未経験からのコンサル転職で知っておくべき5つのこと:学歴・年齢・資格の壁は思われているより低い

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概要

コンサルティング業界は、一握りのエリートだけが集まる精鋭集団だと思われがちだ。転職系YouTuberのサラタメ氏は、この見方は現状とかなり違うと主張する。同氏によれば、コンサル業界は今、未経験者の中途採用を大きく広げており、学歴・年齢・資格の面でも以前より門戸が開いている。本動画では、未経験からコンサル転職を考える人が事前に知るべきポイントとして、次の5つを挙げている。

14分で読めます
  1. 8割以上が未経験の中途入社である
  2. 高学歴でなくても内定は取れる
  3. どの年齢でも内定のチャンスがある
  4. MBAや英語は必要ない
  5. 大企業出身者は内定を取りやすい

なぜ今、コンサル転職が「狙い目」なのか

本題に入る前に、話者はコンサル転職の主なメリットとして4点を挙げる。1つ目は年収の高さで、他業界全体と比べて約2倍だという。主要コンサル企業の年収一覧を示しながら、35歳前後でおおむね年収1000万円に到達できる水準だと説明する。2つ目はスキルアップで、論理的思考、プロジェクトマネジメント能力、AI活用スキルなどの総合的な「ビジネス戦闘力」が大きく伸びるとする。3つ目はその後のキャリアの選択肢で、コンサル業界内でのキャリアアップ、事業会社の企画職への転職、フリーランスなど、好みに応じた道が広がるという。4つ目は、今後のAI時代に強い数少ない業界の1つだという点である。

4つ目について、話者は誤解されやすい点だとして理由を説明する。詳細は別動画「コンサル転職完全ガイド」に譲りつつ、要点は日本企業の構造の問題でコンサル頼みにならざるを得ないことだという。AIをはじめとする急激な変化を前に、日本企業ではAIで効率化できそうなタスクが山ほどあり、余剰人員も多い。しかしアメリカのように簡単にはリストラできない。一方で、AIどころかIT領域すら任せられる専門スキルを持つ人材が足りず、「何でもやる」総合職型の人材ばかりがいる。そうなると、自社で人を採用するより外部のコンサルに任せたほうが効率的で、採用ミスで合わない人を抱え続けるリスクも避けられる。

その結果、コンサル企業は大きく儲かっている、と話者は言う。業界の売上はこれまでも右肩上がりで、直近もAI導入支援で好調だとし、コンサル7社の日本人員が10万人を超えたという日経新聞の記事にも触れる。話者はこれを日本の雇用市場の歪みに合わせた構造的に強いビジネスモデルと捉え、その良し悪しは脇に置いたうえで、弱まる気配がないと見ている。お金が集まるから働く人の待遇も良くなる、というのが「おすすめ」の生々しい理由だという。

ただし注意点が1つある。仕事は当然厳しい。クライアントから非常に高額な報酬を取る以上、クライアントからも上司からも高いレベルの仕事を求められ、プレッシャーは他業界より強い傾向がある。話者は、AI時代でも通用する力と高い年収を得るためなら多少のプレッシャーは構わない、と覚悟が決まっている人に向いていると述べる。

① 8割以上が未経験の中途入社

1つ目のポイントは、コンサル業界にいる人の8割以上が未経験から中途入社しているという事実だ。未経験で入ってうまくやっていけるかと不安を抱く人は多いが、話者は「そんな人だらけ」なので心配ないと言う。示されたグラフでは、マッキンゼーやBCGのような有名な戦略系ファームでも、アクセンチュアやBig4のような総合系の大手でも、未経験者が8割以上を占めている。

背景には業界の好調による人手不足がある。新卒採用だけでは足りず、中途採用を大量に行っているため、未経験の中途入社者が多くなる。話者によれば、一般的な企業なら中途採用は1社で年間100名でもかなり積極的な部類だが、コンサル企業は1社で年間数百名規模の未経験者を採用している。アクセンチュアやベイカレントのように特に採用に力を入れている企業では、年間1000名以上の未経験者採用も珍しくないという。話者は、未経験であることを理由に尻込みしているならもったいないと強調する。

