焼き鳥の会食から100%子会社化へ イルグルム岩田社長が語るアタラ買収の経緯
M&A BANKM&A専門のYouTubeチャンネル「M&A BANK」で、MCの島袋直樹氏が、東証スタンダード上場のイルグルム(証券コード3690)代表取締役CEOの岩田進氏に話を聞いた。岩田氏は前回の回にも出演しており、今回は2度目の登場である。テーマは、インターネット広告業界で上流のコンサルティングとインハウス化支援を手がけるアタラの株式取得だ。
島袋氏によれば、イルグルムは2026年5月19日に株式取得の基本合意を公表した。6月12日に株式譲渡契約を締結し、7月1日にクロージングする予定である。ツール会社のイルグルムはなぜコンサル会社を傘下に入れたのか。取引先を100%子会社にするまでにどんなやり取りがあったのか。岩田氏は、戦略上の理由と、当初は100%取得など考えていなかったという交渉の経緯を語った。
イルグルムの事業と、インハウス化という追い風
岩田氏は自社を次のように紹介した。前身の株式会社ロックオンを2001年に創業し、約7年前に現在の社名へ変更した。主力は広告効果測定の「アドエビス(AD EBiS)」と、ECのオープンソース「EC-CUBE」である。2014年に当時のマザーズ市場へ上場し、直近でスタンダード市場へ移った。現在はマーケティング関連のAIプロダクトの開発を続けている。
買収の背景について、岩田氏は「インハウス化」が強い追い風になっていると述べた。これまで広告代理店に任せていた運用を社内で行う動きで、大手では楽天、報道されている例ではライザップなどが切り替えを進めているという。岩田氏はこれを大きなムーブメントと捉え、テクノロジー企業としてインハウス化を支援する方針を取ってきた。具体的には、前回の動画で紹介した「アドエビス キャンペーンマネージャー」や、従来からの効果測定ツールを提供している。
ツールだけでは埋まらない「専門スキル」と「組織体制」
岩田氏は画面共有で、富士フイルムビジネスイノベーションの調査を示した。インハウス化を進められない理由を尋ねたアンケートで、1位は専門スキル、2位は組織体制、3位はツールだったという。イルグルムが提供しているのは3位のツールにあたる。1位と2位は顧客企業に任せるか、顧客が別途依頼する支援会社に委ねている状況だった。
島袋氏はこれを次のように整理した。以前は広告ニーズがあれば代理店に丸投げし、代理店が各種ツールで運用していた。AIの登場とツールの充実で「自社でもできる」と考える企業が増えると、社内の体制づくりを支え、知見を継続的に更新してくれるコンサルタントが必要になる。岩田氏はこの整理に同意した。ツールだけを求める顧客にはイルグルムの提案が合っている。一方、インハウス化全体に課題を感じている顧客に対しては、上の2つ、つまりスキルと体制の問題に手を出せていないことが自社の課題だったという。
パートナー制度の一社だったアタラ
この課題に対して、イルグルムはもともとパートナー制度を用意していた。イルグルムがデータとAIエージェントを提供し、コンサルやBPOは提携先が担う。両方をセットで顧客に提案する仕組みである。アタラはアタラ単独ではなく数社あるパートナーの一社として、この制度に参加していた。
島袋氏は、この関係を販売店に近いと表現した。そのうえで、販売店が他社に売却されれば自社製品が置き換えられるリスクがある、と指摘した。今回のグループ化はそのリスクを避けるためなのか、それとも別の景色を見るためなのか、と尋ねた。
岩田氏は、自社の約20年の立ち位置から説明した。アドエビスを単品で提供していた頃、日本の広告代理店の大半と取引していた。医者と医療機器にたとえれば、イルグルムは体温計のような医療機器だけを作り、患者に接する医者の役割は各社に任せてきた。しかしインハウス化の領域では、支援できるパートナーがまだ少ない。裏方に徹するだけでは価値を届けにくいことが重要な課題として見えてきた、と岩田氏は言う。そこで、自らフロントに立ってインハウス市場そのものを啓発していくべきだと考えた。パートナーの中で最も有望だったアタラをグループに迎え、自社の責任でインハウス支援を提供する方向へ戦略を切り替えた、というのが岩田氏の説明である。
焼き鳥の席では「1%でも2%でも」という話だった
島袋氏は、ロールアップを含む買収の相談が増えていると前置きし、既存の取引先をどう口説いてグループに迎えたのかを尋ねた。岩田氏は、上場後の約10年で12件ほどのM&Aを行ってきたので進め方はケースバイケースだとしたうえで、今回の経緯を順に話した。
アタラがパートナープログラムに参加したのは前年の12月ごろである。取り組み自体は順調に進んでいたため、トップ同士で食事に行こうという話になり、12月後半に会食の場が設けられた。店は焼き鳥屋だった。
