一軸右回りの船は本当に左舷着岸がしやすいのか:27フィート艇で試した船舶免許講師の見解

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概要

船舶免許の独学を支援するチャンネルを運営する堀越氏が、「一軸右回りの船は左舷着岸の方がしやすい」という教科書の記述を、実際の船で試した動画である。堀越氏は、この知識は試験に出るので覚える必要があるが、免許取得者が乗るような小型船では体感できず、実践ではあまり役に立たないという立場をとる。

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きっかけは前回の動画へのコメント

堀越氏は前回、プロペラの動きを知ろうという動画を公開した。すると、プロペラの話をするなら横圧力などの話もしなければならない、という趣旨のコメントが付いたという。

これに対して堀越氏は、自分が伝えたかったのはもっと基本的な内容だと説明する。試験では後進を指示されることがある。そのとき、ハンドルをどちらに切れば船がどう動くのかが分からなくなる受験者は多い。講習で「右に目標物があるので、そこをめがけて後進してください」と指示しても、ハンドルは切れるものの、船がどう動いているのか分からなくなってしまう人がいる。前回の動画は、左にハンドルを切ったらプロペラはどちらを向くのか、という程度の内容だったという。

例として挙げたのが着岸の場面である。右舷で着岸するときは、左にハンドルを切って前進を入れ、船が曲がってきたらハンドルを戻して後進に入れる。そのときプロペラがどう動いているのかを理解してもらうことが目的だった。

検証の内容と条件

教科書には、一軸右回りの船は左舷着岸の方がしやすい、という趣旨の記述がある。そのため、そう思っている人もいるだろうと堀越氏は言う。そこで今回は、プロペラが右回りの船で、右舷着岸と左舷着岸のどちらがどの程度しやすいのかを実際に比べることにした。

撮影日は風がさほど強くなく、外力の影響はあまり受けないだろうと堀越氏は判断している。一方で、桟橋の方から風が吹いているような状況では違いは出ないとも述べている。

堀越氏は、比較結果はあくまで自分の感想だと断っている。普段の講習では右舷着岸で教えており、受験者にも試験では右舷でやるよう伝えている。そのため、右舷の方が慣れているという要素が結果に入るかもしれないという。そのうえで右舷、左舷の順に着岸を試した。

結果:「あまり分からない」

試した結果について、堀越氏は「あまりわからない」というのが自分の結論だと述べた。使った船は27フィートの船内外機艇で、この船ではどちらがしやすいかは分からなかったという。船外機の船も同じだとしている。

堀越氏によれば、インボードの船、つまりシャフト船でプロペラの後ろに舵が付いているような大きな船なら、一軸右回りの特性がはっきり分かるだろうという。しかし船内外機や船外機の船では、着岸のしやすさを決めるのはやりやすい方かどうかだけだ、というのが堀越氏の見方である。

試験のためには覚えておく

それでも、一軸船の特性は教科書の後ろの方に載っており、試験にも出る。そのため知っておかなければならないと堀越氏は念を押す。ただ、こうした船に乗ってそれを感じ取れるかといえば感じ取れないので、実践ではあまり必要ないと考えている。

このため堀越氏は、プロペラの話をするときにこの説明はしない方針だという。授業では扱うが、プロペラを理解するうえで説明しても、受講者が乗る船では活かせないと考えているからだ。堀越氏の動画は、これから免許を取る人や取ったばかりの人に向けたものである。難しいことを言っても聞いてもらえず、頭に入らず、覚えてもらえない。より深い内容は自分で勉強して学べばよく、分からないことがあれば質問してほしいと述べている。

結論:得意な方で着岸すればよい

堀越氏は、完全に無風の条件で、同じ角度、同じスピードで比べれば違いが分かるのかもしれないと認めている。しかし、少しでも風が吹けば全く分からなくなるので、やりやすさの差は慣れでカバーできる問題だという。

大きな船であれば、特性に沿って操船した方がやりやすい。今回程度の大きさの船でも、特性上は左舷の方が着岸しやすいかもしれない。それでも、自分は右舷着岸の方がしやすいという感覚があるなら、そのしやすさには勝てないと堀越氏は考えている。そのうえで、自分の得意な方で着岸してほしいと呼びかけて動画を締めくくった。