見知らぬ2人が隔離部屋で100日間、50万ドルを懸けて誘惑に耐える

YouTubeで開く ↗
概要

MrBeastが用意したのは、外の様子も時刻もわからない巨大な隔離部屋だ。初対面のベイリーとスージーが100日間そこで暮らし続ければ、金庫の50万ドルが2人のものになる。ただし100日を待たずにどちらかが部屋を出れば、2人とも何ももらえない。企画の中心は、10日ごとに持ち込まれる「賞金と引き換えの快適さ」の提案に、2人がどこまで耐えるかだ。

11分で読めます

部屋の条件と、時間感覚を奪われた生活

部屋には100日分の食料がある。健康的ではあるが、基本的には毎日同じものの繰り返しだ。シャワー付きの専用バスルーム(中にカメラはない)とベッドもあり、MrBeastは「必要なものはすべてそろっている。問題はそれを望むかどうかだ」と説明する。2人は目隠しを外された瞬間が初対面で、最初は部屋の両端に立って気まずそうにしていた。

MrBeastがこの実験で一番面白いと言うのは、部屋の中では日付も時刻もまったくわからない点だ。初日の夜、2人は2時間しか眠らないという失敗をし、2日目は午前2時37分に始まった。

箱の中の生活は退屈で、2人は同じ食事を何度も食べることと、まぶしい照明から逃れようとすることに時間を費やした。スージーは光を避けるための道具を自作している。4日目には日記の紙でトランプを作り、楽しそうだったのでMrBeastもゲームに加わった。5日目には、入室したカメラマンに日付と時刻を書かせる「入室シート」を作った。MrBeastはこれを賢い手口だと認めつつも没収し、7日目までに時間を知る手がかりになりそうなものはすべて撤去した。

10日目:専属シェフの提案を断る

10日目、2人は50万ドルを受け取って25万ドルずつに分け、何が懸かっているのかを忘れないよう手元に置いた。MrBeastは2人に壁の方を向かせ、2人が存在すら知らなかったドアを開ける。10日ぶりに外の空を見たスージーは「空だ!」と声を上げた。

ここでルールが追加される。10日ごとにチャレンジを楽にするものを提案するが、代金は賞金から支払う、というものだ。最初の提案は、チャレンジ終了まで好きな料理を作ってくれる専属シェフで、価格は5万ドル。判断の材料として、まず実際に料理が振る舞われた。2人は外で空を眺めながら食事を楽しんだが、スージーは食べた後に部屋の食料を思い浮かべると余計に気分が悪くなったと言う。

2人は「5万ドルは高すぎる」と断った。MrBeastは受けると思っていたので驚いている。シェフが去った後、2人は決断を後悔しているようにも見えた。皿を横にしても落ちない缶詰の食事を見せる場面もある。

20日目:照明を消せるベッドも拒否

その後の数日は、起きて料理をして寝るだけの単調な日々だった。スージーは「うざい兄弟と同じ空間をシェアしている気分」とこぼしている。どうしても慣れなかったのが、常に点いているまぶしい照明だ。暗くできるのはバスルームだけで、夜遅くなると目が痛くなるとスージーは話していた。

眠れずに苦しむ2人を見て、MrBeastは20日目にとても快適なスマートベッドと、照明を消せるiPadを5万ドルで提案した。スージーはチャレンジ開始以来初めて幸せそうな表情を見せ、MrBeastは「賞金のたった10パーセントだから受けるべきだ」と考えていた。断れば残り80日間この照明に悩み続けることになると念を押し、カウントダウンまでしたが、答えは「ノー」だった。

MrBeastは「おそらく判断を間違えた」と受け止める。直後にベイリーは正しい決断だったと言い、スージーは「今ちょっと後悔している」と漏らした。スージーは紙でカレンダーを作り、そこに母親の誕生日を書き込んで「その日はつらくなると思う」と話す。退屈は限界に近づき、何もする気になれずにただ座っていた朝もあったという。賞金の使い道を聞かれると、ベイリーは家のリフォーム、スージーは両親の借金の返済を挙げた。

30日目:ついにコーヒーとハリー・ポッターを買う

MrBeastは2人の会話から、何を欲しがっているかを拾い上げた。24日目には調味料があれば100日は余裕だという声が、27日目にはスージーの「コーヒーが大好きなのに、ここには水しかない」という嘆きが、28日目にはベイリーの娯楽を求める声があった。

