『機動戦士ガンダム』第24話「迫撃!トリプル・ドム」を読む:キシリアの苛立ち、ドムの発明、戦争に巻き込まれていくホワイトベース
岡田斗司夫岡田斗司夫ゼミの「機動戦士ガンダム完全講座」から、第24話「迫撃!トリプル・ドム」を扱った回(第71回・第72回)をまとめる。この話では、ジオンの新型モビルスーツであるドムが初めて登場し、マチルダが戦死する。後半の鍵になるニュータイプという概念も少しずつ見えてくる。岡田は冒頭のキシリアの会議シーンからジオン内部の政治状況を読み解き、ドムの演出上の狙いを説明し、ホワイトベースの面々がいつの間にか戦争の当事者になっていく過程がこの回で表面化すると論じた。最後には、キシリアとセイラについての追加解説もある。
冒頭のキシリア:なぜ将軍たちを怒鳴りつけたのか
第24話は、キシリアが書類を放り投げて「おふざけでない」と将軍たちを怒鳴りつける場面から始まる。場所はおそらく月のグラナダ基地だと岡田は見ている。キシリアは「全く問題にならぬプランです」「地球連邦の包囲の中からマ・クベがどれだけ貴重な資源を送り届けてくれたか、お忘れか」と言い、モビルアーマーの実用化にも触れる。これに将軍の一人が「恐れながら、それでは軍の権威が」と返す。
岡田によれば、キシリアが怒っているのは、有能なはずのジオンの将軍たちがマ・クベの重要性をまったく理解していないからだ。「貴重な資源」とは戦争を維持するための鉱物資源であり、マ・クベは敵の包囲の中からそれをずっと宇宙へ送り続けてきた。モビルアーマーの実用化に触れていることにも意味があると岡田は言う。モビルアーマーはモビルスーツより高性能で、そのぶんレアメタルなどの貴重な資源を多く使う。つまりモビルアーマーの開発も、マ・クベが確保した資源があってこそ成り立つ、という意味の台詞だという。
岡田はこの背景として戦争全体の流れを説明する。ジオンはモビルスーツを投入して戦争を始め、すぐに勝てるはずだった。ところが連邦もモビルスーツを開発し、モビルスーツ同士の格闘戦になった。そこでジオンは、戦車の時代に航空機が現れたように、モビルスーツそのものを古い兵器にしてしまうモビルアーマーを配備しようとしていた。戦争があと1年以上続いていたら、モビルスーツはプロペラ機や地上の戦車のように時代遅れになり、いわばジェット機の時代に入っていたかもしれない、と岡田は推測する。
マ・クベはなぜ軽んじられるのか
それでも将軍たちがマ・クベを軽んじる理由について、岡田は二つの点を挙げる。一つは、軍人は目の前の戦闘に勝つことばかり考えがちで、戦わずに戦争を勝利に導くタイプの軍人は軽く見られてしまうこと。もう一つは、マ・クベの階級が「大佐」にとどまっていることだ。
キシリアがマ・クベの階級を上げられないのにも事情がある、と岡田は見る。地球連邦軍にマ・クベの重要性を知られたくないし、ジオン内部でもギレンやドズルにマ・クベがどれほど重要なポジションにいるかを知られたくない。だから大佐程度にしておいた。ところがこの配慮が裏目に出て、今回の戦力補給がうまくいかない原因になった、というのが岡田の解釈である。
根拠として岡田は、オデッサの戦いが始まると現場の兵士たちが「もう1隻回せないのか」「地上戦艦が足りない」と不足を嘆いていることを挙げる。ジオンの地球攻略本部である北米のキャリフォルニアベースには、地上戦艦や航空機、モビルスーツが大量にあったはずだ。それでも動かせなかったのは、将軍たちにとってオデッサは「たかが大佐が守っている鉱物資源のための戦い」であり、キャリフォルニアの防衛や攻撃のほうが大事だったからだ、と岡田は説明する。キシリアの苛立ちは、そうした将軍たちの権威やメンツへのこだわりに向けられている。
続くナレーションも、キシリアの苦しさを示していると岡田は指摘する。月を占領するキシリアは各地の戦いが不安定になるため自ら地球へ出撃できず、できることは「ジオンの三連星」と呼ばれる直属の勇士たちをマ・クベのもとへ送ることぐらいだった、という内容である。キシリアでさえ何でも好きにできる立場ではない、と岡田は読む。
シャアの昇進と「地球での白兵戦用モビルスーツ」
キシリアはさらに「男子のメンツ、軍の権威、それが傷つけられてもジオンが勝利すればいい。その上であなたのメンツも立ててあげましょう」と言い、「地球での白兵戦用のモビルスーツはシャア中佐に回す手立てをつけなさい」と命じる。
岡田はここで二つの点に注目する。一つ目はシャアの階級だ。シャアはガルマの戦死の責任を取らされていったん処分されたが、キシリアのもとで逆に中佐に出世している。マ・クベの件で、階級を低いままにしておくと舐められて補給も満足に受けられないとキシリアは学んだ。だからシャアは実際の配属時、つまり「復活のシャア」の時点では大佐にまで昇進している、と岡田は解説する。
二つ目は「地球での」という限定である。この言い方から、モビルスーツ同士の戦闘に特化した機体が、地球上で運用するものと宇宙で運用するものという複数の系統ですでに開発・配備されていることが読み取れる、と岡田は言う。キシリアは続けて、将軍が「今すぐというわけには」と渋ると、シャアがマッドアングラーに降りるまでに間に合えばよい、各部隊に配属中の機体の中にも地球の戦闘に耐えるものがあるはずだから回すことも考えるべきだ、と答える。岡田によれば、これは配備済みの機体にも地球で戦えるものと戦えないもの(宇宙専用機)があるという意味になる。また、宇宙に住むジオンの人間が「降りる」と言うのは地球への降下を指すので、この会話の時点でシャアはまだ宇宙にいることも分かるという。
今回初めて出てくる「重モビルスーツ」という言葉について、岡田は、ガンダム級の機体と戦うためにメガ粒子砲を本体に内蔵するような大型モビルスーツを指すと説明する。ただし最初の機体であるドムには、メガ粒子砲はまだ間に合っていない。胸のあたりにはザンジバルと同じような目くらまし用のライトしか装備できておらず、本格的に武装した重モビルスーツは次の世代のゴッグから登場する、というのが岡田の解説だ。放送開始から1分ほどのキシリアの台詞だけで戦争の状況がこれだけ読み取れるところが、ガンダムの面白さだと岡田は述べる。
黒い三連星と「撃墜数で測る英雄」
ドムはマ・クベ隊のもとへ配備される。ザク、グフ、ドムと続いた2音の名前の機体はドムが最後で、以後はゴッグ、ズゴック、ゾック、アッガイといった名前のパターンに変わる、と岡田は補足する。パイロットはガイア、マッシュ、オルテガの3人で、「ジオンの三連星」「黒い三連星」と呼ばれるエースパイロットチームだ。
エースパイロットという存在について、岡田は歴史的な話を加える。戦闘機パイロットを英雄として報道し国民の士気を上げるやり方は、第一次・第二次大戦のころから日本・ドイツ・アメリカなどで行われるようになったもので、それ以前にはあまり見られなかったという。近代以前の戦争で英雄とされたのは「何人倒したか」ではなく「どんな理由で戦ったか」「どんな逆境でも負けなかったか」だった。岡田は、新撰組や忠臣蔵、主君への忠誠で戦った楠木正成、部下を守る心で英雄になった日露戦争の広瀬中佐を例に挙げる。撃墜数という分かりやすい戦果で英雄を測るようになったのは第一次大戦以後であり、黒い三連星も、レビル将軍を捕虜にした、ルウム戦役でこんな働きをした、という戦果で英雄になっている、と岡田は位置づける。
ガイアはマ・クベの肩に手をかけ、なれなれしく話す。ガイアの階級は大尉で、軍隊では1階級違うだけでも大きな差があるのに、大佐のマ・クベにため口をきいている。ここからもマ・クベがジオン軍内部で舐められていることが分かり、富野由悠季がかなり細かく描き分けている、と岡田は評価する。ガイアのなれなれしさは次回のラストで描かれる3人の生き方にも関わってくるので、配信などで確認してほしいと岡田は勧めている。
ドムという「コロンブスの卵」
ドムは足の裏、スカートの下、背中から噴射してホバーで浮き、インラインスケートのように滑らかに動く。巨体なのに軽々と動くこの表現には、いくつかの狙いがあったと岡田は説明する。
一つは新しい見せ方だ。ロボットがドシンドシンと走り回って剣や槍を振り回す「ダサいけれどかっこいい」戦い方は、ザクとグフでやり尽くしている。グフには日本刀のようなものまで持たせてガンダムとチャンバラをさせたので、この先同じことをしても当時の『最強ロボ ダイオージャ』のような他のロボットアニメと同じになってしまう。それを避けるため、地面を水平に滑る動きを描きたかったのだという。
もう一つは作画上の理由である。人間でもロボットでも四つ足の動物でも、歩きの作画は難しく、うまい人が描いても地面の上で滑っているように見えてしまう。それなら最初から滑るモビルスーツを出せばいい。作画枚数の節約にもなり、あまりうまくないアニメーターでもかっこよく動かせる。岡田はこれを「コロンブスの卵」的な発想と呼ぶ。
岡田自身はドムがいちばん好きなモビルスーツだという。モノアイの光る部分が大きく、顔全体が目のように見えてキャラクターとして成功しているし、ドイツの戦車のような凄みを感じるという。実際に操縦したり所有して整備したりするなら、ワイヤーがむき出しで手作り感のあるザクのほうが面白いと思うが、アニメの絵面としてはシルエットの違い、滑る動き、上下左右に動くモノアイを含めてドムがいちばん面白い、というのが岡田の評価である。
ミライの予感とニュータイプ表現の変遷