岩田氏は、この時点でM&Aを持ちかけるつもりはなかったと強調した。「うちと一緒にやろう」と押すような場ではなかった。パートナーシップはお互いにとって良いので加速させたい、御社の課題は何か、といった一般的な社長同士の会話だったという。その流れで、この取り組みを世の中に伝えるには資本提携があったほうが一体感が伝わりやすい、という話が出た。岩田氏がアタラにそうした資本提携の実績があるかを尋ねると、他にもあったという返答だった。その場でも、100%やマジョリティは想定していなかった。1%でも2%でも資本関係があれば見え方が変わり、関係も深まる、という程度の提案だったと岩田氏は振り返る。
島袋氏はこれを勉強になる点として受け止めた。焼き鳥を食べながら機を見て「100%どうですか」と切り出したわけではない。資本業務提携でお互いのコミットを少し強めようという話の延長線上に、今回の案件があったということだ。岩田氏はアタラを業界のパイオニアとして尊敬しており、同社が100%子会社になるとは「みじんも思ってなかった」と話した。
翌日のお礼メールから100%取得の協議へ
状況が変わったのは会食の翌日だった。背景として岩田氏は、アタラの創業者で業界で著名な杉原氏が、会食の前日に社長を退任していたことを明かした。COOだった石長氏(字幕表記)が社長に就任し、株主は杉原氏やほかの創業メンバー、エンジェル投資家などだったという。
岩田氏は翌日、先輩にあたる杉原氏にお礼を送り、資本の話に可能性があるならもう少し議論させてほしいと添えた。杉原氏からは、資本業務提携を含めた件は新社長にある程度任せている、との返答があった。そこで岩田氏が石長氏と話すと、意外な答えが返ってきた。アタラは100%やマジョリティも含めて今後の資本戦略を検討しており、一部では他社とも話が進んでいる、というのである。
アタラが他社の傘下に入れば、各社が独立したままパートナーシップを組むという岩田氏の構想は実現できなくなる。島袋氏も、主要取引先を他社に取られるのはマイナスだと相づちを打った。そこで岩田氏は、自社もマジョリティ、場合によっては他社が提案している100%を含めて提案と協議を進めたいと申し出た。岩田氏の言葉では、話は「いきなりそっちの方向に切り替わった」。
買収後の役割分担:工程1〜2はアタラ、3〜5はイルグルム
島袋氏はIRの観点から、今後どの顧客層を狙うのか、エンタープライズを深掘りするのか、SMBの数を増やすのかを尋ねた。
岩田氏はスキーム図を示して説明した。顧客に対する支援工程を1〜5に分けると、イルグルムはこれまでアドエビスやACM(AIエージェントでマーケティング業務を効率化するプロダクト)で4と5を担っていた。一部で個別のSIも手がけていたので、実質的には3〜5である。今回、アタラの加入によって1と2の上流工程が加わる。
1と2では、主にエンタープライズ企業に深く入り込み、コンサルやBPOを行う。その過程で得た知見のうち、テクノロジーで提供したほうがよいものは、個別のAIエージェントとして作ったり、プロダクトの改善に反映したりする。コンサルのノウハウを組み込んだプロダクトは、引き続き単体で月額数万円程度で販売する。つまり、上流の1・2ではエンタープライズを支援し、4・5ではミドルやスモールの企業にプロダクトを売る。この両面で支援するのがイルグルムのビジョンだと岩田氏は述べた。
エンタープライズとは直接取引、メディアバイイングは行わない
島袋氏は、エンタープライズ領域には電通や博報堂といった大手代理店、アクセンチュアなどのコンサル会社が深く入り込んでいると指摘した。そのうえで、それらの下請けに入るのか、顧客と直接取引するのかを尋ねた。岩田氏の答えは「直取り」で、インハウス支援に関しては、という条件付きである。広告代理事業は行わず、メディアバイイングもしない。インハウス化したい企業にコンサル、BPO、テクノロジーを提供する形だという。島袋氏は、イルグルムのイメージがツール会社からインハウス支援会社へ変わってきた、と感想を述べた。
対象となる企業規模について、岩田氏は、広告費が大きい企業ほどインハウス化を望む傾向があると説明した。小規模な企業はインハウス化しても効果を得にくい。インハウス化の流れにあるのは、年間の広告出稿額が5億円や10億円を超える企業で、そこをコンサルとBPOでカバーする。それより小さいミドル・スモール層には、従来どおりテクノロジーで対応する。これが岩田氏の言う「両建て」の戦略である。
大手専業代理店と競合しないのかという問いには、岩田氏は「お客様次第」と答えた。インハウス化を強く望む企業は増えており、代理店が丸ごと請け負う市場とは住み分けになるだろう、というのが岩田氏の見方だ。
データを誰が持つか:島袋氏の実感
