3DKで「ゲーム中心」の家を組み替える:姉の部屋づくりと、戻せなくなったタンス

YouTubeで開く ↗
概要

3DKのマンションに4人家族で暮らす家の片付けの続編である。前回は、勉強したい姉とゲームをしたい弟の部屋割りが課題になっていた。今回、幸せ住空間セラピストの古堅純子は、家の配置がゲームを軸に決まってしまっている点を問題にする。そこを崩して姉の部屋をつくり、大人の服の置き場所まで見直そうとした。大型家具を何度も動かして検討した末、最後は動かしたタンスが元の場所に戻らなくなったところで回が終わる。

7分で読めます

テレビとゲームが家の配置を決めていた

作業に入る前、古堅はいまのテレビの位置に違和感を示す。家の中で最も使いやすい場所にあるが、そこにあるべきものではない気がするという。確認のため、食事をしながらテレビを見る家なのかを母親に尋ねた。母親の答えは、基本的には見ない、ただ子どもが見たがるのでたまに見ることはある、というものだった。

家の間取りでは、テレビを見られる位置がそこしかない。そのため動かすとまた同じ状態に戻ってしまう、という事情もある。古堅はいまの状態を「めっちゃゲームやりやすそう」だが、それ以外は何もできない配置だと表現した。家全体がゲームを中心に決まり、ほかの用途がぼやけている。その1点を外せば物が動くのではないか、と見立てを語った。

この日は父親と息子が不在で、女性陣だけで作業を進めることになった。目標は「ここをお姉ちゃんの部屋にする」ことである。

先に器を置き、中身は後で決める

最初に動かしたのは本棚だった。どの本をどこに入れるかはまだ決めず、まず本棚という「システム」を先に設置し、その後で中身を全部出して入れ直す手順をとる。棚の中身はいったんダイニングテーブルの上に避難させ、部屋を「更地」にしてから、周辺の物を運び込む方針にした。

作業しながら古堅は、この家は全体を直さないと難しいかもしれない、という感想も漏らしている。家族の家具は一つひとつが大きく、それぞれの居場所を作ろうとすると配置に苦しむ、という認識である。

親の本の置き場所は「誰を主役にするか」で決まる

これまで並べてあった親の本について、古堅は仕舞い込んでしまってもよいのではと提案した。しかし母親は、並べて見えるようにしておきたいと希望する。古堅は、どこにあるか分かるなら収納の中に入っても構わないと応じたうえで、部屋の中で誰をメインにするかによって置き場所が変わる、と整理した。今回は娘の部屋にする前提なので、そこに親の本が並ぶのは少し違う、という判断である。

同じ場所にある収納システムについても、洗濯動線を考えると、ここからは外すことになると古堅は説明した。いまはこの一角に家族の物が混在しているが、各自の場所に戻せるように分けてはじめて、ここがお母さんにとって最高のエリアになる、というイメージを示している。

扉を捨てないという方針

作業中、大人の服をかける場所がこの家具しかないことが分かる。家にはクローゼットがなく、しかもその家具には扉が付いていなかった。母親によれば、以前に整理収納のサービスを受けたことがあり、その際に取り出しやすくするため扉を外したらしい。

古堅はこれを受けて、自分はあまり扉を捨てさせないと話した。この先どうなるか分からないからである。使わないからと何でも捨てる人もいるが、本当に不要になった時点で捨てればよく、特に家具は残しておいた方がよい、という考えだ。実際、今回は家具の使い方を大きく変えることになり、以前の片付けの時点ではそこまで想定されていなかった。

机の入れ替えと家具スライダー

大型家具の移動には、家具の下に敷いて滑らせる道具(番組内で「ズルズル」と呼ばれている)を多用した。古堅は、この家がこれほど大型家具を動かす必要のある状態だとは知らなかったと言い、この日の「ズルズル」の稼働率は100%だと話している。これがなければできない、という声も上がった。メジャーで寸法を測りながら配置を詰めていった。

