トビリシを歩いた旅人が見たジョージア:シュクメルリ、教会、そして大使の投稿への違和感

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概要

YouTubeチャンネル「兄に勝る弟はいない」の投稿者が、2024年9月中旬にジョージアの首都トビリシを訪れた旅の記録である。動画は街歩きと食レポが中心だが、冒頭と結末ではジョージアの政治状況、特にEU加盟をめぐる混乱と、駐日ジョージア大使のSNS発信について投稿者自身の見方が語られる。約1年ぶりの投稿で、2週間ほど前から続けていた海外旅行の映像は「面白くない」という理由でほぼカットし、トビリシ到着の場面から始める構成になっている。

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冒頭:ジョージアという国の現状

動画はジョージアの概要説明から始まる。投稿者によれば、面積は日本の約5分の1、人口は約370万人。日本では2015年までグルジアと呼ばれていた。北にロシア、西にトルコが接し、侵略と独立を繰り返してきた国だという。近年は大使の発信がSNSで話題になったり、郷土料理のシュクメルリが牛丼チェーンの限定メニューとしてヒットしたりして、日本でも注目されていると紹介する。

投稿者の説明では、ジョージアは旧ソ連の構成国の一つで、ソ連崩壊後にようやく独立した。EUに加盟して西欧諸国に追いつこうとしていた2008年にロシアと武力衝突し、領土の約20%を奪われた。この問題は今も解決しておらず、国民の大多数は反ロシア派だという。国民の80%がEU加盟を望むという調査もあり、憲法などでEU加盟を目指すと宣言しているにもかかわらず、現状では経済的にも政治的にもEU加盟は絶望的だと投稿者は述べる。こうした状況は世界では連日報じられていたが、日本ではあまり報道されていなかったようだ、というのが投稿者の問題意識である。

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「都市伝説」パロディのオープニング

続いて、タイトルにある「信じるか信じないかはあなた次第」をもじった、都市伝説番組風の寸劇が入る。投稿者はジョージアの国旗を示し、2010年に話題になった「グルーポンのスカスカおせち事件」(1万円で購入したおせちの中身がひどくスカスカだった件)との「つながり」を主張する。国旗中央の大きな十字はおせちの仕切りで、四隅の小さな十字は「スカスカのおせちにおかずを足せ」というメッセージだという。国旗が作られたのは2004年で、事件の6年前。6年を「666」、悪魔の数字に結びつけて締める。

投稿者自身がすぐに「クソみたいなオープニング」と謝っており、完全なネタである。ただ、このネタは後半にも続き、街中でジョージア国旗を見かけるたびに「あの悲劇を忘れないための印」として扱われ、投稿者はジョージアを「世界のスカスカおせち」と呼ぶようになる。

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トビリシ到着と第一印象

投稿者はジョージア第2の都市に4〜5日滞在した後、バスでトビリシに到着した。バスステーションの近くから地下鉄で市中心部へ向かう。ジョージアの地下鉄は現金で乗れないため、日本のSuicaのような「メトロマニー」というカードを購入した。運賃は1回1ラリだという。

宿も決めずに中心部らしき駅で降り、ヨーロッパスクエアと呼ばれる一帯を歩く。気温はおそらく20度ほどで、半袖半ズボンだと少し涼しい程度。猫を見かけてはしゃぎつつ、「気温がいいからか、風景がいいからか、トビリシはいい感じ」と好意的な感想を述べる。街を流れる川はトルコ、ジョージア、アゼルバイジャンまで約1500kmにわたって流れるクラ川で、青森から山口までくらいの距離だと説明している。

軽く歩いただけの印象として、投稿者は「ペルーなど南米の雰囲気に、軽くアジアっぽさを足した感じ」と表現し、やはりヨーロッパに近いのだろうと推測している。

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本場のシュクメルリとワイン

最初の食事は、Googleマップで星4.9という「異常な数値」だったという理由で選んだレストランである。注文したのは29ラリのシュクメルリと6ラリの白ワイン。投稿者は4年前に松屋の限定メニューのシュクメルリを食べたことがあるが、本場のものは全く違ったという。サツマイモなどは入っておらず、大きな鶏肉がゴロゴロ入っていて量が多い。注文から料理が届くまで50分ほどかかった。

