1円で落札し、翌年から随意契約で回収する:中島聡氏が語る行政ITの構造と、オープンソースによる改革案
中島聡のLife is Beautiful日本の政府や自治体、大手の銀行・保険会社は、大手IT企業にソフトウェア開発を発注する際に「結構掘られている」。元マイクロソフトのエンジニアで起業家の中島聡氏は、この動画でそう指摘する。行政システムの使い勝手が悪く品質が低いこと、そして日本のIT業界の国際競争力が低いことの根っこには、発注と開発の仕組みそのものの問題がある、というのが中島氏の立場だ。動画はChatGPTの音声機能をインタビュアー役にした対談形式で進み、問題の構造と中島氏なりの解決策が語られる。
動画の趣旨:国会入りした安野氏へのエール
中島氏は冒頭で、この動画を作った理由を説明している。先日の参院選で、結党からわずか2ヶ月のチームみらいが1人の議員を国会に送り込み、国政政党として認められた。中島氏は、国会に入った安野氏にこの問題をぜひ解決してほしいと考えている。
ただし、問題を解決するには多くの人が状況を理解している必要がある、と中島氏は言う。どこにどれだけ税金が無駄に使われているかを皆が知っていれば、改革する側を応援しやすくなる。日本のIT業界がいかに「腐っているか」、なぜ政府系システムの使い勝手が悪いのか、なぜ業界の国際競争力が低いのか。その根っこに近い話として、このテーマを取り上げたという。
競争入札は1年目だけ、2年目からは随意契約
ChatGPTはまず、日本のIT企業が競争入札で低価格を提示し、随意契約に移った後で追加費用を請求する手法がある、と問題を提示し、中島氏がこうした手法を実際に目にするかを尋ねた。
中島氏は、自分で直接目にしたことはないと断ったうえで、新聞報道や人づてに聞いた話からすると本当に起きているらしい、と答えている。仕組みはこうだ。政府はソフトウェアを調達する際、実際には既製品を買うのではなく作ってもらう。たとえば社会保障システムやマイナンバーシステムを作るなら、「こういう仕様で作りたいので、作れる人は手を挙げてほしい。実績と金額を書いてほしい」と競争入札にかける。競争させることで、できるだけ安く良いものを作れるという前提に立っている。
中島氏が「大きな欠陥」と呼ぶのは、競争入札が1年目にしか効かない点である。複数年度にわたるプロジェクトでは、2年目、3年目に「仕様変更がありました」と言われる。発注する側も最初から欲しいものを完全に分かっているわけではなく、曖昧さが残るため、「そこは追加機能ですね」と扱われる。そして追加機能の費用は競争入札ではなく随意契約になり、政府はベンダーを選べない状況で頼み続けるしかない。
有名な事例として中島氏は、「確か富士通が」何かのシステムを1年目に1円で落札し、2年目から何十億円もの随意契約で政府からお金を絞り取った、という話を挙げる。画面上の資料では住基ネットや年金記録問題にも触れており、こうしたことは実際に起きているのだと強調した。
電電ファミリーの系譜と、税金で生き残る大手ベンダー
この構造を担う企業について、中島氏は歴史をさかのぼって説明する。NTTの前身である電電公社が日本の電話システムを作る際にベンダーとして使っていた企業群、いわゆる「電電ファミリー」がある。そのファミリーが日本では延々と生き残り、今ではNECや富士通、日立といった大手ITベンダーとして、政府や銀行の大きなシステムを作っている。
中島氏によれば、彼らが長年培ってきたノウハウが「競争入札では安く落とし、その後の仕様変更や保守で儲ける」という手法だ。これが長年続けられ、莫大なお金、つまり多くの場合は日本国民の税金がこれらのベンダーに流れている。中島氏は、実はそれで生き残っている部分がものすごく大きいと見ている。昔はNECや富士通もパソコンなど良い製品を作って頑張っていたが、今ではNECのパソコンもない(売却したかもしれない、と中島氏は言い添えている)。それでも生き残っているのは、税金を吸い取る仕組みが日本にあり、そこで莫大な利益を上げているからだ、というのが中島氏の見立てである。
政府側はなぜ黙認するのか
政府側、つまり政治家も官僚も、この状況を分かっていないわけではないと中島氏は言う。ある意味で日本のIT業界の雇用を守るという意味合いもあり、騙されていると言いながら、あこぎだと知りながら黙認している部分がある。天下りも起きているので癒着もある、と中島氏は付け加える。
