3連覇を狙うデレク・ランスフォードの仕上がりと、サムソン・ダウダ急遽参戦のヨーロッパプロ【オリンピア3週間前】

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概要

ミスター・オリンピア2026まで3週間を切った時点で、話者はオープンボディビルの3つの話題を取り上げる。1つ目は昨年王者デレク・ランスフォードがSNSに次々と投稿している身体の分析、2つ目はサムソン・ダウダが今週末の大会に急遽出場を表明したニュース、3つ目は先週末に行われたイタリアプロの結果である。中心にある問いは「アンチの多い王者デレクは本当に進化しているのか」で、話者は投稿された写真を見る限り進化していると評価し、優勝予想も揺らいできたと語る。

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デレク・ランスフォードの実績と体型の特徴

話者はまずデレクの実績を整理する。デレクはまだ33歳でありながら、212級とオープンボディビルの2階級でオリンピアを制しており、話者はこれを史上初だとする。オープンでは2023年と2025年に優勝しており、オリンピアに出場し続ける中で一度負けてタイトルを取り返したのは、話者の記憶ではジェイ・カトラーに続いて史上2人目だという。加えてアーノルド・クラシックも制している。体重を上げてオープンに転向してからは、サムソン・ダウダとハディ・チューパン以外に負けたことがないと話者は説明する。

体型については、身長に対して搭載している筋肉量が非常に多い「パンパン」な選手であり、腹部がせり出すバブルガットは一度もないと話者は言う。ウエストの輪郭と背面が作るVシェイプは現在の審査の流れに合っており、特に背面は硬く見えるタイプだという。腰から広がる広背筋の角度はほぼ真横まで出ており、バックダブルバイセップスを客席で見たら圧倒されるだろうと話者は熱を込めて語る。

なぜデレクにはアンチが多いのか

話者は、デレクを「ここ10年で最もアンチが多いチャンピオン」と表現し、その理由をいくつか挙げる。

1つ目は、ハディ・チューパンやニック・ウォーカーといったカリスマ的な人気を持つ選手に競り勝ったため、その判定を不当だとする声が出ることだ。本人がしばらくスマホを置いたと語るほど激しいバッシングを受け、オリンピア王者として認めないといった書き込みもあった。ハディのファンからは「アメリカ国籍だから勝たせた」という批判もあり、デレクが何かを投稿するたびにそうしたコメントがつくという。

2つ目は、弱点が分かりやすい場所にあることだ。特に正面、腹筋と胸のハードさがドライに見える選手より劣るとされてきた。さらに最も目立つ部位である上腕二頭筋、いわゆる力こぶについても、分離しない、ピークが弱い、食パンのようにソフトだといった批判を受けてきた。

ほかにも、212級からのスピード出世や、謙虚な優等生キャラクターがドラマ性に欠けてつまらないと言われる状況もあると話者は述べ、海外のファンは日本より激しいとも付け加える。そのうえで、そうした声を身体で見返すのがプロであり、Instagramで160万人のフォロワーを持つデレクが最近頻繁に身体を見せていることは、ファンを安心させる材料になるはずだとする。

二頭筋への取り組み:電気刺激を使ったトレーニング

話者によれば、デレクは今年、上腕二頭筋に特に力を入れている。目立っていたのが、カールをしながら電流を流すトレーニングである。話者の説明では、脳からの電気信号による自発的な収縮に外部からの電気刺激を上乗せすることで、普段使い切れない運動単位や速筋線維を強制的に限界まで動員できるとされる。過去にも複数の選手がこの方法を使っており、話者はシャニークの名を挙げる。

結果について話者は、少し前のデレクと比べて良くなっているのではないかと評価する。発達した上腕三頭筋と合わさって上腕が大きく見え、横のラインも見えているので、分離が始まっているのではないかという見立てだ。デレクは二頭筋の筋腹が長く、ほぼ肘の内側まで付いているためピークが弱く見えやすいタイプだが、実際には二頭筋のサイズ自体はかなりあり、腕を下ろした状態を見れば分かると話者は言う。上腕全体も非常に大きく、三頭筋が優秀なことも相まって、ここ2年はサイドポーズで他を圧倒してきた。サイドポーズではサムソン以外にサイズで負けることは絶対にないと話者は考えている。

正面の質感は改善されているか

話者は、大事なのは筋肉が「ハードに割れるか」だと強調したうえで、その点でも安心してよいと述べる。胸と肩はすでに割れ始めており、サイズは近年十分だった部位に質の高い筋肉が乗っているという。デレクはフロントより背面が硬く見える不思議な選手だったが、今年はフロントでも見せてくるかもしれないと話者は期待を示す。

