未経験からのコンサル転職で狙う大手3社:デロイト トーマツとベイカレントを中心に

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概要

転職系YouTuberのサラタメ氏が、「未経験でも内定を取れる大手コンサル企業」をランキング形式で紹介する動画である。話者の立場ははっきりしている。コンサル業界は世間のイメージより採用の間口が広い。しかも大手の一部は採用目標を大きく引き上げ、採用要件を緩めている。だから未経験者が入るなら今がチャンスだ、というものだ。

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動画内で具体的に解説されるのは第3位のデロイト トーマツと第2位のベイカレントの2社である。第1位の企業、学歴要件の緩い番外編の1社、内定の取り方は動画内では明かされず、LINE限定の別動画で提供すると告げられる。本記事は、動画内で語られた2社の分析と前提の議論を中心に整理する。

前提:コンサル業界は「意外と間口が広い」

ランキングに入る前に、話者は未経験からのコンサル転職を勧める理由を説明する。まず採用の間口である。以前の「コンサル転職完全ガイド」動画でも述べたとおり、大まかには次の条件にあてはまれば内定のチャンスがあるという。

  • 20代〜30代
  • 4年制大学卒
  • 転職回数が少なめ
  • 企画・財務・ITなどいずれかの領域で業務経験がある

特にSE、エンジニア、PMの経験があるIT人材は、今回紹介する企業では非常に歓迎されているという見方を示す。コンサルらしくない経歴での内定例も挙げる。日東駒専卒の地方公務員、さらに「一番とんでもない」例として専門学校卒の美容師である。話者は、自分のチャンネルの視聴者ならほぼ全員が該当するのではないかと言うほど採用口は広いと述べ、「ハイスペックなエリートしか内定チャンスがない」というイメージを捨ててほしいと呼びかける。

待遇とキャリアについては、35歳ぐらいで年収1000万円に着実に到達できる水準だと話者は言う。論理的思考、プロジェクトマネジメント力、資料作成スキルといった総合的なビジネス力も身につく。一度コンサルで鍛えられれば、その後はコンサル、事業会社、フリーランスなど多様なキャリアを選べるという。

話者がもっとも重要だとするのはAI時代への耐性である。詳細は長くなるとして省いたうえで、弱いコンサル企業はAIに駆逐されるが、しっかりポジションを取れている強いコンサル企業はAIをフル活用して「無双する」との見通しを語る。だからこそ企業選びが生命線になる。そこで「AI時代でも強く、未経験でも入れる会社」を選んだ結果、すべて大手になったという。

採用規模についても予告がある。3位の企業でも直近1年の採用目標が800名ほどで、1位は2000名を超えるという。話者は、普通の企業なら年間100名の採用でも多いと感じるところ、2000名は365日休まず毎日5〜6名を採っても追いつかない規模だとして、その異例さを強調する。

第3位 デロイト トーマツ:ビッグ4最大手が採用を拡大

第3位はビッグ4の一角、デロイト トーマツである。話者はビッグ4を世界的な大手コンサルファーム4社(デロイト、PwC、EY、KPMG)と説明する。そのうえで、デロイトは売上・人員ともにビッグ4の中で1位だと述べる。売上規模は「10兆円規模」、他社も数兆円規模で、どこも従業員は数十万人いると話者は紹介している。

魅力の要点は、ブランド力があり、年収もビッグ4で最高水準であり、そのうえ採用に積極的で間口が広がっていることだ。話者の取材によれば直近1年の採用目標は800名ほどに上る。毎月60〜70名を採用するペースであり、それなら採用要件が緩くなるのも当然だという。本来デロイトは採用ハードルが非常に高い会社であり、「いつもより要件が広がっている」という差の大きさでは3社の中で一番だと話者は位置づける。

通常の採用ターゲットは、若いポテンシャル枠、ITスキル系、その他専門スキル系である。即戦力スキルのないポテンシャル枠なら、若手でGMARCH以上、大手企業出身が求められる。即戦力スキルがあれば年齢要件はやや緩むが、それでも4年制大卒が望まれる。ところが現在は、日東駒専卒で倉庫管理をしていた人がポテンシャル枠で内定した実績があるという。この人は年収も500万円から700万円ほどに上がった。ただしこれは、話者が後で案内する「内定を取る方法」を使った場合だと断っている。

