物があふれる2LDKの一軒家で、「3階を父の部屋にする」という発想から景色を変える

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概要

片付けの専門家である古堅純子さんが、2LDKの一軒家に暮らす3人家族と犬の家を片付ける回の続編である。前回は、収納が少なく物があふれて家がすっきりしないという、この家の母親の悩みが紹介された。今回の中心は、上階の部屋をどう使えば家全体の景色が変わるかという問いである。古堅さんは、物を無理に捨てさせるのではなく、家族それぞれの物の行き先を決めて、下の階の生活空間を空ける方針を取る。

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「1回も片付いたことがない」家と、住人の希望

依頼者の母親は、家が一度も片付いたことがなく、散らかった状態のまま引っ越してきたと話す。こだわって作った扉などは素敵で、古堅さんたちは「ここだけ見るとすごい素敵」と言う。そのうえで、室内については「顔だけ」「側(がわ)だけ」だと冗談まじりに表現した。

古堅さんがこの部屋をどうしたいかを尋ねると、母親は「景色よく」「掃除がしやすく」と答えた。上階の部屋については、今のような部屋らしさを減らしたいという希望も出た。古堅さんはこの答えを受けて、物をもう少し上の階に上げる必要があるかもしれないと考える。

優先順位を決めないと、立つ場所ごとに結論が変わる

古堅さんは作業の進め方として、まず住人の希望をしっかり聞き、そのうえで最終的にその部屋に残す物を決めると説明する。この部屋の景色の優先順位が高いなら、それに合わせて家全体の物を動かしていく、という考え方である。

古堅さんは、話し合う場所によって結論が変わる点も指摘した。上の階で話すと「下に降ろしましょう」という話になり、下の階で話すと「3階に上げましょう」という話になる。だから、家のどこを優先してきれいにするかを先に決める必要があると古堅さんは見ている。

大量のお酒についても話が出た。お酒はインテリアとして飾ってもよいので、まとめて置けばよいという案である。一方で古堅さんは、この家は物があまりにも多いため、家のテーマをはっきりさせないと整理が進まないとも話している。

父と息子の物をどう扱うか

この家では、父親と息子の物が特に多い。父親は物を並べるのが好きだが、並べ方に秩序があまりないという。そこで古堅さんたちは、上の部屋を父親の空間にして、そこでは思う存分並べてもらう案を考えた。そうすれば、父親の物が下の階に降りてこなくなるという考えである。

上の部屋は将来、息子の部屋にすることも考えられていた。しかし古堅さんたちは、今の物の量ではそれは難しいと判断する。父親は「捨てる」とは言わない人なので、減らすことはできるかもしれないという見方も出た。そのためにはまず、自分がどれだけ物を持っているかを本人に分かってもらう必要がある、と話し合っている。父親の物を上にまとめれば、下の階には生活に必要な物がすべて収まり、普段の生活が楽になるという見通しだ。

この方針の理由について、古堅さんは次のように説明している。子どものための空間も大事だが、父親に頑張って働いてもらい、この家に帰りたいと思ってもらうことも大事である。今の段階では、この場所を父親が喜ぶ場所にする。そうすれば、いずれ「俺の部屋ではなく息子に譲らなければ」という自覚が少しずつ出てくるかもしれない。逆にそうしなければ、一生父親の部屋のままになってしまう、というのが古堅さんの見立てである。

下の階の配置:テレビ、壁、犬用品、ミシン

下の階については、細かな配置が検討された。以前使っていた台には、今は五月人形や息子がブロックで作った作品などが置かれている。しかし大きさの面から、ここでなくてもよいのではという話になった。テレビと本を一緒の場所にまとめる案も出た。テレビとその周辺の物はセットで扱い、物の出入りを考えて配置を決めていく。

古堅さんが特に目指したのは、壁がしっかり見える状態である。この壁が見えるだけでまったく違い、部屋が明るくなると古堅さんは話し、これを目標にしたいと述べた。

犬用品を置く場所も確保したいので、家具を寄せて角に置き場所を作る。ワゴンに入っていたのはミシンで、今はもう使っていないが、本当は使いたいという。そこで捨てるのではなく、ミシンセットごと扉の中に隠す方針になった。プリンターもめったに使わないと分かった。こうした物を上に上げる流れの中で、3階は正式に父親の部屋、いわば「父さん書斎」となった。

ベッドの下は思うほど入らない

寝室のベッドの下は、一部だけが空いていて、季節の物が少し入っている程度だった。古堅さんは、ベッドの下を「埋められる」と言っても実際にはそれほど入らないと指摘する。そのため、上の階の物をどこまで下に降ろすかを考える必要があった。

捨てられないおもちゃのうち、ブロックは息子が下の階でずっと遊んでいる。そこで、ブロックが入った緑の箱を1〜2個だけ下に降ろすことに決まった。それ以外は上の部屋の中で収めることで話がまとまり、古堅さんたちは一気に作業を進めた。

父の部屋は「仕事がしやすくワクワクする場所」に

「第2会場」と呼ばれた父親の部屋では、古堅さんが方針を示した。物が並んでいる雰囲気は残してもよい。ただし、父親が仕事をしやすく、少しワクワクするような場所にして、メリハリをつけたいという。

棚は高さを変えられるタイプなので、お酒を並べる場所や本の置き方を調整できる。この機会に本も整理する方向で進めてよいことになった。息子は「ママ、これいりません」と言うように、自分の物を手放す判断ができるという話も出ている。

机については、パソコンがノートパソコンだけなので、今の使い方ではスペースがもったいないという指摘があった。母親は、ぱっと見て片付いているように見せたいと話す。机の向きに特別な理由がないと分かったので、古堅さんたちは空間を分ける案を出した。入ってすぐ仕事ができる配置にし、反対側を物のためのエリアにすれば、物を寄せる場所はいくらでもできるという。最終的には、机を部屋の真ん中に置き、両側から出入りして周りを歩ける配置が検討された。作業の途中で、父親が自ら「これはもう捨てると思う」と物を手放す場面もあった。

「この穴が家を救う」:空間づくりとワインの収納

暑い中での作業となり、アイコさんが部屋に大きなスペースを空けた。古堅さんはこのスペースを「この家を救う」と評価している。寝室には外から見える場所がないため、このスペースをデザインする方針になった。

ワインは、ぎりぎりまで詰めて1つ収めることになった。父親が自作した棚は連結できる構造だったが、連結に必要なダボがなく、その扱いも検討された。残りの論点は机の置き場所で、本を入れる場所をある程度残す必要もあった。

仕上がりと母親の反応

完成した部屋を見て、母親は「すごい」と驚き、「ちょっと部屋だ」と口にした。さらに、それまでが「もう絶望的」だったと話し、泣きそうになるほどの反応を見せた。

動画はこの部屋の仕上がりで区切られ、この家がどう生まれ変わるのかを次回に見てほしいという言葉で締めくくられている。