ガンダム第17話「アムロ脱走」はなぜ主人公を闇へ送り出したのか:岡田斗司夫の3回連続講義
岡田斗司夫機動戦士ガンダム第17話「アムロ脱走」は、主人公の少年が仲間を捨て、ロボットと共に夜の闇へ消えていくラストで知られる回だ。岡田斗司夫はこの回を約2時間20分、3回に分けて解説している。岡田が注目するのは、脱走という結末そのものではない。アムロが「みんなから冷たくされたから」という単純な理由ではなく、少しずつ追い込まれていく過程である。岡田によれば、何気ない冒頭の日常描写が後半の伏線になっており、その構成の見事さを味わってほしいという。
冒頭の合体訓練と夜の砂漠
アバンでは、ホワイトベースの苦しい戦いを語る暗い調子のナレーションに、ガンダムのドッキング(作中でいう空中換装)の訓練映像が重なる。アムロのパイロット視点で、赤いビーコンを目印にパーツが空中から降りてきて合体する。ロボットアニメで最大の見せ場になるはずの合体を、タイトル前の地味なナレーションの後ろで見せる。岡田はこれを、戦争とは飽きるほど同じ訓練を繰り返し、実戦で同じようにやり遂げることだ、という表現だと読む。視聴者にはいちいち見せないが、彼らはこれをずっと繰り返している。その描き方が好きだという。コクピットから合体するパーツを見る地味な訓練シーンを見せた作品は、以後のガンダムにも他のロボットアニメにも見たことがない、とも述べている。空の様子から、岡田はこれを14歳のアムロが中央アジアで迎えた10月ごろの出来事だと推測する。
コアファイターのコクピットも岡田のお気に入りだ。中央に黄色い丸いメーター、両脇にオレンジのメーターが2つずつ並ぶだけのシンプルなデザインで、リアルな計器盤というよりグラフィカルな作りになっている。当時の漫画でいえば、星野之宣らのようにメカをグラフィックに落とし込む描き方に近い。岡田はそこに、『2001年宇宙の旅』の大ファンである富野監督の趣味が出ていると見ている。
一方、その直後の夜の砂漠を低空飛行するホワイトベースのカットについては、画面で見るとかっこ悪いと率直に言う。ホワイトベースのセルを真横に引いているだけだからだ。これまでなら、苦しくても横からのスライドとアップの2カットを使っていた。岡田はここで作画スケジュールが苦しくなり始めたのではないかと推測している。ただしこの回はまだ作画が崩れるほどではないという。
夜のブリッジ:戦闘シミュレーションを作るアムロと、カイの気遣い
夜のブリッジにいるのは、レーダー担当と舵を取るミライ、そしてアムロの3人だけだ。アムロは鹵獲したザクのデータをもとに、戦闘シミュレーションを作っている。そこへカイが来て「えらくご熱心じゃねえか」と声をかける。グフについて聞かれると、アムロは顔も上げずに「ザクの性能より20%増しでやってます」と答える。
岡田によれば、従来のロボットアニメでこういう作業をするのは博士役や、主人公の横にいるメガネのデータオタクのような脇役だった。主人公は体育会系で「そんなことしても現場じゃわからねえぜ」と言うのが定番だった。ガンダムはそれを逆にしている。文化系の少年を主人公にするには意志の力が要るし、キャラクターとしても動かしにくい。逆の配置のほうが作劇上は楽なのだ、と岡田は指摘する。また軍艦は本来、交代で当直を回すワッチ制で動く。ホワイトベースは人数が少ないため12時間交代、下手をすれば16時間交代だったのかもしれない。その中でアムロは寝る時間を削り、作戦を練るのではなく「勝つ仕組み」を作ろうとしている。根性論ではなく記録を維持する仕組みを作る現代のアスリートに近い発想で、見返して驚いたという。
岡田がこの場面の見どころに挙げるのはカイだ。カイは「さすがアムロ君ね」と茶化した直後、真顔でミライに「代わろうか」と言い、当番でもないのに舵を代わる。自分より年下のアムロまで睡眠を削って勝つ確率を上げようとしている姿を見て、何かを感じたのだ。しかし台詞にも表情にも出さないので、ほとんどのファンは見過ごしている。
岡田は、自分が「一般的な見解」と呼んできたものは、実は放映当時からガンプラ・劇場版ブームの頃にアニメ雑誌を作っていた20代〜30代の編集者たちの解釈だったと説明する。「カイは最初は嫌われ者で、ミハルの死のあたりから成長していく」という見方を自分も信じていた。だが40を過ぎて見直すと、カイは初回から目立たない形でずっと成長し続けていた。当時は竜(リュウ)がまとめ役だったとよく書かれていたが、実はカイにかなり助けられていたことを富野監督はポイントごとに示している。今年60になる自分が解説するしかない、と岡田は言う。
視点のバトンと、コズンの尋問を見るミライ
この場面では、カメラの視点がアムロからカイ、カイからミライへと受け渡されていく。ミライが向かうのは捕虜コズンの尋問部屋だ。コズンは入ってきたミライを見て「また若すぎる女兵士かよ」と言う。歴戦の兵士から見れば、中高生ほどの子供たちに尋問されているのだから、最初は馬鹿にされていると思っただろう。岡田は、この時点でコズンはもう事情に気づいていると見る。
尋問はブライトの視点ではなく、あくまでミライの目から描かれる。数人の子供が無表情で大人を縛って吊し上げている、かなりグロテスクな構図だ。ブライトは「将校には将校の扱い方がある」と返すコズンに「南極条約は調べましたよ」と言い、続けて「マ・クベの鉱山のこと話してくれませんか」と懇願口調になる。これを受けてコズンは「そう簡単に喋るわけにはいかんよ」と答える。男同士のやり取りのつもりだが、実際はただの押し問答で、どちらにも対話する気がない。ミライは呆れ顔で去る。
岡田は、この状況に正解はないと断ったうえで、ミライが男同士の駆け引きに疎ましさを感じていることを読み取る。アムロとカイのやり取りはミライにとって好ましいものだった。しかし一枚めくった先のブライトとコズンのやり取りは、一歩進めば拷問になりかねない。本当に必要かもわからない情報のために人を非人間的に扱う光景だ。これが終盤でアムロの処遇をめぐってブライトとミライが対立するきっかけになっている、と岡田は位置づける。
岡田はさらに、アムロ脱走は最初から予定されていた展開だろうと考察する。富野監督が作りたいのは戦争ドラマではなく少年の成長ドラマだ。それなのにジオン内部の人間関係を細かく描いてきたのは、いずれ主人公をそこへ連れていくためである。味方に尊敬できる大人がいない少年が、皮肉にも敵の中に目標とすべき大人を見つける。岡田はこの流れを『帝国の逆襲』でルークが一人修行に出る展開になぞらえる。無敵ロボットを手に入れた少年という第1話のご都合を一度引き剥がし、ロボットだけを持って仲間から外れたらどうなるかを描く。岡田はここを中盤の要の回と見ている。
ミライの部屋の水漏れと「おばさんパンツ」問題
データ整理を終えて部屋に戻る途中、アムロは水浸しの廊下で足を滑らせる。キッカに「水道直して」と部屋へ引き込まれると、目の前に干されたブラジャーがある。ここは未来さんの部屋だとわかっているアムロは真っ赤になってパニックになる。岡田はこの場面を、安彦良和による魅力的なキャラクターの動きとして挙げている。
岡田が熱を込めるのは、干された下着の描写だ。スリップと、体型補正用のボディスーツ(ガードル)がある。当時アニメファンに最も読まれていた雑誌『アニメック』は、これを「ミライさんはおばさんパンツを履いていた」と紹介した。岡田はこれに反論する。作画が苦しいのにわざわざ描かれたダイヤ型の縫い目とフリルのレースを見れば、手洗いして干すシルクの補正下着だとわかる。フラウのような庶民の娘はこうした下着を持っていないはずだ。岡田は最近、19世紀末から20世紀初頭の英国のメイドの自伝を読んでいる。そこでは上流の「レディ」と使用人の「ミス」を分ける要素の一つが、シルクの補正下着を持っているかどうかだったという。当時のスタッフがどこまで意識していたかはわからないとしつつも、補正下着を描いているのだから、おばさんパンツと書くのはやめてあげてほしい、と岡田は語る。
ランバ・ラル隊の補給と、戸口での立ち話
視点はジオンのランバ・ラル隊へ移る。夜の砂漠に見張りが並び、カメラがパンしていくと、ギャロップと、それが牽引するカーゴ、補給機ファットアンクルが映る。岡田は、コートを着て整然と見張りに立つジオン兵の規律正しさを、ミライ一人が舵を取り、アムロが内職をしているホワイトベースとの違いとして読む。
前回、ラル隊はザク2機と、腹心のアコースとコズンを失った。補給されたのは使い込まれた中古のザク1機だけだ。「クランプ、大丈夫なのか」と問うラルに、クランプは「オーバーホールの状態はいいようです。関節部分は新しいのに換えてあります」と報告する。クランプは前回ハモンに「不愉快であります」と不満をぶつけていたが、ラルの前では部下としての分をわきまえ、大人として振る舞っている。
ハモンはギャロップの入口でラルを呼び止める。岡田はこの場所の意味を説明する。中に入れば部下がいる。外にはラルの前で不満を抑えているクランプがいる。だからハモンは、その中間地点である戸口で話すしかない。ハモンは「今後の作戦、どういうおつもりでお受けになったのです」と問う。ラルに「不服か」と返されると「いえ」と否定する。ザンジバル、新型グフ、信頼できる3人の部下と揃っていた戦力が、失われるたびに減っていく。根っからの武人であるラルは不利な勝負にやりがいを感じるかもしれないが、武人ではないハモンにはその男の意地が理解できない。それでも「いえ」と答えるのは、状況が煮詰まって部下たちが反発しても、自分だけはラルの味方でいたいからだ、と岡田は読む。
「二階級特進」は何を意味するのか
ラルは、今度の作戦がザビ家の個人的な恨みから出ていることを認める。そのうえで「木馬を沈めてガルマ様の仇を討てば、わしは二階級特進だ。わしの出世は部下たちの生活の安定につながる」と語る。岡田はこの台詞の意味を2回目の講義で詳しく解説している。
ラルは大尉だ。二階級特進すれば中佐になり、戦争が終わって退役するときには大佐になれる。大佐は英語で「キャプテン」、つまり軍艦の艦長クラスであり、一国一城の主だ。戦国武将でいえば城持ちになるのに等しい、と岡田は例える。兵卒からたたき上げたラルは、このまま戦っても退役時に一階級上がって少佐止まりだろう。しかし大佐になれば、アコース、コズン、クランプらを自分の判断で昇進させ、それぞれが一番輝ける場所へ送り出してやれる。岡田は、給料が増えて部下の取り分が増えるという意味ではないと強調する。会社でいえば、工場長や支社長が独立した社長、さらには本社の役員になるようなもの。仇討ちに成功してさらに手柄を立てれば少将や准将にも届き、ザビ家に並べる。ラルはこの不利な状況を、ドズルなら確実に二階級特進させてくれるチャンスだと見ていた、というのが岡田の解釈だ。
一方で岡田は、本当はここで作戦を降りることもできたと指摘する。ラル自身も、勝ち目は薄いとわかっていた。そこへ捕虜のコズンから、ホワイトベースにはプロの軍人がおらず子供ばかりだという連絡が入る。乗り込めば勝てるかもしれないと思ってしまったことが、ラル隊ほぼ全滅への道につながっていく、と岡田は述べる。
ハモンの右目と、すれ違ったまま結びつく二人
ハモンはさらに踏み込み、「兵士たちのため?」と問う。ラルは「お前のためでもある。ザビ家により近い暮らしができる」と本音らしきものを漏らす。ハモンは台詞で答えない。右目だけをやや細め、目尻がわずかに下がる。岡田によれば、これは笑顔ではなく相手を少し見下す表情だ。そんなことを私が望んでいると思っているのか、なんて可愛い男だろう、という心理がこの目だけで表現されている。
岡田は、アニメでは表情の変化はすべて意図されたものだと強調する。実写なら偶然の可能性もある。しかしアニメでは、演出がコンテで指示し、アニメーターとどの程度やるか打ち合わせたうえで画面に出てくる。贅沢がしたい女なら、ラルと一緒に地球の砂漠へ降りてきたりはしない。それでも否定しないのは、自分のために命をかける男を目の前にすると嬉しさがこみ上げるからだ。岡田はそれを「女の性」と呼び、その快感の中毒になっている女でもあると表現する。一緒にいるのは、まっすぐすぎるラルが死んでしまわないか心配だからでもある。
ラルが「まあ見ていろ」と言うと、ハモンは表情を変えずに「信じております」と答える。ラルは、思い切って言葉にしたら女も納得した、と安心している。岡田の解釈では、ラルはハモンを抜け目のない魔性の女だと思っている。ラルの不在時に取り乱し、帰還すると部下の前で声を上げるほど喜ぶ女だとは知らない。ハモンはそう思われていると承知のうえで、ラルを不安にさせたくないから敬語で返す。だからラルは、自分が死んだあとハモンが仇討ちに命を捨てるとは考えもしない。岡田はラルを「最後まで女心がわからなかったバカ野郎」と評し、それでも愛情で強く結びついているのがこのカップルの愛おしさだと語る。
岡田はこの回の前半を「女から見た戦争」の回だと位置づける。分析に夢中なアムロ、尋問をやめないブライト、言い返すコズンを見て、ミライは風呂に入って洗濯でもしようと考える。ハモンは出世に賭けるラルに呆れながらも嬉しさを隠せない。戦いに夢中な愚かな男と、それを諦めた目で見ながら支える女。この視線はストーリーや男性キャラを追っていると見逃してしまう、と岡田は言う。
補足として岡田は、富野監督がこの二人を、アムロの前に現れる理想の男女関係と語っていることに触れる。ただしそれは、互いを完全に理解し合う現代的な理想ではない。ずれはあるが互いしかいない、という富野世代の古い恋愛観だ。岡田は、ほぼ同世代の本宮ひろ志が『サラリーマン金太郎』で描いた、年上の元ホステスの妻と金太郎の関係にも同じものを見ている。20歳前後で見たときは素通りしたが、今見ると「わかる」と感じるという。今後アムロの登場によって二人の間にすれ違いが生まれていくことは、「激闘は憎しみ深く」の回で話すと予告している。
余談:ガンプラはなぜモビルスーツばかりなのか
プレミアム枠の雑談で、岡田は以前見せたジオンのワッパのプラモデルを、コロナ禍の暇に任せて筆塗りしたと報告する。使った色はグレー、オリーブドラブ、銀の3色だけだ。軍用の陸戦兵器はグリップまで同じ色に塗られていることが多いので、ハンドルも同色でいいかもしれない、とも話している。
そこから岡田の話は、ガンプラがモビルスーツばかりである理由に移る。第二次大戦の模型なら戦車も飛行機も軍艦も揃い、軍艦には1/700から大型まで様々なスケールがある。ところがガンダムでは、ホワイトベースやザンジバル、ギャロップの大型キットがない。岡田はその理由を、モビルスーツがメカではなく「男の子の人形遊び」だからだと考える。女の子の着せ替え人形と本質は変わらず、だから人型ばかりが売れる。家や家具が本体並みに売れるシルバニアファミリーは、最初から「ファミリー」としてごっこ遊びの場を売っているドール業界の例外中の例外だ。バービーもスター・ウォーズも本体ばかりが売れる。岡田は、『まどか☆マギカ』を少女漫画と呼ばれたら「美少女アニメだ」と言いたくなるのと同じで、ロボットものはメカものではなく巨大お人形ものなのだと主張する。富野監督が『∀ガンダム』で主役機を「ホワイトドール」と呼ばせたのは皮肉で面白い、とも付け加えている。
コズン脱走と、「慣れ」を見せるクルーたち
Aパート後半は、コズンの脱走から始まるアクションパートだ。コズンは独房に戻されるとすぐ、入れ歯とパンツのゴムを組み合わせた即席爆弾でドアを破る。セイラの独房に立ち寄って「一緒に逃げるか」と誘うが、セイラは本当に人を呼んでしまう。
同じ頃、前方からミサイルが上がると、ブライトは即座に「ミサイル水平発射」を命じる。以前なら敵の正体を確かめ、ブリッジで話し合ってから戦闘に入っていた。とりあえず撃ち返すこの反応速度に、岡田はクルーの「慣れ」を見る。戦闘配置の号令もないのに、シャワーを浴びていたミライは服を整えながら駆け込んでくる。アムロも寝たはずなのに、すでにパイロットスーツでコクピットに待機している。
ブライトはガンダムでの発進を命じる。しかしアムロは「空中換装もあり得ます。ガンペリーを用意しといてください」と言い残し、ハヤトを乗せてガンタンクで出る。岡田は、前回のガンキャノンに続く今回のガンタンク出撃を、メインスポンサーのクローバーへの配慮だと推測する。ガンダム・ガンキャノン・ガンタンクの3種を玩具として出し、主人公に3機すべてを乗りこなさせる約束があったのではないか、という見立てだ。根拠として岡田は、富野監督が講演やエッセイで「スポンサーの要求は事前に全部言ってください、それを全部入れてドラマを作ります」と約束したと語っていることを挙げる。
ガンタンクが前進するカットでは画面がガタガタ揺れる。岡田によれば、これは撮影時に数コマごとに撮影台を動かし、手持ちカメラの振動のように見せているのだという。1年間のテレビアニメはマラソンのペース配分に似ている。見せ場で枚数を使いすぎると下請けへの無理がたまり、後で崩れる。作画に負担をかけずに動きを出す工夫として、岡田はこのカットを面白いと評価している。
ブライトから奪われていく指揮権
リュウがコア・ファイターで出ないことをブライトが不思議がっていると、リュウから連絡が入る。セイラが教えてくれた、捕虜が脱走した、という。リュウは独断でセイラの独房を開け、銃まで渡していた。銃を受け取ったセイラは、リュウではなくモニター越しにブライトへ礼を言う。ブライトは「いや」と詰まるしかない。セイラは前回勝手に出撃し、今は勝手に銃を持って出歩いている。アムロは命令を聞かずにガンタンクで出た。指揮官と言われながら誰も言うことを聞かない。この苛立ちが、ラストシーンにつながっていく、と岡田は読む。
コズンは無線室から本隊に連絡し、ホワイトベースの戦力を「ガンダム、ガンタンク、ガンキャノン各1機」と伝える。ブライトがマスター回線を切り、逃げるコズンはセイラと鉢合わせする。コズンが落ちた銃を拾おうと腰をかがめたところに、小柄なセイラが横から体当たりする。岡田は、大男と小柄な少女の位置関係をワンフレームに収めたこのアクションの作画をうまいと評価している。
コズンの通信でラル隊を呼び込み、前方には正体不明の敵基地、艦内には逃亡中の捕虜。警戒態勢は一瞬で絶体絶命に近い状況に変わる。アムロの判断そのものは間違っていなかった、と岡田は擁護する。遠距離の敵にはガンタンクの長距離砲で十分で、夜通しのデータ入力という積み上げがその自信を支えていた。ただ、誰にも予想できない脱走が起きたのだ。
鉱山基地側の描写も岡田は拾う。司令は、戦略的価値のない基地がなぜ攻撃されるのかと途方に暮れている。基地はレーダーに味方でない影が映ったからミサイルを上げただけで、双方とも相手が逃げてくれればいいと思って威嚇していた。ところがアムロの的確な長距離攻撃のせいで、どちらも引くに引けなくなった。ギャロップの応援を知らされて、司令はようやく相手が噂の木馬だと理解する。ラルは誰に聞かせるでもなく「コズン、うまく逃げおおせてくれよ」とつぶやき、Aパートが終わる。
山脇の指摘:ガンペリーを用意しなかったのは誰か
配信中、スイッチング担当の山脇が気づいたことがある。アムロはガンペリーの用意を頼んで出たのに、ブライトは結局用意していなかった。ラル隊が現れてガンダムへの乗り換えが必要になったとき、アムロは艦に戻って走って乗り換えるしかなく、それで遅れを取った。あとでブライトに「結局どうだったんだ」と叱られるが、元をたどればブライトがパニックになって忘れただけではないか。岡田はここに言われるまで気づかず、何度見ても新しい発見があると述べている。
岡田は、ブライトは第15話「ククルス・ドアンの島」の頃から空中換装に否定的だったと補足する。戦闘中に敵から丸見えの状態で長々と合体するのは自殺行為だ。これはおそらく富野監督自身の本音でもあった。しかしスポンサーとの約束で合体は描かねばならない。第13話までは主題歌の「正義の怒りをぶつけろ」の部分で合体を見せてしのいでいたが、主役ロボットが合体していないと言われ、14話以降は練習シーンやナレーションで消化してきた。それもそろそろ限界で、ついに実戦に出すしかなくなった。岡田は、事前に空中換装について意見をすり合わせていなかった点はアムロとブライトの双方に責任があるとし、こうしたすれ違いが重なって脱走に至ると見ている。
Bパートの戦闘:弱音を吐くラル、崩れるアムロの計算
Bパートでコズンが手すりを腕だけで滑り降りるのは、プロの兵士らしさを見せるためだと岡田は言う。入れ歯の爆弾、銃をはたき落とす動作と合わせて、一段ずつ階段を駆け下りるホワイトベースの素人との違いが強調されている。
ドップとギャロップの接近を知ったブライトが指示を出そうとした瞬間、ミライが横から「捕虜はセイラが何とかしてくれるはずよ。リュウとカイ、それにアムロをガンダムに換装させて」と命じる。ミライがブライトを差し置いて指示を出すのはこの回だけだと岡田は言う。しかもその指示が的確だったことが、ブライトの自信をさらに奪っていく。昔の岡田はこの回を「アムロを嫌うブライトがガンダムから外し、それを聞いたアムロがすねた話」と捉えていた。40〜50歳を過ぎて見ると、ブライトがいかに自信を奪われ、自分の言葉に固執していくかが丁寧に描かれていることに気づいたという。
