ミスター・オリンピア2026 クラシックフィジーク トップ10:新王者ナイル・ダーウェンと前王者ラモン・ディノの後退

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概要

ミスター・オリンピア2026のクラシックフィジーク決勝について、解説者のネックがトップ10の顔ぶれを振り返り、上位6名の体を順位ごとに評価した。中心にある問いは、骨格の美しさを競うこの部門で、どんな体が「クラシック」の正解として選ばれたかである。話者は、優勝したナイル・ダーウェンを「スーパーモデル」型の新しい王者として高く評価し、この結果で部門の明確な基準が示されたと受け止めている。一方で、3年連続準優勝のマイク・ソマフェルドが勝てなかった点には、クラシックの定義をめぐる複雑な思いも示した。

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出場状況と10位〜7位

話者によると、今回の出場者は43名で、18カ国から集まった。アメリカとブラジルがそれぞれ10人、スペイン、韓国、中国から3人ずつが出場しており、話者は韓国と中国の選手が多い点に触れている。

10位はイタリアのアンドレア・マンモリ。ほかにこのグループには、昨年6位だったコロンビアのディエゴ・ガリンドと、「最高にクレイジーな背中」の持ち主と話者が評するブラジルのファビオ・ジュニオ(9位)が並んだ。

話者がこのグループで最も驚いたのは、7位に入ったアメリカのアントン・ラトゥシュニである。身長180cm、2004年生まれの22歳で、今回が初出場だった。話者は「少し前まで高校生だった」年齢で、背中の広がりと強い上腕を備えた大きなXシルエットをすでに作っていると指摘し、特に下半身が優秀だと述べた。バックダブルバイセプスでは背中を武器にする選手と比べて劣って見えるものの、それでも初出場でトップランカーに入った。話者は、かつてのクリス・バムステッドやウルス・カレシンスキーのように、若くして結果を出すタイプのスターになると見ている。ただし、クリスはこの年齢のときにもう少し上の順位だったと付け加えている。

10位から7位までの選手についても、話者はコンディショニングの高さを強調した。この部門は骨格で勝負が決まる面があり、しかも絞り切らなければ上位に残れない。さらに知名度のある選手が上位に行きやすく、似たタイプの選手がそろっている。話者は、こうした条件がそろった厳しい部門だと説明している。

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第6位:ピオトル・ボイドビッチ(ポーランド)

6位の選手はフリーポーズを行わなかったため、話者は予選の映像を使って解説した。ポーランドのピオトル・ボイドビッチについて、話者は「規格外の遺伝子」を持つと評している。関節の細さや腹部まわりの筋肉の付着位置を挙げ、長い手足を埋める付着位置の良さが、特に上半身のすべてのパーツを際立たせていると述べた。

具体的には、胸の縦幅と横幅、肩のサイズ、そして極端に細いウエストが目立つという。臀部も硬く、ハムストリングスも出ている。今年の長所として、話者はコンディショニング、胸の厚み、肩を挙げ、これまで課題だった下半身も追いついてきたと評価した。

ピオトルは今回が2回目の出場で、昨年は13位だった。これが自己最高だったが、今年はオーストリアプロとスペインで優勝している。話者は今回の仕上がりを自己ベストではないかと見ており、成績がそれを示していると述べた。後半の比較では、七三分けの髪型が「昔のニューヨークにいるアメリカ人男性」のようで、ある意味クラシックだとも触れている。一方で骨格が特殊なため、今後どう評価されるかは気になるところだという。

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第5位:テレンス・ラフィン(アメリカ)

5位はアメリカのテレンス・ラフィン。身長165cm、32歳で、今回が9回目の出場だった。2020年と2021年に準優勝し、昨年は3位だった。話者はトップ3から2つ順位を落とした理由は明確だとしたうえで、ラフィンを「このメンバーで最もアーティスティックでしなやかなポーズを表現できる」ベストポーザーと紹介した。

話者の評価では、ラフィンは理想的なプロポーションを持ち、絞り切れればオリンピアで優勝できる選手である。しばらくオフを取り、大会の数カ月前から急に体を作って戻してくるスタイルを、話者は昔のケビン・レブローニにたとえた。また、ミスター・オリンピアのサムソン・ダウダやメンズフィジークのカイロン・ホールデンと同じように、筋肉の丸みに優れた選手ほど皮膚が厚く見え、絞り切って見えにくいとも述べている。

