無職の30代が保険金45万円でエジプトへ行った記録 カイロの街歩き、ギザのピラミッド、カツアゲ、ツタンカーメン

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概要

「ノージョブフドウ」を名乗る投稿者が、エジプト旅行を一人称で記録した動画である。本人は自分をアラサーのニートで、心臓病、高血圧、ADHDを抱えた「子供部屋おじさん」と紹介する。旅行費用は、新型コロナと2度の骨折で受け取った保険金の約45万円だという。カイロの交通や食事、ギザのピラミッド、現地でのトラブル、エジプト考古学博物館の展示を、本人の感想を交えて順にたどっている。

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成田からカイロへ、入国で1時間足止め

成田からドーハまで約12時間飛び、ドーハで乗り継いでカイロに向かった。飛行機に乗っていた時間は合計で17時間ほどだったという。カイロの入国審査では、パスポートの写真と本人が違いすぎると言われ、1時間ほど止められたと話している。宿は予約しておらず、到着後に探した。

空港からホテルへの移動については、Uberがいちばん良いと勧めている。流しのタクシーはUberのおよそ3倍の料金を言ってくる感覚で、いくら値段交渉をしても結局Uberが最安だったという。泊まったのはカイロで最も安い部類の宿だが、値段のわりに部屋はきれいだったと評価している。

4:01

信号のない道路と「命の重さ」

カイロの交通事情には繰り返し驚いている。信号のない大通りを、現地の人は車の間を縫って普通に歩いて渡る。本人によれば交通事故の死者は毎年とんでもない数に上るらしく、カイロは面積あたりの交通事故件数が世界で最も多いとも聞いたという。ローラースケートが流行っていて、車が行き交う場所でも滑っている人がいる。こうした光景から、命の重さについての考え方が日本とは少し違うのかもしれない、という印象を語っている。自分で道路を渡る場面は、ゲームか『カイジ』の鉄骨渡りのようだとたとえている。

道端には水の入った容器が置かれていて、自由に飲めるようだったので試している。日本の水道水とは違い、ろ過が十分でない水のようで、プールの水のような臭いがしたという。あまり飲まないほうがいいらしい、というのが本人の結論だ。動画のチャプターには「常に下痢」とあり、滞在中は胃腸の調子が悪かったことがうかがえる。

6:14

国民食コシャリと、行き先不明のバス

エジプトの伝統料理として、コシャリを食べている。現地の人に聞くと皆が同じ店をいちばんおいしいと勧めたので、そこへ行った。本人の説明では、コシャリはマカロニや豆などにフライドオニオンを加え、ソースをかけて混ぜ合わせた料理で、「キングオブ炭水化物」と呼べそうなものだという。

食後は、行き先も確かめないまま目の前のバスに乗った。乗車賃は5ポンドほどで、車内の女性に支払った。市内を巡回するバスなのかも分からないが、中心から少し離れたほうが面白いだろうと考え、適当なところで降りている。降りた先は都会らしい雰囲気の地区で、子どもたちが裸足でサッカーをしていた。とても人懐っこい子どもたちだったという。

9:54

傷んだ果物とうまいケバブ、治安の悪い地区

露店で名前の分からない果物を買ったところ、一つだけ明らかに色の違うものを選んで渡された。熟しすぎではないかと疑いながら食べると、案の定傷んでいた。甘いが深みのない味だったという。値段の表示も含め、アラビア数字を覚えないとぼったくられると実感したそうだ。

一方でケバブは高く評価している。3本入りで15ポンド弱、野菜も付いていてとても安い。日本円にすると百数十円程度で、パンのようなものに挟んで食べるとかなりおいしかったという。

ただ、この日に歩いた地域は治安が悪かったらしい。1日で素手の一対一のケンカを何度も見たが、撮影する気はなかったと話す。近くで揉め事が起きると、現地の人が「早くどこかへ行け」という感じで逃がしてくれた。この経験から、国民性はとても温かいのではないかと語り、巻き込まれないよう注意すれば生活できるとまとめている。

12:00

ピラミッドの目の前のホテルと「砦を守る翼竜」

翌日はギザのピラミッドへ向かった。車を降りた場所の目の前には、昔『トリビアの泉』で見たというピラミッド前のケンタッキーがある。本人はもともとピラミッドにそれほど興味がなかったが、『遊☆戯☆王』が好きなので、実物を前にすると込み上げるものがあると話している。

この日の宿はピラミッドの真正面で、最高の眺めだったという。部屋やトイレはきれいで、シャワーの水圧も普通以上だった。ただし、シャンプーもボディソープも一つも置かれていなかった。夜はピラミッドがライトアップされる。ホテルで飲んだストロベリーバニラシェイクは65ポンドで、エジプトの物価としては高いが、この眺めなら安いのではないかと評価している。注意点として、料金に税金やサービス料が含まれているかを最初に確かめないと、後から請求されると伝えている。

ホテルの周辺では、しつこい物売りや物乞いにつきまとわれた。本人は基本的に物乞いは無視していると言うが、この旅には遊☆戯☆王カードを持参していた。その一枚「砦を守る翼竜」を、日本の宝のようなものだと英語で説明しながら手渡す場面が動画のタイトルになっている。

