リュウジが教える七草粥と七草リゾット:七草1パックを半分ずつ使う2つの食べ方

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概要

料理研究家のリュウジはこれまで、自身のチャンネルで七草粥を一度も取り上げていなかった。理由は単純で、1月7日に作って編集していては公開が7日を過ぎ、誰も作らなくなるからだという。今回は1月3日、スーパーで七草セットが売られていたのをきっかけに「緊急で」撮影を決め、スタッフのA子さんを相手に2品を作った。1つは昆布だしを使った七草粥、もう1つは2019年から作っているという七草リゾットである。リュウジの立場は一貫していて、手間は徹底的に省いてよく、いくつかの要点さえ押さえればおいしく仕上がる、というものだ。

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「伸びる動画」と「役に立つ動画」

冒頭でリュウジは、自分たちの仕事は「みんなの役に立つこと」であり、七草粥の作り方を見せることは役に立つと考えていると話す。同時に、この動画は再生数が伸びないだろうとも予想している。最近は伸びる動画に偏っていたと振り返り、伸びることと役に立つことは別だから、こういう回もやっていきたいと語った。

公開時期にも理由がある。七草の日に七草粥を食べようと思う人は、5日ごろから動画が出ていないと作る気にならない。7日の午後7時に公開しても遅い、というのがリュウジの見方だ。終盤では、この動画は来年や再来年にも見られるのではないか、1月7日前後にしか食べないものを一度扱っておきたかった、とも述べている。

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七草セットの中身と下ごしらえ

リュウジの近所では、七草はセットでしか売っていなかったという。袋の裏を見ながら、根の付いたセリ、ハコベラ、ゴギョウ、スズシロ(小さな大根)、スズナ(カブ)を確認していく。ただホトケノザがどれなのかは2人とも分からず、「もうセット買ってください」で済ませている。

セット1パックでおよそ2合分の料理ができるので、今回は半分を粥に、半分をリゾットに使う。下ごしらえはセリの根元の土を落とす程度に軽く水洗いし、全部刻むだけだ。スズシロとスズナは皮をむかない。A子さんはむいていたと話すが、リュウジは「全然むかないでいい」と言い、葉の部分も使う。粥は刻んだほうがおいしいというのがリュウジの好みだが、みじん切りにする必要はなく、ざく切りで少し食感が残るくらいがよいという。毎年作るのが面倒にならないよう、細かいことは気にしなくていいと繰り返していた。

切った七草は2つに分け、さらに白い根の部分(大根とカブ)と葉の部分に分けておく。1人暮らしで使い切れるのはありがたい、というA子さんの言葉に対し、リュウジは1人分の七草粥もよく作っていたと応じている。

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七草粥:塩だけでは物足りない、昆布だしを入れる

リュウジの七草粥は「異常に簡単」だという。鍋に水を750ccほど入れ、昆布だしを小さじ1加えて沸かす。七草粥は塩だけで食べる人が多いが、リュウジは個人的な見解として「塩だけだとまずい」、質素すぎると言い切る。本当においしい七草粥を食べたいなら必ず昆布だしを入れてほしい、というのがこの回で最も強く押した点だ。ほんだしでもおいしくはなるが、かつおの香りが強すぎて七草の香りが分からなくなるので、昆布だしがよいとしている。

米は150g。洗うかどうかでは、洗わなくても味は変わらないという趣旨の話も出たが、視聴者に指摘されるという流れもあり、粥のほうは洗って使っている。お湯が沸騰したら米を入れる。通常の粥は水から炊くが、リュウジは沸騰させてから入れるやり方が一番簡単でおいしいと考えている。ただ、鍋底にくっつきやすいとも付け加えた。

このとき七草のうち大根とカブの白い部分だけを先に入れる。米と一体感が出てトロっと煮えるからだ。葉は今入れると香りが飛んでしまうので最後に回す。カブはシャリシャリ感が残っていてもおいしい、とも話している。あとは中火で20分ほど置いておくだけだ。リュウジは「みんなちゃんと作ろうとしすぎる」と言い、これは料理動画にもならないくらい簡単だと強調した。

