物量過去最大の家、最終日に娘の部屋はできたのか 古堅純子の片付け第3回

YouTubeで開く ↗
概要

「週末ビフォーアフター」の「物に支配された家」シリーズ最終回である。番組はこの家を、過去最大の敷地面積に立つ家であり、チャンネル史上最大級の物量だと紹介する。前回は方向性が決まり、リビングダイニングを生まれ変わらせた。ただし、そのために寄せた物をどこへ持っていくかが残っていた。片付けを担当する古堅純子は、この家に来た目的を「娘の部屋を作ること」だと繰り返す。今回は娘を中心に据え、あふれた母親の物を1階に集めることで2階をつなげていく。

10分で読めます

冒頭には、物が多いことの怖さを語る声が入る。やりたいことがたくさんあるから物を買ってくるのに、そのせいでやりたいことが何もできない。寝ることも、シャワーを浴びることもできない。「家に謝るって感じ」という言葉もある。古堅は、この場所に娘の部屋を作るので一度諦めてくれと言ったにもかかわらず物があふれた、とも振り返っている。

家族会議で決めた「娘の部屋」の条件

作業の前に、古堅は家族会議をしてくるよう頼んでいた。限られた時間でできることは限られているからだという。家族が持ち帰った娘の希望には順位がついていた。1番目は「綺麗なお部屋」、2番目は「友達が呼べて一緒に遊べる部屋」で、人形遊びなどができるイメージだ。3番目は「本が取りやすい部屋」である。物が多すぎて、たくさんある本を取り出しにくかったらしい。勉強部屋については「物をなくさない部屋」が挙がった。すぐに物が見当たらなくなるからだ。

古堅はこれを聞き、大切なものとそうでないものがごちゃごちゃになっている感じがすると応じた。家族が娘を第一に進めると結論を出したことを、「だいぶ進歩よ」と評価している。

「目が覚めた」父親と、受け継がれていく物

父親は、自分の物をかなり減らす気になったと話し、「目が覚めた」と言う。古堅は「これでね、何も変わんなかったらただのアホだよ」と返す。やり取りの中で古堅が気にかけていたのは、この大量の物がいずれ娘ひとりに残ることだ。しかも大人4人分、あるいはそれ以上の量である。どれほど娘が有能でも心を痛めるだろう、と古堅は言う。自分の物を捨てられないのに、未練を持ってまた捨てられなくなるのではないか、という懸念も家族側から出た。

古堅によれば、母親はすでに自分の母親の物もかなり引き取っている。古堅はこれを、物を抱え込む性質が「脈々とその血が受け継がれていく」ような恐ろしい話だと表現した。父親には、自分はいつもこんなに厳しいわけではなく、今日は特別で、それは娘のためだとも伝えている。

勉強机から始めなかった理由

娘の勉強スペースは、母屋の縁側(字幕では「縁顔」と聞こえる)のような場所にある。古堅が最初に見せられたのはそこだった。古堅によれば、机の周りがひどい状態だったので、当初は勉強できるようにしないとこの子の将来が心配だと思ったという。しかしその後、考えを変えた。

古堅の見立てでは、この娘は勉強が好きで、スペースさえ与えればどこでも勉強できる。「本当勉強できる人ってどこでもできんのよ、実は」と古堅は言う。家はこれだけ広いのに、狭い場所で勉強していたことになる。だから古堅はそこを整理するのではなく、家のどこでも勉強できる環境を作ることを優先した。最初に勉強机から手をつけなかったのはそのためだと説明している。娘については、ちゃんと分かって腑に落ちればできる子だとも話した。

1階を「ママの部屋」にするという判断

2階を片付けるため、古堅は1階を母親の部屋にしてしまう案を出した。母親はあれだけ物が好きなのだから、1階で暮らせばいい。2階には娘と父親以外の物は置かない。そうすれば2階が片付く、という考えである。古堅は1階について、歩くことしかできないかもしれないが全部使っていい、と母親に伝えた。

母親の本も判断の対象になった。これから読むのか、娘に読ませたいのかを確認していく。本の中には職業に関するものがあったようだ。娘のオフシーズンの服が入ったケースは、ケースごと下へ移すことになった。存在感の大きいウイスキーの棚については、母親は本を並べられるので気に入っていた。ただ、部屋に合わないならという話も出ており、置き方を試すことになった。

下ろした物をどう並べるか

物を1階へ下ろしていくと、せっかく片付けた場所がまた散らかる。古堅とスタッフは、この段階で寄せ方を相談している。スタッフ側は、素敵な棚が中途半端に残っていてデザインをどうするか迷っていた。もっと下ろしたい物もたくさんあるという。

話し合いで決まったのは次のような配置だ。片側は高く積み、中央には島を作り、反対側には大きな家具を置く。低い位置には上から下りてくる入れ物が並ぶ。古堅がこだわったのは、周りを回れる通路(「ラウンド」)を残すことだった。目標は「歩ければいいぐらい」で、どこまで崩れるかを見ながら進める。暑いうえに和室にはエアコンもなく、スペースが狭いので皆がピリピリしているという声も入った。

コナンゾーンと時間切れ

娘の部屋には、名探偵コナンのグッズを並べる「コナンゾーン」を作ることになった。数がかなり多い。古堅は、自分の会社もコナンと縁があると話す。会社のマグカップにコナンの絵が入り、鳥取の記念館のような施設で販売されることになったという。

作業中に「5時です」という声が入る。残りはおよそ1時間しかない。古堅はひどすぎる箇所の家具を押して通路を確保し、隙間ができてもよいとして配置を詰めた。綺麗にしたはずの部屋がまだ終わっていないという声もあった。

