「旅行には向かない国」パナマを歩く:運河、地元料理、そして世界一高いゲイシャコーヒー

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概要

コロンビアから飛行機で約2時間、旅系YouTuberの不動はパナマに入った。パナマについては野球選手、バナナ、パナマ運河くらいしか知らなかったという話者が、首都の街歩き、地元料理、夜の繁華街、パナマ運河、旧市街を回り、「この国に来る必要はあるのか」を確かめていく。不動の評価は一貫して辛く、「住むにはいいが、旅行して面白い国ではない」というものだ。

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到着:予想外の都会と、SIMカードなしの旅

空港に着いた不動がまず口にしたのは気候の良さだった。気温は30度前後とみられ、「沖縄の一番調子いい時」のようだという。空港を出てすぐの場所でSIMカードが売られていたが、7日間で30ドル、15日間で40ドルと高すぎると判断し、今回はSIMなしで旅をすることにした。

パナマについて不動が知っていたのは、ドラマ『プリズン・ブレイク』シーズン3に登場する無法地帯の刑務所、ヤンキースの守護神リベラ、元日本ハムのオバンドやセギノール、元中日のタイロン・ウッズといった野球選手、そしてバナナとパナマ運河くらいだった。そのため国のイメージは良くなかったが、機内から見下ろした街は「すげー都会」で、自分が無知だっただけだと認めている。ただし説明欄では、都会なのはごく一部で、ほかは田舎であり、ビルも空きテナントばかりだったと補足している。

空港から市内へは結局タクシーを使った。約40km走って12ドルで、安いとは感じたという。昔なら絶対にヒッチハイクをしていたと話し、「弱くなったもんですわ」と自嘲している。

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宿と治安の第一印象:コロンビアとの比較

宿はホテル・ヴィラ・グランデ。値段はまあまあ安く、4人部屋と聞いていたが実際は8人部屋だった。バスルームは天井が5mほどあるほど高く、清潔だったという。

不動の治安評価は、直前に滞在したコロンビアとの比較に強く引っ張られている。パナマは治安が悪いと言われているものの、コロンビアの後だと感覚が狂い、全員がいい人に見えるという。『ハリー・ポッター』にたとえて、コロンビアでは全員がスリザリンに見えたが、パナマはハッフルパフくらいだと表現した。コロンビアとの違いとして、人前で携帯電話を出せること、のどかな公園があること、まだヤクザのような人物を見ていないことを挙げている。中南米の水道水については、日本の水道水と変わらないくらい美味しいと評価した。

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地元料理への厳しい評価

腹を空かせた不動は、地元の人に勧められた「ピオピオ」という店に入った。パナマの伝統料理だというスープのサンコーチョと、チキンライスのような料理を注文している。

食べる前から「味は想像できる」と言い、実際その通りだったという。サンコーチョは「ブロッコリーと海苔と味の素を入れたみたいな味」で、グルメ細胞が全く活性化されない、と『トリコ』を引き合いに出して評した。チキンライスも見た目通りの味で、コロンビアもパナマも「全部見た通りの味」で、まずくもないが美味しくもないと不満を述べている。ただしチキンについては「日本のケンタッキーよりうまい」と、そこだけは認めた。

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夜のメキシコ通り

夜、不動は「メキシコ通り」と呼ばれる一帯を訪れ、街娼が立つ様子を撮影しながら紹介している。不動の観察では、各ブロックに1人ほど立っていて、値段は30〜60ドル程度とコロンビアと似ていた。夜7時15分頃から少しずつ立ち始めるという。声をかけてきた中には明らかに男性とみられる人物もいて、最初は50ドルを提示され、1時間半ほど売れ残った後には20ドルまで下がっていた。

不動は女性のところへ行くことにし、カメラと携帯、必要以上のお金を持たず、45ドルだけポケットに入れて出かけた。戻ってからの報告によると、料金は25ドル、ホテル代が約15ドルで、合計約40ドル。値段に見合う価値はあったと話している。治安面については、中南米の同様の通りとしてはかなり良いほうで、路地にさえ入らなければ大丈夫だろうという見立てだった。一方で、身長190cmほどの人物などもいて怖かったとも述べ、自分はもう二度と行かないと締めくくっている。

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数字で見るパナマ

2日目の朝、パナマ運河へ向かう前に、不動は国について簡単に調べた結果を紹介している。人口は約430万人、面積は北海道より少し小さい。思っていたより小さな国だという印象を持った。1人当たりGDPは12,373ドルで、中米7カ国の中では最も高い。不動はこれを、パナマ運河である程度潤っているため中米の中では治安が比較的マシ、という意味に解釈している。ただし外務省のホームページには、パナマの治安は悪いと書かれているとも付け加えた。

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運河までの徒歩2時間半と物価調査

運河までは徒歩で約2時間とされていたため、不動は歩いて向かった。気候はちょうどよく、雰囲気は沖縄に近いという。一方で、路地を一本間違えれば何があってもおかしくないのが中南米だとして、注意しながら進んだ。落書きも多いが、コロンビアのボゴタのように『刃牙』の家のようになっているわけではなく、「まだ品のある落書き」だと比較している。高級住宅地のような地域もあった。