② 高学歴でなくても内定は取れる

2つ目は学歴だ。一昔前は、少なくともGMARCH以上の学歴がないとコンサル業界には入れないと言われていた。しかし今は、日東駒専や産近甲龍、あるいはそれ未満の学歴の人でも内定を取れていると話者は言う。最近のコンサル企業は学歴よりも実務経験を評価するようになっており、企画系、財務系、IT系、SCM、コーポレート部門など、何らかの実務経験や専門スキルがあればそちらが評価されるからだ。話者自身も、それがあるべき姿だとの考えを添えている。

ただし、学歴を重視するコンサル企業も一部には残っている。話者は企業の種類ごとに大まかに整理する。

  • 戦略系:マッキンゼー、BCG、ベインなど。依然として東大・京大・早慶のような高学歴層が主な採用ターゲットで、高学歴でないとほぼ無理だという。
  • 総合系:デロイト、PwC、EY、アクセンチュアなど。学歴は見るものの緩和されてきており、できればGMARCH以上が望ましいが、スキルや経験次第で十分にチャンスがある。
  • 独立系:企業によっては学歴にこだわるところもあるが、傾向としては実務経験を重視しやすく、4年制大学卒であれば十分に内定のチャンスがあるという。

戦略系・総合系・独立系とは何か

話者はここで基礎知識として3分類を説明する。ごく端的に言えば、戦略系は「戦略を考える」、総合系は「規模が非常に大きい」、独立系は「中規模の特化型」である。

戦略系は、マッキンゼー、BCG、ベイン、ローランド・ベルガーなど、いわば典型的なコンサルだ。中長期の未来予測をしながら経営戦略を描く「超上流」の仕事を担い、年収も未経験からの転職難易度も最も高い。

独立系は、ブティック型、特化型とも呼ばれ、中小規模で特定のテーマに特化したコンサル企業を指す。特化の仕方は「業界」と「機能」に分かれる。業界特化には製造業、物流業界などに特化した企業があり、機能特化にはIT、事業再生、人材開発、新規事業といったスキル領域に特化した企業がある。

総合系は文字通り、戦略系が担う超上流の戦略立案から、独立系が扱う現場に近い実務までを総合的に手がける。Big4と呼ばれるデロイト、PwC、EY、KPMGに加え、ITを軸に規模を拡大しているアクセンチュア、アビーム、ベイカレントなどが例として挙げられる。

独立系を必ず併願すべき3つの理由

話者は脱線と断ったうえで、未経験者は独立系を必ず併願すべきだと補足する。独立系のほうが戦略系や総合系より優れているという意味ではない。そもそも独立系を視野に入れていない人が多く、それはリスキーな転職活動になる、というのが話者の問題意識だ。挙げられた理由は3つある。

1つ目は内定の取りやすさだ。画面に示された独立系企業の多くは一般にほとんど知られていない。知名度が低ければ受ける人も少ない。中にはその領域で非常に強い企業もあるが、実力に比べて知名度が低いため、中身は良いのに倍率は低いという状況が生まれ、狙い目になると話者は言う。

2つ目は、やりたい領域を絞れることだ。総合系は、良く言えばクライアントの幅広い要望に対応できるが、悪く言えば何でもやらされる。未経験で入ると、まったく興味のない領域の仕事を任されるリスクが大きめだという。話者は、その予想外の経験が成長につながる面もあると認めつつ、取り組みたい領域や得意な領域がある程度決まっているなら、独立系でピンポイントに狙えるほうが良いと述べる。理由は転職後に活躍しやすいからで、話者は内定を取ることよりもその後に活躍できることのほうが「100倍重要」だとしている。