20分ほどで粥らしくなったら、残しておいた青い葉を入れて完成になる。半パックで1合分の粥ができ、七草が見た目にも映えるちょうどよい量だとリュウジは言う。

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七草リゾット:白い部分を香味野菜代わりに炒める

続くリゾットは、リュウジが2019年ごろから作っているレシピだ。元のレシピは米100gだが、今回は粥と量を揃えて150gで作る。1合でおよそ2人前になる。

フライパンにオリーブオイルを大さじ1と半分入れ、大根とカブの白い部分を炒める。リゾットでは普通ニンニクや玉ねぎを入れるが、ここでは七草の白い部分がその代わりになる。次に米を加えて炒め、油を吸わせる。リゾットの米は洗わない。洗うとでんぷんが出てしまうからで、気になる人は洗ってもいいが「意味ないことしない方がいい」とリュウジは言う。

味付けの定番はコンソメだが、今回は鶏がらスープの素を小さじ1と半分使う。コンソメは野菜の旨味が多く香りが強いので、七草の香りを邪魔するというのがリュウジの説明だ。香りが少ないのは昆布だしか鶏がらで、今回はチキンブイヨンのようなイメージで鶏がらを選んだ。量は様子を見て、足りなければあとで足せばよい。

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水ではなく「お湯」を足す理由

途中でリュウジは大事なことを忘れていたと気づく。リゾットに足す水分は、あらかじめ沸かしておいたお湯でなければならない。量は1Lほどあれば十分で、ケトルで沸かしたお湯でもよく、グツグツ煮立っている必要はない。

理由についてリュウジはこう説明する。水から始めると沸くまでに時間がかかり、その間にでんぷんが出て粥のようになってしまう。お湯なら入れた瞬間に沸騰し、炊くような状態になる。一度水で作って比べてみるといい、仕上がりが全然違う、とも話した。

お湯はひたひたに入れ、泡が立って水分がなくなってきたら継ぎ足す。最初に全部入れればいいと思うかもしれないが、それでは沸き方、水分の飛び方が変わってしまうという。このやり方は、ホテル勤務時代に洋食の料理長から教わったものだとリュウジは明かしている。

リゾットはそばを離れてはいけないと言われがちだが、リュウジは離れても大丈夫だという。ゲームをしながら作ったこともあるそうだ。要は水分がなくなるタイミングを頭で計算できるかどうかで、毎日料理していれば頭の中にタイマーが出るようになる、と経験を語った。どれくらいひたひたにするかは人によって違う。粥はトロっとさせ芯を残さないが、リゾットは芯を残して食感を出すものだ、と両者の違いも説明している。炊く時間は15分ほどで、粥と同時に仕上げられる。

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料理長に教わったことと「勉強してから聞く」姿勢

お湯の話から、ホテル時代の思い出に移る。当時のリュウジは若いウェイターで、料理のことを質問してくるウェイターはほかにいなかったため、料理長にかわいがられたという。腕一本でやってきた怖い職人もいたが、自分の仕事を理解しようとする人のことは誰でも好きなはずで、どんな偏屈な職人でも、きちんと勉強してくる人間は受け入れるとリュウジは考えている。だから職人に何かを聞くときは、まず自分で勉強してから聞くべきだという。

リゾットの作り方を尋ねたときには、家で作るならコンソメでいいと言われた。店ではスープを取るが家ではできないだろう、家でそこまでこだわる必要はない、という趣旨だったという。リュウジは、料理は特に家庭料理なら割と適当で大丈夫だとも話していた。気をつけるべきは焦がすことだけで、火から下ろしておけば焦げることもない、とも付け加えている。

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粉チーズではなくとろけるミックスチーズ

仕上げにはチーズを入れる。粉チーズでもいいが、最近は1本500円ほどと高い。物価高で食費が上がっているので、普段使いはしたくないとリュウジは話す。代わりに使うのは、スーパーのプライベートブランド「スマイルライフ」のとろけるミックスチーズだ。

リュウジはこの使い分けについても考えを述べている。昔はカルボナーラなども粉チーズで作っていたし、昔のレシピも粉チーズだった。だが料理に溶かし込むなら、ピザ用のとろけるチーズのほうがいいと最近は考えているという。安いうえに味も濃い。一方、粉チーズは乾燥していて味が濃く出るので、上から振りかける用途なら粉チーズにはかなわない。とろけるチーズは熱を入れないとおいしくない、という整理だ。

