3DKで兄妹の居場所を分け直す:テレビの裏にあった姉の勉強スペースを個室にするまで

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概要

「週末ビフォーアフター」の3DKマンション編の完結回である。4人家族が暮らすこの家では、姉の勉強スペースがテレビの裏にあり、弟はテレビの前のソファーしか居場所がなかった。片付けを担当する古堅純子さんは、父親の部屋を姉の部屋に作り替え、家具の配置を組み替えて兄妹それぞれの場所を作る。前回戻す予定だったタンスが戻せず、第3弾にもつれ込んだ作業の結末が今回描かれる。

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「テレビの裏は良くない」という判断

冒頭で母親は、姉は友達を家に呼びたがっていること、下の子は物をあちこちに散らかしてしまうので、その子のスペースも必要だと話す。古堅さんは、弟はゲームさえできれば場所はどこでもいいのではないかと見る。一方で姉は勉強が好きで、勉強したいと思っている。そこで古堅さんは「はっきり言いますけど、テレビの裏は良くないと思う」と伝え、本当に勉強したいのであれば場所を変えるべきだという立場をとった。今回の作業の出発点はこの判断である。

作業中の迷い:誰の場所にするか、服をどこに掛けるか

作業は、父親の部屋を姉の部屋にする方針で進んだ。ただし、ある場所を息子のスペースにするのか娘のスペースに戻すのかでは迷いがあった。弟の場所をそこに寄せると姉との間に格差が生まれる、という話も出ている。大きな家具はいったん出したものの、元の場所に戻す判断もあった。

古堅さんは和室の押し入れについて、将来的には親の服を掛けられる仕組みが必要になるかもしれないと話す。この家には服を掛けられる場所が2か所しかないからだ。今はその2か所の中でやりくりしている。優先すべきは息子と娘のスペースを作ることで、今ある収納をできるだけ生かさなければ、今後子どもに個室を持たせるのは難しくなる、というのが古堅さんの説明である。

押し入れの詰め直しはアシスタントのまなみさんが担当した。シーツやカバー類を高い位置にまとめ、大量のキャンプ道具も収めた。スタッフは「毎日キャンプができる」と冗談を言い、一度入れたら二度と出せないのでは、という軽口も出ている。

親の暮らし方が切り替わっていなかった

作業の合間に、母親はこれまでの暮らしを振り返った。夫婦2人のときは自由気ままに暮らしていたが、この8年間があまりにも慌ただしく、当時のことはよく覚えていないという。古堅さんは、その自由気ままさが今も家に残っていて、それを切り替えられていなかったのだろうというのが、家具を動かしてみての感想だと話す。母親も、子どもが生まれてとりあえずそこに置く、ということを繰り返してきたと認めた。「やっと2人の子供の親になれるかな」という言葉もあった。元の配置についても、子どもたちがランドセルを同じ場所に置きたいと言ったので、くっつけて置いていたという経緯が語られている。

ダイニング:家族の衣類を移して洗濯動線を短くした

ここから完成した部屋のお披露目になる。まずダイニングでは、父親の部屋にあった家族の衣類をこちらに移した。これで洗濯動線が短くなったと古堅さんは説明する。

一度は父親のワードローブもダイニングに並べ、サイズがぴったりだと喜んだが、スタッフと意見が分かれたという。最終的には、白い壁が多く見えるほうがすっきり見えるという理由で、ワードローブは置かないことになった。母親は、衣類の収納をダイニングに移すという発想はまったくなかったと話す。圧迫感があるかと思ったがそれほどでもなく、木のぬくもりがいい感じだという。古堅さんも、奥の部屋にあったときよりグレードが上がって見えると応じている。

父と母の「バッファゾーン」

父親の部屋はこの日から娘の部屋になる。そのため古堅さんは、父親の物の置き場所はもうないと告げた。ワードローブだけはまだ元の場所に残っている。代わりに収納の一角に「バッファ」と呼ぶ空間を作り、父親が帰宅したらそこに何でも置いてもらうことにした。父親の本など散らばっていた物もここに集めたので、以前あった物はここを探せば見つかるという。