Bパートでは、ホワイトベースの機関部が故障の原因をつかめず、この回を通して艦が飛び立てずに苦労する。ブリッジでミライが「間に合わないかもしれない」とはっとし、すぐに「心配性なんです」と自分で打ち消す場面がある。マチルダは左の眉をひそめる演技をしていて、ミライの表情が理解できない様子だ。
岡田は、この場面はミライがマチルダの死を予感していることを示していると読む。ニュータイプの素質はミライにもあるから入れた場面だ、という解釈である。ただしこの時期には、ニュータイプの表現方法がまだ固まっていなかった。後の額から稲妻が走るような表現ではなく、この回のアムロも目から光が出る描写になっている。
岡田はこれを『スター・ウォーズ』のフォースの描き方と比べる。『新たなる希望』の段階ではフォースは目に見えないものとして描かれ、オビ=ワン・ケノービが死んだ後も姿を現さず、ルークの耳に「フォースを使え」と聞こえるだけだった。これがジョージ・ルーカスが目指した描き方だった、と岡田は言う。しかし子どもの観客が増えるとフォースが何なのか分かりにくくなり、『帝国の逆襲』では手を伸ばすとライトセーバーが飛んでくるような因果関係が描かれ、『ジェダイの帰還』では皇帝が手から電撃を出すようになった。富野も最初は絵的な表現をせずに「なんとなく分かってしまう」ものとしてニュータイプを描こうとしたが、視聴者だけでなくスタッフからも分からないと言われ、額から稲妻が出るような表現を使うようになっていった、と岡田は説明する。
この場面には皮肉もある、と岡田は指摘する。マチルダはレビル将軍から、連邦軍ではまだ知る人の少ないニュータイプという概念を聞かされている人物だ。アムロと話すときも、ジオンでは研究が進んでいるニュータイプかもしれない少年、つまり「サンプル」と話している面がある。ところが目の前にはもう一人のニュータイプがいて、自分の死を予感していることにマチルダは気づいていない。その話の皮肉がうまく描かれている、と岡田は評価する。
速すぎて役に立たないGメカ
戦闘が始まると、カイのガンキャノンは以前より明らかにうまくなっているし、ハヤトもうまくなっている。それでも新型ドムの速さには通用しない。ドムは攻撃をすり抜けて、飛べないホワイトベースに少しずつ近づいていく。岡田はこれを将棋にたとえ、王将に寄られたら負けだから、とにかくドムを近づけないようにしている状況だと説明する。
今回も岡田が「おもちゃ会社のごり押しメカ」と呼ぶGメカが登場する。アムロの乗ったガンダムを丸ごと収めたGアーマーの形態で、セイラがパイロットとして出撃する。発進時、技術者から「時速600km以下なら失速するから気をつけてくれ」と言われる。岡田は、時速600kmはマッハ0.5を超える速度で、音速の半分以上で飛ばないと失速するのはもう飛行機ではない、と笑う。戦場には早く着けても、敵に会って旋回しようとすると旋回半径が大きくなりすぎ、格闘戦には向かない。
実際、アムロがドムを見つけた瞬間にはもう通り過ぎてしまい、セイラに旋回を頼むと二人ともGで苦しむ。ようやく旋回を終えたときにはドムはもう見えない。一方のドムも自分の移動速度が速すぎて照準が合わない。敵も味方もいらいらしている間に、ドムはホワイトベースに近づいていく。岡田は、プラモデル的な知識をいったん捨てて、戦争もの・ミステリーとして見るとよく積み上げられた展開だと述べる。
結局アムロはGアーマーから分離し、ガンダムとしてホワイトベースの救援に向かう。ホワイトベースはやっとエンジン不調の原因が分かった段階で、「あと2、3分」「2分でなんとかしろ」というやりとりがあるうちにドムの攻撃が迫る。
ガンダムと互角のモビルスーツ
空中から襲いかかるガンダムに、ドムは大きなバズーカで応戦するが、ガンダムは飛んでくる弾を避けてしまい、ガイアは驚く。一方、ガンダムの頭部バルカンはドムにまったく効かない。岡田によれば、バルカンは場面によって効いたり効かなかったりする、演出の都合に合わせやすい武器だが、それでもザクに近距離で撃って全く効果がなかったことはなかった。ドムのバズーカもガンダムの盾で防がれ、両者は完全に互角になる。
これまでジオンにガンダムと互角のモビルスーツは出てこなかった、と岡田は強調する。ザクは明らかにレベルが違い、グフはランバ・ラルが操ったからこそ互角以上に戦えたが、性能ではガンダムが完全に勝っていた。今回初めて、性能でガンダムと互角の機体が登場したことになる。
アムロはホワイトベースにいるマチルダのことが気になって仕方がない。マチルダは、エンジンを修理できなかった責任感もあってか、2分を待てずにミデアへ走り、ドムをホワイトベースに近づけまいとして発進する。しかしガイア以外の2機も到着し、3機のドムがそろって防衛戦になる。
ジェットストリームアタックとマチルダの死
ガイアは「ジェットストリームアタックをかけるぞ」と宣言する。3機が縦に並び、前の機体が後ろを隠して目くらましをする攻撃である。岡田は説明のために考えてみたが、要するに縦に並んで前が目くらましをする三位一体攻撃のようなもので、『サスケ』の忍者のような技だと言う。ガンダムで技名を叫ぶのは珍しく、歴戦の勇士が得意技として使うので視聴者もかっこいいものとして見てしまうが、やっていることは単純だ、というのが岡田の見方である。
アムロはここで初めて目が光り、目から火花が出る。岡田はこれをニュータイプとしての目覚めの場面と位置づける。アムロは3機に囲まれても互角に戦い、ジェットストリームアタックは失敗する。オルテガは避けられるとは思わなかったと言って2回目を仕掛けるが、これも失敗する。ガイアのドムを踏み台にして次の機体に襲いかかる、有名な「俺を踏み台にした」の場面で、マッシュがやられる。
怒り狂ったオルテガのドムの前に、マチルダの乗るミデアが突っ込んでくる。オルテガのドムは両手を組んで振り下ろし、ミデアのコクピットを叩きつぶして、ミデアは大爆発する。アムロはマッシュのドムを脳天から真っ二つに切り、残る2機は撤退する。
岡田は時間の演出にも注目する。夜間の攻撃から始まった戦闘の最後に東の空が明るくなり、ミデアが爆発する。次の追悼の場面では空がかなり明るくなっている。『機動戦士ガンダム』らしい、時間の経過を見せる演出だという。
部下の死より勝利を喜ぶレビル
爆発の後、一度レビル将軍に場面が切り替わる。レビルは大喜びしている。部下のマチルダが死んだことよりも、ホワイトベースが戦いを切り抜けたことを喜び、エルランに「いい知らせだ」「彼らの実力は本物だ」と言う。そして「本日午前6時をもってオデッサ作戦を開始する」と告げる。
岡田は、このときがすでに夜明けであることを指摘する。夜明けに「本日午前6時をもって」と言うのは、今すぐ始めるということだ。オデッサ作戦は開始時刻を伏せたまま準備されていたが、レビルはホワイトベースの勝利という好機を利用して即座に開始を決めた、という流れだと岡田は読む。
地面の穴への敬礼と、タムラの白衣
ホワイトベースのクルーは外に並び、夜明けの空の下でマチルダに黙祷と敬礼を捧げる。岡田はこの場面で、一人だけ布を持っている人物がいることに今回初めて気づいたという。それはコックのタムラで、普段は白いコックコートと帽子を身につけているが、今回は正装の軍服で並び、自分の身分を表すコックコートだけを手に持っている。細かい芸だと岡田は感心する。
アムロは心の中で「マチルダさん」と叫ぶ。しかしクルーが敬礼している対象は、地面に開いた穴でしかない。死を悼む対象が爆発の跡の穴だというドライな描き方を、岡田は高畑勲的な演出だと評し、富野が高畑演出から学んだところだろうと述べる。冷たい演出法だが、すごいと思うという。
ポイント1:敵も味方も新兵器の戦いへ
岡田はこの回のポイントを二つにまとめる。一つ目は、戦いが新兵器の投入合戦になってきたことだ。前回の第23話「マチルダ救出作戦」では、新型のグフをドダイYSに乗せて戦う新戦法が出たが、Gメカの登場で単なるやられメカになった。ガンキャノンやガンタンクも普通にグフに勝てるようになっていた。そこで今回、ガンキャノンやガンタンクでは勝てないドムが出てくる。対抗するGメカは、マチルダを通じてレビル将軍から新兵器として支給されたものだ。敵も味方も次々に新兵器を持ち出す戦いになった、と岡田は整理する。
ポイント2:「生き残るための戦い」からのずれ
二つ目のポイントとして、岡田は作品全体の状況の変化を長く語った。
岡田によれば、『機動戦士ガンダム』は第1話から少なくとも第12話「ジオンの脅威」までは、敵に襲われた少年たちが生き残るために仕方なく抵抗する話だった。戦う話ではなく、殺されそうになって抵抗する話である。第13話「再会、母よ…」では、生き残るために戦うことは正しいのかが問われ、それは正しいという価値観を再確認する。何が何でも戦うなという古い世代の絶対平和主義者のような母親を出したことを、岡田は当時の日本の思想に対して過激にノーを言ったものだと評価する。岡田によれば、今は日本が再び武装するかどうかは賛否両論になっているが、1970年代には賛否両論ですらなく、戦争は絶対悪で、敵が攻めてきたら抵抗せずに逃げればいいという意見が朝日新聞をはじめどこでも主流だった。その時代に、母親にその立場を取らせ、アムロに「これは戦争なんだよ」と言わせたのは、日本の思想においても重要なポイントだったという。