ギャロップでは、ドップ編隊の追い越しにハモンが嬉しそうな声を上げる。ろくな補給のないラル隊にとって航空支援がいかに心強いかがわかる。ラルは「見えてきたぞ、木馬が」とあくまで自分が戦うことにこだわる。ハモンは勝つ確率にこだわる。岡田はここにも二人の違いを見て、「今回は男が全部ダメで女が全部いい回」と言う。出撃前のラルは「今度こそという言葉はあまり使いたくないものだな」「グフが3機あればと思うがな」と、ハモンにも見せてこなかった弱音を初めて吐く。岡田はこのやり取りをリアルで好きだという。
アムロはグフの出現で初めて状況に気づき、「計算より動きが早い」と驚く。ガンタンクでは不利と見て艦に逃げ戻り、ここで作戦は完全に失敗する。一方、エアロックに逃げ込んだコズンは、第8話でフラウが使ったジェットパックを見つける。セイラの拳銃では開かないと落ち着き払っていたが、オムルがバズーカでドアごと吹き飛ばし、コズンは死ぬ。岡田はエアロックを、宇宙船で最も頑丈な部分だろうと説明している。人を殺すつもりのなかったオムルは動揺する。セイラは「気にすることはない」と落ち着いているが、ブリッジへの報告では「すみません……死にました」と言葉に詰まる。コズンと接触していた秘密が守られてほっとしている自分に、セイラ自身も驚いている。岡田はそこに、テレビシリーズならではの小さな心情の積み上げを見る。
ガンキャノンに乗るカイはグフのヒートロッドに捕まる。ガンダムに乗り換えたアムロのビームは当たらず、アムロは「コンピューターのパターンだけじゃ追いつかない。データが甘いのか」と漏らす。対照的にラルは、長距離兵器を持たないグフで、ビームを避けながら鉱山基地の大砲の前へ敵を誘い込み、味方の砲撃で撃たせる。岡田はこれをプロの軍人だけが使える高度な技だと評価する。鉱山基地へホワイトベースを誘導したこと自体がラルの狙いだったとも述べている。最後はホワイトベースの集中砲火で関節をやられ、「戦わずして後退か」「補給部隊がもう少し持ってくれれば」とラルは愚痴をこぼして撤退する。岡田によれば、ここでラル自身も勝てないパターンに入ったことを悟っており、それが次回以降の見どころになる。
ヒートロッドを撃ち抜けなかったアムロと、19話への布石
最後の追加解説で、岡田はガンキャノンの救出場面を掘り下げる。電撃を流されると、弾薬を積んだガンキャノンは誘爆して大爆発しかねない。ガンダムが以前ヒートロッドに耐えられたのは、弾薬を多く積むタイプではなかったからだ。アムロはガンキャノンの腕を撃ち抜いて鞭を外すが、岡田によれば本当は鞭そのものを撃ち抜くのが最善だった。17話のアムロには細い鞭に当てる自信がなく、太い腕を狙ったのである。
カイが何度も鞭に捕まるのを責めてはいけない、と岡田は言う。ガンキャノンは目視できるぎりぎりの距離の敵を砲撃するための機体で、接近戦向きではない。もともと宇宙戦用でもある。対するグフは、ザクとガンダムの戦いを見たジオンが急いで作った地上戦専用の高機動機だ。砂漠で接近されれば負けて当然だという。
2話後の第19話「ランバ・ラル特攻!」では同じ状況が繰り返され、今度のアムロは鞭を撃ち抜く。これはアムロの成長の表現である。同時に、メインウェポンを失ったグフがシールド裏のヒートサーベルを抜き、ガンダムとの伝説的な一騎打ちへつながる。一つのアクションで複数の目的を達成する脚本を当時のスタッフはさらりとやっていた、と岡田は評価する。
ラストシーン:泣いたアムロ、明るすぎる声、闇に消えるガンダム
戦闘後、ブライトはアムロを叱る。アムロは「要塞攻撃にはガンタンクが適していたのは間違いありません」と反論するが、ギャロップの件を言われて黙る。「命令は絶対に守れ、軍規違反だ」と言われて「軍規?僕ら軍隊なんですか」と返すのが精一杯だった。それでもアムロはやる気を失わない。格納庫で「ザクもグフも操縦者や環境でまるっきり動きが違う。根本的にやり直さなきゃいけないのか」とシミュレーターに向かう。だが前夜から寝ておらず、居眠りしてしまう。
そこへブライトとミライが来る。ブライトはリュウにガンダムを任せたいと言い、「我々は一人の成長を待っているほどのんびりしてはいられない」と語る。ミライは「一時アムロを休ませるってことね」と言い換え、「アムロは特別な子よ、私そんな気がするの」と言う。ブライトは完全に外すつもりで、賛成しないミライに苛立つ。セイラなら独房に入れ、アムロなら吊し上げられるのに、ミライには頭が上がらない。肩に手をかけて「ミライ、賛成してもらいたいな」と本音を出すブライトから、ミライはすっと逃げる。岡田は、ブライトが求めていたのは判断への賛成ではなく、人間関係の中で味方になってもらうことだったと読む。そして、それが男女の口説きにも上司の懐柔にも見えるやり方を、ミライは好まないのだという。
逃げた先にアムロが立っていた。アムロはその場で泣き、走り去る。ブライトたちに怒ったり逆らったりしたことはあっても、涙を流したのはこの場面だけだと岡田は言う。追おうとするミライをブライトは止め、「説得する手間が省けた」と言い放つ。ミライは「そうかしら」とまだ迷っている。
私服に着替えたアムロはフラウに「ホワイトベースを降りるんだ。元気でな」と告げる。岡田が称賛するのは、アムロ役の古谷徹の演技だ。悔しさをにじませる演じ方もあり得たはずで、古谷徹もいろいろ試したのだろうと岡田は推測する。そのうえで選ばれたのは、動揺を一切見せない、さっぱりと明るい声だった。「ブライトさんとミライさんが僕は不必要だって言うんだ」と語る間もアムロは目を合わさない。「止めるな」の一言でだけ声がわずかに震え、そこで我慢できずに走り出す。
ブライトは寝入ったところを起こされ、フラウの報告でようやく事態を知る。星も地形も見えない真っ暗な画面に浮かぶホワイトベースから、ガンダムが飛び出して小さくなり、フレームの外へ消えていく。岡田によれば、劇場版『哀・戦士編』では星空や砂漠の山まで描いたため、この絶望感がない。テレビ版のほうがアムロの心情を正しく伝えている、と岡田は評価する。
岡田は、こうした回が入っている理由を富野監督自身の経験に重ねて想像する。日本サンライズ初のオリジナルロボットアニメ『勇者ライディーン』で、富野監督は悪魔や正義、オーラの力で動くロボットといった世界観を精密に作り込んだ。しかし視聴率が振るわず途中で降板し、後任の長浜忠夫監督のもとで単純な敵ロボット退治ものになった。普段は何にでも文句を言う富野監督が、この件だけは公式の場で一度も不満を口にしない。そこに、感情的な処理を終えた人の説明を岡田は見る。「ガンダムを盗んで逃げたアムロはこんな気持ちだったのか」と感じてしまうという。富野監督が「降ろそう」という話を聞いてしまい、ミライのような制作デスクも反対してくれなかった場面を思い浮かべてしまう、と岡田は自ら「妄想」と断って語っている。
最後に岡田は、雑誌『モノ・マガジン』の連載企画で30歳ごろにスカイダイビングをした体験を語る。ドアのないヘリから高度2000〜3000メートルで見えたのは空ではなく虚無の空間で、生涯で一番怖かった。落ちるのが怖いのではなく、虚無に吸い込まれるのが怖かったのだという。躊躇できたのは5秒ほどで、飛び降りるしかなかった。初めてこの回を見たときにはなかった体験だが、今の岡田にはその記憶と重なり、闇に消えるアムロを「すごいシーンを作った」と感じさせるという。
次回は第18話「灼熱のアッザム・リーダー」。ジオンの新兵器、それをテストしに来たキシリア・ザビとマ・クベ、そしてその試運転に出くわしたアムロとガンダムを扱う回で、岡田は「ガンダムが喋る回」として一部のマニアに有名だと予告している。
おはようございます。岡田斗司夫です。今週もですね、テレビシリーズの機動戦士ガンダムを1話ずつ紹介していくですね、解説していくガンダム講座の時間がやってまいりました。毎週土曜の朝はですね、ここから始まるですね。
今回はですね、第17話「アムロ脱走」です。このアムロ脱走という回はですね、これまでのロボットアニメでは考えられなかったようなですね、前代未聞の展開というかですね、主人公の少年が仲間たちを捨ててロボットと共にですね、闇夜に消えていくというですね、ラストシーンを迎えるというですね、これで有名なエピソードなんですね。
で、注目すべきポイントはですね、タイトルにもある通りのですね、アムロが脱走するという衝撃的なラストに向かってのドラマの積み上げですね。なんで彼がそういう道を選ばなければいけなかったのかっていうのを、単にみんなからひどい扱いを受けて冷たい扱いを受けてというのではなく、徐々に徐々に積み上げるような感じでやっています。
今回はですね、そんな上手すぎる人間ドラマをですね、いつものように徹底的にということはですね、今回140分かけてですね、2時間20分かけて話しています。すいません。この動画はですね、岡田斗司夫の機動戦士ガンダム完全講座第49回から51回ですね、3回分をですね、まとめたものです。動画の1番最後にですね、さらに追加の話をですね、フリップ使ってもね、やりますのでよろしくお願いします。それではここから無料動画、機動戦士ガンダム講座スタートです。
今回からですね、第17話「アムロ脱走」の解説に入ります。このですね、アムロ脱走というエピソードはテレビシリーズのガンダムの中でも割とターニングポイントとなるような、ストーリー全体の流れですね。いわゆるガンダムの映画版作った時の1・2・3で言えば2の部分になるところなんですけども、とはいえですね、今日の放送で語るのはですね、冒頭のね、5分だけなんすよ。
アムロ脱走でなんで脱走したのかっていうような事件ではなくて、今回は冒頭5分の日常シーンの解説をしたいと思います。このなんでもないような日常のシーンっていうのがその後の伏線になってくるのでですね、構成の見事さを楽しんでいただきたいんですけども、今回もですね、無料のラストですね、追加の解説をしようと思います。
すいません。アロハシャツでですね、今日まだ肌寒いんですけれどもですね、明日から東京はですね、20°超で暖かくなるという風なことなのでですね、ガンダム講座はこれぐらいの楽な感じでやろうと思います。それでは機動戦士ガンダム第17話「アムロ脱走」ですね。1回目の解説です。スタートしてください。よろしく。
岡田のガンダム講座です。今日はですね、第17話、やっと17話ですね、「アムロ脱走」のですね、パート1をお届けします。いきなりですね、アムロ脱走っていうのはですね、機動戦士ガンダムの回の中ではですね、重要なターニングポイントになっていて、劇場版のですね、哀・戦士編でもですね、この回大きく扱われてる。いわゆるアムロはホワイトベースを抜けて1人で砂漠を彷徨って、そこでランバ・ラルたちと交流があってっていうですね、割とキャラクターの成長を促すですね、重要なエピソードの何連続かの1回になっています。
ではですね、最初のシーンから見ていきましょう。1番最初ですね、いわゆるこれまでのストーリーみたいな感じでですね、アムロたちホワイトベースのメンバーは苦しい戦いを続けていたっていうナレーションがかかるんですけど、このナレーションのバックがガンダムのドッキング、空中換装とガンダム世界で言ってますけども、ドッキングの空中シーンなんですね。
で、このシーン、アムロのパイロットの見た目でガンダムのですね、パーツが空中から下ろされると。で、それに合体するというやつなんですけど、ここのビーコン、レーザーセンサーと本作の中で言ってます。この赤いビーコンが光っていてアムロのコックピットと同期するんですけども、一見こう何でもないんですけどもですね、ロボットのドッキングっていう最大の見せ場をですね、タイトル前の地味な暗いトーンのナレーションで「アムロたちは」って言ってるところで見せると。
こういうなんか、何でしょうね。戦争っていうのは何かというと、飽きるほど同じ訓練を繰り返して、で、それを実戦でですね、なんか同じ感じでやり遂げることだっていうのを表現してるんですね。だからこういうなんかドッキングシーンっていうのを割と派手なアクションシーンとして見せずに、何回も何回も、テレビを見てる皆さんにはいちいち見せませんけども、彼らはこれをずっと繰り返してるんですっていうのを見せるという、この描き方好きなんですよね。
で、もう1つはさっきも言ったコクピットの中から自分がこれから合体するパーツを見るっていうですね、この日常のこの積み上げ方がですね、なんかかっこいいなと。実はこれ、これ以降のどのガンダムもですし、あと他のロボットアニメでもまずやってるとこ見たことないんですね。こういう地味な訓練シーンっていうのをこのかっこ悪いので見せるっていうのやったことはなくてですね。
ここら辺もですね、なんかそのアムロ14歳、まだ14歳ですね。14歳の少年の、多分これ10月ぐらいの出来事なんですね。秋の空ですね。中央アジアで秋、秋の空が広がってる中でひたすら彼らはドッキング訓練を繰り返していたと。だからそういう風に考えると感慨深いなと思います。
では今回ですね、サブタイトルですね。もうさっきも言いました通り「アムロ脱走」という回であります。割とね、前回の「セイラ出撃」から始まって、今回の「アムロ脱走」というのはですね、名前とあとなんかやったこと、動詞というかですね、誰が何をしたのかっていうのをこうどんどん繰り返すのでパターンを作っていくんですけれども、これなんかかっこいいタイトルだと思います、僕は。
で、しょっぱなのシーン、ここまで褒めといて何ですが、夜の砂漠をですね、地面スレスレで飛んでいるホワイトベースのシーンです。こう言うとかっこいいんですけど、画面で見るとすごいかっこ悪いんですね。で、なんでかって言うと、このホワイトベースの絵がいわゆるセルの止めですね。これを真横に引っ張ってるだけなんですね。
で、もう多分これね、作画スケジュールが苦しくなってきたからだと思うんですけども、こういうシーン描く時にいくら作画スケジュールが苦しくても、これまでのガンダムだったらせめて2カット使ってたと。どんなことかって言うと、つまり砂漠を横方向から撮ったホワイトベースがスライドでですね、セルのスライドで飛んでいるように見せて、次にアップになるとこの構図っていうですね、カットみたいのをやってたんですけども、もうそのカットができなくなってくるぐらい追い込まれたんじゃないかなと思うんですけど、ただ単にこのホワイトベースが横に引っ張ってるだけで、見た瞬間にあれっていう感じがします。
ただそれはなんか、まだ今回ではですね、そんな作画がぐちゃぐちゃに崩れるわけではなくて、そろそろ苦しくなってきたかなという感じです。で、この後、このブリッジがアップになってブリッジの中にカメラが入るんですけども、夜のホワイトベースですので、ブリッジの中にはですね、レーダー担当と舵を取るミライですね。舵輪を持って舵を取ってるミライと、あとアムロが3人だけの3人だけです。
で、アムロはですね、これまでの戦闘データを、鹵獲した、前回した敵のザク、モビルスーツから取ったデータを元に戦闘データの整理をしています。この戦闘データの整理のシーン、アムロがデータを入力して、で、これまでの戦闘が出てきて、ここにどんな力がかかってるのかっていうのがパッパッと表示されるっていうですね、なかなかちょっと地味なシーンなんですけども、そこにですね、カイがやってきます。
話しかけます。カイが「えらくご熱心じゃねえか。何やってんだ」という風に言います。「戦闘シミュレーション作ってるんです。手に入れたザクのおかげで具体的な性能が分かったんです。その数字とガンダムの性能を組み合わせて、今より正確な戦闘のパターンを作れないか試しているんです」。
カイは「えらくご熱心じゃないか」と。熱心に「ご熱心じゃないか」って「ご」をつけるんだから、ちょっと小馬鹿にしたような感じなんですけども、何やってるのかというと、アムロは実はザクのデータを元になんか精度の高い戦闘シミュレーションを作ろうとしてると。
で、これまでのロボットアニメだったらこういうのって絶対雑魚の役割なんですね。いわゆる博士的なキャラがやったり、あとはなんか主人公の横にいるいわゆるサイドキックと呼ばれるようなですね、データオタクとかですね、ちょっとメカ好きなメガネのキャラクターとかがそういう風にやってて、で、どちらかと主人公っていうのは体育会系で、そんなことやってもなんか現場ではわかんねえぜみたいなこと言うのが定番だったんですけども、ガンダムってこれがもうまるきり逆なんですね。
今見るとそんな不思議に思えないんですけども、文化系の男の子を主人公にするっていうのは割と意思力があってですね、キャラクターも実は動かしにくいんですね。これ絶対逆の方が作劇的、ドラマ的には楽なんですよ。なんかそうオムルとかジョブ・ジョンとかそういう風なキャラクターがデータ入力していて、そこでアムロがもっとヒーロー的な感じで、そんなこと言っても本番ではっていう風に言ってる方が楽なんですけど、ちょっとこれね、違うんですね。
で、ポイント、ここのね、シーンのポイント、僕カイだと思うんですけども、ちょっとカイの話は後でします。ガンダムはですね、すいません。アムロはですね、このガンダムの世界の中でアムロは夜中に働いてるんですね。ミライさんが舵を取ってるのは、これは誰かが舵を取らなきゃいけないから夜も仕方がないと。
で、24時間みんな働くわけにいかないから、本当言えば軍艦っていうのは8時間交代とかですね、10時間交代とか、12時間交代、いろんな時間があるんですけど、ワッチ制って言って当番制を取っていて、で、1つのベッドを2人ぐらいで使うっていうのが当たり前なんですけどもですね、ガンダムでは多分人数少ないから12時間交代とかですね、下手したら16時間交代ぐらいのシフトだったのかも分からないです。
で、寝る時間を削って勝つ可能性のある仕組みというのを作ってると。勝つための作戦を練るんではなくて、より精度の高い戦闘データって言ってますからですね、勝つ仕組み作りをやってるんですね。だから割とアスリートの発想に近い。今のアスリートっていうのは割と根性論、精神論とかですね、技術論ではなくて、いかに当たり前のように記録が伸びていく、自分の記録を維持できるっていうような仕組み作りをしようとしてるんですけども、アムロ・レイの発想は割とそれに近いというのが、ちょっと今回見返して驚きました。
で、カイは、カイ・シデンはそのアムロに対して文句というか茶々を入れますけど、「よ、捕虜の言ってたグフって新型モビルスーツ、あれにはどうにもなるまい」っていう風に聞くと、カイがそういう風に言うとアムロがですね、顔を上げずにですね、こうデータ入力しながら紙見ながら「ザクの性能より20%増しでやってます」っていう風に言うんですね。
だからカイ・シデンはですね、なんかそれを聞いて「え」って驚いた顔しながらですね、「ほう、さすがアムロ君ね」ってやっぱ馬鹿にした言い方するんです。で、この「さすがアムロ君ね」って言った直後に真顔になって「代わろうか」っていう風に言います。そうするとミライが「ありがとう」っていう風に言って、これ「代わろうか」って真顔で言うのはですね、ミライの方に言ってるんですよね。
さっきやっぱカイ・シデンが見所だって思って言ったのはですね、カイ・シデンは何なのかって言うと、ただ単に寝れないっていうのと、ちょっと心配もあったんでしょ。で、ブリッジになんとなく来ていると、自分の寝ている間も働いてるやつがいると。で、ミライはもう舵を取れる人があまりいないから舵取ってくれてるんだ。アムロですらも、自分より年下のアムロですらも自分の寝る時間を削って勝つ確率上げることをしてると。
で、ここでカイ・シデンはなんかちょっと感じたんですよね。だからミライに自分の当番でもないのに「代わろうか」って言うと、ミライが「ありがとう、頼むわね」って言ってくれると。なんかね、セリフとか表情に出さないんですよね。そこで何か感じたからミライに「代わろうか」って言ったっていうのを、すごいね、なんか素直にというか、自然にやっちゃうから、やっぱほとんどのファンの人もですね、見過ごしてるんですね。
僕、基本的に機動戦士ガンダムの、一般的に世間ではとかアニメファンの間ではっていうのは、僕がよく言う言い方、これ何かって言うと、実は放映当時の、機動戦士ガンダムが放映された当時、あとガンプラでブームになって劇場版になったあのブームの最中のアニメ雑誌の見解なんですね。
そのアニメ雑誌を作っていた大学生ぐらいからですね、20代半ばぐらいまでの編集者、30代手前ぐらいまでいたかな、アニメ雑誌の編集者、お兄さん、お姉さんたちの意見ですね。で、それがアニメファンにこう教えるような感じで、このシーンこういう意味なんだよっていうのを、もう僕すごい読んで、それをなんか本気で信じてたんですよ。
だからカイっていうのは最初嫌われ者だったんだけども、「太平洋を血に染めて」のミハルの死あたりから、彼はだんだんだんだん自分とは何だっていう風に思ってっていう、この見方が僕は正しいと思ったんですよ。ところが大人になって40過ぎてガンダムを見ると、カイ・シデンって割と初回出てからずっと、見えない程度にずっと成長を続けてるんですね。
だから今回も夜にブリッジに来て、相変わらず軽口を叩くんですよ。ご熱心だよねとか、あとさすがアムロ君っていうので、ここでやっぱりその当時の僕たち、当時のアニメ雑誌の編集者たちはみんな騙されて、ああ、またカイ・シデンが軽口叩いちゃうと言って、その後カイがなんかごく自然に言う「代わろうか」って言ってミライと代わって舵取りをする。