母親のスペースも同じように作った。以前は靴が山のように入っていた場所で、靴を下段に移して空間を空けた。母親はここで仕事をするので、パソコン類や書類を置き、充電もできるようにした。父と母が同じ時刻に帰ってくると使いづらいが、父親は出勤することが多いので、それぞれのバッファゾーンに物を置くことで成り立つと古堅さんは見ている。棚の上には物を置かず、なるべく扉の中に隠すのが古堅式だとして、この点は家族に約束してもらった。

リビング:弟の場所を「勉強もできる場所」に

親の物をこのバッファに凝縮した結果、息子と娘のスペースが生まれた。リビングはもともと息子が主に使う場所だったが、古堅さんは「今までよりも賢い子供になるセッティング」をしたと紹介する。

以前はバリケードのように家具があり、通り口が非常に狭かった。姉もそこが行きづらいと言っていたため、少し遠回りになっても歩ける状態を優先したという。そして父親の部屋にあった机をここに移し、勉強しやすい机にした。父親は「勉強進みそうですね」と応じ、古堅さんは、ゲームが終わったら一直線で椅子に座れる配置だと説明した。

古堅さんは、息子さんにもいろいろな思いがあるだろうと話す。姉の部屋を見るとどうしてもあちらのほうが良く見えてしまうので、なるべく広々とさせ、ここでいろいろなことができるようにした。勉強道具や学校の道具は手に取れる場所に置き、ランドセルも一目瞭然に見えるようにしてある。入れ替えは母親の判断でしてかまわないという。

父親のタブレットやパソコンもリビングに置いた。父親もここで作業したり、家族が寝静まったあとに使ったりしてかまわない。ただし、使ったら戻すことが大事だと古堅さんは強調する。置きっぱなしにすると、息子が自分の机なのにと感じてしまうからだ。ダイニングテーブルについても同じで、古堅さんは家族全員に「テーブルの上はさら地」と繰り返し唱和させた。すぐに何かに取り組めるよう、常に空けておいてほしいという。

プリンターも父親の部屋からリビングに来た。最初は今まで通り置いていたが、息子はさら地が多いほうが喜ぶだろうと考え、息子の物以外はあまり置かないようにしたという。家族からは、それでも狭く感じないという反応があった。

背中合わせで「勉強」と「くつろぎ」を分ける

息子本人はまだ帰宅していないので、喜ぶかどうかは分からない。それでも母親は喜ぶと思うと話した。これまで息子には自分の場所がなく、テレビにかじりついてソファーだけが居場所で、その上で遊んでそのまま、という状態だったという。

古堅さんは、以前は息子の部屋の中、テレビの裏に姉の場所があり、ぎくしゃくしていたと振り返る。今回はあえて背中合わせの配置にし、こちらは勉強、こちらはゆっくりする場所、とめりはりをつけた。ここは家でいちばんいい部屋なので、「俺の場所だよ」と言ってあげれば一番いいとも話す。その年頃の子はプライドが高いので、そこを上手に扱ってほしいというのが古堅さんの助言である。

和室:キャンプ道具を分け、静かに眠れる部屋に

和室の押し入れからは、山のようにキャンプ道具が出てきた。古堅さんは、この狭い家になぜこんなにあるのかというくらいごちゃごちゃだったと話す。それをこの日から静かに眠れる和室に作り替えた。

以前から気になっていたぬいぐるみにも居場所を作った。使ったのは父親の部屋にあった本棚で、古堅さんはこれを「バラバラ事件のように」あちこちに散っていた家具の一つとして紹介している。本棚は圧迫感があるので横倒しにし、布団を敷けるようにした。父親は、横にしてすっきりしたと評価している。古堅さんは、この家には意外といい家具が多いので、置き方ですっきりするとも述べた。