島袋氏は自身の事業から問題意識を語った。同氏はクラブピラティスの80数店舗の広告運用を代理店に委託している。その経験から、データをAIに学習させていく時代に、それを代理店に持たせるのか社内で持つのかは大きな問題だと感じているという。代理店に預けたデータが類似の形で競合に使われるのは「めっちゃ嫌」だ。データを自社で蓄積し、社内で整備できるようにしなければ一気に逆転されかねない。そう考える企業は増えているはずだ、と島袋氏は述べた。さらに、情報が乱立するなかで「データ保有できた企業が残る」と思っている、と続けた。岩田氏はこれに「まさにそこ」「そうだと思います」と同意した。
インハウス化の利点:コストより速度と質
岩田氏は、インハウス化の利点としてよく挙げられる3点を順に検討した。最も分かりやすいのはコスト削減である。ただ、代理店への発注をやめても、社内体制の構築やBPO、ツールの導入が必要になる。どこまでコストが下がるかは分からない部分があると岩田氏は認めた。
一方で岩田氏が重視するのは、スピードと質である。スピードについては、社内なら島袋氏が「今日これを変えて」と言えばその日の午後には変わっている、と例を挙げた。質については、コンバージョンや体験申込の数が増えるだけではあまり意味がないと述べた。LTVを見ながら獲得を進めるべきだという。ロイヤルカスタマーがどの流入元から来ているかを確かめて入口を調整するには、その後のCRMやLTVのデータが要る。しかしそうしたデータは外部に出せない。だから、そこまで含めたチューニングができる点が、インハウス化の大きな価値だと岩田氏は説明した。
島袋氏はスピードの問題を補足した。代理店に頼むと、クリエイティブの切り替えに2〜3営業日かかる。シンガポールで知り合った、会社を売却済みの元大手メディア運営者は、広告を自社で運用していたという。その人物によれば、外部に任せると広告効果が合わなくなる。例として、先日地震があったが、地震の最中に広告を配信してしまうと効果が合わなくなる。天気に合わせてクリエイティブを変えることも、外部委託ではできない。島袋氏は、手元にAIとデータがあれば事前に予測して自社で対応できるようになる、その支援をするということか、と確認した。岩田氏はそのとおりだと答えた。
視聴者向けの提案と、仲間を求める姿勢
問い合わせ方法を聞かれた岩田氏は、概要欄から問い合わせてほしいと答えた。そのうえで、インハウス化を望む企業と広告代理店に任せたい企業とではニーズが違い、今インハウスが注目を集めていると述べた。さらに、この領域はイルグルム1社ではできないので仲間を強く求めており、一緒に動いていきたいと話した。
番組恒例の視聴者特典として、岩田氏は2つを示した。1つ目はエンタープライズ向けで、インハウス化が向いているかどうかや、実施時に想定される課題を助言する初期コンサルティングを無償で提供する。岩田氏は当初5社と言いかけ、島袋氏に促されて10社とした。インハウス化には体制づくりや社内と社外の切り分けなど、代理店に丸ごと任せていたときにはなかった課題がある。まずは実施するかどうかの前段階で助言が必要になる、というのが岩田氏の説明だった。2つ目は、前回の動画でも紹介したAIエージェント製品ACMの2カ月無料トライアルである。
アタラの加入によって、イルグルムは工程1〜5をつなぐ体制を整えた。ただし岩田氏自身は、インハウス支援を1社で担いきれるとは考えておらず、パートナーを求め続ける姿勢を示した。代理店との住み分けが実際にどう進むかは「お客様次第」だと岩田氏は述べており、この点は今後の動きを見る必要がある。
まさか当社100%になるなんていうのも、もう微塵も思ってなかったんですよ。正直、他社との話も一部あると。うん。だったら当社もマジョリティとか他社が提案されてる100%も含めたご提案、協議みたいなものも進めさせてほしいですね、みたいな、ちょっとそっちの方向に切り替わっていったっていうような感じですね。
データ保有できた企業が残ると思ってます。
はい、皆さんこんにちは。今回はですね、証券コード3690、東証スタンダードに上場されてるイルグルムの岩田社長と動画お届けします。よろしくお願いします。よろしくお願いします。
岩田さん、前回ご出演ありがとうございました。いやいやいや、こちらこそありがとうございました。反響どうでした?いやいや、あれめちゃめちゃすごいっすね。マジっすか?はい。やばいっすよ、あれは。本当にお世辞に……いや、お世辞抜きに全ての、こういうマーケティング系の会社は今すぐこのM&A BANKにもう出演した方がいいと思いますよ。言ってましたよね。ちょっと安すぎるってね。いやいやいや、激安ですよ、もう。
マジすか?そうで、そんなね、岩田さんとお話してたら、なんとこの間もアップされてたように、インターネットの広告業界で働いてる方はご存知だと思うんですけど、アタラっていう上流のコンサル兼インハウスを推奨している、コンサル会社になるんですかね。そうですね。はい。その会社を2026年5月19日付けで、基本合意ですね、株式取得の基本合意を出されていて、6月12日に譲渡契約の締結が完了し、7月1日にクロージングするというニュースがリリースされたんで、聞いてみようということでお時間いただいてます。岩田さん、よろしくお願いします。はい。
