毎日ラーメンを食べて健康診断は社内トップ――SUSURU TV.の1日に密着して見えた習慣と仕事の流儀

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概要

ラーメンYouTuberのSUSURU TV.(以下SUSURU)は10年近く毎日ラーメンを食べながら、健康診断ではA判定を保っているという。トマホークのチャンネルは朝8時半から深夜まで1日密着し、どう健康を保っているのか、どう仕事を回しているのかを追った。本人は自分の1日を「ラーメン食って寝てラーメン食って」くらいのものだと言うが、実際には子どもの送迎、サプリメントと筋トレ、企業との商品開発、ナレーション収録、翌日の仕込みが詰まっていた。

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朝は子どもの保育園の送りから

取材班が訪れた朝8時半、SUSURUは寝癖のまま出てきた。最初の仕事は上の子を保育園に送ることだ。第2子が生まれたばかりで、送り迎えが日課になっている。4歳の上の子は2歳ごろからラーメンを食べ始め、最近は量も食べるようになったという。ただ毎日ではない。聞き手が毎日食べているのかと尋ねると、SUSURUは「子どもに毎日はやばすぎる」と笑い、毎日食べているのは自分だけだと答えた。

普段の動画では家族の場面を出していない。家族ができると意識して守りに入る部分が出てくるが、SUSURUはそれを嫌っているという。聞き手が既婚者なのにセクシー女優とコラボしていることを挙げると、それを「攻め」と呼んでいいかは分からない、と本人は答えた。

移動は基本的に電車で、車は持っていない。自分のことを「しがないYouTuber」と言うSUSURUに、聞き手はネットで年収3億円、ラーメンフェスで16億円稼いだと噂されていると振ったが、本人は「よくご存知で」と受け流しただけだった。以前は送りのあとに二度寝していたが、最近は朝の時間が大事だと考えるようになったという。

自宅でのショート撮影と「まずい」スムージー

帰宅するとすぐにショート動画を撮り始めた。自宅には最近の動画で使った袋麺の在庫が大量にあり、聞き手は演出用に用意したのかと疑ったが、SUSURUは普通にあったものだと強調した。家での撮影は妻に見てもらうことも多いが、基本は1人でやっているという。この日はうまかっちゃんを紹介するショートを、聞き手に手伝ってもらって撮った。

続いて毎朝のスムージーを作る。毎日ラーメンを食べると栄養が偏るので、その対策として2年ほど続けている。材料はバナナ、ナッツ、亜麻の粉末、たんぱく質を補う黒ごまきなこ、モリンガ、イヌリン。モリンガは栄養は多いが匂いが強く、泥のような味の原因になっている。イヌリンは食物繊維で、食事の前にとると血糖値の上昇を抑える働きがあるとSUSURUは説明した。砂糖はカロリーが上がるので入れず、ベリー類を入れる人が多いところをバナナだけにしているため、本人も「めっちゃまずい」と言う。

聞き手が、これでラーメンの害を相殺できるのかと聞くと、SUSURUは相殺は無理だと答えた。スムージーは気休めに近いもので、栄養は一応とれるという位置づけだという。

サプリメントと「夜は食べない」原則

スムージーと一緒に飲むサプリメントも多い。むくみ防止のカリウム、整腸剤、ビタミン類、食べ物からとりにくいとしてオメガ3、抗酸化作用をうたうアスタキサンチン、免疫力を上げるとされるもの、マルチビタミン、味覚に効くという亜鉛が並ぶ。ただ、整腸剤は「あんまり信じてない」、亜鉛の味覚への効果は「ほんまかって思う」と、本人も効果を全部信じているわけではない。前夜にラーメンを食べると顔がむくむので、カリウムは欠かせないという。

健康を保つ一番のコツとしてSUSURUが挙げたのは、毎日続けることと、夜に食べないことだった。ラーメンは昼にまとめて食べ、夜に食べてそのまま寝ることはしない。

その結果について、SUSURUは会社で毎年受けている健康診断で自分が一番良いと話す。同年代の社員が肝臓の数値や尿酸値で引っかかる中、なぜか自分が一番だという。ここまで気をつける理由は、もし自分が病気になったら「やっぱりラーメンは不健康な食べ物だった」と言われてしまい、それが嫌だからだと説明した。

