「殺人率世界1位」だった国エルサルバドルを歩く 拍子抜けするほど穏やかな首都サンサルバドル

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概要

この動画は、ペルーから中米エルサルバドルへ移動した旅行者が、首都サンサルバドル周辺を数日間歩き回った記録である。投稿者がこの国について事前に知っていたのは「ビットコイン」と「殺人率の高さ」くらいだったという。実際に歩くと、治安への不安とは違う印象が続く。投稿者が自分の足で見た範囲を、街の様子、物価、食事、人々の対応を通して報告していく。

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冒頭で示される殺人率の数字

動画はエルサルバドルの紹介から始まる。人口は約650万人、面積は九州の半分ほどで、ロサンゼルスから約6400km離れた国だと説明される。続いて強調されるのが殺人率だ。動画によれば、2014年から2018年の5年間は殺人率が世界1位だった。2015年の「人口1万人当たり」の殺人率は日本が0.03人、エルサルバドルが10.6人で、日本の約365倍にあたるという。比較対象として、隣国ホンジュラスは5.5人とされている。

一方で動画は、2021年にはこの数字が1.82まで下がったとも伝える。「年々素晴らしい国になりつつある」と世界中の旅人の間で噂されるほどだという。約6年で殺人率を10分の1にしたこの国の現状を調査する、というのが動画の位置づけである。

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入国と、空港から首都へのバス移動

ペルーを発つ機内で、投稿者は乗客の顔つきを見て「戦闘力が高そうな人が多い」と冗談めかして言う。この「バトルフェイス」という言い回しは、動画全体で何度も繰り返される。入国時の手数料については、一部の国の旅行者は12ドルを払う必要があるが、日本人は不要だったと話している。

到着したエルサルバドル国際空港について、投稿者は「思ったより何もない」と言う。気候は日本の6月くらいの生暖かさだった。不安なのでSIMカードを買いたかったが、空港では売っていなかった。首都サンサルバドルまではタクシーで25ドル前後かかると聞いていた。節約のためバスを選んだものの、情報が少なく、周囲はスペイン語しか通じない。

投稿者は日本語で、相手はスペイン語で話す状態だったが、何人かに尋ねた。ある人は「138番のバス」と紙に書いて渡してくれた。投稿者はこれを「わかりやすい、優しい」と評価している。空港周辺はのどかで、警察官がベンチで寝ている光景もあった。バスの運賃は0.6ドル。車内は超満員で、渋滞もひどく、「1分に1m進めばいい方」だったという。投稿者は携帯電話の普及率が思っていたよりかなり高いことにも気づいている。本来なら30ドル近いタクシー代がかかる距離を0.6ドルで移動できたので、「相当お買い得」とまとめている。

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首都中心部の第一印象

中心部でバスを降りて歩き始めた投稿者は、早々に「凶悪と言われているが全然そうは見えない」と感じる。市場では豚肉らしき「チチャロン」を2ドル分買った。食べた感想は「ラーメン二郎の豚を辛め抜きにしたような味」で、「割とうまい」。海産物も豊富だったという。床屋の料金は1.75ドル。DVD屋には海外作品が並ぶ中に『範馬刃牙』が一作だけあり、違法DVDも1ドル前後で売られていた。

この時点で投稿者は「適当にバスを降りて適当に散策しているだけだから何とも言えない」と断ったうえで、こう述べる。中南米で一番悪いホンジュラスと並ぶくらい治安が悪いと思っていたが、今のところ中南米で一番いい、と。携帯を出していても注意されない。周囲の人はあまり出していないものの、狙われているという気配はない。人々はみな「バトルフェイス」をしているが、なぜか優しい、と投稿者は不思議がる。宿への道も綺麗に整備され、女性や子どもが一人で歩いている。ゴミも1か所にまとめて出されていた。

宿は6人部屋のドミトリーで、小さなロッカーがある。バスルームにはゴキブリが出るが、広くて綺麗だったという。

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巨大マーケットの食堂と物価

夕食のため、投稿者は再び市場に戻った。巨大なマーケットの食堂で、スープ料理「ソパ」とコーラのセットを4ドルで頼む。見た目はカレーだが、味は「まずいわけではなく、カレーを汗っぽくしたような」ものだったという。一緒に出たホルモンは「普通にうまい」。500mlほどありそうな飲み物は1.25ドルで、これも安くてうまいと評価している。