はいよ。一応ね、多分見てる人いると思うんで、前回も簡単に紹介します。はい。弊社、株式会社イルグルムという会社で、社名変更したのがもう7年前ぐらいなんですけども、その前に株式会社ロックオンという会社で2001年に創業した会社です。で、主なサービスとしては、広告測定のアドエビスとか、EC関連で言うと、ECのオープンソース、EC-CUBEとか、その辺りを主力事業としながら、2014年ですね、今から12年前に当時のマザーズに上場して、直近ですね、スタンダードに変更し、今ですね、特にこういうマーケティングのAI絡みのプロダクトを引き続き開発をしているのが、これまでの事業になっております。
で、今回はアタラさんをなぜグループにさせたのかっていうところがちょっと気になって。うん。
あ、今、そういう意味ではインハウスっていうのがすごいこう強い追い風になってまして、これはですね、多くの方ご存知かなと思うんですけども、これまで代理店さんに依頼してた部分を、もう中でやった方がいいんじゃないかっていうことで、大手で言うと楽天さんとか、ニュースで出てるところで言うとライザップさんとか、そういったところがですね、どんどんインハウスに切り替えていってるっていうのがすごい大きなムーブメントになってまして、そういった中、我々テクノロジーの会社としては、しっかりそのインハウスに対するご支援っていうのもしていこうかなっていうことで、以前の動画でご説明させていただいたようなアドエビス キャンペーンマネージャーとか、従来からある効果測定のアドエビスとか、そういったものをしっかり提供させていただいてるというような流れなんですけども。
ちょっと画面1つシェアさせていただきたいなと思うんですけども、それで言うと、このインハウスの流れってのが日経とかでも取り上げられてるっていうような流れですけども、もう1つですね、この富士フイルムビジネスイノベーションさんが調査してる資料によると、このインハウスを進められていない理由について教えてくださいという、こういうアンケート調査があったんですけども、1番が専門スキルで、2番が組織体制で、3番がツールみたいな、そういった流れになっていて、我々どっちかというとこのツールはやってるんですけども、結局この1番と2番の部分っていうのは先方にお任せしてしまってる、もしくは先方が依頼される別の支援会社に依頼してしまってるみたいな、そんな状況になってたわけなんですよね。
なるほど。なるほど。だから従来だと自社の広告ニーズがあった時に、代理店さんお願いねみたいな形で丸投げしてたと。で、その中でいろんなツールやアドエビスを使って運用をしてた。で、それがこうAIが出てきたことによって、いや、自分たちでもできるし、ツールっていうのがもう揃ってきたよねみたいな感じになったりしてた時にサポートするやり方が、社内での体制構築であったり、定期的にその知見、どんどんアップデートする知見をインスパイアしてくれる人たち、コンサルタントが必要になってきてるってとこなんですかね。うん。まさにまさにそうなんです。御社はツール持ってますっていうとこですもんね。そうなんですよ。そうなんですよ。
で、直近で言うと、我々のこのご提案としてはやっぱりこのツールはできると。前回の動画でも詳しくご説明させていただいたんで、ここだけ求めてる人にはドンピシャはまってるっていう感じなんですけども、インハウス全体を課題感持ってらっしゃるような方には、そういう意味ではここの上2つっていうところに、なかなかタッチできてないなっていうのが裏の課題だったんですよね。
で、そこで、この問題を解決するために、元々で言うと当社が、そういう意味ではデータと、このAIエージェントみたいなものを提供して、他社で、このインハウスのパートナー制度みたいなものを作っていて、それにですね、このアタラ社もここにリストされていて、一緒にここを動いていきましょうみたいな、そういうパートナーシップのも元々あったんですよね。
あ、なるほど。取引先だったってことですね。そうですよ。先ほどの知見とか、その体制不足みたいなところをコンサルとかBPOみたいなところでアタラが行い、これはアタラだけじゃなくて他数社って形なんですけども、こういう当社のパートナー様がそこをご支援いただき、どこが入ってもと言いますか、我々のこのサービスも使っていただくというような、そういう両方セットでご提案するみたいな、そんなスキームが出来上がってたっていう流れなんですよね。
それってある意味販売店にも近いじゃないですか?そうです。そうです。はい。販売店さんが、変な話ですよ、その会社が会社を売却されようとしてた場合、御社にとっては他にリプレイスされるリスクもあるじゃないですか。そうですね。リプレイスされるリスクもあるっていうのを回避するためのグループジョインなのか、いやいや、もっとグループにしてくれたら違う景色も見れるよねみたいな考えがあってその株式取得しようと思ったと思うんですけど、どうだったんですか、岩田さん。