第14話「時間よ、とまれ」では、敵の兵士にも人生や夢があり、お互いに戦う事情があるわけではないことが描かれる。ホワイトベースはジオン兵を恨んでいるわけでも敵意を持っているわけでもなく、ジオン兵もホワイトベースの人々が憎いわけではない。それでも戦うしかない。岡田はここが普通のアニメとの最大の差だと言う。『進撃の巨人』も『鬼滅の刃』も、今のエンターテインメントのアニメや漫画はまだ「襲われたから死なないために戦う」段階にとどまっているが、『機動戦士ガンダム』は手柄を立てられそうだから戦ってみる、という描写まで行き着いている、というのが岡田の評価である。
第15話「ククルス・ドアンの島」では、アムロがもう平和だけを望む少年ではなくなっていることを確認する。平和だけを望むなら、あの島にそのまま留まってもよかったはずだからだ。第16話「セイラ出撃」、第17話「アムロ脱走」から第20話までは、ランバ・ラルやハモンといった敵の男女と直接出会い、戦争とは負けた者が死ぬことだという運命を再確認する。第21話「激闘は憎しみ深く」でリュウが戦死すると、仲間の死は悲しむものの、なぜ死ななければならなかったのかという疑問を誰も持たなくなっていく。
そして第22話「マ・クベ包囲網を破れ」、第23話「マチルダ救出作戦」で補給と修理を受けたあたりから、ホワイトベースは生き延びるためではなく、オデッサ作戦に参加するために戦うようになる。ジャブローに逃げ込むため、生き残るためという第1話以来の建前が崩れ、敵を裏側から突けと命じられた時点で、アムロたちは初めて戦争に関与する側になった、と岡田は言う。これが嫌でカイはベルファストで艦を降りることになる。岡田は、ガンダムはテーマを立ててそれを守り抜くのではなく、守ろうとするうちに矛盾が生じ、それに苦しんで次のテーマへ進んでいく構図を持っていると述べる。
第24話では、守りたかったマチルダが死ぬ。その背後で、部下の死よりホワイトベースの勝利を喜ぶレビルが描かれる。レビルの薄情で非人間的な面はあまり語られないが、今回と次回で検証すると岡田は予告し、「レビル将軍って大概のタマ」だと言う。そのレビルから、ホワイトベースはついに戦争への参加を命じられる。アムロも、かつて戦うことを肯定するのはアムロじゃないと言っていたフラウも、積極的に戦争に参加することに疑問を持たなくなっている。
ただし第27話「女スパイ潜入!」で、カイ・シデンだけが実は嫌で仕方なかったことがはっきりする、と岡田は言う。第24話の段階ではまだその差は見えない。むしろマチルダの死で自分たちの戦力不足を嘆き、次回でもカイは「なんで俺はもっとうまく戦えないんだ」と嘆く。それがベルファストでそれぞれ昇進し階級をもらったときに「これでよかったんだっけ」という問題に直面する。カイの内面の台詞がないまま離艦の場面が描かれるので分かりにくいが、この辺りから内部のきしみが始まっている、と岡田は見る。なぜ戦うのか、戦うという選択は本当に正しかったのかを悩み、答えを探すドラマが最終回まで続くことが、ガンダムが今も色あせない点だと岡田は評価する。
追加解説1:ドムの話題とキシリアの孤独
講座の後の追加の話で、岡田はまずドムについて、他のYouTubeチャンネル「メカ部」のドム特集がよくまとまっていて足せるところがないと紹介した。また、ある漫画家がかつて、ドムの足は3本のほうが宇宙で扱いやすく機動性も上がるはずだと主張していたところ、近年のガンダム作品で本当に3本足のドムが登場し、「俺のアイデアがパクられた」と喜んでいたという話にも触れている。
続いて冒頭の会議シーンに戻る。岡田が重要だと考えるのは、キシリアの部下である将校たちがキシリアに正面から反論している点だ。会議は「全く問題にならぬプランです」という一言から始まる。つまりその前に、キシリアの作戦立案があり、部下がそれを否定したはずだ。キシリアはそれに対し、私のプランに何の問題もないと言い返したことになる。
マ・クベが他の将校から舐められている話はこれまでもしてきたが、このシーンを見ると、キシリア自身も部下を思いどおりに動かせているわけではない、と岡田は言う。マ・クベほど舐められてはおらず怖がられてもいるだろうが、その怖がられ方も、総帥の娘だから、女だからヒステリーを起こしやすい、という昭和のおじさんが娘を見るような目線だろうと岡田は推測する。将校たちは俯き加減で上目遣いにキシリアを見ていて、心から信頼している関係ではない。キシリアは設定上24歳で、下の将校から見れば、大学を出たばかりの社長の娘が権力を笠に着て勝手なことを言っている、というある企業のお家騒動のような構図になっている、と岡田はたとえる。
キシリアは安彦良和の『THE ORIGIN』などでも、策略で何でも思い通りにする切れ者で怖い女性として描かれ、ファンの間でもそのイメージが強い。しかしこの場面を見ると、キシリアにも苦労がある。ナレーションが示すとおり、会議で部下にプランを潰され、マ・クベへの大規模な援助ができなかった。そのためマ・クベはオデッサで敗れて地球の鉱山を放棄することになり、それが長期的にジオンを弱体化させた、と岡田は見る。その意味でジオンの敗北には自業自得の面もあるという。キシリアがいつもマスクをしているのも、表情を読ませず弱い自分を隠すためだと見ると、違う解釈ができると岡田は言う。ちなみに富野はかつて、キシリアがマスクをしている理由を聞かれて「お肌の乾燥を防ぐため」と答えたそうで、岡田は宇宙船の中は乾燥しがちだろうから、それも悪くないかもしれないと笑う。
追加解説2:セイラの涙と、戦争に取り込まれる人々
最後に岡田が取り上げたのは、ラストの追悼場面でのセイラの涙である。横殴りの風で涙が真横に飛ばされる中、セイラは「私が不慣れなばかりに」とマチルダに謝る。岡田は、マチルダが死んだ原因のかなりの部分がセイラにあるからだと説明する。
今回の戦闘は、歴戦のパイロットが操る3機の新型モビルスーツ、それも戦闘力ではおそらくガンダムを超えつつあるドムに、アムロのガンダム1機が一斉に攻撃される戦いだった。1対1ならアムロが勝つと岡田は考えるが、3対1ではさすがに分が悪い。実際、ガイアを踏み台にしてマッシュのドムをビームサーベルで仕留めたところで手詰まりになり、本来ならその後に控えていたオルテガの攻撃でアムロはやられていたはずだと岡田は見る。それを救ったのが、強引にガンダムとオルテガの間に割り込み、自らを盾にしたマチルダのミデアだった。
本来ガンダムを援護するべきだったのは、ガンダムより一世代新しいGファイターに乗ったセイラである。セイラが1機でも別の戦場に引き離していれば、ガンダムは黒い三連星を1機ずつ倒せただろう、と岡田は言う。つまりモビルスーツ戦に向かない輸送機に乗ったマチルダが、役に立たなかったセイラの代わりを務めた。命がけで届けた新型メカを使いこなせないセイラと、それを補って死んだマチルダ、という構図になっている、というのが岡田の読みである。周囲は、戦闘に慣れていない人だから、以前ガンダムを無理やり持ち出してすぐ負けた人だから、それでもパイロットが絶対的に足りないから育てるしかない、と考えてセイラを責めない。責められないからこそセイラは余計につらくなっている、と岡田は言う。
セイラはもともとジオン・ダイクンの娘という微妙な立場にあり、連邦でも今のジオンでもない場所にいた。自分は戦争に参加しないという立場だったのが、次第に「私も戦わなければならない、義務を果たさなければならない」と積極的に参加するようになる。ホワイトベースのクルー全員が、最初は戦うこと自体に疑問や嫌悪感を持っていたのに、積極的に索敵し、作戦に参加し、少しでも敵を倒して勝とうとするようになった。岡田は、その理由としてリュウの死、艦が動けず生きるか死ぬかの状況で冷静に考えられなかったこと、命がけで補給してくれたマチルダへの恩、連邦軍にまだ実力を見せられていないという気持ちなどがあったのかもしれないと推測する。ただ、あれほど冷静で戦争から距離を取ろうとしていたセイラさえ、当たり前のように戦争に取り込まれ、「私がちゃんと戦えなかったばかりに」と泣くようになった。
その中で唯一、自分自身のあり方を保ち、みんなが戦争を当たり前と感じる状況に違和感を持っていたのがカイ・シデンだと岡田は言う。しかしガンダムを応援し、モビルスーツ戦を楽しんで見ている視聴者の目には、自分の軸を持ち続けるカイがかえって違和感のある存在に映り、ニヒルで嫌なやつ、煮え切らないやつ、勇気のないやつに見えてしまう。岡田はそれこそが戦争の恐ろしさだと述べる。カイについては「女スパイ潜入!」のあたりで詳しく話すと予告し、次回の第25話「オデッサの激戦」については、核兵器の登場、ガンダムの活躍、マ・クベの見せ場までを1話に収めてシャアの復活につなげる脚本と絵コンテがすごいので、解説にも熱が入るだろうと述べて講座を締めくくった。
おはようございます。岡田斗司夫ゼミです。テレビシリーズの機動戦士ガンダムを1話ずつ解説していくガンダム講座のお時間です。今日は第24話「迫撃!トリプル・ドム」について話します。この24話は、タイトルにもある通り、メカ部の皆さんを含めてみんな大好きな、ジオンのモビルスーツ・ドムが出てくるエピソードです。そして、前回のマチルダ救出作戦で助けたマチルダさんが死んでしまうことでも有名なんですよね。他にも、後半のキーワードになってくるニュータイプという概念が少しずつ見えてくるお話でもあります。
今回は、そんな第24話「迫撃!トリプル・ドム」の見所や重要なポイントを絞って解説しています。なので今日はいつもより短いです。40分です。いつもより短いといっても40分ですね。この動画は、岡田斗司夫の機動戦士ガンダム完全講座第71回と72回をまとめたものです。動画の一番最後には追加の話がちょっと長めにあるので、楽しみにしてください。それではここから無料動画スタートです。
