「美食の街」リマを歩いて食べる:ノージョブフドウのペルー首都滞在記

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概要

エクアドルのグアヤキルから長距離バスでペルーの首都リマに入ったフドウが、2日間街を歩き回る。リマは「美食の街」として知られるが、実際にどこまでそう言えるのかを、屋台の安い料理から名店の伝統料理まで食べ比べて確かめていく。道中では、日本のアニメ文化と韓国のK-POPが現地でどう受け入れられているかにも話が及ぶ。

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32時間のバス移動と、現金が手に入らない首都

バスは定刻通りに出発し、出入国の手続きも問題なく済んだ。グアヤキルからの移動は合計32時間で、朝7時半にリマのバスターミナルに着いた。宿は予約していない。気温は20度ちょっととフドウは見ており、半袖・半ズボンで少し涼しいくらいだという。街の人々の顔立ちについては、エクアドルと同じく先住民系の穏やかな顔つきの人が多いと語っている。

困ったのは、両替所、ホテル、Wi-Fiが使える場所、クレジットカードが使える店のどれも見つからなかったことだ。4つのうち1つでもいいから探して1時間歩いても見当たらない。首都でも電子マネーのような決済がまったく普及していないとフドウは感じ、リマに来る人は少しでもいいから事前に両替しておくべきだと勧める。ただし本人はこの不便さを「面白い」とも言っている。

1時間半ほど歩いて着いたのは、一帯で一番の繁華街だった。それでもフドウの目には、リマは田舎に映ったという。「カンビオ」と書かれた両替所で100ドルを両替すると375ソルになった。SIMカードは路上で売られており、5日間使えて15ソルだった。

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インカコーラと1ソルのジュース

現金とSIMを手に入れた後、スーパーで「インカコーラ」を買った。フドウの説明では、コカ・コーラ社が作っているらしい。色は「プレデターの血の色」のような黄色で、味はマウンテンデューに近く、安いコーラのような独特さがあるが、美味しく、嫌いな人はいないだろうと評している。

街を歩くうちに「やっと南米感が出てきた」と興奮し、泥水のような見た目のジュースを1ソルで買った。味は梨のようで、日本円にして36円ほどの値段にもかかわらず非常に美味しかったという。

宿は、調べた中で最安だった「バックパッカーズホテル」に決めた。ドミトリーは10人部屋で、清潔で臭いもなく、大きなロッカーもあると紹介している。

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「美食部門12年連続世界一」を検証する

観光を始めるにあたって、フドウはリマの評判を紹介する。観光業界のアカデミー賞にあたる「ワールド・トラベル・アワード」の美食部門で、リマは12年連続世界一を取っているらしい。自分を「YouTube業界の孤独のグルメ」と呼び、その評判が本当か確かめると宣言する。

最初に食べたのはチュロスで、大きさのわりに3ソルと安い。外国の菓子の良し悪しは甘すぎるかどうかで決まるとフドウは考えているが、このチュロスはちょうどいい甘さで、リマには期待できると評価した。撮影時期は4月中旬で、半袖・半ズボンが気持ちいい気候だったという。

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マヨール広場と大聖堂、治安の目安

旧市街は「ヨーロッパのコピー品」のような街並みだとフドウは言う。イタリアのような雰囲気のマヨール広場は、16世紀にスペインがペルーを統治した際、ここを中心に街が作られたとされると紹介している。広場の周りには大統領府や政府機関が並ぶ。

一方で、このあたりには身体障害のある物乞いや、薬物関係の売人が多いと感じたという。前者については一概には言えないとしつつ、フドウは治安を測る指標の一つとして捉え、ある程度は気をつけた方がいいと述べる。南米ではずっと同じことを言ってきた、とも付け加えている。リマ大聖堂は17世紀頃に建てられたものだと紹介し、ヨーロッパでは見られないヤシの木と、キリスト教的な装飾の組み合わせが面白いと話した。

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ローカル地区で食べたもの:セビーチェ、チチャ、内臓の串

大聖堂から20分ほど歩くと、かなりローカルな地区に出る。フドウの印象では、住民はそれなりに経済的に余裕があるためかモラルがしっかりしており、言葉が通じなくても話は通じる人が多い。「良くも悪くもまとも」だという。露店に並ぶ質の低いピカチュウのコピー品も、コピーの精度が低いぶん可愛げがあると笑っている。

謎のジュースを飲んだ時は「梨にウイスキーを混ぜたような」味で説明が難しいと言いながら、ごくごく飲まなければ美味しく、梨の炭酸のようだと話した。

続いてセビーチェを食べた。エクアドルでも食べたが、ペルーが本場らしい。フドウは、蒸し暑いペルーの気候に塩辛さと酸っぱさがよく合っており、エクアドルよりペルーの方が上だと評価する。値段は5ソルで、観光地寄りに行くと同じものが10ソルと倍ほど取られるため、ローカルな場所で食べる方がいいと勧めている。

チチャモラーダというジュースは1.5ソル。その次に飲んだ別のジュースはブドウかザクロのようなものだったが、何かは分からず、「あんまりうまくない」「味がゴミ」と酷評した。

屋台では、おそらくホルモンの串を食べた。フドウの評価では、ハツに当たった時は美味しいが、ほかの内臓は臭みが強くて不味く、部位によって味がまったく違う。付け合わせのジャガイモについては、センスが悪く美食の街を名乗るのはやめてほしいとまで言う。それでも3ソルという値段を考えれば十分だという評価だ。多めにかけてもらった自家製マヨネーズはひどく不味く、「フリーザ編でスーパーサイヤ人になれたと思い込んでいたベジータくらいの勘違い」で、これはマヨネーズではないと切り捨てている。