味については、鶏肉、クリームソース、ニンニク、バターが混ざり合った非常に濃厚な味で、ニンニクの臭みをクリームソースがうまく消していると評する。パンを浸して食べるのも良く、4年前の松屋の味ははっきり覚えていないとしながらも「それよりは確実にうまい」と述べた。店員によれば、この店のシュクメルリはかなりマイルドで上品な味らしく、投稿者は逆に地元の食堂で「下品な」シュクメルリも食べてみたいと話す。

ワインについて、投稿者はジョージアがワイン発祥の国で8000年の歴史があると紹介する。ただ本人はアルコール飲料の味の違いがあまりわからないと言い、この白ワインは水のように薄く感じて「騙されて水を出されているのかわからないほど飲みやすい」と冗談を交えて評した。会計はシュクメルリ、ワイン、パンで39ラリ、約2000円。量も多く、コスパは良いという評価である。

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ホステルとトビリシの治安

宿は「トビル・ホーム・ホステル」で、立地と値段を考えて選んだという。部屋は16人部屋の「野戦病院スタイル」。トイレは複数あるが、使えるシャワールームは1つしかなく、宿泊者数を考えるとかなりしんどいと投稿者は話す。トビリシは観光名所が多くなく、2日ほどブラブラすれば重要な場所は押さえられるらしいという。

宿から坂を15分ほど登ると、山、川、教会がバランスよく見渡せる場所に出る。投稿者はジョージアの面積を北海道より少し大きい程度、人口を静岡県と同じくらいと説明し、「言うまでもなく田舎」としつつ、その田舎ぶりが来てみるとたまらないと語る。

ランドマークのマザー・オブ・ジョージア像は、トビリシの街を見守るように立ち、左手にワインの杯、右手に剣を持つ。友人にはワインで乾杯し、敵とは剣で戦う、という意味だと紹介している。近くのリケ公園にはロープウェイや、気球のような正体不明の乗り物があった。

治安について投稿者は、空気感からかなり良さそうだと感じ、犯罪指数を調べたところ東京よりほんの少し悪いが大阪よりは良い程度だったと報告する。夜9時半に路地を歩いても緊張感はなく、夜10時におばあさんが一人で携帯を触っているほどの治安だという。

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サメバ大聖堂と信仰への態度

続いて訪れたのはサメバ大聖堂である。投稿者の説明では1995年から2004年にかけて建てられ、アルメニア、アゼルバイジャン、ジョージアのコーカサス3か国で最大の宗教建築だという。初日は半袖半ズボンで来てしまったため、入ること自体は問題ないものの「宗教をリスペクトしているので」入場を翌日に回した。

投稿者は、あまり知られていないがジョージアはキリスト教を国教とした国の中で2番目に古いと紹介し、そのせいか厳格な信者が多いように感じると話す。

翌日改めて訪れた際には、高さ80mと紹介した上で、内部は撮影禁止なので撮らなかったと説明する。ただ、実際には多くの人が写真や動画を撮っていたという。撮影しなかった理由について投稿者は、宗教へのリスペクトもあるが、建てられてからまだ20年ほどで歴史の重みを感じないこと、そもそも自分はどの教会を見ても何も感じない性分であることを挙げ、信仰する人にとって価値があることはわかるが、自分にとっては「その辺の家と一緒」だと率直に述べた。

同じ日に訪れたメテヒ教会も内部撮影禁止で、投稿者は内装も装飾品も大したことはないので映え目的なら行かなくていいと評した。キリスト教の歴史上は重要なものらしいので、信仰や勉強をしている人は行ってもいいとしつつ、自分は二度と行かないと思うと付け加えている。

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夜の街と地元の酒

夜には「ワインを飲んでいけ」と大柄な男性に声をかけられ、自家製の赤ワインを飲む。投稿者は赤ワインをうまいと思ったことがなく、アルコール飲料の味もよくわからないと言うが、このワインは香り、味、風味、飲みやすさのすべてが良く、アルコールもしっかり強いと絶賛した。