この時もカイは何の演技もしてくれないからわかんないままなんですけど、こういうなんか心遣いをホワイトベースの中で唯一やってるんですよね。だからその当時のアニメ雑誌ではですね、そのリュウ・ホセイがみんなのまとめ役だったと。リュウさんがいたからみんなが安心できたみたいなことをみんな書くんですけども、実はカイにかなり助けられてたっていうのを、その監督の富野由悠季はちゃんとね、ポイントで出してるんだけども、まずなんか気付かれなくて、40を超えてですね、もう今年60になる岡田が解説するしかねえなという風に思ってるんですけど、ということで。
「ありがとう、頼むわね」と言った後、ミライさんは「アムロも寝てちょうだい」っていう風に言います。アムロは「はい」って言うんですけど、まだまだ寝る様子がありません。で、ミライさんはこのブリッジを離れます。で、ミライさんがブリッジを離れて次に向かうのは尋問部屋なんですね。
で、これ、このですね、冒頭のシーン、砂漠を飛んでいるホワイトベースで次にアムロが映るんですけども、アムロ、カイ、ミライっていう風に視点がどんどん移っていくんですね。最初アムロ視点で話が進んでいて、次に一瞬だけカイの視点にカメラが行って、で、そこから先ミライさんの視点でしばらく続きます。なんでこういう視点のバトンをやるのかっていうのは後で解説しますけども。
で、ミライさんがですね、「ありがとう、頼むわね」と言った後向かったのが捕虜の尋問部屋です。ドアを開けるとですね、いきなりこう捕虜尋問やってます。ミライさんが「どう、ブライト」って尋ねると、コズンですね、この捕虜になったですね、ザクのパイロット、前回捕虜になったパイロットがですね、「また若すぎる女兵士かよ」という風に言います。
コズンにしてみれば、自分を尋問してるやつが子供たちばっかりで、10代の子供たち、それも本当に歴戦の勇者からしたら中学生とか高校生が自分を尋問してるわけですから、なんだこれと。この船は俺たちを馬鹿にしてんのかという風に最初は思ったと思うんですけど、多分もう気がついてるんですね。
で、この尋問シーンもですね、この構図で分かる通りです。あくまでミライから見たですね、見た目で進行するんです。さっきの視点移動で言うと、ここでブライトさんの視点に行かないんですね。ずっとミライが見てる視点で進行します。だから数人がかりで子供がですね、大人を縛って吊し上げてるというかなりグロテスクな構図を描いてるんですね。
だからわざとここら辺のその連邦側の子供たち、少年たちの無表情に描かれてて、コズンは平気そうな顔してるんだけど、割とピンチですね。それを見ているミライ目線っていうのがずっと描かれています。
ブライトさんの尋問のセリフです。「この船の責任者が私だということを認めてくれなくてね」。これはミライに言うふりをして、コズンに言ってるわけですね。そうすると「コズン・グラハム、ランバ・ラルのギャロップというのはどこにある」っていう風にブライトさんはもう1度聞き直しますですね。多分それまで何度も聞いたのをもう1回声を上げて聞くんです。
するとコズンが「将校には将校の扱い方があるのは知ってるだろう」っていう風に答えます。質問には答えずに質問に対して質問で返すわけですね。で、ブライトさんは「南極条約は調べましたよ。それではマ・クベの鉱山のこと話してくれませんか」っていうと。
この「南極条約調べましたよ」っていうのは、後にガンダムに出てくるんですけど、ガンダムの戦争の中にはやっぱ一応南極条約ということでいくつもなんか協約があるみたいです。例えば第2次大戦でもあったんですけども、捕虜になった時に一般の兵隊と士官と言われる以上ですね、将校の人たちは別々に扱わなければいけないとかですね、食事も変えなければいけないとか、あとは毒ガス兵器の禁止、核兵器の禁止、そういう風なものは一般的にこうあったみたいです。
で、ポイントはですね、ブライトがですね、「南極条約は調べましたよ」と。コズンの「捕虜には捕虜の扱い方」というのに対して、ブライトは口答えのように答えるんですけども、「マ・クベの鉱山のこと話してくれませんか」っていう、ここで懇願口調になるんですね。だから一応ブライトはブライトでちょっと人間味を出したつもりなんですけども、コズンはそれに対して「そう簡単に喋るわけにはいかんよ」って言います。
コズンも「俺は知らないんだよ」っていうこともできるんですけども、そこで「そう簡単に喋るわけにはいかんよ」ってことで、一応何か男同士のやり取りみたいな、つまりブライトが男らしさを出して、なんだろう、「話してくれませんか」っていう風に男気で聞くと、コズンの方は「そう簡単に喋るわけにはいかんよ」って男の答え方で答えるわけですね。
で、それに対するミライさんはですね、呆れ顔なんですよ。「そう簡単に喋るわけにはいかんよ」と言われたら、ミライさんがものすごい呆れ顔して去っていくと。もう単なる押し問答で男同士もないんですね。どっちも対話するつもりがないと。で、こういう関係にミライさんっていう女性は耐えられないんですね。くだらなくて。
で、ミライだったらひょっとしたらもっと自分の心を打ち明けて話せたかもわかんないですけど、でもそんな発想だったら敵に情報を取られるだけかもしれない。この状況の中で正解はないんですけども、何を描いてるのかって言うと、このなんだろうな、ホワイトベースの状況の中でミライさんっていう人がですね、男同士のやり取りにちょっと疎ましさ、呆れを感じてるところですね。
1番最初のそのアムロとカイのやり取りっていうのはミライさんにとってはちょっと好ましいものだったんですけど、それを1枚皮をむいてブライトとコズンのやり取りになってくると、なんかこれあと1歩進めたらもう拷問になっちゃいますし、で、それは本当に知ってるかどうか分からない情報、本当に自分たちにとって必要かどうか分からない情報のために、なんだろう、非人間的に扱ったり傷つけたりするっていう、ミライさんにとってあまり見たくない風景。
これがそのアムロ脱走の後半の方でブライトとミライの意見の対立ですね。最終的にアムロをどうすべきかっていうのにかかってくるんですけど、そこを生み出すきっかけとなっているシーンです。はい、どうもお疲れ様でした。今日の無料はここまでです。
ちょっと考察みたいなものを述べると、アムロ脱走というですね、エピソードは何で入ってるのかって言うと、多分そのアムロ・レイという主人公を、シリーズの真ん中の割と早めのところで脱走させるっていうのはですね、もう最初から決めてたと思うんですね。っていうのはなんでかって言うと、それまでその敵のジオン軍の中の人間関係をずっと描いてるのは、別に富野さん、戦争ドラマは作りたいわけじゃないんですよね。少年の成長ドラマを作りたいわけです。
で、少年の成長ドラマを作りたいのに、なんでその敵の内部事情とかですね、敵のなんか中のですね、ぐちゃぐちゃとか、あと人間関係も全部描くのかって言うと、いずれそこにその主人公を持っていくためなんです。で、主人公を持っていって、そこでどんな感想を持つのかとかですね。あとはその味方の中に誰も尊敬できる大人がいなかったんだけども、ところが皮肉なことに敵の中に自分が尊敬できる、目標にしたいような大人がいるっていうような、これをこう見せたいがためにですね、アムロ脱走っていうのは1番最初からこう予定してた流れだったわけですね。
なのでここへそのやっと持ってこれたっていうことでですね、実はそのガンダム自身のターニングポイントという風に僕が言ったのは、ここからようやっと、どういう風に言えばいいんでしょうね、スター・ウォーズで言えば帝国の逆襲のパートっていう風に言うんでしょうかね。
つまりそのルーク・スカイウォーカーという少年が、1番最初才能があるという風に言われて、で、最初のなんかこう、なんだろう、手柄を立てて、じゃあそれでめでたしなのかって言うと、お前には全然修行が足らんって言って、修行を1人で見知らぬ泥だらけの惑星でやらなきゃいけないと。
それと同じようにアムロもですね、1回その第1話でロボットアニメのご都合ですよね。何にも知らない少年が無敵のロボットを手に入れて、敵も「なんだあのロボットは」といい感じで驚いてくれて、で、そのロボットにだんだん慣れて強くなっていくっていう。それを1回引き剥がして、そのロボットだけは持ってるんだけど、一応お話を続けなければいけないからロボットだけは持ってる状態で仲間から外れたらどうなってしまうのかっていうのと同時に、敵の中に混ざっていって人間関係を持ってしまうと、彼の目線はそのホワイトベースの人たちと違うはずなんですよ。それを描くための中盤のキモの回だっていう風に僕は思ってるわけです。
えっとね、あとね、なんだろうな、1番最初のドッキングシーンでですね、アムロが乗ってるコア・ファイターが映るんですけど、コア・ファイターのコクピット好きなんですよね。真ん中になんか黄色いメーターが1つポンと丸いのがあって、両横にオレンジ色のメーターかなが2つずつこう並んでるだけのシンプルなメーターなんですけどね。リアルというよりはグラフィカルですごくいいと思うんですよ。
ちょうどその当時評判になっていた漫画で言えばですね、どちらかって言うとリアル路線の絵ではなくて、星野之宣とかが描いていた、そのあえてメカをグラフィックに落としていくっていうですね、多分『2001年宇宙の旅』のですね、大ファンである富野さんの趣味が出てると思うんですね。
どちらかというとディスカバリー号とかですね、『2001年』の中に出てくるそのディスカバリー号の中に入ってるスペースポッドですか、そういうものに近い、リアルなコンソール、計器盤ではなくてグラフィック的なコンソールがこうちょっとシンプルに出てくるですね。なかなかいいデザインだと思います。
あとは本編見て思ったのがですね、僕はカイ・シデン語りになると燃えるなと。今でこの燃え方だったら「太平洋、血に染めて」あたりになったらもう一体どうなのか、自分でも怖いですよね。
あとは、ミライさんのですね、「家政婦は見た」状態ですか。つまり男同士のなんだ、腹の探り合いみたいなもの、本人たちは意気になって軍人だみたいな手でやってるんだけど、多分ミライさんみたいな人から見たら幼稚なものに見えるんでしょうね。それはもうブライトに限らずコズンすらも割と幼稚なものに見えると。
多分それはそのああいうミライさんがちゃんと育っていくと、なんだろうな、えっと、ランバ・ラルとそのハモンの関係のハモンのような人になるんだろうなみたいなことをちょっとこう考えさせてくれるようなシーンで僕は好きです。
今月末ですね、実はですね、ガンダムQ&Aの第2回目やろうと思ってるんですよね。もうあと何回かやったところでですね、ガンダムQ&Aの第2回しようと思いますのでですね、ガンダムの質問とかですね、いや、それは違うんじゃないかっていうですね、いろんなことなんかあったらお待ちしてます。
さて、後半のメインとなるのはですね、ランバ・ラル隊の中の風景なんですけども、前回のですね、「セイラ出撃」の中でハモンさんにですね、ハモンさん相手に不満をぶちまけてしまったクランプですけども、そのクランプの前ではハモンさんは平気に振る舞ってるわけですね。平気に振る舞ってるものの、心は不安でいっぱいだったんですよ。
で、そのランバ・ラルに対してその不安をどういう風に持っていくのかっていうですね、それぞれどう考え、どう動いてるのかっていうのを、割とね、少なめのセリフの中からですね、分析していこうと思います。
ここから先はですね、有料の放送になります。続きを見たい人はYouTubeのですね、メンバーシップか、ニコニコのブロマガチャンネルですね。生放送でなくてもいいっていう人は岡田斗司夫アーカイブ、どれか好きなものを選んでですね、入会してみてください。後半が終わった後でもですね、生放送でもうちょっと追加で話をします。それでは後半スタートです。
で、呆れるミライさんはですね、これでシーンが切り替わります。で、アムロにですね、視点が行きます。アムロがですね、ブリッジからですね、廊下歩いて自分の部屋へ行ってるんですけども、描き方からするとですね、さっきのミライさんが呆れて尋問から去ってから、30分以上、1時間ぐらい経ってるような感じですね。ずっとデータ入力してるアムロがようやっと一息ついて部屋に帰る。
そうすると部屋にちょっと、廊下で足をつるっと滑らせて、あって思うと、もう床中がびちょびちょなんですよ。水が何センチも溜まってると。で、びっくりしてたらドアが開いてですね、キッカ、1番ちっちゃい幼稚園児の女の子ですねが飛び出してくると。で、「ああ、水、アムロ直して、水道直して」っていう風にキッカが訴えます。アムロが「水道?」という風に驚くと、キッカが腕を引いてアムロを部屋の中にこう呼び込みます。そうするとですね、よいしょ。
目の前にですね、ブラジャーが、ブラジャーがドーンと干してあってパニックになるんですよね。で、「キッカ、ミライさんいるんだろ?見てもらえよ」と。一応ミライさんの部屋だっていうのをアムロ分かってるんですね。
で、そこから裸のキッカが飛び出して、あれ、ミライさんの部屋から裸のキッカが飛び出して、で、ちょっと助けてって言って、ドア開けると目の前にブラジャーが吊ってあるから、童貞のアムロ君がですね、パニックになってですね、顔真っ赤にして、ここら辺はもう安彦さんのですね、すごい魅力的なキャラの動き方ですね。顔を赤くしながらちょっと身を屈めて、このブラジャーの陰から声をかけるような感じですね。
「キッカ、ミライさんいるんだろ。見てもらえよ」っていう風に言うと、キッカが「ミライ、水道ね」っていう風に奥に走っていきます。そうすると奥に走っていったキッカを探すようにですね、ミライさんがこう出てきちゃうわけですね。で、「どうしたの」っていう風にアムロと目が合ってしまって、とっさにこのドアの陰にもう1回身を隠します。
で、僕は今回注目してるのはですね、干してある下着のリアルさ。ブラはともかく、このいわゆるスリップ、シミーズってやつと、これなんですよね。これはコルセット、ボディスーツ、何と言ってもいいんですけどもです。体型補正用のガードルですよね。これがあるところがですね、ミライの育ちの良さを表すんですよ。
なんだろうな。昔ね、このカットがですね、もう僕忘れもしなかったんですけど、アニメックっていうですね、当時1番アニメファンになんか読まれていた、今で言えば映画秘宝みたいなもんですね。映画秘宝みたいな雑誌で紹介された時にですね、ミライさんはおばさんパンツを履いていたっていう風に書かれてるんですけど、違うと。
ここのこのダイヤ型のこの丁寧に描いた、無意味に描いた縫い目と、あと作画が苦しいのにここに一生懸命描いたフリルのリボンを見てみろと。レースだと。これ何かって言うとシルクだよと。素材がシルクだから手洗いでわざわざ干してるんだけれども、それをおばさんパンツと。しかもアニメ編集部にいるやつは多分全員童貞で、多分女の子と同棲したやつ1人もいねえんだろうっていう風にこう思っちゃうぐらいですね。
フラウ・ボゥみたいな庶民の女の子はですね、多分下着でこういう、なんだろうな、ボディスーツみたいになったやつ持ってないんですね。で、今僕、イギリスのメイドさんのですね、19世紀の終わりから20世紀の頭ぐらいにですね、実際にメイドさんをやってた人の自伝みたいなやつを読んでるんですけども、やっぱりレディと言われる人とミスと呼ばれる人は違うと。
レディと呼ばれる人はいわゆる、なんだろうな、淑女であって貴族の生まれで使用人を使ってて、ミスっていうのはそのレディに雇われて身の回りをする人たちを敬意を込めて呼ぶ時はミスということ。だからミスなんとかっていうのは使用人であって、レディなんとかっていうのはその上流社会だと。
で、その1番の差は、色々あるんですけど、そのポイントの1つがこのシルク製の補正下着を持ってるかどうかなんですよね。当時のガンダムのスタッフがそこら辺をどこまで意識してたのかっていうのはそれはわかんないんですけども、一応ですね、ミライさん描く時に補正下着出してるんだから、おばさんパンツって書くのはやめてあげて欲しいなと。そう思われても仕方がない作画なんですけどもですね。
で、この後ですね、アムロ君はですね、このミライさんの部屋に入ってなんとか壊れた蛇口を修理して、水漏れ事件は収まりました。で、アムロが恥ずかしがってですね、もう本当にこうやって、「いやもうじゃ僕帰りますから」って言うと、ミライがお礼を言います。で、視点がアムロ、カイ、ミライっていう風に行って、もう1回アムロに戻って一巡したところで、ホワイトベースはここまでです。続いての視点はですね、ジオンのランバ・ラル部隊へ移ります。
ランバ・ラル部隊ですね。夜ですね。これ歩哨、いわゆる見張りが立ってます。で、カメラがこの右から、あ、左から右ずっとパンしてるのですね。本当はこの画面のもうちょっと左側にも人がいたんですよ。で、ここら辺に何人も砂漠で銃を持ってる歩哨、見張りが立っていて、それを映しながらカメラがずっと寄っていくと。こちらの方へ流れていくと。そっか、そちら側から見るとこっちが右ですね。ごめんなさい。こっちが右で、こっちが左ですね。
画面の右の方に見張りがいっぱいいたんですけど、それをカメラがずっと左の方へパンするとここにですね、黄色いギャロップって言われるですね、ランバ・ラルが乗ってるホバークラフトで、その後ろにそのホバークラフトが牽引してる大きなカーゴというですね、荷物が入ってるホバークラフトがあります。
で、そこにですね、えっと、何だっけな?ビッグファットだったっけな?っていうですね、緑色の飛行機が着陸してます。つまり今補給を受けてるシーンなんですね。ファットアンクルだ。そうだ。飛行機の名前ファットアンクルって言うんですけど、もうだんだんわかんなくなってきたな。
で、このコート姿で見張りしているジオンの兵隊はですね、やっぱりジオンのいわゆる規律正しさっていうかですね、しっかりしてるところを表してるんですね。で、そこら辺はブリッジの中にミライさん1人しかいなくて、あとはレーダー手がレーダー見てて、で、アムロが自分で内職してるっていうホワイトベースとはやっぱりえらい違いなわけです。で、補給を受けてるシーンです。
はい。前回の戦闘でですね、部下のアコースとコズンのそれぞれのザクがやられました。アコースは死んでしまってですね、コズンはそのザクごとホワイトベースに鹵獲されてしまったと。つまりランバ・ラルにしてみれば、ザクを2機失って、おまけにそのランバ・ラル部隊の飛車と角というべきアコースとコズン、2人とも失ってしまったわけですね。
で、その代わりにですね、本部の方にですね、請求したのに補給されたのが中古のザクですね。それもザクが1機だけだったと。「このザク、かなり使い込んであるやつだ。クランプ、大丈夫なのか」っていう風にランバ・ラルが聞きます。そうすると部下のクランプですね。これは腹心の部下です。「はい。オーバーホールの状態はいいようです。関節部分は新しいのに変えてあります」という風にクランプは答えます。
なんだろうな。ナンバー2のクランプにしてもですね、一応自分が持ってる不満っていうのはあるはあるんですよね。前回ですね、ハモンにですね、「不愉快であります」っていう風に訴えていて、自分たちの扱いが悪いっていう風に訴えたんだから、この中古のザクが1機しか来ないということに関して内心はやっぱり色々思ってるんですね。
で、それをハモンにはするんだけど、ランバ・ラルに対してはですね、「オーバーホールの状態はいいようです。関節部分新しいのに変えてます」っていう風に一応報告すると。大人として振る舞ってるわけですね。ただ前回このクランプから不満を打ち明けられたハモンは落ち着かないわけですね。クランプがですね、大丈夫ですっていう風にランバ・ラルに一生懸命説明してるんですけども、なんかちょっとね、なんだろうな、気になってしまうわけですね。
で、ギャロップにこの説明が終わって、「そうか」っていうことでランバ・ラルがですね、ギャロップの中に入ると、ファットアンクルは帰還していいぞということで、ファットアンクルが飛び立って帰った後ですね、ランバ・ラルとハモンは2人してギャロップの中へ帰るんですけども、そこの入り口のところでですね、ハモンがランバ・ラルを止めて立ち話をします。
立ち話なのはなんでかと言うと、ギャロップの中に入ったら他に兵隊が、部下がいると。外で話すとクランプがいると。クランプはクランプで前に不満を訴えたんだけど、それはハモンに訴えただけで、ラルの前では一生懸命押し殺して大人としての節を保ってると。部下としての引くべきを心得てると。だからハモンはそれを中間地点のそのドアで聞くしかないんですね。
で、ドア際のセリフをなんか再現します。立ち話をしてます。「あなた」っていう風にハモンが言うと、ラルが「うん」って答えます。ハモンが「今後の作戦、どういうおつもりで受けたのです?」。今後の作戦です。ここから先の作戦どういうおつもりで受けたのですっていう風に聞きます。ラルが「不服なのか」って聞き返すと、「いえ」って否定します。
不服なのかというのに関して「いえ」って答えるんですけども、ハモンは徐々に不利になっていく自分たちの状況に対して納得できないんですよね。最初は新造戦艦ザンジバルっていうのを与えられてたし、あと新型モビルスーツ、グフっていうのももらってたと。で、自分たちが1番信頼するクランプ、アコース、コズンっていう3人の部下もそのまま連れてくることを許されて、で、彼らにもですね、ちゃんと最新鋭のザクっていうか、整備済みのザクを与えられる。
しかしそれがやられちゃうと、あとは中古のものが申請数より少ない数しか返ってこないですね。今、ザクが2機やられても、新型のザクが2機やられても中古が1つ返ってくるだけなんですよ。
