通の麺つゆだと甘すぎるかもしれないので、甘さを抑えて塩で整えるくらいがよいという。ここはリュウジの見立てであり、料理長の出汁と並べて比べたわけではない。

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片栗粉をまぶした鶏と後入れの野菜

煮汁がひと煮立ちしたら、片栗粉をまぶした鶏肉を入れる。量は大さじ1杯半ほど。片栗粉を効かせすぎると野菜の味が負けてしまうと料理長は注意した。片栗粉をまぶす理由をリュウジが尋ねると、料理長は、火が入ると片栗粉のコーティングでつるっとした食感になり、それが治部煮の特徴だと答えた。アクセントに、種を取った鷹の爪3本も加える。

そのあとでパプリカ、ミョウガ、ししとう、トマトを入れる。これらは食感を残したいので、長く煮込まない。リュウジはゴーヤの味の出方を気にしていたが、ゴーヤは旨味と一緒に食べればそれほど苦く感じない、とも話していた。

仕上げの段階で、料理長は最初の片栗粉が足りずとろみが弱かったと認め、水溶き片栗粉を足した。目安は、あんかけラーメンくらいのとろみである。完成した「料理長特製・夏野菜の治部煮」を前に、リュウジは「簡単、早い」と感想を述べた。

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実食 ゴーヤから箸をつける

日本酒の超辛口を合わせて試食が始まった。料理長は「無理しないで」と声をかけたが、リュウジはあえて苦手なゴーヤから食べた。

一口目の反応は「うま」だった。リュウジは苦味が煮汁に出ていないことに驚き、理由を不思議がりながら「ゴーヤってうまいんですね」「たぶん生まれて初めて(美味しいと感じた)」と話した。大根には味がしみていた。大ぶりのきゅうりについては「煮れるんだ」と意外そうに言い、「衝撃的にうまい」と評価した。ミョウガはシャキシャキした歯ごたえが残っており、リュウジは後から入れた理由がよくわかると話した。トマトも合うと言い、全部が調和しているとまとめた。

リュウジは前回のパスタも振り返った。調理の途中で煮すぎに見え、美味しくないだろうと思っていた。ところがイタリアンの作り方ではないのに、食べると非常にうまかった。料理長の料理には毎回予想を覆される、というのがリュウジの実感である。料理長も、あのときリュウジが怪訝な顔をしていたことに気づいていたという。会話の中では、ヤングコーンを入れても美味しいだろうという話も出た。

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残った煮汁にソフト麺

締めには、電子レンジで温めたソフト麺を残った煮汁に絡めた。リュウジは子どもの頃、給食でよくソフト麺を食べていたという。料理長は、うどんでも大丈夫だと補足した。

食べたリュウジは「懐かしい」と言い、煮汁がうますぎる、野菜の旨味もかなり出ていると話した。すき焼きの翌日にうどんを入れるのと同じ感覚だという。

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結び 「自分が作らない味」

最後にリュウジは、これは自分が作らない味であり、作れるようになりたいと話した。スタッフには一番出汁の引き方を動画で撮らせてほしいと頼み、「絶対これで作りたい」と言った。料理長の海苔はホテルで買える。次回は、リュウジが店長にオムライスを教える回になると予告して動画は終わる。