間違えて降り立ったエクアドル・グアヤキル、無計画な3日間の記録

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概要

ニカラグアに行くつもりが、着いてみたらエクアドルだった。この動画は、旅行者ノージョブフドウ氏が2023年4月、パナマからペルーへ向かう途中で偶然立ち寄ることになったエクアドル第2の都市グアヤキルでの3日間を記録したものである。話者が当時調べた情報では、グアヤキルは非常事態宣言下で治安が悪化していた。その街を話者は実際に歩き、屋台の料理を食べ、2021年に大規模な暴動が起きた刑務所まで足を運んでいる。

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アビアンカ航空の一貫しない対応と、行き先の取り違え

旅の出発点は空港だ。目的地に行くのに、なぜかもう一度コロンビアを経由する。話者は「わけのわからん行程」だとしつつ、安かったので仕方がないと言う。

話者がまず注意を促したのは、アビアンカ航空の対応の揺れである。マスクが必要と言われる時もあれば不要な時もある。ワクチン証明書の提示を求められる時もあれば求められない時もある。出国チケットの確認も同様で、これまでの搭乗では2回確認されたが、今回はまったく確認されなかった。職員によって対応がまるで違うので気をつけてほしい、と話者は呼びかけている。

ニカラグアに着いたつもりでパスポートコントロールに進むと、係員に「エクアドルは初めてか」と聞かれた。話者はそこで初めて自分のミスに気づいた。何が起きているのか分からない当時の心境を、話者は「ポルナレフ状態」と表現している。ただ、ニカラグアでもエクアドルでもどこでもよかったので、とりあえずカフェに入って情報を調べることにした。動画にはここで「結局このミスが致命傷となる」という一言が挟まれている。概要欄によれば、エクアドルに来ていなければペルーには行かず、ホンジュラスやベリーズへ向かっていただろうという。

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ホステルと、調べて分かった治安の状況

宿はエルマンソというホステルだ。6人部屋を予約していたが、観光客がかなり少ないらしく、2人部屋に変えてもらえた。同室者は男性のようで、話者は「ラッキー」と言う。共用トイレには流し忘れの大便が残っていた。ドミトリーなら100回に1回は必ずある、と話者は笑っている。

宿に着くと、話者はエクアドル、特にグアヤキルの治安を調べた。結果は「相当悪い」というものだった。10年前には日本人夫婦が強盗に遭い、1人が亡くなっている。もともと治安が悪かったうえ、撮影の10日ほど前の4月1日から60日間の非常事態宣言が出ていた。最近の地震や洪水などで治安が悪化したためで、グアヤキルでは同日から民間人による銃や催涙ガスの所持・使用が認められた、と話者は紹介する。

話者は、世界の都市の危険度を数値化しているサイトの数字も挙げた。東京が24、コロンビアのボゴタが66、グアヤキルは72である。そこに銃と催涙ガスの解禁という「ブースト」がかかっているので、実態は72より上と考えたほうがよいというのが話者の見方だ。ネットには大通りを歩いていれば大丈夫とあったが、その大通りにすら人がいない。それでも気になるので、話者は周辺を歩いてみることにした。

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夜の10月9日通りと、話者なりの治安の見分け方

夜8時半、話者はグアヤキルで最も大きく、明るく、安全とされる10月9日通りを歩いた。人通りは多くない。それでも、ただ人がいなかったボゴタとは違って殺伐とした空気はなく、ネットに書かれていたほど危険には感じなかったという。通りに面した大きめの公園には、1人で歩く女性も子ども連れの家族もいた。話者はこの辺りはかなり安全だろうと判断しつつ、アジア人が1人で歩いているとどうしても目をつけられるので、女性の1人歩きは避けたほうがいいとも述べている。

話者が治安の目安にしているのは、シャッターや鉄格子があるかどうかだ。この辺りには落書きすらないので、ある程度治安はいいと見ている。

6:21

屋台の食事と、番号が振られた階段の先の夜景

路地の方へ進むと、ゴンドラが走り、屋台が5店舗ほど並んでいた。話者に言わせれば、これでも「だいぶ賑わっている方」だ。スペイン語がまったく分からないので、話者は人気のなさそうな屋台で「ポロブロサード」と聞こえる料理を適当に頼んだ。出てきたのは大きなチキンとポテトで2.5ドル。チキンはケンタッキーよりうまく、コロンビアやパナマの料理よりずっと上だと話者は評価する。ポテトも可もなく不可もなくで、コストパフォーマンスはいい。ただし半分まで食べると中が生で、話者はこれを「エクアドルクオリティ」と呼んだ。あまり気にしないとも言っている。