16:50

スフィンクスと三大ピラミッド

翌朝は5時40分に起き、寝起きに日本酒の「鬼ころし」を飲んでから出かけた。朝9時の時点ですでに人が多く、写真を撮りたいなら昼より朝に行ったほうがいいと勧めている。

スフィンクスは高さ20mほどで、顔が人間、胴体がライオンの像だ。本人の説明では、長い歴史の中で何度も砂に埋もれては掘り出されてきた。砂から掘り出した者は王になれる、という言い伝えもあったという。

ピラミッドは左からメンカウラー、カフラー、クフのものと紹介している。クフのピラミッドは約4500年前に造られ、頂上部の石材が失われるなどして当初より数メートル低くなった。それでも高層ビルに相当する高さがあるという。本人は『北斗の拳』に出てくるサウザーの聖帝十字陵にたとえている。遠くからはそれほど大きく見えないが、近づくほどその大きさが分かると話す。

本人によれば、ピラミッドに使われた石は一つ平均2.5トンで、全体では数百万個が必要になる計算だという。もともとは表面がピカピカに磨かれた石で覆われ、太陽光を反射して真っ白に輝いていたらしい。実際に石段を少し登ってみたが、ある高さより上へは行けなかった。

19:12

ラクダ引きとの値段交渉

ピラミッド周辺では、ラクダ引きの男性にぼったくられそうになった。最初は300と言われたが、交渉の末に約3分の1まで下げた。日本円で700円ほどになり、それが適正価格かは分からないが良しとしたという。ただ、30分ほど乗っていると内ももが擦れて痛くなった。ラクダの上で写真を撮らされたものの、本人はそういう写真を撮りたいわけでもなく、楽しめる年頃でもないと苦笑している。土産物屋にも立ち寄った。

22:22

殴られ、カツアゲされた午後(1分のナレーション)

ピラミッドの後に起きたことは、後日携帯電話をなくしたため映像がほとんど残っていない。そのため、本人が「1分のナレーション」で説明している。

ギザからカイロへ戻ろうとUberのバイク便を呼んだところ、大柄な男性がその予約をキャンセルさせた。男性は、バイクではなく車で行こう、料金は本来の3倍だと言い出し、揉めることになった。車内で肩を殴られ、一発で勝てる相手ではないと悟った本人は、車を降りて全力で50mほど走って逃げ切った。本人はこれを「フドウの勝利」と表現している。

その後、適当に歩いているうちに子ども連れの親子と仲良くなり、家に招かれた。子どもたちと凧揚げをして遊んだあと、なぜかその男性の妹の家へ連れて行かれた。そこで、何がとは言わないがやばいことになるか、何かを買うかのどちらかを選べと迫られた。結局、ペットボトルに入った油を2本買わされ、その後バスに乗せられて帰されたという。携帯と体が無事でとにかく良かったと振り返り、エジプトのカツアゲは意外と優しかったと付け加えている。

その夜は、良くないことが続いた反動でカイロの街で食べまくった。レバーを挟んだパンなど、屋台の料理をいくつも試し、おいしいものもあれば甘すぎて口に合わないものもあったと感想を述べている。

25:43

エジプト考古学博物館でツタンカーメンを見る

最後に、ツタンカーメンの展示を見るためカイロのエジプト考古学博物館を訪れた。入口には長い列ができていた。

館内では、展示物に遊☆戯☆王やほかの漫画のたとえを交えながら感想を語っている。ネフェルティティとされる像を見ては、俳優の江角マキコに似た雰囲気があると冗談を言う。髪の毛が残っているミイラについては、数千年前のものなのにこれほど保存状態がいいのはただただ驚きだと話す。ほかに、守護神ホルスを頭に乗せたラムセス2世の子ども時代の像や、化粧用パレットとされる遺物も紹介している。パレットを見て、数千年前から化粧の文化があったようだと述べている。

ピラミッドの頂上に載せられていたキャップストーンも展示されていた。何のために載せていたのかは分からないという。これほど価値のありそうなものが触れられるほど近くに置かれていることについて、本人は太っ腹なのか、それほど価値がないものとして扱われているのか不思議だと首をかしげる。ツタンカーメンの臓器を納めた容器も展示されていた。

王たちがなぜミイラや棺にこだわったのかについて、本人は次のように説明している。古代エジプトでは、死後に魂がよみがえり、元の肉体に戻ってくると考えられていた。そのため体を残す必要があり、ミイラが作られるようになったとされる。また、よみがえった後に食べ物や財宝がないと困るので、それらも一緒に納めたという。

なかでもツタンカーメンの黄金のマスクと黄金の棺には強く心を動かされ、見たときには正直震えたと語る。死後3000年ほど経つのにあの保存状態であることは奇跡に近く、「息を飲む美しさ」とはこのことだと述べている。そのうえで、エジプト考古学博物館とギザの三大ピラミッドは誰でも楽しめる場所で、老若男女、知能指数に関係なくおすすめだと締めくくっている。動画の最後には、街で見かけた猫が映されている。