話者は補足として、今回は大手に絞ったため、要件が緩和されていても学歴はある程度見られると明言する。ポテンシャル枠で大手を狙うなら、少なくとも日東駒専以上が目安になる。これは1位から3位まで共通だという。その学歴がない人向けに、番外編として別の1社を用意したと話す。創業約20年で、ある領域ではトップクラスの中小規模のコンサル企業である。年収は大手より低いがマネージャーになれば1000万円ほどで、専門学校卒の美容師の内定実績もあるという。ただし社名は動画内では明かされない。

デロイトが採用を急拡大している二つの理由

話者はデロイトの積極採用の背景に二つの理由を挙げる。

一つ目は業績の好調である。NewsPicksの動画を引用し、2023年以降、毎年15%以上の成長率で伸びていると紹介する。話者の説明では、伸びの源は「アクセンチュアモデル」だという。IT領域の仕事を上流だけ、あるいは下流だけ受けるのではなく、戦略策定からシステム導入・運用・実装まで一括で請け負う形であり、ニーズが大きく儲かる。これを始めたのはアクセンチュアで、デロイトはビッグ4のブランド力を生かしながら追随した。

ただし両社は成り立ちが違うと話者は言う。アクセンチュアはシステム開発やIT導入という現場に近い下流から始め、戦略策定などの上流へ領域を広げた。デロイトは逆で、戦略コンサルや業務コンサルという上流から、システム実装・開発の下流へ広げた。DNAが違うから住み分けができていて、アクセンチュアもデロイトもともに好調だ、というのが話者の見立てである。

二つ目は組織再編の完了である。話者はこれもNewsPicksの図を引用して説明する。グループ内で分かれていたコンサルティング(経営戦略・IT導入)、ファイナンシャルアドバイザリー(M&A)、リスクアドバイザリー(リスク管理、サイバーセキュリティ、ガバナンス)の3社が統合され、合同会社デロイト トーマツになった。コンサルに求められる範囲が広がり、クライアントには丸ごと任せたいというニーズが強い。窓口を一本化しないと依頼しにくいという判断から統合した、と話者は理解している。業界の流れからしてやるべき動きで、良い判断だったと評価する。

時期については、2024年6月ごろから、内部的には2024年からずっと再編を進め、2025年の10〜12月、下半期にようやく落ち着いたという。話者の観測では、2025年下半期から採用にエンジンをかけ始めたが、再編が完全に終わるまでは踏み切れていない様子だった。そのため本番はこれからで、2026年の積極採用は「えぐい」ものになると予想している。

年収と未経験者への育成体制

おまけとして、話者はさらに二つの魅力を挙げる。一つは年収で、OpenWorkのデータを引用し、もともと高年収のビッグ4の中でもデロイトの年収レンジが一番高いと示す。

もう一つは未経験者への優しさである。ビッグ4首位ならハイパーエリートばかりと思われがちだが、実際には未経験者も採用されている。話者によれば、未経験者を戦力化するノウハウが蓄積されている。研修は入社後1か月ほどかけて行い、その間はプロジェクトの仕事と研修を並行させるという。就業時間の後に必死で勉強しなければならないのではなく、勉強の時間も業務時間として確保される仕組みが整っていると紹介している。

懸念点1:3社の中で最もハードワーク

話者はデロイトの懸念点を二つ挙げる。一つ目はハードワークである。アサインされるプロジェクト次第で一概には言えないとしたうえで、ざっくり月平均50時間ほどの残業は覚悟したほうがいいという。OpenWorkのデータをもとにした比較では、デロイトの平均残業時間は50時間を超えている。2位の企業は30時間ほど、1位の企業は30時間を切っており、今回紹介する中では最もハードだと説明する。一方でリモートワークは3社の中で最も推奨されているという。リモートワークを重視するならデロイトは良い選択だ、とも付け加えている。

懸念点2:「やらかし」報道と、その評価

二つ目は、トラブルのニュースで取り上げられがちな点である。代表例として話者が挙げるのは、江崎グリコのプッチンプリンの出荷停止だ。デロイトが江崎グリコのSAP導入プロジェクトに入っていて、そこでミスがあったため、プッチンプリンをはじめとする冷蔵品が出荷できなくなった。江崎グリコが激怒したという話が取り沙汰された、と話者は紹介する。