30日目の提案は、1品1万ドルで次のものを買えるというものだった。

  • 電話1回
  • 『ハリー・ポッター』の全巻
  • コーヒーマシン
  • スパイスと塩コショウ
  • モノポリー

2人はモノポリー、スパイス、電話を断ったが、クリームと砂糖付きのコーヒーマシンと『ハリー・ポッター』を買った。MrBeastは「ついにお金を使わせた」と喜ぶ。2人は「世界で一番高いコーヒーメーカー」と笑い、クローゼットと本棚も整えて、残り70日は楽に過ごせる、しかもまだ48万ドルあると話した。

34日目の停電と、40日目のテレビ

34日目、ハリケーン・イダリアで停電が起き、撮影用のカメラも役に立たなくなった。電気が復旧したのは39日目だ。MrBeastは苦労をかけたことを謝り、2人はコーヒーを淹れ、温かい料理を作り、熱いシャワーを浴びられる生活を取り戻した。

40日目、MrBeastはテレビを無料で渡し、映画は1本1万ドルで売ると持ちかけた。映画の中にはスタッフのノーランのドキュメンタリーまであったが、2人は興味を示さない。全部で1万ドル、1本買えばもう1本は半額という値引きも断り、映画はすべて運び出された。

MrBeastは考え直す材料としてテレビを部屋に残したが、2人は彼を出し抜いた。壁から外したワイヤーの被覆をナイフでむき、アンテナ端子に差し込んで即席のアンテナを作ったのだ。デジタル放送が7チャンネル映り、2人は震えるほど喜んだ。見られるのはほぼカーレースだけだったが、それまで興味もなかった2人は急に熱心なファンになった。それから6日間、2人はテレビばかり見ていた。ベイリーは「テレビがあると天国だ。ほぼ普通の生活だ」と言う。スージーは翌日に迫った母親の誕生日のため、トイレットペーパーでリボンを作って部屋を飾り付けた。

50日目:2万ドルで家族に会う

50日目の提案は、2万ドルで家族に会えるというものだった。家族は別室で中継を見ており、部屋の会話はすべて聞こえている。ベイリーは最初から受けると決めていた。スージーはこれが家族に会える唯一の機会かもしれないと迷い、ベイリーは判断をスージーに委ねた。残り10秒で、スージーは「今日はママの誕生日だからイエス」と答えた。

家族が部屋に入り、スージーは作った誕生日プレゼントを渡し、バースデーケーキを囲んだ。ケーキは部屋で食べたものの中で格別においしかったという。スージーは、こうした小さな喜びにはなかなか気づけないものだと話し、1人1万ドルの最高の使い方だったと振り返った。家族が帰った後、2人は「最悪の気分であり、同時に最高の気分でもある」と語っている。

60日目:ミステリーボックスを断り、テスラを逃す

MrBeastは提案の中身を、部屋での2人の会話をもとに決めていると明かす。スージーが「今イエスと言えるのはテスラが出てきた時くらい」と話していたため、60日目の仕掛けは決まった。

提案は、中身のわからない大きなミステリーボックスを5万ドルで買うというものだった。2人は「車のキーかもしれない」「価値が払った額と同じとは限らない」と議論し、イエスに傾いたり戻ったりした末、スージーが「車ってことは絶対ないと思う」と言い、2人とも「ノー」を選んだ。

箱を開けると、中には5万ドルの現金が入っていた。支払っても元が取れる金額だ。さらに札束の間には、2人それぞれ用のテスラのキーが挟まっていた。受けていれば、実質無料で2台のテスラが手に入っていたことになる。スージーは泣きたいと言い、「一生後悔する」と嘆いた。ベイリーは「僕はプリウス派だ」と返している。スージーはその後9日間、テスラの話で愚痴を言い続け、眠れず気分も悪いと訴えた。

70日目:断ってきたもの全部に値段をつける

MrBeastは70日目を最後の大きな提案の日と位置づけた。80日目なら「あと20日しかない」、90日目なら「あと10日なのに金を使うのか」と2人が考えるだろう、という読みだ。埋め合わせとして、これまでで最高の提案を用意したという。