で、根っからの武人であるランバ・ラルっていうのは、根っからのですね、侍ですね。戦いが好きな男ですから、そういうのは不利な中で勝負をするってことに関してやりがいを感じることがあるかもしれないんですけども、でも勝ち目の薄い戦いにあえて挑むっていう、そういうなんか、うーん、男気みたいなものはですね、武人ではない、侍ではないハモンにはやっぱ理解できないんですね。
でもそれでもラルに「不満か」という風に聞かれると「いえ」っていう風に返すですね。前回クランプがですね、「不愉快であります」っていうのに対して、あくまでなんか「そうかしら」っていう風に言い返したので、なんだろうな、自分だけでもやっぱラルの味方になりたいと思うんですね。
ここから先、ひょっとしたら状況が煮詰まってきたら、もうこんなんでは戦えるはずがないじゃないですかっていう風にクランプを始め部下が言う可能性もあるんです。機動戦士ガンダムというストーリーの中では、そういう風な状況になる前にランバ・ラルが死んでしまって、で、そこから先敵討ち戦になったんですけども、状況次第では部下たちがこんなんで戦えるはずがないって、ホワイトベースのようなアノミー化、いわゆる混乱化することも十分考えられるわけですね。
でもそんな時でもそのハモンはラルの味方でありたいから、不満かと聞かれる時にちゃんと「いえ」っていう風に答えるわけなんですけども、「何のためにこんな戦いをするんですか」っていう風に聞くと、ランバ・ラルの答えがですね、「お前の言う通り、今度の作戦はザビ家の個人
的な恨みから出ている。しかしこの戦いで木馬を沈めてガルマ様の仇を討ってみろ。わしは2階級特進だ。わしの出世は部下たちの生活の安定につながると。ここでですね、なんかすごい、何でしょう?未だにおじさんたちをしびれさせるランバ・ラルのかっこよさが出てくるセリフなんですけども、ラルの狙いがここで分かります。やはりラルはですね、不利な状況っていうのを分かってるわけですね。別に部下からいちいち言われなくても、この状況がどんどんまずいことになってるっていうのは分かってるんですね。だからこそひっくり返して勝てば2階級特進ってことになると。
この2階級特進はどういうことかっていうと、ランバ・ラルはですね、今ランバ・ラル大尉って呼ばれるんです。大尉ですね。で、大尉が2階級特進ということは中佐なんですよ。えっとね、尉官と佐官、つまり中尉と中佐ですね。この差はものすごくでかい。
一応ですね、30分経ったのでですね、2階級特進にランバ・ラルがなんでこんなにこだわったのかですね、次回お伝えしようと思います。時間がある方はですね、ネットでですね、尉官とかですね、あと大佐とはどういう風なものかっていうのを調べてみてください。それでは今日のガンダム講座ですね、アムロ脱走第17話はここまでにします。ではまた来週。はい、お疲れ様でした。
今回の限定放送はここまでです。ハモンさんのですね、「追加の作戦なぜ受けたのですか」っていう言い方なんですけども、確かにね、あそこでやめるのは可能だったんですよね。つまり、当初はこれで勝てと、これで戦えという風に言われた武器のほとんどですね、まず新造戦艦ザンジバルを取られて、新型モビルスーツ・グフがやられて、比較的状態のいい新品のザクが2つやられた状態ですからですね。もう何も残ってないわけです。だから本当はもうここで戦えないような状態なので、ここで失敗しましたと言って帰ってしまうことも可能だったんですけどもですね。
2階級特進っていう言葉がですね、本編の中で出てきたんですけどもですね、大尉ランバ・ラルが2階級上がって中佐になるとどれぐらい違うのかというとですね、あんまりね、僕らにはピンとこないですよね、大佐っていうのは。軍隊の中でその、軍隊の規模とかね、その国のなんかこう割り当てにもよって違うんですけど、おまけにですね、大体今の世代の人達っていうのはその大佐っていう言い方をエヴァンゲリオンで見てるんですね。
エヴァンゲリオンで見るともうあれは、なんだろうな、弱小組織が連発してるんですね、肩書きを。だからすごいちっちゃい会社で、社員が4人しかいないんだけど、1人が統括本部長ですね。もう1人が営業本部長で、それっていうのはあるじゃないですか。全員本部長っていうのが。あれと同じでネルフっていうのはあれなのでですね、全く覚悟も訓練もできてないような人たちがですね、なんか特務機関っていうちっちゃいですね、いいことにですね、お互い仲間内ですね、少佐とか中佐を連発してる、二佐とか三佐を連発してるので、あんまり当てにならないんですよね。
で、えっとね、大佐って言うとね、もう本当にほぼトップなんですよ。いわゆる社長と思ってください、大佐っていうのが。でもそっから上の少将、中将、大将とかになってくると、CEOとかそういうような感じになってくるわけですね。持ち株会社のなんだろうな、代表とかですね。そんな感じになってくるんですけども、軍人の大体トップがもうほぼ大佐なんですよ。で、大佐というのは海軍で言えば割と巨大な軍艦の艦長がもう大佐なんですよね。その下の中佐って言うともうそれとあんまり変わらない。
だからランバ・ラルは大尉だからザンジバル取られちゃったわけですよね、言っちゃえば。少佐か中佐だったら、ザンジバルってのはその大型戦艦というわけではないのでですね、もうあれは自分の船になるわけなんですよ。大尉という中途半端なポジションが、軍艦の艦長としても不自然ではないんだけども、一応まだ仮になってるというニュアンスがあるのですね。そこら辺があってですね、少佐、中佐ですよね。中佐ぐらいまで行けばランバ・ラルもですね、自分の部下たちに好きなように人事権を持ってですね、いい暮らしをさせてやれるというのが見えるなという風に思いました。
ただですね、なんで受けたのかという風にですね、ハモンにすら言われてしまうんですけども、すでにもう負けるのが当たり前。ランバ・ラルっていうのは、こっから先ホワイトベースをやってもですね、勝ち目がないっていう風なことで攻めあぐねてたわけですね。口では景気のいいこと言いながら。ところがそこにですね、ホワイトベースの中で捕虜として捕まっていたコズンからですね、連絡が入った。そのコズンからの連絡で、ホワイトベースの中にはなんだろうな、プロの軍人がいない、子供ばっかりだというのを聞いてしまうと。それを聞いてしまったので、ならば乗り込んだら勝てるかもしれないという風に思っちゃった。ここがですね、こっから先への悲劇ですかね。ランバ・ラル隊ほぼ全滅への道につながっていくわけです。
あとね、まあまあまあ、以上にしときましょうか。次回はですね、アムロ脱走の2回目です。アムロ脱走は全3回で話しますけども、コズンの脱獄から始まるアクションパートについてですね、述べていきます。17話のアクションパートっていうのはですね、ホワイトベースの外側と内側でですね、同時に戦いが繰り広げられるという割とダイナミックな構造になってるんですけども、実はそんな中でもですね、戦闘に徐々に慣れてしまっているホワイトベースの仲間たちですね、少年たちと、それ以上に自信をつけてしまったアムロっていうですね、この変化が丁寧に丁寧に語られています。そしてこれが、ラストシーンのアムロの家出というですね、結論にまとまっていくことになります。
今回積み残したですね、ランバ・ラルはなんで2階級特進にこだわるのかっていうのを、一応来週、それの答えはですね、今言ったようなものの、もうちょっと細かいやつなんですけど、しますので、気になった人はですね、軍隊の階級について、自分自身でちょっと予習しておいてください。それでは来週をお楽しみに。プレミアムの方はまだもうちょっと雑談をしますので、待っててください。それではまた来週。バイバイ。
よいしょ。お待たせしました。プレミアムの雑談。またまた雑談なんですけどもですね。「時間よ止まれ」の回でですね、見せたワッパっていうですね、ジオンのメカありますね。1人乗りの空中バイクみたいなです。あれ、プラモデル見せたの覚えてますか?あの時、素組みだったんですけども、一応塗ってまいりましたというかですね、いわゆるコロナのおかげでですね、毎日、毎日がこう暇でダラダラしてるのでですね、作ったプラモは素組みで作ったけども、ちょっと塗ってみようかなと思ってですね、塗ってみました。
虫みたいとよく言われるんですけど、本当虫ですよね。でも適当に塗っただけです。筆でベタベタベタベタとですね。色も3色しか使ってません。基本のですね、ちょっとつや消しのグレーに塗って、ここら辺をオリーブドラブで塗って、ここの伸びていくトーションバーみたいな軸みたいなところは銀だろうと思って銀で塗ってですね、こんな感じでですね、適当にやって、まだ墨入れしてないんですよね。まだここにですね、ガンメタルで機関銃塗ったんですけども、あとこのグリップの色をね、どういう風にしようかなと。ハンドルグリップなんですけども、二輪であればハンドルグリップって黒とかそういうのでもいいんですけども、これ割といわゆるミリタリーモデルっぽいですね、仕上げになってるんですよね。そうなってくると、敵から見えないようにですね、全部同じ色。案外ね、軍用メカってもう本当にね、何から何まで同じ色に塗ってる場合が多いんですよ。こういう陸戦兵器っていうのは。だからまあ、そこら辺はあんまり細かく考えずに同じ色でこうベトっと塗っちゃっても構わないのかなという風に思ってます。こんな風にね、塗るのが楽しいんですけどもですね。
ワッパ作ってて思ったのが、ガンダムってプラモデル多いんですけども、結局モビルスーツのプラモデルばっかりなんですね。こういうワッパみたいなメカが少なくて、ホワイトベースにしてもジオンのザンジバルという戦艦にしてもですね、まともなサイズのプラモデルがないですよ。いわゆる第2次大戦中のプラモデルだったら戦車も飛行機も軍艦もあるじゃないですか。軍艦もその、いわゆる1/700のウォーターラインっていうですね、小さいサイズの揃えるサイズのやつからですね、1/200、1/100、1/350っていう感じの戦艦大和まであってですね、そのスケールによってやっぱどれぐらいディテールを入れるのかとかですね、そういう楽しみがあるんですけども、もうガンダムに関しては本当にね、ちっちゃい宇宙戦艦があるだけでですね、思い切って大きいのがないんですね。もうほとんどモビルスーツなんですよ。ギャロップとか、ランバ・ラルのギャロップとかカーゴも、結局はプラモデルにはなってないんですよね。
なんでその第2次大戦のメカは飛行機も戦車も船も全部模型になってるのに、ガンダムはモビルスーツしかならないのかって言うと、結局モビルスーツっていうのはメカじゃないからなんですね。あれ男の子の人形遊びなんですよ。女の子がお着替えさせる人形に夢中になるのと同じで、あれは男子のそのドール遊びって言うのかな?お人形遊びなんですよね。だからそのロボットしか売れないんですよ。一応バンダイもそれなりの商品出してきたんですけども、これ大きいサイズで出しても売れないなっていうのがもう分かってるから出さないわけですね。その本質は何かって言うと、実は男の子っていうのと女の子っていうのはそんなに本質変わらなくて、なんだろうな、お人形遊びというのがメインにあるので、だから人型のロボットばっかりが売れると。もちろんふコマみたいないろんな例外はあるんだけど、基本的になんであんなロボットのプラモデルばっかりが出るのかって言うと、人形遊びなんだろうなっていうのをですね、なんかこう今自分で作りながらしみじみ思いますね。
もう本当ホワイトベースはね、なんかもう自分で1から作るしかないかなとか。今コメントで出たんですけど、ディアゴスティーニで何分の1とかで出してくれないのかなと思うんです。1/72とか1/4で出してくれたら絶対買うんですけどね。そしたら別にその、モビルスーツが人形遊びでも構わないから、人形のお家としてですね、欲しいなと思うんですよね、戦艦が。
ただシルバニアファミリーっていうのは、最初からファミリーっていう言い方をしてるので家が売れるんですよ。個々のシルバニアの数を増やそうとするんですね。あれ1つ1つの人形の着替えを売ろうと言うんではなくて、人形の数を増やしてファミリーにして、おままごとができるごっこ遊びとしてやってるから、シルバニアっていうのは割と家が売れるんです。だからやっぱね、ドール業界でもシルバニアっていうのは例外中の例外なんですよ。本体と同じぐらい、いわゆる周りの家具とか家が売れるっていうですね、異常なものなんですね。バービーでもですね、G.I.ジョーでもやっぱ違うんですよ。本体ばっかり売れるわけですよね。
機動戦士ガンダムというかガンプラもですね、一見ロボットメカ物に見えるんですけども、やっぱね、ロボットばっかりが売れちゃうっていうのはやっぱ人形遊びなんですよ。最初からそれを、なんだろうな、お家込み、いわゆる戦艦込みで売れるような商品展開っていうのがね、できたかどうかわかんないですよね。結局スター・ウォーズもね、人形ばっかりが売れているという状況があるんでですね。なんだかんだ言ってもね、ロボット物ってメカ物みたいに言われるけど、やっぱこのメカファンとしては違うよと。ロボットはロボットっていうジャンルであってメカ物ではないんだよっていうことだけですね、覚えといて欲しいなと。
それはなんか、まどか☆マギカが女の子が主人公だからあれは少女漫画でしょって言われた。いや違うんです、あれは美少女アニメというジャンルなんですよと強く言いたくなる。女の子が主人公だからって少女アニメとか少女という風に言わないでほしい。少女漫画じゃないんだっていう、このやつがですね。ガンダムとかってロボットだから、ロボットっていうのをメカ物と言わないで、あれはメカ物ではなくて巨大お人形物なんだっていう、そこら辺をですね、富野さんはなんだろうな、∀ガンダムやった時にですね、ホワイトドールという風に言わせてですね、所詮自分たちがやってるロボットはドールなんだっていうのをですね、バンと出したっていうのがちょっとね、皮肉で面白いなと思います。
今日はですね、第17話アムロ脱走のですね、2回目ですね、Aパートの終わりまで、みっちりですね、語っていこうと思います。前半のですね、無料放送での見所は、大きく分けて2つですね。前回の放送で予告していた、ランバ・ラルの2階級特進、その2階級特進の意味と、「お前に良い暮らしをさせたいから俺は頑張るんだ」みたいなラルの言葉を聞いた瞬間にハモンが見せた表情の変化ですね。
このハモンの表情変化っていうのはですね、ちょっと面白いポイントなので注意してください。アニメっていうのはですね、そういう人間のちょっとした表情の変化を表現するのにですね、作画という手間がかかるんですね。例えばそのなんだろうな、目がちょっと片側だけ開くとかですね。ピクっと頬が痙攣するっていうのは、実写映画の場合偶然の可能性もあるんですよ。アニメーションの場合は、そこに描いてある表情とかですね、微妙な顔の演技っていうのは全部意図して、そのなんだろう、演出がコンテで指示して、アニメーターが「これどれぐらいやるんですか?」「いや、大げさにやらずに本当に軽くやって」とかいう打ち合わせを経て、それで画面上に出てきたもんでですね、もう全部意味があるんですね。意味のない表情変化なんかないのでですね。こういった視点でラルとハモンのやり取りを考えてみるとですね、感情のすれ違いというのが巧みに表現された、すごい大人っぽいやり取りであるのが分かると思います。今回も無料の終わりにですね、追加の解説をするのでお楽しみください。それではですね、機動戦士ガンダム第17話ですね、アムロ脱走第2回、3回の真ん中編ですね。それでは動画の準備大丈夫ですね。スタートです。
岡田斗司夫のガンダム講座。機動戦士ガンダム第17話はですね、アムロ脱走の途中からお送りします。今日はパート2ですね。前回ですね、ランバ・ラルは何を狙ってたのか。ハモンにですね、「あなたはどういうつもりで今後の作戦を受けたんですか」と。もうとにかく不利な状況ですね。ホワイトベースに対する仇討ち部隊としてですね、元々これ正規の戦闘ではなくて、ザビ家の私怨、個人的な恨みの戦闘みたいなもんだと。でもランバ・ラルはですね、この不利な状況、いわゆるザクが2機やられても中古のザクを1機しか補給されてない、この不利な状況の中でも勝ったら2階級特進だと。それはなんか部下たちの生活の安定につながるぞっていう意味ですね。2階級特進がどういう風な意味かというところで前回終わりました。今回説明します。
ランバ・ラルは今大尉ですけども、2階級特進すれば一気に中佐になるんですね。中佐になれば戦争が終わった瞬間に問答無用で大佐になって退官なんですよ。これがどういうことかと。大佐っていうのはですね、軍艦のですね、艦長クラスって全て大佐なんですね。大佐っていうのは英語でキャプテンという風に言うんですけど、このキャプテンは船の艦長のキャプテンと同じ言葉なんですよ。つまり一国一城の主っていう意味なんですね。戦国武将で言うと城持ちになったという風に考えてください。
それまでですね、兵隊っていうのは下っぱの兵隊から始まって、下っぱの兵隊は軍曹まで上がれます。そうじゃなくて士官学校とかを出たエリートの人たちは准尉ぐらいから始まって、少尉、中尉、大尉っていう風に上がってきます。ランバ・ラルはもう本当に下から登り詰めてきてようやっと大尉でですね、おそらくこのまままともに戦ってたらですね、こっから先どんなに手柄を上げてもですね、退官の時に、つまり戦争を引退してですね、軍隊を辞める時に、お情けで1階級上がって少佐止まりで退役になるんですね。ところがですね、一気に2階級特進して中佐になると、退役の時は間違いなく大佐になれる。大佐っていうのはさっきも言ったように軍艦のキャプテンであって、一国一城の主なんですね。
で、退役の時に大佐になると、たとえ1日2日だけでもですね、大佐になると、そうするともう自分たちの部下をようやっと自分の判断で昇進させることができるんですね。そうなると自分たちについてきたアコースにしてもコズンにしてもですね、クランプにしてもですね、自分が軍隊をやめた後、それぞれあいつらが1番輝けて手柄を立てるところへ送り出してやることができると。これがそのランバ・ラルが考えた、2階級特進で部下たちの生活の安定につながるという意味です。別に出世したからもらえるサラリーが増えて、ギャラが増えて、それで部下たちもいっぱい取り分が増えるという意味ではないんですね。
そうじゃなくてなんだろうな。うんと、今のね、ランバ・ラル大尉っていうのはせいぜいね、工場長とかですね、支社長ぐらいのポジションだと思ってください。でも大佐になったらですね、独立して社長なんですよ。本社の平取締役にもなれるんですね。退職前にはですね、おそらく常務に出世して出世して、経営陣に入れるぐらいだと思ってください。だから多分、仇討ちに成功して、もう1回さらに手柄を上げればですね、退役の時にはですね、大佐のもう1つ上の少将または准将ぐらいに上がれる、つまりザビ家と並べるわけですね。ザビ家に並べるぐらいの出世ができるという風にランバ・ラルは考えたんです。だからこそラルはこの今不利な状況っていうのはチャンスだと。この不利な状況から勝ったら間違いなくドズル中将だったら自分を2階級特進してくれるってのが分かる。だから納得してたんですね、この不利な状況でも。
でもハモンはですね、ここまでのランバ・ラルの説明ですね。2階級特進だと。それは部下の生活安定にもつながる。お前も分かるだろうと。軍隊の近くにいたお前だったら、これが何を意味するのかっていう風に言うんですけども、ハモンはもう1歩踏み込みます。ランバ・ラルの本音が聞きたいんですね。「兵士たちのため」っていう風にハモンは聞きます。そうするとラルは「お前のためでもある。ザビ家により近い生活ができる」っていう風に答えます。ハモンはそれに対してセリフで答えません。「お前のためでもある、ザビ家により近い暮らしができる」という風に、ここでランバ・ラルは本音らしきものをボロっと言います。
そうすると、おね、ハモンさんの演技がいいんですよ。これなんですけどね。ザビ家により近い生活ができるって言った時に、ハモンさん全くセリフなしに右目だけをやや細めるんですね。はい。片目だけをやや細めると目尻がちょっとだけ下がります。目尻がこういう風に下がるっていうのは、実は相手をちょっと見下してる時です。目尻がほんのちょっと下がるのは笑顔じゃないんですよ。ラルに「お前のためでもある。ザビ家により近い生活ができる」って言われた時に、ハモンは「まあ嬉しい」って顔するんじゃない。だからと言って悲しい顔するわけでもない。「そんなことを言われなくても、私はそんなことを求めてるわけじゃないの」っていう風にランバ・ラルに訴えたりしないんですよ。やや右目の目尻だけが下がって相手を見下す顔になってしまう。それはなんでかって言うと、「そんなことをこの人は私が望んでると思ってるのかしら。ああ、なんて可愛い男なんだろう」という風に思ってるからですね。ハモンさんのこの心理状態は、この右目をやや下げて目をちょっと細めるところだけでやってるんです。