家は物が少なく、人から「本当に結婚してますか」「仮面夫婦では」と言われたこともあるという。夫婦2人のころは生活感がほとんどなく、子どもが生まれてから物が増えた。

E判定から15kg減量、ジム通いが支えた毎日投稿

昼前には新宿へ向かい、駅から1kmほど歩いてジムに行った。毎週金曜に通っていて、歩くのは体を温めてから入るためだという。

ジムに通い始めたきっかけも語った。動画を始めて3年目、25歳ごろの健康診断でE判定を受け、精密検査になった。身長169cmで体重は87kgあり、ラーメンを食べたあとに動悸がしていた。危機感からパーソナルジムに週3回ほど通い、3か月で70kgまで、15kg近く落とした。その後は70kg前後を維持してきたという。

SUSURUは、ジムの効果は体よりメンタルにあると感じている。大学に4年通ったあと中退した自分には根性がないと話し、それでも毎日投稿を続けられているのはジムのおかげだと答えた。

この日の体重は74.8kg。朝に水やスムージーを飲んでいるので実際は73kgくらいだろう、と本人は見積もる。身長からすると体重も体脂肪率も「ちょい高め」で、本当は70kgまで戻したいという。トレーナーは、本気を出せば70kgはいける人で、いつでも落とせる数値を保っていると評した。

トレーニングはスクワット中心で、20kgのバーで10回のアップから始め、70kgで5回に進んだ。その最中にもショート動画の撮影を頼み、聞き手を驚かせた。この後に大事な商談があるので、怪我をしないよう無理はしない程度に抑えたという。

ファミリーマート本社で商品化の最終調整

ジムの後はファミリーマート本社に向かった。SUSURUによれば、「濃厚豚骨 豚無双」のラーメンがファミリーマートで商品化される予定で、この日はその最終段階を詰めるという。試食は1年近く前から続けていて、かなり長い期間をかけたプロジェクトだと話した。

商談の場は撮影できなかったが、終わった後には商品も味も確定したと報告した。少なくとも関東のファミリーマートには並ぶという。

急ぎのナレーションはカラオケ店で録る

本社に入る前、当日アップする動画のナレーション原稿が届き、急いで収録することになった。SUSURUはカラオケ館やビッグエコーを、ナレーションを録るためだけに使うことがよくあるという。地方では駅前などの人がいない場所で録ることもあり、聞き手が路上での収録を心配すると、一歩間違えたら危ないと本人も認めた。この日はカラオケ店で、ある店の特製中華そばを紹介するナレーションを一気に読み上げた。

幼児塾への送りとカフェでの仕込み

午後はいったん帰宅し、保育園から子どもを迎えて幼児塾へ自転車で送った。そのあと取材班とカフェで合流し、翌日以降の動画の仕込みに取りかかった。オープニングの台本を書き、取材するラーメン店の基本情報やレポート文をまとめる作業だ。

ここで聞き手は、SUSURUが利益を追いすぎない姿勢が好きだと伝えた。ラーメン店からの案件を毎日受ければ年収3億円も狙えるのではないか、という問いに、SUSURUは案件で稼ぐこともできるとしつつ、自分が行きたい、食べたいと思った店を撮りたいと答えた。理由として、ラーメン業界は広いようで意外と狭いことを挙げた。案件ばかりの動画を出していたら、いまのような業界での信用は得られなかっただろうと考えていて、そこは自分でプライドを持って守るべき部分だという。聞き手は、朝から子育て、サプリ、筋トレと話がかっこよすぎて「意識高い人」のようだと冗談を返した。