3つ目は、大手へのステップとして使えることだ。コンサル業界を目指す人にはブランド志向の人も多く、いつかは大手を経験したいと考える人が多いと話者は見ている。しかし大手の選考は、スキルや能力だけでなく、キャラクターやカルチャーのマッチ、その時期に採用が積極的かどうかといった運の要素にも左右される。一方、転職市場にはまだコンサル経験者が少ないため、一度経験者になるだけで内定確率がかなり上がる。そのため、まず内定難易度の低い独立系に入り、経験者になってから大手を目指すのは合理的な動き方だという。

話者の結論は、学歴に自信がなくても諦める必要はなく、大手や有名企業も受けるべきだが、同時に自分の希望や強みに合った独立系も見つけて併願したほうが納得のいく転職になりやすい、というものだ。

③ 25〜33歳が中心だが、第二新卒や34歳以上にも門戸が開いた

3つ目は年齢である。話者は未経験から内定を取りやすい年齢順に説明する。

最も入りやすいのは25〜33歳程度、より厳密には25〜29歳で、話者はこれを「ボーナスタイム」と呼ぶ。社会人経験が十分にあり一定の実績もある一方、まだ吸収力があり育てがいがあるからだ。コンサル企業には、40歳頃までに会社を引っ張る存在に育てたいという思惑があり、25〜29歳なら10年ほど育成期間がある。そのため、現時点で足りない部分があってもポテンシャルを感じれば採用しようとなる、と話者は説明する。30〜33歳も十分チャンスはあるが、ワンランク難しくなる。これまでの業務経験でハイレベルな実績を残しているか、その活躍がコンサルの仕事でも再現できそうかを面接で入念に見られ、より即戦力かどうかが問われるという。

次に内定が出やすいのは第二新卒だ。話者によれば、第二新卒でコンサルに転職する人は急増している。よくあるのが、新卒で日系大手企業、いわゆるJTCに入ったものの環境が緩く成長を実感できず、このままでは一人前のビジネスパーソンになれないと危機感を覚え、修行の意味も込めてコンサルに転職するというパターンだ。

ただし大きな注意点がある。第二新卒ほど大手総合系ファームの内定は厳しい。デロイト、PwC、アクセンチュアなどは新卒就活で非常に人気があり、最も若いポテンシャル層はすでに新卒採用で確保できている。そのため中途採用では、新卒と役割が被らない25〜33歳の経験者が欲しいという事情がある。第二新卒は大手総合系だけに絞るとかなり厳しい戦いになるため、独立系も含めて幅広く見ないと、ポテンシャルが高い人でも苦戦すると話者は警告する。

34歳以上:年齢と役職の結びつきが緩んだ

最後は34歳以上、30代中盤から40代以降の層だ。話者は率直に厳しいと認める。専門知識や経験、マネジメント経験が当然のように求められるからだ。それでも以前よりは状況がかなり良くなり、「かなり難しい」から「やや難しい」程度になって、内定を取れる人も増えてきたという。

変化の理由として話者が挙げるのは、年齢と役職の関係だ。これを説明するため、話者はコンサル業界の役職を大きく4段階で解説する。

  • アナリスト:見習いコンサルタントにあたる。新卒や第二新卒で入った人は通常ここから始まる。上長の指示のもとで情報収集、リサーチ、分析、資料作成を行う。固定給は500〜800万円程度で、これにボーナスが加わる。
  • コンサルタント:アナリストを2〜3年経験するとなる。20〜30代で未経験転職した人はたいていここから始まる。実作業に加え、アナリストへのタスク割り振りや管理、クライアントへのヒアリングやプレゼンも担う。固定給は700〜1300万円程度と幅があり、固定給で1000万円が見えてくる。
  • マネージャー:シニアコンサルタントを経て到達する。プロジェクト全体を統括する管理職で、コストやリソースの管理、クライアントとの期待値調整、新規提案など責任者としてのタスクをすべて担う。固定給で1000万円以上は堅く、2000万円も見えてくるという。
  • パートナー:マネージャーを4〜5年経験し、さらに出世したごく限られた人がなる最上位職。どんなに低くても固定給で2000万円程度、ボーナスも他の役職とは比べものにならないという。

