自分の顔が嫌いな人ほど「似合う」より「好き」を選ぶべきだという話

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概要

一重メイクを発信するおさちは、この動画の冒頭で「自分の顔が嫌いな人は、パーソナルカラーも骨格も一旦全部忘れてほしい」と切り出す。似合わないものを身につければ、もっと自分を嫌いになるのではないか。そう反論されることは本人も分かっている。それでもこの話をしたいという。自己肯定感が低い人にとって、パーソナルカラー診断や骨格診断は危険な罠になりうる。おさちはそう考えており、自分自身の経験からその理由を語る。動画は、話しながら実際にメイクを進める「雑談メイク」の形式で進む。

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一重コンプレックスと「似合うもの」探し

おさちは一重のメイクを発信しているが、実はずっと自分の顔が嫌いで、一重がコンプレックスだったと明かす。少しでもこの顔をましにしなければと思い、自分に似合うものを必死に探して身につけてきた。「ピンクは腫れぼったく見えるから使ってはいけない」「骨格ウェーブだからこの形はだめ」といった具合である。かわいくなりたくてそうしていたのに、実はそれこそが自分をいちばん苦しめていたのかもしれない。これが動画の出発点になっている。

診断が「ヒント」から「ルール」に変わるとき

パーソナルカラー診断、骨格診断、顔タイプ診断などが流行していることに、おさちは触れる。本人も数年前に診断を受けており、最初は楽になったと感じたという。選び方が分かり、「これを選べば失敗しない」という正解のルートができたからだ。診断を純粋に楽しめる人はそれでいいし、参考にすればいいとも述べている。

ただ、自己肯定感がとても低く、容姿のコンプレックスが多かった本人にとっては事情が違った。診断結果はいつの間にか「かわいくなるためのヒント」ではなく「ルール」になり、正解と不正解ができてしまった。その結果、生きづらさを感じ始めたという。特に、一重で腫れぼったく見えないようにしたいというコンプレックスが診断結果と結びつくと、似合うものだけを選ばなければならないと思い込むようになる。おさちはこれを「逃げ場がなくなる」感覚、つまり「それしかかわいくなる方法がない」と思い込む状態として説明している。

「似合う」は他人軸、「好き」は自分軸

この状態から抜け出すために必要なのは、「自分で選んで、自分で完結させる」ことだとおさちは言う。似合うものやパーソナルカラー診断は「他人軸」ではないか、というのが本人の見方だ。人から自分がどう見えるか、周りから見て素敵に見えるかを基準に選んでいるからである。

それに対して、「これが似合うから着なさい」と言われて選んだものより、「私はこれが好きだから着る」と自分で決めたもののほうが心が満たされる、とおさちは感じている。自分の意思で決めたこと、自分の感覚を信じて買ったことが大事だという。自己肯定感で重要なのは、自分の価値を他人の評価ではなく自分自身で決めることだ、というのが本人の考えである。

おさちは自己肯定感の低さを変えたくて、YouTubeで調べたり心理学を学んだりしたという。その中で、自分で物事を決める「自己決定」が幸福度を高めると知った。本人もそれを強く実感しており、自分の人生を自分で決める力があると感じられることが「心の芯を強くしてくれる」と語る。

なぜ容姿の沼にはまるのか

おさちが「いちばん伝えたいところ」として話すのが、人がパーソナルカラーや似合うものに必死になる理由である。本人の見立てでは、似合うものを身につけて変わり、褒められた経験があるからだ。もともと容姿に自信がなかった人が、診断結果をもとに頑張って自分を変えた。その結果、初めて誰かに褒められたり、かわいいと言われたり、何かいいことがあったりする。そうした経験から、そこにすがりつくようになる。

もっとかわいくなれば、もっといいことがあるのではないか。もっと垢抜ければ恋愛がうまくいくのではないか。周りから認められ、かわいい友達ができて、SNSで人気者になって、人生を変えられるのではないか。おさちによれば、こうした希望が見えたときに人は沼にはまりやすくなる。本当は容姿だけでなく、内面の問題や一歩踏み出す勇気、社交性など、さまざまな要素があるにもかかわらずである。

本人は大学生のときにまさにこの状態になり、容姿コンプレックスの沼に完全にはまっていたという。「もっとかわいくなって好きな人と付き合いたい」という気持ちも、周りからの評価で自分の価値を決めているという意味で「すごく他人軸」だったと振り返る。突き詰めればどこまでも行けてしまう。だからこそ「永遠にゴールがないマラソン」のようになり、どんどん深みにはまっていく、とおさちは表現している。