計画としては、父親の机をこちらへ移し、娘の机と入れ替える。そのうえで娘の机を運び、娘の部屋を作っていく。

タンスの存在感をめぐる母親の迷い

最も判断が難しかったのは、大人の服が入った大きなタンスの扱いである。母親は、タンスがいまの位置にあると出し入れはしやすいと認める。一方で存在感が大きく、せっかく白っぽくすっきりした場所にまた大人の物を戻してよいのか、という葛藤があると打ち明けた。

代案として、別の場所にある2つの棚を娘の机の後ろなどに並べる案も出た。しかし奥のくぼんだスペースは幅が60程度しかなく、幅80の家具は入らない。向こう側の家具は黒い机に合わせて色味が暗い、という見た目の問題も話題になった。

古堅はここで、狭めの家では腰高くらいの家具の方がよい、と実感を語る。身長より大きいものが視界に入るだけで部屋が狭く感じられる、というのが理由である。動かしてみると分かる、とも付け加えている。

本当の問題は大人の服の置き場所

議論を重ねるうち、古堅は、本当に問題なのは大人の服だと整理した。大人の服をかけられるのはこの2つの家具だけで、2つとも家からなくすことはできない。問題は、それをリビングの向こうに置くのか、家の中央なのか、娘の部屋なのかという点に絞られる。

娘の部屋に置く案について、古堅は、自分の部屋を持つ代わりに家族の服を引き受けるという形なら、みんなで折り合っていることになる、と意味づけた。いまの段階では弟から見て姉だけがずるいとなりかねないが、服を預かる役割があれば釣り合う、という考え方である。ただし洗濯動線でいうと、その部屋は一番遠い位置にあることも指摘された。

そこで実際にタンスを置いてみて、どれだけ圧迫感があるかを確かめることになった。置いてみて違和感が強ければやめる、という条件付きである。幅160の家具を想定して位置を測り、置いた場合に姉と弟の間で広さの差がどう見えるかも検討した。

総合判断は「大きいタンスは元に戻す」

最終的に、母親が納得するかどうかを基準に、総合的に見て大きいタンスは元の位置に戻すことになった。母親自身、タンスがいまの位置にあっても洗濯物をしまうのを面倒だと感じたことはないと話している。

古堅は将来の課題として、和室の押し入れの中に、いつか親の服をかけられるシステムが必要になるかもしれないと述べた。かける場所が2つしかなく、いまは子どもたちのスペース作りを優先しているため、大人の服の問題は宙に浮いている。ただ、それぞれの個室が整っていくなら、いまある収納システムを最大限生かす形にしないと、今後の個室化は難しいという見立てである。

戻すと決めたことについて古堅は、こういうことを繰り返さないと景色はできないと語る。試しに動かして、違えば戻す。その繰り返しは人手があるからできることで、1人ではできないし、家族だけではやりたくない作業だ、とも話している。

部屋の使い方としては、頻繁に動かす物はこちら、動かない物は奥にまとめる方針を示した。この部屋は今後物が増える可能性が高く、かける物は仕方ないとしても、アクセスの多い物は置かない方がよい。娘がいずれこの部屋で寝たいと言い出したときのことも考えている。

出せたはずのタンスが戻らない

ところが、タンスを元の場所に戻す段階で問題が起きた。冷蔵庫の脇を通して梁を越えなければならず、家具を斜めに倒したり、いったん立てたりと角度を変えて何度も試みる。上がぶつかり、下がぶつかって、どうしても通らない。出したときは冷蔵庫の脇で一度斜めにしたのではないか、同じサイズのものが入ったはずなのに、と経緯を思い出しながら試行錯誤が続いた。

結局この回は、出せたはずのタンスが戻せないという事態のまま終わる。姉の部屋づくりと大人の服の置き場所の見直しがどう決着するかは、次回に持ち越された。