推し活グッズが子どもの遊び場を占める家 古堅純子が「寄せた後」の家を見て回った第1回

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概要

整理収納アドバイザーの古堅純子が家庭を訪ね、片付けを手伝う「週末ビフォーアフター」の第268回である。今回の依頼主は、3LDKの一戸建てに住む3人家族だ。相談者は古堅のYouTubeを3〜4年前から見ており、古堅流の「物を寄せる」片付けをすでに自分で実践していた。それでもリビングの景色がすっきりしない。原因の一つは、子どもの遊び場に積まれた大量の推し活グッズだった。第1回は家全体を見て回り、寝室の箪笥を移動するところまでを扱う。グッズをどこへ移すかは次回に持ち越された。

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自力で「地獄」を作って片付けた家

家は5、6年前にリフォームした建物で、間取りは相談者自身が考えた。2階にリビングダイニングがあり、子どもは4歳の男の子である。この日は相談者の母、大阪から会社を休んで来た弟、義母、友人とその子どもが見学に集まっていた。友人は、片付けが苦手な相談者に古堅のYouTubeを勧めた人物だという。リビングの棚には古堅の著書が何冊も並び、古堅は「もう本屋みたいね」と驚いていた。

相談者と夫は、訪問の2週間ほど前から片付けを進めていた。家にはもう1部屋あり、そこに物を寄せて「地獄の部屋」にしていたが、友人や母の手を借りて片付け、今は寝室として使っている。古堅は、物をその時々に応じて動かしながらここまで来たことを高く評価した。そのうえで、相談者は二つの悩みを挙げた。物が多く景色がすっきりしないこと、そして整理整頓が苦手で、毎日の暮らしですぐ散らかることである。

古堅はここで、少し前に訪ねた60代の依頼者の話をした。家中が物であふれていたが、この日「物を隠すってこういうことかと分かるようになった」「綺麗な状態をキープできるようになって人生が変わった」というメッセージが届いたという。古堅はこの話を、何歳からでも変えられる例として紹介した。

リビング横を占める「お宝」

リビングダイニングには扉付きの収納が10個あり、相談者が自分で作った隠す場所だという。古堅は「出し収納」だと中が見えてしまうと少し触れたが、そうした細部は気にしないと言った。古堅が気にしたのは、リビングの隣に広がる「ここから入っちゃだめ」という雰囲気の一角だった。

相談者によれば、この一角は一応息子が遊ぶ部屋である。しかし実際には、相談者が昔夢中になったアイドルのグッズが大量に置かれている(映像ではモザイク処理)。もともとはクローゼットにしまっていたが、息子が生まれて子どもの物が増えたため、自分の物を減らす必要が出た。そこでクローゼットに子どもの物を入れ、グッズは外に出したという経緯である。

古堅はグッズを「青春」「歴史」と呼んで尊重しつつ、今の問題点をはっきり伝えた。今はゆっくり見返す時間もなく、グッズがあるせいで子どもの遊ぶスペースが奪われている。相談者は、子どもはママの大事なお宝だと分かっているので触らないと話した。ただ古堅は、ここまで重量があると運ぶだけでも大変だと指摘した。4歳の子の目線で見れば「この家は新聞社か」と思うような光景だ、とも言っている。一方で、物がとても丁寧に保管されている点には感心し、相談者を几帳面な人だと見た。古堅自身は物への思い入れがほとんどなく、アイドルにも興味がなかったので、こうした物が残っていないという。

グッズについては、夫と「データ化しようか」という話まで出ていた。夫もファンなのかと古堅が尋ねると、相談者は否定した。これをどうにかしないとすっきりしない、という話し合いだったという。古堅はここで、問題を「これをどこに寄せるか」に絞った。

物溜まりになった机と、使い切れていない収納

リビングの押し入れ風の大型収納は、容量のわりに中身が少なかった。上段は相談者の物、下段は子どもの物、吊るしてある服は相談者の服である。

一角には大きな物溜まりがあり、よく見ると机だった。相談者が化粧や趣味の作業をする場所にしたかったが、結果的に物が積み上がる場所になったという。相談者が処分してもいいと言うと、古堅は「やめてよ。処分しないの知ってるでしょ」と止めた。机は分解できるので、収納に回すなど別の使い方もできるという話になった。古堅はこのフロアを見て、白ベースで統一されていて、一つ一つの物選びにはセンスがあると評価した。ただし数が多く、収納を生かしきれていない印象だと述べている。

元「地獄の部屋」の寝室と階段上収納

2階にはほかに洗濯スペースがある。元「地獄の部屋」だった寝室は、見違えるほどすっきりしていた。今は相談者と子どもがここで寝ている。古堅は、静かに寝られるようになったのはいいことだと話し、ここまで自力で片付けたことを喜んだ。

寝室の収納には相談者の季節外れの服が入っていた。相談者の服はリビング側にも1階にもあり、あちこちに分散している。子どもの物は最近増えたもので、もとは大人の物がずっと家にあった、という流れも確認された。ミッフィーのグッズがあり、相談者は可愛い物が好きだが、そのわりに景色が残念だと古堅は言った。

寝室には階段の上の空間を使った収納もある。古堅は、高い位置に手を伸ばす様子を「バレーボール選手みたい」と笑い、便利だが大して入らないと判断した。この部屋にグッズを逃がす場所を新たに作るのは難しいという見立てである。