部屋に運び込まれたのは、2人がこれまで断ってきたもの全部だった。3万ドルのベッド2台、新しいミステリーボックス(今回は5万ドルは入っていない)、2万5千ドルの音響機器、スマートフォン1人1台、スパイス、モノポリー、ウォルマートの映画売り場にある映画全部、そして10日目に断った専属シェフの料理。チキンアルフレッドも並べられた。

条件は、カーテンの裏に隠された価格以上の金額を提示すれば、残りの期間すべてが手に入るというもの。1ドル、1セントでも下回れば何も手に入らない。2人は1時間話し合った。15万ドルは高すぎないか、7万5千ドルでは安すぎる、少なくとも10万ドルはするのでは、と揺れ、スージーは8万101ドルを提案した。しかし、全部を手に入れられなかった場面を想像すると悲しくなると言い、10万ドル台に落ち着く。最終的な提示額は10万101ドルだった。

実際の価格は6万9千ドル。約3万ドル多く払ったことになるが、スージーは「そんなの気にしない、ベッドよ」と喜んだ。新しいミステリーボックスの中身はテスラのミニカー2台で、スージーは大喜びした。2人は部屋が一変して休暇のようだと話し、「10万ドルの価値は十分あった」と言う。MrBeastは、まだすべてを失う可能性があり、その意味は99日目にわかると予告した。

物が増えて、関係はむしろ悪化した

これだけの物を手に入れれば幸せになりそうなものだが、MrBeastによれば実際には逆のことが起き始めた。スージーによると、温水タンクはすぐ空になり、いつもベイリーが先に浴びるので、ここ数か月は冷水シャワーしか浴びていないという。

ベイリーは、7日間ずっと同じモノポリーのゲームを続けているのに、スージーが遊ぼうとしないと不満を言う。ゲームを終わらせようと言っても「うん、うん」と返すだけで、結局終わらないという。スージーは映画を一気に観たり本を読んだりしたい人で、最後にはサイコロを隠していた。何度もゲームに誘われるので、サイコロがなければできないと思った、というのが理由だ。一方でスージーから見れば、ベイリーは毎日エネルギッシュに動き回り、夜3時に「レイヴ」を始める同居人だった。25分かけて映画を選んだ後に、スージーがシャワーに行ってしまう場面もある。スージーはバスルームにこもって逃げ場にし、「ママ、帰りたい」と漏らしている。

それでも終わりが近づくと、2人は違いを乗り越えてカウントダウンを始めた。

99日目:倍か、ゼロか

99日目、ベイリーは1年くらい経ったように感じると言う。スージーは「あと1回歯を磨けばいいのよ」と話し、ベイリーは「俺は磨かない」と返した。MrBeastは初日の2人の写真をドアの上に掲げ、スージーは「赤ちゃんみたいに幼く見える」と笑った。そして、翌日には賞金が2倍になるかゼロになるかの仕掛けがあると告げる。MrBeastは「あの2人が友達でいられるかは明日の答え次第だ」と語った。

100日目:「山分け」か「盗む」か

最終日、スタッフが部屋の物を運び出し、2人は初日と同じ目隠しを着けた。目隠しを外すと、ボタンの前で選択を迫られる。「山分け」を選べば、それぞれ今持っている分の賞金を受け取れる。「盗む」を選べば相手の分も手に入る。2人とも「盗む」を選べば賞金はゼロになる。

スージーが耳栓とヘッドホンで会話を遮られている間、ベイリーは、苦労を共にした相手から18万ドルを盗む人がいたら想像できないと話す。一方でスージーは、ベイリーが「金のためなら裏切っても仕方ない」と考えていたら二度と口をきかないと言いながら、「もしかしたら私もやるかも」と冗談めかした。そうすれば悪い意味で有名になる、とも付け加えている。ベイリーは、誰かと同じ経験をして苦労を乗り越えたのなら報酬は平等に受け取るべきだと話した。ただ、36万ドルを1人で持ち帰れるならやりたい、と本音も漏らしている。2人とも盗めば100日間が無駄になる。

残り30秒、最後の1秒でボタンを押すよう指示された。部屋が赤くなればどちらかが盗み、緑になれば山分けになる。スージーはカウントダウンの中で、つらい日々を覚悟して挑み、それを乗り越えたことには値段をつけられないと語った。部屋は緑に変わり、賞金は山分けになった。100日前は他人だった2人は歓声を上げて部屋を出て、それぞれの賞金を受け取った。動画はMrBeast恒例の爆発で締めくくられる。