寝室:出しっぱなしだった布団がしまえるように

作業を終えると、家族に仕上がりを見せる。最初は家族が寝る寝室だ。これまで敷きっぱなしだった布団をしまえるようになった。収まりきらなかった父親のタンスが1つだけ寝室に来てしまったが、古堅は、この広さがあれば布団をしっかり敷けると説明した。もう1か所寝床ができたので、どちらで寝てもよいという。

布団の収納場所も作られた。友達が来たときに布団を上げられる。上げておけば掃除機もかけやすいので、衛生を保つようにと古堅は伝えている。

二つのクローゼットを一つに

寝室の隣には、服があちこちに寄せられた場所がダブルでクローゼットになっていた。古堅によれば、これを一つにまとめる作業は大変で、山本愛子がその日一日ずっと機嫌が悪かったほどだという。パンパンではあるが、動かしながら奥の物も使える洋服エリアとしてまとめた。

古堅はここで家の構造にも触れた。この家は20年前に建て替えて素敵に造られているのに、昔の二間続きの家のように、壁ではなく襖が多い。古堅は、物の置き場が2か所あることで「巡りの悪い家」になっていたと指摘する。本当は襖を開けたときにまっすぐ通れるほうが、子どもや友達が来ても遊びやすい。そこで古堅は、物の境界線を守ったうえで、人が来るときは扉を閉めて隠すよう求めた。家族にも「物は扉の中に隠す」を2回唱和させ、「テストに出る」と念を押している。

母親について、古堅は家族の話を伝えている。几帳面ではないのに変なところで完璧主義で、最後までやりきらない。父親は、片付ければ片付けるほど散らかると言っていたという。これを受けて古堅は、途中でもいいので時間が来たらいったんスタートラインに戻すことを母親に約束させた。

娘の部屋:「与えるべきはスペース」

次は娘の部屋である。古堅はまず謝った。時間が2時間オーバーしており、母屋の勉強エリアにはどうしても手が回らなかったからだ。そのうえで、この子はスペースさえ生まれればどこでも勉強できると分かっているので、この部屋に心を込めて娘と2人で取り組んだと話した。

公開された部屋では、それまで物に隠れていた扉が見えた。声が響くほど物がない。床はサニーシールドで磨かれ、母親の顔が映るほどだという。棚には娘が自分で作った「コナン通り」があり、女の子らしいドレッサーも娘自身が並べた。古堅によると、娘は自分の好きな物が並んだ瞬間に、それまで拭いたこともなかった汚れを自分から拭き始めたという。

古堅はここで、「できるのよ。ちゃんとスペースを与えれば」「与えるべきはスペースなのよ」と語り、家族にも「スペース」と唱和させた。スペースができて好きな物が並ぶと汚れが気になるようになる。だから娘は言われなくても自分から掃除した、というのが古堅の説明だ。窓を塞いでいるのに部屋が涼しく感じる、空気が違う、という感想も出た。奥から引っ張り出すのに苦労した遺品のような品も、今は部屋に収まっている。古堅は、この部屋をもっと好きな部屋になるよう進化させてほしいと伝えた。

さらに襖を開けると、リビングを含む3部屋がひとつながりになる。古堅は、家具があるべき場所に行き、余計な物が下へ移ったことで家全体が変わったと説明した。食器とタンスの色がそろっていることも見せている。1階で遊ばなくても、2階で友達とたくさん遊べるようになった。

感想を聞かれた娘は「大変だけど楽しかった」と答えた。古堅は、信じてやらせてよかった、自分でやった思い出は一生忘れないと思うと応じる。一方で、心残りは母屋の縁側だとも話した。今日のように、今使う物以外を寄せ、出したら戻すことができるようになって初めて「一級」になる。それを報告して、いつか進化した部屋を見せてほしいと伝えている。

父親と母親の感想

父親は、新築で建てたときより今のほうが広いと話した。真ん中の部屋にずっと荷物があったので、ここまでつながったのは何年ぶりかだという。寝る場所がたくさんできて、ゆっくりできそうだとも語った。

母親は、暑い中の作業に礼を述べた。自分の物の多さにどれだけ迷惑をかけていたのかと反省し、部屋がつながったことで家族がつながったような気がすると話した。古堅は、優しい夫と娘は母親が頑張っているのであまり言えなかったのだろうと推し量る。そのうえで、母親は頑張りすぎて、やっていることが少しずれていたのではないかと伝えた。家族3人でこの経験をできたことがよかった、隣の建物も大変なので家族で協力してほしい、無理をせず頑張ってほしいと話している。2階については、家族全員で「大成功」を確認した。

1階「ママの部屋」の現実と残った課題

最後に、母親の物を寄せた1階の部屋を見せる。古堅によれば、少しでも母親を応援したくてスタッフが最後までやりきったという。母親はここで2階以上に感動し、物をこんなに見た目よく入れてもらえるなんて、並べ方が理想だと喜んだ。ここにこもって整理する、とも話した。古堅は「上より感動するのやめてください」と返している。

古堅はそのうえで、ちゃんと減らすようにと釘を刺した。部屋は「ディズニーランドみたい」になっており、トランポリンも跳べない。それでも外に出る通り道はあり、ここまでできたというスペースはある。だから少しずつでもスペースを作りなさい、というのが古堅の言い分だ。父親には、妻とうまくやって家を進化させ、また会おうと伝えた。父親は、それまでに綺麗にしておくと答えている。

番組は、過去最大級の物量だったが娘の部屋を作ることには成功した、と締めくくった。母屋の勉強エリアと1階に集めた母親の物は、課題として残っている。古堅は、少しずつでもいいので見直してほしいと家族に求めて作業を終えた。