ラクスは「成長とワークライフバランスの両立」を狙える転職先か:SaaS最大手を働き手の視点で検証する

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概要

転職情報を発信するサラタメ氏は、この動画でSaaS企業のラクスを転職先として分析している。話者の結論は、営業経験があり、ワークライフバランスとビジネスパーソンとしての成長を両立したい人にとって、ラクスは現時点で最有力の候補の一つだというものだ。話者は、この動画がラクスから報酬を受けて作ったものではないと断ったうえで、会社の事業の強さ、転職するメリット6つ、懸念点4つを順に解説している。

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冒頭の結論:営業経験者に勧める理由

話者はまず結論を示す。ラクスは売上規模が日本一のSaaS企業で、事業が強い。それにもかかわらず、即戦力の人材だけでなくポテンシャル採用も広く行っている。さらに平均残業時間は月18時間ほどで、話者はこれを「毎日19時くらいには帰宅しているレベル」と表現する。営業職でもリモートワークを使える。このように働き手に配慮しながらも成長できる環境があり、年収は500万〜700万円程度で「まあまあ高め」だという。

一方で、話者は良い点ばかりではないとも述べ、懸念点も後半で扱うと予告している。

ラクスはどんな会社か:SaaS業界で売上規模が首位

話者の説明では、ラクスは2000年創業で、社員数は約2000名、グループ全体では約3000名の会社である。話者が「絶対覚えておいてほしい」と強調するのは、売上規模が日本一のSaaS企業だという点だ。

前提として、話者はSaaS業界そのものを、日本では数少ない成長業界であり、特に営業職の転職先として勧められる業界だと位置づける。理由は営業の分業にある。アポイントを取るインサイドセールス、クロージングを担うフィールドセールス、導入後のフォローを担うカスタマーサクセスに仕事が分かれているため、自分が好きな領域や得意な領域に集中できるという。

ラクスの業績について、話者は直近の決算資料をもとに、売上高が約490億円で500億円に迫り、営業利益は100億円規模だと紹介する。他の主要SaaS企業については、2位とみられるSansanが400億円程度、マネーフォワード、サイボウズ、freeeが250億〜300億円程度、SmartHRが200億〜250億円程度の「レンジだったかと思う」と、記憶に基づく比較として挙げている。こうした強いSaaS企業と比べても、ラクスは頭一つ抜けているというのが話者の評価だ。東証プライム市場にも上場している。

事業内容:バックオフィス業務をほぼ網羅する

ラクスは、バックオフィス業務を効率化するサービスを10以上展開している。楽楽精算、楽楽明細、楽楽販売、楽楽勤怠、楽楽電子保存などだ。代表例として、社員の経費精算を効率化する楽楽精算の売上は約170億円規模、電子請求書を発行する楽楽明細は100億円規模だと話者は紹介する。社名を知らなくても、テレビCMやタクシー広告でサービス名を見たことがある人は多いだろう、とも話している。

話者が面接対策として必ず押さえておくよう勧めるのが、「ホリゾンタルSaaS」と「バーティカルSaaS」の区別である。ホリゾンタル(水平)SaaSは、経費精算、会計、人事労務、チャットツールのように、どの業界にも横展開できるサービスを指す。どの会社も経費精算や会計はするため、市場規模が大きい。話者によれば、Sansan、マネーフォワード、サイボウズ、SmartHRといった売上規模の大きいSaaS企業も、ホリゾンタルSaaSが中心だという。

これに対しバーティカル(垂直)SaaSは、特定の業界に特化したサービスである。例として、建設業界のANDPAD、医療業界のメドレー、製造業のCADDiが挙げられている。話者は、バーティカルSaaSは海外展開しない限り市場がニッチになりがちだが、ニッチだからこそ競合が追随しにくいという特徴があると説明する。ラクスはホリゾンタルSaaSを中心に展開しており、うまくいけば非常に大きな市場を取れる側にいる、というのが話者の整理だ。

強さの根拠:No.1サービスと複数の収益の柱

話者は、ラクスの強さを2点にまとめている。No.1ポジションのサービスを持っていること、そして強いサービスを複数持っていることだ。

1点目について、楽楽精算は経費精算SaaSとして国内導入数1位で、1万8000社以上に導入されている。この分野には、マネーフォワード、ジョブカン、freee、コンカーといった有力な競合がいる。その中でトップを取っている点を話者は評価する。