「自分に優しく」が届かない理由

自己肯定感を上げる方法としてよく勧められるのは、「自分に優しくしましょう」「セルフケアが大事」「湯船につかって丁寧な生活を」といったことだ。しかしおさちは、容姿コンプレックスにはまっていた時期にはそれが無理だったと言う。そうした言葉はまったく刺さらなかった。自分のことがこんなに嫌いで、自分を変える方法はかわいくなることだけだと思っていた。うまくいかないのはかわいくないからだ、と考えてしまっていたからである。

この背景として、おさちは自分の経験を語る。小さい頃はとても人見知りで、今YouTubeをやっているのが信じられないほどだったという。母親の後ろにくっついて、友達とも誰とも話せない子どもだった。中学生や高校生の頃までその状態が続き、友達はほとんどいなかった。数少ない友達の後ろにずっとくっついているような子で、クラスで人気のある女の子と自分を比べてはしんどくなっていた。大学生の頃まで自分に自信がなく、かなりつらかったという。だからこそ、そういう状態で「自分を大事にしましょう」と言われても無理だということを知っている、と話す。

小さな自己決定を積み重ねる「リハビリ」

自己肯定感がどん底まで下がっているときにやるべきことは、ありきたりなセルフケアではない、とおさちは言う。「自分で決める」という小さな成功体験を積み上げて、他人軸の評価から抜け出すことだ。本人はこれを「他人軸の沼から這い上がるためのリハビリ」と呼ぶ。自分で決めるだけなのでハードルが低く、結果として着たかった服を着る勇気が出てきて、人生がとても楽しくなると本人は語っている。

この練習として手軽でおすすめなのが、メイク、服装、小物だという。たとえば一重メイクで悩んでいる人には、「一重だからこの色はだめ」という禁止ルールを一度破ってみてほしいと呼びかける。おさち自身、かつてはアイプチで二重にしようとしていた。しかし取れたり浮いたりしてうまくいかず、そのたびに「またダメだ、やっぱりかわいくなれない」と感じて自己肯定感が下がっていたという。

今はアイプチをせず、一重のままピンクのアイシャドウを塗るのが大好きだ。本人はイエベだが、いつもピンクのアイシャドウを選んでいる。それは似合うからではなく、好きだから自分で選んで決めているのだという。そして好きなピンクが似合うようになりたいから、一重でも腫れぼったくならないピンクメイクの方法を研究している。おさちが強調するのはこの順番である。似合うから選ぶのではなく、似合わなくても選んで、似合わせていく。

いきなりメイクの色や服装を変える勇気が出ない人には、ポーチだけでも自分がいちばんかわいいと思うものを選ぶことや、ハンカチを選ぶことを勧めている。似合うかどうかに関係なく、心がときめくものを選ぶ。そうして「自分で決めた」という経験を重ねることで、少しずつ自分への信頼が育つという。最初は勇気がいるが、小さなことからで構わない、とおさちは言う。

結論:コンプレックスが強い人ほど「好き」を選ぶ

おさちの結論はこうだ。自分の顔が嫌いでコンプレックスが強い人ほど、似合うものではなく好きなものを選んでいくほうが、結果的に自己肯定感が育つ。

本人のメイクも、すべて「好き」で固めているという。診断ではイエベと言われたが、青みピンクが大好きだ。顔タイプはソフトエレガント、いわゆる大人顔だが、かわいいものが好きなので、フリルのついた服も着るし、ツインテールにすることもある。それは似合うからではなく、自分が好きだと思ったからだと話す。好きなもので自分の世界観を少しずつ作り上げていく。それを積み重ねれば、誰かに振り回されずに自分の機嫌を自分で取れるようになり、日常の幸福度もまったく違ってくる、というのが本人の実感である。

動画の終盤、おさちはハーフツインにして小さなピンをつけた姿を見せる。前髪もぱっつんに切ったという。そのうえで、パーソナルカラーの縛りに疲れている人や、一重や顔のコンプレックスで苦しんでいる人に向けて、今日から心からかわいいと思えるものを身につけてほしいと語りかける。誰の評価も気にせず、何かひとつだけでいいから自分の「好き」を大事に選ぶ。それが自己肯定感を高める最初の一歩になれば、という言葉で話を締めくくった。