引っ越し当日に電気が通っていない新居を、古堅式で「散らからない部屋」にする

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概要

片付けのプロ、古堅純子が以前番組に登場した大学生のノアを再訪した回である。ノアは仲間と起業し、東京の新しいワンルームマンションへ引っ越すことになった。前回片付けた部屋から、今回はどんな家に住むのか。古堅は「仕事の場所」と「住む場所」を分け、洗濯の動線を組み込むことで、物が散らからない仕組みを作ろうとする。映像は引っ越し当日から始まり、約1か月後のオフィス訪問、さらに3〜4か月後の再訪まで続く。

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引っ越し当日、電気が通っていない

古堅たちが新居に着くと、荷物は運び終わっておらず、電気も通っていなかった。ノアたちは古堅らが来る前に荷物を運び込んで待っていると伝えていたが、実際はそうなっていなかった。古堅は「偉そうに起業したとか言ってるけど、こういうことですよ。ちゃんとしなきゃいけないのは」と叱り、成長した姿を見に来たのに全然成長していないとあきれる。電気がいつ使えるようになるかは分からず、1〜2時間は撮影もできない状態だった。ノアはスタッフに「時間を無駄にして申し訳ございませんでした」と頭を下げた。

同行した仲間の一人は、ノアがこの家にほとんど帰らず、ほかの場所に泊まっているらしいと明かす。ノアは「それは今関係ない」と返し、現場は笑いに包まれた。

新居の間取りと古堅の見立て

新しい部屋は前より少し広い。古堅がまず評価したのは収納である。生活動線の上に、部屋の心臓部にあたる押し入れサイズの収納があり、ここを工夫すれば非常に使い勝手がよくなると古堅は見る。部屋の真ん中に洗濯機置き場があることも「最高」だという。洗濯した物をその場で干し、取り込んでそのまましまえる可能性がある。ただし干すための仕組みは必要で、それは部屋が片付いてから考えることになった。玄関まわりも意外に広いが、わざわざ物を置く必要はないとした。

前回との違いについて古堅は、既存の収納をしっかり活用することだと説明する。前の部屋には収納がなく、物が表に出ていた。今回はクローゼットがメインで、表に置く収納は補助程度にとどめる。物を扉の中に隠せれば、部屋は片付いた状態になる。

一方で、古堅は現状を「前よりもひどくなった」と評した。前回整えた状態を壊し、今はビニール袋が収納代わりになっている。そんな状態で番組を呼ぶなんて大変なことだと言いつつ、チームのメンバーが増えたことを確かめ、自分たちで力を合わせて頑張るよう促した。

仕事はオフィスへ、家は住むためだけの場所に

片付けの方針を決めるうえで、古堅はまず寝床の位置を尋ね、この家をどうデザインするかを問う。前のように人が集まれる空間にするのか、自分だけの空間にするのか。

ノアの生活は大きく変わっていた。大学はすでに卒業し、仲間とオフィスを借りて、そこで仕事をするようになった。そのため家で仕事をすることはほぼなくなり、デスクは一つに減らし、椅子は捨てた。モニターも手元にはあるが、置いておく必要はあまりないという。ノアは新居について「ここではもう住むための家にしたい」と話した。それでも、人が少し来られる程度の余地は考えている。仕事は忙しく、海外にもあちこち行き、3月まで予定が詰まっている。古堅は、チャンスがあるときに頑張るのは大事だと応じた。

デスクは座る場所ではなく、棚として使うことになった。ベッドの前に何か置けると便利ではないかという話も出て、配置はすぐ寝られる形に整えていった。

食器は一つもない。ノアは自炊をしないと決め、ミニマリストを目指して、なるべく綺麗な家に住みたいと話す。古堅も、以前の彼の散らかりぶりを思い出して、その判断に納得した様子だった。

ゴミを溜めない仕組みと「狭くする」発想

ノアが特に望んだのは、ゴミをうまく捨てる仕組みである。部屋のどこかで食べてそのまま置き、捨てなくなってしまうのが自分の傾向だと本人は分析する。そこで大きなゴミ箱を一つ置き、そこからはみ出さないようにしたい。棚のようなものは置かない。あったところで、上に埃がたまるだけだろうという点でノアと古堅の意見は一致した。

ゴミ箱の予算をめぐっては、3万円、2万円、1万円と冗談まじりのやり取りがあった。ノア自身も買い物が下手で、変な物を買いそうだと認めている。掃除機は欲しいので買うつもりだという。

ノアは「僕この半分ぐらいの広さで生きた方が散らからない気がする」とも話した。空いた空間があると物を置いてしまう、という自己認識からの発言である。

完成した「何もない部屋」

作業は約1時間で終わった。電気がついていない状態から始まり、完成するころには電気が通った。仲間も含めて全員で作業し、部屋には本当に何もなくなった。

ノアは「理想形です」と答え、汚くするものがもうないので汚くならなそうだと話す。一方で古堅は、この広場が不安でしょうがないと言い、ベッドを真ん中に寄せてそこだけで生活させたいくらいだと冗談めかした。ここで何をするかという目的がないと、物をポイポイ置いてしまう。この家ではゴミ箱がないことが散らかりの原因になりやすいので、ちゃんとしたゴミ箱を用意して、そこに入れると決める。溢れそうだと思う前に出す。これを定期的に続けていけば、この家から次のステージに進むのか、住人が増えるのかは分からないが、活躍を応援していると古堅は語った。仕事はオフィスでしっかりやり、家では休養をとるように。海外にも行かなければならないのだから体に気をつけて、と送り出した。