2点目は、楽楽精算だけに頼る「一本足打法」ではないという点だ。話者は決算資料から、年間売上10億円以上のサービスが少なくとも5つ、もしかすると6つあると読み取っている。楽楽精算、楽楽明細、楽楽販売、メール配信の配配メール、メールディーラーは確実に10億円を超えており、楽楽勤怠もすでに超えているかもしれない、という見立てだ。他の強いSaaS企業では10億円規模のサービスは2つか3つが多い。ラクスはその倍の数を持っているため、他社がここから逆転するのは難しいだろうと話者は見る。全サービスを合わせた顧客は累計9万社以上にのぼり、この顧客基盤も大きな強みだという。

なぜ地味な領域で勝てたのか:早期参入、中小企業特化、面の展開

バックオフィスSaaSは差別化が難しく、地味に見える。そうした領域でラクスが強くなった理由として、話者は3つを挙げる。

1つ目は参入の早さだ。地味で堅実な領域では早く攻め込むことが重要で、市場規模が大きいぶん先行者利益も大きい。ラクスは2009年、つまり15年以上前から経費精算SaaSを提供している。話者の調べでは、freeeやマネーフォワードの参入は2014〜2016年ごろで、ラクスはそれより約5年早い。

2つ目は、中小企業(SMB)への特化である。話者は、日本国内で伸びたIT企業には、資本力のある外資系企業が参入してきたときに潰されるリスクがあると指摘する。外資系SaaS企業は、世界共通のサービスをできるだけそのまま売りたい。また、1件あたりの受注金額が大きい大企業を狙いたい。日本の中小企業を相手にすると、日本独自の商習慣や書式に合わせる必要がある。ITリテラシーの低い従業員もいるため、電話対応、設定代行、運用相談といった手間がかかり、受注も小粒になる。だから外資系は中小企業を狙ってこない。ラクスはこれを逆手に取った、というのが話者の解釈だ。手間はかかるが顧客数は膨大で、大企業が日本に1万社ほどであるのに対し、従業員が複数いる中小企業は約300万社ある、と話者は説明する。そのため、今後外資に市場を奪われることも考えにくいと見ている。

3つ目は、スピーディーに「面」で攻めたことだ。ターゲットは中小企業に絞る一方で、サービスは横に広げた。楽楽精算で顧客と接点を持ち、請求書発行の楽楽明細、楽楽販売、楽楽勤怠、楽楽電子保存へと展開していった。その結果、10億円規模のサービスを5つも6つも持つという、他のSaaS企業ではありえない体制を築いたと話者は述べる。

今後の見通し:データと資金があり、AI活用を進めている

将来性について、話者は「間違いなく伸びる」と予測し、AIの活用がさらに成長を後押しすると見ている。話者の持論では、AI時代に強い企業の条件は「データとお金」の2つだ。ラクスは累計9万社以上の顧客名簿と利用データを持っている。さらに営業利益が約100億円あり、しかもそれが売り切り型ではなく、サブスクリプションとして積み上がる売上から生まれている。だからAIに投資する体力があるという。

社内のAI推進については、2025年7月のNewsPicksの記事や、AI経営総合研究所の記事を話者が読んだ内容として紹介している。サービス面では、楽楽精算で2025年内のリリースを予定したAI活用の大幅改善がある。これまでも領収書の文字は読み取れたが、手入力が必要な部分は残っていた。改善後は、領収書をスマートフォンで撮影すると、過去の申請状況を参照してAIが申請内容を自動生成し、人間は承認ボタンを押すだけになるという。

社内面では、ChatGPTの有料版を含む複数のAIサービスを全社員が使える環境を用意し、積極的な利用を呼びかけているという。話者は、情報漏洩を心配してもたもたしている企業は、AIを使いこなす企業に生産性で追い抜かれうると指摘し、ラクスはその点に手を打っていると評価する。さらに、5人ほどの小規模チームで「AIエージェント開発課」を新設し、1〜2週間で動くテスト版を作り、顧客からフィードバックを得て改善や新規開発につなげているという。話者は、売上500億円規模、社員2000〜3000名の大企業でありながらベンチャーマインドを保っている点を強みとして挙げている。

ただし話者は、強いビジネスモデルを持つ企業が、働き手にとって良い企業とは限らないと注意を促す。社員を酷使するブラック企業でも業績が良い場合はあるからだ。話者自身はラクスを働き手にとっても良い会社だと考えているが、判断は視聴者に委ねたいとして、働き手の視点でメリットと懸念点を解説していく。