機動戦士ガンダム第24話「迫撃!トリプル・ドム」、今からやるのが前半Aパートですね。
「迫撃!トリプル・ドム」というタイトル。この「迫撃」という言い方、かなり決まったタイトルです。前回の「マ・クベ包囲網を破れ!」という回で、ガンダムは新型モビルスーツのグフを何機もやっつけて、すでにグフがやられメカっぽくなってるので、いよいよジオンの新型、ドムが投入されるという流れになっています。
一番最初に、キシリアが怒って書類をポイと投げるところから始まります。書類を投げ捨てて「おふざけでない」と言って、将軍たちを怒鳴りつけます。場所はおそらく月のグラナダ基地ですね。怒りのセリフをちょっと書き出してみたんですけども、キシリアと将軍たちのセリフです。「全く問題にならないプランです。地球連邦の包囲の中から、マ・クベはどれだけ貴重な資源を送り届けてくれたか、お忘れか」と言ってます。強調したいところをちょっと赤でやってみたんですけど、「モビルアーマーの実用化も」と言うと、将軍の一人が「恐れながら、それでありましては軍の権威が」と返します。
キシリアが怒ってるのは、有能なはずのジオンの将軍たちがマ・クベの重要さを全く分かってないからですよね。例えば、ここで言ってる「貴重な資源」というのは、戦争を維持するための鉱物資源です。マ・クベはそれをずっと敵の包囲の中から宇宙に送り届けてきたわけですね。で、お尻の「モビルアーマーの実用化」というのも、これ何かと言うと、モビルアーマーというのはモビルスーツよりも高性能なわけですね。高性能というのはどういうことかというと、よりレアメタルなどの貴重な資源を使わなきゃいけない。だからレアメタルを大量に使うモビルアーマーの開発も、実はマ・クベの資源あってのことだという意味なんですよね。
ジオンというのはモビルスーツを投入して、それで戦争を起こしたと。これですぐ勝てるはずだったのが、連邦がモビルスーツを開発してしまって、モビルスーツ同士の格闘戦にまで話が行っちゃったと。じゃあどうなるのかというと、もちろんモビルスーツの性能を上げることもそうなんですけど、戦車の時代に航空機というものが出てくるように、モビルスーツすらも古い兵器にしてしまうモビルアーマーというのを配備しようとしてたんですね。だから実際に、連邦とジオンとの戦いがあと1年以上続いてたら、モビルスーツは、飛行機で言えばプロペラ機、さっき言ったような地上を走る戦車と同じように時代遅れのものになって、ジェット機の時代に入っていたかも分からないんですね。
しかし、軍人というのはすぐに戦闘で勝つことばっかり考えちゃうんですね。だからマ・クベのような戦わない軍人、戦わないで戦争を勝利に導くような軍人というのは軽んじられてしまう。おまけに、このマ・クベ大佐の大佐という階級も、軽んじられる理由なんですよ。しかし、キシリアとしてもあんまり階級を上げるわけにいかないんですね。なんでかと言うと、地球連邦軍からあんまりマ・クベの重要性を知られたくないんですよ。ジオン内部においても、例えばギレン・ザビとかドズル・ザビからも、ちょっとバレたくないんですね。マ・クベというのはどんなにすごいポジションなのかと。だからあんまり階級を上げられないと。でも、今回の戦力補給がうまくいかないのは、このキシリアの配慮、あまりマ・クベの位を上げずに大佐ぐらいにしておこうというのが仇になってしまったと僕は思ってます。
実際にオデッサの戦いが始まると、現場の兵隊たちが結構戦艦の不足を嘆いてるんですね。「あれをこっちにもう1隻回せないのか」「地上戦艦が足りない」と叫んでるんですけども、おそらくジオンの地球攻略本部である、北米、いわゆるアメリカ大陸のキャリフォルニア本部には、もっと地上戦艦なり飛行機なりモビルスーツなりがどっさりあったはずなんですね。それをあんまり動かせない。なんでかと言うと、オデッサの戦いというのは、たかがマ・クベ大佐ごときが守っている鉱物資源のための戦いだと。それよりは北米のキャリフォルニア基地の警備だろう、攻撃だろうということで、大きく部隊が動かせないんですね。これがキシリアの苛立ちですね。たかが大佐ごときのために動かせないと答えている将軍たちの、権威とかメンツの愚かさをキシリアは嘆いているわけですね。
この辺りの彼女の苦しさは、次にシーンが変わった後のナレーションでも分かります。「月を占領するキシリアは、地球上の戦いに自ら出撃するわけにいかなかった。各地の戦いが不安定になるからだ。彼女にできることと言えば、ジオンの三連星とあだ名される直属の勇士たちを、マ・クベの元に送り届けることぐらいだった」。こういうナレーションがあるんですね。これからも分かる通り、キシリアの立場というのはなかなか難しいところがあって、何から何まで好きにできるわけではない。
キシリアはさらに怒ります。「男子のメンツ、軍の権威、それが傷つけられてもジオンが勝利すればいい。その上であなたのメンツも立ててあげましょう。地球での白兵戦用のモビルスーツは、シャア中佐に回す手立てをつけなさい」と言ってます。注目1は、このシャア中佐ですよね。ガルマの戦死で、シャア少佐は責任を取らされて一回処分になってるんですね。ところがそのシャア少佐を、キシリアの元で逆に中佐に出世させてると。しかし今回のマ・クベの一件で、キシリアは「あ、これはまずいな」というのが分かったと。とりあえず位を低いままに置いといたら、また舐められて補給とかがうまくいかない。出世させなければ補給も満足に受けさせられないとして、配属時には結局は大佐にまで昇進させるんですね。この段階ではまだシャア中佐です。これが実際に配属される時、「復活のシャア」の時にはシャア大佐になってるんですね。
注目2は、ここで言ってる「地球での白兵戦用のモビルスーツ」。この「地球での」という限った言い方ですね。この言い方から、白兵戦、つまりモビルスーツ同士の戦闘に特化したモビルスーツでは、すでに地球上で運用するものと地球外、つまり宇宙で運用するものなど、複数の系統で開発が進んでいて、それによって配備が進んでいるというのがもう分かります。その証拠が次のセリフです。「しかし今すぐというわけには」と言った後、キシリアは「当たり前です。シャアがマッドアングラーに降りるまでに間に合えば良い。それにだ、各部隊に配属中の重モビルスーツで、地球の戦闘に耐えるものがあるはず。それを回すことも考えるべきでしょう」と言ってます。
配備中のモビルスーツで地球の戦闘に耐える。これどういう意味かというと、すでに開発が終わって実際の戦闘に配備されてる新型機でも、地球で戦闘できるものとできないものがあるということになるんですね。できないものというのは何かと言うと、やっぱり宇宙空間専用のモビルスーツ。それが重モビルスーツとしてすでに配備されてると。それを回せとまでは言わないから、地球で使えるモビルスーツがあるんだったら、どんどんシャアのところに降ろせと言ってるんですね。
また、キシリアの「シャアがマッドアングラーに降りる」という表現にも注目です。宇宙に住んでいるジオンの人が「降りる」という表現を使う時は、衛星軌道とかから地球に着陸することを意味するんですね。つまりこの会話の時は、まだシャアは宇宙空間にいる、もしくはコロニーにいるわけです。
ちなみに、今回初めて出てくる「重モビルスーツ」というセリフですけども、これはガンダムとか、ガンダムクラスのモビルスーツと戦うために、メガ粒子砲を本体内に内蔵する程度の大型モビルスーツのことです。すいません、今日はもうこういうような話ばっかりなんですけど。それの最初の機体がドムですね。この最初の機体ドムには、こいつですね。いや、もうでかいですよね、ドムって。この最初の機体には……こいつ外しとこう。まだメガ粒子砲が間に合わなかったんですね。だからここのところ、腰のところ、胸のところですか、ザンジバルと同じように目くらまし用のライトみたいなものしか、初登場の時には装備できてません。その次の世代のゴッグから、いよいよ本格的な武装の、大きくなった重モビルスーツが登場しますということであります。
こういう風に、一番最初、本当にこれってガンダムが始まって冒頭1分ぐらいなんですけど、キシリアのセリフから、どういう戦争の状況になってるのかというのが色々読み取れるところが、ガンダムの面白いところだと思います。じゃ、次行こうか。
これですね。ドム。これが重モビルスーツ・ドムです。その前で話してますね。これが重モビルスーツ・ドムで、ザク、グフ、ドム。ここまでの、2つの音でできてるモビルスーツの最後の機体です。これ以降はゴッグとかズゴックとかゾックとかアッガイとか、そういう名前のパターンに変わっていきます。これがいよいよマ・クベ隊のところに配備されてきた。マ・クベと話してるんですけども、マ・クベの肩に手をかけて、ガイアというパイロットがめちゃくちゃ親しそうにというか、馴れ馴れしく話してます。
操縦士はガイア、マッシュ、オルテガの3人で、彼らはジオンの三連星とか黒い三連星と呼ばれてます。戦争のエースパイロットチームですね。実際に、エースパイロットチームというのは何かと言うと、第二次大戦ぐらいから、日本とかドイツ、アメリカなども戦闘機のパイロットを英雄として報道して、国民の士気を上げたんですね。これって実は、20世紀に入ってからなんですよ。第一次、第二次大戦ぐらいかな。それ以前の戦争ではあんまりないんですよね。