何でしょうね。ここもやっぱね、セリフで書かないんですね、ガンダムのすごさっていうのは。ザビ家に近い贅沢な暮らしがしたいような女だったら、ランバ・ラルと一緒に地球に降りてくるはずがないんですよ。苦労を共にするはずがないんです。こんな砂漠のど真ん中でコートかぶってですね。いちいち補給にクランプが立ち会えばいいのを、そこをですね、ファットアンクルで運んできてくれた人の労をねぎらうためにランバ・ラルも立ち会ってっていうところに、わざわざその横でコート着てですね、寒空で砂漠の中で立ってる必要がないのに、ハモンさんが一緒にいるのはなんでかって言うと、ザビ家並みに贅沢がしたいっていうはずがないと。それをこの人は分かってないんですね、ランバ・ラルっていうのは。安全で快適な本国内で暮らしていた方がよっぽど幸せで楽ができるんですね。でもランバ・ラルはそれをつい言っちゃうわけです。お前のためでもあるんだと。お前にいい暮らしをさせるためでもあるんだと。どうだっていう風になんか、つい言っちゃう。
ところがじゃあハモンさんはですね、だからと言って「そんなこと私は望んでないわ」っていう風に言わないのはなんでかって言うと、なんかそう思いながらも、私のために命をかけて戦ってくれる自分の男っていうのを目の前で見ると、やっぱちょっと自分の中に嬉しさってのは込み上げてくる。これもまた女の性っていうやつですよね。だからね、それが気持ちよくて、やっぱハモンさんもなんだろうな、自己中心的に解釈すると、この気持ち良さがあるから一緒に地球に降りてくるわけです。尽くす女であると同時に、なんか自分のために戦う男を間近で見たいっていうですね、なんかその快感に病みつきになってる中毒性の女でもあります。だから一緒に作戦を共にするのはですね、なんか一緒にいないと、部下のためとか手柄のためとかお前のためとか言って、なんだろうな、死んじゃうんじゃないかという、そういうね、なんか命を捨てかねないまっすぐさ、ランバ・ラルのそういう真っすぐさが心配だからでもあるんですけど、ハモンさんいい女なんですよ。
ハモンさんに対してですね、ランバ・ラルは「まあ、見てろ」という言い方なんですよね。ハモンさん答えません。あ、違う。「見てろ」ってランバ・ラルが言うと、ハモンさん表情一切変えずにですね。めちゃくちゃ大人のやり取りなんですよ。そういうハモンの内心の葛藤に全く気づかずに、この多分全く気づかない、戦争の機微は分かるんだけど人の心の機微が分からないランバ・ラルのこと、ハモンさんすごい好きなんだと思うんですけども、ランバ・ラルは安心して「まあ見ていろ」っていう風に言うと、ハモンさんは「信じております」って言ってくれたので安心しちゃうんですね。
なんでランバ・ラルが安心したのかって言うと、「いや、俺思い切って言ったよ」と。普段男らしくていちいちそんなこと女に言わない。「俺も部下のためじゃない、お前のためだとちゃんと言葉にしたよ。ほら恋愛マニュアルにも書いてあるじゃん。ちゃんと女には言葉にして伝えろって。だからこの女も納得してくれた」っていう風にランバ・ラルは思い込んでるんですよね。「でもなんか自分らしくないな。言葉にしちゃうの恥ずかしいな。でもこの女も良い暮らしをさせてくれるならと思って納得したんじゃないか。いや、なんか女っていう生き物はなんか愚かだけど可愛いな」っていう風にランバ・ラルはハモンを思ってる。おそらくですね。ランバ・ラルはハモンをそこまで尽くす女だという風にも思ってない。どちらかというと魔性の女で、なんだろうな、一緒にいるのは贅沢のためだと、でもそれでもいい女だっていう風に、なんかそのハモンの二面性っていうのをある意味見抜いてるんですけども、なんかその見抜き方がずれてるんですね。
だから自分が死んだ時に、最終的にハモンがその次に、なんだろ、仇討ちのために命を捨てようとするということを全くランバ・ラルは考えてないと。だからランバ・ラルはホワイトベースにですよ、お前たち見ておけと言って自決まですることを選ぶんですけども、最後まで女心がわかんなかったバカ野郎です、っていうのが僕のランバ・ラル解釈なんですけれども、そこら辺がこのカップルの愛しさっていうところなんじゃないでしょうかね。なんか気持ちはすれ違ってて、お互い考えてることはなんか分かりきってないんだけども、でも愛情ですごいしっかり結びついてるって、なんかすごいいい関係だと思うんですけども。
ランバ・ラルはハモンを抜け目のない悪女だと多分実は思ってると思います。ラルが、ランバ・ラルがいない時に、ハモンがどんなに取り乱してて、帰還した時に「あの人が帰ってきました」っていう風に部下の前で声をあげちゃうほど、我を失うほど喜んでるような女だと、ランバ・ラルは知らないままなんですよ。ハモンはラルにですね、抜け目のない悪女と思われてることを知ってるし、それでいい。なんでかと言うと、ランバ・ラルを不安にさせたくないからですね。近くにいて「あなた死なないで」って年がら年中言うような女で、ランバ・ラルの生存率を下げたくないという風に思ってます。だから「信じております」っていう敬語で返すわけですね。
ホワイトベースとこの回のこの前半のやり取りのすごさっていうのは、ホワイトベースとランバ・ラル隊の描写は実は同じものを描写してるんですよ。それは何かと言うと、女から見た戦争なんですね。この回の前半の主役は間違いなく女なんですよ。ミライさんから見た戦争とはどういうことか、ハモンから見た戦争とはどういう風なことかっていうのを等しく描いているんですね。だからこのアムロ脱走っていう回は、なんかその最後にアムロが脱走していくことになるので、どうしてもこうストーリーとかアムロの心情ばっかり読んでるんですけども、ここまで前半で時間をかけて女の視線っていうのを丁寧に丁寧に描いてるところを見逃してはいけないという風に思います。
分析に夢中になるアムロと、尋問を諦めないブライト、それをいちいちやり返すコズンと。ミライはこんな非生産的なことに、もうこんな馬鹿らしいことに付き合うよりは、風呂に入って洗濯でもしようという風に考えてるわけですよね。少ない補給に文句を言わず、不利な状況で勝って一気に出世しようとしてるランバ・ラルと、ハモンはその本心で思ってることを聞いて、呆れながらもちょっと嬉しさが隠せないと。なんかそのどっちも、戦いに夢中になる男、愚かな男と、それを諦めた視線で見ながらも支える女っていうのを描いています。ずっとね、男性キャラというかストーリーとかを追いかけてるとですね、もしくはそのランバ・ラルとかを追いかけてると、絶対にこの辺りは見逃してしまうんですね。ちゃんとですね、なんでこういうシーンでですね、ハモンさんがですね、返事せずに目だけ動かす演技をしたのかとか、そういう風なことを見て考えていっていただければと思います。機動戦士ガンダム、まだまだ続きます。
はい。どうもお疲れ様でした。今日の無料はここまでです。追加の解説としてはですね、ランバ・ラルとハモンの関係のことをですね、富野さんはですね、理想の男女関係、理想のカップルっていう風に言ってるんですね。アムロの前に現れる理想の男女関係だという風に言ってるんですよ。理想の男女関係って言うと、ついつい僕らはその今の恋愛関係の理想に近い、もうお互いにすごい分かり合ってるっていうようなのを考えるんですけども、しかしその富野さんが言う理想っていうのはですね、そのなんだろうな、富野さん世代の理想なんですよね。そこにはですね、お互いに全部分かり合ってるとかそういうのではなくて、分かり合ってるわけじゃない、ずれはあるんだけども、でもお互い同士しかいないっていうですね、ちょっと日本の古い恋愛観みたいなのが入ってるのが面白いと思います。
ちょっとずれてるっていうのは、さっき本編でも説明した、ランバ・ラルがハモンを見てる目線と、ハモンがランバ・ラルを見てる目線ってのは実はお互い違うと。ランバ・ラルはランバ・ラルの方で、自分のなんかこの身の丈に合ってないほどのいい女、魔性の女と付き合ってるという感じなんですけども、ハモンはハモンの方で、そういう風に思わせて惚れさせてあげる私も大変よねっていうような感じなんじゃないかなと。そこら辺のですね、そのずれっていうのは割とね、僕より10歳とか15歳ぐらい上の世代の作家さんの嫁さんっていうのがそうなんですね。
例えばその、前もニコニコ生放送でも出したですね、『サラリーマン金太郎』を描いた本宮ひろ志さんですね。この人もですね、大体ほぼ富野由悠季さんと同じ世代の漫画家なんですけど、その人が描くその『サラリーマン金太郎』の中に出てくる、なんだ、嫁と金太郎の関係っていうのは、銀座のホステスのママと金太郎の関係であってですね、やや年上でですね。自分としてはですね、すごいいい女を手に入れたつもりなんだけども、奥さんの方では金太郎に夢中なんだけど、それと同時に可愛さも感じてるというですね。ハモンから見たランバ・ラルの可愛さっていうのがですね、僕らはさらに年下の男のロボットアニメのファンだから、もうほとんどわかんないままですね。僕はその10代の終わりぐらいにですね、機動戦士ガンダム、20代の頭かな、見た時には本当に通りすぎちゃったんですけど、今見るともう、ああ、分かる、分かるという風な感じになるんですね。
しかしですね、こっから先アムロが登場することによって、この2人の関係っていうのがですね、ちょっとずつ変わっていくところも面白いところです。アムロは理想の男女関係を見るんですけども、ところがそのアムロによって2人に徐々に徐々にですね、すれ違いが生まれてくるんですね。この辺りはですね、「激闘は憎しみ深く」という回でですね、ちょっとこれまでの機動戦士ガンダムで色々語られてる中とは違う、ランバ・ラルとハモン、アムロの関係を話すつもりですので楽しみにしといてください。
ではこっから先ですね、後半のですね、講座ですね。今日の講座はですね、第17話のAパート残りの部分を解説するんですけども、あのね、ちょっとね、スタジオではないんですよ。さっきまでのスタジオではなくて、次はですね、イベント会場なのでですね、オフ会のイベント会場なんで、ちょっと長めの映像になります。20、25分ぐらいあるのかな。なので気長に見てください。ホワイトベースの捕虜になってた、コズンの脱走からですね、始まるアクションパートですね。これ、視点が目まぐるしく変わるんですよ。誰の目線でこの事件を見てるのかと。複数のキャラクターの行動を追ってるですね、シリーズ全体を通してもですね、かなり複雑な内容。つまり視点がどんどんどんどん変わっていって、誰を追いかけているのか、逃げる構造なんですけど、気持ちは誰を追いかけていいのか分からないような感じですね。このスピーディなやり取りの中ですね、17話の、これがクライマックスになってる、ロボットアクションというよりは、このアムロの脱走につながっていくこの心理描写っていうのを見てください。
こっから先はですね、有料の放送になります。続きが見たい方はYouTubeメンバーシップか、ニコニコのブロマガチャンネルですね、もしくは岡田斗司夫アーカイブ、どれか好きなもの選んで入会してください。是非入会お待ちしております。後半が終わった後でも、生放送で追加の解説をしますのでお待ちください。それでは後半大丈夫ですね。はい、スタートです。
さて、うん、砂漠で補給を受けてるランバ・ラル隊からですね、シーンが切り替わって、今度はホワイトベースです。ずっと尋問を受けていたランバ・ラルの子分ですね、コズンがですね、独房に戻されます。こっちか。独房に戻されてすぐにですね、コズンがですね、「素人どもめ、ろくな身体検査もしないで」という風なことで、これ何かって言うと、独房のドアの鍵をですね、ここにプラグに針金の先を差し込んで爆発させてるところなんですけども、入れ歯と、あとパンツの中に入れたゴムがですね、これが両方組み合わせると小型の即席爆弾になると。それを遠隔操作してドアを破壊してるシーンですね。これでドアを破壊します。
セイラ・マス、セイラさんのですね、独房に、そのまま走っていきます。まずセイラに声かけるんですね。「お前ジオンの人間だな。一緒に逃げるなら連れて行ってもいいんだぞ」って言うと、セイラがですね、「勘違いなさってるようね。脱走するなら人を呼びますよ」と言って、驚いてるのにですね、本当に人を呼び出してしまいます。本当言えばこっから先ですね、コズンが逃げてからのアクションがあると思うんですけどもですね、またシーンが切り替わります。
砂漠の上をですね、飛んでるホワイトベースに対してですね、いきなりミサイルが打ち上がります。「ミサイルです」っていう風にレーダー手から報告があるとブライトが「ミサイル水平発射」という風に言うんですけども、これ砂漠の向こうの方からミサイルが打ち上がってる瞬間なんですね。打ち上がってそのままこちらへ飛んでくるわけでもないんですけども、すぐにですね、ブライトは「ミサイル水平発射」。どういう意味かって言うと、敵が見つかってるわけでもないので、とりあえずまっすぐ前にミサイル撃ってしまえっていう命令を出します。もうこの辺の反応速度の速さって言うんですかね。これまでのホワイトベースのクルーのやり方だったら、攻撃されたら相手の正体を確かめて、どれだけいるんだとか色々ですね、ブリッジの中でちょっとした話し合いがあってから戦争状態に入ったんですけども、そうじゃなくて、前の方からミサイルが打ち上がった瞬間に、とりあえずあの辺目がけてこちら側からも射撃してしまうと言って、いきなり撃ち始めるんですね。ここら辺にですね、ちょっと慣れを僕は感じました。
ミサイル発射してる。それを行った途端にですね、ブリッジにミライがですね、服を整えながら来ます。えっとですね、さっきシャワー浴びてたところなんです、ミライが。風呂入ってたところなので、多分そのまま寝ようとしてたのをですね、慌てて服を着てブリッジに駆け込んできます。ブリッジの中ではですね、誰もですね、ミサイル水平発射と言った時に全員戦闘配置とか言ってないんですね。ただ単に多分ホワイトベースの中でミサイルの発射音だけが聞こえてきたと。なので、それだけでもうブリッジに駆け込んでくるこの勘の良さですね。
「スコープ最大望遠、前方の基地を」という風なことでブライトがですね、とにかく望遠レンズ最大にして前の方をスキャンするとですね、多数の砲台があって一応こちらを向いて弾を撃ってるのが分かります。ただこれもこちら向いて弾を撃ってるだけで、周りに一切弾着ですか?弾が落ちてないんです。だから双方まだお互い弾が届くはずがないところから撃ち合ってるだけっていうのが分かります。
「アムロ、ガンダムを発進させろ」という風にブライトさんはとりあえず言います。そうするとアムロがですね、この小さいモニターから返事するんですけど、「アムロやれ」って言ったらこの小さいモニターから返事するんですけども、「了解、アムロ発進します。空中換装もありえます。ブライトさん、ガンペリーの方用意しといてください」という風にですね、不思議なことを言ってそのまま発進していきます。やっぱ注意すべきはですね、アムロもさっきまでですね、ミライさんの部屋で蛇口を直してて、そのまま寝に行ったはずなのに、いつの間にかこの戦闘服に着替えて、ヘルメットかぶって、コクピットで待ってることなんですね。だからミライと同じく、ミサイルの発射音を艦内で聞いた瞬間に着替えて、戦闘の段取りを自分なりに考えてコクピットに待機していたと。彼もものすごくもう戦闘に慣れてきてるんですね。
ブライトさんはその勢いに押されて言ってから、独り言で「空中換装?アムロどういうことだ」っていう風に独り言で言います。これもなんかもう通話をオフにしてからブライトさんが独り言で言うんですけども、カメラが切り替わってですね、ガンダムで発進しろと言われたのになぜかですね、ガンタンクですね、肩のところに大きい大砲がついたモビルスーツ戦車みたいなやつなんですけども、それに乗ってるアムロと、えっとですね、ハヤトの姿があります。ハヤトが「アムロ本当にいいのか?ブライトさんに叱られるぞ」っていう風に言うんですけど、アムロは「大丈夫。ブライトさんを説得する自信はある。発進するぞ、いいな」って言ってガンタンクはこのまま発進します。割とね、レアなんですよ。ガンタンクの上の方の砲座にいるハヤトと中にいるアムロっていうですね、割とこう珍しい姿です。
これですね、前回のセイラ出撃のシーンでアムロがガンキャノンに乗って出撃したと。今回はガンタンクで出撃すると。珍しいシーンなんですけども、これ巧みにストーリーの中に混ぜてるから割と分かりにくいんですけど、おそらくこれスポンサーへの配慮なんですね。メインスポンサーで当時あったですね、おもちゃメーカーのクローバーっていうのはですね、ホジにガンダム、ガン
キャノン、ガンタンクとこの3つの種類のおもちゃを出す。で、それを活躍させるっていう風なことを、当初日本サンライズ及び監督の富野さんにこう強く要求させてるというかですね、約束させてると。で、それは同時にですね、おそらく主人公のアムロ・レイを下っぽのわけのわかんないキャラクターではなくて、主人公のアムロをちゃんと3種類のメカを乗りこなすというような約束までしてたんじゃないかっていう風に僕は考えてるんです。
なぜかって言うと、これ富野さんがですね、いろんなエッセイのところでも言ってるし、講演でも話されてるんですけどもですね、事前にスポンサーに対しては、全て要求を言ってくださいと。とりあえず、今回は私はやりたいドラマがあります。で、なのでスポンサーさんはそれに遠慮せずに、これをやってくれっていうことを、例えば何話までにこれを出せとか、こういう風なことをしてくれっていうのを、申し訳ないけど事前に全て言ってくださいと。そしたら私はその事前に言われたことを全て入れながらドラマを作りますっていう約束したっていうんですね。
なのでこの何でしょうね。アムロがなぜかガンキャノンとかガンタンクに乗るっていうのは、割と放送前から富野さんがですね約束していたスポンサー、クローバーに対する配慮ではないかっていう風に考えています。なので、なんかちょっと感慨深かったんですけどね。前回からですね、ちゃんとそういう風な約束を1つずつ富野さん踏まえていって、このドラマを作ろうとしてるんだっていうのが分かって。
で、次のシーンでですね、ガンタンク発進する。これ何でもないシーンなんですよ。本当にガンタンクって戦車ですからキャタピラが動いて、これ分かりにくいです。キャタピラが動いてこいつが前出るシーンなんですけども、よく見るとですね、画面がこうガタガタガタガタガタっと揺れてるんですね。これどうやってやってるのかというと、撮影の時に本当言えばこの作画だけでいいはずなんですよ。でも作画する時で撮影で、2コマか3コマごとにこうシャッターをカシャッカシャカシャっと落とすんですけど、その度ごとに撮影台をこういう風に動かしてたっていうことなんですね。
で、こういう風に撮影を微妙に動かしながら、カシャカシャカシャと撮ると、確かに戦車が前来る時に画面がガタガタガタガタガタと揺れると。つまりリアルにその位置に、実際の風景だったら、戦場だったらそこの位置にカメラがあると、戦車が前来ると地面が揺れて、その振動で手持ちのカメラがガタガタガタガタガタという風にブレが発生するんですけど、そういう似たようなことをこのシーンでやってるんですね。ちょっとしたようなことなんですけども、面白いなと思います。
それはなんでかって言うと、アニメーションっていうのは作画枚数の制限っていうのがあって、どの話数にどれぐらいの枚数かけれるのかっていうのは、大体枠があるっていうのと、あとはその1話につき4000枚使えるというのが分かってても、スケジュール立て込んできて、もう外注に出すの限界に達してきたから、俺今回3600枚ぐらいで抑えとかなきゃいけないなという風に、普通の演出だったらやっぱりその先々まで読むんですね。でもそれをせずにですね、なんだろうな、ガンダムみたいな作品でついつい枚数が増えちゃうんですけども、枚数増えてもあんまりいいことないんですよ。うん。いいことないっていうのもなんですけどね。
ちょっとね、説明しにくいんですけど、ペース配分みたいなもんだと思ってください。連続でテレビで1年間でアニメ作るっていうのはマラソンのペース配分に似てるんですね。だからここが見せ場だと思って、例えばマラソンで何キロ地点にテレビカメラがあるからと思って、かっこよくそこでなんか追い抜いたりしたら後でバテちゃうじゃないですか。で、同じようにこの回見せ場だからっていう風なことで気合い込めて作画しちゃったりすると、それによってスタッフの間に疲労っていうのかな。例えばその下請けスタジオに対する無理みたいのが多くて、後々でペースがバラバラになっちゃうんですね。なのでできるだけ作画に負担がかけないような見せ場作りっていうことで、こういうですね、戦車が前行く時に撮影さんにちょっとお願いしてこうガタガタガタっとさせることで動きがあるように見せてると。そういう風なシーンであると思います。
でこのアムロにはですね、ガンダムで発進しろと言ったのにガンタンクで発進しちゃったので、ブライトさん驚きます。「ガンタンク発進しました。ハヤトとアムロです」っていう風にオペレーターから言われて、ブライトさんは「何、リュウじゃないのか。どういうわけだ」っていう風に不思議に思います。その不思議に思ってると、ちょうどそのリュウじゃないのかって言ってたリュウから連絡が入ります。リュウが「ブライト」って無線で聞くと、「リュウ、どこにいるんだ」っていう風に思わず無線で答えます。「セイラが教えてくれた。捕虜が脱走した」と。「何?」「セイラに捕虜を探させます。俺はガタで出ます」「いや、ガンダが出動した。とにかく捕虜の発見を急いでくれ。場合によっては射殺するのもやむを得まい」っていう。