メリット1:強い企業なのに採用間口が広い

話者が最も重視するメリットは、採用間口の広さとワークライフバランスの2つである。この2つだけでもラクスを受ける価値があると述べている。

採用について、ラクスはインサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスだけで年間100名以上の採用を目標にしており、この積極採用を毎年安定して続けているという。話者の要約では、20代から30代前半で、4年制大学を卒業しており、営業経験があれば、法人営業に限らず内定のチャンスがある。ただし話者は、何の準備もせずに挑めば、実際の内定ハードルはもっと高く、無形商材の法人営業経験がないと難しいとも付け加えている。話者は自身の配布する対策動画を見れば道が開けると宣伝している。

話者のリサーチによる各条件の実態は次のとおりである。

年齢は公式情報に記載がない。ただ内定実績から見ると、基本的には20代を採用しているという。30代以上でも可能性はあるが、マネジメント経験が必須になる。それもOJTを担当した程度では足りず、最低2〜3名をマネジメントし、営業としてKPIの設定と管理をしていた経験が求められるため、ハードルはぐっと上がるという。

学歴は、4年制大学卒でないと厳しいというのが内定実績からの見立てだ。一方で4年制大学卒であれば、あまり名前を聞かない大学の出身者でも内定を取れている、と話者は述べる。

職歴は、インサイドセールスとフィールドセールスなら、何かしらの営業経験があればよい。公式情報には法人営業経験、無形商材の営業経験、ITの専門知識などが書かれているが、営業経験さえあれば可能性はあるという。ただしカスタマーサクセスは一段難しい。例えば人材紹介会社でキャリアアドバイザーをしていた人は、インサイドセールスやフィールドセールスなら内定の可能性があるが、カスタマーサクセスを狙うなら法人営業(RA)の経験がないと無理だ、と話者は説明する。

勤務エリアは、東京、大阪、名古屋、福岡、広島、札幌、新潟、静岡である。採用規模は東京と大阪が最も大きく、名古屋、福岡、広島が中程度で、札幌、新潟、静岡はかなり小さい。それでも東京と大阪以外にも選択肢がある点を、話者は嬉しいポイントとしている。

内定者の具体例:ボリュームゾーンと「ギリギリの事例」

話者は内定実績をもとに、2つのパターンを紹介している。

ボリュームゾーンは、25〜28歳で、日東駒専・産近甲龍クラス以上の学歴の人だ。職歴としては、知名度の低い企業でも新規営業をゴリゴリやってきた人、あるいは御用聞き中心のルートセールスでも知名度の高い大企業で働いていた人が内定を取りやすいという。公式情報では、中途入社者の6割以上がIT業界以外からの転職だと紹介されている。

一方、「ギリギリこういう人でも内定した」という例として、話者は3人を挙げる。ただしこの3人は特殊な準備をしており、普通に受けたのでは難しかったと話者は念を押している。

1人目は24歳で関関同立クラスの学歴を持ち、中小企業で太陽光パネルを飛び込み営業していた第二新卒の人だ。転職の適齢期より早く、しかも無形商材ではなく有形商材の営業経験だった。2人目は26歳で、偏差値40台の大学の出身。農薬を売る会社でルート営業をしていた。学歴が強くなく、農薬という有形商材からSaaSへ移るのは謎めいて見えるが、アピールの仕方次第で内定を得たという。3人目は30歳で、同じく学歴は強くなかったが、ウェディングプランナーとしてマネジメント経験があった。接客業に近く、営業経験に数えてよいか微妙な経歴でも、30代でマネジメント経験があれば可能性はあるという例として紹介されている。

採用後の育成体制と、ポテンシャル層は急ぐべきだという見立て

話者は採用間口について2つの補足をしている。

1つ目は、ラクスが広く採用するだけでなく、定着して活躍するまでの教育体制を持っている点だ。話者は、間口が広くても、採るだけ採って生き残った人だけが残ればいいという会社もあり、そうした企業に入ると内定後に「地獄を見る」と警告する。ラクスでは入社後2か月間の研修があり、座学、先輩への同行、入社オリエンテーション、商材の基礎研修、ロールプレイなどが用意されている。話者の説明では、ラクスは全体で年間400名以上、セールス職だけでも100名以上をここ数年継続して採用しており、採用して定着・活躍させる「型」が出来上がっている。その型に乗れる点が推しポイントだという。