立て続けの打ち合わせ

カフェの後は遅刻ぎりぎりで別の打ち合わせに向かった。一部が撮影され、家系ラーメンの動画は100万再生に届きにくい、家系は動画が広く拡散したときに多くの視聴者に刺さる内容になりにくい、という分析が語られていた。雑談では、ネットミームのランキングにSUSURUが入っていたことが話題になり、本人はランクが高いと喜んでいた。

次の打ち合わせでは、ラーメン店での撮影の段取りを確認した。調理風景と実食を撮り、実食後に店へのインタビューを行う。店がクラウドファンディングをしているため、その告知を動画内で行ってよいかという話で、SUSURUは問題ないと答えた。

合間には、健康のために飲んでいる硬水を聞き手に勧めた。コントレックスよりも硬い部類だという水で、本人は「多分めっちゃまずい」と前置きしたが、聞き手はまずくはなく、味と重さを感じると答えた。

夜のちゃん系ラーメンと、写真を断らない理由

予定をすべて終えたのは夜だった。SUSURUは普段この時間にラーメンを食べることは絶対にないと言う。ただこの日は聞き手が来ているうえ、昼はファミリーマートの試食だけで店のラーメンをまだ食べていなかったので、食べに行くことにした。

店に向かう途中、自身が監修したサプリメントを硬水で飲んだ。ラーメンの大敵は血糖値が急上昇することで、食前に食物繊維などが入ったものを飲んでおくと上昇をある程度抑えられる、と説明した。サプリは何でもいいと思う、とも付け加えている。

向かったのは、JR高円寺駅から徒歩3分ほどのちゃん系ラーメンの店だ。聞き手がちゃん系を食べたいと言ったことをSUSURUは喜び、東京でいま一番勢いのあるジャンルだと話した。撮影では丼に時間をかけず、なるべく早く食べることを重視しているという。食べた感想は、しっかりしょっぱさがありながら後に残るコクと旨みがあり、シンプルだからこそ毎日食べたくなる味だった。「こういうのでいいんだよ」という正解の回答を出してくれる、と評した。客層は幅広かった。

店では客に気づかれ、盗撮されていたようだと聞き手が伝えた。SUSURUの考えはこうだ。自分にとって声をかけられるのは日常でも、相手にとっては一生に一度あるかどうかの機会かもしれない。だから写真くらいなら全然応じる。人によって考えは違うと認めつつ、自分は基本的にNGなしでやっていて、今回の密着でもNGはないと答えたと話した。

一軒家の事務所と深夜までの作業

最後に訪れたのは、普通の一軒家を使った事務所だった。ショート動画の編集を担当するスタッフの池田さんが作業していた。SUSURUと一緒に動画を始めた人物が現在は社長で、ここで寝泊まりすることもあるという。引っ越してから一度も開けていない段ボールが残る部屋もあり、SUSURU自身もしばらく足を踏み入れていない場所があると苦笑した。撮影に使える部屋もある。

事務所では、その日食べたちゃん系ラーメンの動画のオープニングを撮った。話す内容はすべて文字に起こしておき、原稿を読みながら撮るのがいつものやり方だという。こうして撮った素材をストックしていく。

普段は何時まで事務所にいるのかと聞かれると、日によるが、この日のようにきっちり動く日は少なく、普段はだらだらして深夜1時か2時になると答えた。家では子どもが小さく寝ているので、最近は事務所で風呂に入ってから帰ることが多い。そして翌朝はまた送り迎えから始まる。

「大学生のたまり場が大きくなった」

密着を終えた聞き手は、朝から晩まで普通のことが1つもなく、理解できる部分がなかったと振り返った。SUSURUは、自分はもう麻痺しているので分からないと答えた。

聞き手が毎日ラーメンを食べる暮らしを男の夢のようだと言うと、SUSURUは大学時代の話をした。サークル長のような人の家にみんなで溜まっていたことがあり、自分たちはそのまま大人になったのだという。当時はワンルームに何人も集まっていたが、いまの事務所はそれが大きくなった版だ。聞き手が、大学生の夢がお金が回るようになって大きくなったバージョンかとまとめると、SUSURUはそんな感じかもしれないと認めた。