ニック・ウォーカーは1年で何を変えたのか:2025年6位から2026年ミスター・オリンピア優勝までを比べる

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概要

この動画は、史上20人目のミスター・オリンピアとなったニック・ウォーカーについて、2025年と2026年の体をポーズごとに比較している。話者の問いは、前年に自己ワーストの6位だった選手がどうやって優勝まで上がったのか、そして本人がベストとしてきた過去の状態を超えられたのか、という点である。話者の見立てでは、骨格の不利は変わらないまま、筋肉の中身とコンディショニング、そしてウエスト周りの改善でそれを埋めた。

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恵まれない骨格という前提

ウォーカーは2021年の初出場で5位、2022年に自己最高の3位に入った。その後はメンタルや怪我の問題で出場できない年が続き、久しぶりに復帰した2025年は6位に終わった。優勝は出場4回目にあたる。

話者は、ウォーカーを骨格やプロポーションに恵まれた選手ではないと位置づける。胴体に対して脚が短めで、ウエストのラインが太めであり、下肢静脈瘤という遺伝的な血管の拡張もあって脚がきれいに見えにくい。規定8ポーズのうちいくつかには直せない弱点があり、それを理由に順位を落とされたり指摘を受けたりしてきた。美しさが重視される今の時代には勝つのが難しいと言われてきたタイプだという。話者によれば、それを覆したのが圧倒的な筋肉量とコンディショニングであり、今年はそこにウエスト周りの大きな改善が加わった。

2026年の道のり:アーノルド・クラシックからタンパ・プロへ

今年最初の大会は3月のアーノルド・クラシックである。優勝はアンドリュー・ジャクトで、ウォーカーは史上17人目のオリンピア王者ハディ・チューパンに初めて勝った。話者によれば、ここでは厚み、サイドポーズとバックポーズ、皮膚感のハードさという自分の武器で押し切れていた。ただ、隣の2人と比べると腹部のコントロールがわずかに甘く見え、惜しくも勝ちを逃したという。

その後ウォーカーは5か月間予選に出ず、ぎりぎりの8月のタンパ・プロで仕上がった体を見せた。話者はここで衝撃を受けたと語る。コアが良くなり、脚もハードにセパレーションが出ていて、視線を吸い込む「ブラックホール」のようだったという。タンパ・プロは大差で優勝し、オリンピアの出場権を得た。この時点では、トップ3に入れるのか、4位なのかと様々に言われていた。

比較の基準として、話者はウォーカー本人が語っていた過去のベストも挙げる。2021年のアーノルド・クラシック優勝時と、2022年オリンピアで3位になった時である。

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フロントリラックス:腹筋とウエストのライン

話者は、今回ウォーカーの代名詞になりつつあるフロントリラックスを「見違えた」と評する。もともと腹筋は一つひとつのブロックが大きく目立っていたが、今回はシャープなコンディションと腹部のコントロールによって、話者の言う「チョコモナカジャンボ」の表面がパリパリに仕上がっている。胸のストリエーションや胸上部の血管の出方、脚の内側広筋の皮膚の張り付き方など、様々な部位に深いカットが入り、前年の自分を大きく引き離していると話者は見る。

見た目の違いとして話者が強調するのが眼鏡と髪である。話者は、上部だけ黒いフレームの眼鏡を「彼を覚醒させたツール」と半ば冗談めかして呼ぶ。今回は髪も伸ばしていた。トップ6でスキンヘッドはマイケル・クリゾだけで、話者は小顔に見える効果があるのかもしれないと推測している。

話者が特に驚いたと言うのは腹斜筋の境目のラインである。この強いラインがウエストにV字を生み、背中の広がりや脚の角度と合わさって見栄えを良くしている。比較で最初に取るポーズで悪目立ちしない。ウエストの幅で不利なら中身を埋めればいい、それができていると話者は述べる。

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フロントダブルバイセプス:ミッドセクションの引き締まり

腕を伸ばしたバージョンで話者が注目するのは下半身のセパレーションである。上半身のサイズ自体は大きく変わっていないが、違いは中身だという。話者の説明では、前年は大きくサイズアップした後に仕上がりが早すぎ、ピークを過ぎてしまった。今年はタイミングが合っていた。話者は、3月のアーノルド以降ほとんど体脂肪を増やさずに良いコンディションを保ち、そのうえでコアも調整していたのではないかと推測する。

腹部を縮めたバージョンでは差がさらに分かりやすいという。前年は正面からの写真でも腹部が少し前に出ていたが、今年は完全にフラットなミッドセクションになり、左右の幅もタイトに見える。生配信では腹斜筋にボトックスを打ったのではという声もあったと話者は紹介する。話者の評価では、コアがタイトに見えることはXシェイプを作るうえで非常に大事であり、それでいてサイズを失ったようには見えない。前年も上腕は大きく、腹筋のブロックも大きかった。ただ今年は皮膚を押し上げる張りのある筋肉と、乾いた皮膚感がある。

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サイドチェスト:肩と胸が作る立体感

サイドチェストは、話者によればウォーカーの最も得意なポーズの一つである。巨大で丸い肩、特に前部が胸との境目を作り、一つひとつのパーツの立体感を強めている。最大級の上腕も持ち、そのサイズと肩が釣り合っている点を話者は評価する。

今回は最もハードなコンディションだったにもかかわらず、胸は削れてフラットに見えることがなく、奥側の左胸にも細かいラインが入り張りもあった。オイルの乗りや色味も良く、光ってほしい部分が光り、影になってほしい部分に濃い影が入っている。話者は、自分の部屋に置きたいフィギュアを選ぶなら今年の方だと語る。