1階:扉は多いが「もったいない使い方」

1階にも階段下収納など扉付きの収納が多い。古堅は、この家の収納は機能的だと認めたうえで、問題は収納内部の使い方だと見た。物を逃がす、寄せるといったことはやっているが、奥と手前の使い分けなどがもったいない、という指摘である。玄関に近い収納にはストック類など稼働率の低い物が入っていた。酒のストックが多く、古堅は夫の酒好きを見て取った。

夫の部屋と、夫が空けてくれた収納

1階の残る部屋は、もとは夫婦の寝室だった。子どもが相談者と寝るようになってから、夫が一人で使っている。古堅はそれ自体は問題ないとした。自分も子どもが小学生のころまで夫と別に寝ていたが、いずれまた一緒に寝ることになるから仲良くしたほうがいい、と話している。

部屋は趣味を満喫する空間で、運動が好きなのにカップラーメンも大好き、という様子がうかがえた。古堅は「独身貴族みたい」「ここで暮らせる」と評し、夫が夜な夜な酒を飲んでいるのではないかと冗談を言った。

天井まである押し入れ型の収納は、白いケースで整えられていた。古堅は相談者が整えたと思ったが、実際は夫が片付けたものだった。上段は空いており、夫が空けておいてくれたのだという。余っているケースや空いた場所は自由に使っていいと言われている、と聞いて、古堅は夫を「優しい」と評した。夫はこの日仕事で、2時間ほどの昼休みに顔を出す予定だった。

ただ、この整った状態は相談者に言わせれば「仮の姿」ではなく「頑張った姿」である。夫も片付けが苦手で、脱いだ服を置きっぱなしにしたり、ちょっと置いた物がそのままになったりするのは夫婦そろってだという。古堅は、家具選びなどは悪くなく、残る課題は見栄えだと述べた。これだけ隠せる場所があるのだから、もっと隠せる環境を作るべきだという。頑張って片付けても綺麗な状態を保てないのは、そうした環境がないからだという考えである。

真ん中の収納には、相談者と息子の冬物の服、クリスマスツリーなどの季節物が入っており、ここもすき間が多かった。古堅が最も気になったのは奥の収納である。左側は相談者の本で、右側にはもっと物が入っていたが、夫が片付けたので空いて見える。収納の中には、夫の実家や家にあった余りのケースを「使うなら」と寄せて置いてあった。

グッズは「並べて眺めたい」のではなく「取っておきたい」

古堅は相談者に、グッズを並べて眺めたいのかと尋ねた。相談者の答えは、とりあえず取っておきたかったのでしまい込んでいた、というものだった。場所をとるので、今後は処分するなりデータ化するなりして整理したいと思っているという。

これを受けて古堅は現実的な方針を示した。相談者は仕事をしていて平日は忙しく、子どもがいれば週末も出かけることになる。そもそもあの量は並べきれない。だから、まずは一旦「埋め寄せ」をして今の生活をうまく回すのがよく、その埋め寄せ先をどこにするかを考えなければならない、というのが古堅の整理である。

2階だけで改善するのは難しいため、この1階の部屋も作業の対象に含めることになった。夫が頑張って片付けて保っている状態ではなく、いつも綺麗なまま保てる環境にしたほうが、夫もこの部屋をもっと好きになれるはずだ、と古堅は述べている。なお、相談者の母と義母は近所に住んでいて仲が良いという。

洗濯が1日4〜6回という事情

作業開始前、全員で拳を上げて気合いを入れた。その後、洗濯の問題が話題になった。相談者は仕事を手伝っており、その仕事の洗濯物も自宅で回している。家の分と合わせると1日4回から6回洗濯するという。相談者は洗濯のシステムを確立したいと話したが、回数そのものは変わらない。洗濯物がほかの場所に進出したり、畳みきれずに残ったりするのが悩みだった。

古堅の提案は、洗濯物を逃がす場所を作ることである。畳めなくても一晩はそこに置いておけるようにする。古堅によれば、今は洗濯の動線が「ワン・ツー・スリー」の3段階になっており、これが2段階になるだけでも楽になるという。

寝室から大きな箪笥を移動

この日の作業の成果として、寝室にあった大きな箪笥が移動された。ほかの物はほぼそのままで箪笥が動いただけだが、寝室はかなり広く明るくなった。古堅は3人くらい寝られそうだと言い、相談者は「よく眠れそうです」と喜んだ。

相談者は、箪笥が倒れてきたら潰れてしまうと思っていたと打ち明けた。古堅は、それを最初に言いなさいと返している。箪笥が別の場所に移ったことで、寝るときに地震があっても安心だと相談者は話した。寝る前に読む本は寝室の近くに移し、出し入れしやすくした。相談者の服は、今着る物は別の場所に置き、今着ない服は寝室の収納に埋め寄せた。収納はかなりいっぱいになっているので、最後に確認してほしいと相談者に伝えられた。

残された課題

番組の締めくくりでは、家族や友人と事前に頑張って片付けていたものの、まだリビングは残念な状態だったと振り返った。まず洗濯の問題を解決するために箪笥を移動し、寝室をすっきりと安全な空間に変えることには成功した。しかし、リビング横の子どもの遊び場を占める大量の推し活グッズをどこへ埋め寄せるかは、この回では決まっていない。その行方は次回に持ち越された。