投稿者はここでも、自分が行動した範囲では危険を一度も感じておらず、みんな優しいと繰り返す。

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床屋での髪型の失敗

「念のため気合を入れる」として、投稿者は床屋でEXILEの集合写真を見せ、同じような髪型を頼んだ。スペイン語がわからず、何を聞かれても「イエス」と答え続けた。その結果、映画『タクシードライバー』の主人公のようなモヒカン風の髪型になってしまう。本人は「マッドマックスよりひどい」と嘆く。店員が不安そうな顔でバリカンを入れてきた時点で止めればよかったが、面白いと思って止めなかった。それが「全ての元凶」だったと振り返っている。

それでもしばらくはこの髪型で過ごすことにした。普通の髪型だった頃は、スペイン語で「チーノ(中国人)」と指をさされてからかわれることがあった。ところがこの髪型にしてからは誰も笑わなくなった、という観察も語られる。庁舎がありそうな地区を歩いたときには、ギャングを排除してこの国を良くしようという「断固たる決意」のようなものが「なんとなくわかる」と感想を述べている。

ほかにも、タコス1.5ドル(「日本なら500〜600円してもおかしくない」とのこと)、袋入りの水500mlが0.15ドルといった物価が紹介される。袋の水は「普通に水」だった。徒歩45分ほどの距離をUberのバイク便で移動して1.75ドルだったとも報告している。

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2日目:朝食と戻ってきた自撮り棒

翌日は昼12時まで寝てから外出した。2.15ドルの朝食では、見た目はまずそうな豆料理が意外にもいけたという。投稿者はアフリカなど各地で豆料理を食べてきた。他の国では甘くしたり妙な味付けをしたりすることが多いが、ここのものは塩味で、その中では一番うまかったと話す。この国の食は日本人と近い感覚で、特別まずいものがない。足りないのは「経験と知識だけ」というのが投稿者の評価だ。

朝食の1時間後、投稿者は店に自撮り棒を忘れたことに気づく。「この修羅の国で果たして帰ってくるのか」と言いながら取りに戻ると、ちゃんと保管されていた。嬉しさのあまり3ドルのチップを渡したという。

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高級住宅地の鉄格子と、行政の努力

続いて投稿者は、本人いわく「勝手なことを言うが」サンサルバドルでも超高級住宅地と思われるエリアを歩く。そこではコンビニなどの商店が鉄格子越しに商売をしていた。一方で、人々は信号を守り、バイクの運転者はヘルメットをかぶり、道路も整備されている。投稿者はここに「行政の努力が垣間見える」と感じている。ただ、昼12時なのにほとんど店が開いていないことには「ちょっと怖い」とも漏らしている。

昼食では、赤飯のようなご飯、炭焼きの長ネギ、ソーセージなどが出た。赤飯は「日本の味と全く一緒」、長ネギは「マジでうまい」と評価している。

19:47

ショッピングモールと大聖堂、ガラクタ市場

市内で有名な巨大ショッピングモールは「船橋のららぽーとよりでかい」。ここで投稿者は、エルサルバドル人は倫理観がしっかりしているという印象を語る。

偶然たどり着いた広場が市の中心だとわかり、その一角のメトロポリタン大聖堂を訪れる。入場料は2ドル。内部のステンドグラスを、投稿者は「レインボーアートで作った無限テトリスのよう」と表現する。夕方に近づくほど光がきれいになるらしいと紹介しつつ、自分はそのまま帰っている。

大きな公園もあった。投稿者はまだバスを降りた場所から宿までの範囲しか知らないと前置きしたうえで、「足立区より全然雰囲気がいい」と言う。ほんの数年前まで治安がひどかった場所には思えない、とも。各国の盗品市場やガラクタ市場を見て回るのが好きな投稿者は、ここでも市場を覗いた。動画に映せないような物は売られておらず、「中南米の人はまともだ」と結論づけている。夜の街を調べに行く予定だったが、面倒になって寝てしまった。