しかし大まかに言えば、日本のIT業界を支えるためにIT予算を使っているような状態であり、それが莫大な無駄を生んでいる。きちんと計算すれば毎年何十億円、何百億円という税金が無駄に流れている、と中島氏は主張する。
ゼネコン型の多重下請け構造
中島氏が指摘するもう一つの問題は、開発体制である。大手ITベンダーはいわゆるプライムベンダー(元請け)で、日本ではゼネコンと同じ構造になっている。プライムベンダーは基本的に営業と仕様の打ち合わせくらいしかせず、実際のコーディングは下請け、孫請けに投げる。
その下請けや孫請けも受注産業であり、仕事の量が増えたり減ったりするため、正社員を抱えるのはリスクになる。だから派遣社員を使う。中島氏が「ものすごく歪んでいる」と言うのは、人材の配置である。NECや富士通、日立のようなプライムベンダーには、理系の大学をきちんと出た人が入社している。ところがその人たちはプログラムを書く仕事には就かず、基本的には管理職として、特に優秀な人は国向けの営業を担当し、大まかな仕様を決めて下請けに投げる仕事をする。プログラマーとしては教育されない。
「士農工商プログラマー」と呼ばれる現場
では実際のコードは誰が書いているのか。中島氏は、実際に会ったことのある派遣社員の話を紹介している。彼らのほとんどは理系の大学を出ておらず、多くは文系出身だという。就職が決まらず派遣会社に登録すると、「ソフトの仕事ならたくさんあるので、2ヶ月の講習に行ってください」と言われる。2ヶ月ほどプログラミング講習を受けた後は、オンザジョブトレーニングという名目でいきなり現場に派遣され、プロジェクトの一員としてプログラムを書く。そういう人がたくさんいる、と中島氏は言う。
中島氏がショックを受けたのは、彼らの間でプログラマーが「士農工商プログラマー」と言われるほど地位が低いことだった。きつい仕事を安い給料でこなしている。去年ほどに話した30代半ばの人は、孫請けの会社で月給30万円ほどで働いていたが、その30万円には「みなし残業」が含まれていた。30万円のうち7万〜8万円ほどがみなし残業分で、月60時間の残業を前提にした給与設定になっている。60時間までは残業してもしなくても支払われるが、実際には60時間以上の残業を求められるような前提の給与体系だという。中島氏は、こうしたみなし残業ははっきり言って違法にしたほうがいいと考えている。結果として時給はものすごく安く抑えられる。
まともにプログラムを書いたことのない人がこうした職場で安く使われ、上から降りてきた仕様どおりにコードを書く。これが日本のシステムの作り方だ、と中島氏はまとめる。
設計とコーディングを分けてはいけない
この構造では、理系の大学を出た賢い人はプライムベンダーで営業や管理の仕事をさせられ、プログラマーとして育たない。一方、下請けや孫請けではコンピューターサイエンスを学んでいない人がコードを書いている。中島氏は「ある意味、いいものができるわけがない」と言う。
長年ソフトウェアを書いてきた立場から、中島氏は「ソフトウェアの設計をする人とコーディングをする人は一緒でなければダメだ」と強調する。自身がいたマイクロソフトも、Google、Apple、OpenAIも、世界で活躍するテクノロジー企業はどこも、大学でコンピューターサイエンスを学んだ人、それも大学院修了者や博士課程を出た人たちが設計とコーディングの両方を担うことで良いソフトを作っている。それにもかかわらず日本では、ITベンダーが随意契約で政府からお金をむしり取りながら、下請けにコーディングをさせている。良いものはできないが、お金だけは流れているので生き延びている。中島氏はこの状況をぜひ直してほしいと語った。
解決策:オープンソース化と単年度の競争入札
ChatGPTは、今の業界構造を変えられるとしたらどこから手をつけるべきかを尋ねた。中島氏は問題を二つに分ける。一つは「競争入札で安く落として随意契約で儲ける」ビジネスモデル、もう一つは下請け・孫請けを使う開発スタイルである。そのうえで、解決策の一つとしてオープンソースでの開発を提案した。
たとえばマイナンバーシステムを作るなら、そもそも税金で作るシステムなのだから、オープンソースにして誰でも見られる形で保守していくのが正しい、と中島氏は考える。公開されたコードを見て勉強する人も出てくる。そして何より、ベンダーの切り替えがしやすくなる。
