「一重さん」は見下した呼び方なのか 一重メイク発信者・おさちが寄せられた意見を読み解く

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概要

一重メイクを7年半ほど発信してきたおさちは、SNSで「一重さん(笑)」という表現に強い反発が集まっているのを見て驚いたという。自身は「一重の方」という丁寧な意味でこの言葉を使ってきたため、なぜ不快に感じる人がいるのかを理解したいと考えた。この動画では、集まった意見を紹介しながら、どこに共感でき、どこに納得できないのかを語っている。

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きっかけは一重メイク投稿への引用ポスト

発端はX(旧Twitter)でバズった「一重さんにしかできない超絶あざといメイク」という投稿だった。おさちはこの投稿を見て、一重メイクがこれほど注目されていることを嬉しく感じたという。なお、この投稿自体はREDなどからの無断転載ではないかとも話者は推測している。

ところが引用リポスト欄には「一重さん(笑)やめろ」という投稿があり、約6000件の「いいね」がついていた。さらにその引用を追うと、「一重さん」という言い方が不愉快だ、馬鹿にされているように感じる、という声が多数あった。「一重さん」「口ゴボさん」といった呼び方にはすべて「(笑)」がついているように感じる、という受け止め方だ。

おさちは、そう感じる人がいることをはっきり認識したのはこれが初めてだったという。動画タイトルなどで「一重さん向けのメイク」を普段から使ってきたため、これほど多くの人が嫌な思いをしていたのかと少し落ち込んだと話す。そこで炎上目的ではなく、理解の解像度を上げたいという意図で「『一重さん』という表現が不快だと初めて知った。何の含みもなく丁寧な表現として使っていたので、なぜ嫌なのか言語化してほしい」と投稿した。おさち自身は、一重さん・奥二重さん・二重さんといった呼び方は自分に限らず多くの発信者や雑誌が使っている普通の表現だと考えていた。

一重をコンプレックスと感じているかで受け止め方が変わる

おさちは、一重をコンプレックスと思っているかどうかで言葉の捉え方が違うのではないかと考えている。自身も元々は一重が強いコンプレックスで、毎日絆創膏を貼って二重の癖付けをしていた時期もあった。しかしメイクを練習し、発信を通じて褒められるうちに自信がつき、今は一重をコンプレックスではなく「これが私なんだ」というアイデンティティとして前向きに捉えているという。

「劣っている側にしか『さん』をつけない」という意見

寄せられた意見の一つは、「胴長さん、くせ毛さん、女さんのように、劣っている側にしか『さん』をつけないから嫌味に感じる」というものだった。

おさちは前半部分について、そう見えるのは世間でコンプレックスと思われがちな特徴に向けた投稿ほど伸びやすく、目に入りやすいからだと説明する。直毛さんのような呼び方も実際にはあり、雑誌の目の形別紹介のページでは二重にも「さん」がついているはずだという。そのため、一重だけ「さん」付けされていると感じるのは、本人のコンプレックスが強いために、そうした表現を多くキャッチしてしまっているからではないか、というのが話者の個人的な見方だ。

「二重の方という意味で『二重さん』や『童顔さん』とは言わないからだろう」という意見に対しても、おさちは「言うと思う」と答える。自分は普段から「二重さんならこう、奥二重さんならこう、一重さんならこう」と同じように呼んでおり、使い分けはしていないという。

「女さん」と一緒にされることには反対

一方で、例に挙がった「女さん」だけは「絶対違う」とおさちは否定する。「女さん」はネット上で女性を馬鹿にするときにわざと使う表現で、明らかに嫌味や皮肉を含んでいると考えるからだ。「女さんにおすすめのコーディネート」のように前向きに使う人はいない、という例も挙げている。自分も「女さん」は非常に嫌な言葉であり、メイク紹介の中で使う「一重さん」とは別物だと述べる。

「地黒さん、イエベさん、童顔さんのような侮蔑的な含みがあるから不快なのでは」という意見に対しても、おさちは地黒・イエベ・童顔は必ずしもマイナスではなく、それが好きな人もいると指摘する。一重を嫌だと思う気持ちは自分の経験からも理解できるとしつつ、投稿者自身がそれらの特徴にコンプレックスを持っているからこそ、「さん」付けを馬鹿にされていると受け取ってしまうのではないかと推測している。ただし、一重さんという言葉を見下す意味で使う人も中にはいるかもしれず、もしいるならそれはなくなってほしいとも話す。

DMで寄せられた意見では、「『さん』は世間的にはあまり使われず、悪いものにつける人が多いため、『女さん』『胴長さん』のように捉えられているのではないか」という指摘があった。おさちはこれを受け、数年前は「一重さん」と呼ばないでと言われた記憶がないことから、「女さん」という言い方が浸透したことで、こちらもやめてほしいと言われるようになったのではないかと考えている。それでも「女さん」と同列に扱われることには納得できないという。

一重のまま発信を続けてきた立場から

「当事者として特に何も思わない、ただのアンチだと思う」という意見も届いている。おさちによれば、一重メイクをコンセプトにしている時点で、二重が絶対に可愛いと考える人たちから否定的な意見を受けることは日常的に多いという。

おさちは大学1年生から発信を始め、現在25歳で卒業後4年目、活動期間は約7年半になる。コロナ禍で美容系YouTuberや芸能人が一気に増える前から一重メイクを発信してきた「古参」だと自らを位置づける。今では一重メイクの発信者も増え、プロのメイクアップアーティストの小田切さんなども一重メイクを紹介するようになり、一重が端に追いやられることは少なくなってきたと感じている。

それでも「なぜ整形しないのか」「可愛くない」「整形した方が早い」と、一重メイクを無駄なあがきのように言われることがあり、悪気がなさそうな言い方で言ってくる人も多いという。おさちは整形を否定せず自由だと考えているが、自身は生まれ持った一重のまま個性を生かして可愛くなりたいという気持ちが強い。自分だけの可愛さは一重だからこそ出せているのではないかと考えており、発信を通じて「勇気づけられた」という声をもらえることもあって、一重のまま生きていくと決めているという。否定的な意見が多いことも受け入れ、その気持ちも理解できなくはないと話す。

結論:マイナスに受け取られそうな場面では使わない

おさちの結論は、「一重さん」という言い方は、マイナスの意味に捉えられそうな場面では使わないでおこう、というものだ。同時に、自分の投稿における「一重さん」は「一重の人」「一重の方」という意味でしかなく、それ以外の含みは一切ないと明言している。そのうえで、「一重さん」と呼ばれて嫌だと感じるか、感じないか、視聴者にもコメントで意見を寄せてほしいと呼びかけて動画を締めくくっている。