うん。元々ご存知のように我々効果測定のアドエビスっていうのを提供していて、その時は単品のサービスですけども、その時はですね、日本の広告代理店の大半の企業様と我々取引させていただいて、我々あくまでその裏の黒子みたいな、医者と医療機器で言うと、我々医療機器だけやっていて、体温計とかだけやっていて、フロントのお医者さんは各社やっていただくみたいな、その立ち位置でずっと20年やってきたんですけども、インハウスに関して言うと、意外とここのインハウスのパートナーってまだまだ少ないなっていう感じがしていて、我々裏の黒子だけやっててもなかなかバリュー提供できないなっていうのがすごい重要な課題として見えてきたんですよね。
なるほど。
はい。という時に、我々自体がやっぱりこのフロントにしっかり立って、このインハウスっていうのを、市場そのものをしっかり啓発させていくっていうことがすごく重要なんじゃないかっていう風に考えて、であればこのうちの一社という形で、元々パートナーとしても有望だったアタラさんっていうのがグループに入り、直接的にしっかりとインハウスを自ら責任持ってご提供していくという、そこがすごく重要なんじゃないかっていうことで、戦略をちょっと切り替えて進めていこうと。そこに1番有望だったのがアタラだったっていうのは、そういう流れですね。
これちょっと、ノウハウかもしんないですけど教えて欲しくて、最近どっちかというと、ロールアップ含めて買収していきたいという人たちからの相談めちゃくちゃあるんですよ。はいはいはい。で、既存の取引先をグループ入りさせる、アクワイアして、ジョインさせるっていうプロセスってどういう風に口説いていくというか、アプローチしていかれたんですか?形式的に進めるだけじゃないような気がしてて。
当社上場10年ぐらいで今まで12件ぐらいM&Aとかやってるんで、それぞれによってちょっとケースバイケースっていうのが正直なんですけども、今回のケースにフォーカスしてお話しさせていただくと、まずアタラとのこのパートナーシップ、アタラがこの我々のパートナープログラムに参画いただいたっていうのがちょうど去年の12月ぐらいかな、それぐらいのタイミングであったんですよね。それ自体は粛々と進んでたわけなんですけども、こういうパートナーもしっかりやることになるんで、ちょっと1回トップ同士で食事でも行きましょうよみたいな、そんなとこからスタートしたら去年の12月後半ぐらいですかね。そう。
その会食の中身に上げる前に教えて欲しいんですけど、僕がそのアタラの社長だとするじゃないですか。岩田さんに誘われました。はい。えっと行きます。おそらく個室のレストラン。ご飯何だったんですか?え、その時は焼き鳥です。焼き鳥か。実はその時も、いきなりこうM&A、投資考えてるし、もうグループ入ってもらえないですか?みたいな、ぶっちゃけどうですか?みたいなことは考えてなかったんですよ。
あ、そうなんだ。はいはいはい。うん。最初からなんか、いやもううちと一緒にやろうよみたいなオラオラのノリとか、そういうのでは全然なくて、実際、いやこのパートナーシップのプログラムお互いにとってめちゃくちゃいいと思ってるし、もっとこれからしっかり加速していきましょうよみたいな、御社の課題ってどうなんですかみたいな、一般的な社長対社長のコミュニケーションみたいな、そんな感じの場だったんですよね。
あ、そうなんだ。どんな起点からM&Aに繋がるかって言います。そうなんです。そうだ。これをちゃんと世にアピールしていくためには、若干資本提携とかあった方がより伝わりやすいじゃないですか。一体感っていうのが。確かに確かに。というところで、今までこういう資本提携のそういう実績とかあるんですかね?みたいな、そういった話とかがあって。うん。
で、まあまあ他にもあったという話で、その時もそんな100%とかマジョリティとか全然そんな感じのこととか思ってなくて、例えばなんか1%でも2%でも、そういう話とかあって、あるだけでも全然見方とかも違うし、関係性も深まっていくんで、そういうのどうですかねみたいな、そんな感じだったんですよね。
ああ、でもこれ勉強になりますね。だからいきなり会食で焼き鳥食いながらタイミング見計らって100%どうですかじゃなくて、段階的に資本業務提携でもうちょっとお互いコミットしようよっていう話をした延長線上にあったってこと。そうそう、そういうのもありますかねみたいな。そんな緩い感じで、本当にそういう意味ではその時その先の下心とか本当に当時なくて、もっと言うと、アタラさんって尊敬している、リスペクトしている会社なので、まさか当社100%になるなんていうのも、もう微塵も思ってなかったんですよ、正直。
