未経験・学歴不問で年収1000万を狙えるのか:転職系YouTuberサラタメが「プレックス」を推す理由と懸念点

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概要

転職系YouTubeチャンネルを運営するサラタメは、この動画でノンデスクワーカー向け転職エージェント「プレックス」を取り上げる。サラタメは、学歴や職歴に自信がなくても入社でき、年収1000万円も狙えるこの会社を「社会のバグ」と呼び、キャリアを立て直したい20〜30代の営業未経験者に最もすすめられる転職先だと主張する。根拠として、公開情報に加えて、実際に内定を得て現在働いている社員3名ほどへの取材内容を挙げている。一方で、ベンチャー色の強さと、採用の間口が広すぎることを懸念点として示している。

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プレックスはどんな会社か

サラタメの説明では、プレックスは人材紹介業、つまり転職エージェントの会社である。対象はノンデスクワーカー(エッセンシャルワーカー)で、サラタメは「今話題のブルーカラー領域と言った方が分かりやすい」と補足する。具体的には、ドライバー、施工管理、製造職の転職を支援している。

プレックスは人材紹介のほかに、同じ領域に特化したSaaS事業やM&A事業も展開している。ただし、動画ですすめているのは人材紹介事業の「両面担当のキャリアアドバイザー」という職種に限られる。この職種は、転職希望者に求人を提案する個人向けの営業と、採用企業に人材を提案する法人向けの営業を一人で兼ねる。

基礎情報として、サラタメは2018年創業で、2026年1月時点の社員数が約700名だと紹介する。黒崎社長のnoteをもとにした売上の推移は次のとおりである。

  • 創業1年目(2018年):約1億円
  • 2022年:11億円
  • 2023年:32億円
  • 2024年:60億円
  • 2025年:95億円

創業7年目で売上が100億円近くに達している。さらに、2030年に500億円、2042年に3000億円という目標を掲げていることも紹介された。

強さの理由①②:巨大な市場と深刻な人手不足

サラタメは、プレックスが強い理由を3つ挙げる。1つ目は市場規模の大きさである。エッセンシャルワーカー領域は100兆円規模とも言われる。サラタメによれば、視聴者の多くはデスクワーカーなので実感しにくいかもしれないが、労働人口としてはノンデスクワーカーの方が多く、そこで商売をするうまみは大きい。

2つ目は人材需要の強さである。サラタメは前提として「人手不足の業界の転職エージェントは儲かる」と説明する。採用企業が人を集められずに困っているときほど、費用を払ってでもエージェントに頼るからだ。例として挙げたのがドライバーの「2024年問題」である。これまでは少ない人数に長時間の過酷な労働をさせることで人手不足をしのいできた。しかし働き方改革によって時間外労働の取り締まりが厳しくなり、より多くの人数が必要になった。その結果、エージェントを使ってでも採用したいという需要が拡大し続けている、とサラタメは解説する。この点は日本経済新聞でも報じられたと紹介している。

強さの理由③:マーケティング力と経営陣

3つ目の理由は、求職者を集めるマーケティング力である。採用したい企業はいくらでもあるので、働き手を多く集められる会社が儲かる、というのがサラタメの見立てだ。プレックスは人材マッチングメディア「プレックスジョブ」を運営している。公式リリースでは月間7.5万人が登録し、昨年9月時点で累計登録者は150万人以上とされる。サラタメがおそらく2番手と見ているクロスワークは累計90万人なので、1.5倍以上の集客ができていることになる。物流・建設・製造領域ではナンバーワン、それも独走状態だとサラタメは見ている。ただし、同社がそう明言しているわけではないと断っている。

マーケティングが強い理由として、サラタメは経営陣の経歴を挙げる。黒崎社長は以前勤めていたSaaS企業で、年に300枚ほどのランディングページを作るほど働いていた。サラタメが調べたところでは、月200件だった申し込みを同じ予算で約4000件、約20倍に増やしたという。もう一人の取締役もWebマーケティングのコンサル出身である。取材した社員からは、エリアごと・キーワードごとに常にPDCAを回して最適化しているという話を聞いたという。サラタメはこの状況を、実力のあるマーケターが伸びる巨大市場を選んだ「悪魔合体」と表現し、今後も伸び続けるだろうと予想している。