近代以前の戦争では、戦争のヒーローというのはあくまでどのような理由で戦ったのかなんですよ。つまり何機敵を撃墜したのかという撃墜王という概念は、第一次大戦以後なんですね。それ以前は、なんで戦ったのかという理由を問われた。例えば新撰組とかで、ヒーロー的に扱われるのは何人を斬ったかではなくて、こんな事情で戦った、こんな逆境でも負けなかったという人ですよね。忠臣蔵でも全部当たり前ですよ。世界中のそういう軍隊物でも、数で評価されるようになったのって、明らかに第一次大戦以降なんですね。例えば日本の中世で言えば楠木正成。なんで戦ったのか。それはもう主君への忠誠のためだ。日露戦争の広瀬中佐は、部下を守る心があった。だから英雄になったわけです。決してどのような成果を上げたか、戦果を上げたかではないんですね。しかし第二次大戦から、英雄像というのは分かりやすい戦果に切り替わった。なのでジオンの黒い三連星も、どんなことをやったのか、レビル将軍を捕虜にしたとか、ルウム戦役でこんな風な働きをしたということで英雄になってるわけです。
ガイアの階級は大尉なんですね。大尉なのに、マ・クベ大佐にタメ口を叩いてます。軍隊では1階級変わるだけでも、もう本当にえらい違いなんですけども、たかがマ・クベ大佐にタメ口を叩いてる。この辺りでも、マ・クベがジオンの軍の内部で舐められた存在というのが分かるところが面白いところだと思います。ここら辺、富野さんはかなり細かく描き分けてますね。
いよいよドムが発進します。ドムというモビルスーツは、見ての通り足の裏からジェット噴射をして、ホバーで浮き上がっていますね。横から見ると、さらにスカートの下、腰の下から、さらに背中からも噴射して浮いてます。このため、動きはまるでインラインスケートみたいな動きをします。巨体なのに軽々と動くんですね。
これはまず目的の一つは、新しい見せ方をしたいと。ロボットがドシンドシン走り回って、剣とか槍を振り回してガッチャンガッチャン戦うというような、ダサいんだけどかっこいいというのは、もうザクとグフでやり尽くしてると。特にグフなんていうのは日本刀みたいなものを持たせて、ガンダムとチャンバラまでさせちゃったから、もうここから先あれをやってもあんまり未来はないわけですね。同じような動きになってしまう。そうなると、ガンダムの当時他にやってた最強ロボ ダイオージャとか、そういうのと同じものになってしまうわけですね。それは避けたいので、新しい見せ方として、横に水平移動する。だからこのモビルスーツ・ドムで言えば、こいつが足の裏からガスを吹き出して、シュッシュッと滑るように動く。これを描きたかったわけですね。
これはもちろん作画枚数省略というのもあります。人間でもロボットでも、4本足の動物でもそうなんですけど、歩きの作画って難しいんですよ。特に地面の上を歩いてるシーンというのは、うまい人が描いても、よくよく見ると滑ってるように見えちゃうんですね。だったらいっそ、地面の上を滑るモビルスーツを登場させればいいじゃないかという。これね、実はドムというのはコロンブスの卵的なアイデアなんですね。どうせ地面を滑ってるように見えるんだったら、じゃあもうスーッと滑ってるような、エアを吹き出して浮いてる動きにしちゃうと。それは作画枚数の省略にもなるし、割と下手なアニメーターでもかっこよく動かせるという風に考えたわけですね。
あとは、僕が好きなこのモノアイですね。ザクのモノアイも第1話からすごく印象的だったんですけども、ドムはさらにこの瞳部分って言えばいいんですかね、光る部分が大きくて、キャラ的に成功なんですよ。顔全部が目に見えるんですよね。僕、ドムというモビルスーツが一番好きなんですけども、なんかドイツの45戦車のような凄みを感じるんですよね。実際に操縦したり、あと自分が所有していて整備したり修理したりするのは、絶対にザクの方が面白いと思うんですよ。ザクの方が、手作り感があってワイヤーとかが剥き出しになってるような印象ですよ。ザクの方が面白いと思うんですけども、アニメの絵面としては、このドムが一番面白いと思います。シルエットもこれまでのモビルスーツ、いわゆるザクとグフとは一目で見て分かる違いがありますし、あと滑る面白さ、あと顔全部が目になっていて、このモノアイが左右上下に動くというこの動きとか、全部面白いですよね。
このドムが、強行偵察ですか、とりあえず力試しみたいな感じで出かけて、それに気づいた……気づく前だ、ホワイトベースはとりあえず訓練でGアーマーを発進させるんですね。ここまでで前半Aパート終わりです。
第24話「迫撃!トリプル・ドム」前半の見所というのは、このキシリアのシーンですね。あと黒い三連星のセリフ。この一連の流れで、キシリアとマ・クベがどのようなポジションにいるのかというのが分かる、政治的なところだと思います。特にガイアのセリフですか、この馴れ馴れしいガイアのセリフというのは、次の回のラストとか、オデッサの激戦のラストですね、アムロとマ・クベそれぞれ、その回のラストの3人の兵隊の生き方に関係してるので、できればDVDとかネット配信でチェックしておいてください。では、「迫撃!トリプル・ドム」前半Aパートここまでです。
機動戦士ガンダム第24話「迫撃!トリプル・ドム」、Bパート後半です。ようやくGファイターが発進して、それがドムから攻撃を受けました。なんでかと言うと、これGファイター、速度が速すぎるんですよ。だからお互いに攻撃しにくいんですね。ガイアも攻撃し損ねますし、とりあえず旋回半径とかが大きすぎるんですよね。
一方で、ホワイトベースの機関部では故障の原因が掴めません。とりあえずこの回、延々ホワイトベースが飛び立てなくて苦労するんですね。ブリッジでそれを聞いている、ミライさんとマチルダさんの会話です。ミライさんが「間に合わないかもしれない」とハッとするシーンなんですけども、このハッとするシーンは何のために入ってるのかと言うと、おそらくマチルダの死を予想してるんですね。しかし理由がないんですよ。だから自分で「ああ、また妄想だ」と、心配性なんですと自分で打ち消してます。マチルダさんはそれに対して、この左側の眉をちゃんとひそめる演技をしています。マチルダはミライの表情が理解できないんですね。「心配性なのね」と言うと、ミライさんが「そう、よくそう言われます」というやり取りがあるんですけど、なんでこんなシーンを入れてるのかと言うと、実はニュータイプの発現ですか、ニュータイプの発現がもうミライさんにもあるんですよね。だからここで入れてるんです。
ただ、この時は、この23話、24話ぐらいの段階では、ニュータイプというものの表現ができてないんですね。後でアムロが出てくるんですけど、アムロも、後に出てくるニュータイプって額から稲光みたいなのがパリパリって出るじゃないですか。そうではなくて、目から光がパンと出てくる表現になってるんです。まだニュータイプというのはこうだというサインができてない時代なんですね。
例えばスター・ウォーズで言っても、フォースというのは、『新たなる希望』ぐらいの時は見えないものとして描かれてるんですよ。だからオビ=ワン・ケノービが死んだ後も、オビ=ワン・ケノービが出てこずに、ルークの耳の中だけに「ルーク、フォースを使え」と言うと。これがジョージ・ルーカスが目指したフォースの描き方なんですね。富野さんも、一番最初に目指していたニュータイプの描き方というのは、絵的な表現をせずに、なんか分かってしまうということだったと思うんですね。ところがスター・ウォーズがヒットして子供たちが見に来るようになってくると、フォースというのが何かよく分かんなくなってくる。なので『帝国の逆襲』あたりから、フォースというのは因果関係を描くようになる。例えばルークが手を伸ばすとライトセーバーが飛んでくるとかですね。あとは『ジェダイの帰還』になってくると、銀河皇帝が手からバリバリバリっと怪光線を出すという風になってきます。もう後には、フォースというのはこういう風に目に見えるものになっていくんですけど、ガンダムも、このニュータイプというのが分からないと、視聴者だけでなくスタッフからも言われたので、富野さんはどんどん額から稲光が出るみたいな表現として、ちゃんと見せるようになっていくんですけど、これはまだ最初期の段階ですから、ハッとやって、ミライさんにはマチルダが死ぬシーンが見えちゃったんでしょうね。
このシーンを選んだのは、このマチルダの皮肉なんですよ。マチルダはレビル将軍から、連邦軍で数少ないニュータイプという概念を聞いてる人間なんですね。アムロと話す時は、そのサンプルと話してるわけですね。もちろんアムロが自分に向かって好意を寄せるのは分かるんですけども、それ以外に、レビル将軍から命令された、ジオンでは研究が進んでるニュータイプ、この少年もそうかもしれないと思って話してるんですよ。でも実は、自分の目の前にもう一人のニュータイプがいて、自分自身の未来、死ぬ姿を予言してる、見えてるというのは予想もしてないんですね。この辺りの歴史的な皮肉さなんでしょうかね、お話の皮肉さというのがちょっとうまく描けてると思います。
で、戦闘に入ります。戦闘に入ると、カイのガンキャノンは前に比べて明らかに戦闘がうまくなってるんですけど、しかしドムには通用しません。ドムは攻撃をすり抜けて、エンジンが故障して飛べないホワイトベースに、だんだん寄っていくんですね。ホワイトベースもこれ、将棋みたいなもんで、王将に寄られたら負けなんですよ。だからドムをとにかく近づけないようにしてたんですけども、カイはかなりうまくなってるし、ハヤトもうまくなってるんですけど、それでも新型のドムの速さに手こずって、なかなかうまく戦えないです。
