AI時代でも未経験からのコンサル転職は「今がチャンス」なのか

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概要

AIが急速に進化するなか、2025年下半期以降に未経験からコンサルティング業界へ転職するのは現実的なのか。転職系YouTuberのサラタメ氏は、業界関係者への取材をもとに「結論、ありだ」と答える。AIでコンサルタントの仕事が効率化されているのは事実だとしたうえで、それでも採用は拡大しており、特に直近1年は未経験者にとって好機だというのが話者の立場である。一方で、この流れがいつまで続くかは読めないため、挑戦するなら早いほうがよいとも強調している。

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内定が狙える人の条件

話者はまず、誰に向けた話なのかを示す。本人が「誰かに怒られるぐらいざっくり」と前置きしたうえで挙げた条件は二つある。一つは、若手で高学歴の人、具体的にはGMARCH以上の大学を卒業し、一定規模の大企業での勤務経験がある人だ。もう一つは、若手でも高学歴でもないが、特定の業務経験や専門知識を持つ人である。

後者で話者が特に重視するのはIT領域で、エンジニア、PM、システム導入、データ解析といった経験があれば内定が狙えるという。ほかにも経営企画、事業企画、M&A、ファイナンス、営業、会計、マーケティング、生産管理、物流などの業務経験・専門知識があれば十分に可能性があると述べる。ただし動画の終盤では、裏返せばこうした条件に当てはまらない人には内定が難しいという現実もある、と念を押している。

取材前の予想と、実際の採用状況

話者自身、毎日どころか毎時間のようにAIを使っており、その進化の速さから、取材前は「やばくなるかもしれない」と考えていたという。経験者はともかく、未経験からのコンサル転職はもうできなくなるのではないか、という予想だった。

しかし取材の結果は逆で、採用はむしろ盛り上がっていたと話者は語る。話者が入手した情報によれば、誰もが知る大手コンサル企業が直近1年で年間4,500名規模の採用を行っているという。他業界では、積極採用している企業でも年間100名程度採用すれば多いほうだと話者は比較し、コンサル業界の規模は異例だと述べる。しかも、年間4,500名規模で採用する大手は1社だけでなく数社あり、この1年で1,000名以上を採用しようとしているファームもあったという。さらに話者は、総合系の大手よりも、急成長している中小規模の独立系ファームのほうが採用に前のめりな場合があるとも指摘する。

「AIでコンサルは不要になる」という声への反論

SNS上では、AIに詳しそうな人たちが「AIによってコンサルは不要になる」と口をそろえて言っている。話者はこれを、いつか起こるかもしれないが、いつ起こるかは分からない未来予想にすぎないと位置づける。

これに対して話者が重視するのは、お金が絡む判断、つまり採用方針に表れる実態だ。コンサル企業のトップ層にいる人たちが現実的に考え抜いた結果、まだまだ人を採用していくと判断し、そのための予算も組んでいる。話者は、こうした採用方針のほうがSNS上の予想よりも実態を示していると主張する。

効率化は進んでいるが、それでも人が足りない

話者はAIによる効率化自体は否定しない。コンサル業界への影響は非常に大きいと考えており、トップクラスのコンサルの現場で働く知人にも話を聞いたという。その知人は、AIでコンサルの仕事が大幅に効率化され、一つの仕事に必要な人数は減っていると断言していたそうだ。

それでも話者は、「AIで効率化されること」と「コンサルで働く人手が不足していること」は別の話だと強調する。現在はAIによる効率化が追いつかないほど需要が強い、というのが話者の見立てである。その背景として話者が挙げるのは、一部の日系大手企業にとってコンサルが欠かせない存在になっていることだ。話者は個人的には「あまり良くない傾向」だと思うとしながらも、現実として一部の日系大手企業は「コンサル頼み」の体質になってしまったと述べる。そのため、AIで業務効率化が進んでも採用は続いているという。

AIそのものがコンサルの新しい仕事を生んでいる

話者はさらに、AIという新しく重要なテーマの登場が、コンサルにとって新たな仕事の種になっていると指摘する。多くの企業は、この新しく難しいテーマを自社の社員だけでは乗り切れない。

話者によれば、これは能力の問題ではない。日系大手企業の現場にも、AIを深く理解できる優秀な人は少なからずいる。しかし、AI活用の判断は大きな経営判断に直結するため、現場に近い数名の意見だけでは決められない。万が一失敗したとき、誰がどう責任を取るのかを説明できないからだ。そこで企業は、「依頼した大手コンサルのリサーチデータによると」「有名な外資系コンサルの提案内容に沿って」といった形で判断を進める。話者は、コンサルがこうして責任を分散させる機能としても便利に使われていると述べる。