業界のパイオニアですからね。そうなんですよ。はい。というのもあるし、そんなことは全く持ってなくて、より一緒にやっていきたいなっていう本当にその一心でしかなくて。うん。うん。
で、会食が終わって翌日とか、お礼とか送るじゃないですか。焼き鳥ありがとうございましたみたいな。で、もうちょっと詳しく言うと、そのアタラさんって創業者の杉原さんっていうすごい有名な方がいらっしゃるんですけども、その人が会食の前日に社長退任されてて。え、お。そう、そう。元々COOだった石長さんっていう方が社長に就任されてらっしゃった感じなんですね。
で、株主はどっちかというと杉原さんとか他創業メンバーとか、あるいはエンジェルとかっていう形になられているっていうような、そういったちょっと背景もあったんですけども、翌日杉原さんに、いや、ありがとうございました。楽しかったです。大変学びになりましたみたいな、先輩ですし、そういうのも送りながら、資本のお話とかもし可能性あるんであればもう少しディスカッションさせていただければ嬉しいですねみたいなお話もお送りしたところ、ちょっとその件も含めて社長の石長さんにある程度キャリーしてもらってると、そういう資本業務提携含めてですね、みたいな話だったんで、あ、分かりましたみたいな感じで、石長さんとお話をさせていただいたっていうような、そういう背景があるんですよね。本当に純粋に一緒により深くやっていきたいなみたいな。
で、そんな話をしてて、こういう可能性ありますか?って今度石長さんとお話をしたところ、いや、実は考えてると。で、我々からしたらそういう100%とかマジョリティ一切考えてなかったんですけど、むしろそういうのも含めて今後の戦略は考えてるっていうような、そういった話がポロっと出てきまして、なんなら他社との話も一部あるというような、むしろ声がかかってるみたいなお話が上がって、で、他社に行かれてしまうと我々のこのビジョンが実現できないって話になってくるわけなので。
そうすよね。だから主要取引先が逆に他社に取られるとマイナスですもんね。そうなんですよ。っていう形になっちゃうと、描こうとしてた、それぞれの会社が残りながらのパートナーシップが実現できなくなっちゃうんじゃないかなみたいなことになって、だったら当社もマジョリティとか、場合によってはその他社が提案されてる100%も含めたご提案、協議みたいなものを進めさせてほしいですねみたいな、そんな感じでいきなりそっちの方向に切り替わったっていうような感じですね。
わかりました。岩田さん、あとIR目線で聞きたいんですけど、今回アタラさんがグループ入りするじゃないですか。で、御社のツールの上流のところを、サポートなのか設計なのか、されていくと思うんですよね。で、それによってどこのクライアント層の獲得が想定されるんですか?今までもすでに取引先とかあるじゃないですか。エンプラの方をさらに深く掘っていくのか、SMBのスモールビジネスのところの量を増やしていくのか。ちょっと。
なるほど。大きく言うとこんな感じのスキームになってまして、クライアントがいて、我々元々アドエビスとか、そういうACMっていうプロダクトで4と5だけやってたみたいな、あるいは一部個別のSIとかやってたんで、3、4、5ぐらい我々やってたんですよね。で、これはこれでもちろん引き続きやっていきますよっていう形なんですけども、今回1と2っていうところが入ってるんですよね。こんなイメージですね。あ、なるほど。うん。
はい。で、それによるとやっぱりこの1と2っていうところは、どっちかというとエンプラにしっかり入り込んでコンサルとかBPOやっていきますよっていうような感じでもありますし、そこでノウハウって言いますか、知見ですよね。BPOとかコンサルしながら、もうちょっとこの辺りはテクノロジーで提供した方がいいんじゃないかみたいなものは、個別のAIエージェント作ったり、プロダクトのアップデートに生かしたりっていうようなことをやっていくと。
で、そうなった時の、このしっかりとしたコンサルのノウハウがしっかり落とし込まれたプロダクトっていうのは、これはこれで引き続き単体として月額数万とかで売っていくみたいな、そういった流れになってくるんで、上流の部分はしっかり入って1、2みたいなとこに入っていくところはエンプラ系で、4、5みたいなところは、従来ながらのミドル、スモールみたいなところに対してプロダクト売りしていくみたいな、その両面でご支援していこうっていうのが我々のビジョンって形です。
なるほど。なんかそうすると、基本的にエンプラ企業の開拓を強化するのかなと思ったんですけど、でもそこって大手の代理店さん、電通、博報堂とか、あと最近だとコンサル系、アクセンチュアとか、その辺もがっつり入り込んでるじゃないですか。そうですね。この下に入るのか、いやいや、もう直接クライアントと直取引ができるような体制になったのかで言うとどうなんですか?
