「口ばっかりゴールデンゾーン」のキッチンを古堅純子が組み直す——しんや家、動線の再設計

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概要

『週末ビフォーアフター』の今回の訪問先は、ラグビー芸人・しんやさんの自宅である。夫婦は以前、古堅純子さんから片付けの考え方である「古堅式」を教わり、新居でも実践しているはずだった。当初の予定は、その後の暮らしぶりを確認することだけだったという。ところが古堅さんが家を見て回ると、収納は「あいまいな状況」だった。結局キッチンの中身をすべて出して入れ直すことになり、回も2話に延びた。

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この回で古堅さんが問い続けるのは、物がたくさん入るかどうかよりも、使ってすぐ戻せるかどうかである。本人は、しんやさんでも迷わずに使える配置になっているかを基準にしていると繰り返し話している。

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古堅さんが見た二つの問題

家をひと通り見たあと、古堅さんは問題を二つ挙げた。

一つ目はキッチンである。夫婦は火のライン、水のラインといった古堅式の考え方で物を置いていた。しかし古堅さんは「ちょっと詰めが甘い」と見る。パッと出してパッと戻せることが一番大事なので、そこを古堅式で直したいという。

二つ目は、しんやさんが自分の部屋として使っている部屋だ。古堅さんは扉の中がパンパンに詰まっていると予想していた。実際には中はスカスカで、「何をやっとるんだ」と笑いながら指摘した。

それでも古堅さんは、あの部屋が変わっても家の暮らしはあまり変わらないと考えた。そこで、暮らしへの影響が大きいキッチンから手を付けると決めた。しんやさんも、今のキッチンがベストだとは思っていないと認めている。収納がたくさんあったので「贅沢に使っちゃおう」と考えていたらしい。

古堅さんは、贅沢に使うこと自体は否定しなかった。そのうえで、大事なのは戻しやすさだと説く。いくつも扉を開けなければならない配置よりも、1回開けて中が見渡せ、そのまま取り出せる配置のほうが、実際にかかる時間は短いという。

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「口ばっかりゴールデン」と言われた収納

中身を出しながら、古堅さんは使い方の中途半端さを一つずつ指摘していった。使いやすい高さのいい場所が使われていない。代わりに低い場所に物が入っている。しんやさんが言う「ゴールデンゾーン」は言葉だけだった。そこから「口ばっかりゴールデン」という新しい言い回しが生まれた。

例えばプロテインのような飲み物は、しんやさんが毎日のように飲むものだ。古堅さんは、飲み物は動線上の手の届く側に置くべきだと話した。

収納量が多いこと自体の落とし穴にも触れている。このキッチンは収納がとても多い。そのせいで、かえってどこに何を入れていいか分からなくなる。入れれば片付いたようには見える。けれども、結局どこにあるか分からず、料理のたびに時間がかかる。入れた本人しか場所が分からない状態にもなる。

だから収納が広い家ほど、ゴールデンゾーンとラインを見極めて入れる必要がある。古堅さんはさらに、「しんやを徹底的に攻略する」には、しんやさんでも分かる配置にしなければ駄目だと話した。

一方で、しんやさんなりのこだわりもあった。キッチンのゴミ箱はペットボトルと瓶・缶専用にしている。普通ゴミは毎日出せるので、袋を掛けておくだけにしているという。出たらすぐ下に捨てるという仕組みで、しんやさんは「ゴミのラインは俺のライン」と胸を張った。

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作業の順番:火のラインから

古堅さんは普段、食器から手を付けることが多いという。今回は食器棚がスカスカだったため、場所が決まっているものから始めた。まずフライパンなどの火のラインで、次に鍋、それから食器の順に進めている。

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ウォーターサーバーの移動と、赤ちゃんを中心にした動線

作業の途中で、話はリビングの配置にも広がった。ソファ、テレビ、ウォーターサーバーをどう置くかである。

古堅さんは、配置は部屋をどう使うかで変わると説明した。ソファを置けばしんやさんがそこで寝転がるだろう。テレビをどこに置くかで、キッチンからの見え方も変わる。

そのうえで古堅さんは、水はこの家にとって「命」ではないかと言う。とにかくよく飲む家なので、水はキッチン側のラインに収めたい。動線は必ず確保する必要がある、というのが古堅さんの判断だった。

仕上がりでは、ウォーターサーバーがキッチンに近い位置へ移っている。古堅さんは移動の理由も説明した。以前からサーバーの場所がとても遠いことには気づいていた。だが、最初に指摘すると直さなければならなくなるので、あえて言わなかったという。キッチンを全部出したあとなら、サーバーを動かすくらいは大した手間ではない。