2つ目は、話者自身が「勝手な独断と偏見」と断ったうえでの予測である。即戦力層には関係ないが、ポテンシャル採用の層は急いだ方がよいという。ラクスはこれまで毎年100名規模で淡々と採用してきたが、遅くとも2年以内に採用の最低ラインが引き上げられる可能性が高いと話者は見ている。根拠として挙げるのは、これまでの採用で人数自体は十分に確保できていること、そしてAIによる業務効率化がどこかのタイミングで急速に進むと考えられることだ。難易度の低い業務は、既存の人員とAIを組み合わせれば何倍もこなせるようになる。そのため、採用規模は縮小しなくても、採る人材がハイスキル層に寄っていく可能性があるという。AIの波がなければ今後5〜10年は大丈夫そうだったが、AIの影響で2〜3年で門が閉まってくるかもしれない、というのが話者の見立てである。

メリット2:ワークライフバランスが良い

公式ページによれば、月平均残業時間は20時間以内(18.2時間)で、19時台には帰宅しているという口コミとも合っていると話者は述べる。ブラック企業出身の話者は、この数字を「ほぼ0に近い」感覚だと表現している。有給休暇の取得率は90%で、有給以外にもシックリーブや子の看護休暇などがあり、毎週水曜日はリモートワークができる。

話者は、ワークライフバランスが良い理由を3つ挙げる。1つ目はビジネスモデルの強さである。稼ぐ仕組みができているので、社員を短期的に酷使する必要がなく、長く安定して働いてもらう方が合理的だという。2つ目はNo.1ポジションであることだ。知名度と信頼があるため売りやすく、知名度も機能も劣るサービスを売る営業と比べて生産性が上がりやすい。3つ目は社風で、話者はラクスが最も大切にしている価値観として「ゴールオリエンテッド」を挙げる。公式ページに載っている4つの「ユニークネス」の最初に掲げられており、ゴールから逆算して無駄を省き、「とりあえず走り出す」ことによる突発的なトラブルを極限まで減らす、という考え方だと説明している。加えて、口コミや取材からは、穏やかで良い人が多い「大人ベンチャー」の雰囲気で、メガベンチャーでありながら体育会系の文化はないという。

ただし、エリア、担当サービス、時期によっては忙しくなることもある。人数の少ないエリアほど忙しい傾向があるという。東京や大阪は安心してよいが、札幌、新潟、静岡については、この動画で話者が言うほどの好印象ではないかもしれないと留保している。

メリット3〜6:成長、キャリアの選択肢、年収、やりがい

3つ目のメリットは成長できることだ。穏やかな社風だと成長できないのでは、という懸念に対し、話者は日本で数少ない成長業界のトップ企業で成長できないはずがないと答える。成長だけに全振りしたいなら、よりハードなベンチャーに行けばいい。しかし成長とプライベートのバランスを重視する人にとって、ラクスは最強クラスだと位置づけている。

話者の持論では、営業としての成長は「誰に、何を、どうやって売るか」でほぼ決まる。誰にという点では、法人に売る。結婚式を挙げることが決まっている個人に売るよりも、SaaSとは何かすら分かっていない法人の決裁者に説明する方が難しく、鍛えられる。何をという点では、無形商材を売る。しかも複数の商材を組み合わせた提案ができる。どうやってという点では、インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスが連携する「The Model」型の、データを活用した科学的な営業スタイルで売る。そこにゴールからの逆算思考が加わる。しかもワークライフバランスと両立できるので、長期的に安定して成長できるという。

4つ目はキャリアの選択肢が増えることだ。The Model型の営業を身につければ、SmartHR、freee、Sansan、サイボウズといった大手SaaSに移ることも、年収を求めてセールスフォースのような外資系SaaSに移ることもできると話者は見る。ラクスに残る道もある。社内公募でインサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスの間で職種を移れるほか、担当サービスを変えることもでき、職種をまたいだ異動も可能だという。話者が聞いた例では、楽楽販売の営業から経営戦略室へ異動した人もいる。あわせて話者は、SaaS業界では中小企業を「SMB」、大企業を「エンタープライズ(エンプラ)」と呼ぶのが共通言語なので、面接前に覚えておくよう勧めている。

5つ目は年収である。入社時の想定年収は500万〜700万円で、話者の評価は「めちゃくちゃ良くはないがまあまあ」だ。ただし、20代から30代前半で営業経験があれば応募できるという間口の広さを考えると、この層の多くは年収400万円台にとどまっているはずなので、非常に高いと言えるという。