メリット①:年収が高い

ここからサラタメは、働き手にとってのメリットを5つ挙げる。1つ目は年収である。公式サイトによると、キャリアアドバイザー職の最高年収は1700万円、上位10%は876万円、平均は約600万円(冒頭では602万円と紹介)である。

取材では、実際の社員の経歴も聞いている。最高年収1700万円を出した人は、もともとブライダル業界で接客をしており、営業経験はほとんどなかった。当時の年収は400〜450万円ほどだった。コロナ禍で業界が苦しくなったのをきっかけに転職し、入社1年後には1700万円前後に達したという。ほかにも、不動産業界で営業をしていて年収約450万円だった人が、1600万円を超えた例があるとのことだ。

サラタメが直接話を聞いた社員は、年収700〜750万円程度で、平均より少し上だった。そのうちの一人は25〜26歳で、以前は求人広告の営業として年収約300万円だったため、2倍ほどに増えたことになる。こうした例から、年収が高い点は間違いないとサラタメは述べる。

メリット②:間口の広さと大量採用

2つ目のメリットは、非常に積極的に採用していることである。サラタメによれば、学歴、職歴、さらにはブランク(離職期間)も問われない。取材で得た情報として、今年はキャリアアドバイザー職だけで500名以上を採用する予定だという。以前のLINE限定動画では100〜200名程度と伝えていたが、追加取材で数字を修正したと説明している。現在の社員数が約700名なので、ほぼ倍増をめざす規模であり、狙うなら2026年がチャンスだとサラタメは強調する。

内定者の例として紹介されたのは、次のような人たちである。

  • 芸能マネージャーから職人に転じた26歳
  • 大学を中退し、ホストを6年続けた後、金属買取のスタッフをしていた人
  • カフェの店長をしていて、親の介護のため8か月ほど離職していた人
  • 離職期間のある看護師(期間は半年くらいだったかもしれない、とサラタメは曖昧に述べている)
  • 32歳で営業未経験だった人

サラタメは、離職期間がある人は転職市場で敬遠されやすく、書類選考すら通らないことが多いと指摘する。そのうえで、こうした経歴の人が内定し、入社後に成果を出して稼いでいる例もあると話す。ただし「誰でも受かるわけではない」とも念を押している。内定を取るための準備をすれば、ようやく手が届くという水準だという。

採用で見られるもの:年齢、原動力、言語化

では必須条件は何か。サラタメは、募集要項には書かれていないとしたうえで、取材から推測すると年齢くらいだろうと述べる。営業未経験の場合、32〜33歳あたりが上限ではないかという見立てである。

年齢以上に重要だとサラタメが強調するのは、「原動力」と「言語化」の2つである。人から指示されれば頑張るという姿勢の人は内定を取れておらず、言われなくても頑張ると決めている覚悟のある人が評価されるという。そして、その原動力を面接できちんと言葉にできれば、学歴・職歴・ブランクに関係なく内定が取れている、というのがサラタメの説明だ。

メリット③:未経験でも成果を出しやすい仕組み

3つ目のメリットは、未経験者でも成果を出しやすいことである。公式情報では、未経験で入社した人の94%が入社2か月以内に成果を出しているという。サラタメは、その理由を自分なりに2つに分析している。

1つは集客力である。人材紹介の成果は、どれだけ多くの転職希望者と面談し、企業とマッチングできるかにかかっている。月間7.5万人の登録があるプレックスでは、おそらく今の社員数では対応しきれないほどの求職者が来ている、とサラタメは推測する。そのため、アドバイザーの優秀さに関係なく機会が多い。