シンメトリーについては「完全なる左右対称」と表現し、一つひとつの筋肉が丸く、ほぼ理想的な位置で膨らんでいると評価した。臀部にはラインが鋭く見え、ハムストリングスも出ていて、背中もいつもより硬かったという。それでも話者は、上位の選手たちはもっとハードだった、特にフロントでその差が出たと指摘する。サイズは上がっているが、2021年や2022年にアーノルド・クラシックで勝った頃のような脚まわりの仕上がりには届かなかった、という見方である。後半の比較でも、皮膚がやや柔らかく見え、目が吸い寄せられにくいと述べている。ただしポージングについては「ずっと見ていたい」と話者は賞賛している。

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第4位:ウェスリー・ビザーズ(オランダ)

話者が「最も驚いた」と言ってもいいとしたのが、4位のオランダのウェスリー・ビザーズである。身長188cm、33歳。アーノルド・クラシックを2度制しており、今回が6回目の出場だった。昨年は出場しておらず、これまでの最高順位は2023年の7位である。話者は、5位のテレンスと比べてもウェスリーはトップ3に入っても良かったと考えている。

ポージングでは、得意のシグネチャーポーズから「Dutch Oak is back」と、ニックネームの「ダッチ・オーク」が帰ってきたことを示す演出を見せた。話者によると、このニックネームはアーノルド・シュワルツェネッガーの呼び名にちなむ。ターミネーターのような曲に合わせて胸をピクピク動かしている間も、脚のラインが崩れなかった点に話者は注目している。

改善点として話者が最も強調したのは脚である。以前は弱点とまで言われ、オリンピアで上位を逃す原因になっていた脚を大きく改善し、それで順位を大きく上げたと話者は見ている。肩付近は「触ったら切れそうなほど」シャープで、腕の割れ方、皮膚感、クラシックなラインも評価された。背中の広がりと比較的まっすぐなウエストラインが生む見た目を、話者は「ヴィンテージ・ジェネティックス」と表現している。

今年はデトロイトやアーノルド・クラシックUKでも勝っており、話者はアーノルドのときよりも良い、おそらく自己ベストの仕上がりだと推測している。残る課題としては、臀部がわずかに小さいこと、後ろから見ると脚にわずかな隙間があることを挙げたが、「そのくらい」だとしている。後半の比較でも、フロントダブルバイセプスではフレームの大きさと脚のカットの多さで輝いていたと述べ、「ドンピシャのウェスリー」だったと振り返った。今後の課題として話者が挙げたのは、上半身をさらに大きく見せることと、バックポーズでの下半身である。

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第3位:ラモン・ディノ(ブラジル)——前年王者の後退

話者が今回「ちょっとショッキング」と表現したのが、昨年の王者ラモン・ディノの3位である。ブラジルの選手で、身長180cm、31歳。長くトップ2を争い、昨年ようやく王座を取ったラモンが連覇すると予想されていたが、話者の目には「縮んだ」ように映った。

話者によると、脚には隙間ができ、背中のボリュームは大きく落ち、胸も違って見えた。絞り込みは最高レベルだが、張りがなく見え、ボディビル界隈で言う「フラット」な状態だという。ラモンはピッツバーグプロでゲストポーズをしたときから体脂肪率の低い状態を見せており、ずっとリーンなままだった。話者はそのためにサイズを失ったのかもしれないとしつつ、単にピークを外しただけかもしれないとも述べ、原因を断定していない。

さらに、他の部位が縮んで見えることで、太い手首、特に前腕とふくらはぎが重く見えてしまったと指摘した。予選の時点でセンターから押し出されるような位置になっており、話者は「今年は王者になれないのかな」と感じていたという。3位という結果は優秀だが、昨年の王者だからこの順位なのかもしれない、とも話している。

話者は顔の変化にも触れた。顎まわりが大きく変わり、野性的な印象から俳優のような、メイクをしっかりしたような顔になったという。手術のようなことをしたのか、ブラジルの美の基準に合わせたのか、と推測を述べているが、これは話者の印象にとどまる。話者は何度か「ラモンも好き」だと断ったうえで、クリス・バムステッドと競っていた頃を知る人なら違いが分かるはずだと述べ、ラモンがまたトップ2で争う姿を見たかったと語った。

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第2位:マイク・ソマフェルド(ドイツ)と「クラシックとは何か」

準優勝はドイツのマイク・ソマフェルド。3年連続の準優勝で、そのたびに別のチャンピオンの隣に並んできた。身長は175cm以下、年齢は31〜32歳で、2025年のアーノルド・クラシック王者である。

話者はマイクを「美として最高」と評し、他の部門やいずれオープンでも活躍できるような完璧なフレームだと述べた。脚が長く、下半身と上半身が6対4に見える比率で、フロントラットスプレッドでは大きく広がり、肩幅も骨格的に広い。脚もよく埋まり、凹凸が強い。バックダブルバイセプスは「世界最高峰」で、「ガンダム」のようだとまで表現した。