背中については心配はいらないとする。この世代の最高峰とも言える厚みは衰えておらず、リバースフライ中に盛り上がった僧帽筋はペットボトルが挟めそうなほどだと話者は冗談交じりに語る。脚についても、大きく張り出した外側広筋をレゴやプラモデルのパーツのように立体的だと表現し、皮膚の質感も含めてクオリティが高いと評価する。デレクの脚は年々大きくなっており、212級時代とは別物で、昨年のオリンピアではサムソンやアンドリューよりも下半身で押し切っていたと話者は見る。左右差もなく、サイドやバックからもよく見えるという。

3連覇の可能性についての見立て

話者は、オープンボディビルの中では背が低めなデレクは、丸みを失わずに質感で目立つ必要があると指摘する。弱点のない選手は一人もおらず、昨年までのデレクの弱点はフロントの質感だった。それを少しでも改善すれば、トップ2から外れることはないのではないかと話者は予想する。今月末に脚に濃い影が入り、ラインがもっと強く出れば、連勝する可能性は結構あるとも述べる。

全てを脱いでいるわけではないにせよ、これほど頻繁に身体を見せているのは本人に自信があるからではないか、と話者は推測する。以前はサムソンに「オールベット」すると話していたが、今は分からなくなってきたと率直に語り、サイズで言えばサムソンかもしれないと留保をつけたうえで、視聴者に予想を求めている。

サムソン・ダウダ、ヨーロッパプロに急遽参戦

2つ目の話題は、サムソン・ダウダが9月13日にドイツで開催されるヨーロッパプロへの出場を決めたことである。発表からまだ24時間も経っていないと思われる急な決定で、話者はこれを「1年で一番いいニュースかもしれない」と表現する。オリンピアの2週間前にウォームアップとして大会に出る形であり、2024年にフランスプロに出てからオリンピア王者になった流れに似ていると話者は指摘する。

話者が確実に言えるとするのは、ほとんどの人がリアルタイムで見たことのないほど巨大な選手が今週ステージに立つということだ。今週の平日中にサムソンが身体を見せるだろうとも予想する。オリンピアに100%の状態を合わせるはずなので、ヨーロッパプロにはベストコンディションでは来ないだろうが、それでもおそらく優勝するだろうと話者は見る。

サムソンの史上最大の状態は2025年のアーノルド・クラシックだったとしたうえで、今週末はそれよりはるかに大きく見えるはずだと話者は語るが、これは本人も「願望」だと断っている。小さなウエストも持っているため、バキュームができる史上最大の男になることはほぼ確実だという。今年は150kgまで増量したとされるサムソンが、ヨーロッパの選手たちとどう比較されるかで実力が分かると話者は期待する。対戦相手はまだ発表されていないが、イタリアプロに出た選手の何人かが出てくるだろうと予想している。

イタリアプロの結果:リーガン・グライムスが優勝

3つ目の話題は、先週末に行われたイタリアプロである。来シーズンのオリンピア予選はすでに始まっている。優勝したのはリーガン・グライムスで、今年4戦目、全てトップ2に入っている。オーストリアでも勝っているので今回で2勝目となり、オリンピア出場権は確定済みだ。上位にはほかにもジェームズ・ホリングスヘッドと、2025年11月のスペインプロで勝ったポーランドの巨人ダミアン・クッフェルがおり、ともにオリンピア出場が確定している。話者によれば、トップ7のうち4人がオリンピア確定選手であり、直前にオリンピアを控えた選手もヨーロッパの大会に出ていることになる。ヨーロッパは陸続きなので、この中の誰かがドイツのヨーロッパプロにも出てサムソンと当たるはずだと話者は見ている。

話者が驚いたのは、サヘラティの7位である。イギリスの選手だがイラン出身で、話者はハディ・チューパンやベフルーズ・タバニの名を挙げてイランの遺伝子を評する。サヘラティは今年すでに6戦しており、ほとんどの選手にとっては一生に一度か二度持ってこられるかどうかのコンディションを5、6回も見せているという。それなのになぜ7位なのか分からないとし、理由は後で考えると述べるにとどめている。

準優勝ジェームズ・ホリングスヘッドの飛躍と課題

準優勝はジェームズ・ホリングスヘッドで、今年5戦目である。アトランタプロで優勝してオリンピア出場権を得ており、5戦全てでトップ2に入っている。話者は今年を大きく飛躍した年と評価する。昨年のジャパンプロではセカンドコールアウトだった選手が、トップコンテンダーとなってオリンピアにも堂々と出場し、さらに大会に出続ける中で筋肉の質感を上げてきたという。