これ何でしょうかね。大体前半からですね、視点がそれぞれ持ち回りになっててバトンタッチされるのと同じように、このキャラクターはどこに行ったんだと疑問があると、そのキャラクターから連絡があって次の状況が発生するっていうのがですね、こうずっと続いてるんですね。だからかなりこの緻密な脚本を作ってるんですけれどもですね。
とりあえず、じゃあリュウはどこにいるんだと思うと、そのリュウから連絡があって、ようやっと、さっき説明したコズンですね、ホワイトベースの中に捕虜として捕まってたやつが自分の独房のドアを破壊して逃げたと。で、その逃げたということをセイラが教えてくれたと。セイラが大きい声を出したからそれでリュウが気づいたわけですね。教えてくれたと。で、場合によっては射殺するのもやむを得まいと言われて、リュウは「頼みます」と言ってセイラに銃を渡すんですね。
で、銃を受け取ったセイラはですね、画面に向かってブライトにお礼を言うと。つまりモニターの中で、モニターの中でリュウがセイラに銃を渡してると。ありがとうっていう風にその銃を渡したリュウに言うんじゃなくて、モニター越しにブライトにお礼を言うんですね。「ブライト、ありがとう。何としてでも探し出します」と。ってことでブライトは「いや」って驚いたように答えると。ブライトとしてはですね、実はセイラの独房入りを解除したつもりはなかったんですね。ところがリュウが独断で勝手に人手も少ないことだからってことでセイラの独房のドアを開けちゃって、おまけに独房に入ってるやつに自分が持ってる銃まで渡して一緒に探してくれと。で、これはもうブライトにしてみれば越権行為なわけですね。
自分が決めたなんかこう罰っていうか、ルールっていうのを次々と部下に破られてる最中、アムロは言うこと聞いてくれなくてガンダムでなくてガンタンクで勝手に出ちゃうし、じゃあリュウ出撃してくれって言ったら、いやいや俺それ今できないと。この事態が発生したと。それは仕方ないにしても、勝手にセイラの鍵も開けちゃってると。なんかその何でしょうかね、そこまでやられてしまったことを、でも仕方はないっていうことで、この「ブライト、ありがとう」ってセイラに言われたことに「いや」っていう詰まったような答え方っていうのは、もう現状を追認するしかない自分の立場ですか。司令官っていう風に言われながら、ホワイトベースの艦長代理という風なことを言われながらも、みんなから指揮系統のトップとして扱われてないこの感じですね。それをブライトはなんかすごいひしひし感じてるんですよ。
もう、前回はセイラは勝手にガンダムで出撃した。それを独房に入れてたら、もうそれが勝手に銃を持って外に出ちゃってると。で、アムロも言うことを聞かずに勝手にガンタンクで発進したっていうですね。もう誰も言うこと聞いてくれないっていうのが、これが不満になってこの回のラストシーンに繋がっていくわけですね。
で、ブライトは仕方なく「オペレーター、艦内チェックを急げ」って言うと、モニターの中にホワイトベースの中のいろんな場所の風景が次々とこう映り始めます。で、その廊下の1つをセイラがバーっと走りながら、「捕虜のことだから本隊に連絡をつけることを考えるはずだわ」っていうことを言いながら走っていきます。そうするとこのシーンになります。壊れたドアの部分ですねが映り込みながらカメラがこちら側へパンしていくと、一生懸命ですね、捕虜で捕まっていたコズンが無線機を操っています。で、「なんで合わせにくいんだ」って言いながら無線機合わせて、向こうの無線の信号をキャッチして、「ムスタング、ムスタング、こちら木馬より発信」ということで、ようやっと本隊に連絡が取れると。ついにランバ・ラルに連絡を取られてしまうことになります。
で、ランバ・ラルからの無線で次また視点がですね、ランバ・ラル、コズンから無線でランバ・ラル側に視点が行きます。で、コズンが「ガンダム、ガンタンク、ガンキャノンの3つのタイプが存在する。木馬にはこいつが各1機ずつしかない。戦闘機の存在は不明だ」っていう風に言います。これでホワイトベースの戦力がランバ・ラル隊に伝わってしまうわけですね。で、ここまで連絡を取ったところでですね、やっとホワイトベースのブリッジでは無線室の無線機が作動してると。じゃあどうなってるんだ?モニターを映せ。監視カメラ映せといった監視カメラの映像が切られてるのが分かってですね。慌ててブライトが「通信のマスター回線切れ」っていう風な指示したことで、この無線機が動かなくなってしまうんですね。ここまでもそのホワイトベースの中のコズンの脱走と、それを追跡するっていうのがすごく、チェスのお互いの手を打つみたいにだんだんだんだん進んでいきます。
で、無線機が動かなくなったのでコズンがもう諦めてですね、無線室から逃げます。で、ダッシュして逃げるとですね、そこでセイラと鉢合わせします。で、拳銃をセイラが抜くんですけども、それをコズンがはたき落とす。で、落ちた拳銃をコズンが拾おうとしたら、セイラが体当たりで銃を取ろうとします。このシーンなんですけども、これ見てお分かりの通りですね。コズンは腰をかがめてこの下にある銃を取ろうとしてると。で、腰をかがめたところをですね、本来だったらば軍人であるコズンがセイラとやり合って負けるはずがないんですけども、銃を取ろうとして体重を低くしたところを横からですね、体当たりされてしまったので、右側に吹っ飛ばされてしまった。で、そのままですね、セイラが銃を取って構えようとするんですけども、そん時にはコズンはこの廊下の端の角をもう曲がって逃げていってしまうと。一連のアクションシーンの繋がりが、めちゃくちゃ作画がうまいですね。これもね、描こうと思っても、この床面と、大男が腰をかがめ、で、それに対して小柄の女の子が横から体当たりをしているっていう、何でしょうかね。どの位置にカメラを置いて、どういう風にキャラクターを動かすのかっていうのはなかなか難しいんですけども、これ綺麗にワンフレームの中で押さえてます。
で、ブリッジに行ったらミライとですね、ブライトさんが相談してます。「ブライト、どの程度の情報が漏れたと思います?」「分からん」と。「正面の敵もそうだけど、これでランバ・ラルのグフ部隊を呼び込んだようね」っていう風に話をすると。つまりなんかさっきまでは前の方からいきなりミサイルを撃ってくるわけわからん敵がいるだけだったんですよ。なのでとりあえずアムロ出てくれっていうような状態だったと。ところがですね、その艦内に、せっかく捕虜で捕まえていたと思ったジオン兵が脱出し、おまけに無線機を使って外と連絡を取ってしまったと。ということは自分たちの戦力が分かったので、ランバ・ラル隊がおそらく彼を回収しに近づいてくるだろうと。じゃ、目の前にいる、なんだろう、砲台がずらいと並んでいるわけのわからない敵プラス、自分たちを狙っているランバ・ラル隊がこう近づいてくると。2箇所から攻められるって、おまけにはまだ捕虜が逃げたままだっていう、こういうですね、一瞬にしてただ単に警戒態勢だったものが絶体絶命に近いところまでホワイトベースは追い込まれてしまうと。
ただのですね、遠距離の敵だと思ってたアムロはですね、我がままでガンタンクで出たのではなくてですね、すごい遠距離にある敵だから、これはもう別にガンダムで出るんではなくてガンタンクで十分だった。ガンタンクにある長距離撃てる大砲で遠くからゆっくり仕留めようと思ってガンタンクで出たんですね。この目論見は、以上のような状況ですか、とりあえず遠くにいるわけわかんない敵、そしてもうすぐ近くに寄ってくるかも分からないランバ・ラル隊、で、艦内にいる脱走兵っていうですね。この3つの状況が発生したので、アムロの狙いはですね、完全に崩れてしまいます。ところがですね、アムロはそれに全然気がついてないんですね。艦内の様子も誰も教えてくれないんですからですね。
で、飛んでくる戦闘機をですね、ガンタンクで気軽に落としながら、「いいぞ。この程度の地上基地ならこのガンタンクの機動力と火力で十分に対抗できる」っていう風に安心してます。「用兵の問題はまだブライトさんには分かりはしない。何でもかんでもガンダムで戦わせればいいってもんじゃない」っていう風に言って戦うんですけども、このなんでこいつがこんな自信持つのかって言うと、ブライトさんたちがみんな寝てる、いわゆる当番のミライさんしか起きてないような状況で、自分は1人起きてですね、敵のデータを入力していたっていうとこなんですね。そういうことまでして戦略を考えてきたっていう、自分がやってきた行動の積み上げに対する自信なんですよ。で、決して間違ってないと。ただコズンが脱走するという、誰にも予想できなかった事態が起きただけです。
で、一方ですね、ホワイトベース正面で戦ってる、さっきからわけわからんって言ってるですね、遠くにある大砲、これジオンの鉱山基地なんですけど、そこの司令部の中でもですね、ドラマがあります。鉱山の司令部がですね、もう呆れ返ってるんですね。呆れ返ってるか、わけわからんっていう表情なんですよ。「マ・クベ大佐からは」っていう風に上役が言うと、部下がですね、「はっ、ドップ戦闘機を援護に出してくれたそうです。その後の連絡が取れません」と。「どういうつもりだ。戦略的に大した意味のないこんな鉱山をむきに攻撃してくるとは」っていう風に、なんかこうわけがわかんないって感じで途方にくれてます。
これどういう意味かって言うと、1番最初のミサイル攻撃、あれ、さっきも説明した通り真上に撃ってるだけなんですね。つまりレーダーに味方じゃない影が映ったから、とりあえずミサイル打ち上げただけなんですよ。で、それに対してホワイトベースが水平射撃でミサイルをこちらに向けて撃ってきたと。もちろん当たらないんですけど、そうなると向こうも持ってる大砲とかでバンバンバンバン威嚇射撃すると。実は双方何考えてるのかと言うとですね、これで相手が逃げてくれたらいいのになと思ってるんですね。全然戦争する気ないと。この鉱山基地の方は鉱山基地の方で、実は戦闘力なんか持ってないから、マ・クベさんから援護の軍が来てくれないと対抗しようがないんですよね。でもなんかなぜか、わけわかんない敵がだんだん近づいてきて、どんどんどんどんモビルスーツまで出してですね、で長距離射撃までし始めると。一体何が起こってるんだっていう風に、彼らは彼らで途方にくれてるという状態です。
で、しかしですね、アムロがですね、まあ、いい判断しちゃったもんで、やたらいい判断しちゃったもんでですね、ガンタンクで出て長距離の破壊力がある兵器で、なんだろうな、的確にですね、撃ち落としながら来てしまってるので、両者もう実は引くに引けない状態になってと。で、そこにですね、またこいつが連絡くれます。「ランバ・ラルのギャロップが応援してくれるそうです」って言うと、この上役も喜んで、「ランバ・ラル、ガルマ様の敵討ち部隊か。ということはここを攻撃してくるのはあの噂の木馬なのか」っていう風にこいつが言います。ようやっと状況が飲み込めてきました。で、アムロはですね、「敵の基地を黙らせるのも時間の問題だ」という風に喜んでたんですけども、実はその時、徐々にランバ・ラルのギャロップっていうエアカー、巨大なエアカーですねが、ホワイトベースに近づきつつありました。
これギャロップのやつですね。ゆっくりとですね、ランバ・ラルの方にカメラが寄っていってですね、で、カット切り替わってランバ・ラル1人のですね、正面からのアップになります。で、そん時にですね、別に周りに聞かせるような感じではなくて、呟くようにランバ・ラルが「コズン、うまく逃げおおせてくれよ」。つまりホワイトベースの中で逃げてる捕虜ですね。彼を迎えに行ってるので、コズンうまく逃げおおせてくれよという風に呟くように言ったところでアイキャッチになります。これでAパート終わりですね。えっと、どこだろう?アイキャッチ。ドドドドンドドドドドドドドドドドドン。
えっとですね、かなりこれでもね、手早く紹介したつもりなんですけれどもですね。ガンダム、この話数の17話「アムロ脱走」っていうのはですね、ドラマっていうかですね、それまで「セイラ出撃」とかですね、いろんなところで積み上げてきた伏線って、伏線っていうようなもんでもないですね。細かいストーリーとか人間関係が一気に動き出す回で、この回のラストでアムロが脱走するわけですよね。タイトル通り脱走するわけなのでですね、すごい溜めてたものをバッと動かす回なので、めちゃくちゃ詰まってるんですよ。特に前半のAパートは3箇所、つまりホワイトベースの中とジオンの鉱山基地と、あとランバ・ラル隊の中っていう3箇所にまず視点が大きく分けてあって、でホワイトベースの中でもブリッジの中のブライトを中心とする関係、アムロ個人の人間関係っていうのがあるですね、複雑な。でそこの中にセイラ自身が他の仲間には言えないような秘密を持って、捕虜と近づこうとするというのがあるのでですね、かなり複雑なお話になってしまっています。
はい、お疲れ様でした。今日のですね、限定放送はここまでです。これ、配信見ながらですね、スイッチングを担当してる山脇君が気がついたんですけども、アムロですね、発進する時にですね、ガンタンクで出るので、「ガンペリーで空中換装用意お願いします」って言って出てるわけですね。で、ブライトさんは「何?どういうことだ」と言って、結局ガンペリーの用意をしてなかったと。で、この後ですね、まだ本編で語ってないんですけども、結局ですね、ガンタンクで出たんだけども、ランバ・ラル隊が襲ってきたので、慌てて白兵戦用の、つまり戦闘用のモビルスーツ、近距離戦闘用のガンダムに乗り換えなきゃいけないってことでですね。アムロは一応それも予想してたんですよ。最悪、向こうの基地の規模がわかんないけどモビルスーツ出撃もあるかなと思ったんですけども、まずはガンタンクで長距離から敵の攻撃力を潰して、でそれでも敵がですね、どうしようもなく抵抗してきたら、そしたらガンペリーから散々これまで訓練してきた空中換装、空中合体というやつですね、ガンダムに乗り換えて戦おうと思ってたんですね。
ところがブライトさんが何を言ってんだと言って、おまけにそのリュウさんからですね、脱走されたという風に言われてパニクっちゃったわけですね。で、ガンペリーの用意をすっかり忘れていたと。おかげでですね、アムロはですね、1回ホワイトベースに帰ってきて、走って乗り換えなきゃいけなくなったわけですね。で、そのおかげでランバ・ラルとの戦闘に遅れを取ってしまって、結局結果的にホワイトベースはちょっと危なかったと。で、後でアムロが戦闘終わって帰ってきた時にですね、ブライトさんに怒鳴られるわけですね。「お前、お前がやったことは何だ」とか言って、「でもあの時はガンタンクで出るのが正しい判断だと思います」とか言ったらですね、「それで結局どうだったんだ。それで結局どうだったんだ」。そ、不慮の事故ですよ。そんなで、おまけに元々ブライトさんがガンペリー出してりゃ全然問題なかった。つまりアムロは悪くなく、ブライトさんがパニクっただけだったというところに説教されたのですね。アムロぶんむくれっていうようなことがあるんですけども、もう僕はですね、そこまで気がつかなくてですね、スイッチングやってる山脇が「あれ、これブライトさんが悪いんじゃないですか。ガンペリー結局出してませんよね」って言われた瞬間に、確かにそうだなと思って。
まあまあまあ、何度でもですね、いつ見ても新しく気がつくことがあるですね。機動戦士ガンダムってやつですね。はい。山脇ナイスですね。コミュニケーション取れてないよ、本当に。ホワイトベースどうなってんだろうというよりは、まあ、ブライトさんもですね、19だからですね、いわゆる浪人生ぐらいの立場なわけですね。まあ、それぐらいの立場だから、仕方がないんでしょうけども。
次回はですね、アムロ脱走の3回目ですね。いよいよクライマックスの解説になります。ブリッジでの反省会が終わった後ですね、深夜の格納庫でミライに対してですね、ブライトさんが、いやこれちょっとアムロにガンダム無理だと思う、降ろそうと思うと言うんですけども、それをたまたま盗み聞き、盗み聞きでもないんですけどね、聞いてしまったアムロはショックを受けて、ガンダムをですね無断で持ち出して家出をしてしまうわけですね。このシーンもですね、やっぱ、かなりの深みがあるシーンでですね、ついつい見逃してしまいがちないろんなディテールがあるので、そこら辺をですね、細かく解説していこうと思います。
実はですね、この回のですね、前半部分とかですね、人間関係とかですね、あとなんで1番最初そのアムロは、夜ですね、寝なくてですね、ミライさんとかが順番でブリッジで番してる時にですね、1人で戦力分析をしていたのかですよね。で、その後ですね、ブライトさんからですね、なんでガンタンクで出たんだと。それはお前が寝てる時に俺は寝ずに戦闘の準備してたからだという風に本当は言い返したかったアムロの心とか、色々があるんですけども、そういうのを分かってみるとちょっとね、一味、二味違うものになってくると思いますので、よろしければですね、ガンダムをですね、ちょっと予習しておいてくださいということで、来週をお楽しみに。
今回はですね、第17話ですね、アムロ脱走のいよいよ3回目、最後の解説になります。機動戦士ガンダムですね、第17話ですね、アムロ脱走。前回、前々回でですね、2回続けてAパートの解説が終わって、Bパートからエンディングまでの話になります。ほとんど寄り道なしに、かなりの分数語ってきたんですけども、17話のこのアムロ脱走のAパート前半っていうのはですね、すごい情報量が多いんですよね。で、それは視点が、カメラが目まぐるしく移ったりですね、複数の場所で同時進行でいろんなことが起こったりっていうのが、それもあるんですけども、それ以上にですね、クライマックスに至る感情の移り変わりっていうのを描こうとしてるからですね。
今回はもうタイトルで落ちが出ちゃってるんですよ。アムロ脱走っていうのがタイトルで、最後にアムロが脱走するっていうのがもう分かっていると。でもところがですね、このアムロ脱走の回の、始まってすぐの映像っていうのは何かって言うと、みんなが寝てる中、アムロ君はですね、ブリッジで戦闘シーンの分析をしてですね、より勝とう、勝とうとしてると。かなり前向きな姿勢を見せてるんですね。で、そんな彼がなんで脱走することになるのかっていうですね、いわゆる1番最初にですね、なんだろうな、どうなるのかっていうのを分からせた上で、なんでこういう風になってくるのかっていう、割とミステリーみたいなですね、お話になってるからですね。だからすごいこう丁寧に状況を描いてるんですけどもですね。
ブライトがですね、最後に半ば感情的にアムロをガンダムから降ろしていったのはなんでなのか、それに対してミライさんですね、ミライさんがですね、いまいち納得しきれてないのはなんでなのかですね。で、アムロがですね、そういうやり取りをしてる2人に対して何も言えず、別にミライさんに頼って「ひどいですよね」っていう風に言ってもいいんですよ。でもそうじゃなくて、「ああ、そうですか」と平気なふりをして行ってしまうのは何なのかですね。それらの答えは全てこの前の段階の、そのAパートとBパートのこう戦闘シーンとか、そこの中で実はですね、丁寧に伏線が描かれてるんですね。
今日のですね、無料放送ではですね、そんなクライマックスを完成させるためのパーツですね、その最後のピースであるアクションパートの解説を見ていただこうと思います。ホワイトベースの内情とですね、比較するように描かれて、あとランバ・ラル隊のですね、ギャロップの状況も合わせてですね、見ていければと思います。今回もですね、無料の終わりで少し追加で話をします。それでは機動戦士ガンダム第17話アムロ脱走、最後の解説です。それでは動画スタートです。
機動戦士ガンダム、アムロ脱走のですね、後半ですね。えっと、よいしょ。コズンですね。このジオンの捕虜のコズンがですね、ホワイトベースの中を逃げ回ってるんですけども、これ階段のシーンなんですね。で、階段の手すりを腕だけでつるっと滑って、足を使わずに滑り降りてくるシーンがあるんですけども、なんかこうなんでこういう風なシーン入れるのかと。プロの兵隊らしい動き入れたいからですね。セイラと銃の取り合いをした時の、やっぱコズンの戦闘力っていうのを見せるシーンがあったんですけども、独房に閉じ込められても入れ歯を外して爆弾を作ってドアを爆破するとか、あとセイラが銃を向けたらその瞬間に銃をはたき落として取ろうとするとか、あとはこの階段なんかも、ホワイトベースのクルーのように1段1段走って降りるんではなくて、手すりだけ持ってすっと滑って降りるということで、プロの兵隊というものの技術をたっぷりと見せています。
で、「捕虜は第18に向かっている。誰かいないか」っていう風にですね、ブライトがモニターで見張って言うんですけども、そうするとですね、オペレーター、レーダー手がですね、「戦闘機が飛んできます。ドップです」と。「続いて地上を接近するものがあります」と。「何、捕虜が言ってたギャロップだな」っていう風にブライトさんがピンときます。艦内で捕虜が脱走して、で、空からは敵の戦闘機が近づいてきて、さらに強いランバ・ラルのですね、モビルスーツを乗せたギャロップってエアカーが近づいてくると。まさに絶体絶命の状態ですね。
で、ブライトさんがですね、じゃあどうしようと言って、これ見たら分かる通りですね、いつも持ってるこれ、周りに指示を出すための電話なんです。この電話みたいなやつを取って、ブライトさんって指示出すんですけど、指示出そうとした瞬間にミライさんが横から入ってきます。「捕虜はセイラが何とかしてくれるはずよ。リュウとカイ、それにアムロをガンダムに換装させて」っていう風に急に指示を出してしまいます。で、このミライの指示がまた的確なことが、さらに後にですね、ブライトの自信を奪ってしまうことになるんですね。