しんやさんは、喉が渇くたびにソファを回り込んで水を汲みに行っていたと振り返る。移動距離がかなり縮まって時短になったと喜び、「なぜここに置かなかったんだ俺は」と話した。

古堅さんはこの配置に賛否両論があることも認めている。テレビがキッチンから少し見づらくなったからだ。それでも、水はよく使うので「この家のトップオブザゴールデン」に置いたという。

前回と違う点として古堅さんが強調したのは、赤ちゃんを中心に考えたことである。赤ちゃんが寝る場所があり、ミルクを作る必要がある。その最短距離がこの位置だったと説明した。しんやさんは「全て学んだと思ってました」と反省していた。

14:15

火のライン:食器を追い出して料理の道具を集める

キッチンの仕上がりは、妻に一つずつ見せる形で紹介された。

作業前の火のラインの後ろには、食器がたくさん入っていた。古堅さんは、そこから食器を取るたびにしゃがんで屈伸するような状態だったと表現している。

入れ替え後は、スカスカだった鍋のスペースに鍋がきれいに収まった。以前は鍋が積み重ねられていて、なぜか蓋だけがきちんと並んでいたという。

上の吊戸棚には、白いケースに入った物が並んでいた。扉を開けて、さらにケースを引き出す「ダブルアクション」になっていた。古堅さんは自分はそういうのが面倒な性分だと言い、引き出しに入れ替えている。料理に必要な調味料は、コンロに立って振り向けば手が届く後ろ側にまとめた。細かい物が下の段に入ると取り出しにくいため、細かい調味料もこの後ろ側に置いている。

火のラインは料理に関する物の場所なので、米のストックもここにある。以前ここにあったお茶っ葉などは別の場所に移した。

しんやさんの部屋から出てきた妻の本も、ここに置かれた。料理の合間にゆっくりするときに読んでほしいという意図で、控えめにしまってある。

16:03

炊飯器の周り:毎回の「なぞなぞ」をやめる

これまで何も入っていなかった引き出しも使われるようになった。

古堅さんは炊飯器の近くでクイズを出した。「炊飯器に必要なのはしゃもじと、一体何でしょう?」。しんやさんは「米」「愛情」と外し、妻が「茶碗」と正解した。炊飯器を背にした引き出しに、茶碗が入っていたのである。

しんやさんはこれまで、茶碗を探すために毎回扉を次々に開けていたという。本人はそれを「なぞなぞ」「おみくじ」と呼び、毎回5秒はかかっていたと話した。

その引き出しには、この家で絶対に使うと妻が言った食器だけを入れてある。優先順位の高い「ヘビロテの軍団」である。汁物もご飯も、このラインのまま器によそえる。同じライン上には大皿も入れた。古堅さんはこれを「本来の使い方」と呼んでいる。コップもこの並びに移された。

古堅さんは、食器が好きだからといって食器を入れれば許されると思ったら大間違いだ、と冗談まじりに釘を刺した。

食洗機との位置関係も考えられている。洗い物が終わったら、振り向く一動作で食器を戻せる。しんやさんが「食器棚はここだけですか」と聞くと、古堅さんは他にもあると答えた。そのうえで、これだけあれば1秒もかからずに戻せると話した。

しんやさんは、以前は腕を伸ばして奥の物を取っていたと明かした。今は一歩も歩かず、しゃがむ必要もない。本人は「この発想はなかった」と感心していた。一方で古堅さんは、置く場所を変えるだけでここまで楽になるのだと説明した。

20:18

あまり使わない物と、しゃがむ場所

普段あまり使わないと夫婦が言った物は、一つだけ別の場所に移した。

火のラインから遠い下段は、しゃがまなければ届かない。古堅さんは、ここにはあまり動かさない物を入れればいいと話している。ただ、今は他に何も入れていない。物が増えたらその都度考える場所として空けてある、と古堅さんは説明した。

20:52

妻が喜ぶ場所:保存容器を全部見えるように

古堅さんは「絶対に嫁が喜ぶ場所を作っている」と言い、ある引き出しを開けて見せた。

妻は食器だけでなく、保存容器(タッパー)も大好きなのだという。引き出しには透明な容器が「フルメンバー」でそろい、よく使う物からあまり使わない物の順に並べてある。しんやさんは、久しぶりに見る道具もあったと驚いていた。

古堅さんは、ここで古堅式の考え方を改めて説明した。まず捨てることから始めない。そのうえで、持っている物が見えるようにしておく。

以前は白いケースにたくさん入れていたので、中が見えず、持っていることを忘れてしまいやすかった。古堅さんによれば、人はあることが確認できると余計に買ってこない。そのため引き出しの中は基本的に全部見えるように入れているという。食材の引き出しも同じ考え方で、2か所に分けて見える状態にした。