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下半身と広背筋:バックポーズで強みに変わる特徴

話者によると、ウォーカーは正面から見ると脚が細く見えがちだが、バックポーズでは非常に大きく見える特殊な選手である。内転筋が内股を埋め、ハムストリングスの隆起は現在のプロリーグで一番だと話者は言う。

外側広筋の付着位置が他の選手より少し低く、尻の真横あたりにある。そのため脚が細くなっていく角度が鋭く、正面では弱く見えやすい。だがバックポーズではそれが逆に働き、脚が分厚く見えると話者は説明する。

背中については、垂れ下がるような広背筋と厚みを挙げる。広背筋の下端がパンツから約4cmほどと低い位置にあると話者は目測し、これはカイ・グリーンに匹敵する位置だという。これが巨大なバックポーズを生む。

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バックダブルバイセプス:歴史的と評するハムストリング

バックダブルバイセプスの映像はポージングルーティンのもので、全ポーズを見せられるわけではないと話者は断っている。そのうえで、尻は絞られて細かいラインが強く見えるという。ハムストリングスは前年と比べて質感が大きく違う。前年の映像は画質がやや劣る点は認めつつも、今年は「4K並み」の下半身の質感だと話者は言う。

このハムストリングスの隆起を、話者は歴史上ナンバーワンのレベルだと断言する。ロニー・コールマン、ジェイ・カトラー、細かいラインを持っていたフィル・ヒースと強みは違うとしながらも、単体のブロックの大きさでは上だと見る。ハムストリングスのラインがいくつも立体的に飛び出している点を挙げ、背中の広背筋も厚くなっていることから、この状態からさらに進化したことに驚きを示している。

話者は、今回のデレク・ランズフォードのバックダブルバイセプスと比べても、下半身・腕・背中の合計ではウォーカーが勝っていたと言っても過言ではないとする。尻は同等で、デレクの方がわずかにラインが濃い。一方でデレクにはこのハムストリングスがない。上腕二頭筋のピークは「フェイクではない」本物の山で、上腕三頭筋にもラインが多い。これは前年からの強みでもある。背中は前年からさらにサイズが上がり、熟成されて見える。

話者が不思議だと言うのは、左よりも右のウエストが細く見える点である。前年もそう見えていたが、ウォーカーのバックポーズではウエストが特に細く、完全なXフレーム、砂時計型になっている。このポーズの総合的な完成度に追いつける選手は歴史的にも数人しかいないと話者は評価する。

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今年加えたポーズ:バックラットスプレッドとアブドミナル・アンド・サイ

ウォーカーは前年の個人ポージングで取らなかったバックラットスプレッドと、アブドミナル・アンド・サイを今年は取った。フロントラットスプレッドとアブドミナル・アンド・サイは、ずっと彼の弱点と言われてきたポーズである。

アブドミナル・アンド・サイについて、話者はミッドセクションを「ブラボー」と称える。タイミングにもよるとしつつ、比較審査ではさらに割れて見えたという。骨格が悪くウエストが太くても、中身がびっしり詰まっていれば良い見栄えになる。話者はメンズフィジークの例も引いてそう述べる。他の選手が作る砂時計型の方が理想的ではあるが、今回は全く悪くない、というのが話者の評価である。

バックラットスプレッドは、バックダブルバイセプスが強い分、これまで劣って見えたポーズだった。原因は凹凸の少なさで、表情があまり出なかった。今回はコンディショニングが良いため、ある程度凹凸が出ている。上腕三頭筋と腕のフレームが作るアウトラインはダイヤモンド型で、下半身はバックダブルバイセプス以上に良く見えると話者は言う。

ただし話者は、このポーズではデレクに勝てないかもしれないとも述べる。優秀な選手はコブラのような表情が背中に出るからである。デレクに勝つには大円筋や棘下筋あたりの凹凸をより強調できればよい、と話者は考える。僧帽筋も課題に挙げる。デレクやサムソン・ダウダは僧帽筋が耳まで盛り上がって見えるほど縦方向に強く、並ぶとウォーカーは少しフラットに見える。それでも十分であり、実際にチャンピオンになったのだから、と話者は付け加える。

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モストマスキュラーと見上げる角度

最後のモストマスキュラーでは、まず顔の小ささに触れる。実際にかなり小さいはずで、これも骨格的な才能だと話者は見る。肩幅と肩のサイズ、特に三角筋前部が胸との境目を作り、そのラインは前年よりはるかに強い。よりシャープに絞れているのに、胸のボリュームは大きく違う。全ての条件が揃うとウォーカーはこうなる、というのが話者の感想である。

脚について話者が指摘するのは見る角度の影響である。ライブ映像では脚が少し細く見えがちだったが、下から見上げる角度では、外側広筋の盛り上がる角度が良く、大きく見える。審査員はステージより低い位置にいるので見上げる形になる。見上げるほどウォーカーの脚は大きく見えるタイプで、そのため審査で不利に見えにくいのではないか、と話者は推測する。加えて、大腿四頭筋は硬さを保ったままバルクアップし、カットと幅が増した。肩はより丸く大きく、胸はより絞れながら厚く張り、上腕でさえ皮膚感が良い。上半身だけを切り取れば四角形であり、人間の筋肉はここまでフレームを埋められるのかと話者は驚きを示す。

話者は、他の選手との比較や、歴代選手と今回のウォーカーとの比較、他部門の比較もやりたいと述べ、視聴者にリクエストを求めて動画を締めくくっている。