課題として話者が挙げるのは腹直筋、腹筋の凹凸である。バルクは確実に落ちているので、腹筋の凹凸が強くなるだけでもっと勝てる選手になると話者は考える。今年何度も2位になっているうちの何回かは、腹筋が強ければ優勝になっていたのではないか、体の中央部は大事だからだ、と話者は述べる。今回のイタリアプロについても、腹直筋の凹凸がより強ければリーガンを下していたのではないかと思えるほど、丸みに長けた立体感のある身体だと評価する。

写真で見ると、ジェームズの背中の厚み、波打つ僧帽筋、極めてドライな状態から、リーガンとの一騎打ちだったことが分かると話者は言う。ポーズによってはジェームズの方が大きく見えたが、バックラットスプレッドではリーガンが最後まで広げており、その幅が際立っていた。一方ジェームズは一体感を持って前に飛び出してくるような見え方だという。昨年からどれだけ変わったかを比較する企画もやりたいと話者は述べている。

リーガン・グライムスの評価:時間をかけた進化

リーガンはデレクと同い年の33歳だが、身長は182〜183cmほどと高い。話者は、肋骨の一番下が開いているタイプなので、ここが恵まれていればフロントダブルバイセップスがさらに広がって見えるだろうと、弱点らしい点を挙げる。ただそれ以外では良い選手になったと評価する。少し前までは「目に優しい、綺麗でプリティな体」だと思っていたが、今はオープンボディビルで安定してトップ2か優勝を取っており、ミスター・オリンピアでもトップ10に入るトップボディビルダーだという。

具体的には、膝裏からお尻まで強いラインが入ったハムストリングス、広がるバックラットスプレッド、厚い僧帽筋を挙げ、「オオスズメバチの顔みたい」という視聴者コメントを面白いと紹介している。サイズが格段に上がったわけではないが全てがポップしており、今年2戦目あたりからコンディションを掴んだのか非常に良く、今ではフロントの脚にもストリエーションが見えまくっていると話者は述べる。背面が強い選手だったのが、フロントも良くなったという評価だ。

話者はリーガンの成長の仕方にも注目する。ジョアン・プラデルスのように若い才能が短期間で爆発的に筋肉量を上げるタイプではなく、長い時間をかけて身体を変えていく作戦のように見えるという。「去年と全然変わっていない」「2年間で成長ゼロ」と批判されることもあるが、細かく見れば進化しており、選手が近い距離で並ぶ審査ではそれが大きな一手になることがあると話者は述べる。

なお、話者は今回の写真について、ライティングが非常に悪く比較しづらいと不満を述べている。トップ6の一番右にいたダミアン・クッフェルが写真から切れているのは、人数が多いと一人一人が小さく見えるため、カメラマンがトップ5に絞ったのだろうと推測している。リーガンが一番よく見えたのはオーストリアの時だったという。

3位アンドレア・プレスティと若手ジョアン・プラデルス

3位は地元イタリアのアンドレア・プレスティである。海外では地元で贔屓されたのではないかという意見もあるが、話者はこの順位に文句はないとする。プレスティは近年、脚が非常に弱く見えて低迷していたが、今回は脚が確実に良くなっており、背中の広がりと脚の広がる角度がマッチしてきたうえで、さらに絞り込んできたと話者は評価する。幅に長けた選手で、サイドポーズではこれまで見たことがあったか分からないほどハムストリングスが飛び出ており、腕も大きく、腹筋もこの中で一番よく見えたという。モストマスキュラーでも幅が際立ち、話者はここ数年でベストのパッケージだとする。

一番左に並んだジョアン・プラデルスは幅で有名な若手で、話者は「スペインの未来」と呼ぶ。脚の外側広筋も素晴らしく、脚のサイズではプレスティよりプラデルスが上だと見ている。サムソンがヨーロッパプロでこうした選手たちと当たる可能性は結構高いと話者は考えており、ラインナップが発表されたらまた話すとしている。

結び:サムソンの登場を待つ

話者は最後に、ヨーロッパプロを楽しみに待とうと呼びかけ、サムソンはあと4日以内に必ず身体を見せるだろうと繰り返す。デレクが3連覇を達成できるか、サムソンとヨーロッパ勢の比較で何が分かるかについて、視聴者に意見を求めて締めくくっている。