1時間ほど歩いても飲食店が見つからず、たどり着いた巨大スーパーマーケットで物価を調べた。

  • バナナ:1kgあたり1ドル
  • 玉ねぎ:1kgあたり2.5ドル
  • 名前の分からない芋:1kgあたり1.7ドル
  • パン:1個約1ドル(アメリカなら3〜4ドルしたようなもの)
  • 肉:500gあたり3ドル(安くも高くもないという評価)
  • 卵:12個入りで最安2ドル
  • パナマビール:0.8ドル

不動は地元ビールの「パナマ」と「アトラス」を飲み、前者を美味しいと評価した。

その後入ったローカル食堂では、チキン、揚げバナナ、豆料理などのセットを5.5ドルで注文した。豆料理は「クソまずい」と言い、その味がチキンにも移って全体がまずくなったという。コールスローは美味しく、バナナ嫌いを自認しながらも揚げバナナは「クソうまい」と評価した。甘いものの感度は高いのに、普通の料理に対するセンスがない、というのが不動の見立てだ。日本の食べログ基準なら点数がつかないレベルとまで言うが、地元食堂は観光客向けではないため、自分にとやかく言う権利はあまりないとも認めている。それでも「敬意を表したとしてもまずすぎる」というのが結論だった。

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パナマ運河:閘門と巨大船

約2時間半かけて、ようやくパナマ運河に到着した。入場料はモーガン・フリーマンがナレーションを務める映画とセットで17.22ドル。まあまあ高いが、歴史的なものを見ている気がしなくもない、というのが不動の感想だった。

展望エリアから見たのは、閘門を通過する巨大船である。不動の説明によれば、運河の全長は約80kmで、途中が山のように高くなっているため、水門で水位を変えながら船を上り下りさせる。水位の差が目に見えて分かるという。詳しい仕組みはWikipediaや他のYouTuberの動画を見てほしいと、説明はそこで切り上げている。追加情報として、世界の貨物船はこの運河の幅に合わせて作られ、その最大サイズを「パナマックス」と呼ぶらしいと紹介した。

最初にやって来た船について、コンテナを積んでいないため「ロマンがない」として「雑魚シップ」と呼んでいた。ところが後で、船体の「NYK」の表記が日本郵船のものだと気づき、謝罪して「最強の船です」と言い直している。パナマックス基準で作られた船かもしれないと推測していた。

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運河を見るためだけに来る価値はあるか

運河については、パナマに来たなら絶対に行くべきだと認めている。一方で、運河を見るためだけにパナマへ来る価値はない、とはっきり述べた。「パナマ運河に命を助けてもらった」くらいの思い入れがある人なら行くべきかもしれないが、時を戻せるなら自分はパナマに来なかったという。

到着から2日の時点での評価として、不動は「治安はそこそこ悪い」「飯はそこそこまずい」「何もない」と並べ、この国に来る必要があるかは人によるが、自分はないと思ったと語った。帰り道も撮れ高がないため撮影しないとして、この日の動画を終えている。

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7日目:撮影をやめていた理由

動画は7日目の昼に再開する。不動によれば、サボっていたわけではない。バスを乗り継いで田舎へ行ったり料理を食べたりしていたが、あまりにも絵にならないため、4日目頃から撮影をやめ、その部分の動画も出さないという。

ここで不動はパナマを改めて評価している。何もない国なので住む分にはいいが、治安が良いわけでもなく、料理はまずく、興奮できる観光地もない。「YouTuber泣かせ」の国で、あと5日間滞在しなければならない。普段はあまり下調べをしない不動だが、ネットで調べたところ旧市街が素敵そうだったため、最後にそこへ賭けることにした。

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旧市街:海沿いの散歩道と街並み

旧市街へ向かう海沿いの道について、不動は気持ちよく散歩できるところがパナマの良さだと述べ、この辺りは夜も治安が良いと評価した。旧市街の雰囲気はイタリアやギリシャのリゾート地のようで、警官も多いため、ある程度は安全だろうと見ている。

旧市街で有名なものとして、不動はパナマ運河博物館を本来のメインとして挙げ、ほかに地元の人の憩いの場であるフレンチ・スクエア、そして有名なコーヒーを紹介した。まず向かったのはコーヒーだった。

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1杯10ドルのゲイシャコーヒー

訪れたのはシス・コーヒースタジオという店で、不動は「パナマで一番スタイリッシュな店」だろうと言う。ここでは世界一高級とされるゲイシャコーヒーが飲める。価格は1杯10ドルで、4ドルのカヌレも一緒に注文した。不動が紹介した情報によれば、コーヒー豆はエチオピア原産で、100gあたり29,800円で取引されたこともある、世界一高いコーヒー豆として知られているという。

ネットには「世界一美味しい」「一度飲んだら忘れられない」と書かれていたが、香りは正直よく分からないという。不動は、このコーヒーに何も感じず「他のコーヒーと一緒やないか」と思うようなら、パナマはそこまでの国だということで動画を終わりにする、と宣言した。そのうえで「一杯10ドルだから」信じようと言って口をつける。しかし、飲んだ感想は語られないまま「次の動画でお会いしましょう」と動画は終わる。旧市街に賭けた最後の望みが報われたのかどうかは、明かされないままだった。