今回も、おもちゃ会社の作ったゴリ押しメカ、Gメカが登場します。中にアムロの乗ったガンダムを丸ごとすっぽり入れたGアーマーという形態で、セイラがパイロットとして出撃するわけなんですけども、発進の時に、技術調査の関さんから「時速600km以下なら失速するから気をつけてくれ」と言われます。時速600kmというのはもうマッハ0.6近いですよ。マッハ0.5を超えてるんですけど、音速の半分以上で飛ばないと失速する飛行機って、もうこれ飛行機じゃないんですよね。格闘戦とか接近戦では絶対に役に立たない。だって戦場には急いで行けるんですけども、敵と会った瞬間に「よし」と言ってぐるっと回ろうとしたら、もう旋回半径がめちゃくちゃ大きくなるから、格闘戦には向いてないんですね。
今回も、アムロがドムを発見するシーンがあるんですけど、発見した瞬間にもうドムを通り過ぎちゃうんですよ。「ああ、セイラさん旋回してください」って。セイラがこうやると、もっと思いきりペダルを踏んでレバーを倒して、グーンてやると、2人ともGですごく苦しくなって、ようやっと旋回が終わったら、もうドムが見えなくなってるというシーンがちゃんと描かれてるんですね。Gメカは速すぎて役に立たないという意外な欠点があるんですよ。速度が出すぎて使えないという。で、勝負がつかなくなって敵味方ともにイライラするんですよ。ドムはドムで、自分の移動速度が速すぎるから照準が合わないし、速度が速すぎるんですよ。両者ともにイライラしてるんですけど、その間にもドムがだんだんホワイトベースに近づいてる。もう本当にこの辺りの描写は面白いです。ガンダムって一回、これまでのガンダムに対して持ってる知識、いわゆるプラモデル的な知識を一回全部捨てて、戦争物とかミステリーとして見てみると、すごく積み上げてる面白い展開になってるので、ちょっとこの辺見て欲しいなと思います。
で、アムロは結局、Gメカから離れてガンダムになって、ホワイトベースの救援に向かいます。つまりその場でのドムとの戦闘はGファイターに任せて、アムロはガンダムとして中から出てきて、ホワイトベースの方に向かうわけです。ところがホワイトベースは、やっとエンジンの不調の原因が分かったぐらいなんですよ。「あと2分、3分待ってください」「いや、2分で何とかしろ」みたいなやり取りがあって、ついにドムの攻撃が近づいてきます。
ガンダムは、そのホワイトベースを攻撃してるドムに空中から襲いかかるんですけども、ドムはこのでかいバズーカでガンダムを狙うんですけども、ガンダムはこのバズーカの弾を避けちゃうんですね。飛んでくる弾を避けちゃう。ガイアもこれは驚きます。「連邦のモビルスーツはこれができるのか」と驚くんですね。一方ガンダムはガンダムで、この頭のバルカンをドムに浴びせても何ともないんですよ。ガンダムのバルカンって、もうその時によって効いたり効かなかったりで、実は割と演出の好きに使える武器なんですけども、それでもザクの近くで撃って全く効果がないということはなかったんですね。ところがドムには全く効かないと。ドムのバズーカもガンダムに効かない。盾で防いでしまうと。完全に互角の戦いになります。
これまで、ガンダムと互角のモビルスーツってジオンに出てきたことなかったんですね。ザクはもう本当に明らかにレベルが違うし、グフは「ザクとは違うのだよ」と言いながら、ランバ・ラルが使ってるから互角以上の戦いができたわけですね。性能としてはガンダムが完全に勝ってたんですけど、今回ついに、ガンダムと全く互角のモビルスーツが出てきてしまったわけですね。
しかし、後方のホワイトベースにいるマチルダのことが、アムロは気になってしょうがないと。ここでマチルダさんは、ホワイトベースが発進できないから、あと2分と言われたんですけど、我慢できずにミデアに走っていってしまいます。ホワイトベースのエンジンを修理できなかったという責任感があるんでしょうけども、それでミデアで発進して、なんとかドムをホワイトベースに近づけないようにしようとするんですね。しかし、ガイア以外の2機のドムを含めて、合計3機のドムがホワイトベースに到着してしまいました。ついに防衛戦が始まります。勢いづいたガイアは「よし、ジェットストリームアタックを使うぞ」と、ジェットストリームアタック宣言をします。さあどうなるんでしょうかということですね。もちろん今ここは編集点ですね。
「迫撃!トリプル・ドム」って、なんだかな。今回、見せてる絵が少ないですよね、オデッサの戦いに比べて。絵で見せてると、本当にストーリーを説明するだけになっちゃうんですね。だからポイントポイントを解説するのが大変なんですけども。さて、後半になってきて、ちょっとフリップが増えてきました。第24話「迫撃!トリプル・ドム」後半、Bパートの後半です。
「よし、ジェットストリームアタックだ」と宣言して、これですね。「ジェットストリームアタックをかけるぞ」と3機のドムが並んでいます。3機が縦に並んで、後ろのやつを隠すという。ジェットストリームアタックというのは要するに何なのかというのを、今回説明するために考えてみたんですけども、何て言うんでしょう、白土三平の忍者とでも言うんでしょうか。ただ単に縦に並んでいって、前のやつが目くらましをする三位一体攻撃みたいなもんなんですよ。あまりにガンダムの中でこんな技の名前を言うのも珍しいですし、それを歴戦の勇士たちが自分たちの得意技みたいに言うので、やっぱり僕らもかっこいいものとして見ちゃうんですけども、やってることは割と単純なんですけどね。
ジェットストリームアタックをアムロは受けます。アムロは、前回でも話しましたね、ニュータイプの目覚めですね。初めて目から火花。これは目が一回光って、目から火花が出るというシーンですね。ついにニュータイプの目覚めです。3機のドムに囲まれてるのに、全く互角に戦うことに成功するわけですね。ジェットストリームアタック、この攻撃は失敗したので、オルテガは「まさかジェットストリームアタックを避けられると思わなかった。もう一回仕掛けるぞ」と宣言します。しかし、2回目の攻撃も失敗しちゃうんですね。有名なシーンの、ガイアのドムを踏みつけて踏み台にして次のやつに襲いかかる、「俺を踏み台にした!?」というシーンがあるんですけども、それで、マッシュ、3人の仲間の一人のマッシュがやられてしまいます。
怒り狂ったオルテガ、一番体が大きい乱暴そうなやつは、ミデアのコクピットですね、ここに、また余計なこととは言いたくないんですけども、マチルダさんが乗ってるミデアが突っ込んでくるわけですね。それで怒ったオルテガは、両手を組み合わせて、ドムがまた怖そうな感じです、ガーンと振り下ろして、ミデアのコクピットを叩き潰すと。ミデアが大爆発をするわけですね。アムロはマッシュのドムを一回やっつけたんですけど、さらに脳天から唐竹割り、縦に真っ二つに斬ってしまい、大爆発をするわけですね。ドム2機はそのまま撤退します。
ミデアが大爆発するんですね。東の空がそろそろ明るくなってくるんです。夜間の攻撃のシーンから始まって、また機動戦士ガンダムの時間の差を見せる演出ですね。そろそろ空が明るくなってくる中で大爆発をする。その次のシーンはもう、ホワイトベースのクルーがホワイトベースの外に並んで、追悼の敬礼をしてるシーンですけども、空がだいぶ明るいですね。
爆発した後、実は一回レビル将軍のところにカメラが切り替わってるんですね。レビル将軍は大喜びしてるんですよ。自分の部下のマチルダが亡くなったんですけども、それよりはホワイトベースが戦いを切り抜けたということで、「エルラン君、いいニュースだよ。切り抜けそうだ。彼らの実力は本物だ」と喜ぶんですけども、その後、「本日午前6時をもってオデッサ作戦を開始する」と言います。これ夜明けですよね。夜明けで本日午前6時をもってオデッサ作戦を開始ということはどういうことかというと、もう今すぐ開始ということなんですね。つまりオデッサ作戦というのは開始時間を内緒のまま進めてたんですけども、レビル将軍はこのホワイトベースが勝ったというチャンスを利用して、「よし、今すぐ始めよう」と言った。これが流れになってます。
アムロたちは、マチルダさんの死を悼んで、夜明けの空の下で、ホワイトベースのみんながマチルダに黙祷しています。僕が「あっ」と思ったのは、並んでいるホワイトベースの人たちの中に、一人なんか布を持ってる人がいるんですよ。これ何かなと思ったんですけども、これタムラさんなんですね。コックのタムラさんって、普段いわゆるコックコートを着てるじゃないですか。白い上っ張りを着て帽子をかぶってるじゃないですか。下に軍服を着てるんですよね。いつも下に着てるかどうかは分かんないですけど。でも今回は、ちゃんと正装で軍服で来て、自分の身分を表すコックコートだけを持ってる。だから他にいろんなキャラが映るんですけど、このキャラだけが布を持ってると。なんか芸が細かいなと思いました。これ、今回見るまで全然気がつかなかったんですよね。