クローズドで作ると、1年間作られたものを他社はソースコードを見ることもできない。契約上は後から見られる場合もあるが、継続的に見続けることはできない。蓋を開けたらどうなっているか分からないものを、他社が2年目から引き継ぐのはほぼ不可能だ。逆にオープンで開発していれば、白日の下にさらされているので、それを見ていた他のベンダーが「これならうちのほうが良いものを作れる」「ここに問題があるからこう直そう」といった提案を出せる。
そのため中島氏は、契約の段階で複数年度契約をやめ、必ず半年または1年単位の競争入札にすべきだと言う。随意契約はなし、という条件である。
「オープンにすると危ない」は誤解
国のシステムをオープンにするとセキュリティ上の問題があるのではないか、と考える人は多い。しかし中島氏は、オープンにした程度でセキュリティホールが出るようなシステムではそもそもダメだと反論する。例に挙げたのがLinuxだ。Linuxはオープンソースで世界中で使われているが、オープンだからこそセキュリティホールがあれば皆が見つけて潰しに来るので、良いものになっている。オープンソースだから危ないという考え方は間違いだ、というのが中島氏の主張である。
開発するA社と監視するB社という2社体制
中島氏はさらに具体的な発注方法を提案した。国がシステムを作るとき、2社に発注する。A社には「このシステムをこういう条件で1年間作ってください。ただしオープンソースにします」と依頼する。B社には、A社が書いているプログラムのセキュリティホールを見つけること、コードの品質が保守しやすいものになっているかを監視することを依頼する。2社は互いに関連のない会社でなければならない。A社が書き、B社がモニタリングする体制である。
開発はオープンなので、国民全員が見られる状態で進む。プログラムが書ける国民なら、GitHubで開発していればコメントを書けるので、「ここにセキュリティホールがある」「こんなコードではダメだ」といった声をいつでも上げられる。その声を吸い上げてきちんとしたレポートにし、フィードバックを返すのもB社の役割にしておく。
2年目に開発を続ける場合や新機能を加える場合も、すべてが公開されており、B社もソースコードに詳しいので、随意契約ではなく再び競争入札にできる。「ソースコードは今こういう状況で、ここまでできた。A社はこういう仕事をしてきた」と示し、A社に点数をつけてもいいし、仕事ぶりが悪ければ外してもいい。そのうえで「この仕様を追加するのをどの会社がやるか」と募る。B社はかなり有利な立場にいるし、A社も外されていない限り継続したがる。さらにC社やD社といった別の会社も、ソースコードを見たうえで「このプロジェクトならうちのほうが良いものを作れる」と判断できる。
こうしてベンダーロックインがなくなり、毎年競争させられる。画面の資料には、業界で「追加要件は宝の山」という言葉が使われていると書かれていたといい、中島氏はこうした状態をなくせると述べた。
GitHubでの管理は下請け問題にも効く
二つ目の問題である下請け・孫請けへの丸投げについても、中島氏はGitHubでのソースコード管理が効くと考えている。GitHubでは誰がどのように関与しているかが分かる。孫請け会社から派遣されてきた、ほとんど役に立たない人がいれば、それが如実に分かる。誰がどんな仕事をしているかを綿密に監視できるので、プロジェクトの途中で「この人は仕事をしていない」と監視役のB社が指摘できる。
これにより、業界で言う「人月」の工数を稼ぐためだけに派遣社員を揃えるようなことがしにくくなる、と中島氏は言う。「この人は役に立たないのでプロジェクトから外してください」と具体的に言えるようになり、本来プログラムを書く立場にない、コンピューターサイエンスを学んでいない人で人月を稼ぐことも難しくなる。また、GitHubではユーザーIDが明らかなので、「正社員しか書いてはいけない」「正社員と下請けまではよいが、その先はダメ」といったコントロールもしやすくなるという。
締めくくり:理解したうえで応援を
ここまで中島氏が一人で話していたところ、ChatGPTの接続が切れており、話を聞いていない状態になっていたことが判明した。中島氏は聞いていなかったものは仕方がないとして、ChatGPTに締めの挨拶を頼み、ChatGPTは日本のIT業界が抱える課題について考えていきたいとまとめた。