ずっと今回そのブライトとしては、周りの人間が命令を聞いてくれないと苛立ちがあるんです。で、僕昔見た時はそこら辺あんまり気にしなくて、なんかそのブライトがアムロを嫌っていてガンダムから外そうとしていて、で、それをアムロに聞かれて、アムロがすねて出ていったっていうのが、アムロ脱走の僕が捉えていたプロットだったんですけども、やっぱ40歳、50歳超えてこのドラマを見ると、逆にですね、ブライトがいかに自信を奪われていって、で、自分が言ったことにこだわってそんなことになってしまうのかっていうのを、すごい丁寧にね、描いてるのにこう気がついたんですね。で、このミライがですね、実はブライトが指令にですね、指示を出そうとした瞬間に横から入ってきて命令するなんて、本当にこの回しかないんですよね。なのでちょっとね、これ注目だと思います。
「捕虜はセイラが何とかしてくれるはずよ。リュウとカイ」。リュウとカイっていうのは、リュウとカイ発進させてと。「それにアムロをガンダムに換装させて」と。アムロのガンタンクを引き上げてガンダムに乗せてくれっていうのを、ミライさんが言ってしまいます。で、リュウはコア・ファイターで発進して、カイはガンキャノンで発進します。命令通りですね。
で、画面切り替わってギャロップのブリッジ、さっきのランバ・ラルの方のブリッジになると、「ふ、ふふふ、見えてきたぞ、木馬が」っていう風に。ランバ・ラルは敵が見えてきて喜ぶんですけども、ハモンはですね、めちゃくちゃ嬉しそうに「あ、支援のドップの編隊です」っていう風に言うんですね。これギャロップが進んでるんです。こちら向かって進んでるんですけども、それをさっと追い抜くような形で戦闘機ドップの編隊がバーっと追い抜いてきます。ハモンのこの嬉しそうな声でですね、ろくな補給もしてもらえないランバ・ラルたちにとって、この戦闘機の支援っていうのがですね、どれだけ心強いかというのが分かるんですね。でもランバ・ラルはそうじゃなくて、見えてきたぞ木馬がという風なことで、あくまで自分が戦うことにこだわってると。それに対してハモンは勝つ確率を上げることにすごいこだわってるのがちょっと見えてきて面白い。今回本当に男が全部ダメで女が全部いいっていう回なんですけれどもですね。
でランバ・ラルは発進します。で発進する時にですね、「行ってくる。今度こそという言葉はあまり使いたくないものだな」って言います。これまで2回ホワイトベースと戦っときながら、実はランバ・ラルは戦果を上げられてないんですね。なので今度こそという言葉は使いたくないという風に思わず弱音を言います。そうするとハモンは「木馬は3機のモビルスーツを展開してるようです。お気をつけて」という風に注意を言うと、ラルが「グフが3機あればと思うがな。コズンが脱出してきたら救助してくれ」。「もちろんです」っていう風にハモンが答えると。初めてですね、ランバ・ラルがここで弱音を吐きます。グフが3機あればなっていう風に、これまでハモンにさえも弱音を吐かないようにしていたですね、ランバ・ラルが、やっぱり今度こそという言葉は使いたくないものだなっていう風に自分が言っちゃったので、グフが3機あればなっていう風につい弱音を吐いてしまう。この辺りのやり取りがちょっとリアルで僕は好きです。
で、それに対してですね、アムロ・レイ、我らがアムロ・レイは未だに何も気がつかずに、ガンタンクに乗って雑魚みたいな敵をこうポンポンポン落としてるんですね。で、そこにブライトさんから無線が入ってきます。「アムロ、聞こえるか」と。「あ、何ですか?ブライトさん」「ガンキャノンとコア・ファイターがカバーしてる間に交代しろ。ガンダムに換装するんだ」という風に言われてアムロですね、えっと思って、いやそんなことしなくてもっていう風に抗議してるとですね、左からですね、いきなりモビルスーツが近づいてきたと。アムロにしてみれば鉱山基地を攻撃するだけだからガンタンクで出たのに、意外なことにモビルスーツが出てきたから、えっこれ状況どうなってんのって初めて気がつくわけですね。で、「ザクだ」っていう風にハヤトが言うと、「ザク、あと新型のモビルスーツもいるぞ」と。「計算より動きが早い」っていう風なことで、その前に自分がデータ入力して、これだから勝てると思ってたデータとですね、実際戦ってみた時の数値が大きく違うことに、アムロはちょっとびっくりします。で、ブライトに「アムロ戻れ」っていう風に言われたら、「ハヤト、交代する。動いてる間にガンタンクは不利だ」っていう指示を残して、ラルのグフに攻撃されながらも、なんとかホワイトベースに逃げ込むと。で、ここでアムロの作戦は完全に失敗したわけですね。
で、場面変わってですね、コズンがずっと逃げてたんですけどもですね、ようやっとエアロックに逃げ込んで、「お、こいつがあれば」っていうことですね。これ見つけます。これジェットパックっていうやつですね。背負い式のですね、1人で飛ぶためのジェットエンジンみたいなもんなんですけども、第8話「戦場は荒野」の中で、フラウ・ボゥが使ってたやつですね。フラウ・ボゥが空を飛ぶ時に使ってた、敵から逃げる時に使ってたやつなんですけど、これを見つけるんですね。で、これでですね、早速背負って飛んで逃げようと準備してます。そうするとこのエアロックの外側にですね、セイラとあとオムルっていうですね、ホワイトベースのクルーが来ます。「セイラさん」「このエアロックの中に。外に逃げられてしまうわ」って言って、セイラはエアロックの鍵をバンバンバンと拳銃で撃つんですけども、しかし内側のコズンは落ち着き払ってます。「拳銃で開くほどチャチじゃなかろう」っていう風にセリフ言います。
これなぜかって言うと、まあまあまあ、好きな人には当たり前の話なんですけども、エアロックっていうものの構造をちょっと説明しますと、エアロックっていうのはですね、トイレとかお風呂ぐらいのサイズの部屋だと思ってください。前と後ろにドアがあると。どっちのドアもすごい丈夫です。なんでかと言うと、空気が入ってる宇宙船と外の宇宙空間の間を隔てるためのもんだからですね。で、宇宙服を着た人間がそのまんま宇宙空間出ちゃうと、空気が全部抜けちゃうわけです。で、それを防ぐために宇宙船には必ずこういうエアロックというものが付いてると。で、これで小さい部屋に入るとまず、それで後ろの鍵を閉めて、後ろのドアを閉めて空気が漏れないようにして、次に前のドアを開けて、そうすると、あらかじめ空気抜ける場合もあるんですけども、その部分の空気だけで済むわけですね。という風にですね、1回小さい部屋に入るんですけども、この前と後ろのドアはめちゃくちゃ丈夫に作ってるんですよ。なので、宇宙船の中でも多分1番丈夫な部分が、僕はエアロックだと思います。この中に入ってるからコズンは、まあもう大丈夫だと思うんですよ。
で、しかしオムルがですね、バズーカまで出してですね、ドアごと破壊します。そうするとコズンはそのまま吹っ飛ばされてしまうんですね。ドーンとコズンが吹っ飛ばされて、そのままコズンが下へ落ちていくところまで見せます。煙吹きながら、これ死んだという記号ですね。あんまり死体とか、こういう場合は見せないのがこの時のガンダムのやり方なので、コズンが吹っ飛ばされると。
で、オムルがですね、さすがに、こいつがオムルなんですけども、彼もですね、艦内でずっと働いていって戦士として出ていったわけではないのでですね、もちろん人を殺したことなんかないんですね。なのでオムルもドアを開けるためにエアロック吹っ飛ばしただけなんですよ。まさかその向こうで人に当たって死ぬとは思ってないんで、かなりパニックになるんですけども、セイラさんが「気にすることはない。私たちだっていつそうなるか」っていう風に、すごい落ち着き払って言うんですね。殺すつもりはなかったから言ったんでしょうけど、もちろん自分がその艦内の仲間を裏切って、でコズンとコンタクトを取ってシャアのことを聞き出そうとしていたと。それがバレずに安心したっていうこともあるんですね。だからコズンが死んでほっとしている自分に、セイラ自身も本人もちょっと驚いてると。
で、ブリッジでですね、そのまま連絡要員になります。ブリッジで連絡要員になったでですね。で、「セイラ、捕虜のコズンは」という風にブライトさんに聞かれたらですね、「すいません」って言った後、「し、死にました」っていう風に、ちょっと言葉に詰まっちゃうんですね、セイラさんが。やっぱこの何でしょうね。コズンが死んでくれたおかげで、オムルが殺してくれたおかげで自分の秘密がバレなくなったというのがあるんですけども、やっぱそこはですね、ちょっと自分でも口ごもってしまうという内面を見せるんですね。この辺りのですね、その微妙なドラマの心情のやり取りっていうのが、テレビシリーズだからできる小さい小さい積み上げで、ガンダムっていうのは作られています。
はい。えっとですね、で、アムロたちを援護するために出撃したカイのガンキャノンですね。ガンキャノンはですね、グフが持っている、電撃をビリビリ出す鞭のおかげで苦戦しています。で、「これでおしまいだ。連邦のモビルスーツめ」ってグフが言うと、カイはですね、電撃でやられながら「爆発しちまう」っていう風にピンチになるんですけども、そこでようやっとですね、ガンダムに乗り換えを完了したアムロがですね、ガンタンクの横からタスクを出して、ビームでバンバンバンバン撃ちます。で、しかしこれが当たらないんですね。なかなか当たらないと。で、「だめだ。コンピューターのパターンだけで追いつかない。データが甘いのか」っていう風にアムロ君は言います。あくまで自分が集めたデータのパターンで勝てるつもりだったんですけど、なぜか当たらないんですね。
で、それに対してですね、これ見せ方なんですよ。アムロがあくまで自分が集めたデータで、このデータ通りやったら勝てるだろうっていうような戦い方に対してですね、ランバ・ラルの戦い方がこれなんですけども、アムロのビームを避けて逃げて、これどこかって言うとですね、ジオンの鉱山基地の大砲なんですね。この大砲の間にストンと立つと、ビームを避けてここに立ったら、そしたらその瞬間この大砲から弾がドンと出てくんですね。これグフっていうのは見て分かる通り、ガンダムとかガンキャノン、ガンタンクの長距離の砲撃用のビーム兵器みたいなもの一切持ってないんですよ。なのでどうやって戦うのかっていうと、長距離戦は本来戦えないんですけども、味方の大砲の前に相手を連れてきて、この味方の大砲で攻撃させるっていうですね、かなり高度な技。これも本当にプロの軍人だから使える技ですね。でですね、ガンダ、ガンダムは
せっかく出てきたんですけど、ジオンのタフにどんどんどんどん撃たれてうわーって足元がグラグラグラグラしてしまいます。で、ガンダムを援護する、目標のグフのみ集中砲火ということでブライトさんがですね、ホワイトベースの主砲をこのグフ一機に向けてバンバンバンバン撃つんですね。そうするとさすがのグフもですね、ここまで集中攻撃されたら故障してしまいます。
なんとか敵のですね、直撃、直撃避けたもののですね、「しまった、爆撃のショックで関節がやられた。ええい、戦わずして後退か」ということでですね、また今度こそというのが再現されてしまってですね、ランバ・ラルのグフは壊れてしまったので、このまま後退してしまいます。で、この後退する時にランバ・ラルがまた思わず愚痴、「部隊がもう少し持ってくれればなんとかなったものを。ステッチ、後退する。ポイント3R」。ギャロップに戻れっていう意味ですね。今回2回目の愚痴をもうはっきり言ってしまうんですね。本当にランバ・ラルの追い詰められ方も本当に少しずつ少しずつ激しくなっていきます。
はい。どうもお疲れ様でした。今日の無料版はここまでです。ランバ・ラル悔しかったでしょうね。改めて機動戦士ガンダムをまた見ていただきたいんですけども、この17話のですね、アムロ脱走の前半戦っていうのはですね、ランバ・ラルがようやっとですね、戦力は減ってきたんだけど、自分なりに勝てる体制っていうの作って、そのんでしょうね。
ジオン側ですね、鉱山基地の側ですよ。なんでこんな、なんだろうな、攻撃価値のないような鉱山基地に来るんだっていう風に言うんですけど、それは実はランバ・ラルの誘導でもあるんですね。ラルが誘導して、自分たちの戦いが有利になるようにあえてホワイトベースをですね、鉱山基地まで誘導して、それで長距離兵器、自分たちが持ってない長距離兵器っていうのを鉱山基地の方に使わせながら、戦闘で引っかき回そうと思ったんですけども、「戦わずして後退か」というですね、不幸な事故によってですね、勝てなくなっちゃったわけですね。
多分実質上ここでランバ・ラルは勝てないパターンっていうのが出てきた。で、本人もそれが分かってるっていうのが次回からの見所だと思います。つまり次回から、これ今回でアムロが脱走するんですね。で、脱走したアムロ君は、もうこんなのネタバレでも何でもない。もう今やガンダムは歴史的事実みたいなもんですから[笑い]ですね。砂漠でアムロ君はですね、ランバ・ラルたちと会って話したりもするんですけど、そん中で見えてくる敵っていうのは決して景気がいいわけではないというかですね。どちらかって言うと、勝てないかもしれない仕事、戦争にですね、それでもやるしかないんだっていう、自分たちはやる気を出しているような軍隊なんですね。
で、そこが人間臭くて、アムロ君はその自分がそん中に溶け込んでいく。ホワイトベースの中の人たちにはあんなに素直に口きけないのに、なんかランバ・ラルたちとは口がきけるんだよなというような感じで流れていく。そこら辺が面白いところだと思います。
じゃあ、後半の話しましょう。こっから先の後半ではですね、いよいよクライマックスの、聞かなくてもいい、ブライトさんとミライさんの話を聞いてしまったアムロが脱走を決意し、家出ですね。家出を決意し、ガンダムに乗ったまま暗闇に消えていくというシーンの解説です。
これまでですね、散々ブライトさんにいいようにされてきたっていうのもあるんですけど、ブライトさんはブライトさんでプライドをですね、へし折られてきたわけですね。アムロに散々、なんだろうな。で、ミライさんはミライさんで戦争のことばっかりに夢中になってる、例えば捕虜を尋問するとかですね。そういうようなことばっかりに夢中になってる男たちに、ちょっと嫌気が差しているんですね。
で、アムロ君はアムロ君で、実は今回の作戦はうまくいかなかったんですけど、やる気は失ってはいなかったと。だから戦闘が終わった後、疲れて寝るんじゃなくて、ちょっと自分で整備しようとしてうたた寝してしまったと。それがたまたま格納庫でうたた寝したばっかりに、2人の話を聞いてしまったということで悲劇につながっていきます。
またですね、アムロ役を演じた声優の古谷徹さんですね。ホワイトベースを去るシーンのアムロの心情ですか、どんな心の中だったのかっていうのを見事に表現した演技についてもちょっと語ってみた、見たいというか語っていますので聞いてください。
こっから先はですね、有料の放送になります。続きが見たい人はYouTubeのメンバーシップ、ドワンゴのブロマガチャンネル、岡田斗司夫アーカイブ、どれか好きなものを選んでですね、入会お願いします。後半が終わった後もですね、生放送でちょっと追加の解説をしようと思います。さっき話したアニメ界な今少年場だぜっていう事情なんかですね。それでは後半のガンダムゼミ、これからスタートです。どうぞ。
アムロがですね、ブライトさんに吊し上げられてるというか説教を食らってます。「私はガンダムの出動、出動しろと言ったはずだ。敵に力がなかったからいいようなものの」という風にブライトさんが言うと、アムロはですね、「要塞攻撃にはガンタンクが適していたのは間違いありません」っていう風に思わず口答えっていうのかな、反論してしまうんですね。で、「しかしギャロップが来たな」っていう風に言われて、アムロはそれを言われてはもうシュンとしてしまう。
で、「兵士には作戦全体を見通すことができるわけがない。命令は絶対に守れ。軍規違反だ」と言われて、アムロは「軍規?僕ら軍隊なんですか」っていう風なことを思わず言い返すんですけど、しょんぼりとですね、してしまいます。
ただしょんぼりとしてもですね、これ怒られたぐらいでアムロ君ですね、かなりやっぱやる気はあるんですよね。1人でですね、格納庫に戻って落ち込んでですね、「完全に失敗か。ザクもグフも操縦者とか環境でまるっきり動きが違っちゃうってことか。根本的にやり直さなきゃいけないのか」って言って、もう1回シミュレーターでですね、今日のデータっていうのを入力し始めます。まだ全然やる気失ってないんですけども、疲れすぎてですね、元々寝てなかったので疲れすぎて、ここで居眠りしてしまうんですね。
で、その居眠りしてるところに、ブライトさんとミライさんがやってくると。こんな感じでですね、2人でちょっといい感じにですね、並んで話するんですね。で、ミライがいきなり「あんまり賛成できないんだけど」っていう風に言うと、ブライトが「リュウにガンダムを任せた方がいいと思うけど」という風に言います。「ブライトは決めたんでしょう。アムロをガンダムから下ろすって」とミライが言うと、ブライトは「我々は1人の成長を待ってるほどのんびりしてはいられないからな」っていう風に答えます。
で、この会話してる最中にですね、アムロは起きて、目が覚めちゃうんですね。この2人の会話を聞いてしまいます。盗み聞きって感じです。聞いてしまうんですね。
「教習書じゃないことは確かだけど、一時アムロを休ますってことね」っていう風に、一時アムロを休ませてってことねっていう風にミライさんがブライトが決めたことを一段緩くして言い返すんですね。ブライトが「しかし」って言うんですけども、ミライさんは「アムロは特別な子よ。私そんな気がするの」という風に言います。
ブライトはこの時に完全にアムロをもうパイロットとしてはクビにするつもり。自分の言うことを聞かないからクビにするつもりなんですけども、ミライはあくまで過労なので、疲れすぎてるので、一時期パイロットの担当を外すっていう風にしてあげようっていう風に提案するんですね。
で、ブライトはですね、自分に賛成してくれないミライにどんどんイライラしてきます。それまでもブリッジでですね、自分がなんか指示を出そうとしたら間に入ってきたミライというのに対して、例えばセイラさんだったら独房に入れる、アムロだったら吊し上げて怒るっていうことができたんですけども、なぜかこのミライさんには頭が上がらないのでですね、なんかこの自分に対して賛成してくれないミライに対してですね、ついついなんて言うかな、肩に手をかけてですね、「ミライ、賛成してもらいたいな」っていう風にちょっと本音を出してしまいます。ミライはそういう風なことが嫌なので、こうもう右へ逃げ出すんですね。
ブライトはミライに自分の味方になって欲しいんですね。この自分の判断に賛成して欲しいんではなくて、このホワイトベースという人間関係の中のミライに味方になってほしいと。で、ブリッジで自分の指示に割り込んで命令を出す。で、その命令も的確だからブライトとしては尊重せざるを得ない。そんなミライだからこそ味方になって欲しいんです。自分の判断が正しかろうと間違っていようと。
でもミライっていうのはそういう考え方が好きじゃないし、おまけにそれで口説いてくる男も大嫌いなのでですね[笑い]、アムロにも誠意がないという風に考える人なんですね。もう本当に今回はハモンさんにしてもミライさんにしても、女のキャラが立って男がダメなところを見せる回なのでですね。こういうブライトの口説き方というかですね。これも二重の意味の口説き方ですね。男女の口説き方でもあるし、上司として部下をなめる、そのなめ方も気に食わないのでですね、ミライはすっと逃げるんですけども。
ところがそのすっと逃げた先でアムロが立ってるのを見てしまうと。で、聞いてるアムロに驚く2人。「アムロ」っていう風にミライさんが言うと、ブライトさん「聞いてたのか」っていう。でもアムロはですね、無言でずっと立ってたんですけども、本当にその場で泣いちゃうんです。その場で泣いて逃げ出してしまうと。
多分そのアムロがそれまでブライトとかに対して怒ったり怒鳴ったり逆らったり、もしくは無言を保ったこともあったんですけども、涙を流したのってこれだけなんですね。それぐらい悔しくてやるせなかったと。
で、涙流して逃げていくアムロに対してですね、ミライは追いかけようとするんですけど、ブライトは後ろから押さえて「かえってくどくどする手間が省けた」っていう風に言い放っちゃうんですね。で、ミライは「そうかしら」と。つまりもう自分たちの意思っていうか、ブライトの意思が伝わってしまったから取り返しがつかないんだけども、本当にそれで良かったのかなっていう風にミライはまだ悩んでると。
で、いきなりですね、アムロがこれ見てお分かりの通り私服に着替えてですね、スタスタと。フラウがですね、「アムロ、どこ行くの」って言うと、「ホワイトベースを降りるんだ。元気でな」っていう風にかなりサバサバした演技で言います。