一方で、背中はいつもよりわずかにソフトで、質感が完全に整っていれば結果は違ったかもしれないと話者は見ている。臀部に力を入れるポーズと入れないポーズが混在していた点にも触れた。昨年は身長に対する体重の条件のために数日で急激に体重を落としたが、今回は準備が万全だったようで、筋肉一つひとつに張りがあったという。脚は昨年よりパワーアップしていたとも評価している。

マイクにはアンチが多いことも話者は認めている。「クラシックっぽくない」「大きく見えすぎる」「マスモンスターだ」「ボディビルダーだ」という批判に対し、話者はそうは思わないと述べた。体重の上限がある中で戦っている以上、クラシックの基準は「美しいボディビルダー」であり、マイクの戦い方はフェアだという立場である。それでも話者は、このマイクでも勝てないのなら、彼はクラシックの顔にはなれないのか、と今回感じたと語っている。

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第1位:ナイル・ダーウェン(イギリス)——「スーパーモデル」型の王者

新王者は、初優勝を果たしたイギリスのナイル・ダーウェンである。身長185cm、年齢は28歳ほど。昨年の5位から一気に頂点へ上がった。今年は体調不良の直後に出たニューヨークで優勝し、その後さらに良くなってピッツバーグでも優勝していた。話者は、いつか優勝することは誰もが分かっていたと述べている。

話者の評価の中心は、ウエストのラインとプロポーションである。あまりに左右対称で、骨格をしっかり埋めてきており、背中は昨年から大きく成長した。三角筋が非常に大きく、胸とつながって見える点、肩とウエストのギャップが生む対比、得意のフロントラットスプレッド、腹筋の美しさを話者は挙げている。臀部は「綺麗すぎてボックス型」に見えるという。

ただし、話者はナイルを欠点が皆無の選手としては描いていない。ハムストリングスがもっと強い選手はいるし、脚をもっと絞れている選手もいた。後半の比較では、脚はもう少し硬くなる必要があり、下半身だけならマイクのほうが良かったかもしれない、昨年のナイルのほうが下半身自体は良かった可能性もある、とまで述べている。それでも話者は、全体が「クリーンすぎる」こと、どの角度から見ても美しいと納得させることを評価し、「欠点が一つもないと言ってもいい」と表現した。

話者は、クリス・バムステッドとラモン・ディノが「現代版の超美的クラシックフィジーカー」だとすれば、ナイルは「スーパーモデル」だと位置づける。ボディビルダーとしての完成度ではマイクが上だったと認めつつも、ミスター・オリンピアが明確なガイドラインを示したとして、この結果に納得している。マイクが優勝していたら大きな批判が起きていただろう、とも述べている。

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トップ6・トップ3の比較から見えたもの

比較審査の映像では、話者はまずサイドチェストでナイルの強みが出ていたと指摘した。クラシックフィジークの王者とはいえ、70〜80年代の選手とは大きく違う、進化した現代版のクラシックだという見方である。ウエストの細さは比較の時点でもナンバーワンで、それが全身のVをより大きく見せていると話者は述べた。

ラモンについては、マイクと並んだ場面で脚の差が目立ち、ピオトルにも大きく差を広げられていたと話者は見ている。昨年は脚でも戦えていただけに、差がはっきりしたという。マイクについても、臀部のサイズや割れ方で差が開いた部分はあるとしつつ、ラモンには勝っていたと評価した。フロントダブルバイセプスでは、脚のボリューム、背中の広がり、上腕に至るまで弱点がないとし、準優勝という結果は部門に合っていなかったからではなく、それだけナイルの体が評価されたからだと解釈している。

トップ3の比較では、マイクのほうがワイドで厚みがあり、背中そのものもマイクが上だと話者は述べた。一方でナイルは、サイドチェストで沈み込むことで細長く見えず、厚みを強調できていた。後ろから見たウエストの細さは「ギフテッド」で、それが巨大なXシルエットを生んでいる。ただし、ナイルのバックポーズでの臀部のフレックスはもっと締めてよかった、とも付け加えた。

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今後の見通し

話者は、若いナイルが長期政権を築く可能性が高いと見ている。ただ、かつてのクリス・バムステッドのように毎回完璧なコンディションで来られるわけではないとも述べた。王者は予選大会に出る必要がないため、次に見られるのは来年のオリンピアになるかもしれない。ゲストポーズや他の大会に出る可能性はあるという。

話者は、思っていたより早くナイルがこの部門の「教科書」になったとまとめたうえで、この新チャンピオンが正解だと思うかを視聴者に問いかけて動画を締めくくっている。