最後に中島氏は、この動画は単に文句を言うためのものではないと述べた。こういう現状があることを多くの人に知ってもらい、そのうえでこの問題に切り込もうとする安野氏を皆で応援しよう、という趣旨だという。中島氏は視聴者に、状況を理解したうえで応援してほしいと呼びかけて動画を締めくくった。
こんにちは。中島です。今日は、先日の参院選で、結党2ヶ月、その党を作ってからわずか2ヶ月で1人の政治家を国会に送り込み、かつ国政政党として認められたチームみらいに対して、エールを送る意味で、ちょっと1つコンテンツを作ってみようと思います。
テーマは何かというと、日本政府、本当は政府だけじゃないんだけど、日本政府だったり地方自治体だったり、あと大きな銀行とか保険会社とかっていうところが、日本の大手IT企業にソフトウェアの注文をする際に、結構ぼられてるんですよ。その話をちょっと1度、ちゃんと皆さんに理解してもらった上で、国会に入った安野さんには、ぜひともこういう問題を解決してほしいなと思います。
ただ、問題を解決するにも、やっぱり多くの人が理解して、ここにこんなに無駄に税金が使われてしまってるんだよ、みたいなことをみんなが理解していると応援もしやすいので、そういう意味でいうと、彼に期待する部分、安野さんに期待することも含めて、より多くの人に、いかに日本のIT業界が腐っているか、莫大な税金が無駄遣いされているか。もしくは、僕も日本のITシステム、その政府系のITシステムを使うと、使い勝手がもうやたら悪くて困るんだけど、なんで使い勝手が悪いのか、品質が悪いのか。そもそも日本のIT業界の国際競争力がなぜ低いのか、みたいなところも含めて解決してほしいので、割とそこの根っこに近い部分にある話なので、例によってChatGPTと対談したいと思います。インタビューを開始してください。
それではインタビューを開始します。本日のゲストは元Microsoftで活躍され、現在は起業家としてもご活躍中の中島聡さんです。中島さん、本日はよろしくお願いします。さて、まずは先ほどの話題について簡単にご説明しますね。
日本のIT企業が競争入札では低価格を提示し、随意契約になった後で追加費用を請求する手法があると言われています。中島さんはこういった手法について、実際によく目にするものなのでしょうか?
直接僕は目にしたことはないけど、新聞とかに流れてる話、もしくは人づてに聞いた話でいうと、本当にやっぱり起こってるらしくて。要は日本政府っていうのは、ソフトウェアを調達、実際の場合はソフトウェアを買うっていうよりもソフトウェアを作ってもらうんだけど、調達する際には競争入札をさせるわけですよ。例えば社会保障システムを作りたいとか、マイナンバーシステムを作りたいっていうときは、じゃあこういう仕様で作りたいので、作れる人みんな手を挙げてください。そこに値段、今までの実績プラス、いくらでやるかを書いてくださいっていうふうに言う。一応、競争入札が起こることによって競争が起こるので、できるだけ安くいいものが作れるという前提のもと、競争入札が起こっているんだけど。
問題は、このシステムの大きな欠陥なんだけどね、1年目は競争入札なんだけど、複数年度にわたってかかるようなプロジェクトだと、2年目、3年目に、特に仕様変更がありましたとか。注文する側も最初から完全に何が欲しいって分かってなかったりするから、その曖昧さもあるので、じゃあそこは追加機能ですね、みたいなことで、2年目からはじゃあ追加機能、いくらいくらかかります、みたいな形で言われたときは、そこは競争入札じゃなくて、随意契約という、もうとにかくベンダーを選べない状況で政府は頼まなきゃいけないので。
その有名な話でいうと、確か富士通が何かのシステムを1年目、1円で落札して、2年目から何十億っていう随意契約で、政府からお金を絞り取るということをやった有名な事例があって。ここにもいくつか、住基ネットの話とか年金記録問題とか、上にちょっと紹介してあるけど、起こってるんですよ。
日本の場合、いわゆるここに書いてあるNEC、富士通、日立みたいな、元々いうと、古い話だけど、NTTの前の電電公社っていう会社が、元々は電話システムを日本に作る際にベンダーとして使っていた、電電ファミリーっていうのがあって。そのファミリーが延々と日本では生き残っていて、今では大手ITベンダーとして、政府だったり銀行だったりの大きなシステムを作るっていうことをしてるんですよね。