あ、直取りですね。そのインハウスに関して言えばですよ、もちろん。はいはいはいはい。ってことはそのデジタルマーケティング領域で、さらにAIのプロダクトと効果検証、さらにはコンサルティングがもう一気通貫でできますよと。その部分から直取りしませんか、しましょうみたいな感じの体制ができつつあるっていうとこですかね。そう。まさにまさにそうですね。
そういう形ですね。はい。広告代理事業っていうのはやってるわけじゃないんで、メディアバイイングとかやらないんですけども、あくまでインハウスをしたいっていうような企業様に対するコンサルとか、BPOとか、テクノロジーみたいなところをご提供するっていう流れですね。あ、そうか。そうか。なんかインハウス支援ですよね。そうなんです。御社の事業のイメージが変わってきましたね。ツール会社からインハウスのサポート会社みたいな。うん。そうですね。まさに。
いや、分かりました。規模感でいくとどうなんですか?1番多分御社と取引してて、あ、本当になんか良かったわ、効果が実感できたみたいな企業のサイズとかイメージされてるのはどの辺です?
そのエンプラ向けで言うと、やっぱり広告がやっぱ大きい方がインハウスしたいってなるんですよね。やっぱり小さなところはインハウスしてもあんまり効果が享受できないみたいな感じになってくるんで、広告の出稿額で言うと、年間で5億とか10億とか以上ぐらいの企業様がやっぱりインハウスの流れになってるんで、その辺をやっぱりコンサル、BPOとしてはしっかりカバーしていくと。で、そこに対してもそうですし、それ以下と言いますか、ミドル、スモールレンジのところに対しては、テクノロジーで従来ながらやっていくっていうような、そんな両建ての戦略のイメージですね。
なるほどっすね。そうなってくると大手専業の代理店さんともバッティングしません?メディアは自宅で運用するけれども、インハウスとはいえそのマーケットを取りに行くわけじゃないですか。その大手専業代理店との共存っていうのはあり得るんですかね。
お客様次第っていうところがあって、やっぱりインハウス絶対やりたいっていう企業もやっぱり増えてきたりもしてるんで、そういう意味ではインハウス市場っていうところだと、広告代理店でまるっと受けますっていうところとはちょっと住み分けるみたいな感じになったりすると思うんですよね。
僕もそう感じることがあって、クラブピラティスの80何店舗の広告を今代理店にお願いしてたんですけど、結局データが大事じゃないですか。で、このデータを学習させていくってなった時に、そのデータを代理店さんに持たせるのか、社内で持つのかで言うと、代理店さんに持たせるとちょっと怖いなと思ったりするんですよ。これを類似して競合に持っていかれたらめっちゃ嫌だなと。となるとデータは自社でちゃんと貯めてて、社内でそういう整備構築できるようにしなきゃ一気にめくられちゃうなっていう、そういう多分企業増えてますよね。
あ、おっしゃる通り、まさにそこですね。そっすよね。だから効果とかじゃなくて、もう情報が乱立してるから、データ保有できた企業が残ると思ってる。まさにまさに。
いや、そうだと思います。そういう意味では、インハウスのメリットっていくつか言われますけども、1番分かりやすいところとしてコストカットっていうところあるじゃないですか。ただコストは、代理店に発注をやめたとしても中の体制作ったりとか、倍とかツール入れないといけないから、じゃあどこまで下がるのかっていうのは、ちょっとわからない部分ってのは正直あると思うんですよね。
一方でもう1つ、スピードと質っていうところが言われてるんですけども、スピードに関して言うと、島袋さんが今日これ変えてくれって言ったらもう今日変わるじゃないですか。今日の午後も変わってるっていう世界じゃないですか。その辺りのスピード感ってやっぱりインハウスならではみたいなとこあるのと、もう1つがおっしゃられるその質的な部分で、この獲得もやっぱりLTVを見ながら入れていかないと、とにかくコンバージョン、体験申し込みが増えたところであんま意味ないって話あるじゃないですか。うん。あ、うん。
はい。で、そういう意味ではLTV見ながら、実際ロイヤルカスタマーがどういう流入元なのかとか、どういうふうに入ってきたのかみたいなところ見ながら、この入り口のチューニングっていうのをやるためには、その後のCRMとかLTVしっかり見ていかないといけないんで、ここ出せないみたいな話になってくるんで、そこんところも含めたチューニング、素敵なチューニングっていうところはすごい大きいところですよね。