アムロ君は、有名な「マチルダさーん」と叫ぶシーンですね。「マチルダさん、マチルダさん」。これ実際は話してないですね、心の中の声なんですけど、「マチルダさん」って言うんですけど、じゃあマチルダさんは何なのかと言うと、地面に開いてる穴でしかない。ここら辺の残酷な描写、すごいですよね。敬礼してる対象、ホワイトベースのみんなが死を悼んで敬礼してる対象は何なのかと言うと、地面に開いてる穴であったという、このなんかドライというか、高畑的な描き方ですね。これもやっぱり富野さんが高畑演出から学んだところだと思うんですけど、なかなかちょっと冷たい演出法が、僕ちょっとすごいなと思います。
今回、第24話「迫撃!トリプル・ドム」のポイントなんですけども、ちょっとポイント解説です。
まず、敵も味方も新兵器であると。前の回の23話「マチルダ救出作戦」で登場した、新モビルスーツ・グフをド・ダイYSという飛行機に乗せて戦う新型戦法も、Gメカの登場で単なるやられメカになっちゃうんですね。ガンキャノンとかガンタンクも、もう普通にグフに対して勝てるようになってきた。これが前の回までの展開です。今回24話「迫撃!トリプル・ドム」で、もうガンキャノンやガンタンクで勝てないジオンの新型モビルスーツ・ドムというのを出してきたんですね。それを超えるために、Gメカというのが、マチルダさん経由でレビル将軍から新兵器として支給されたと。こういう風に、敵も味方もどんどん新兵器をお互いに使う戦いになってきた。これがポイントの一つ目です。
ポイントの2つ目は、ちょっとこれが長いんですけども、状況の変化です。実は機動戦士ガンダムというのは、第1話から、少なくとも第12話「ジオンの脅威」あたりまでは、あくまで敵に襲われた少年たちが、生き残るために仕方なく抵抗する話なんですね。だから戦う話ではなくて、殺されそうになって抵抗するという話が、第12話までずっと続いてるんですよ。13話の「再会、母よ…」で、生き残るために戦うことは正しいのかという問いかけがあるわけですね。それは正しいんだと価値観を再確認する回です。そういう考えができない古い世代の、絶対平和主義者みたいな母親を出すことで、そのアニメというのは、当時日本にあった、日本人というのは憲法を何が何でも杓子定規に守って、そして絶対に戦争してはいけないんだという考え方に対して、割と過激にNOを言った作品なんですね。
今はこの日本が再び戦争するのか、武装するのかというのは賛否両論の状態になってるんですけども、1970年代の日本では、賛否両論ではもう完全になかったんですね。それはもう戦争というのは絶対に悪で、そして敵が攻めてきたらどうするのかと言うと、そんなもん抵抗せずに逃げればいいんだという意見が、朝日新聞を始めどこでも主流だった。そんな時代に、あえて母親がその立場になって、「アムロ、お前、なんという子になったんだ」「母さん、これは戦争なんだよ」というセリフを言わせたというのは、かなり日本の思想においても重要なポイントだったんですよね。
それが13話です。14話の「時間よ止まれ」では、戦う敵の兵隊にも人生があり、夢があると。戦う事情がお互いにないと。実はホワイトベースはジオン兵を恨んでるわけでもなければ、敵意を持ってるわけでもない。ジオン兵も別にホワイトベースの人たちが憎いわけではない。でも戦うしかないという状況だと。これが普通のアニメとの最大の差なんです。未だに機動戦士ガンダムが立てた一番大きいポイントだと思うんですけども、実は『進撃の巨人』も『鬼滅の刃』も、基本的に今のエンターテインメント、アニメーション、漫画というのは、まだその前の段階なんですよ。襲われたから死なないために戦ってるという状態をずっとまだ維持してるんですけど、機動戦士ガンダムは、お互いに手柄を立てられそうだから戦ってみるという描写が、この「時間よ止まれ」のところで出てくるんです。これ本当に、なかなか行き着けないポイントだと思います。
第15話「ククルス・ドアンの島」では、平和だけを望む少年ではアムロがもうなくなってるんですね。アムロが
もう平和だけを望む少年だったら、ククルス・ドアンの島にそのまま逃げてっても良かったはずなんですよ。でもそうでなくなってる自分を確認する回です。後にですね、これ出てくるカイ・シデンとのギャップにつながっていきますけども、これはもうちょっと後で話します。
で、第16話「セイラ出撃」、第17話「アムロ脱走」からですね、20話の頭まで。ここまでランバ・ラルとかハモンという敵の男女と直に出会うことでですね、戦争の実際が描かれます。つまり戦争なんだから戦うしかない。戦うってのはどういうことかというと、負けたものは殺される、死ぬということなんだという、そういう運命の再確認をするんです。じゃあ本当に死なないために戦うという選択は正しいのかっていうのがずっとまだ繰り返されてるわけです。
で、第21話「激闘は憎しみ深く」でですね、リュウが戦死します。頼りにしていた仲間のリュウが戦死します。生き残るために仲間が死ぬことを悲しむんですけども、すでになんで死ななきゃいけなかったんだという、そういう疑問をですね、ホワイトベースの誰ももう疑問に思わなくなってくんですね。
で、第22話は「マ・クベ包囲網を破れ!」で、第23話は「マチルダ救出作戦」で補給と修理を受けるんですけども、この辺りから生き延びるためではなくてですね、実はオデッサ作戦に参加するためにホワイトベースは戦うようになってくるんですよ。これまでのジオンの攻撃を受けてジャブローの基地に逃げ込むため、生き残るためという、第1話からずっと守っていた建前が完全に崩れてるんですよね。この22話、23話で。そうでなくてオデッサ作戦に参加して敵を裏側から突けっていう風に言われて初めてですね、アムロたちホワイトベースは戦争に関与してる側になってるんですよ。ものすごい大きい変化があるんですね。これが嫌でカイはそのベルファストで降りることになるんですけど、この辺は本当にね、じわじわじわじわ描いてる。うまいです。
で、この辺りからですね、生き延びるためではなくて、オデッサ作戦に参加するためとか、あとはマチルダ隊を助けるためですね、そういうために戦うようになってきます。で、つまり生き残るためには仕方なく戦うしかないっていう、お母さんに言ってたような当初のテーマですね。これがですね、もうずれが生じてるんですよね。だから、ガンダムという作品は1つのテーマを立てた、そのテーマを守るんではなくて、そのテーマを守ってるうちに矛盾が発生して、それに苦しんで、さらに次のテーマに発展していくという構図を持ってるんですね。
で、今回の第24話は「迫撃!トリプル・ドム」です。守りたかったマチルダも死んじゃうわけですね。で、その死んじゃうわけですけど、その背後ではですね、自分の部下のマチルダが死んだことよりもホワイトベースが勝って戦争が有利になったということを喜ぶレビルっていうのが描かれてるんですね。このレビルの実は薄情で非人間的なところってあんまり言われてないんですけども、これ今回と次回で割と検証します。実はレビル将軍って大概のタマなんですよね。
で、そのレビルからついに戦争への参加を命令されるホワイトベース。これがですね、状況変化です。これ、今回で語りたいことの2番目のことですね。アムロたち全体に状況変化が起こってる。それは戦争とは何なのかっていうことですね。もう主人公のアムロもですね、戦うことに否定的で「そんなのアムロじゃない」と言ってたフラウすらも、自ら戦争に積極的に参加するっていうことに何にも疑問を抱かなくなってるんですね。
しかし27話「女スパイ潜入!」で、全キャラクターの中でカイ・シデンのみですね、実は嫌で嫌で仕方がなかったというのがはっきりします。でも今回24話ではまだこの差は見えてこないです。それよりはマチルダが死んで自分たちの戦力不足を嘆く。次の回でもですね、カイ・シデンは「なんで俺はもっとうまく戦えないんだ」という風に嘆いてるんですけども、それがベルファストに行って、それぞれが昇進して位とかをもらった時に「あれ、俺ってこれで良かったんだっけ」っていう問題に直面するわけですね。で、カイも内面のセリフなしでいきなりホワイトベースを家出するシーンを描いてるから分かりにくくなってるんですけども、実はですね、この辺りからちょっと内部のきしみ合いが始まっていると思います。
機動戦士ガンダムというテレビシリーズはですね、最終回までこれ続くんですよ。なんで戦うのか、戦うという選択肢は本当に正しかったのかっていうですね、これを悩み、答えを見つけようとするドラマなんです。ここら辺が僕はガンダムのすごい評価してるところですね。未だに全く色褪せてないところだと思います。では24話はここまでです。はい、お疲れ様でした。今日の無料動画ここまでです。
今回初登場の重モビルスーツ、ドムについてはですね、これ、よそのチャンネルなんですけど、メカ部というYouTubeチャンネルがありまして、そこのドム特集がすごいうまくまとめてます。ドムについての話はですね、むしろもう足せるところがないのでメカ部を見るといいと思います。
あとはね、オタク先生っていう漫画を描いた人がですね、昔、ドムの足は本当は3本の方がいいのではないか、その方が宇宙空間で戦いやすいはずだと。だから陸上専用のドムと宇宙戦専用のリック・ドムは足を2本から3本にすることで違いが分かるし、その方が機動性が上がると主張してたらですね、まさかのジークアクスが3本足のドムを出したので[笑い]、あの漫画の先生は大喜びで「俺のアイデアがパクられた」っていう風に言っててですね、僕としてはですね、いやなんか、いにしえのツワモノがですね、どんなネタでも起き上がってきやがるぜ、さすが昭和プロレスの大ファンなところあるなと思って嬉しくなっちゃったんですけど、全然わかんない話ですよね。すいませんです。