夜11時半、唯一開いていた店では、ジョージアの伝統的な酒チャチャと伝統料理チャカプリを注文した。チャチャはテキーラやウォッカのような香りで、飲んでみると「強めのウォッカ」そのものだったという。チャカプリは本来は仔羊肉を使うが、この日は仔羊が切れていたため牛肉にしてもらった。投稿者は「東南アジア風の梅茶漬けにハーブを足したような味」と表現し、日本人には懐かしく好まれる味だろうと述べる。特に酒の後にはうまいとしながらも、「それなら梅茶漬けを食べればいい」と落ちをつけた。周辺は観光地なので値段が高いのは仕方ないとし、翌日からは節約すると話している。

22:17

カットされた政治解説と大使の動画

2日目の朝、投稿者はジョージアの基本情報を改めてまとめる。2008年のいわゆるロシア・グルジア戦争では10日間の武力衝突で領土の約20%を奪われ、その地域は今も実質的にロシアが統治している。これをきっかけに、ジョージア側がロシア語読みの「グルジア」をやめるよう要請し、日本は2015年から正式に「ジョージア」と呼ぶようになった、という説明である。

投稿者はさらに、なぜ今ジョージアが政治的に注目されているのかを「2分ほど」で説明しようとしたが、編集段階でどう切っても4分以上かかったため全部カットした、と後から差し込まれたナレーションで明かす。興味があるなら自分で調べてほしいという。

代わりに触れられるのが、駐日ジョージア大使のレジャバ氏の発信である。投稿者がジョージアを訪れた約2か月半後に大規模なデモが起き、12月5日に大使がXで10分30秒の動画を投稿してデモの経緯を説明した。投稿者のまとめによれば、大使は、ジョージアはロシアと外交上のつながりは一切なく、EU加盟も全く諦めていない、野党が選挙に負けて他に手段がないため過激なデモで政権を転覆しようとしている、政府側は人道的にデモを抑えようとしている、と説明していたという。投稿者は、この説明が世間一般に流れているニュースとは真逆の内容なので強い違和感があると述べ、大使の投稿を縦読みすると「信じないで」になる、と指摘している。

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市場と街並み:偽物、落書き、古いアパート

2日目は雨の中で街歩きを続ける。投稿者が「ジョージアあるある」として挙げるのは信号の連動の悪さだ。連続する横断歩道で、一方が青になると先が赤になるといった具合で、まとめて渡らせてくれない。地元の人は赤信号でも渡っているので自分も従う、と話す。地下鉄のエスカレーターは「皆さんが思っている4倍くらい」速く、乗るときに怯む人が多いという。

ステーションスクエアの市場には観光客はほとんどおらず、靴やバッグは偽物ばかりだった。香辛料や野菜も売られているが、特に面白いものはなかったという。路上ではブラジャーが大量に売られていて、誰が買うのかと思っていたら実際に買う人がいたと驚く。本屋が集まる一帯もあったが、中古の教科書ばかりだった。周辺の建物は汚いものが多く、街中は落書きだらけ。集合住宅は多いが新築は少なく、古いアパートのような建物が目立つと投稿者は観察している。

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安い食堂での昼食

昼食は、トビリシでは品質の割にかなり安いと噂の食堂へ行った。英語はほとんど通じず、トイレ事情もあまり良くないという。メニューの値段は前日の中心部のレストランの半額ほどだと投稿者は見ている。

よくわからないまま頼んだ牛肉のスープ料理は、肉が柔らかくほろほろで非常にうまかったが、多種のスパイスを使ったスープ自体はそれほどうまくはなかった。投稿者は遊戯王カードにたとえ、攻撃力2300と2000のカードを融合させたのに、合計の4300ではなく2600にしかならないような料理だと説明し、「肉だけでいい」と結論づける。

牛の内臓らしきものに玉ねぎと大量のハーブ、オリーブオイル、ニンニクを合わせた料理は「バカうまい」と評価した。正体不明の赤い実がアクセントになり、ニンニクとハーブが内臓の臭みを消しているという。投稿者はジョージア料理は味が濃く酒に合うと話す。地元メーカーの有名なビールも一緒に頼んでいる。