古堅式の要点――扉の中に隠し、洗濯を三角形で回す

今回初めて古堅式の片付けに参加したノアの友人は、最初は荷物の多さに不安を感じていたが、こんなに綺麗になるとは思わなかったと話した。

古堅は改めて自分たちが大事にしていることを説明する。それは「部屋の景色」である。物を置く場所をあちこちに作ってしまうと、そもそも綺麗にできない。古堅式では扉の中に隠すことを常々重視している。前の家には扉付きの収納がなく、あちこちに物が置かれていた。今回はそれがクローゼットに収まった。中をのぞくと、服は前より増えていた。ノアは「いつの間にか増えてました」と認めている。友人とスタッフのマナミが服を並べ、入れ物がないので当面は下着用の箱のようなものを使っているが、着る服はすべてここにある。服を表に並べなくて済むようになった。

そのおかげで空いた場所に、洗濯物干し場が作られた。隣は洗濯機置き場で、洗濯機はこのあと買いに行く予定だ。古堅は、ベランダはノアにとって遠いだろうから、洗濯したものはここで干せばいいと考えた。すぐそばに風呂があり、タオルと下着も置き、鏡もある。風呂から出て身支度まで完結する動線である。

ノアはこの配置を高く評価した。一人暮らしで一番難しかったのは、洗濯しなければならない服で床が埋まってしまうことで、それがずっと問題だったという。この洗濯動線はこれから使えそうだと話した。古堅は、洗濯機、干す場所、しまう場所、風呂がつながる形が一人暮らしの人の参考になると話し、途中で「トライアングル」を「スクエア」と言い直しながら、この四角がこの家に備わっていたからこそミニマリストの暮らしが本気で実現できると語った。

古堅はノアたちが初めて番組に出たのが3〜4年前だったと振り返る。そこから一生懸命取り組み、事業として形になり、グレードの高い家に引っ越し、仲間も増えた。「最高じゃないですか」と称え、これからも応援すると伝えた。

約1か月後、オフィスを訪ねる

約1か月後、古堅はノアたちのオフィスを訪ねた。広くおしゃれな空間で、今は5人で使っている。仕事は教育プログラムを学校に届けるもので、日本中の学校に行って授業をしているとノアたちは説明する。来客とミーティングをする会議スペースもあった。

古堅はこれを見て、ノアの部屋にオフィス機能がない理由に納得した。仕事は十分ここでできるので、家はただ無になってゆっくり休む場所になったのだと受け止めた。

メンバーからは物の配置について評価を求められた。古堅は、どうしても棚がとっちらかってしまうと指摘する。綺麗に並べられないなら、ポイポイ放り込める大きめのバスケットのようなものを並べた方が美しく見えるだろう。ここまでインテリアを工夫できるなら、あとは収納小物が課題だという見立てだった。

新居の様子を聞くと、ノアは「めっちゃそのまま綺麗」で、箱なども買ったと答える。問題は倉庫だった。

倉庫兼録音スタジオを整える

倉庫は録音スタジオも兼ねている。ドアを閉めればそれなりに音が吸収されるが、中は物が散らかり、どこが録音場所なのか分からない状態だった。メンバーも、ここのデザインが難しかったと認める。古堅は「母心みたいなものが出ちゃう」と言って、最後にここを整えることにした。

中の物をいったん全部出して空にするまでは4分ほどだった。そのうえで、空になった空間をどう分けるかを考える。出した物を戻しつつ、狭い中に録音する場所を作らなければならない。

作業の合間に古堅は、ノアたちが番組に初めて出たのは大学に入ってすぐのころで、番組に出演し編集にも関わったことから状況がだいぶ変わったと振り返った。メンバーの一人は、その動画を見たという人が結構いると話す。ノアは自分の動画を見た人はあまりいないと謙遜したが、古堅はコメント欄に「ノア君みたいな子がうちの子供の彼氏だったらいい」という声もあったと返した。

完成した倉庫は、奥に座って録音できる居心地のよいスペースを設け、手前には物を管理できる棚を中央に置いて仕切った。録音スペースとバックヤードを両立させた形である。吸音材はまだ貼りきれていない部分があり、そこは宿題として残った。古堅によれば、7割がこうした素材で覆われていれば録音には事足りるので、あとはアレンジしてほしいという。空間をしっかり分けるだけでも片付いた空間になると古堅は話し、ここで進化した仕事ができるよう激励した。

3〜4か月後、仕組みは続いているか

約4か月後、ノアの部屋を再び訪れると、部屋は「マジで何もない」状態を保っていた。アドバイスどおりに大きなゴミ箱を買い、ペットボトル用と燃えるゴミ用を分けている。容量は45リットルだという。

服は最小限にして、1週間のサイクルで回している。洗濯機も購入した。1週間分の服を一つの場所に入れておき、それを着切ったらもう一方と入れ替え、使った方を洗濯する。洗濯した服は、翌週までまたその中に入っている。

掃除はロボット掃除機に任せている。毎週火曜と木曜の昼間に自動で動き、吸ったゴミは本体側の袋に移されるので、ノアはほとんど触ることがない。普通の掃除機は持っていない。

収納は前回作ってもらった仕組みのままだ。下着と靴下、ズボン、上の服と場所を分け、この部分は基本的に触っていない。服はさっきの循環システムで回しているからだ。スーツのようにあまり着ない特殊な服は別の場所にしまい、そこから取り出して使ったら必ず戻すようにしている。

ノアは、まず1年、できればもっと長く、この部屋を綺麗に保ちたいと話した。古堅に引っ越しから全部手伝ってもらったことに礼を述べ、この仕組みを使って絶対に綺麗な部屋を保つので、1年後でも2年後でも見に来てほしいと締めくくった。

番組は、引っ越し当日にハプニングはあったものの新居は完成し、会社も自宅も古堅式を取り入れてさらに飛躍してほしいという言葉で終わる。この状態が本当に1年、2年と続くかどうかは、次の訪問で確かめることになる。