2級船舶免許を取ったら次に何をするか:プレジャーボート用「東京湾海図」の読み方

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概要

船舶免許の講習動画を配信している堀越氏が、免許取得後の次の段階として海図の見方を解説した回である。題材は、プレジャーボート向けに作られた東京湾の海図「その1」だ。話者は、レンタルボートを借りる前に、自分が走る海域を海図で把握しておくべきだと考えている。海図の作図は1級の試験範囲だが、話者は2級の人もこの程度は読めるべきだと言う。解説はこの立場に沿って進む。

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なぜ免許取得後に海図を見るのか

東京湾の海図には、プレジャーボート用に「その1」「その2」「その3」と分かれたものが市販されている。話者はレンタルボートのインストラクターをしていた頃、この海図を使って「ここへ行こう、あそこへ行こう」と行き先を決めていたという。大判の東京湾海図も売られており、そちらを見てもよいとしている。

話者によれば、免許を取った直後は、実際に船で遊べる機会が少ない。江戸川のヤマハ、スパイラルマリンなどのレンタルボートを借りるにしても、乗れる回数は限られる。だから時間のあるうちに海図を見て、浮標やブイがどこに入っているか、自分が走る海域がどうなっているかを理解しておくとよい、というのが話者の考えだ。

今回取り上げた「その1」には、話者が必ず通る東京ディズニーランド沖から、ぎりぎり風の塔までが入っている。お台場や隅田川も収録されている。

2級の人にも海図を勧める理由

1級船舶の保持者は、海図から目標を決めて進路を立てられるはずだと話者は言う。一方で2級の人も、この程度はできないといけないという立場を取る。2級の人が1級の試験のように、何度の方向に何があるかといった問題に答えられる必要はない。三角定規をどう当てるかまで突き詰める必要もない。どう進んでいくかを把握する程度なら簡単にできるだろう、と話者は見ている。

海図は2000円ほどで買える。2級の人が自分の行きたい場所への進路を海図でたどってみると、海図は意外と簡単だと感じるかもしれない。そこから1級を取ろうと思うきっかけになってもよい、と話者は述べている。なお、東京湾以外の地域にもプレジャーボート用の海図はおそらくあるが、自分では調べていないと話者は断っている。

三番瀬の出口:ブイの位置から走る場所を判断する

具体例として、話者はいつもの出航ルートを海図上でたどる。新中川を河口に向かって下り、三番瀬と呼ばれる海域へ出るルートだ。海図上ではこのあたりがすべて緑色に塗られている。そこにイエローのブイが2個入っている。

話者の説明では、イエローのブイより外側を走るとは、かなり岸寄りを走ることになる。その先にはグリーンのブイがあり、グリーンの右側を走る。さらに黄色いブイが点々と入っている。話者は、これを見るだけでこのあたりは大きく回らなければいけないと判断できるのが望ましいという。自分の動画を見なくても、海図だけでそう判断できるようになってほしいということだ。

方位標と水深表示の読み方

ディズニーランド沖から出ていくと、方位標がある。話者は、頭の形が下向き・下向きになっているものが南方位標だと説明する。これは南側が安全な水域であることを示すので、南側を走る。話者は説明の途中で東と言いかけ、北と南だと言い直している。

海図には水深も書かれている。10mの線がずっと続いている。内側には10mない場所もあり、5mの場所には5mと記されている。浦安マリーナから出てきたあたりは2mだ。話者は、この2mや5mという数字が、潮位が最も低いときの水深を示す案内だと念を押している。

浦安から船橋へ:最短距離を狙いすぎない

話者は前回の動画で、船橋側の三番瀬にある貝殻島へ行った。このときのルートも海図で振り返っている。浦安から出てディズニーランド沖を通り、南方位標を越え、船橋中央埠頭の方向へ最短距離で向かうルートだ。