次の1.5ドルの一品は、話者によればおそらく肝だという。コリコリして非常にうまく、焼き鳥屋なら900円分くらいの量があったと話す。話者の感覚では、屋台の物価はコロンビアのおよそ半額だ。

その先では警官がたむろしていた。日本なら「税金泥棒」と叩かれるだろうと話者は言い、日本の公務員に同情している。続いて上った丘の階段には、001から順に番号が振られていた。頂上には光る塔(話者は形をからかっている)と小さな教会があり、夜景が広がっていた。話者は、iPhoneのカメラ越しの画面のほうが、何の加工もしていないのに肉眼より明らかに綺麗だと言い、「カメラ詐欺」だとこぼす。それでも、コロンビアやパナマより「全然感動してる」と語っている。

深夜1時、宿の3階から撮った外の様子も映された。非常事態宣言で夜1時から朝5時までは外出が禁じられており、当然ながら少し異様な雰囲気がある。話者はさらに、ここではないがどこかの広場に男性の首だけが置かれていたという話も紹介している。

10:56

2日目:イグアナ公園とモツ入りのカレー

2日目、話者は改めてグアヤキルを紹介する。グアヤキルはエクアドル第2の都市で人口は300万人、国内で最も治安が悪いという。ただ、ホテルの周辺は「全然安全」に感じると話者は言う。

最初に訪れたのは、イグアナ公園と呼ばれるセミナリオ公園だ。入った直後は見当たらなかったが、よく見ると多数のイグアナがそこかしこにいた。

近くで食べた料理は1ドル。話者はエジプト並みのコストパフォーマンスだと言う。モツとスパイスがよく効いた南米風のカレーで、インドのカレーとは味がまったく違い、サルサ系のソースが入ったような味だという。おいしいが、パスタが入っている意味は分からない。それでも話者は、パナマやコロンビアより「飯のセンスがいい」と評している。

13:40

名物カングレホでの後悔

イグアナ公園から徒歩30分ほどのレストランで、話者は名物とされるカニ料理「カングレホ」を頼んだ。10ドルで、大きめのマングローブガニが5匹ほど入っている。木槌で叩いて割って食べるので、汁が飛び散る。

カニ味噌について、話者は尿酸値が9を下回ったことがない自分はここで痛風になるかもしれないと冗談を言いながら口にした。感想は「AIが作り出したカニ味噌の味」で、決してうまくはない。身はさらに厳しかった。話者は人生で一度時を戻せるなら、この店に入らず、これを頼まなかったことにしたいとまで言う。ただし、これは店が悪いというより食文化の違いだと断っている。味の表現は「カニを泥水につけて1週間寝かせ、その後塩茹でしたような味」や、昔ドブで捕ったザリガニを塩茹でして食べた時の味に近いというものだった。

一方で話者は、カニによって味がまったく違うので、うまい店ならうまいのかもしれないとも言う。量が多いので大人数で行かないと後悔するとも助言している。話者自身は何とか食べきったが、「もう一生食わない」と締めくくった。

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昼の街歩きと泥棒市場

話者は場所もよく分からないまま適当に歩いた。昼間は大丈夫だが、ちょくちょく薬物関係の人がいるので注意は必要だという。信号をきちんと守る人々に感心し、街もそれほど汚くないと話している。

「泥棒市場」と呼ばれる一角では、さまざまな物が売られていた。話者の目を引いたのは1ドルで売られていた品で、「SDGsの国」「物を大切にしている」と皮肉を交えて語る。比較的新しい機種のiPhoneも並んでいた。ネットに書かれているよりずっと近代的な生活をしており、300万人が最近貧困に陥ったという悲壮感はないというのが話者の印象だ。客引きもいて、たくましい雰囲気もあった。