6つ目は仕事のやりがいだ。トップ企業では競合を打ち負かすことよりも、市場をどう広げるかという大きなビジョンのもとで働ける。中小企業の生産性向上は日本全体の活力にもつながる。またホリゾンタルSaaSなので、さまざまな業界やビジネスモデルに触れられる、と話者は述べている。

懸念点1・2:仕事は楽ではなく、リモートは週1日

話者は続いて、懸念点を4つ挙げる。

1つ目は、仕事が楽なわけではないという点だ。これはラクスに限らず、SaaS企業への転職でよくある誤解だという。残業時間などのワークライフバランスは確かに良いが、短い時間で求められる仕事のレベルは高い。トップ企業として目標は高く、それに向けて着実にPDCAを回すことが求められる。会社が新しいことにどんどん挑戦するので、個人も追いつかなければならない。また、商材を「面」で展開していることはビジネスモデルとしては強みだが、働き手にとっては覚えることが多いという大変さにつながる。

2つ目は、リモートワークが意外にも週1日だけだという点だ。営業職で週1日でもリモートがあるのはありがたい、と話者は認める。ただ、残業の少なさや福利厚生の手厚さから、週3日くらいリモートできそうだと勘違いしやすいという。副業も基本的には認められていない。話者はこれを、ポテンシャル採用の人材を育てきるためには仕方ないと理解を示す。リモートワークや副業を望むなら、ラクスで実力をつけ、完全な即戦力になってから次の転職先で実現する方がよい、というのが話者の提案である。

懸念点3・4:30代後半以降の年収と、転職準備の負担

3つ目は、30代後半以降の年収が伸びにくそうだという点だ。話者は、ビズリーチなど、ベンチャーから大きくなったメガベンチャーによくある傾向として、若手には高い給料を払うが40代ごろから微妙になると指摘する。話者の取材や口コミサイトによれば、ラクスはインセンティブの比率が低く、営業として高い成果を出しても意外とお金に反映されないという。基本給は20代としては高水準だが、実力がついた35歳以降になると物足りなくなってくる。

話者はさらに、「生々しい話」として、ラクスは中途採用に積極的で上手なため、マネージャー層も社外から採用されることがあると述べる。自分が昇進できると思ったポストに外部の優秀な人が入ってくるケースもあるという。そのため、40歳ごろに確実に年収1000万円に届きたい人は、32〜36歳ごろに改めて最適な会社を探すべきだと話者は勧める。ラクスで順調に出世できれば1000万円に届く気もするので、それが一番良いとしつつ、出世が思わしくなければ大手SaaSや外資系SaaSへの転職を考えればよいという。加えて、ラクスがSMBを主なターゲットにしていることは事業としては優れた判断だが、働き手としてはエンタープライズ向けに売れる人の方が市場価値が高まりやすい。そのため、高年収にこだわる人はどこかでエンタープライズ向け営業の経験を積んでおいた方がよい、と話者は述べる。

4つ目は、転職の準備が大変だという点だ。話者は、採用間口が広いことと内定が簡単なことは同じではないと強調する。間口が広いというのは、学歴や出身企業の知名度といった基礎情報で足切りをしないというだけの意味だ。その代わり、応募書類と面接で、その人が本来持っている力やマインドを深く見られる。応募書類を入念に作らなければ面接にすら進めない。無形商材の法人営業経験と実績がある高スペックな人でも、準備せずに勢いだけで受ければ落ちる、と話者は警告している。

結論:誰に勧めるか

話者の最終的な結論は、ワークライフバランスとビジネスパーソンとしての成長を両立したい営業経験者に、ラクスを強く勧めるというものだ。事業が強く将来性もあるのに採用間口が広く、年収は500万〜700万円とまあまあ高い。ワークライフバランスへの配慮もあり、やりがいもある。

反対に、すでに無形商材の法人営業を経験していて年収が800万円以上ある人にとっては、受けてもよいが他にも選択肢があるだろう、と話者は述べる。最もピンポイントで勧めたいのは、現在の年収が400万〜600万円程度の若手営業職だという。あわせて、ポテンシャル採用の門はAIの影響で数年のうちに狭まるかもしれない、という話者自身の予測を踏まえ、該当する人には早めに動くことを促して動画を締めくくっている。