12:50

夜の露店で見たK-POPの存在感

夜は中心街の露店を見て回った。並んでいる商品はK-POP関連が9割、日本のアニメが1割ほどで、フドウは路上で韓国の酒が売られている光景を海外であまり見たことがないという。この様子から、ペルー人にはアジア人に対する偏見はなさそうだと感じている。

一方でこの光景には「結構ショックを受けた」と語る。フドウの認識では、10年前までアジアのエンタメはほぼ日本が担っていた。ところが今は、地球の裏側のペルーで、日本のアニメのTシャツを着た人たちが韓国のK-POPを踊っている。このままでは10年後に全部韓国に持っていかれているかもしれない、と危機感を口にした。

噴水公園はかなり大きく、プロジェクションマッピングを使った噴水ショーが見られるらしい。しかしフドウは行かず、見たい人は他のYouTuberの動画で見ればいいと突き放している。夜10時頃、公園から10分ほど歩いた路地も歩いたが、不審な人や危なそうな人は見当たらず、ほぼ間違いなく安全だと判断した。

14:42

「幼稚園児が考えた最強のご飯」

その後、あまり人気のなさそうな店に入り、適当に注文した料理は11ソルだった。見た目も中身も「幼稚園児が考えたご飯」のようだとフドウは言う。ペルーは美食の国と言われるが、こういう料理を出されることもあるので、評判をあまり鵜呑みにしない方がいいかもしれないとまとめた。『美味しんぼ』の海原雄山なら食い逃げしているし、『トリコ』なら釘パンチをしている、とも冗談を交えている。

フドウは1日目を、日本のエンタメの現在の立ち位置を地球の裏側で思い知らされた日だったと振り返る。美食の街といっても美食ばかりではないと分かったことは、ある意味収穫だったという。

15:49

2日目:遊戯王のデュエリストとオタク街

2日目は昼12時頃に始まった。ペルーの伝統料理ロモサルタードを食べ、海沿いを散歩する予定だった。ところが、出発早々に遊戯王カードを持った「デュエリスト」たちに出会う。フドウは財布に入れていた「砦を守る翼竜」と「シーザリオン」を見せ、何でもいいから交換しようと持ちかけ、レアやスーパーレアのカードをめぐってやり取りをした。ペルーにも遊戯王ファンがいることに驚いている。

彼らに教えてもらったのは、1階から5階まであるオタク向け専門街のような建物で、かなり賑わっていた。前夜のK-POPの露店とは対照的なこの光景に、フドウは日本のアニメやオタク文化を誇りに思うと語る。アジアのエンタメはK-POPにかなり取られたと思っていたが、来るべきところに来れば日本はまだ強い。オタク文化はもっと伸ばしていくべきで、これを捨てたら日本は終わりだ、と強い調子で述べている。

建物にはメイド喫茶もあった。フドウは自分はオタク文化には詳しくないと断りつつ入店し、14ソルの抹茶味のメニューを頼んだ。店員の「萌え萌えキュン」のおまじないを受け、久しぶりの日本の味を楽しんでいる。カードショップも見つけ、遊戯王とポケモンが人気らしいと紹介した。日本語のカードとしては「ブラックアイズレッドドラゴン」だけがあったという。

19:32

ロモサルタードの名店と、3分の1の値段のローカル店

昼食には、ロモサルタードの名店に行った。店名は日本語の「どうも」から来ているらしい。ロモサルタードとチャーハンで40ソルと、かなり高い部類だという。ペルー産ビールのクスケーニャも頼んでいる。

ロモサルタードは、醤油と酢を混ぜたようなソースを使っており、牛肉の部位はおそらくランプだとフドウは推測する。味は「まあまあうまい」程度だった。チャーハンは日本でも通用するレベルで、日本なら普通だが、地球の裏側で食べられることを考えるとレベルが高いと評価した。ただ、ロモサルタードは外国人向けに作られた味のように感じたため、ローカル版も食べてみたくなったという。

そこで、あまり人気のなさそうなローカル店に入った。出てきたロモサルタードは、AirPods Proのケースと比べると大食いタレントが食べるような量だった。値段は13ソルで、昼の店の約3分の1だ。フドウの評価では、味付けは名店と同じで、違うのは使っている肉の部位だけだった。3倍の値段を払う価値があの店にあったかといえば「ない」と言い切り、ローカル店で十分だと結論づける。

ただし欠点もあった。米はパサパサで、「人類が初めて炊いた米」のようだという。肉には大きな軟骨が1分に1回は当たるほど多く、そこだけは直してほしいと話した。それでも味は正直うまく、値段も安いので、全体としてはおすすめだという。

結論:美食の街でも、店は選ぶ必要がある

2日間でフドウが得た結論は、リマには確かに美味しいものがあるが、美食の評判が街のすべての料理に当てはまるわけではない、ということだ。セビーチェや1ソルのジュース、13ソルのロモサルタードのように、安いローカルの店で満足できたものも多かった。一方で、マヨネーズや「幼稚園児が考えたご飯」のような外れもあり、値段の高い名店が安い店より明らかに上というわけでもなかった。

もう一つの関心だった日本のエンタメの位置づけについては、答えが揺れたまま終わっている。夜の露店ではK-POPの勢いに危機感を抱き、翌日のオタク街では日本のアニメやカード文化の根強さに誇りを感じた。10年後にどちらに傾いているかについて、フドウ自身も答えは出していない。