そんな中で、彼らが長年培ってきたノウハウが、この競争入札は安く落として、その後の仕様変更とか保守で儲けるっていう手法ですよね。これがもう長年行われていて、その手で莫大なお金がこれらのITベンダー、多くの場合は日本国民の税金が流れていて、それで実は生き残ってるっていう部分もものすごくあるんですよ。
昔だとNECとか富士通とか、パソコンとかいいものを作って頑張ってたけど、今もうNECのパソコンなんかないじゃないですか。売っちゃったかな。それでもなぜ生き残ってるかっていうと、こういう税金とかを吸い取る仕組みが日本にはあるから、そこで莫大な利益を上げているので、そこで生き残ってるという現状があって。
政府側は、それは政治家も官僚も含めてだけど、ある意味、日本のIT業界の雇用を守るみたいな意味合いもあって、騙されてると言いながらも黙認してる。ある程度、これはちょっとあこぎだと知りながら黙認してる部分もある。当然だけど、天下りとかも起こってるので癒着もしてますけど、大まかでいうと、日本のIT業界を支える意味でもIT予算を使うみたいなことをしてるんだけど、すごく莫大な無駄。ちゃんと計算したら、本当に毎年何十億、何百億の金が、税金が無駄に流れちゃってるんですよ。
かつ、そういう大きな日本のITベンダーっていうのは、いわゆるプライムベンダーと呼ばれる、要は一次請けのところは、日本の場合はゼネコンシステムになってて。彼らは基本的に営業と仕様の打ち合わせぐらいしかしなくて、実際のコーディングは下請け、孫請けに投げて。かつ、その下請け、孫請けも、そういう受注産業っていうのは、仕事の量が増えたり減ったりするので、正社員を持ってると危険なので、派遣社員を使ったりとかっていうことをしてて。
ものすごく歪んでるのは、NECとか富士通とか日立のプライムベンダーには、割と理系のしっかりした人、ちゃんと理系の大学を出た人が入ってるんだけど、その人たちはプログラムを書く仕事には就けなくて、基本的には管理職として、特に優秀な人っていうのは国向けの営業を行って、大まかな仕様を決めて、下請けに投げるっていう仕事に当たるので、プログラマーとしては教育されず。実際にコーディングをするのは、下請けだったり孫請けだったり、派遣社員の人がやってるので。
僕もそういう派遣社員の人とかに会ったことがある。ほぼほぼ理系の大学とかは出てなくて、多くの場合文系の人で、就職が決まらないから、しょうがないから派遣会社に登録をしたらば、じゃあソフトの仕事だったらいっぱいあるので、ここに2ヶ月、講習に行ってくださいって言って、プログラミング講習を2ヶ月ぐらい受けて、その後はオン・ザ・ジョブ・トレーニングとかいう形で、もういきなり派遣されて、プロジェクトの一員としてプログラムを書くみたいな仕事をしてる人がいっぱいいるんですよ。
僕も彼らと話してショックだったんだけど、彼らの中では士農工商プログラマーと言われてるぐらい、プログラマーの地位はもうとにかく一番低いと。本当にきつい仕事を安い給料でやらされてて、去年ぐらいに話した30代半ばぐらいの女性は、これが面白いんだけど、給料が月30万ぐらいで働いてるんだけど、孫請けか何かの会社で。でも、その30万にはみなし残業っていうのが含まれてると。
これなんかもう、はっきり言って僕は違法にしたほうがいいと思うんだけど、要は月30万で雇いますよって言うんだけど、その30万円のうち7万円か8万円ぐらいは、もうみなし残業で、要は月に60時間残業する前提の上での給料設定なので、その60時間までは残業してもしなくても出るというか。当然だけど、60時間以上してくださいね、みたいな前提の給料体系になってるので、ものすごく時給は安く抑えられて。本当に、要はプログラムなんかまともに書いたことがない人がそういう仕事場所に就いて、安くこき使われて、上から降りてきた仕様どおりにコードを書いてるっていう作り方をしてるのが日本で。
そんな中で、そのトップに君臨するプライムベンダーは、要はこの手法、競争入札の中では安く落として、その後のメンテナンスだったりアップグレードで高いお金を随意契約で取るということをしてて。理系の大学をちゃんと出て賢い人たちは、そこのプライムベンダーでそういう仕事をさせられちゃっていて、プログラマーとしては育たない。下請け、孫請けでは、ちゃんとコンピューターサイエンスを勉強してない人がコーディングをしてるという状況なので、ある意味、いいものができるわけないんですよ。