18:11

サンタアナの丘、再訪と中華料理

前夜に登ったサンタアナの丘に、夕方6時にもう一度登った。話者によれば、グアヤキルの見どころはこれで終わりらしい。昼と夜で感じ方がどう違うかを確かめたかったという。話者は、しょぼいと感じた夜景より昼の景色のほうが気持ちよくて好きだと言い、治安の面でも昼のほうがいいのではないかと述べている。

夜8時半にはどこの店も開いておらず、仕方なく中華料理店に入った。料理は7ドル。高いのか安いのか分からないが、グアヤキルではかなり高い部類だろうと話者は推測する。ところが、チキンか豚か分からないその料理は「なんじゃこれっていうぐらいうまい」ものだった。話者は味に深みがあると絶賛し、中国人が世界中どこにでもいて、均一な味のおいしい中華を出してくれることは一種の世界貢献だと語っている。

20:03

話者が伝えたかった治安の実感

この夜、話者はグアヤキルの治安について自分なりの結論を述べた。日本語でグアヤキルを調べても、ある日本人YouTuberの動画くらいしか出てこないほど情報が少ない。不安に思う人も多いだろうが、この辺りならまったく安全で、そこから1時間圏内くらいまでは自分の感覚では安全だという。非常事態宣言で銃や催涙ガスの所持・使用が解禁されているものの、話者が見た限りでは持っている人は誰もいなかった。そのうえで話者は、結局は立ち回りと運次第であり、自己責任だと付け加えている。

21:09

3日目:2021年に大量殺人が起きた刑務所へ

最終日の予定だった3日目、話者は刑務所を目指して歩いていた。話者が「世界で1番今恐ろしい刑務所」と呼ぶ場所である。話者の説明によれば、この刑務所では2021年9月にギャング同士の抗争が起き、120人が死亡した。首と胴体を切断された遺体が5体あり、使われた武器は殴り合いどころではなく、ドローンによる爆撃、手榴弾、銃、ナイフだったという。話者は、どんな雰囲気なのかだけでも知りたいと考えていた。

2時間ほど歩いた時点で、残りはまだ2時間半ほどあった。大通りを歩いているのに人がまったくいない。話者はそれを見て、グアヤキルが危険なのかそうでないのか、いまいち分からなくなったと言う。街が綺麗な分、騙されているような気がして、多分思ったより危険なのだろうとも口にした。そこで2時間半を走って1時間に縮めることにし、治安を考えて道中はあまり携帯で撮影しないと宣言した。

道中の川はひどく臭った。明らかに高級住宅地らしい一角もあり、そこには有刺鉄線が張り巡らされていた。話者はここを「エクアドルの世田谷」と呼んでいる。住宅街は全体として特別悪い感じはしなかったが、刑務所に近づくにつれて鉄格子が増えてきたと話者は観察している。

23:40

着いてみれば「普通のしょぼい刑務所」

道中に危ないことは何もなかったが、到着すると突然雨が降り出した。話者は英語で中に入れてほしいと頼んだが、まったく通じなかった。スペイン語で話せたとしても無理だっただろうと話者は言う。外から見た印象は「普通のしょぼい刑務所」だった。話者によれば、ここでは2021年に3回暴動が起き、240人が死亡したという。

見どころも特にないので、話者はすぐに引き返した。奥の方に収容者がいるのだろうと想像しながら、この刑務所を、ドラマ『プリズン・ブレイク』シーズン3に登場する刑務所「ソナ」が現実に存在しているようなものだと表現している。帰りは方角的にホテル方面だろうと見当をつけ、適当にバスに乗った。

24:50

バスターミナルから、30時間かけてペルーのリマへ

バスターミナルに行けば何とかなるだろうと考えた話者は、そのままペルーのリマへ向かうことにした。リマ行きのチケットは、「スーパーセメリア・インターナショナル」と聞こえる会社がダントツで安かった。他の2社は100ドル、この会社は55ドルだったという。夜8時半のチケット売り場はかなり賑わっていた。グアヤキルのバスターミナルはバス会社ごとに番号が振られていて分かりやすく、話者の乗り場は85番だった。

到着したバスは豪華だった。南米のバスは安くても豪華なのがいいところで、30時間走るのだからこれは大事だと話者は言う。55ドルなら十分だろうと評価し、話者はグアヤキルとエクアドルに礼を言ってリマへ向けて出発した。