ヒンカリは、上の部分を持ち手にして食べる伝統料理だ。第2の都市でも何度か食べたが、トビリシでもうまく、「ヒンカリに失敗はない」と言う。投稿者は、ジョージアはアジアとヨーロッパの東西交易の中心地の一つで、食文化にも両方の要素があり、それをうまく掛け合わせているのがジョージアとトルコではないか、と自分の印象を語る。

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ファブリカと骨董市

次に訪れたのは、ここ数年トビリシで最もおしゃれなスポットと噂の「ファブリカ」である。スケートボード店、服屋、ミラーボール、飲み屋があり、投稿者は「ジョージアの最大限がこれなのだろう」と評した。車型のプリクラ機で、居合わせた地元の若い女性たちと写真を撮っている。

周辺には50mほど骨董市が続いていた。ナンバープレートなど海外のガラクタ市の定番品やお土産品に加え、スタンガン、ナイフ、メリケンサック、警棒などがあちこちで売られていたという。投稿者は、危険度指数は東京と同じくらいなのにこうした物が売られていて、治安が良いのか悪いのかよくわからないと首をかしげる。全体としては「意味のわからないもの」は少なく、ジョージア人はまだ感性がまともだ、という感想である。

41:53

自由広場とEUへの思い

自由広場(リバティスクエア)について、投稿者は次のように説明する。現在噴水がある場所には1956年にレーニン像が置かれ、一帯はレーニン広場と呼ばれていた。ソ連崩壊後にレーニン像は撤去されて噴水ができ、2006年にキリスト教で有名な聖ジョージの黄金像が置かれた。投稿者は、自由とは何かを考えさせられるきっかけになると話す。

街を歩くと、EUの旗や「自分たちはヨーロッパの一部だ」という趣旨の落書きをよく見かけるという。それでも投稿者は「実際問題、厳しいでしょう」と述べ、翌月の選挙結果が楽しみだとしている。

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スーパー、温泉、偽イクラ

ショッピングモールのスーパーでは、ワイン売り場の広さが際立っていたという。投稿者は、ワインに相当な自信があるのだろうと推測する。ビール売り場も充実していて安く、2.5Lのビールが16ラリ。寿司は24ラリと高かった。総菜売り場では伝統料理を量り売りしている。投稿者が目を付けたのは、ロシア語で「イクラ」と書かれた7ラリの瓶詰めで、本物なら350円でこのサイズになるが、おそらく偽物だろうと言いつつ購入した。7ラリの「キャビア」と書かれた商品もあった。

トビリシは温泉街としても有名で、公衆浴場タイプと個室タイプを選べるという。投稿者は有名な「ナンバー5バス」の公衆浴場を選んだ。入浴料は10ラリ、タオルとチャイのセットが8ラリで、サウナも付いていて良かったと評価している。

締めに食べた偽イクラは見た目こそ普通のイクラだったが、投稿者は「コピーのコピーのコピーの味」「虫より気持ち悪い」と酷評し、絶対に食べないほうがいいと強く勧めている。

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総評:旅行先としては星2、大使の投稿には強い拒否感

最後に投稿者は「独断と偏見」による評価を示す。旅行先としてのおすすめ度は星2。下ネタの項目を挟みつつ、大使の縦読み投稿の「気持ち悪さ」を星10、その投稿に「わかった」「大使を信じます」と返信している人たちの気持ち悪さを星30とした。投稿者は、自国の外交官があのような発信をするのは本当に戦争につながりかねないと冗談めかして批判する。一方で、外交はミスが戦争につながりかねないため、大使の立ち回りが非常に難しいことは理解できるとも述べている。

日本だけでなく世界のニュースをある程度見ても、ジョージア政府はかなり悪者扱いされており、欧州側に有利な偏向報道もあるように感じる、と投稿者は言う。ただ、地政学的に見ても、ジョージアがEU加盟に全力で舵を切るのはかなり難しいだろうとも考えている。ロシアだけに気をつければいいわけではなく、歴史を調べるほど複雑な状況に置かれていると感じた。投稿者はこの最後の分析を「とゆいちゃんが言っていました」と冗談めかして他人の言葉のように締めくくっており、ジョージアの行方について明確な答えは示していない。