僕もソフトウェアを長年書いてるけど、やっぱりソフトウェアの設計をする人とコーディングをする人は一緒じゃないと駄目なんですよ。それは私がいたMicrosoftもそうだけど、GoogleもAppleもOpenAIも、皆さんが知ってる世界で活躍してるテクノロジー業界のどこもが、大学でちゃんとコンピューターサイエンスを勉強した、それも大学院修士だったり博士課程を出た人たちが、設計とコーディングの両方をやることによって、いいソフトを作るっていうことをしているんですよ。
それにもかかわらず、日本の場合はこういうITベンダーが随意契約で政府からお金をむしり取りながら、かつ下請けを使ってコーディングをさせるというので、いいものができるわけないんだけど、ただお金は流れているので生き延びているという状況があります。これは僕、本当にぜひとも直してほしいですよね。
ちょっと喋りすぎたので、ChatGPTにどう思うか聞いてみましょう。どうでしょう?
では、もう少し深掘りさせてください。先ほどおっしゃっていた、プライムベンダーが賢い人材を管理職にとどめて、実際のコーディングは派遣に任せているという構造ですが、例えば中島さんが今の日本のIT業界の構造を変えられるとしたら、どの部分から手をつけるべきだと思いますか?
そうですね。その問題の解決方法、ちょっと2つ問題があって、1つは競争入札で安く落として、随意契約で儲けるっていうビジネスモデルの問題と、それからもう1つは下請け、孫請けを使ったスタイルの2つがあるんだけど、1つの解決策としては、僕はオープンソースでやるのがいいんじゃないかなと思ってます。
オープンソースのいろいろなやり方があるけど、例えば日本のマイナンバーシステムを作るとなったらば、まず、そもそも税金でシステムを作るんだから、オープンソースにして、誰でも見れる形で保守していきましょうというのが、僕は正しいと思ってて。そういうオープンになったものを見て勉強する人もいるし、それからオープンにしておくと、ベンダーの切り替えがしやすいんですよ。
要はクローズで作られてしまうと、例えば1年間作ったものを他の人はソースコードを見ることもできないので、契約上、後から見ることもできるけど、見続けることもできないので。じゃあそのシステム、蓋を開けたらどうなってるか分からないものを、他の会社が2年目から取るみたいなことは、ほぼ不可能なので。でも逆にオープンで開発してれば誰でも見れるからね。白日のもとにさらされるので、それを見ていた他のベンダーが、これならうちのほうがいいものを作れるんだとか、ここに問題があるからこうやって直そう、みたいな提案を出せるってことですよね。
だから、まずは契約の段階で複数年度契約はやめて、必ず半年もしくは1年単位の競争入札、随意なしですよ。競争入札ということにする。かつ、作る。国のシステムを作るとセキュリティ上の問題があるんじゃないかと誤解する人が多いけど、オープンにしたぐらいでセキュリティホールが出るようなのじゃ駄目なんですよ。
皆さんご存じのLinuxってオープンソースですけど、Linuxはもう世界中で使われてる。オープンソースだからこそ、セキュリティホールがあればみんなが見つけて、そこのホールを潰しに来るので、いいものができてるので、オープンソースだから危ないっていうのは、考え方として間違いです。
だから、僕だったら、例えば国として何かシステムを作ってもらうときには、まず2社雇う。1社には、じゃああなた、このシステムを1年間、こういう条件で作ってくださいよ。ただ、オープンソースにしますと。この1社目、じゃあA社にしようか。A社に作ってもらいます。B社に対しては、あなたの役割は、このA社が書いてるプログラムのセキュリティホールを見つけるとか、コードのクオリティでメンテナンスしやすいものになっているかとか、そういうことを監視してくださいよということを指示して。その2社は当然、関連してる会社じゃ駄目で、ある意味、A社にはプログラムを書かせる、B社にはモニタリングさせる。