これね、多分ね、アフレコのシーンの時には古谷さん、アムロ・レイの声やった人もかなり悩んでいろんなパターン試したと思うんですね。例えば「ホワイトベースを降りるんだ」っていう時からもう悔しさをにじませたようにとかですね。いろんなパターンやったんでしょうけども、結果的に古谷さんがですね、アムロの声優としてやった演技っていうのは全く動揺してる色を見せずにですね、もう本当にサバサバとした「ホワイトベースを降りるんだ。元気でな」っていう風に、本当に気が晴れてすっとしたっていう明るい演技で言い放ちます。
で、一生懸命フラウ・ボゥの前ではですね、平気を装おうとしてるんですね。フラウ・ボゥが駆け寄ってきます。で、架境的って、何って言うと、「船を降りるんだよ」っていう風にアムロがですね、全く目線を合わさないまま、前を向いたままフラウに言います。「どうしたの」って言うと、「ブライトさんとミライさんが僕は不必要だって言うんだ。だから船を降りるんだよ」と。ここまで言ってもアムロは全然表情が変わらずに声が明るいままなんですね。
できるだけ平然と話そうとするって、こういう感情とか空元気みたいなものは誰でも覚えがあるから、こういうの見てると余計に辛いんですけども。で、フラウが「ちょっと」ってさらに話を聞こうとするとですね、「止めるな」っていう風に怒鳴っちゃうんですね。で、この「止めるな」っていう時だけ声がわずかに震えるんですね。これもですね、そんな強い表情じゃないんですよ。ずっと平気そうにしていて、「止めるな」っていう時にだけちょっと声が震えてしまうところにですね、アムロの感情をこうすごい出した。
で、ちょっとだけ涙声になってしまって怒鳴ったアムロはですね、そのまんま平然と、なんだろうな、本当は走って逃げたい。最初から走って逃げたいぐらいだったのに、わざと普通に歩いてて、フラウが追いかけてきても普通に歩いてたんですけども、ここで我慢できずに走ってですね、逃げ去ってしまう。で、フラウが「アムロ」って心配して追いかけてきます。
で、格納庫にまだですね、アムロが走っていて、私服のままガンダムに乗り込んでハッチを閉じると。そうするとフラウ・ボゥがですね、「アムロ」って言うんですけども、あ、その前だ。えっとね、アムロがコックピットに乗って、で、その次のシーンでですね、いきなりブライトさんの部屋のシーンになってです。ブライトさんがもうベッドでグーグー寝てるんですね。
ブライトさんがグーグー寝てると無線が入ってきて、「ブライトさん、ガンダムが発進します」と。ブライトさんもうすごい眠気を抑えて[咳払い]、やっと寝たと思ったのに起こされて聞いてると、ブリッジからの交信用の音で「応答せよ。ガンダム搭乗者は誰か。ガンダム、応答せよ」っていうのが聞こえます。で、やっとブライトさん状況が分かってきて「ハッチを閉じろ」って言うんですけども、「こっからでは無理です。カタパルトから発進します」っていう風に聞こえると、そうするとフラウ・ボゥの声で「アムロです。アムロが」っていう報告があって、ようやっとブライトはどういう状況か分かるんですね。
で、これ格納庫まで追いかけてきたフラウなんですけど、「アムロ」って言ってるんですけど、この後このカメラがぐわっと引きになってですね、このフラウが小さくなります。で、アムロが小さくなってくると、次のカットが、えっと、ですね、ホワイトベースがあって、こっからガンダムが発進して、このガンダムがこの右の方へブワーっと通りすぎていくんですね。
で、もう星空も何も見えないです。真っ暗な闇の中にポツンと浮いてるホワイトベース。その真っ暗の中からホワイトのガンダムが出てきて、右の方へスーっと流れてですね。で、そのまんま、これ、今度はガンダムがこの左上から右下に向かって、ぶわーっと小さくなって消えて、この後さらに小さくなってカメラの外へフレームアウトまでしてしまうんですね。この暗闇に吸い込まれるガンダムっていうのがアムロの絶望感をすごい表してるんです。
で、これがですね、劇場版で作画とかが良くなった機動戦士ガンダムの劇場版の2、パート2ですね。哀・戦士編というのがあるんですけども、ここまでの絶望感ないんですね。星空もちゃんと明るく描いてしまってるし、この下の砂漠のですね、山とかも描いちゃってるんですね。でもこのテレビ版の真っ暗な中にですね、ホワイトベースとですね、ガンダムだけが浮かんでて、その自分がこれまでにいた世界を捨て去ってアムロのガンダムだけがバーっと闇の中へ飛び出してきて、もう1回闇の中へすっと消えてくっていう方が、おそらくそのアムロの心情っていうのをですね、画面で正しく伝えてると思うんで、僕はこのテレビ版の方の使い方が好きです。
で、アムロのガンダムがみるみる小さくなってやがてフレームアウトするところでですね、この話数は終わります。別に「続く」とかという感じじゃないんですけども、主人公が主役ロボットを持ったまま脱走って言うんですかね、家出してしまうっていうのはちょっと空前の展開で、僕はテレビで初めて見た時にすごく驚いたの覚えてます。
で、なんでこういう話数が入ってるのかって言うと、富野喜幸さんがですね、そのなんだろうな、ロボットアニメでですね、割といろんなところで語ってることでですね、僕は、あ、これなんか関係あるなと思ってるのが『勇者ライディーン』ってアニメなんですね。『勇者ライディーン』は、日本サンライズ、今のサンライズですが、初めて作ったですね、オリジナルのロボットアニメですね。原作なしで作ったロボットアニメで、その世界観の作り込みっていうのは富野喜幸がかなり精密に作ったんですよ。
ところが視聴率が悪くて、番組の真ん中でですね、富野さんは下ろされてしまって、長浜さんというベテランの人が来ると。で、この『勇者ライディーン』で富野氏がかなり作った、なんだろうな、悪魔とは何かとかですね、正義とは何かというような、あとライディーンというロボットはオーラの力で動く、魔法の力で動くっていうのはかなり慎重に作られてるんですけども、長浜さんが監督になってからはただ単に毎回毎回敵ロボットが出てきてそれに対して戦うっていうですね、言っちゃ悪いけど単純な普通のロボットアニメになってしまった。いわゆるガンダムのなり損ないみたいな作品なんですね。
で、その監督を下ろされて、別のベテランが監督でやってきて、自分が立てたお話っての後半めちゃくちゃにされちゃうということに関して、富野喜幸さんは1回も文句言ったことないんですよ、公式の場で。で、ずっと「いや、あれは僕の力が足りませんでした」とか、「長浜さんのおかげで僕もいろんなことを勉強させてもらいました」っていろんなこと言ってるんですけども、なんかね、普段はもっといろんなことに文句を言うはずの人なのに、ライディーンに関して一切言わないところがですね、僕がなんかね、自分でも下ろされたことが仕方がないと思って、感情的に処理はもう終わってるからこんな説明するんだっていうのが見えてですね、なんかこの、ああ、アムロがガンダム盗んで逃げた時はこんな気持ちだったのかなっていうのがですね、なんか感じてしまうんですね。
次回はですね、ガンダムの18話ですね、「灼熱のアッザム・リーダー」っていう回です。ジオンの新型兵器と、それをテストをしに来たですね、キシリア・ザビっていうですね、ザビ家のですね、お姉さんと、あとようやっとまた出てくるマ・クベですね。で、その試運転に出くわしてしまったアムロとガンダムの話というのをお届けします。それではまた次回お会いしましょう。
はい、どうもお疲れ様でした。まあね、きっと大昔ですね、その昔、30年ぐらい前の日本サンライズでもですね、富野氏がですね、階段で寝てたらですね、40年以上前か、『勇者ライディーン』から富野を下ろそうって話が聞こえてきて、「やっぱあいつでテレビシリーズはまだ無理だった」と。総監督とか無理だったという風なことで[笑い]。で、なんかこうミライさんみたいなですね、制作進行とか制作デスクがてっきり反対してくれるのかと思ったら、あまり反対してくれないと[笑い]。「もうちょっとそれ考えられないの」とかこういう風なのを聞いて、富野さんがいきなり自分の机の上のものを片付け出して、「うん。なんかね、来年は長浜さんの方がいいと思うよ」って[笑い]言って去っていくような感じを僕は頭の中で受けたので。
だって本当に変なんですよ。このライディーンの大事件に関して本当富野さんね、1回も喋らないんだって。もうそのもっと前の『海のトリトン』の頃からですね、自分の作品とかに関してはすごい語る人なんですけど、これだけね、言わないのが、まあ、なんかね、僕は不思議だなと思ってるんで。こんな、アムロ脱走にしても何にしても、この機動戦士ガンダムの中である話ってのは全て富野氏の青春記みたいなもんなんですよね。だから、ついついですね、そういう妄想を語ってみました。
で、本当に暗闇にね、ガンダムが吸い込まれるように消える絶望感っていうのはですね、本当すごいので、見て欲しいなと思います。僕昔1回だけね、スカイダイビングやったことがあるんですよね。もうね、20年ぐらい前かな。『モノ・マガジン』っていうので連載してる、連載でとにかく何でもやってみようみたいな連載やってたんですよ。で、そこでですね、じゃあスカイダイビングも1回やってみたいなと思ってたのでですね、問い合わせしてもらったら、ホンダのですね、ダイビングスポットから飛び降りさせてもらうことになって、で、ヘリでガーっと上がるわけですね。ヘリで大体5000mぐらいまで上がるんですけども。
僕は、なんだろうな、そういうのは平気だと思ったんですよ。まさかその頃は自分のことをサイコパスとは思ってなかったんですけども、いやなんかスカイダイビングって楽しそうじゃんとか、パラシュートは絶対に開くんだしっていう風に思っててですね、空に上がってですね。で、でかいでかいですね、なんだろうな、ヘリコプターのその横のドア、これがもう最初から開いてる状態というか、はっきり言ってドアがついてないわけなんですよ。で、そこから見えるのが空なんですけども、ところがですね、高度2000mとかですね、3000mぐらいになると、そこにあるのは、そっから見えるのは空じゃないんですよ。なんか虚無の空間なんですよ。無の空間なんですよ。
で、スカイダイビングで怖いっていうのは、落ちて死ぬのが怖いとか落ちるのが怖いんではなくて、あの虚無の世界の中に吸い込まれるのが怖いんだと思って。本当、そん時本当に怖かったんですよ、僕。多分生涯であれが1番怖かったんですけどもですね。まあまあ、本当に怖かったんですけども、ためらう時間って5秒ぐらいしか与えられてないので[笑い]ですね。5秒ぐらいためらった後、もうしょうがないから飛び降りたんで、ぶじこなしました。
で、その時のことを、機動戦士ガンダム見て初めて見た時はですね、そのアムロが暗闇の中消えてく時はそんな体験してなかったんです。考えなかったんですけども、やっぱそのね、30ぐらいの時にスカイダイビングした体験っていうのも相まって、僕はあの虚無の中へ消えていくアムロっていうのがですね、やっぱこうすごいシーン作ったなという風に、自分自身の経験を引き寄せて語ってるんですけども、そんな風にですね、思うようになりました。
はい。お疲れ様でした。今日の無料動画ここまでです。動画の中でですね、ちょっとだけ話していた、ブライトさんがガンペリーを用意しなかった件についてもうちょっとだけ追加させてください。そもそもね、ブライトさんはですね、第15話のですね、「ククルス・ドアンの島」の時点からですね、ガンダムのAパーツ、Bパーツ、コア・ファイターの空中換装、つまりいわゆるロボットアニメの合体ですね、についてはずっと否定的だったんですよ。
軍人であるブライトさんですね、あん中ではもう数少ない早抜きで、そんなことを戦闘中にできるはずがないというロボットアニメのお約束をですね、主人公側の登場人物が否定してるという面白さがあったんですね。何回も練習を重ねてるんだけども、合体までにですね、かかる時間が長すぎると。戦闘中にあんなもん敵から丸見えの状態で合体するのって自殺行為だとですね、おそらくブライトさんは考えていたんだと思います。
で、これは正論だしですね。多分その富野監督が感じてたことなんですね。毎回毎回スポンサーの要請でやらされるけど、これ真面目にロボットアニメ俺が作るんだったら無茶だよと思ったわけですね。で、でもスポンサーとの約束でですね、シーズン2からですね、毎回合体シーンを入れるしかないわけ[笑い]ですね。シーズン1というかですね、13話まではですね、オープニングのですね、歌の中でですね、「正義の怒りをぶつけろ」というとこで合体するので、なんとか逃げようとしてたんですけどもですね。
まあその第2シーズンに入った頃からですというか、多分初回放送の辺りから「ちょっと待てよ」と、「主人公ロボのガンダムっていうの、ガンダム合体してないじゃん」っていう風[笑い]に言われて、皆さんが「いや、合体してないけど、ほら、ホワイトベースの中で、基地の中でですね、ちゃんと整備のところで組み合わせてますよ」って。「そういう意味じゃないよ」っていう風に言われて、もう逃げられんと思ってですね。しょうがないからですね。14話以降ですね。空中換装、つまり空中での合体の練習シーンをですね、一生懸命そのアニメ内に入れたりですね[笑い]、アムロたちは空中換装の、なんだろう、練習をしていたっていうナレーションで言われたりしてたんですけど、もうね、そろそろ無理が来てるわけですね。
前回の話の中ですね、無理やり入れたりですね、練習シーンとして消化してたわけなんですけども、もう実戦でこれもういよいよ出すしかないと。本当に戦闘でやるしかないと。そうなるとですね、アムロたちの独断としてやっちゃうか、もしくはですね、ここで合体しないともうみんなやられるしかないから危険を冒してやろうというですね、そういう場面を作るしかないわけですね。だからアムロが空中換装しようとするのをブライトさんがですね、無理やり止めるってこともこれまでもあったんですけどですね。
でもそのアムロとしてはここでですね、その富野監督の中のリアリティとして、ブライトは軍人だからそんな無茶のこと分かってる。でもアムロはですね、まだ少年だし、そのガンダムのことは分かっても戦争のこと、現場のことはよく分かってないと。なので、何回も俺練習してるし、その作戦の中に空中換装も組み込んだら、こっから先戦闘有利じゃないかという風に考えてる。だから今回の17話でもですね、ブライトさんに「空中換装できるようにガンペリーを用意してください」とですね、一方的に言い放って、返事も聞かずにですね、バッと出ていくわけですね。
で、ブライトさんはですね、そのアムロの言う通りガンペリーを用意していれば、そもそも今回での問題は起きなかったというのはそうなんですけども、空中換装をね、どういう風にするのかに関してブライトさんとですね、事前にもっと話をしてですね、意見をすり合わせていなかったということ。そこお互い責任があるんでしょうね。こういうすれ違いがだんだんだんだん重なってアムロ脱走ということになるわけですね。
ということでですね、今回の動画はですね、ドラマ部分の話がメインでバトルシーンにほとんど触れてなかったんですけど、ちょっとだけバトルシーンについて話します。今回17話でですね、カイ・シデンの乗るガンキャノンが、グフのヒートロッドですね、つまり腕から出てくる電撃鞭ですね。電気ビリビリの鞭ですね。それに腕を絡め取られるというシーンがあったんですけども、ここですね、1番上のコマです。ビリビリ鞭にですね、腕を絡め取られてますね。
で、このままですね、電流流されるとどうなるのかって言うとですね、ガンキャノンにですね、搭載されてる弾薬が爆発して大変なことになるわけですね。以前ですね、ガンダムはですね、ビリビリされたんですけど、ガンダムは平気だったんですよ。それは何かというと、ガンダムはですね、爆弾をいっぱい持ってて、砲弾をいっぱい持ってるタイプのモビルスーツじゃないからですね。ところがですね、ガンキャノンというのはキャノンという名前で分かる通りですね、いっぱいですね、弾薬積んでるんですね。で、それが誘爆しちゃうとガンキャノン本体が大爆発してしまうと。つまりアムロみたいに「うわ、ショックだ、ビリビリだ、動けない」では済まないわけですね。
で、えっと、そんなカイを助けるためにですね、アムロのガンダムがですね、ビームライフルを撃つんですよ。で、ビームライフルはですね、ガンキャノンの腕に当たっちゃうんですね。で、ガンキャノンの腕をビームライフルで撃ち抜き破壊すると、これによって電撃鞭はガンキャノンから離れて、ビリビリも中断、爆発しないで済むということなんですね。つまり、腕破壊するなんてひどいじゃないかと思うんですけども、電撃ビリビリで爆弾が、弾薬が爆発して、でガンキャノン自体が爆発することを防いだんですけども。
よく言えばですね、本当はこれ、この鞭をですね、撃ち抜ければ1番良かったんですね。鞭を撃ち抜ければ1番良かったんですけどもですね、17話の時点でのアムロはですね、咄嗟にですね、鞭にビームをですね、命中させる自信がなかった。だから鞭よりも太くて狙いやすいガンキャノンの腕を撃ち抜いたんですね。
ところがですね、これ、まあこっからあと2話後のですね、「ランバ・ラル特攻!」ですね。第19話になると、「ランバ・ラル特攻!」でもですね、この回と全く同じシチュエーションが出てきて、グフの鞭にですね、ガンキャノンが捕まる描写があります。これね、なんでそんな毎回毎回鞭に捕まるんだよとか、カイお前はダメなやつなのかと責めてはいけないんですね。ガンキャノンのこれね、構造的な弱点なんですよ。
というのはガンキャノンってキャノン砲ですよね。つまり大砲なんすよ。で、ガンタンクほど長距離援護射撃ではないわけですね。ガンタンクっていうのは本来水平線の向こうの鉄球を迎え撃つためのモビルスーツで[息をのむ音]、ガンダムの中で運用してるのは割と無理があるんですけど、ガンキャノンっていうのは、目で見えるギリギリ遠い敵にですね、大砲の弾を当てるっていうのがですね、目的のモビルスーツなんですよ。だから近距離戦闘はできることはできるんだけども、本来それ向きに作られてないわけですね。だからその距離に、前にですね、素早いグフとかに入ってこられたら割と動きがないですね。
これはもうしょうがないことで、そもそもガンキャノンはまず宇宙空間での戦闘用の武器であってですね、地上戦に特化していない。それに対してグフはですね、ザクとガンダムとの戦いを見た後のですね、なんかジオンのですね、驚異的な追いつけ追い越せ技術によってですね、地上で戦う専用のモビルスーツで、おまけに機動性がめちゃくちゃ高いと。言っちゃえばですね、連邦軍が総力を上げて開発したガンダムとかガンキャノンのですね、速度に負けない、ひょっとしたらそれより早い反応速度で動けるように作られたやつなんですね。だからそんなやつに接近戦で、砂漠でですね、近寄って戦われたらですね、もうこれやられるのが当たり前なことなんですね。そこら辺はあんまりカイを責めてはいけないと思います。
ということでですね、この距離でですね、鞭に絡め取られたですね、もう本当はガンキャノンがやられちゃうようなシチュエーションで、今度はですね、アムロのガンダムはですね、ちゃんと鞭をですね、撃ち抜くんですね。これですね、アムロの成長の表現なんですけども、もう1つですね、意味がありまして。まあまあ、見せてる理由は何かと言うと、17話ではですね、腕を撃ち抜くしかできなかったアムロも19話になったら鞭を撃ち抜くことができたということで、明らかにモビルスーツの、なんだ、操作性能が上がっ、操作のですね、能力上がってるんですけども。
それ以外にですね、そのヒートロッドという武器はですね、格闘専用モビルスーツ、グフのですね、メインウェポンなんですね。ランバ・ラルもですね、ずっとこの鞭使って攻撃してたんですよ。もちろん左手にですね、バルカン砲というかですね、マシンガン仕込んでるんですけども、これはもうガンダムの頭のですね、バルカン砲と同じようなものですね。あくまでサブの兵器なんですね。
しかしですね、このメインウェポンのですね、ビームライフルをですね、やっぱビームライフルじゃないな、[咳払い]鞭をですね、撃ち抜かれてしまったために威力が半減してしまって、これで戦うわけではないと。なのでですね、ランバ・ラルとしてはですね、奥の手であるですね、刀をですね、シールド裏から取り出すことになると。この結果ですね、ロボットアニメ界が誇るですね、伝説のアクションシーンですね、ガンダムとグフの刀を使った一騎打ちっていう展開にですね、見事につながるわけですね。
このですね、1つのアクションで複数の目的を達成する脚本っていうのがですね、やっぱすごいうまい。富野さんはこういうことをですね、しれっとやる。この当時のガンダムスタッフというのはこれができたわけですね。この辺なかなかかっこいいと思います。
2話前にやった、鞭を撃ち抜けなかったアムロがですね、撃ち抜けるようになった。で、次にですね、同じようなことを仕掛けようとしたらですね、ガンダムのアムロの腕が上がってきて鞭を撃ち抜いた。で、その結果、グフとしてはですね、もう、これを出すしかないということでね、ついに刀を出してきて、で、ガンダムとですね、剣ですね、1対1の果たし合いをやるというこの流れの持っていき方がガンダムのですね、面白いところだと思います。
それでは今回の動画はこの辺でですね、次回第18話はですね、「灼熱のアッザム・リーダー」ですね。一部のマニアの方にはですね、ガンダムが喋るって有名な回です。その動画でお会いしましょう。ではまた来週。バイバイ。
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