話者が「面白いポイント」として挙げるのは、パートナーの主な仕事が営業だという点だ。メーカーなどの事業会社では新入社員が営業を担うことが多いが、コンサル業界では最も偉い人が自ら仕事を取ってきて、売上や経営の責任も負う。

この階段に照らすと、35〜36歳は順当に昇進していればマネージャークラスにいる年齢だ。そのため従来は、未経験であっても35〜36歳ならマネージャーとして働いてもらわないと困る、と考えられており、未経験者とはマッチしにくかった。しかし最近は役職を調整してでも採用するケースが増えている。たとえば、本来ならマネージャーから始めてほしいが、未経験だと慣れるまで大変だろうから、シニアコンサルタントから始めてはどうか、という採用だ。話者は、業界が「鬼の積極採用」の状態にあるため採用の目線が変わり、25〜33歳はもちろん、第二新卒にも数年前からチャンスが広がり、ついには未経験の34歳以上や40代も採用ターゲットに入ってきたとまとめる。

④ MBAや英語は必要ない

4つ目は資格についてだ。コンサルに転職するためにまず資格を取ろうとする人は多いが、話者は遠回りだとしてやめるよう勧める。内定に直結しないからだ。話者は、チャンネル運営のためにさまざまな採用担当者に話を聞いてきたが、コンサルの選考で資格の有無を重視している人には会ったことがないという。

特に注意すべきなのがMBAと中小企業診断士だ。これらを取って基礎を固めてから転職しようと考える人はまだ多いが、話者はまったく勧めないという。学ぶこと自体は尊く否定しないとしつつ、勉強が大変すぎるからこそ、内定を取る目的ではコスパが悪すぎるという判断だ。英語についても、最近は気にする人が減ったとしたうえで、基本的には不要だと述べる。狙う企業にもよるが、日本法人のコンサル企業ではメインのクライアントが日系企業なので、英語を使わないという理由である。

話者の考えでは、評価されるのは資格ではなく実務経験だ。資格の勉強には少なくないお金がかかるのに、採用市場での評価はたいして上がらない。一方で、知名度は低いが中身の良い、倍率のそれほど高くない独立系企業などに今のスペックで入れば、給料をもらいながら最も評価される実務経験を積める。その経験をもとに、より良い環境のコンサル企業へ転職していくほうが圧倒的に早く得だと話者は主張する。

⑤ 大企業・中央省庁出身者は内定を取りやすい

5つ目は、大企業出身者が有利だという点だ。大きな組織の出身者は総じて強く、経済産業省や厚生労働省のような中央省庁の出身者も非常に有利だという。話者は、中小企業出身だと内定が取れないという意味ではなく、今大手にいる人は特にチャンスだと伝えたいのだと断っている。

理由は2つ挙げられる。1つ目は、ポテンシャルが高そうだと見てもらえることだ。大企業出身であることは就活を勝ち抜いてきた証明になるため、ポテンシャルを評価されやすい。話者自身も「アホみたいにシンプル」な理由だと認めている。

2つ目は、クライアントの気持ちが分かりそうだと思ってもらえることだ。コンサルフィーは非常に高いため、主なクライアントはそれを払える大企業になる。大企業で働いた経験は、クライアントの内部事情に通じているという評価につながる。話者自身も新卒で巨大企業に入った経験から、大企業特有の暗黙のルールや謎の儀式のような慣習を知っていても何の役に立つのかと思うかもしれないが、そうした知識と経験がコンサル企業では地味に生きる、と述べている。

結論:コンサル転職の入り口は想像より広い

話者が最も伝えたかったのは、コンサル業界はもはやエリートだけの精鋭集団ではなく、多くの人にとって未経験からの転職先として狙い目になっている、という点だ。8割以上が未経験の中途入社者であり、学歴は実務経験で補え、年齢の壁も役職の調整によって低くなり、資格よりも実務経験が重視される。その一方で、戦略系の学歴要件や、第二新卒・34歳以上にとっての大手総合系の厳しさ、入社後の仕事のプレッシャーといった留保も、話者ははっきり示している。応募書類の作り方や面接対策については、続編の「選考編」で扱うとしている。