この件について話者は、今後もこうした話はちょくちょく出てきそうだとしたうえで、転職者個人の目線ではそれほど気にする必要はないというのが本音だと述べる。会社としては当然気にして改善すべきで、経営陣には頑張ってほしいが、転職希望者に向けてはそれでも勧められるという立場だ。理由は三つある。

第一に、大きな案件を抱えている証拠だからである。江崎グリコのSAP案件のような世間を騒がせる規模の案件は、普通のコンサル企業には任されない。ネガティブにもポジティブにも取れる話だと話者は言う。第二に、どこもそんなものだからである。外からはパーフェクトヒューマンの集団に見えるかもしれないが、100%成功するプロジェクトはない。そもそも自社で手に負えないほど難しい案件だからデロイトを入れたのであって、別のコンサルに頼めばうまくいったかというと疑問だ、と話者は述べる。自分がクライアント側なら当然怒るだろうとも認めている。第三に、ブランド力が絶大だからである。狙われやすい立場なので今後も同種のニュースは出るだろうし、会社としてのブランドは多少削られるかもしれない。それでも話者は、履歴書に「デロイト トーマツ出身」とあるだけで転職市場で最強クラスの評価を得られる状況は変わらないと予測する。

そのうえで話者は、会社の先行きと個人のキャリアを紐づけすぎないほうがいいと語る。会社は会社、個人は個人であり、ブランド力をうまく使わせてもらうくらい冷静に見ればいい。やらかしのニュースは知っておくべきだが、二の足を踏むほどではない、というのが結論である。

まとめとして話者は、デロイトをこう位置づける。コンサル志望者にはブランドに憧れる人が多い。ビッグ4のブランドが欲しく、そのためなら一定のハードワークも受け入れられる人にとっては大きなチャンスだ。3社の中で一番ハードだが、ブランド力も一番あるからである。

第2位 ベイカレント:「和製アクセンチュア」と呼ばれる急成長企業

第2位はベイカレントである。話者は「実は未経験者には一番いいかもしれない」と考えている。3か月前にベイカレントに特化した完全ガイド動画を作ったほどだという。

話者が挙げる魅力は三つある。ワンプール制で未経験者に向いていること、平均年収1349万円と非常に高くデロイト以上かもしれないこと、そして直近1年の採用目標が1500名と大規模なことである。通常の採用ターゲットはデロイトとほぼ同じだ。即戦力スキルのないポテンシャル枠なら、若手でGMARCH以上・大手企業出身が求められ、スキルがあれば4年制大卒が条件になる。一方で現在は、化粧品の営業職や家具チェーンの販売員といった、コンサルと関連の薄い職歴の人でも内定を取れているという。これも話者の案内する方法を使った場合としている。

会社の特徴として話者が強調するのは二点だ。一つは売上拡大の勢いである。11期連続の増収増益で、直近の年間売上は1200億円。日系コンサルファームとしては二強の一角だと話者は評する。もう一つは、IT領域に強い総合コンサル、つまり「和製アクセンチュア」だという点である。好調の理由は、前述のアクセンチュアモデル、すなわちITの仕事を戦略策定からシステム導入まで一括で請け負う需要を大きく取り込んでいることにあると話者は説明する。話者のポジショニング整理では、デロイトは戦略から下流寄りまで幅広く手がけるが、SI部分までは侵食しきれていない。一方ベイカレントはそこまでやっていて、守備範囲はアクセンチュアとほぼ重なるという。

アクセンチュアとの違い:日系であることとワンプール制

ベイカレントがアクセンチュアと違う点として、話者は二つを挙げる。

一つ目は日本発のコンサルであることだ。外資系のアクセンチュアに対し、ベイカレントは日系企業である。そのため日系企業に合わせた関係構築ができ、常駐型できめ細かい、日系企業らしい支援をしている。話者は、ベイカレントが「中毒性がある」「一度使ったらやめられない」と言われるのはそのためだと説明する。

二つ目はワンプール制である。一般的なコンサル企業は、金融・製造・通信といった業界別と、経営戦略・リスク・組織人事・オペレーション・マーケティングといったソリューション別のマトリックスで組織が分かれている。コンサルタントも、たとえば「金融業界のIT領域だけ」のように担当が細分化される。ベイカレントはこれを分けず、全体を一つのプールとして採用し、案件へのアサインもそこから行う。話者は「雑な説明だが」と断ったうえで、柔軟に採用でき、柔軟にアサインできるビジネスモデル上の利点が急成長につながっていると見る。