日系企業とコンサルの「相性の良さ」

もう一つの理由として話者が挙げるのが、スポット人材としての便利さである。コンサルは「高級派遣」と揶揄されることもあるが、一定以上に優秀でハードワークもいとわない人材を、正社員として長期雇用するリスクを負わずにスポットで使いたい、というニーズに応えられる。

話者は日系大手企業の事情を次のように整理する。社員を解雇できない。コンプライアンス上、ハードワークもさせられない。専門性のある人材が必要なのに、社内にはジェネラリストばかりいる。こうした日系企業とコンサル企業は「悪魔的に相性がいい」ため、日系企業相手のコンサルビジネスは今後もなんだかんだ堅い、と話者は見る。現状では仕事量が増え続け、人がまったく足りていないため、未経験からの転職チャンスも続いているという。

経験者は急がなくていいが、未経験者は早めに

この動画で話者が最も伝えたいのは、未経験からのコンサル転職を考えている人は早めに挑戦すべきだという点である。コンサル経験者は急ぐ必要はないと話者は考えている。コンサルビジネスの堅さから、経験者の採用は今後5年、10年と続くだろうし、コンサル以外の業界にも転職できるので、一度経験者になれば「こっちのもの」だという。

一方で、未経験者の採用がどこまで続くかは分からないと話者は率直に認める。直近1年は盛り上がるとしても、2年後、3年後となると正直読めない。だからこそ、採用ニーズが確実にある直近1年以内に挑戦したほうがよい、というのが話者の結論だ。

万人向けではないが、稼げる業界

ただし話者は、コンサル業界を万人に勧められる業界ではないとも言う。向いているのは、しっかり働いてしっかり稼ぎたい人だ。一般的な事業会社で働くよりも、仕事の内容・量ともにハードになる傾向がある。その分、キャリアアップでき、何より稼げるという。

話者はその根拠として、コンサル企業25社の年収データと一般的な事業会社の年収データを比較したグラフを示す。話者によれば、20代のうちは大差がないが、32歳を過ぎたあたりから差がはっきりし、30代のトータルでは6,000万円もの差になるという。

「コンサルが代替されるなら全員が終わる」

それでも「いつかはコンサルもAIに代替されるのでは」と迷う人に対して、話者は一つだけ断言しておくと言う。コンサルタント職は、ホワイトカラーの仕事の中でもトップクラスに難易度が高い。ここ10年で裾野はかなり広がったが、それでもホワイトカラーのトップ層が集まる業界の一つであることは間違いない、と話者は述べる。もしコンサルの仕事が丸ごとAIに代替される時代が来るなら、ホワイトカラーの仕事はほぼすべて代替され、まったく違う景色の「別世界」になっているはずだ。そんな、いつ来るか分からない別世界に思いを馳せている場合ではない、というのが話者の主張である。

AIで無気力になるより、今できることを

話者は話をコンサル転職に限らず広げる。最近はAIの影響で無気力気味になっているビジネスパーソンが増えており、それは本当に良くないと話者は言う。「どうせ自分の仕事はAIに取って代わられる」と嘆いているうちに、AIとは関係なく、最も稼げる30〜40代の時期が終わってしまうからだ。

話者の考えでは、AI時代だろうと大事なことは一つで、今やれることを全力でやることに尽きる。嘆いて立ち止まる人と、今やれることをきっちりやる人との差は、5年後、10年後には笑えないほどの格差になっているはずだという。本人も「生々しくて恥ずかしい」と断りつつ、いつかの未来を案じるより、今できる範囲で本気で働いてお金を稼ぐことに集中すべきだと語る。本気で働いた経験と稼いだお金は、どんな未来が来ても役に立つ。その時々でベストを尽くした人には、AIがどれほど発達しても、そのタイミングでまたベストな仕事が舞い込んでくる、と話者は述べる。

結論

話者のまとめは、コンサル転職に限らず「AIとか関係ない」というものだ。今の自分が最も価値を出せる環境に、できるだけ早く転職してほしい。それがコンサル業界かもしれないと思う人は、特に早めに行動に移すべきだという。一方で、全員がコンサル業界に転職できるわけではなく、冒頭で示した学歴・職歴や業務経験・専門知識の条件を満たさなければ内定は難しいという現実も、話者は改めて認めている。未経験者向けの採用拡大が2年後、3年後も続くかどうかは、話者自身も「正直読めない」としている。