ただし最短距離を狙いすぎると三番瀬にかかってしまう。海苔網などもある。そこで話者は、いったん別の目標を狙って余裕を持たせるという。例えば千葉マリンスタジアムのほうが見えるので、そちらを狙う。定規で線を引き、ここなら当たらないと確認するやり方だ。

2級の人は、三角定規を当てて平行移動したり、方位を正確に読んだりしなくてよいと話者は言う。狙う先を決めてそこへ進めばよい。例えば幕張メッセのビル群を狙おうと決め、Googleマップと海図を照らし合わせて「このあたりへ行こう」と考える程度で十分だという。話者によれば、広い外洋で見えないものを目指すのとは違い、見えているものを目標にするだけだからだ。

幕張を目指すと決めると、海図から船橋の緑の5番ブイに当たると分かる。実際に走っていて「これが海図で見た5番ブイだ」と確認できたら、そのまま航路に入って目標に向かう。話者はこれを海図の使い方の具体例として示している。

事前準備で頭に入れておくこと

タコ釣りなどで別の方面へ行くときも、話者は海図を見てから出かけるという。どこまで寄れるか、どの程度危険な場所があるかは実際に行かないと分からない。それでも、大まかなイメージを頭に入れて準備していく場合と、何も知らずに強引に進む場合とでは違う。何度も行かない場所ほど、事前にルートを確認して「このあたりだったな」と把握しておくという。

隅田川・東京沖の安全水域ブイ

話者は東京湾の奥にも触れている。荒川に入る水域や、有名な隅田川がそうだ。隅田川は水路なので、走れる範囲の真ん中を走ればよいという。

東京西航路に出ると、東京沖の安全水域を示す紅白のブイがある。その周りには右回り・左回りを示す矢印が描かれている。話者は、ここを厳密にどう通るべきかは自分もルールを把握していないと述べる。そのうえで、プレジャーボートにはあまり関係ないと思ってよい、との考えを示した。風の塔は「その2」では中央寄りに入るようなので、「その2」「その3」も今後取り上げたいとしている。

海図だけでは走れない場所がある

話は多摩川方面へ飛ぶ。海老取川から多摩川へ抜けられる水域がある。話者はここについて、三番瀬と同じく、海図を見ただけでは走れないと強調する。海図上で「赤いブイがあるから、その左側を走ろう」と考えても、実際にはそう走れないという。こうした場所は、知っている人と一緒に走るべきだというのが話者の考えだ。

その根拠として、話者は自分の体験を語る。千鳥のあたりに船を置いている人から、その船を浦安まで回航してほしいと頼まれたことがある。初めて走る水域で、話者は事前に、このあたりを走れる人たちに走り方や危険な場所を聞いていた。外に出てからは問題ないが、中の様子はよく分からない。航路を走っていけば大丈夫だとは言われたものの、実際には状況が分からず、恐る恐る走ったという。依頼主からは、座礁したら助けに行くから呼んでくれと言われていた。

話者が指摘するのは、上から見た海図と実際の操縦席からの眺めの違いだ。海図上では「航路の真ん中を通って、このブイを出たら抜ければいい」と簡単に思える。しかし実際に船で走ると、ブイとブイの間隔は広い。緑のブイと赤のブイがきれいに並び、その間を通るだけという見え方にはならない。操縦席に座るとわけが分からなくなるので、事前準備と知識が必要だというのが、この回で話者が伝えたかった点である。

結び:遊びながら海図を学ぶ

話者は、1級の保持者なら海図から自分で進路を組み立てられるので、見ていて面白いはずだと言う。2級の人には、まず話者の別動画「海図の使い方・引き方」を見てほしいとする。そのうえでこの海図で進路を当ててみると分かりやすく、1級に挑戦しようと思うきっかけにもなりうると述べる。話者は、遊びながら海図を勉強し、自分の知っている海域のイメージを持って取り組むのがよいとの考えを示した。今回は東京湾で遊ぶ人に限った内容で、「その2」「その3」は時間を見て取り上げる予定だとして動画を締めくくった。