で、今回の「迫撃!トリプル・ドム」の冒頭ですね、キシリア様が出席してる会議のシーンがあったというのは講義の中でも触れました。で、ここで重要なのがですね、キシリアの部下であるジオンの将校たちがですね、キシリアに正面から反抗してる、反論してるとこなんですね。で、この会議のシーンはですね、キシリアの「おふざけでない」という、「全く問題にならぬプランです」っていう一言から始まってる。つまりこのセリフの前にはですね、キシリアによる作戦立案の提案があって、それに部下による作戦の否定があったはずなんですね。だからキシリアはですね、ふざけるな、私のプランで何の問題もないという風に反論したわけですね。
マ・クベ大佐がですね、他の将校から舐められてるという話はですね、今までも散々この講義の中で話してきました。でもこのシーン見るとですね、そのキシリア少将も部下のですね、まあまあ自分の部下なんですよ。でもおじさんたちを意のままに操れてるわけではないんですね。さすがにマ・クベみたいに舐められてはいないんでしょうけども、怖がられてはいると思うんですけど、その怖がられ方も、ジオンの総帥の一番偉い人の娘だからとかですね、あと女だからヒステリーを起こしやすいみたいな、そういう昭和おじさんの娘を見るような目つきで見られてるという意味でもありますね。なのでですね、ここに出てくるジオンの偉いさんたちもですね、俯き加減に見てるんですけども、上目ですね。とても心の底から信頼してるような関係ではないと思います。
で、キシリア少将というのはですね、こんなに怖いんですけど、まだ20代ですね。設定上は24歳ですよ。佐々さんと同じですよ。佐々さんの時も驚いたんですけど、キシリア少将も24歳かとか思いましたよね。だから下の将校からしたらですね、大学出たばかりの社長の娘さんがですね、権力を傘に勝手なことを言ってる。なんか企業のお家騒動みたいな感じになってるわけですね。
で、キシリアというキャラクターはですね、安彦さんの『THE ORIGIN』でもですね、最近のジークアクスでもですね、策略を使って謀略を使って何でも自分の思い通りにするっていう、めちゃくちゃ切れ者のかっこいいんだけど怖い女の人みたいに描かれてるし、ガンダムファンの間でもそのイメージが強いんですね。でも今回のですね、部下に自分のことをストレートに聞いてもらえないっていうシーンを見ると、キシリアもキシリアなりに苦労してるし、後のナレーションを聞けば分かる通りですね、結局この会議も部下たちにキシリアのプランを潰されてですね、マ・クベへの大規模な援助が行えなかった。そのためにマ・クベはですね、オデッサあたりの戦闘で負けてですね、地球の鉱山を放棄することになった。これが長期的に見ればジオンを弱体化させる理由になったわけですね。だから、その意味ではジオンが負けたのは自業自得のところもあるわけですね。
で、彼女はなんでいつもマスクをしてるのかというのもですね、案外その自分の表情を読ませないため、いわゆる弱い自分を隠すためだったという風に見ると、また違う解釈も出ると思います。ちなみに富野さんはですね、昔アニメ誌で「なんでキシリアさんはいつもマスクしてるんですか?」って言ったら「お肌の乾燥を防ぐため」[笑い]っていう風に言ってますけども、まあ宇宙船の中は乾燥しがちだと思います[笑い]し、それも分からなくもないですね。
あともう1つこの24話についてですね、触れておきたいのがセイラさんなんですけども、この回のラストでのですね、彼女の表情ですね。セイラさんがなんでこんなに泣いてるのか。まあ風が横殴りでビューっと吹いてるから、涙が真横方向に吹き飛ばされてるんですけども、死んでいったマチルダさんに対して、生き残ったホワイトベースのクルーたちが黙祷を捧げるシーン。セイラさんもここでみんなと一緒に涙を流してですね、マチルダさんを弔ってるというか、謝ってるわけですね。「私が不慣れなばかりに、すいません」というですね。なんでこうセイラさんがこんなに泣いてるのかというと、セリフにもある通りですね、マチルダさんが死んでしまった原因のかなりの部分がセイラさんにあるからですね。
で、今回の戦闘はですね、歴戦のパイロットが操る3体の新型モビルスーツですね。それも戦闘力としてはですね、おそらくガンダムを超えつつあるドムにですね、アムロのガンダム1体が一斉に攻撃されるという戦いだったんですね。で、多分黒い三連星の1人1人とタイマン勝負だったらですね、アムロが操縦するガンダムの方が勝つと思うんですけども、でも3対1だとさすがに分が悪いですね。実際ですね、1人目のガイアを踏み台にですね、2人目のマッシュのドムをビームサーベルで仕留めることはできたんですけども、そこで手詰まりだったはずなんですよね。本来であればその後に控えていた3体目のオルテガの攻撃を受けて、アムロはやられたはずなんですね。
で、それを救ったのがですね、マチルダさんのミデア輸送機でですね、強引にガンダムとオルテガのドムの間に割り込んでですね、自らを盾にしてガンダムを助けたわけですね。でも本来ならばですね、ここでガンダムを援護するのはですね、新型メカの、ガンダムより1世代新しいメカのGファイターに乗ったセイラさんの役割でですね。で、仮にセイラさんがですね、トリプル・ドムの1体でも援護して別の戦場に引きずり込んでいればですね、おそらくガンダムはですね、黒い三連星を1体ずつ順番に倒していったと思うんですね。
つまりマチルダさんはですね、ミデアっていう全く対モビルスーツ戦闘に向かない輸送機で、役に立たないセイラさんの代わりをしたと。自分が命をかけて持っていった新型メカをうまく使えないセイラさんっていうのがあって、で、それを庇った輸送機のマチルダさんと、こういう風な構図になってるわけですね。でもですね、みんなはもうセイラさんを責めないわけですね。まあまあこの人も戦闘慣れてないからとか、こないだ無理やりガンダム奪ってやって、そこで即負けたような人だから、でもパイロットの数が絶対的に足りないからセイラさんをパイロットとして養成するしかないんだと思って責めないんですよね。だから他の人に責められないから、セイラさんは余計辛くなって1人でこんなことになっちゃってるわけですね。
なんか、今回のガンダム講座の最後でですね、物語が始まった当初はですね、生き残るためだけに戦っていたホワイトベースのメンバーが、次第に戦争に取り込まれて。セイラさんもそうですね。セイラさんも自分は絶対にその戦争に参加しない。なんでかって言うと、元々ジオン・ダイクンの娘だっていう微妙な立場で、自分は連邦でもなく、今のジオンでもなくっていう立場だったのがですね、徐々に徐々に「私も戦わなきゃいけない、義務を果たさなきゃいけない」と言ってですね、戦争にどんどんどんどん積極的に参加するようになってくる。ホワイトベースのメンバーも一緒ですよね。アムロももうあんまり疑問を持たなくなって、ホワイトベースのメンバー全員が、最初は戦うこと自体に疑問を持ってたり嫌悪感を持ってたのが、積極的に敵を索敵して作戦に参加して、そしてちょっとでも敵を倒して戦争に勝とうとしてですね。
で、こういう全員の変化はですね、もちろんしばらく前にリュウ・ホセイが死んでしまったことも関係してるのかもしれないし、その他にもですね、ホワイトベースが動けなくなって本当に生きるか死ぬかの辺りで、冷静に物事が考えられない。で、そこでですね、自分たちの命を危険にさらしてまで補給を続けてきてくれたマチルダさんへの恩っていうのもあるし、連邦軍に俺たちはまだ見せられてないんだみたいな心の揺れがあったのかもしれませんけどもね。ただあれだけ冷静で戦争から距離を取ろうとしていたセイラさんすら当たり前のように戦争に取り込まれていって、そして「私がちゃんと戦えなかったばっかりにすいません」っていう風に涙を流すようになっちゃうわけですね。
で、そんなホワイトベースの中で唯一、元々の自分のポジション、自分自身のあり方っていうのがしっかりしてて、今の状況、みんながいつの間にか戦争するのが当たり前だっていうこの状況に違和感を感じてたのがですね、カイ・シデンなんですよね。カイ・シデンはですね、みんながじゃあもう戦争だから仕方がないという中で、まだ唯一最初の人間性を保ってるんですね。で、アニメを見てる僕らはガンダムを応援し、モビルスーツの戦闘を応援し、機動戦士ガンダムを楽しんでるからこそ、カイがですね、自分の軸をずっと持ってるっていうのはなんか違和感があって、なんかニヒルなやつ、嫌なやつ、煮えきらないやつ、勇気がないやつという風に見えちゃう。これが戦争の恐ろしさだと思うんですね。そんなカイの話はですね、もう少し先の「女スパイ潜入!」あたりでたっぷり話すので楽しみにしてください。
それではですね、今日の動画ここまでです。次回はですね、第25話「オデッサの激戦」ですよ。あのすごい戦闘をたった1話でやって[笑い]、核兵器の登場とかですね、ガンダムのすごい活躍まで見せて、マ・クベの最期まで見せて、で、その次の「シャア復活」まで持っていく。この「オデッサの激戦」の脚本と絵コンテって本当すごいと思うので、僕の解説も熱が入るんじゃないか[笑い]なと思います。どんな解説したのか今思い出せないから、今適当に「熱が入ってるんじゃないかなと思います」って言って[笑い]ますけど。それではまた来週のガンダム講座でお会いしましょう。じゃあまたバイバイ。
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