米を食べてみて、わずかに芯が残る程度になり水分が抜けてきたら、青い葉とピザチーズ35〜40gを入れる。チーズは入れなくてもいいが、入れたほうがリゾットらしくなるという。リゾットはあとから味を足すものではないので、ここで味を決める。塩は全部で2つまみ。水分量は好みだが、しゃばしゃばではなく、ヘラで線が引けてゆっくり崩れてくる程度を目安にしている。チーズはもっと多くてもいいが、七草を生かすならこのくらいでよいとリュウジは言う。器に盛ったら、取り寄せたという良いオリーブオイルを回しかける。オリーブの香りは七草と合うそうだ。七草はハーブと同じなのでリゾットと相性がいい、というのがリュウジの見方である。

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食べ比べ:粥は「昆布だしが決め手」、リゾットは「衝撃」

まず粥を食べる。リュウジは「昆布だしが決め手だね」と言い、A子さんも昆布だしが七草の香りを邪魔せず、むしろ引き上げていると評した。リュウジは胃が休まると話し、少し塩を振ってもいいし、漬物も合うと勧めている。ほぼ放置の工程で20分だけなのに、七草粥がこんなにおいしかったかという声も出た。

リゾットは時間がたつとアルデンテでなくなるので、すぐ食べるようリュウジが促す。七草とチーズだけでできたこの一皿について、A子さんは粥もおいしいが「衝撃はこっちかも」と言い、「革命的においしい」とも表現した。リュウジは鶏がらにしたのは正解だったかもしれない、香りが立つと振り返る。ニンニクなどを入れず余計なことをしないので七草の香りが生きている、とも話した。

リュウジは自身について、実は七草自体はそれほど好きではない派だと打ち明けている。だからこそ変化をつけようとリゾットにした、という経緯だ。粥はかなりヘルシーに作れ、リゾットはオリーブオイルやチーズが入るぶん皆が好きそうな味になる。毎年同じ七草粥に変化を持たせたい人にいい、とリュウジは勧める。子どもは粥だけだと喜ばないかもしれないが、リゾットなら喜ぶだろうとも述べた。1セットを買って半分ずつ作ってほしい、作ったらXに書いてほしい、というのがリュウジからの呼びかけだ。

面倒な下処理などを全部省いたのに、そういう味はしないでしょう、丁寧に作った味がするでしょう、とリュウジは念を押した。2人とも完食し、1人1合ほど食べたことになるが、軽いと感じたという。おせちや酒で味の濃いものが続いた正月に、1日くらいこういう食事があってもいい、という話になった。

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調理の合間の雑談:吉田類との対面と年始の撮影事情

調理の待ち時間には雑談もあった。リュウジは新年に、酒場紀行で知られる吉田類に会ったと話す。「死ぬまでに会いたい人」3人のうちの1人で、好きというより「神」だという。孤独のグルメの主人公はお酒を飲まないが、吉田類は実際に店へ行って本当に飲む。酒好きを売りにしていても実際は飲まない芸能人もいる、とリュウジは話し、もし吉田類までそうだったら世界を信用できないと思っていたそうだ。実際には76歳(今年77歳)にして、リュウジより速いペースで飲んでいたという。会えたのは知人の森田さんの紹介で、何年も前から会いたいと言い続けていたと話した。

撮影事情についても触れている。正月三が日なので、ほかの社員には撮影を断られたという。編集を誰が担当してくれるかもまだ決まっていない。リュウジ自身はホテルマン時代に年末年始の休みがなかったので、この日に休みたいというこだわりはない。それでも会社としては「いい会社」でありたいので年末年始は休みにしている。ただ、こういうときに困るとこぼした。

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今年の抱負

最後に今年の抱負を語った。リュウジの抱負は「楽しむ」だ。料理は楽しくないと面白くない、去年は疲れているときがあり、視聴者から「最近リュウジ疲れてませんか」と言われたこともあった、と振り返る。だから楽しむことをもっとやっていく、と述べた。A子さんの抱負は、ショート動画をさらに伸ばし、案件を取って給料アップを目指すこと。リュウジに「正月早々から仕事人間」と笑われ、動画は終わる。