押し入れはまなみさんがめりはりをつけて整理した。基本は上段が布団エリア、下段がキャンプ用品である。普段はほぼ上段しか使わない。一部のキャンプ用品は別の場所に移った。これは、あちらにバッファゾーンを作りたかったためだという。キャンプはキャンプ、布団は布団と分けたうえで、よく動かす物をなるべく中段に入れ、母親の家事が楽になるようにした。布団の上げ下げは父親もするというが、母親が下段より中段がいいと言ったのでそこに決まった。古堅さんは、母親も家で仕事をすることが多く、子どもの勉強を見るのにも忙しいので、家のことや子どものことは父親も協力してほしいと付け加えた。

こうしてリビング、ダイニング、寝室までが広くなった。古堅さんは「狭い狭いと言っても家具の置き方で全然変わる」と話し、物が置かれていないだけで家がすがすがしくなると述べている。

姉の部屋:父親の部屋が白い個室に変わる

最後が今回のメインテーマである姉の部屋だ。古堅さんは、姉の夢を叶えるために来たと話す。元の父親の部屋はファミリークローゼットのように使われ、暗く狭い印象だった。この家にはそんな余裕はないとして、姉の部屋に作り替えた。

部屋を見た姉は「静かに勉強ができそうです」と答えた。古堅さんは、置く物によって景色がまったく変わると話す。姉自身も、自分が白い収納をこんなに好きだとは今日1日で初めて知ったという。部屋には白いピアノも置かれた。テレビの前にあったときは、すぐそばで弟がゲームをしていて、どうやって弾くのかという状態で放置されていたという。父親は、本当にコンパクトにまとまったと感想を述べた。

古堅さんによれば、最後の最後まで親の洋服の行き先が二転三転して揉めた。それでも、その服を最後に戻したうえで、ここまで姉のスペースが生まれたという。ただし、この家は「みんな共存」だと古堅さんは言う。完全な個室はなかなか難しいので、今はこの状態で共存してもらう。将来は姉の部屋になるかもしれないし、弟の部屋になるかもしれない。家族で折り合いをつけながらスペースを共有し、少しずつ進化させてほしいと話した。

母親の気づきと「勉強は無理やりさせるものではない」

母親は、良かれと思ってテレビの裏もちょっとしたエリアになると思っていたが、今思えばひどい場所で、かわいそうだったと振り返った。古堅さんも、最初に本人が意外と好きだと言っていたので、あまり厳しいことは言えなかったと明かす。そのうえで、成長の段階で静かに勉強したくなることがあると述べた。勉強は無理やりさせてできるものではないので、自分でやりたいと思えるスペースを与えるのは親の役割だと古堅さんは考えている。

弟にもそう感じてもらえるスペースを作ったので、どちらの場所も使いやすいはずだという。たまに2人が場所をチェンジするのもありかもしれない。親の洋服でよければこの部屋の収納も使えるし、将来ここで寝たいとなれば、ワードローブや物の位置をどうするかを考えて少しずつ変えていけば、ずっとここで暮らせると古堅さんは見ている。

友達を呼べる家に

姉は、綺麗になってよかった、ここなら綺麗な部屋を維持できそうだと話した。友達を呼びたいという姉に、古堅さんは、この部屋でもリビングでも大丈夫だからたくさん呼んでねと声をかけた。

母親によると、以前家に来た友達に、家は綺麗だと言われた一方で、その後「〇〇ちゃんちは狭いよね」と言われたことがあり、自分のほうがショックだったという。古堅さんは、子どもは親より目線が低いので余計にそう感じたのかもしれないと応じた。そして、友達を家に呼ぶのは小学生のうちで、中学・高校になるとみんな外に出かけてしまう、来てもらえる間にたくさん呼んで楽しい時間を過ごしてほしいと話した。家族はこの回を「大成功」と認めた。

締めくくりに古堅さんは、勉強したい姉の部屋と弟の空間を作ることに成功したと述べ、年頃のきょうだいがいる家では部屋の目的を明確に分けてほしいと呼びかけた。なお、息子本人の反応は、帰宅前だったため映像の中では確かめられていない。