もう1つは仕組み化である。サラタメは取材前、「集客が強いから、仕組みが雑でも結果が出ているのでは」と考えていた。しかし話を聞いてみると、仕組み化も徹底していたと振り返る。取材先の社員が特に重要だと話したのは、扱う領域を絞っていることだった。大手エージェントが営業職やITエンジニア、コンサルまで幅広く扱うのに対し、プレックスはエッセンシャルワーカーに特化している。さらに社内でも、ドライバー担当、施工管理担当、製造職(オペレーターや品質管理など工場勤務)担当と部署が分かれている。サラタメは、あらゆる職種に対応するマニュアルを作るのは難しいが、ドライバーの転職支援に限ったマニュアルなら作るのも覚えるのも難しくないと説明する。加えて、AIを使った分析も積極的に取り入れているという。

業務効率化の例として、営業経験者として転職した社員は次のように話したという。求職者が登録すると即座に通知が届き、ワンタッチで電話をかけられる。電話が終われば、すぐ次の人に切り替えられる。前の会社ではありえなかったので非常にやりやすい、とのことだった。サラタメは、マーケティングも業務効率化も本質はPDCAだと見ている。黒崎社長は「PDCAの鬼」で、経営陣がその仕組みを回し続けているから競合は戦いにくく、社員にとっては働きやすいのだと結論づけている。

メリット④:キャリアアップにつながる

4つ目のメリットはキャリアである。取材によると、プレックスを経験した人は人材紹介業界の中で転職し、ハイクラス層を扱うエージェントに移って年収を上げるケースが多いという。最近SaaS企業に転職した人もいたと聞いている。

ただ、サラタメが注目したのは、「次はどこに転職するのか」と尋ねると「当面はプレックスにいると思う」と答える社員の方が多かったことだ。年収が高く働きやすいことに加え、会社がまだ伸びると感じているので、社内で昇進した方が年収や市場価値が上がりそうだと考えている人が多かったという。

メリット⑤:ワークライフバランスも悪くない

5つ目は労働時間である。公式情報では平均残業時間は月40時間だ。取材でも、無理に長時間働かされることはないと聞いたという。サラタメは、業務効率化への意識が高いため、長く働けばよいという社風ではないと説明する。

一方で、「決して楽ではない」ともサラタメは明言している。ゴリゴリのベンチャーであることは間違いないので、ワークライフバランスを求めてプレックスを選ぶのはやめた方がいいという。年収は400〜500万円程度にとどまっても穏やかに働ける会社は別にあるので、そうした志向の人には別の動画を見てほしいと案内している。

懸念点①:ベンチャー色の強さ

デメリットとしてサラタメが最初に挙げるのは、ベンチャー色の強さである。2018年創業の若い会社で、公式の平均年齢は29歳だ。取材した社員の周りにも25〜27歳くらいの人が多く、皆が仕事を楽しんでいて「部活みたい」だという。ただ、その延長で、楽しさから土日も働いてしまう人もいるという。その結果、年収1000万円を超えたという人もいるようだ。

サラタメは、成長や努力が前提の雰囲気があるため、30代で家庭や子どもがいて落ち着いて働きたい人には向かないだろうと述べている。

懸念点②:間口が広すぎる

2つ目の懸念点は、メリットの裏返しでもある間口の広さである。元職人、元ホスト、離職期間のある人など経歴が多様すぎて、取材した社員からは「特徴がないのが特徴」という答えが返ってきたという。その社員はさまざまな経歴の人がいて楽しいと話していたが、こうした環境が苦手な人もいるはずだとサラタメは言う。

特にサラタメが合わないと考えるのは、学歴に自信があり、エリート意識の強い人である。そうした人はこの環境で心が折れやすく、そもそも採用されにくいのではないか、というのがサラタメの個人的な見立てだ。そうした人には、学歴が重視されやすいが相性のよいコンサル業界や、高年収企業を紹介した別の動画をすすめている。

結論:誰に向いているのか

サラタメの結論は冒頭と同じである。学歴や職歴など履歴書に書く情報には自信がないが、やる気と覚悟はあり、これからキャリアを逆転させて年収1000万円を狙いたい人。そうした人にとって、プレックスは最もすすめられる会社だという。離職期間がある人、30代の営業未経験者、経歴が一貫しない人でも内定を得ている現状について、サラタメは「こういう企業がこの先また生まれてくるかどうか」と述べ、今が貴重な機会だと位置づけて動画を締めくくっている。