確かにね、今まで仕方ないと思うんですけど、その代理店とかにお願いした場合ってやっぱり2営業日とか3営業日でクリエイティブ切り替えますっていう風になってて、で、僕もそのシンガポールにいる売却組で大手メディアをやってた人っていうのは自社で運用してたんですよ。その人が言ってたのは、他にお願いしちゃうとちょっと広告効果が合わなくなるんです。それなぜかというと、例えば数日前に地震があったじゃないですか。うん。で、地震の時に広告配信してしまうと広告合わなくなってしまうとか、あとその天気にも合わせて広告クリエイティブを変えるっていうのが、やっぱり外部にアウトソーシングするとできないと。だからそういうのが今AI、データが手元にあると、それより事前に予測して自社でできるようにするっていうサポートをやるっていうこと。
そういうことですね。あ、じゃあこれ見てる人で、岩田さん、うちもやりたい、お願いしたいっていう場合はどうすればいいですか?概要欄にお問い合わせください。いや、もう慣れてきましたね。
はいはいはいはい。先ほどの通常のパートナーシップの制度もありますし、やっぱりそういう意味では、そのインハウスをしたいっていうところって、やっぱり広告代理店にお願いしたい人とちょっとニーズ違うと思うんですよね。違う。うん。違う。違う。そうなんです、違うじゃないですか。で、そういうインハウスっていうのが今すごいホットになってきてるとこもあるんで、そこんところをしっかりとサポートしていく、当社だけでもできないんで、そういう意味では仲間をすごい求めてるところがあって、ぜひ一緒に動いていきたいなっていうのはあります。
了解です。じゃ、岩田さん、そうですね。せっかくなんでM&A BANK特典またお願いします。
はい。2つあったんですけど、そのエンプラ向けにはコンサル領域強化していきますよというところと、SMB向けなところで言うと、引き続きこのプロダクトっていうようなところがありますんで、こちらを問い合わせいただけますと、まずはこちらのコンサルティングですね。初期的にはちょっとコンサルティング、インハウス向いてる向いてないとか、インハウスする時にはこんな課題がありそうですよみたいな、そういったサポート、アドバイスっていうところを無償でご提案させていただくっていうところを、5社ですね。10社はどうでしょう?10社ですか?はい、分かりました。はい。
なんかそれってあれですよね。うち今なんか普通に運営をしてるんだけど、今確かにこの動画見て、うん、ちょっとやっぱ気になるなと。データもちゃんと自社で保有したいしっていうのを、まず相談ベースで問い合わせて、じゃあそれやりましょうってなった場合、最初のそのコンサルティングの部分のところをうまく調整してくれるっていう理解で合ってます?そうですね。いや、その初期的にですね、インハウスやるにもやっぱ結構いろんな課題が実はあるんですね。
今までの代理店だとまるっと全部やってきますけど、インハウスやろうって思うと体制を作っていくとか、こういうこと考えないといけないとか、御社の場合はこういうところに関しては中で、ここは外でみたいな、そういった初期的なアドバイスっていうのが必ず必要になってくるんで、そっからその先やるやらないはまた別の問題ですけども、まずはその初期的なですね、インハウスのポイントとか課題とか、御社ならではの可能性とか、そういったところに関してのアドバイスと言いますか、初期的なコンサルティングをご提供させていただくっていうのが1つですね。
2つ目は前回の動画でも少しお話しさせていただいて、前回の動画まだご覧になられてない方はぜひ見ていただきたいですけども、こちらのですね、AIエージェントは、このマーケティングの業務プロセスをAIエージェントで効率化させていくっていう、このACMっていうプロダクトですけども、こちらの動画でですね、2ヶ月無料みたいな形でご提案させていただいたところ、お問い合わせ殺到してますんで、それと引き続き、こちら2ヶ月ですね、お試しいただけると。
了解です。ありがとうございます。じゃあ今回ですね、イルグルム社がアタラの株式を取得したっていう速報動画になりました。参考になった方はですね、グッドボタン、チャンネル登録お願いします。じゃあまたM&A BANKでお会いしましょう。皆さんありがとうございました。どうもありがとうございました。
今見た動画よりももっとオフレコの深い情報、皆さん興味ありませんか?M&A BANKサロンでは表に出せないような深い話もやってます。M&Aを学びたい人、そして会社を売却してお時間がある人、友達集めにぜひ入会、参加いただけると幸いです。概要欄から。
僕じゃないんだ。だって苦しくたって生きてくんだ。そ消えない。思い膝込むんだ。
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