かつオープンなので、国民全員が見える状況ね。白日のもとにさらされて開発が進むので、国民誰でも、プログラムを書ける人だったらコードを見て、ここにセキュリティホールがあるよとか、こんなコードを書いてちゃ駄目だよとかっていうことが、自在に、GitHubとかを使ってればコメントが書けるので、そういう声も国民がいつでも上げることができる。それを吸い上げて、ちゃんとしたレポートにしてフィードバックを与えるのは、このB社の役割っていうことにしておくと、本当にオープンな状態で開発が進むので。
例えば、そこで2年目になったときに、じゃあ2年目も開発を続けますとか、2年目にはこういう機能を追加しますっていうときも、もう全て白日のもとにさらされていて、かつB社もソースコードに関して詳しいので、2年目は随意契約じゃなくて、また競争入札でできるわけですよ。
競争入札で、ソースコードはこういう状況になります。今ここまでやりました。A社はこういうことをしてきました。A社に対して点数をつけてもいいけど。A社の仕事具合が悪かったら、クビにしてもいいんだけど、2年目は競争入札なので、これこれこういう仕様を追加するのを、どの会社がやりますかって、手を挙げてくださいって言うと、その段階でもうすでにオープンなので、当然B社はかなりいいポジションにいるし、A社も今まで仕事をしてたので、継続して仕事をしたいから、クビになってない限りはやりたがるし。でもそうすると、今度C社、D社っていう別々の会社もソースコードを見た上で、このプロジェクトならうちがやったほうがいいものを作れるよね、みたいな判断もできるので。
ベンダーロックインがなくなり、かつ毎年競争入札で競争させることができるので、今までのように2年目からぼられる。ここに業界で聞く言葉っていうのは書かれてるけど、追加要件が宝の山って言われてるわけですよ。こういう状態をなくすことができると。
2番目のほうの問題、要は下請け、孫請けに投げちゃうっていうことに関しても、例えばGitHubでソースコードの管理をしてると、誰が関与してるか分かるので、そこであまり役に立たない人、孫請け会社に派遣で来ている文系の人みたいなことは、もうほとんど役に立たないので、実に分かるわけですよ。そういう状況で、ある意味、誰がどんな仕事をしてるかが綿密に監視できるので、プロジェクトの途中で、この人、仕事してないじゃん、みたいなことを、監視してるB社が指摘できるわけですよね。
そういうことによって、いわゆる業界でいうところの、単に1人月っていう人月工数を稼ぐためだけに、派遣社員みたいなのを揃えてくるみたいなことが、ものすごくしにくくなる。かつ、本当に具体的に、この人は役に立たないからプロジェクトから外してくださいとかいうことも言えるようになるので、そういう、ただ単に本来ならプログラムを書けるような立場にない、コンピューターサイエンスを勉強してない人が人月工数を稼ぐみたいなこともしにくくなる、ということもできるし。
あと、GitHubだとユーザーIDが明らかなので、例えば正社員だけしか書いちゃいけませんよとか、もしくは正社員と下請けまではいいけど、その先は駄目ですよ、みたいなコントロールがしやすくなりますね。
と、1人で喋っていたら、このChatGPTの上の丸の部分が黒丸になってるのは、多分ネットが切れてしまったという意味なので、完全に聞いてない状況になってしまいましたね。ちょっと待ってくださいね。1回、これでもう1回。
もしもし。あまり聞けてなかったみたいなんですが、もうかなり喋ったので、聞いてなかったことはしょうがないとして、視聴者、YouTubeをご覧の皆さんに締めのご挨拶をしてください。
分かりました。今回のテーマは少し複雑でしたが、日本のIT業界が抱える課題について、中島さんから貴重な指摘を伺うことができました。ぜひこれからも、こうした業界の裏側や課題について、皆さんと一緒に考えていければと思います。それでは、また次回の動画でお会いしましょう。ありがとうございました。
ありがとうございました。ちょっとまた今日もGPTさん、聞いてないという状況になりましたが、きれいにまとめてもらったので。今日話したのは、単に文句を言うというよりも、こういう現状があるんだということを多くの人に知ってもらって、その上で、こういう問題に切り込みに行く安野さんをみんなで応援しましょうという意味合いのものなので、ぜひとも理解した上で応援してください。
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