22:19

夫のダイエットと赤ちゃん用品のゾーン

もともとゴールデンゾーンだった場所には、夫のためのコーナーも作った。しんやさんは今ダイエット中なので、「ダイエット中の父ちゃんを中心に」考えたと古堅さんは言う。

その一例がスルメだ。しんやさんは以前スルメを出しっぱなしにしていた。妻からは邪魔だと言われ、食べていたらダイエットの意味がないとも怒られていた。今回はスルメにも居場所ができ、しんやさんは感謝していた。

赤ちゃん関連では、ミルクのゾーンの下にストックも置いた。古堅さんは、このラインなら一歩も歩かずに済むだろうと話した。

22:53

妻のゴールデンゾーンと水のライン

調理中に使う道具の引き出しは、以前とあまり変わっていない。ただ、よく使う物をしっかり入れ直した。料理中にさっと入れる物やホイールなどを置く場所を2か所作っている。

古堅さんは、このラインはお母さんにとってとても使いやすい場所だと言う。だから、いつも使う物を入れることにした。しんやさんは、以前はお玉などがどこにあるか分からなかったと話している。電子レンジで温めるときに使う物も、置き場所が定まっていなかったという。

このゾーンはこれ以上物を入れられない状態にしてある。古堅さんは、この中でやりくりしてほしいと話した。パパにも物が出し入れしやすくなったので、もっと家事を手伝い、二人で家を回してほしいとも伝えている。そうすれば怒られる回数もかなり減るだろう、と古堅さんは見ている。

水のラインは、この家に多い水筒類を中心に整えた。洗剤類のストックはその下に入れる。新しく買ってきた物は下に置き、使うときに上へ移して回していけば散らからない、と古堅さんは説明した。

食洗機用の洗剤もすぐ手に取れる位置に置いた。しんやさんは、自分たちもなぜかその洗剤を同じ場所に置いていたと話した。古堅さんは「0秒」と言いかけ、「1秒」と言い直している。何でもすぐ出してすぐ戻せるようになれば、家事を嫌がらずにできるようになる。汚れたらすぐ掃除することもでき、その結果きれいなキッチンが保てる、というのが古堅さんの説明である。

片付いたカウンターを見て、しんやさんは「こんなに広かったんだ」と驚いた。

以前カウンターに出ていた塩や砂糖は、コンロの後ろの扉の中に移してある。古堅さんは、コンロの周りに物があると油がはねてベタベタになると話した。子どもに意識が向いている時期は、なかなか掃除まで手が回らない。扉の中にしまっておけば油は付かず、掃除も楽になる。そうすればお母さんの機嫌も良くなる、と古堅さんは言う。

妻の感想は「使いやすそう」だった。古堅さんは、妻は文章は熱いのにコメントは薄い、と笑いを交えて紹介している。

26:03

妻のクローゼットと、しんやさんの部屋

キッチンと並行して、アイコさんが妻のクローゼットを担当した。最後まで手を付けられずにいた場所で、妻によれば希望どおりに仕上がったという。ラックも活かして収めてある。

最後は、しんやさんの部屋である。しんやさんはこの部屋で動画を撮影しているが、以前の部屋はすっきりしすぎていた。古堅さんの言葉を借りれば「寮みたい」で、しんやさんが撮影に求めていた生活感やごちゃごちゃ感が足りなかった。

古堅さんは、きれいに整える部屋がある一方で、あえて散らかして見せるべき部屋もあると話している。この部屋はわざとにぎやかに見えるように整えた。白い壁が寂しかったところにも物が加わり、しんやさんは狙っていた雰囲気が増したと喜んだ。

具体的な変化もいくつかある。洗濯機の上にあった棚は、飾り棚に生まれ変わった。長すぎて持て余していたWi-Fiのケーブルもまとめられ、しんやさんはこれが特にうれしいと話している。

古堅さんは、しんやさんがTikTokで話題になっていることにも触れた。この部屋の物を使って動画をたくさん撮ってほしい、と期待を伝えている。妻は、物がなくなったのかと思うほど広くなったと感想を述べた。

30:40

結び

プロジェクトは成功かと聞かれた妻は「本当大満足です」と答えた。

古堅さんは、今回の片付けを踏み台にして次のステージへ進んでほしいと夫婦に伝えた。その成果を、また自分に報告できるよう頑張ってほしいとも話している。番組は最後に、ゴールデンゾーンを見直したことで、しんやさんでも家事がしやすいキッチン収納に生まれ変わったとまとめた。