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3日目:歩いても「取れ高」が見つからない

3日目、眉毛を整えてから1時間半ほど歩き、コロニア・エスカロン地区に着く。自分の宿の周辺が一番の高級住宅地だと思っていたが、進むほど治安が良くなり、裕福そうな雰囲気が強まった。「聞いていたエルサルバドルと全然話が違う、いい意味で」と投稿者は言う。髪型についても、最初は腹が立ったが今は何も感じなくなった。眉毛を剃ってからは人が目を合わせなくなった、とも付け加えている。

雰囲気のいいショッピングモールで大きな銃を持った警備の人を見かけたことには、「やっぱり違和感」と言及している。

その後も1時間ほど歩いたが、「面白いものは1個も撮れない」状態が続いた。汚い場所もあるのに、殺伐とした空気がない。投稿者は、パナマ以上に撮れ高がなくて困っていると苦笑する。ネットでスラム街を調べてわざわざ行けば撮れるかもしれない。しかし、適当に歩いてたまたまそういう地域に入るのは好きでも、わざわざ探しに行くやり方は好きではない、と自分の方針を説明している。

27:25

治安改善の背景として語られたこと

綺麗だが何もない場所で、投稿者は治安改善の理由に触れる。国が良くなったのはこの人物が大統領になったからだと「言われている」。その大統領がギャングを一掃した「らしい」。投稿者は伝聞の形でこう紹介するにとどめ、それ以上の分析はしていない。

27:42

エル・ボケロン国立公園とサンタテクラ

時間がないのでUberを呼び、エル・ボケロン国立公園へ向かう。入口で2ドルを払った。目玉は火山のクレーターだが、霧が濃すぎて肉眼ではよく見えなかった。iPhoneのカメラでやっと確認できる程度で、本人には「カヌレがぽつんと置いてあるくらい」にしか見えず、大きさもわからない。天候をよく調べてから来た方がいい、というのが投稿者の助言だ。

帰りは、火口で仲良くなった家族の車にサンタテクラまで乗せてもらった。Uberなら5ドルほどかかる距離で、投稿者は深く感謝している。サンタテクラの中心部でも雰囲気は良く、喫煙率の低さにも気づいたという。これまでタバコを吸う人を10人も見ていないかもしれない、と話す。マスク姿の人が多いのは排ガスで空気が悪いせいだろうと推測し、自分も喉が少し痛いとして、これを「エルサルバドルの唯一の弱点かもしれない」と述べる。

帰りのバスでは逆方向に乗ってしまい、郊外まで来てしまった。それでもジムを見つけ、「ジムをやる余裕がある場所は治安がいい」という持論を披露している。

31:01

優しくされた日の寿司

親切にされて気分がいいので、投稿者は奮発して寿司店に入る。久々のわさびに喜び、サービスでサーモンも出してもらった。わさびの辛さを消してしまう甘いソースがかかっていたが、「サービスだから」と受け入れている。

注文した寿司は10ドル。わさびは本当にうまかったという。海外ではきちんと辛い調味料は少なく、わさびは特別だと語る。ツナの寿司は刺身のマグロではなくツナ缶のツナで、チーズさえなければうまいという評価だった。一方、サーモンの握りはおいしかったので、そちらを頼めば幸せになれるかもしれないと勧める。店員の人柄の良さについても繰り返し称えている。

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夜のサンサルバドルを歩く

最後に投稿者は、Googleマップで徒歩2時間10分ほどの距離を夜に歩いて帰る。夜8時半に路地へ入っても、コロンビアのような殺伐とした空気は感じなかった。投稿者は「やばいのはたぶんギャングだけだった」と推測し、それが一掃されたので誰も夜の街を警戒していないのではないか、と話す。夜9時になると人通りはほぼなくなったが、車やバイクはまだ走っていた。夜10時の時点でも「ここはやばい」と感じた場面は一度もなかったという。

ただし投稿者は、安全で何も心配いらないと「思いたいけど自己責任で」と念を押す。自分は長時間歩いても大丈夫だった、と体験として述べるにとどめている。むしろ怖いのは野犬だとして、この日は贅沢にタクシーで宿へ帰るところで動画は終わる。