未経験者にとっての意味も語られる。未経験からコンサルに入る人の多くは、どの業界のどの領域をやりたいかが明確になっていない。まずベイカレントに入り、ワンプール制でさまざまな経験を積み、その中でやりたい領域をはっきりさせていく。そうしたステップとして勧められる、と話者は考えている。

ベイカレントを勧める三つの理由

話者はベイカレントを勧める理由として、積極採用で間口が広いこと、年収が高いこと、ワークライフバランスが悪くないことの三つを挙げる。

採用規模について話者は、年間1500名とは毎月100名採っても足りない規模だと強調する。ただし注意点として、職歴がコンサルとどれだけ関連しているかはあまり厳しく見られない一方、学歴は結構厳しいというのが話者の観測である。意外な職歴の人が内定していても、学歴はGMARCH以上だったりする。裏を返せば、GMARCH以上の学歴があり、一定の大手企業出身というスペックが揃っている人には非常に狙い目だという。

年収について話者は、日系のベイカレントより外資系のデロイトのほうが高そうに見えるが、そうでもないと言う。平均年収1349万円という数字には「切り取り方がずるそうなところもある」と留保しつつ、それでも普通に高いと評価する。話者が調べた年収事例は次のとおりだ。

  • 26歳のシニアコンサルタントで約1000万円
  • 30歳のマネージャーで約1300万円に業績賞与(最大500万円ほど)。合計1800万円程度まで可能性がある
  • 38歳のパートナーで約3000万円に業績賞与

他社との比較では、パートナーまで行くとアクセンチュアやビッグ4のほうが高いが、マネージャークラスまではベイカレントのほうが高いと話者は観測している。そのため、未経験から転職する人はベイカレントに行ったほうが年収は高くなる傾向がある、というのが話者の見方だ。

ワークライフバランスについては、事業会社よりはハードだと断ったうえで、残業規制がかなり厳格だと説明する。平均残業時間は22時間で、平均値にどれだけ意味があるかはわからないとしつつ、基本的に45時間以内に収まると考えて問題ないという。話者の取材では、45時間を超えて残業させようとするとマネージャーの申請や承認が大変になる仕組みがあるという。OpenWorkのデータで見ても、デロイトより残業時間はだいぶ短いと話者は説明する。

懸念点:ワンプール制の副作用

ベイカレントの懸念点として話者が挙げるのは、ワンプール制の副作用である。公式の情報発信では、ワンプール制だから希望に合わせて自由に案件を選べるように書かれている。しかし話者はそれを理想論だと見る。大量に集めた人全員が希望どおりに動ける「奇跡」はなかなか起きないからだ。毎回希望どおりのプロジェクトにアサインされるわけではないこと、そして希望と違う案件に回される結果、専門性が身につきにくいこと。この二つを頭に入れておいてほしいという。

ただし話者は、未経験から入る最初のコンサル企業としては、これは大きなデメリットにならず、むしろメリットのほうが大きいと考えている。ベイカレントで色々経験して専門領域を決め、その領域を狙って次の転職をする。それが非常に良いコンサル転職のストーリーだ、というのが話者の結論である。

第1位と番外編は動画内では明かされない

第1位は、1500名を採用するベイカレントをさらに上回る、2000名以上の採用目標を掲げる会社だと予告される。しかし社名は動画内では公開されず、「内定確率を最も高める方法」とともにLINE限定動画で提供するとされる。学歴要件の緩い番外編の1社も同様である。話者は、大手は狙い目だが、少なくとも日東駒専程度の学歴を求める採用ターゲットばかりで、それに該当しない人も多いはずだと述べ、そうした人に向けて番外編を用意したと説明する。

したがってこの動画単体で語られた具体的な企業分析は、デロイト トーマツとベイカレントの2社にとどまる。話者の整理では、デロイトはビッグ4ブランドを得る代わりに最もハードな働き方を受け入れる選択肢である。ベイカレントは高年収と比較的抑えられた残業時間、ワンプール制による幅広い経験が得られる一方で、学歴は厳しめに見られ、専門性が身につきにくいという副作用を伴う選択肢である。